この年度の出題傾向
2024年度の掲載解説は100問で、このうち画像診断分野の74問を臓器・主題別に集計しました。内訳では胸部・心血管21問、脳・脊髄・頭頸部16問、泌尿生殖・骨盤・副腎後腹膜11問が多く、肝胆膵・脾の構成比は全年度の年別平均より4.3ポイント低い値です。IVRや撮像技術は対象臓器と重複計上せず別群とし、複合題は主題に基づく便宜分類を含みます。
臓器別の比較は画像診断分野内の割合で行い、21年度の年別構成比の平均と比較しています。複合題は主題一つに分類した当サイトの集計で、公式配点ではありません。境界が曖昧な問題は便宜的な分類を含みます。
画像診断以外の内訳:核医学21問、共通5問。
画像診断の臓器・主題別内訳を見る
| 臓器・主題 | 問題数 | 診断分野内の割合 | 年平均との差 |
|---|---|---|---|
| 脳・脊髄・頭頸部 | 16問 | 21.6% | +3.4ポイント |
| 胸部・心血管 | 21問 | 28.4% | -1.1ポイント |
| 肝胆膵・脾 | 6問 | 8.1% | -4.3ポイント |
| 消化管・腹膜 | 3問 | 4.1% | -3.6ポイント |
| 泌尿生殖・骨盤・副腎後腹膜 | 11問 | 14.9% | +1.8ポイント |
| 骨・関節・軟部 | 7問 | 9.5% | -0.6ポイント |
| 乳腺 | 4問 | 5.4% | +0.8ポイント |
| IVR・手技・画像技術・多臓器その他 | 6問 | 8.1% | +3.6ポイント |
放射線科診断専門医・2024年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月19日:全100問を改訂しました。解答例は非公式です。第7・19・22・48・60・64・70・79・86問は、画像の限界や選択肢の条件により裁定を保留し、各問に理由を記載しています。第53・77・95問の解答例を訂正し、旧記事に欠けていた第51問の解説を追加しました。
解答作成にご協力いただいたうた先生、るるる先生、ドミー先生、かなガール先生に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
問題番号から選ぶ
診断専門医 2024年度 問1
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問1
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
心臓横紋筋腫は結節性硬化症との関連が代表です。本例の片側萎縮を伴うSturge–Weber想定とは別です。
b|考えにくい
視路グリオーマは神経線維腫症1型との関連が代表です。片側大脳の血管病変を示す本例の主病態ではありません。
c|考えにくい
小脳血管芽腫はvon Hippel–Lindau病などでみられます。乳児の片側大脳萎縮の関連病変としては選びません。
d|関連する
片側萎縮と発作から考えるSturge–Weberでは軟膜の毛細血管・静脈性異常が重要です。皮膚病変がない例もあります。
e|考えにくい
LAMは結節性硬化症などとの関連が代表で、主に女性の肺病変として問題になります。
判断のポイント
一側大脳の萎縮とてんかんの組み合わせからSturge-Weber症候群を考える。脳軟膜の血管病変に伴う皮質障害や静脈還流の異常が画像所見に関わる。
鑑別・注意点
片側萎縮だけで確定せず、軟膜増強、脈絡叢の左右差や石灰化などを評価する。顔面の毛細血管奇形や緑内障の有無も重要であり、皮膚所見がない場合にも脳病変を否定しない。
診断専門医 2024年度 問2
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問2
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
先天梅毒では臨床背景や炎症・骨などの所見を確認します。本例の皮質結節と上衣下病変の組み合わせを典型としません。
b|最も考えやすい
皮質・皮質下の病変、放射状の白質変化、上衣下結節と幼少期からの発作が結節性硬化症を支持します。
c|考えにくい
NF1では基底核や小脳などのFASIや視路病変が代表で、本例の皮質結節・上衣下結節の分布と異なります。
d|考えにくい
NF2関連神経鞘腫症では両側前庭神経鞘腫や髄膜腫が代表で、皮質結節を中心としません。
e|考えにくい
先天CMVでは脳室周囲石灰化や白質障害、発達異常が重要です。本例のTSCに対応する多発結節とは異なります。
判断のポイント
皮質結節、放射状の白質病変と上衣下結節の組み合わせは結節性硬化症を示唆する。Monro孔近傍で増大する病変や水頭症を認める場合はSEGAを評価する。
鑑別・注意点
旧説明の眼病変「網膜芽細胞腫」は訂正する。代表的な眼所見は網膜星細胞性過誤腫などであり、網膜芽細胞腫と同義ではない。TSC1/TSC2関連の常染色体顕性疾患だが、新生変異やモザイクもあり家族歴がなくても除外しない。
診断専門医 2024年度 問3
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問3
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考えやすい
皮質優位のDWI異常と同側血管の目立つ描出は発作周辺期変化を支持します。脳波、ADCと経時変化で確認します。
b|考えにくい
グリオーマは持続する腫瘤性変化を評価します。急性の広い皮質信号と血流関連変化だけでは第一候補としません。
c|除外はできないが次候補
脳梗塞でもけいれんとDWI異常は起こりますが、血管支配域との不一致や血流増加を示唆する所見が発作性変化を支持します。
d|考えにくい
提示像はくも膜下腔の血液を主とする分布ではなく、皮質の信号異常が主体です。必要ならCTなどで出血を確認します。
e|考えにくい
一酸化炭素中毒の代表は両側淡蒼球や白質病変で、片側皮質優位の本分布とは合いません。曝露歴もありません。
判断のポイント
皮質優位の拡散強調像高信号と、同側血管の目立つ描出は発作周辺期変化を考える手掛かりとなる。てんかんでは細胞障害性・血管原性浮腫や血流増加が混在し得る。
鑑別・注意点
DWI高信号をすべて脳梗塞と判断しない一方、けいれんがあるだけで脳梗塞を除外もしない。ADC、動脈支配との一致、脳波、症状と経時変化を統合する。MRAの左右差だけで定量的な灌流増加を確定しない。
参考文献
診断専門医 2024年度 問4
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問4
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
壊死性の厚い不整増強を伴う膠芽腫の典型より、石灰化を伴う皮質下浸潤性病変が目立ちます。
b|考えにくい
血管芽腫は強い充実部増強と小脳などの分布が代表です。石灰化する前頭葉皮質下病変とは異なります。
c|考えにくい
転移は灰白白質境界の球状増強と浮腫が代表で、本例の石灰化を伴う浸潤性形態は乏突起系を支持します。
d|最も考えやすい
前頭葉皮質・皮質下の石灰化とFLAIR異常が特徴に合います。確定診断にはIDH変異と1p/19q共欠失などの病理・分子評価が必要です。
e|考えにくい
PCNSLは通常未治療では石灰化が少なく、強い均一増強や低ADCが代表です。本例の石灰化優位の像とは異なります。
判断のポイント
前頭葉の皮質・皮質下にある石灰化を伴う浸潤性病変は乏突起神経膠腫を示唆する。CTは石灰化、MRIは病変の広がりや造影効果の評価を補い合う。
鑑別・注意点
画像だけで分子分類は確定できない。現在の乏突起神経膠腫はIDH変異と1p/19q共欠失を伴う腫瘍として定義され、増強の有無だけで組織学的グレードを決めない。
診断専門医 2024年度 問5
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問5
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
NMOSDは視神経、長い脊髄病変や特徴的脳病変を評価します。本例の非対称皮質下白質進展を第一には説明しません。
b|考えにくい
MSでは脳室周囲や脳梁、皮質近傍の典型的な分布と時間的多発を検討します。免疫抑制背景の広いU-fiber病変はPMLを優先します。
c|考えにくい
血管内リンパ腫は多発梗塞様病変などを示しますが、原本の非対称な皮質下白質病変の広がりはPMLを支持します。
d|考えにくい
HSV脳炎は内側側頭葉や島などの皮質性病変が代表です。本例の白質主体の病変と合いにくい所見です。
e|最も考えやすい
免疫抑制背景、非対称の白質病変と辺縁のDWI異常がPMLを支持します。治療歴と髄液JCVなどを統合して確定します。
判断のポイント
皮質下白質に広がる非対称なFLAIR高信号は、免疫抑制背景ではPMLを考える所見である。U-fiberへの進展や病変辺縁のDWI高信号も参考にする。
鑑別・注意点
原記載にない胸腺腫や具体的な治療薬の使用を推測で追加しない。画像だけでは確定できず、症状、治療歴と髄液JCV検査などを統合する。DWI高信号だけを真の拡散制限と断定せずADCも確認する。
参考文献
診断専門医 2024年度 問6
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問6
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|考えにくい
空気なら通常は著明な低吸収となります。血腫内の相対的な欠損を空気と即断しません。
b|考えにくい
矢印部はSylvius裂の血腫内で、硬膜静脈洞の通常の位置ではありません。
c|原因となり得る
凝固血腫より低い吸収の動脈瘤内腔がfilling defectとして見える場合があります。CTAなどで連続性を確認します。
d|考えにくい
脂肪も低吸収ですが、出血内のこの形だけで脂肪を示す根拠にはなりません。実測CT値と病変の連続性が必要です。
e|原因となり得る
新鮮な未凝固血は凝固した血腫より低吸収となり得ます。ただし単純CTだけで活動性の漏出を証明した意味ではありません。
判断のポイント
高吸収のくも膜下血腫内では、動脈瘤が相対的低吸収の欠損として見えることがある。まだ凝固していない新鮮な血液も、凝固した血腫より低吸収になり得る。
鑑別・注意点
単純CTの相対的な濃度差を脂肪・空気と即断しない。欠損部の形だけで出血源を確定せず、CTAや必要な血管造影で血管との連続性を確認する。新鮮血の低吸収を扱うswirl signの文献は主に血腫の報告であり、単純CTのみで活動性出血を証明したとはしない。
診断専門医 2024年度 問7
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問7
解答例:旧解答aは暫定。aとeの鑑別を保留
選択肢別の解説
a|候補・確定保留
鞍内の嚢胞性病変として候補ですが、液面形成だけではRathke嚢胞に特異的ではありません。嚢胞内結節や正常下垂体との位置関係が必要です。
b|考えにくい
黄色肉芽腫は出血や蛋白・コレステロールを含み複雑な信号を示しますが、提示断面だけから積極的に特定する所見は不足します。
c|考えにくい
エナメル上皮型は石灰化を伴う嚢胞・充実混合の鞍上部腫瘤が代表です。本例で特徴的石灰化は明らかではありません。
d|考えにくい
乳頭型は成人の比較的充実性の鞍上部病変が代表です。本例の鞍内嚢胞性変化とは典型像が異なります。
e|重要な鑑別候補
嚢胞性・出血性PitNETでも液面を作ります。壁や充実部の増強、偏在や正常下垂体の位置を確認するまでaとの鑑別を保留します。
判断のポイント
鞍内の嚢胞性病変にT2信号の異なる内部成分がある。真の液面なら嚢胞性PitNETを支持し、造影されない嚢胞内結節ならRathke嚢胞を支持する。限られた断面では低信号の縁や結節を液面と誤認し得るため、成分の形と他断面での連続性を先に確かめる。
鑑別・注意点
嚢胞性下垂体腺腫とRathke嚢胞を比較した手術症例研究では、液面・隔壁・正中からの偏位は前者に、嚢胞内結節は後者に多かった。個々の所見は絶対的ではない。造影前後と薄切多断面で正常下垂体、結節の非増強性、壁・充実部を評価し、aとeの裁定は保留する。
今回の補足に用いた根拠
- Park et al. Differentiation between Cystic Pituitary Adenomas and Rathke Cleft Cysts: A Diagnostic Model Using MRI(2015):液面、隔壁、偏位と嚢胞内結節の鑑別上の方向性、およびT2低信号縁を液面と誤認したFig2。
診断専門医 2024年度 問8
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問8
解答例:e
選択肢別の解説
a|起こり得る
静脈還流障害で血管原性や細胞障害性の浮腫を生じます。
b|起こり得る
うっ血による静脈性梗塞は出血を伴うことがあります。動脈性梗塞とは分布を比較します。
c|起こり得る
皮質静脈のうっ血などからくも膜下出血を生じる場合があります。
d|起こり得る
側副路の発達やうっ血で皮質静脈が拡張します。正常の左右差とも対比します。
e|可能性が低い
静脈性病変は通常の動脈支配に一致しないことが特徴です。動脈領域と完全に合う病変なら動脈性梗塞なども検討します。
判断のポイント
静脈洞血栓症では静脈還流の障害により浮腫、静脈性梗塞や出血が起こる。異常域は通常の動脈支配領域に一致せず、境界を越えて広がることがある。
鑑別・注意点
血栓の直接所見と静脈還流障害の間接所見を分ける。静脈の解剖学的左右差やflow artifactもあるため、単一断面の欠損だけで確定せず、造影静脈画像などと対比する。
診断専門医 2024年度 問9
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問9
解答例:b(画像上の第一候補。公式解答未確認)
選択肢別の解説
a|考えにくい
膠芽腫は脳梁を越える場合がありますが、提示像は前頭蓋底を基部とする分葉状・比較的均一な高吸収腫瘤で、浸潤性壊死性病変より髄外性を優先します。
b|最も考えやすい
前頭蓋底・嗅窩付近の大きな均一高吸収腫瘤と緩徐な前頭葉症状は髄膜腫を支持します。造影MRIで硬膜付着と髄外性を確認します。
c|考えにくい
転移なら多発の灰白白質境界病変や不均一な浮腫性腫瘤が代表です。提示像の広い前頭蓋底の付着を第一には説明しません。
d|考えにくい
海綿状血管奇形は通常、混在する出血・石灰化やMRIのヘモジデリン縁が手掛かりです。本例の大きな前頭蓋底腫瘤とは異なります。
e|旧解答だが再検討
リンパ腫も均一高吸収になり得ますが、原本を深部白質・脳梁主体とする旧説明は位置と形に合いません。髄膜腫との鑑別を優先して旧解答eを見直します。
判断のポイント
原本は嗅窩付近の前頭蓋底に接する大きな分葉状・比較的均一な高吸収腫瘤に見える。緩徐な前頭葉症状を合わせ髄膜腫を第一に考える。
鑑別・注意点
旧e悪性リンパ腫の説明にある深部白質・脳梁主体という位置づけは原本と整合しない。造影MRIの硬膜付着・髄外性を確認する。旧解答を無条件に維持せず、公式解答があれば照合する。
参考文献
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2024年度 問10
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問10
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
胚腫は松果体・鞍上部が代表で、提示された小脳嚢胞性腫瘍の分布とADCに合いにくい所見です。
b|考えにくい
髄膜腫なら髄外性と硬膜付着を確認します。本例は小脳内の嚢胞と結節状充実部が主体です。
c|考えにくい
膠芽腫はこの年齢の小脳嚢胞性高ADC腫瘍の第一候補ではありません。
d|考えにくい
髄芽腫は高細胞密度による低ADCが代表です。原本の比較的高い充実部ADCと嚢胞性形態は毛様細胞性を支持します。
e|最も考えやすい
小脳の嚢胞と造影される充実部、比較的高いADCが特徴に合います。嚢胞を混ぜず充実部で拡散を評価します。
判断のポイント
嚢胞性成分を伴う小脳腫瘍で、充実部のADCが比較的高いことは毛様細胞性星細胞腫を支持する。髄芽腫では高細胞密度に伴う低ADCが典型的である。
鑑別・注意点
ADCは充実部で評価し、嚢胞や壊死を混ぜて比較しない。年齢や造影、腫瘍の中心部位も統合する。個々の装置・撮像条件や病変の不均一性があるため、文献の閾値をそのまま絶対基準にはしない。
診断専門医 2024年度 問11
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問11
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
顎下間隙は顎舌骨筋より下の顎下腺周辺です。原本の上方・咽頭外側の腫瘤とは位置が違います。
b|考えにくい
咽頭後間隙なら咽頭の後面を前方へ押す分布です。本例は右外側から咽頭を内側へ押しています。
c|考えにくい
咀嚼筋や下顎枝を中心とした病変ではなく、その内側の咽頭外側に主座があります。
d|主座として適切
咽頭外側の腫瘤と内側への圧排から傍咽頭間隙です。耳下腺深葉、脂肪と頸動脈鞘との関係を確認します。
e|考えにくい
粘膜自体の肥厚や潰瘍を中心とせず、粘膜壁を外から押す形で粘膜外の間隙病変を考えます。
判断のポイント
咽頭の外側に位置する腫瘤が咽頭壁を内側へ圧排しており、傍咽頭間隙を主座として評価する。周囲の脂肪、耳下腺深葉、頸動脈鞘との位置関係が局在診断に重要である。
鑑別・注意点
旧解説の咽頭後間隙・Rouvièreリンパ節という説明は訂正する。解答dの名称は傍咽頭間隙であり、咽頭の後方にある間隙とは異なる。本問は病変の組織型より、発生した間隙を問う。
参考文献
診断専門医 2024年度 問12
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問12
解答例:b
選択肢別の解説
a|通常は正しい
典型的には単房の嚢胞として認めます。感染や出血で内容・壁の見え方は変わります。
b|誤り
甲状舌管嚢胞の癌合併はまれです。ただし充実結節や石灰化、不整な壁には注意します。
c|由来の表現を補足
基本は甲状舌管の遺残に由来し、壁に甲状腺組織を含む場合があります。単なる独立した甲状腺腺腫とは違います。
d|正しい
舌骨周囲は代表的な発生部位です。舌根から甲状腺下降経路に沿う位置を評価します。
e|正しい
感染で痛みや急な腫脹が出て初めて気付かれることがあります。長く存在した病変でも起こります。
判断のポイント
舌骨付近の頸部にある嚢胞性病変と長い経過から甲状舌管嚢胞を考える。感染により腫脹・症状が目立つことがあるが、悪性化が多い病変ではない。
鑑別・注意点
甲状舌管の遺残に由来し、壁内に甲状腺組織を含む場合がある。充実結節、石灰化や不整な造影部分があれば癌の合併も検討する。悪性がまれであることと、検査で除外しなくてよいことを混同しない。
診断専門医 2024年度 問13
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問13
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
唾石なら導管内石灰化や上流拡張、食事時疼痛を評価します。本例の低吸収嚢胞性病変そのものを説明する第一候補ではありません。
b|最も考えやすい
舌下腺由来の粘液が顎下間隙へ進展する潜入型がま腫を考えます。顎舌骨筋と舌下部への連続性を確認します。
c|考えにくい
リンパ腫は通常充実性で比較的均一な組織を示します。本例の液体様病変とは合いにくい所見です。
d|考えにくい
炎症性の壁肥厚、周囲脂肪織変化や痛み・発熱などが典型です。無痛性で炎症に乏しい本例はがま腫を優先します。
e|鑑別には含む
リンパ管奇形も多房嚢胞になり得ます。間隙をまたぐ形と隔壁、血管成分を確認し、舌下腺からの進展経路と比較します。
判断のポイント
顎下部の嚢胞性病変では、舌下腺から顎舌骨筋を越えて進展する潜入型がま腫を考える。口腔底から顎下間隙への連続性や、舌下腺との関係を確認する。
鑑別・注意点
がま腫は舌下部だけに限局するとは限らない。典型的なtail signを欠く例もある。隔壁らしい構造が見えることだけでリンパ管奇形へ決めず、壁や内容の造影効果、発生位置と進展経路を評価する。
診断専門医 2024年度 問14
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問14
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
胸腺腫は主に前縦隔の腫瘤です。甲状腺背側に接する頸部の結節とは局在が異なります。
b|考えにくい
神経鞘腫は神経走行や頸動脈鞘との関係を評価します。本例の典型的な副甲状腺位置を優先します。
c|考えにくい
甲状腺腺腫は腺実質内が主座です。原本では背側に別の境界をもつ結節を考えます。
d|最も考えやすい
甲状腺背側に分離して見える結節は副甲状腺腺腫を支持します。機能性はCa・PTHで評価しCTだけで確定しません。
e|考えにくい
転移なら原発癌、腺内の病変と浸潤などを評価します。偶発的な背側結節だけから優先する根拠はありません。
判断のポイント
甲状腺の背側に接し、甲状腺と別の境界を持つ結節は副甲状腺腺腫を考える。甲状腺内結節との位置関係や、造影パターン、流入する血管などを評価する。
鑑別・注意点
偶発CTの限られた断面だけで機能性腺腫を確定しない。Ca・PTHなどの生化学検査で機能を判断し、必要に応じ超音波や局在診断用の画像を追加する。画像による局在診断と副甲状腺機能亢進症の診断は役割が異なる。
診断専門医 2024年度 問15
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問15
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
疲労・脆弱性骨折では不整な軟骨下線状低信号と広い浮腫を確認します。両側の壊死境界帯が目立つ本例とは異なります。
b|最も考えやすい
骨頭内の帯状境界とT2の低・高信号の組み合わせが壊死を支持します。荷重部への範囲、圧潰と背景因子を評価します。
c|考えにくい
関節炎は関節液や滑膜・周囲の反応を評価します。骨頭内の区域性境界帯を第一には説明しません。
d|考えにくい
離断性骨軟骨炎は限局した関節面の骨軟骨病変です。成人の両側骨頭内の壊死境界とは典型像が異なります。
e|考えにくい
通常は思春期の骨端線のずれを示します。成人骨頭内の帯状境界とは部位と病態が異なります。
判断のポイント
両側大腿骨頭内に帯状の境界を認め、T2強調像の低信号・高信号の組み合わせは骨頭壊死を支持する。壊死部と周囲の反応性組織の境界を評価する。
鑑別・注意点
単なる骨髄浮腫と境界帯を区別し、荷重部への広がりや圧潰を確認する。double-line様所見には化学シフトも関わるため、一本の断面・サインだけで病期や予後を決めない。ステロイド歴、飲酒や外傷などの背景を確認する。
診断専門医 2024年度 問16
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問16
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
類骨骨腫ならnidusと反応性硬化を評価します。本例の典型部位の背側骨欠損とは異なります。
b|考えにくい
Brodie膿瘍では骨髄内膿瘍と周囲の炎症、penumbraなどを確認します。本例は良性発生変異の形が優先です。
c|考えにくい
軟骨軟化症は膝蓋軟骨の損傷が主体で、硬化縁をもつ骨の発生性欠損とは異なります。
d|考えにくい
単純性骨嚢腫は通常長管骨骨幹端の髄内が中心です。膝蓋骨背側上外側の小欠損とは局在が違います。
e|最も考えやすい
背側上外側の境界明瞭な欠損と硬化縁が特徴です。疼痛例では軟骨被覆と周囲浮腫もMRIで確認します。
判断のポイント
膝蓋骨背側の限局した骨欠損と周囲硬化はdorsal defect of the patellaを支持する。典型的には上外側部の良性の発生性変異として認める。
鑑別・注意点
通常は偶発所見だが、疼痛や周囲浮腫、軟骨病変を伴う例もある。軟骨が常に完全に保たれるとは説明せず、MRIで欠損部の被覆軟骨と骨髄を確認する。骨欠損があるだけで感染・腫瘍と決めない。
診断専門医 2024年度 問17
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問17
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
外傷性骨折線や踵骨の新たな変形より、前方突起の延長と隣接骨との接合異常が目立ちます。
b|考えにくい
舟状骨単独の骨折線ではなく、踵骨との間に異常な接合を認めます。
c|考えにくい
距踵骨癒合は距骨と踵骨の関節面、特に中関節面などを評価します。本例は舟状骨との間です。
d|最も考えやすい
踵骨前方突起の延長によるanteater signと踵舟間の異常が対応します。非骨性癒合もあります。
e|考えにくい
第5中足骨基部に急性骨折を示す所見が主ではありません。思春期の骨端核も区別します。
判断のポイント
踵骨前方突起の延長と舟状骨との間隙の異常は踵舟状骨癒合症を示唆する。延長した突起がアリクイの鼻に似るanteater signが手掛かりとなる。
鑑別・注意点
骨性癒合だけでなく線維性・軟骨性癒合もある。CTで接合部の骨形態と間隙、MRIで非骨性部分や浮腫を評価する。距踵骨癒合症とは癒合する骨の組み合わせが異なる。
参考文献
診断専門医 2024年度 問18
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問18
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
骨腫は高い骨密度の限局病変が中心です。太い縦走骨梁の海綿状パターンとは異なります。
b|最も考えやすい
縦断のcorduroyと横断のpolka-dotを作る太い骨梁が典型です。非典型病変ではMRIや軟部進展も評価します。
c|考えにくい
乳癌既往だけで転移とはしません。原本の規則的な骨梁パターンは典型的血管腫を支持します。
d|考えにくい
内軟骨腫なら軟骨性石灰化などを評価します。椎体の縦走骨梁増強の代表ではありません。
e|考えにくい
線維性骨異形成はすりガラス状基質などが代表で、本例の点状・縦走骨梁とは異なります。
判断のポイント
椎体内の縦走する太い骨梁が、矢状断でcorduroy、横断でpolka-dot状に見える。典型的な椎体血管腫の構造を示す所見である。
鑑別・注意点
乳癌の既往があっても、すべての椎体異常を転移と扱わない。一方、非典型的血管腫や硬膜外進展を伴う病変では評価が異なる。皮質破壊、骨折、軟部進展とMRI信号を確認する。
参考文献
診断専門医 2024年度 問19
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問19
解答例:cが旧解答(cとdの画像鑑別は限定的)
選択肢別の解説
a|次候補
神経との連続やtarget・fascicular signを確認します。提示断面だけでは明らかな神経由来を示せません。
b|考えにくい
単純なガングリオンなら内部は通常造影されず、関節や腱鞘との連続を評価します。本例は内部の造影があります。
c|旧解答候補・保留
高T2・造影される粘液性腫瘍として候補です。筋膜沿いのtail signを検索しますが、提示像で明瞭に確定できず組織型は保留します。
d|重要な鑑別候補
成熟脂肪が少なくても粘液型脂肪肉腫は否定できません。脂肪が見えないだけで順位を落とさず、病理・DDIT3などで裁定します。
e|考えにくい
線維性成分が多いデスモイドでは低信号帯や筋膜沿い進展が重要です。本例の著明な水様高T2は粘液性腫瘍を優先します。
判断のポイント
水分を多く含む粘液性腫瘍はT2強調像で高信号を示し、造影される。粘液線維肉腫では筋膜に沿った浸潤性のtail signなどを検索する。
鑑別・注意点
粘液型脂肪肉腫には成熟脂肪が少なく、MRIで明らかな脂肪を認めない例がある。旧説明の脂肪が見えないことによるdの順位低下だけでは十分でない。提示断面で明瞭なtail signも確定できず、組織型の裁定は保留し、病理・分子所見を含めて鑑別する。
診断専門医 2024年度 問20
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問20
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
類骨骨腫なら小さなnidusをCTで検索します。原本の広い骨髄浮腫と軟骨下の線状帯を第一には説明しません。
b|考えにくい
RAでは滑膜炎、関節腔変化や多関節の背景が重要です。単側骨頭の軟骨下帯状変化が主体ではありません。
c|考えにくい
感染では関節液、強い滑膜・周囲変化と発熱などを統合します。提示所見は骨折線を伴う骨髄浮腫を優先します。
d|重要な鑑別
壊死にも浮腫は起こるため浮腫だけで除外できません。滑らかな区域境界か、不整な関節面近傍の骨折帯かを比較します。
e|最も考えやすい
軟骨下の不整な低信号帯と広い浮腫が脆弱性骨折を支持します。圧潰と経時変化を確認します。
判断のポイント
骨頭の軟骨下低信号帯と広い骨髄浮腫は軟骨下脆弱性骨折を考える所見である。帯状低信号の形、関節面との位置関係と壊死部を囲む境界の有無を評価する。
鑑別・注意点
旧説明の「骨端まで浮腫があるため壊死ではない」は修正する。骨頭壊死にも浮腫は生じ、浮腫だけでは鑑別できない。圧潰や経時変化を確認し、一過性骨粗鬆症など他の骨髄浮腫性病変も比較する。
診断専門医 2024年度 問21
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問21
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
一部薬剤は骨へ影響しますが、この特徴的な大腿骨骨折との代表的な関連薬ではありません。
b|別の骨代謝影響はある
長期使用で骨代謝へ影響する場合がありますが、外側皮質肥厚を伴う非定型骨折ではまず骨吸収抑制薬を確認します。
c|考えにくい
山梔子含有薬は腸間膜静脈硬化症との関連が代表で、提示骨折の主要な原因薬ではありません。
d|考えにくい
骨膜反応などの報告と、成人の非定型大腿骨骨折の代表的関連を区別します。
e|最優先で確認
外側皮質の肥厚と横走骨折線が非定型骨折を示唆します。長期使用歴、デノスマブと対側症状も確認します。
判断のポイント
大腿骨近位骨幹部の外側皮質肥厚と横走する骨折線は非定型大腿骨骨折を疑う所見である。ビスフォスフォネート製剤の使用歴を確認する。
鑑別・注意点
長期投与と関連するが、使用歴がなければ否定できるわけではない。デノスマブ使用例や薬剤未使用例にも生じる。対側の疼痛と画像も確認し、通常の骨粗鬆症性近位大腿骨骨折と区別する。
診断専門医 2024年度 問22
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問22
解答例:c、dが旧解答(eの扱いは要確認)
選択肢別の解説
a|誤り
提示写真に明らかな導線の途絶は見えません。重なりや正常な接続部を断裂と誤認しません。
b|単純なPMとの分類は不適切
太いショックコイルをもつ除細動器として同定します。ペーシング機能があっても単純なペースメーカのみとは区別します。
c|正しい
本体や金属リードはCTの強いストリークなどの原因になります。撮影範囲や金属低減法を検討します。
d|正しい
太い除細動用コイルをリードに確認できます。ICDの同定に重要です。
e|電源断必須とはしない
本体の電源断と頻拍検出停止は別です。機種、照射時間と範囲により設定・監視を選び、電源を必ず切る理由でeを誤りにできないため二つ指定は保留します。
判断のポイント
太いショックコイルを持つリードから植込み型除細動器を同定する。本体や金属リードはCTでアーチファクトの原因となる。提示画像では明らかなリード断裂を認めない。
鑑別・注意点
旧解説の「CTでは本体の電源を切る」という説明は訂正する。頻拍検出機能の一時停止と本体の電源断は異なる。照射範囲、連続照射時間、機種の添付文書に応じて設定と監視を計画する。eを電源断が必須という理由で誤りにはできず、2つに限定する本問の裁定は保留する。
診断専門医 2024年度 問23
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問23
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
結核も空洞を作りますが、心内膜炎の背景と末梢多発の塞栓性分布が他の原因を優先させます。
b|考えにくい
リンパ腫では節や充実性病変を評価します。発熱と感染源、末梢空洞結節の組み合わせは感染性塞栓を支持します。
c|考えにくい
空洞性転移も鑑別ですが、心内膜炎と急性発熱の背景を説明しにくくなります。
d|最も考えやすい
末梢の多発結節、空洞化と胸膜側の分布が特徴に合います。血液培養と心臓・静脈系の感染源を確認します。
e|考えにくい
侵襲性真菌症は好中球減少などの背景とhaloを評価します。本例は心内膜炎という塞栓感染源があり優先度が下がります。
判断のポイント
感染性心内膜炎を背景に、末梢優位の多発結節と空洞化を認めるため敗血症性肺塞栓を考える。血行性に感染性塞栓が肺へ到達する病態と分布が対応する。
鑑別・注意点
結節へ向かう血管や胸膜に接する楔状陰影も手掛かりとなるが、単独で特異的な所見ではない。血液培養、心臓や静脈系の感染源と画像を合わせて評価する。単なる転移性結節という説明では発熱と感染背景を説明しにくい。
参考文献
診断専門医 2024年度 問24
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問24
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
肺気腫は通常嚢胞壁が明瞭でなく、若い非喫煙女性の均一な薄壁嚢胞の分布とは異なります。
b|考えにくい
肺吸虫では胸膜病変、移動性陰影や結節などを評価します。びまん性均一嚢胞の代表ではありません。
c|考えにくい
嚢胞性転移もありますが、特定の原発と結節などが必要です。本例の性・年齢と反復気胸はLAMを支持します。
d|最も考えやすい
若年女性の反復気胸と肺底を含む多数の円形薄壁嚢胞が特徴です。VEGF-Dや腎AMLなどを合わせて診断します。
e|考えにくい
PLCHは主に喫煙者で上中肺優位、結節と不整嚢胞を認めます。本例の非喫煙とびまん性円形嚢胞に合いにくい所見です。
判断のポイント
若年女性の反復性気胸と、肺底部を含む両肺のびまん性で比較的均一な薄壁嚢胞は肺リンパ脈管筋腫症を支持する。喫煙関連の肺Langerhans細胞組織球症とは分布・嚢胞形態・結節の有無を比較する。
鑑別・注意点
確定診断では特徴的CTに加え、腎血管筋脂肪腫、乳び性病変、結節性硬化症や血清VEGF-Dなどを確認する。非喫煙だけで他疾患を除外したり、嚢胞だけで全例を確定したりしない。
診断専門医 2024年度 問25
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問25
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
COVID-19は末梢・胸膜下の斑状すりガラスなどが代表で、細かい小葉中心結節とモザイクが主体の本例とは異なります。
b|考えにくい
マイコプラズマは気道壁肥厚や小葉中心性病変も出ますが、広いモザイクと持続するびまん性微細結節からHPを優先します。
c|考えにくい
多中心性Castleman病は節腫大、気管支血管束・隔壁肥厚などを評価します。本例では小気道性・炎症性分布を優先します。
d|最も考えやすい
不明瞭な小葉中心性すりガラス結節とモザイク分布、明らかな線維化に乏しい所見が合います。曝露、呼気CTとBALなどを統合します。
e|考えにくい
DPBは小葉中心結節と気管支拡張、下肺優位などが代表です。本例のびまん性すりガラス微細結節とモザイクは非線維化HPを支持します。
判断のポイント
不明瞭な小葉中心性すりガラス結節と濃度のモザイク状分布を認め、明らかな線維化所見に乏しいため非線維化性過敏性肺炎を考える。
鑑別・注意点
過敏性肺炎は線維化の有無を区別して評価する。濃度差だけで慢性と判断しない。空気捕捉は呼気CTで確認し、曝露歴、BALリンパ球増加などを合わせる。
診断専門医 2024年度 問26
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問26
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
結核も抗菌薬不応の浸潤影となりますが、気道散布性粒状影や空洞などと比較します。末梢の帯状・弧状病変はOPを支持します。
b|考えにくい
転移なら多発結節などが代表で、周辺肺の帯状浸潤とすりガラスを主とする本像とは異なります。
c|考えにくい
中皮腫は胸膜の結節状・びまん性肥厚が主体です。本例は肺実質内の斑状浸潤を示します。
d|最も考えやすい
末梢の斑状・帯状浸潤、reversed halo様形態と抗菌薬不応が器質化肺炎を支持します。感染・薬剤などを除外して初めて特発性とします。
e|考えにくい
NTMは気管支拡張と小葉中心結節、空洞などを評価します。本例の優位な末梢帯状分布はOPを優先します。
判断のポイント
末梢の斑状・帯状浸潤影とすりガラス影の組み合わせから器質化肺炎を考える。抗菌薬で改善しない経過も再評価の契機となる。
鑑別・注意点
器質化肺炎は感染、薬剤、膠原病などにも続発する。特発性とするには原因を検討する必要があり、抗菌薬不応やreversed halo様所見だけで確定しない。肺結核など感染症を評価せずに免疫抑制治療へ結び付けない。
参考文献
診断専門医 2024年度 問27
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問27
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
石綿肺なら曝露歴、下肺胸膜下線維化と胸膜プラークを確認します。本例は小気道病変を伴う不均一な線維化を優先します。
b|考えにくい
肺胞出血のすりガラスは急性症状、貧血などと合わせます。牽引性気管支拡張を伴う慢性線維化主体とは違います。
c|考えにくい
サルコイドーシスは上中肺優位のリンパ路性結節・束状変化などが代表です。本例のモザイクを伴う分布とは典型像が異なります。
d|考えにくい
DIPは喫煙関連が多く下肺優位の比較的均一なすりガラスが主体です。本例は線維化と小気道閉塞の組み合わせです。
e|最も考えやすい
網状影・牽引性拡張と不均一な濃度、すりガラスの混在が支持所見です。住環境や羽毛などの曝露と呼気CTを確認します。
判断のポイント
網状影や牽引性気管支拡張に、すりガラス影と不均一な肺野濃度を伴うため線維化性過敏性肺炎を考える。線維化と小気道病変の組み合わせを評価する。
鑑別・注意点
喫煙歴や職業だけから原因曝露を断定しない。鳥、羽毛、住環境などの曝露を改めて聴取し、呼気CTやBALを含めて多職種で診断する。
診断専門医 2024年度 問28
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問28
解答例:e
選択肢別の解説
a|鑑別に含む
IgG4関連肺疾患は気管支血管束や隔壁の肥厚を示し得ます。他臓器所見と血液・病理を評価します。
b|鑑別に含む
癌性リンパ管症は小葉間隔壁と気管支血管周囲の肥厚を起こす重要な鑑別です。
c|鑑別に含む
びまん性間質型のアミロイド沈着では隔壁や束の肥厚を認める場合があります。結節型との違いも確認します。
d|鑑別に含む
MCDは節腫大とともに肺の間質肥厚や小結節を示すことがあります。炎症所見と病理を統合します。
e|最も合いにくい
BHDの代表は肺底・内側優位の不整形嚢胞と気胸で、この隔壁・気管支血管束肥厚主体の像に最も合いにくくなります。
判断のポイント
小葉間隔壁と気管支血管束周囲の肥厚を主体とする所見に対し、Birt–Hogg–Dubé症候群は典型像の一致が乏しい。主な肺所見は肺底部・内側優位の不整形嚢胞と気胸である。
鑑別・注意点
癌性リンパ管症、IgG4関連疾患、アミロイドーシスや多中心性Castleman病では間質肥厚を生じ得る。提示CTだけでこれらの一つに確定する設問ではなく、パターンに最も合いにくい疾患を選ぶ。
診断専門医 2024年度 問29
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問29
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
HPでは小葉中心微細結節や空気捕捉を評価します。本例の地図状GGOと隔壁網目の重なりはPAPを支持します。
b|最も考えやすい
地図状すりガラスに隔壁肥厚が重なるcrazy pavingが特徴に合います。非特異的なパターンなのでBALと抗GM-CSF抗体などを確認します。
c|考えにくい
肺胞微石症では多数の微細な高吸収石灰化が重要です。提示像は低密度のすりガラスが主体です。
d|考えにくい
異所性石灰化は石灰化の高吸収や腎不全・Ca代謝などを評価します。明らかな石灰化よりcrazy pavingが目立ちます。
e|考えにくい
リンパ路性の小結節、肺門節や束状変化を主とせず、肺胞充填性の地図状分布です。
判断のポイント
地図状のすりガラス影に小葉間隔壁肥厚が重なるcrazy-paving patternから肺胞蛋白症を考える。比較的保たれた肺と病変部の境界も手掛かりとなる。
鑑別・注意点
crazy pavingは肺胞蛋白症に特異的ではなく、感染や肺水腫などでも見られる。両側すりガラス影をそのまま病理学的なびまん性肺胞傷害と呼ばない。BAL所見や抗GM-CSF抗体などで病型を評価する。
診断専門医 2024年度 問30
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問30
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
過誤腫なら脂肪やポップコーン状石灰化が手掛かりです。本例は結節に入る動脈と出る静脈の連続が重要です。
b|考えにくい
カルチノイドは増強の強い結節になりますが、動静脈を直接結ぶ血管構造とは異なります。
c|考えにくい
転移性結節には通常この明確な流入・流出の血管交通を認めません。
d|最も考えやすい
結節状の血管嚢と肺動脈・肺静脈への連続がPAVMを支持します。右左シャントの危険を評価し、通常結節と同じ生検をしません。
e|考えにくい
サルコイドーシスのリンパ路性結節や節腫大とは形態が異なり、血管間の直接交通を説明しません。
判断のポイント
肺内の結節状構造に流入肺動脈と流出肺静脈が連続しており、肺動静脈奇形を支持する。結節の形だけでなく血管間の交通を追うことが診断の中心となる。
鑑別・注意点
右左シャントにより脳塞栓や脳膿瘍の原因となり得る。造影CTなどで血管構造を評価し、塞栓治療の適応や遺伝性出血性毛細血管拡張症の有無を検討する。血管性病変が疑われる状態で通常の肺結節と同様に生検しない。
診断専門医 2024年度 問31
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問31
解答例:c
選択肢別の解説
a|合併は別途評価
局所増大病変は肺癌合併を確認しますが、両肺の結節と節の卵殻状石灰化を一元的に説明する第一候補は珪肺です。
b|典型像が異なる
石綿肺は肺底・胸膜下の線維化やプラークが代表です。本例の上葉の高吸収集簇と卵殻状節とは異なります。
c|最も考えやすい
上葉結節の癒合と卵殻状石灰化節が典型に合います。石材・粉塵曝露を聴取し、結核や肺癌の合併も評価します。
d|考えにくい
HPは小葉中心性の淡い結節とモザイクが代表で、強い石灰化集簇・卵殻状節を典型としません。
e|石灰化だけなら鑑別
卵殻状節はサルコイドーシスでも出ますが、肺内の高吸収集簇と曝露背景を合わせ珪肺を優先します。
判断のポイント
上葉の集簇した高吸収結節・塊状影に加え、縦隔リンパ節の辺縁石灰化を認める。珪肺に伴う結節癒合と卵殻状石灰化を考える組み合わせである。
鑑別・注意点
粉塵・石材加工などの曝露歴を確認する。卵殻状石灰化は珪肺だけに特異的ではなく、肺内の局所腫瘤が経時的に増大する場合には肺癌や結核の合併も評価する。石綿肺の典型である肺底部優位の線維化・胸膜プラークとは区別する。
診断専門医 2024年度 問32
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問32
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
結核腫なら石灰化や衛星病変、感染背景を評価します。本例の不整な部分充実・すりガラス結節は腺癌を支持します。
b|最も考えやすい
不整な結節とすりガラス成分が合います。小病変や低細胞密度の腺癌はFDG集積が弱く、PET陰性で否定できません。
c|考えにくい
転移は球状充実結節が代表で、この部分充実すりガラス形態では原発肺腺癌を優先します。原発病歴も確認します。
d|考えにくい
硬化性肺胞上皮腫は通常境界明瞭な充実性結節です。本例のすりガラスを伴う不整辺縁と異なります。
e|考えにくい
リンパ路性多発結節や節腫大を示さず、単発の疑わしい部分充実結節です。
判断のポイント
左肺の不整な結節にすりガラス成分を伴う形態から肺腺癌を考える。PETで強い集積が目立たなくても、すりガラス成分を持つ腺癌は除外できない。
鑑別・注意点
FDG集積は腫瘍径、細胞密度や組織亜型の影響を受ける。PET陰性を良性の根拠にせず、薄切CTで充実成分、辺縁と経時変化を評価する。画像だけで上皮内腺癌と浸潤癌を病理学的に確定しない。
診断専門医 2024年度 問33
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問33
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|可能性が高い
胸膜面・葉間面にも及ぶランダムな微小結節は血行性転移に合います。原発と経時変化を検索します。
b|可能性が高い
血行性散布による粟粒結核もランダム微小結節を作ります。感染リスクと喀痰などで確認します。
c|考えにくい
HPの小葉中心結節は胸膜直下を通常避けます。本例は葉間・胸膜にも結節があり分布が違います。
d|考えにくい
COVID-19の典型は斑状すりガラスなどで、びまん性ランダム微小結節の代表ではありません。
e|考えにくい
DPBは細気管支中心のtree-in-budや拡張を評価します。胸膜面まで均等なランダム分布とは違います。
判断のポイント
小結節が肺実質内に加えて胸膜・葉間面にも分布しており、ランダム分布を考える。血行性転移と粟粒結核が重要な鑑別となる。
鑑別・注意点
過敏性肺炎や汎細気管支炎の小葉中心性分布では、通常は胸膜直下が相対的に保たれる。ランダム分布だけで腫瘍か感染かを確定できないため、原発腫瘍の検索、感染症検査と臨床背景を合わせる。
診断専門医 2024年度 問34
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問34
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考えやすい
前縦隔の石灰化を伴う腫瘤と離れた同側胸膜結節が胸腺腫の胸膜播種を支持します。胸膜病変だけで原発を判断しません。
b|考えにくい
円形無気肺は胸膜肥厚に接する肺の陥入とcomet-tailが代表です。前縦隔の主腫瘤を説明しません。
c|考えにくい
中皮腫は胸膜主体の広い結節性肥厚が代表です。本例は明瞭な前縦隔主病変があり胸腺腫を優先します。
d|考えにくい
主腫瘤が肺内より前縦隔にあることが重要です。肺癌の胸膜播種との位置関係を比較します。
e|考えにくい
神経原性腫瘍は後縦隔や神経走行に沿う分布が代表で、前縦隔原発と胸膜結節の組み合わせを典型としません。
判断のポイント
石灰化を伴う前縦隔腫瘤と、同側の離れた胸膜結節を認める。前縦隔原発腫瘍に胸膜播種を伴う胸腺腫を第一に考える。
鑑別・注意点
旧解説は胸腺腫を示す解答と胸膜中皮腫を示す文章が混在していたため整理した。胸膜病変の存在だけで胸膜原発と判断しない。前縦隔の主病変、胸膜肥厚の分布、胸水や浸潤を全体で評価し、組織診断につなげる。
診断専門医 2024年度 問35
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問35
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
リンパ腫なら周囲節や腫瘤による圧排を評価します。軟骨側のびまん性壁肥厚とは異なります。
b|考えにくい
気管支結核は不整狭窄、壁の全周変化や肺病変を確認します。本例の膜様部を保つ分布はRPを優先します。
c|最も考えやすい
前・側壁の軟骨部を主体とした壁肥厚と相対的な膜様部温存が合います。耳介・鼻・関節症状も聴取します。
d|考えにくい
サルコイドーシスでも気道病変はありますが、軟骨選択的な分布を一元的に説明する第一候補ではありません。
e|考えにくい
GPAは声門下狭窄や肺結節などを評価します。広い軟骨部肥厚の本像ではRPを優先します。
判断のポイント
気管・主気管支の前壁と側壁を主体とする肥厚に対し、後壁膜様部は相対的に保たれる。軟骨部に分布する炎症から再発性多発軟骨炎を考える。
鑑別・注意点
耳介、鼻、関節や眼の症状を確認する。膜様部の温存は手掛かりだが常に認める所見ではない。気道狭窄や気管支軟化症を伴うことがあり、必要に応じ呼気・動態評価も行う。
診断専門医 2024年度 問36
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問36
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
腕頭動脈なら通常右頸動脈と右鎖骨下へ分かれます。後方から左へ向かう矢印血管とは走行が違います。
b|考えにくい
右総頸動脈は頸部へ頭側に走ります。食道後方を左へ渡る分枝とは異なります。
c|考えにくい
左総頸動脈も左頸部へ頭側に追えるはずで、後方起始の異常分枝とは違います。
d|考えにくい
右鎖骨下動脈なら右上肢へ向かいます。矢印の左へ向かう経路と一致しません。
e|該当する
右側大動脈弓の後方から食道後面を通り左へ向かう異常左鎖骨下動脈です。起始のKommerell憩室も評価します。
判断のポイント
右側大動脈弓の後方から左側へ向かう異常分枝は左鎖骨下動脈である。起始部の拡張はKommerell憩室として評価する。
鑑別・注意点
血管名は横断像での左右だけで決めず、分岐部から末梢までの走行を追う。右側弓と異常左鎖骨下動脈の組み合わせでは食道後方の走行や血管輪、憩室の拡大・圧迫症状も確認する。
診断専門医 2024年度 問37
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問37
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
腫瘍なら充実構造が後期にも残ります。早期の欠損が平衡相で消える像は混和遅延です。
b|考えにくい
血栓は適切な遅延相でも欠損が残ることが重要です。本例は後期に造影され、うっ滞が合います。
c|考えにくい
閉鎖デバイスや手術後の形態変化は示されず、相による造影の変化が主体です。
d|最も考えやすい
心房細動による遅い流れで動脈相に造影不良となり、平衡相で満たされます。疑いが残る場合は遅延CTやTEEで確認します。
e|考えにくい
三心房心は左房を分ける膜と交通孔を確認します。一過性の左心耳造影不良だけでは説明しません。
判断のポイント
動脈相の左心耳の造影不良部が平衡相では造影されており、造影剤の混和遅延による血流うっ滞を考える。持続する充盈欠損を示す血栓と区別する。
鑑別・注意点
動脈相だけでは遅い血流を血栓と誤認し得る。疑わしい欠損が残る場合には、適切な遅延相や経食道心エコーで確認する。撮影時相が異なれば同じ性能になるとは限らず、アブレーション前評価では施設の検査手順に従う。
診断専門医 2024年度 問38
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問38
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
解離なら壁内腔やflap、内腔狭窄などを評価します。肺動脈へ交通する蛇行血管とは異なります。
b|考えにくい
高安病は大血管壁肥厚・狭窄などが代表で、孤立する追加の冠肺交通を主所見としません。
c|最も考えやすい
冠動脈から伸びる蛇行血管と肺動脈への流入が瘻を支持します。起始と流出口を元画像で追います。
d|考えにくい
気管支動脈なら大動脈系から気管支沿いへ追う構造です。本例の冠動脈と肺動脈の直接交通とは別です。
e|考えにくい
ALCAPAは左冠動脈の起始そのものが肺動脈にあります。本例の追加の瘻孔とは区別します。
判断のポイント
肺動脈周囲に拡張蛇行する異常血管を認め、冠動脈から肺動脈へ交通する構造を評価する。肺動脈内へ流入する造影ジェットも瘻孔の手掛かりとなる。
鑑別・注意点
VR像だけでなく元画像や多断面像で起始、走行、流出部を確認する。冠動脈肺動脈起始症では冠動脈の起始そのものが異なり、瘻孔の追加交通とは区別する。治療方針には症状、シャント量や瘤形成も関わる。
診断専門医 2024年度 問39
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問39
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
FDG PETは炎症性病変などに用いますが、ここで疑うATTRの代表的な次検査ではありません。
b|考えにくい
MIBGは交感神経機能の評価で、ATTR沈着の非侵襲的病型診断の第一選択ではありません。
c|最も適切
広範な心内膜下~貫壁遅延造影から心アミロイドを疑いPYPでATTRを評価します。SPECTと単クローン蛋白検査を組み合わせALを除外します。
d|考えにくい
負荷血流は虚血評価が主目的です。非冠動脈領域性の広い遅延造影と肥大の沈着病を直接分類しません。
e|考えにくい
ACEはサルコイドーシスの補助所見ですが、このびまん性の遅延造影で優先する検査ではありません。
判断のポイント
心肥大と広範な心内膜下から貫壁性の遅延造影は心アミロイドーシスを疑う所見である。選択肢では99mTcピロリン酸シンチグラフィがATTR心アミロイドーシスの評価に適する。
鑑別・注意点
MRIだけでAL型とATTR型を確定しない。シンチの心筋集積はSPECTで血液プールと区別し、血清遊離軽鎖、血清・尿免疫固定などで単クローン性蛋白を評価する。陽性シンチだけでAL型を除外せず、病型に応じ組織診断を検討する。
診断専門医 2024年度 問40
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問40
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
単一冠動脈支配の下壁だけの運動異常ではなく、収縮期にも心尖部が広く膨らむ形です。冠動脈疾患自体は必ず評価します。
b|考えにくい
拡張型は通常より広い全体性の拡張・収縮低下を示し、基部と心尖部の対比はたこつぼを支持します。
c|最も考えやすい
身体的ストレス後の心尖部バルーニングと基部との収縮差が合います。心エコー、冠動脈、MRIと回復経過で確かめます。
d|考えにくい
アミロイドは肥厚・拡張障害や特徴的遅延造影が中心で、この急性ストレス関連形態とは異なります。
e|考えにくい
サルコイドーシスでは局所菲薄化や非虚血性遅延造影などを確認します。提示の一過性心尖部運動パターンを第一には説明しません。
判断のポイント
収縮期にも心尖部が膨らんだ形態を残し、基部との収縮の差を認めるため、たこつぼ症候群を考える。気胸や処置などの身体的ストレスは誘因となり得る。
鑑別・注意点
静止VRの形態だけで診断を完結しない。心エコーやcine像で壁運動を確認し、心電図・トロポニン、冠動脈評価やMRIを組み合わせて急性冠症候群・心筋炎を鑑別する。経時的な心機能回復の確認も重要である。
診断専門医 2024年度 問41
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問41
解答例:b/dの鑑別保留(旧dを確定しない)
選択肢別の解説
a|考えにくい
脂肪壊死は油性嚢胞と薄い辺縁の卵殻状石灰化などが代表です。提示された塊状集簇とは形を比較します。
b|粗大石灰化なら第一候補
粗大で互いに癒合するポップコーン状石灰化なら退縮性線維腺腫が典型です。原本の拡大像はこの形にも見えるため良悪性を再評価します。
c|考えにくい
葉状腫瘍は分葉した大きな充実腫瘤が代表です。限局した粗大石灰化だけから優先しません。
d|旧解答・確定保留
微細多形性や線状分枝状なら悪性を疑いますが、原本をその形態と断定できません。旧解答dを維持するには原画像の形態分類と超音波・病理が必要です。
e|考えにくい
乳管内の腫瘤や乳頭分泌などが代表です。本例の粗大石灰化を第一には説明しません。
判断のポイント
提示の拡大像には粗大で癒合する石灰化があり、退縮性線維腺腫のポップコーン状石灰化も重要候補。微細多形性とする旧説明は原画像の再評価が必要。
鑑別・注意点
石灰化だけで病理や浸潤を確定しない。原デジタルマンモグラム、超音波・病理なしに良性とも癌とも確定しない。
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2024年度 問42
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問42
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
石灰乳は側面で沈降するtea-cup状などを示します。術床の大きな塊状石灰化とは違います。
b|考えにくい
再発は新しい微細多形性・線状分枝状石灰化や腫瘤を評価します。粗大で濃い術床石灰化は異栄養性を優先します。
c|最も考えやすい
術後瘢痕に一致する粗大で高密度な石灰化は損傷・脂肪壊死に伴う変化が合います。以前の画像と比較します。
d|考えにくい
退縮性線維腺腫も粗大化しますが、手術床とクリップの位置に対応する本例は術後変化を優先します。
e|考えにくい
拡張乳管の分泌物は太い棒状・管状石灰化などです。本例は術床の塊状石灰化です。
判断のポイント
温存術部の瘢痕に一致する粗大で高濃度の石灰化は、組織損傷や脂肪壊死に伴う異栄養性石灰化を考える。
鑑別・注意点
旧記事の「胃栄養性」は「異栄養性」へ訂正した。術後だからすべて良性とは判断せず、細かい多形性・線状分枝状の新規石灰化、術床から離れた病変や増加は別に評価する。以前の画像との比較が重要である。
診断専門医 2024年度 問43
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問43
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
良性の背景増強より、乳管に沿う線状・区域性の集簇増強が疑わしい所見です。
b|鑑別だが第一でない
小葉癌も非腫瘤性増強を示しますが、乳管方向の分布はDCISを優先します。病理なしに完全除外はしません。
c|浸潤併存は除外できない
浸潤癌成分が共存する場合はあり、MRIだけで否定できません。提示パターンの第一候補はDCISです。
d|考えにくい
乳頭腫は乳管内の限局性腫瘤などが代表です。本例の区域的に広がる増強を最も典型とはしません。
e|最も考えやすい
乳頭へ向かう乳管領域に沿う増強がDCISを支持します。MIPの血管重複を元画像で確認し、浸潤の有無は病理で決めます。
判断のポイント
乳頭へ向かう乳管領域に沿って連なる造影病変は、非浸潤性乳管癌の進展を考える分布である。単なる造影の強さより線状・区域性の分布と内部性状を評価する。
鑑別・注意点
MRIだけで浸潤癌成分の併存を完全に除外できない。マンモグラフィの石灰化範囲、超音波所見と照合し、病理で非浸潤性か浸潤性かを確定する。MIP像では血管と重なるため元画像で確認する。
診断専門医 2024年度 問44
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問44
解答例:e
選択肢別の解説
a|画像だけでは除外不可
HER2陽性でも強い増強や壊死を認め得ます。画像で受容体を確定せず、免疫組織などで評価します。
b|典型像の一致が弱い
ルミナールは不整形やspiculaを伴うことが多く、境界比較的明瞭な辺縁増強腫瘤はTNBCを支持します。ただし重なりがあります。
c|典型像の一致が弱い
DCISは線状・区域性非腫瘤増強が代表です。本例は壊死を疑う内部をもつ腫瘤が主体です。
d|画像だけでは除外不可
ルミナールHER2もMRI形態が重なります。ホルモン受容体とHER2の検査なしに病型を確定しません。
e|画像上の第一候補
比較的明瞭な輪郭、辺縁優位増強、拡散異常をもつ腫瘤はTNBCを示唆します。画像推定はER・PgR・HER2検査の代用ではありません。
判断のポイント
比較的境界明瞭な腫瘤に辺縁優位の造影と拡散高信号を認め、画像上はトリプルネガティブ乳癌を考える。滑らかな輪郭でも悪性を否定できない。
鑑別・注意点
画像所見はサブタイプを推定する手掛かりであり、ER・PgR・HER2の検査に代わらない。ADCは病変の充実部と壊死部を区別して評価する。若年・両側乳癌の背景は遺伝学的評価の契機になるが、画像からBRCA変異陽性とは断定しない。
診断専門医 2024年度 問45
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問45
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
気管支原性嚢胞は通常単房の液体性病変で、多数の含気嚢胞群とは異なります。
b|考えにくい
ヘルニアなら腸管・胃などと腹腔への連続、横隔膜欠損を示します。本例は肺内嚢胞です。
c|考えにくい
RDSは主に早産直後のびまん性肺病変です。胎児期からの限局嚢胞群と合いません。
d|考えにくい
MASは出生時の吸引と急性呼吸障害の背景が必要です。先天性の限局多嚢胞病変を典型としません。
e|最も考えやすい
胎児期から存在する大小の肺内嚢胞群がCPAMに合います。体循環動脈の流入を探し、分画症との混合も評価します。
判断のポイント
胎児期から指摘された右肺内の大小の含気嚢胞群から先天性肺気道奇形を考える。単一の縦隔嚢胞や、腹腔臓器の胸腔内脱出とは異なる。
鑑別・注意点
造影画像で異常な体循環系の流入動脈を検索し、肺分画症との混合病変も評価する。提示断面だけで肺葉の範囲や病理亜型を確定しない。嚢胞径だけで全例をStocker分類に正確に対応させることはできない。
診断専門医 2024年度 問46
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問46
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|考えにくい
coil-upは食道閉鎖などでカテーテルが盲端内に巻く所見です。幽門筋肥厚のサインではありません。
b|考えにくい
whirlpoolは腸回転異常に伴う軸捻転などの血管・腸間膜の回旋です。
c|関連する
強い胃蠕動で分節状に見える胃の輪郭がcaterpillar signです。幽門閉塞の臨床と対応します。
d|考えにくい
double bubbleは胃と近位十二指腸の二腔拡張です。本例の超音波は幽門筋肥厚を示します。
e|関連する
延長した幽門管と筋肥厚の長軸像が子宮頸部状に見えます。動的に通過障害を確認し幽門痙攣と区別します。
判断のポイント
噴水状嘔吐と超音波の幽門筋肥厚・幽門管延長は肥厚性幽門狭窄症を支持する。長軸像の子宮頸部に似た形態がuterine cervix sign、拡張胃の強い蠕動による分節状輪郭がcaterpillar signである。
鑑別・注意点
サイン名だけでなく、動的観察で幽門開大と内容通過の有無を確認する。幽門痙攣による一時的肥厚と区別する。double bubbleは胃・近位十二指腸の拡張を示す別の所見であり、本例の幽門筋肥厚と混同しない。
診断専門医 2024年度 問47
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問47
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
HSVは側頭葉・島などの病変が代表です。本例の二相性発作と遅れた樹枝状白質DWI異常とは分布が違います。
b|考えにくい
直静脈洞血栓では深部静脈系の両側視床などを評価します。本例は広い皮質下白質の樹枝状分布です。
c|考えにくい
ANEは両側視床を中心とする対称性病変が代表で、遅れたbright-treeの主座と異なります。
d|最も考えやすい
発作の二相性経過と第4病日に明瞭となる皮質下白質bright tree appearanceがAESDを支持します。早期MRI正常でも否定しません。
e|考えにくい
MERSは脳梁膨大部を中心とする拡散異常が代表です。本例は皮質下白質に広範な分布です。
判断のポイント
病初日には目立たなかった皮質下白質の樹枝状DWI高信号が、けいれん再増悪時に明瞭となっている。二相性の経過とbright tree appearanceからAESDを考える。
鑑別・注意点
発症早期のMRIが正常でも否定できない。時相に応じた再検査と臨床・脳波所見の照合が必要である。両側視床病変を中心とするANEや、脳梁膨大部を中心とするMERSとは主座と経過を比較する。
診断専門医 2024年度 問48
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問48
解答例:bを候補(IP-IとIP-IIの形態分類は追加確認)
選択肢別の解説
a|考えにくい
内耳道の狭窄ではなく、提示像は蝸牛内部の分離・回転構造の異常が問題です。
b|旧解答・確定保留
古典的なIP-IIでは基底回転が保たれ、中・頂回転が嚢胞状に融合します。提示像には内部の骨性構造が残って見えるため、蝸牛軸が完全欠損するIP-Iと決めつけません。基底回転と頂部を薄切連続像で追い、bへの適合を確認します。
c|考えにくい
真珠腫は主に中耳の軟部組織と骨変化を評価します。蝸牛内腔の先天形態異常とは異なります。
d|考えにくい
蝸牛神経管の幅を問題とする像ではなく、蝸牛自体が嚢胞状です。聴神経はMRIでも確認します。
e|形態が異なる
common cavityは蝸牛と前庭が一つの腔です。本例は両者が別腔として認められ、不完全分離を優先します。
判断のポイント
蝸牛と前庭は区別でき、蝸牛の回転構造に異常を認める。蝸牛内に残る骨性構造も評価し、一部断面の嚢胞状形態だけで蝸牛軸・回転間隔壁の全欠損としない。common cavityより不完全分離の分類を検討する。
鑑別・注意点
IP-Iは蝸牛軸と回転間隔壁の全欠損、古典的IP-IIは保たれた基底回転と嚢胞状頂部を特徴とする。二断面だけで回転全体を追えないため型の確定は保留するが、それを理由にIP-Iを優先することもしない。蝸牛軸・基底回転・頂部および前庭水管を連続像で評価する。
今回の補足に用いた根拠
- Sennaroglu and Saatci. Unpartitioned versus incompletely partitioned cochleae: radiologic differentiation(2004):IP-Iは完全な蝸牛軸・隔壁欠損、IP-IIは正常基底回転と嚢胞状頂部を持つという形態の区別。
診断専門医 2024年度 問49
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問49
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|優先しない
FDGはこの多血性肝腫瘤のFNH・腺腫などの一次性状診断で最も有用な次検査ではありません。
b|適切
肝細胞相の取り込み、瘢痕と血流を評価してFNH・腺腫などを比較できます。肝細胞相高信号だけで確定しません。
c|優先しない
侵襲的な血管造影下CTより、まずMRI・造影超音波などの非侵襲的性状診断を行います。
d|適切
血行動態と後血管相を評価でき、多血性病変の鑑別に有用です。クッパー相だけでHCCを一律除外しません。
e|優先しない
神経内分泌腫瘍の受容体評価などに使いますが、原発背景のないFNH疑いの第一の次検査ではありません。
判断のポイント
動脈相で強く造影され平衡相で周囲肝に近づく肝腫瘤では、FNHを含む多血性病変を鑑別する。EOB造影MRIと造影超音波が性状診断に適する。
鑑別・注意点
肝細胞相の取り込み、中心瘢痕や造影血行動態を組み合わせる。FNHでも非典型像があり、肝細胞相高信号だけで確定しない。旧記事の「肝細胞相やクッパー像でHCCを除外する」という単純化は避け、肝細胞腺腫やHCC、血管腫などとの総合鑑別とする。
診断専門医 2024年度 問50
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問50
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一でない
血管の海綿状変化の原因検索に、正常肝実質の生検を一律に優先しません。
b|第一でない
造影CTで門脈系と側副路を把握し、通常は直ちに侵襲的血管造影を追加する必要はありません。
c|最も適切
門脈閉塞と海綿状変化を考え、病歴・局所原因とともに必要な血栓性素因を評価します。PT・APTTだけで全てを除外できません。
d|第一でない
EOBは肝腫瘤の性状評価に有用ですが、本例の門脈閉塞の背景検索の第一検査ではありません。
e|優先順位が低い
渡航歴も病歴に含めますが、提示された海綿状変化の直接の次評価は血栓の原因検索です。
判断のポイント
肝門部の蛇行する多数の細い造影血管と正常門脈幹の描出異常から、門脈閉塞に伴う海綿状変化を考える。原因不明の門脈閉塞では、選択肢中は血液凝固の評価が適する。
鑑別・注意点
正常な健診採血だけで血栓性素因を否定できない。PT・APTTだけでは不足し、病歴・局所炎症や悪性疾患、骨髄増殖性腫瘍などを検討して必要な検査を選ぶ。肝硬変に伴う門脈血栓と非肝硬変性の原因検索は同一ではなく、全例へ一律の網羅的検査を勧める説明にはしない。
診断専門医 2024年度 問51
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問51
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考えやすい
Fontanの静脈圧上昇と不均一な造影、結節状輪郭から慢性うっ血性肝障害を考えます。画像だけで組織学的硬変の程度は決めません。
b|考えにくい
SOSは移植前処置や特定薬剤などを背景に類洞障害を起こします。本例はFontan循環による慢性うっ血が直接の説明です。
c|考えにくい
沈着による肝腫大などを評価しますが、Fontanの背景と造影変化では優先しません。
d|考えにくい
鉄過剰は単純CT高吸収やMRI信号低下を評価します。造影のうっ血パターンとは別です。
e|考えにくい
肝周囲炎は肝被膜増強や骨盤感染の背景を示します。慢性うっ血と肝全体の不均一造影とは違います。
判断のポイント
Fontan術後の背景に、肝表面の結節状変化と門脈相で目立つ不均一な造影を認め、慢性うっ血に伴う肝障害を考える。選択肢ではうっ血性肝硬変が対応する。
鑑別・注意点
Fontan循環では静脈圧上昇などによりうっ血・線維化が進行する。造影のむらだけから組織学的な肝硬変の程度を確定せず、肝機能、門脈圧亢進所見と結節を継続評価する。Fontan関連肝障害では良性多血性結節とHCCの鑑別も重要である。
診断専門医 2024年度 問52
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問52
解答例:e
選択肢別の解説
a|除外は必要
胆嚢癌も壁肥厚を示し併存もあり得ます。粘膜の断裂や腫瘤、浸潤を確認し、低吸収壁内結節だけで除外しません。
b|考えにくい
捻転は急性腹症と胆嚢偏位・頸部の捻れ、虚血などを評価します。慢性経過の壁内炎症性結節とは異なります。
c|典型像が異なる
腺筋腫症ならRASや壁内小嚢胞、comet-tailなどが代表です。本例の炎症性壁肥厚はXGCを優先します。
d|考えにくい
リンパ腫は充実性壁病変と全身・節所見を確認します。低吸収壁内結節と周囲炎症の組み合わせは典型的ではありません。
e|最も考えやすい
厚い壁内の低吸収結節と周囲炎症は黄色肉芽腫性胆嚢炎を支持します。癌との画像の重なりがあり病理で裁定します。
判断のポイント
肥厚した胆嚢壁内に低吸収結節を認め、周囲の炎症性変化と合わせて黄色肉芽腫性胆嚢炎を考える。壁内結節は膿瘍や黄色肉芽腫を反映し得る。
鑑別・注意点
胆嚢癌と画像が重なることがあり、低吸収結節だけで癌を完全に除外しない。粘膜の連続性、限局性腫瘤、周囲臓器浸潤やリンパ節も評価する。経過と病理を含めて治療方針を決める。
診断専門医 2024年度 問53
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問53
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考えやすい
多数の微小嚢胞、分葉状輪郭、隔壁増強と石灰化がSCNに合います。旧解答記号dではなくaです。
b|考えにくい
NETも強く増強しますが、微小嚢胞と隔壁の集合を確認するとSCNを支持します。増強だけでNETと決めません。
c|考えにくい
MCNは主に女性の膵体尾部の比較的大きい嚢胞と被膜が代表です。膵頭部の蜂巣状微小嚢胞とは違います。
d|考えにくい
IPMNは膵管との交通や主膵管拡張を確認します。提示の微小嚢胞集合をSCNと読む解説とは対応しません。
e|考えにくい
SPNは若年女性の被膜をもつ充実・出血性嚢胞混合が代表です。本例の微小嚢胞優位の形態とは違います。
判断のポイント
膵頭部の分葉状腫瘤に石灰化と多数の小嚢胞・造影される隔壁を認め、漿液性嚢胞腫瘍を考える。微小嚢胞が密集すると充実性腫瘤のように見える。
鑑別・注意点
旧記事は解説がSCNを述べている一方、解答記号dはIPMNを指していたため、記号をaへ訂正した。MRIや超音波で微小嚢胞を確認し、膵管との交通・主膵管拡張を評価する。造影が強いことだけで神経内分泌腫瘍と断定しない。
診断専門医 2024年度 問54
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問54
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考えやすい
脾内のT2高信号で動脈相に強く増強する境界明瞭な結節は血管腫を支持します。肝腫瘤として解釈しません。
b|考えにくい
リンパ管腫は薄い隔壁をもつ嚢胞性病変が代表で、結節全体の強い血管性増強とは違います。
c|考えにくい
脾リンパ腫は通常比較的低血流で、強い早期増強の結節の第一候補ではありません。
d|考えにくい
線維性偽腫瘍はT2低信号や遅延増強が参考です。本例はT2高信号と強い早期増強です。
e|考えにくい
脾サルコイドは多発小結節・比較的低信号が代表で、本例の血管性単発結節とは合いにくい所見です。
判断のポイント
脾内の境界明瞭な結節がT2強調像で高信号を示し、動脈相で強く造影されるため脾血管腫を考える。まず病変の発生臓器が脾臓であることを確認する。
鑑別・注意点
EOB造影検査でも脾病変の評価は血流相とT2所見が中心であり、肝細胞相の肝腫瘤と同じ解釈をしない。血管腫の造影は多様で、典型から外れる病変では拡散や経時変化、臨床背景も評価する。
診断専門医 2024年度 問55
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問55
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
原発性腹膜垂炎は高齢女性に特に限る病気ではありません。脂肪垂の捻転・静脈閉塞が病態です。
b|考えにくい
S状結腸や下行結腸周囲が多く、原本も結腸に接する脂肪性結節です。盲腸だけを好発としません。
c|正しい
合併症のない原発性ではNSAIDなどで疼痛を抑え保存的に経過をみます。腎・消化管リスクを確認します。
d|考えにくい
遊離ガスは通常の原発性病変の特徴ではありません。あれば消化管穿孔などを検索します。
e|考えにくい
原発性では強い全身炎症は乏しいことが多く、高熱・著明な白血球増多なら他の原因を再検討します。
判断のポイント
結腸に接する卵円形の脂肪濃度病変と周囲の炎症性変化は腹膜垂炎を支持する。合併症のない原発性病変では鎮痛・NSAIDなどの保存的治療を考える。
鑑別・注意点
憩室炎や虫垂炎などに続発する炎症とは区別する。高熱・著しい白血球増多や遊離ガスがあれば、単純な原発性腹膜垂炎として処理せず穿孔など別の病態を検索する。NSAID使用は腎機能や消化管リスクも踏まえる。
診断専門医 2024年度 問56
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問56
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
脂肪肉腫なら脂肪や充実部の腫瘤構造を評価します。急性腹痛と大動脈周囲の血腫様高吸収は破裂を優先します。
b|最も考えやすい
大動脈周囲から後腹膜へ広がる血腫を疑います。痛みが改善しても被覆破裂を否定せず、循環評価と血管外科への連絡を急ぎます。
c|考えにくい
膿瘍なら低吸収液体、ガスや炎症背景を評価します。本例は大動脈近傍の急性出血性変化を優先します。
d|考えにくい
リンパ腫は節の集簇・包み込みが代表で、急性痛を伴う不整な血腫様変化とは合いにくい所見です。
e|考えにくい
線維症も大動脈周囲を囲みますが、急性発症と後腹膜血腫を疑う広がりでは破裂を先に除外します。
判断のポイント
腹部大動脈周囲から後腹膜へ広がる高吸収の軟部影は血腫を疑う所見であり、急な腹痛と合わせて大動脈破裂を優先する。単なる後腹膜腫瘤として扱わない。
鑑別・注意点
受診時に痛みが改善していても、被覆された破裂や一時的な止血を否定できない。循環動態を評価し、血管外科と直ちに連携する。状態が許せば造影CTで破裂部・分枝や治療に必要な解剖を確認する。
診断専門医 2024年度 問57
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問57
解答例:e
選択肢別の解説
a|正しい
下行結腸が本来の後腹膜へ固定されず内側へ寄ることが代表的な所見です。
b|伴い得る
残存間膜は癒合・短縮を伴う場合があります。persistentという語を正常長の可動性だけとは解釈しません。
c|伴い得る
異常な間膜や癒着による間隙が内ヘルニアの原因となることがあります。
d|伴い得る
通常と異なる面へ癒合し、手術時に剥離や血管処理が難しくなる場合があります。
e|誤り
左半結腸自体が失われた病態ではありません。内視鏡だけで位置を断定せず、CTで残存結腸と血管を追います。
判断のポイント
下行結腸の後腹膜への癒合不全により内側偏位し、短縮した間膜や小腸間膜・骨盤壁への異常癒合を伴うことがある。左半結腸が切除された病態ではなく、eが誤りと考える。
鑑別・注意点
persistentは後腹膜への固定を意味せず、発生過程で間膜が残ることを表す。血管分岐や辺縁動脈の位置も通常と異なり、内ヘルニア・手術時血管損傷に注意する。内視鏡だけで腸管の腹腔内位置を決めずCTを参照する。
診断専門医 2024年度 問58
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問58
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
腎結核は集合系の破壊や狭窄などが代表です。瘤を伴う異常腫瘍血管の主な原因とはしません。
b|考えにくい
多発嚢胞だけではこの強い腫瘍血管と大きな瘤を説明しません。
c|最も考えやすい
TSCに合併する腎AMLは多発・両側性になりやすく、瘤や出血を生じます。血管造影だけでなく他臓器所見も確認します。
d|考えにくい
VHLでは腎嚢胞やRCCが重要ですが、若年女性の瘤を伴うAMLではTSCが代表的背景です。
e|考えにくい
SLEの腎炎や血栓症は別の病態です。提示されたAML様腫瘍血管の背景として最も適するものではありません。
判断のポイント
腎内の異常に発達した腫瘍血管と大きな瘤状造影を認める。若年女性の腎血管筋脂肪腫に伴う動脈瘤・出血を考え、背景疾患では結節性硬化症が最も適する。
鑑別・注意点
結節性硬化症では多発・両側性AMLを伴いやすい。腫瘍径だけでなく瘤、症状や増大を評価する。血管造影だけで仮性動脈瘤と真性瘤を必ず区別できるわけではなく、他臓器所見を含め原疾患を確認する。
診断専門医 2024年度 問59
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問59
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
髄質海綿腎は髄質集合管の拡張が中心で、新生児の巨大な両腎と肝胆管病変を一元的に説明しません。
b|考えにくい
白血病浸潤なら充実性の腫大を考えます。多数の微小嚢胞と胆管形成異常の組み合わせでは優先しません。
c|考えにくい
Wilms腫瘍は通常幼児の充実性腫瘤で、両腎の対称性びまん性微小嚢胞とは異なります。
d|考えにくい
MCDKは不規則な大きさの嚢胞群と正常実質の欠如が典型です。両側対称腫大と微細変化はARPKDを支持します。
e|最も考えやすい
新生児の両腎対称性腫大・微小嚢胞と肝胆管異常が特徴に合います。超音波、臨床と遺伝学的検査を統合します。
判断のポイント
新生児で両腎が対称性に著しく腫大し、びまん性の微小嚢胞性変化を示す。肝内胆管拡張も伴い、常染色体潜性多発性嚢胞腎を考える。
鑑別・注意点
集合管拡張と先天性肝線維症・胆管形成異常の組み合わせが重要である。多嚢胞性異形成腎の不規則で非対称な嚢胞群や、Wilms腫瘍の充実性腫瘤とは区別する。病型確定には臨床像、超音波や遺伝学的検査を合わせる。
診断専門医 2024年度 問60
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問60
解答例:aが旧解答(脂肪成分の確認に限界あり)
選択肢別の解説
a|旧解答・脂肪確認は保留
後腹膜脂肪含有腫瘍なら重要ですが、腫瘤内脂肪は提示像だけで確認できません。辺縁の黒線だけで脂肪肉腫と確定しません。
b|鑑別候補
神経原性腫瘍はT2高信号の大きな後腹膜腫瘤になり得ます。神経との関係、嚢胞変性と造影を評価します。
c|鑑別候補
T2高信号の副腎外腫瘍の鑑別です。造影と位置を評価し、疑う場合は生検前にカテコールアミンを確認します。
d|第一候補ではない
リンパ腫は通常均一な充実組織で、著明な水様T2の単発巨大腫瘤だけでは第一候補としません。
e|鑑別候補
SFTは線維性低信号と豊富な血流などが参考です。造影像なしでは十分に裁定できず、旧aを断定しません。
判断のポイント
右副腎と分かれている大きな後腹膜腫瘤で、脂肪を含む場合には脂肪肉腫が重要となる。T1高信号の部位、脂肪抑制やCTの脂肪濃度を対応させて確認する。
鑑別・注意点
提示画像では腫瘤が脂肪抑制T2でも強い高信号を保つ。in/opposed-phaseの辺縁の黒線だけを、腫瘍内脂肪や脂肪肉腫の証明としない。旧解説の脂肪含有の断定は保留し、造影やCTを追加して神経原性腫瘍などを鑑別する。傍神経節腫が疑わしい場合は生検前にホルモン評価が必要となる。
参考文献
診断専門医 2024年度 問61
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問61
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
脂肪肉腫では異常な厚い隔壁や結節・浸潤を確認します。本例は子宮内の境界明瞭な脂肪性病変です。
b|考えにくい
卵巣成熟奇形腫も脂肪を含みますが、子宮筋層との連続と卵巣の別同定が鑑別点です。
c|考えにくい
AMLは血管・筋・脂肪を含み主に腎でみます。子宮内の典型的病変では脂肪平滑筋腫を優先します。
d|最も考えやすい
T1・T2高信号が脂肪抑制で落ち、子宮内にあることから脂肪平滑筋腫です。充実結節や浸潤は別に評価します。
e|考えにくい
異型脂肪性腫瘍を画像だけで完全除外はできませんが、この子宮由来の均一脂肪性病変では良性脂肪平滑筋腫が合います。
判断のポイント
子宮内の境界明瞭なT1・T2高信号腫瘤が脂肪抑制T1で低信号となり、脂肪平滑筋腫を考える。子宮筋層との連続性を確認して卵巣由来の成熟奇形腫と区別する。
鑑別・注意点
T1高信号を見ただけで出血と判断せず、脂肪抑制での変化を対応させる。脂肪と平滑筋の比率で信号は変わる。脂肪を含む病変でも、不整な充実部や浸潤がある場合は良性と即断しない。
診断専門医 2024年度 問62
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問62
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
画像だけで絨毛癌などの絨毛性疾患を完全除外できません。hCGの推移と病理を確認します。
b|誤り
血流の多い遺残組織や出血では子宮動脈塞栓を選ぶことがあります。一律適応外ではありません。
c|通常選ばない
遺残妊娠組織の通常治療は観察、摘出や塞栓などで、画像所見だけから照射を選びません。
d|正しい
流産後の造影される組織と絨毛性疾患は重なり、胞状奇胎などとの区別には臨床・hCG・病理が必要です。
e|誤り
出血量、血流、hCGと経過によって観察など保存的治療を選べます。無計画な掻爬による大量出血にも注意します。
判断のポイント
流産後の子宮内にT2高信号で強く造影される腫瘤を認め、遺残妊娠組織を考える。ただし絨毛性疾患と所見が重なるため画像だけでは胞状奇胎などを確実に区別できない。
鑑別・注意点
hCGの推移、超音波血流と病理を合わせる。出血リスクや残存組織の状態により経過観察、摘出、子宮動脈塞栓術などを選択し、一律に保存的治療やIVRを除外しない。血流の多い病変への無計画な掻爬は大量出血につながり得る。
診断専門医 2024年度 問63
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問63
解答例:b
選択肢別の解説
a|疑われる
頸部から腟側へ続く腫瘍を評価し、壁の低信号層の消失が浸潤を支持します。
b|最も支持が乏しい
直腸側の境界が比較的保たれ、積極的な壁破壊所見が乏しいため、提示肢では誤りに対応します。
c|疑われる
前方の膀胱後壁低信号層の途絶と腔内へ突出する形を評価します。単なる接触だけで粘膜浸潤とはしません。
d|疑われる
頸部の低信号間質を越えた周囲への進展が傍組織浸潤を疑わせます。
e|粘膜浸潤確認を要する
膀胱粘膜への直接浸潤ならIVAに対応します。浮腫・筋層浸潤疑いと分け、必要な内視鏡・病理で確定します。
判断のポイント
頸部腫瘤の前方では膀胱後壁の低信号層が途絶し、腟壁・傍組織への進展も疑う。一方、直腸との間の境界が保たれており、直腸浸潤を積極的に示す所見に乏しい。
鑑別・注意点
膀胱・直腸の粘膜浸潤はIVA期に関わる。単なる接触、壁の浮腫、筋層への疑いだけで粘膜浸潤と同一視しない。本例は膀胱側へ突出する病変を評価し、必要な内視鏡・病理所見と合わせて進行期を確定する。
診断専門医 2024年度 問64
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問64
解答例:dが旧解答(aとの鑑別は保留)
選択肢別の解説
a|重要な鑑別
低T2の線維性充実部と粘液性嚢胞の併存はBrennerでみます。低信号部が造影する組織か粘稠液かを区別するまでdとの裁定を保留します。
b|鑑別だが第一でない
卵巣甲状腺腫も多房性で信号が多彩ですが、強く造影される甲状腺組織などを確認します。
c|第一でない
内膜症嚢胞は脂肪抑制で残るT1高信号とshadingが代表です。本例の多房で異なる濃度の内容だけでは第一としません。
d|旧解答・保留
多房のstained-glassは粘液性を支持しますが境界悪性を決める所見ではありません。充実部と隔壁を評価しaとの鑑別を残します。
e|第一でない
漿液粘液性では内膜症の背景と乳頭状充実部などを確認します。本例では粘液性内容と線維性部の裁定が中心です。
判断のポイント
多数の小房が異なるT1・T2信号を示す多房性嚢胞性腫瘤で、粘液濃度の違いを反映するstained-glass appearanceを考える。低T2部分の性状評価が組織型の鑑別に重要となる。
鑑別・注意点
多房性やstained-glassだけで境界悪性を確定できない。Brenner腫瘍は低T2の線維性充実部と粘液性嚢胞を併存することがあり、低T2部分が造影される充実組織か粘稠な内容かを区別する。提示断面では完全に裁定できないため、旧解答dとaの鑑別を保留する。
診断専門医 2024年度 問65
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問65
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|考えにくい
成熟奇形腫なら脂肪や歯牙・骨などの複合成分を確認します。低T2線維性塊と石灰化だけでは最上位にしません。
b|鑑別上位
線維性間質による低T2と石灰化がBrennerに合います。卵巣由来かを別に評価します。
c|考えにくい
甲状腺腫は多房内容と血流豊富な甲状腺組織が参考で、本例の均一な強い低T2・石灰化とは典型像が違います。
d|鑑別上位
硝子化・石灰化筋腫も低T2の充実性塊を作ります。子宮との茎やbridging vesselを検索します。
e|除外はできないが典型でない
HGSCも石灰化するので石灰化だけでは否定しません。ただし線維性低T2が主体の本像はb/dを優先します。
判断のポイント
T2低信号を主体とする充実性腫瘤に石灰化を認め、線維性間質の多いBrenner腫瘍と、硝子化・石灰化を伴う子宮漿膜下筋腫を鑑別する。
鑑別・注意点
子宮との茎やbridging vessel、卵巣の位置から発生臓器を確認する。非造影CTと限られたT2像だけで原発臓器を確定しない。不正出血だけで腫瘍の組織型を決めず、子宮内膜病変も別に評価する。高異型度漿液性癌を石灰化の有無だけで除外しない。
診断専門医 2024年度 問66
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問66
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
癌も壁腫瘤と血尿を示しますが、T2低信号の線維性組織と脂肪抑制T1高信号の出血点は内膜症を支持します。
b|考えにくい
尿管結石なら尿管内の低信号・CT高吸収と上流拡張を評価します。膀胱壁の腫瘤は説明しません。
c|考えにくい
尿管内腫瘍ではなく膀胱壁を主座とする病変です。尿路精査自体を省く意味ではありません。
d|考えにくい
結石は通常全てのMRIシーケンスで低信号で、出血性高信号を含む壁腫瘤とは違います。
e|最も考えやすい
膀胱壁の低T2肥厚と出血点が合います。月経関連性、他部位の深部内膜症と尿管口の距離を評価します。
判断のポイント
膀胱壁の腫瘤状肥厚がT2で低信号を示し、脂肪抑制T1で高信号の出血成分を伴うため、膀胱子宮内膜症を考える。
鑑別・注意点
月経との症状の関連、子宮前壁との連続性や他部位の深部子宮内膜症を確認する。血尿があるから膀胱癌と即断せず、反対に画像で子宮内膜症が疑わしくても必要な尿路精査を省かない。尿管口との距離や尿路閉塞は治療計画に重要である。
診断専門医 2024年度 問67
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問67
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
炎症では通常血流・造影が増えます。対側より著しく造影が乏しい精巣全体は虚血を優先します。
b|最も考えやすい
急性痛、不均一な信号と著しい造影低下は捻転による虚血を支持します。疑えば追加撮像のために手術評価を遅らせません。
c|考えにくい
膿瘍は内部無増強でも周囲炎症・辺縁増強を伴う局所病変が代表です。精巣全体の虚血を先に考えます。
d|考えにくい
精巣上体を主座とする腫大・増血流と異なり、提示では精巣自体の血流低下が中心です。
e|考えにくい
リンパ腫は通常充実性に増強し高齢に多い病型です。若年の急性痛と虚血性変化を典型としません。
判断のポイント
左精巣は不均一なT2信号を示し、対側と比べ造影が著しく乏しい。急性陰嚢痛と合わせ精巣捻転による虚血を優先する。
鑑別・注意点
臨床的に捻転が強く疑われる場合は泌尿器科へ直ちに連絡し、追加MRIのため治療を遅らせない。超音波で血流や精索の捻れを評価する。間欠性・部分捻転では血流や造影が残ることもあり、造影の存在だけで除外しない。
診断専門医 2024年度 問68
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問68
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
出血・高蛋白嚢胞では内部が造影されません。本例は壁・充実部に真の増強があり単純な複雑嚢胞では説明しにくい所見です。
b|考えにくい
嚢胞性腎腫は多房と隔壁が代表です。本例の明らかな造影充実部・壊死様変化はRCCを優先します。
c|最も考えやすい
増強する不整な組織と内部造影不良域からRCCを考えます。壊死性充実腫瘍を無理にBosniak嚢胞分類へ当てはめません。
d|考えにくい
尿路上皮癌は腎盂中心の浸潤や欠損が代表で、本例は実質から突出する腫瘤形態です。
e|考えにくい
MESTは女性などでみる嚢胞・間質混合病変が代表です。本例の年齢性と充実性腎腫瘍形態ではRCCを優先します。
判断のポイント
左腎腫瘤に造影される壁・充実性部分と内部の造影不良域を認め、腎細胞癌を考える。単純嚢胞や出血性嚢胞では説明しにくい真の造影を確認する。
鑑別・注意点
旧記事のBosniak IIIという断定は、壁・結節の計測がないため避ける。2019版では造影壁の厚さ、不整や結節を評価し、壊死性充実腫瘍を嚢胞性腫瘤と混同しない。分類だけで病理組織型まで確定するものではない。
診断専門医 2024年度 問69
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問69
解答例:d
選択肢別の解説
a|瘤内だけでは不十分
Dの瘤内充填だけでは脆い壁や側副血流から再出血し得ます。流入・流出を遮断するisolationを考えます。
b|片側だけで不十分
Eの近位側だけでは逆流経路が残り得ます。病変両側の遮断が必要です。
c|遮断範囲が適切でない
Aまでの遮断は図で示す必要範囲より末梢に広がり、病変近傍を適切に挟む選択ではありません。
d|最も適切
CとEで断端仮性瘤の近位・遠位を隔離します。肝虚血のリスクがあるため門脈開存と側副血行を確認します。
e|不要な分枝遮断を増やす
末梢分枝まで追加遮断することは不要な肝虚血を増やし得ます。ステントが使えない本問では必要な区間の隔離を選びます。
判断のポイント
術後の胃十二指腸動脈断端付近に仮性動脈瘤を認め、CとEで病変の近位・遠位を遮断するisolationを選ぶ。瘤内だけの充填では側副血流や脆い壁から再出血する可能性がある。
鑑別・注意点
肝動脈を遮断する治療は肝梗塞や肝膿瘍などのリスクを持つ。門脈開存、肝動脈の変異・側副血行を確認する。ステントグラフトが使えないという本問の条件と、実臨床で血流温存を検討する場面を区別する。
診断専門医 2024年度 問70
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問70
解答例:a、cが旧解答(dの除外は適応条件の確認が必要)
選択肢別の解説
a|治療選択肢
小径腎腫瘍には凍結療法が局所治療選択肢です。生検、位置と手術・監視療法との比較が前提です。
b|通常の局所根治法でない
小径限局腎腫瘤への動注化学療法は通常の根治標準ではありません。
c|治療選択肢
ラジオ波も小径腎腫瘍に用いる局所焼灼法です。熱損傷を避けるため腸管・集合系との距離を確認します。
d|医学的適応があり留保
マイクロ波にも小径腎腫瘍の臨床成績があり、無効とはできません。出題時の国内承認・保険という条件を確認するまで二つへの限定は保留します。
e|標準でない
エタノール注入をこの小径充実腎腫瘍の一般的な標準根治法とはしません。
判断のポイント
造影される小径腎腫瘤の局所治療では凍結療法とラジオ波凝固療法が選択肢となる。腫瘍径だけで決めず、位置、組織診断、併存疾患、手術や監視療法との比較で選択する。
鑑別・注意点
マイクロ波凝固療法にも小径腎腫瘍での臨床成績があり、医学的に無効・不適切とはいえない。本問で2つに限る場合は出題時の国内承認・保険適用の条件確認が必要である。現在の臨床適応と試験上の想定解答を混同しない。
診断専門医 2024年度 問71
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問71
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|通常は選ばない
強い組織障害と非標的塞栓の危険があり、下部消化管の超選択止血で通常使う材料ではありません。
b|適切
責任動脈へ超選択的に置いて止血できます。凝固能と側副路を考え塞栓区間を選びます。
c|最適でない
プラグは比較的大きい血管で使う材料で、この細い末梢出血枝への精密塞栓には適合しにくい選択です。
d|通常は選ばない
粒子の遠位流入は腸管虚血を増やし得ます。この局所の動脈出血ではコイルやNBCAを優先します。
e|適切
凝固障害やカテーテル到達条件によって有用です。逆流・非標的塞栓を避け、腸管を守る最小範囲で使います。
判断のポイント
CTと選択的血管造影で活動性出血を認める。止血のため、責任血管を超選択して金属コイルまたはNBCAによる塞栓を検討する。
鑑別・注意点
材料は凝固状態、カテーテル到達性や血流に応じて選ぶ。腸管虚血を避けるため塞栓範囲を必要最小限にし、NBCAでは逆流や非標的塞栓にも注意する。止血成功と安全性の両方を評価する。
診断専門医 2024年度 問72
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問72
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
本幹をコイルで閉じるだけでは筋腫内の血管床へ十分に届かず、再治療への到達も妨げます。
b|考えにくい
硬化剤はこの動脈性筋腫塞栓の標準材料ではありません。静脈系などの用途と区別します。
c|最も適切
適切な粒径の球状塞栓物質で筋腫の末梢血管床を塞栓します。卵巣との吻合と非標的流入に注意します。
d|考えにくい
エタノールアミンオレートは静脈瘤などの硬化療法に用い、筋腫UAEの主材料ではありません。
e|考えにくい
液状塞栓のNBCAを通常の筋腫UAEの主材料として一律には使いません。
判断のポイント
子宮筋腫への血流を減らす子宮動脈塞栓術では球状塞栓物質であるマイクロスフィアを主に用いる。腫瘍への細い血管床を塞栓する目的に合う。
鑑別・注意点
動脈本幹にコイルを置くだけの方法とは塞栓位置が異なる。悪性腫瘍、妊娠、感染を評価し、将来の妊娠希望、卵巣機能と代替治療を含めて適応を判断する。粒子径と塞栓終点は実施手順に従う。
診断専門医 2024年度 問73
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問73
解答例:d
選択肢別の解説
a|周囲神経血管に近い
Aは深部の動脈・神経血管束の近くで、針を安全に進めるにはDより不利です。静止像だけで神経を血管と誤認しません。
b|深部血管群
Bの深部血管群は動脈・神経に近く、表在の十分な径の静脈Dを優先します。圧迫とDopplerで同定します。
c|周囲神経血管に近い
Cは深部神経血管束に近く、表在静脈より穿刺時の危険が増えます。リアルタイムに神経と動脈を避けます。
d|最も適切
Dの尺側皮静脈は比較的太く、動脈・神経から離れた経路を取りやすい候補です。圧迫性、開存と径を確認します。
e|選択肢だが優先度が下がる
橈側皮静脈も候補ですが、この像では細く、肩部での合流角なども挿入を難しくします。Dを優先します。
判断のポイント
上腕内側の比較的太く表在性の静脈Dは尺側皮静脈に相当し、動脈・神経に近い深部血管群より穿刺経路を取りやすい。超音波で開存と走行を確認して選択する。
鑑別・注意点
静止画像で静脈と断定して穿刺せず、圧迫性、血流と周囲神経をリアルタイムに確認する。静脈径に対して過大なカテーテルを選ばない。挿入後は先端位置を確認し、感染・血栓予防の管理も行う。
診断専門医 2024年度 問74
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問74
解答例:c
選択肢別の解説
a|肺内経路が長い
Aは病変へ長い肺内経路を取り、出血・気胸などの危険が増えます。最短で安全な経路を選びます。
b|胸壁の条件が不利
Bは前方胸壁から斜めに進み、肋骨や長い斜行経路の影響を受けます。Cの短い経路と比較します。
c|最も適切
Cは病変近くの肺実質に安定する深さを取りながら、長い経路や葉間の横断を避けられます。血管と前後断面も確認します。
d|留置位置・経路が不利
Dは病変中心への適切な接近と安定した留置位置を得る点でCより不利です。胸膜直下だけの留置は脱落にも注意します。
e|長い経路と葉間に注意
Eは下方から長く肺を通るため、葉間・血管横断と合併症の危険を確認する必要があります。Cを優先します。
判断のポイント
病変近傍の肺実質に適切な深さで留置し、長い肺内経路や葉間の横断を避ける経路Cを選ぶ。病変に近い位置と、針・フックが安定する肺実質の両方が必要である。
鑑別・注意点
胸膜直下だけでは脱落しやすく、葉間や血管を横切る経路は合併症の原因となる。肋骨・血管を含む前後のスライス、呼吸性移動と術者の体位を確認する。単一断面の矢印だけを実際の穿刺計画として使わない。
診断専門医 2024年度 問75
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問75
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
Parkinson病だけで片側大脳低下と反対側小脳の対になる低下を説明しません。
b|最も考えやすい
大脳病変と反対側の小脳の機能低下は交叉性小脳機能解離です。皮質橋小脳路を介した入力低下が原因です。
c|考えにくい
MSAでも小脳低下はありますが、本例は大脳半球病変に対応する反対側優位の遠隔効果です。
d|考えにくい
脳底動脈閉塞なら脳幹・両小脳などの構造病変と血管所見を評価します。この対になる分布とは異なります。
e|考えにくい
小脳動脈閉塞をSPECTだけで断定できません。大脳側との関係とMRIを合わせ、遠隔抑制を優先します。
判断のポイント
左大脳半球の広い血流低下に対し右小脳の集積が低く、交叉性小脳機能解離を考える。大脳病変により皮質橋小脳路を介した入力が減少し、反対側小脳の血流・代謝が低下する。
鑑別・注意点
小脳の集積低下をそのまま小脳動脈閉塞と解釈しない。症状、MRIでの構造病変、大脳側との左右関係を確認する。遠隔機能抑制の程度だけから個々の患者の予後を確定しない。
診断専門医 2024年度 問76
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問76
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
このPETはアミロイド分布を評価する像として解釈し、集積を血流増加とは呼びません。
b|考えにくい
アミロイドPETから脳幹の酸素消費量を直接測定できません。
c|考えにくい
糖代謝を測るFDGとは異なり、アミロイド集積を糖代謝亢進へ読み替えません。
d|正しい
頭頂部を含む皮質に集積があり、灰白質と白質のコントラスト低下を伴う陽性パターンです。症状の原因確定とは別です。
e|考えにくい
アミロイドは基底核にも集積し得ます。皮質だけに限るとする説明は誤りです。
判断のポイント
頭頂葉を含む皮質に集積を認め、白質と皮質のコントラストが低下したアミロイド陽性像を考える。血流・酸素代謝・糖代謝の上昇を示す画像としては解釈しない。
鑑別・注意点
色表示だけから放射性薬剤を特定しない。薬剤ごとの読影基準とCT・MRIを参照する。アミロイド陽性は病理の存在を支持するが、それだけで症状の原因がAlzheimer病と確定するわけではなく、臨床診断と合わせる。
診断専門医 2024年度 問77
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問77
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
血管性障害なら血管支配に沿う局所欠損などをMRIと合わせます。高位円蓋部相対保持の特徴はNPHを支持します。
b|最も考えやすい
高位円蓋部の相対保持とSylvius周囲・脳室周囲の低下が合います。MRIのDESH、歩行症状と髄液排除試験も必要です。
c|考えにくい
前頭葉低下だけでFTDとせず、脳室拡大や高位円蓋部の相対的な特徴を統合します。
d|考えにくい
ADの後部帯状回・楔前部や側頭頭頂低下の代表パターンとは異なり、NPHの形態・機能分布を優先します。
e|考えにくい
DLBは後頭葉低下などが手掛かりです。提示のNPH特有の相対分布と異なります。
判断のポイント
高位円蓋部の相対的な集積保持・増加と、脳室周囲やSylvius裂周辺の低下を組み合わせ、正常圧水頭症を考える。単純に前頭葉集積低下だけで前頭側頭型認知症と判断しない。
鑑別・注意点
旧記事は正常圧水頭症を説明しながら記号cとしていたため、bへ訂正した。統計画像のIncreaseは基準領域や形態の影響を受ける。SPECTだけでDESHを確定せず、MRIの脳室・脳溝形態、症状と髄液排除試験を評価する。
診断専門医 2024年度 問78
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問78
解答例:d(血行力学的推定)
選択肢別の解説
a|考えにくい
提示像で両側小脳低下が主所見ではなく、左MCA領域の血流・血液量差が中心です。
b|考えにくい
血液量増加は左側で、右MCAの低下という左右と方向が一致しません。
c|直接評価できない
IMP血流像と通常のCT血液量ではOEFを直接測れません。OEF低下を断定しません。
d|推定として適切
左MCAの血流低下と血液量増加は代償性血管拡張を考え、予備能低下を疑います。負荷検査で直接評価した意味ではありません。
e|直接評価できない
酸素代謝はこれらの画像だけでは直接測定できません。低血流をそのままCMRO2低下へ置き換えません。
判断のポイント
左中大脳動脈領域の血流低下と脳血液量増加の組み合わせは、灌流圧低下に対する代償性血管拡張を考える所見である。血流予備能低下を疑う。
鑑別・注意点
安静時の血流・血液量画像だけで血流予備能を直接測定したとはいえない。必要に応じ血管画像やアセタゾラミド負荷検査を追加する。IMP SPECTと通常のperfusion CTでは酸素摂取率・酸素消費量を直接評価できないため、それらを断定しない。
診断専門医 2024年度 問79
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問79
解答例:eが旧解答(DAT低下だけでは除外できない)
選択肢別の解説
a|低下し得る
Parkinson病では黒質線条体系障害により、特に後方被殻から低下・左右差を認めます。
b|病型による
脊髄小脳変性症は病型が多様で、線条体ドパミン系の障害を伴う型もあります。正常と一律にはいえません。
c|低下し得る
PSPでもDAT集積は低下します。DATだけでParkinson病との病型鑑別はできません。
d|低下し得る
CBDでも非対称のDAT低下がみられます。臨床・形態画像を統合します。
e|旧解答・除外はできない
iNPHにもDAT低下の報告があり、この像だけで可能性を最下位に固定できません。MRIと臨床所見が必要で、単一解答は保留します。
判断のポイント
線条体の集積低下と左右差は黒質線条体ドパミン系の機能障害を示唆する。Parkinson病、PSPや皮質基底核変性症などで認め得るが、DAT像だけでこれらを鑑別できない。
鑑別・注意点
旧解説の「iNPHでは異常が出ない」は訂正する。iNPHにもDAT集積低下が報告され、異常像だけでは除外できない。脊髄小脳変性症も病型によりドパミン系病変が異なる。最も低い疾患を一律に順位付けする本問の裁定は保留し、症状とMRIなどを合わせる。
診断専門医 2024年度 問80
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問80
解答例:d
選択肢別の解説
a|起こり得る
心不全では交感神経機能障害により心MIBG低下とwashout増加を認めます。
b|起こり得る
Parkinson病は心臓の節後交感神経障害で低集積となることがあります。
c|起こり得る
拡張型心筋症による心不全でも低集積が起こります。原因をMIBGだけで分類しません。
d|最も典型的でない
心MIBGの強い低下の代表的な鑑別としては他の四疾患より適合性が低くなります。疾患ごとの薬剤影響も確認します。
e|起こり得る
DLBは心交感神経障害の低集積が診断の補助となります。糖尿病や薬剤の交絡も評価します。
判断のポイント
心筋集積が低くH/M比も低下しており、心筋交感神経機能障害を示唆する。心不全・拡張型心筋症やParkinson病・Lewy小体型認知症が代表的な鑑別で、選択肢ではHuntington病の適合性が最も低い。
鑑別・注意点
H/M比はコリメータ、ROI設定や補正の影響を受ける。薬剤や糖尿病なども集積に影響し、MIBG低下だけで原因疾患を確定しない。早期・後期比の変化とwashoutを同一指標と扱わない。
診断専門医 2024年度 問81
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問81
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
回復する欠損の主体は典型的な側壁より前壁~心尖部で、LAD領域を支持します。
b|考えにくい
負荷欠損が再分布で回復するため固定梗塞より可逆的虚血です。領域も前壁主体です。
c|考えにくい
下壁の残存欠損は別に評価しますが、明瞭な可逆変化は前壁~心尖部でLAD領域です。
d|最も考えやすい
前壁~心尖部の負荷低下が再分布で回復し、生存心筋への虚血を支持します。
e|考えにくい
再分布で回復するため、不可逆的な梗塞と断定しません。壁運動と減弱の影響も確認します。
判断のポイント
負荷で低下した前壁から心尖部の集積が再分布で回復し、左前下行枝領域の虚血を考える。負荷時のみの相対血流低下と、生存心筋への再分布が判断の中心となる。
鑑別・注意点
下壁には残存欠損も見られるが、固定性欠損を直ちに全層梗塞と断定しない。減弱アーチファクト、壁運動や追加のviability評価を合わせる。提示像から冠動脈の支配型を細部まで推定する説明は避ける。
診断専門医 2024年度 問82
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問82
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
期外収縮は同期品質に影響しますが、位相分布そのものは収縮開始のばらつきを示すものです。
b|該当する
幅広い位相ヒストグラムは部位ごとの収縮開始時刻が揃わない左室機械的同期異常を示します。
c|考えにくい
拡張能は別の指標です。提示された収縮開始の位相分布を拡張能へ直接置き換えません。
d|考えにくい
EFは容積変化から算出します。位相分布の広さはEFそのものではありません。
e|考えにくい
局所運動の大きさと、各部位が収縮を始める時刻のずれは別です。元画像の品質も確認します。
判断のポイント
位相ヒストグラムは左室の各部位が収縮を開始するタイミングの分布を示す。広い分布と大きな位相標準偏差・帯域幅は左室機械的同期異常を示唆する。
鑑別・注意点
駆出率、局所壁運動や拡張能とは別の指標である。心電図同期の不良、低カウントや重い血流欠損は解析へ影響するため、元画像と品質を確認する。ヒストグラムのみでCRTの適応や効果を確定しない。
診断専門医 2024年度 問83
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問83
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
下壁の集積は増加ではなく低下しています。表示の相対的な色だけで逆に解釈しません。
b|最も考えやすい
下壁のBMIPP低下は典型的なRCA領域の脂肪酸代謝障害を示唆します。冠支配の個人差と血流ミスマッチも評価します。
c|考えにくい
側壁の代謝亢進が主要所見ではありません。BMIPPの低集積領域を確認します。
d|考えにくい
LCX支配の個人差はありますが、典型的な下壁分布から選択肢ではRCAを優先します。
e|考えにくい
前壁の亢進を示す設問ではなく、下壁の低集積が主所見です。
判断のポイント
短軸像と垂直長軸像で下壁のBMIPP集積が低く、典型的には右冠動脈領域の脂肪酸代謝障害を考える。血流製剤と代謝製剤の役割を区別する。
鑑別・注意点
集積低下だけで冠動脈の責任病変や不可逆性梗塞を確定しない。冠動脈支配の個人差、心筋血流像とのミスマッチ、症状・心電図を合わせる。虚血後も脂肪酸代謝異常が残る場合がある。
診断専門医 2024年度 問84
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問84
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
歯性感染は鑑別であり抗菌薬使用も確認しますが、顎骨壊死の代表原因薬としては骨吸収抑制薬です。
b|考えにくい
抗HER2薬を骨吸収抑制性顎骨壊死の主な関連薬とはしません。
c|最優先で確認
デノスマブは薬剤関連顎骨壊死の原因となり得ます。骨シンチだけで確定せず口腔・歯科とCTで評価します。
d|考えにくい
抗エストロゲン療法の骨代謝影響と、顎骨壊死の代表薬は別です。
e|関連因子だが第一でない
ステロイドは治癒遅延などに関与し得ますが、この乳癌治療背景で最優先は抗RANKLなどの骨吸収抑制歴です。
判断のポイント
顎骨の強い集積と乳癌治療の背景から、抗RANKL抗体であるデノスマブなど骨吸収抑制薬の使用歴を確認する。薬剤関連顎骨壊死を疑う契機となる。
鑑別・注意点
骨シンチだけで顎骨壊死は確定できない。歯性感染、転移や外傷も鑑別し、口腔診察、骨露出の経過とCTなどを評価する。ビスフォスフォネート歴、顎への放射線治療歴も確認し、薬剤は患者判断で中止させず治療医と連携する。
診断専門医 2024年度 問85
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問85
解答例:e
選択肢別の解説
a|鑑別は必要
結核もFDG陽性節を生じます。臨床・培養などで除外し、対称性だけで否定しません。
b|鑑別は必要
感染症は免疫状態・症状を確認します。原病反応と両側節の一過性変化は免疫関連反応を支持します。
c|考えにくい
新しい肺門・縦隔節の強い集積は通常の生理的分布とはいえません。
d|鑑別は必要
転移を全て除外はできませんが、原発改善と対称性節出現、その後軽減は単純な増悪より反応性を支持します。
e|最も考えやすい
ICI開始後の新規対称性肺門・縦隔集積が後に軽減し、サルコイド様反応が合います。方針が変わる場合は組織確認も検討します。
判断のポイント
肺癌への治療反応と並行して、両側肺門・縦隔リンパ節に新たなFDG集積が現れ、後に軽減している。免疫チェックポイント阻害剤に伴うサルコイド様反応を考える。
鑑別・注意点
新規集積をすべて増悪と判断しない一方、対称性や治療歴だけで転移・感染を除外しない。臨床経過を確認し、治療方針が変わる場合には組織検査も検討する。FDGは肉芽腫性炎症にも集積する。
診断専門医 2024年度 問86
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問86
解答例:cが旧解答(eとの裁定は保留)
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
歯性感染でも集積しますが、提示の骨内部の混合濃度・膨張性変化は歯の病変だけでは説明が不足します。
b|鑑別に含む
骨髄炎は歯科所見、腐骨や皮質・軟部変化を確認します。シンチの強さだけで診断できません。
c|旧解答・確定保留
乳癌既往から転移は検討しますが、明らかな破壊・軟部進展を限定像だけで確定できません。旧cはeと比較し保留します。
d|第一候補ではない
顎骨中心性癌なら破壊性病変と軟部成分などを確認します。提示の混合濃度のみでは第一にはしません。
e|重要な鑑別候補
膨張性の骨変化とすりガラス様・混合濃度はFDの鑑別根拠です。皮質と多断面、過去像でcと裁定します。
判断のポイント
下顎骨の限局集積に対しCTで骨の内部構造と皮質を評価する。乳癌の病期診断では転移を検討するが、骨シンチ陽性自体は特異的ではない。
鑑別・注意点
提示CTには混合した骨濃度変化があり、線維性骨異形成も鑑別に残る。旧記事の「皮質が保たれないように見える」だけで転移と確定しない。骨条件の多断面、過去画像、歯科評価や必要な病理で確認する。明確な破壊・軟部進展を提示像から断定できず、解答は保留する。
診断専門医 2024年度 問87
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問87
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
過テクネチウム酸なら甲状腺・唾液腺や胃の分布が代表です。肺捕捉と脳腎の体循環分布とは違います。
b|考えにくい
GSAは肝細胞受容体を評価する製剤で、肺優位の粒子分布を示しません。
c|考えにくい
HSAは血液プール分布で、通常のMAAの肺優位捕捉とは異なります。
d|最も考えやすい
MAAの肺捕捉に加え脳・腎へ分布し、右左シャントを示唆します。肝硬変では肝肺症候群を評価し、造影心エコーなどと統合します。
e|考えにくい
PMTは肝胆道系へ排泄される製剤で、肺と体循環粒子の分布とは異なります。
判断のポイント
肺に加えて脳・腎などの体循環側へ粒子が分布しており、99mTc-MAAの肺血流・右左シャント検査を考える。肝硬変と呼吸苦の背景では肝肺症候群を疑う。
鑑別・注意点
通常は肺微小血管に捕捉される粒子が、肺内または心内の右左シャントで肺を通過すると肺外集積を示す。薬剤の品質や遊離Tcも確認する。MAA全身像だけでは心内と肺内の交通を分けられず、血液ガスや造影心エコーを合わせる。
診断専門医 2024年度 問88
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問88
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
FDG分布だけから心不全を第一に診断しません。複数の骨格筋の集積が設問の主要な異常です。
b|撮像条件として確認
インスリンは筋集積を変えるため確認しますが、提示の筋群分布と背景では炎症性筋疾患を考えます。
c|考えにくい
膀胱集積は尿排泄による生理的所見で、PETから過活動膀胱とは診断できません。
d|考えにくい
潰瘍性大腸炎なら大腸壁の連続的集積を評価します。本例は肩・上腕・傍脊柱筋などが中心です。
e|最も考えやすい
多数の筋群の集積が筋炎を疑わせます。運動・薬剤の影響を確認し、筋力、CK、自己抗体とMRIで評価します。
判断のポイント
肩・上腕や傍脊柱筋を含む複数の筋群に集積を認め、乳癌以外の病態として皮膚筋炎・多発性筋炎を考える。腫瘍集積だけでなく全身の分布を読む。
鑑別・注意点
運動、寒冷刺激やインスリンなども筋集積を変化させる。問診、筋力、CK、自己抗体やMRIと照合し、PETだけで筋炎を確定しない。悪性腫瘍と筋炎の併存を評価する。
診断専門医 2024年度 問89
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問89
解答例:d
選択肢別の解説
a|鑑別に残る
溶骨性・骨髄転移では骨シンチが弱いこともありますが、大きな軟部塊と強いFDGの組み合わせはリンパ腫を優先します。
b|考えにくい
骨形成の強い肉腫なら骨シンチも強く出やすく、提示の不一致と巨大な軟部成分は典型的でありません。
c|考えにくい
Paget病は骨膨張・粗い骨梁と通常強い骨シンチが代表です。巨大軟部塊とFDG優位の像とは違います。
d|最も考えやすい
強いFDG集積の軟部腫瘤に比べ骨形成反応が乏しい所見が合います。画像だけで確定せず病理を得ます。
e|考えにくい
サルコイドーシスもFDG陽性ですが、片側骨盤の大きな軟部腫瘤を典型とはしません。
判断のポイント
右骨盤に大きな軟部腫瘤と強いFDG集積を認める一方、対応する骨シンチ集積は相対的に乏しい。骨形成反応の強い腫瘍より悪性リンパ腫を考える組み合わせである。
鑑別・注意点
骨シンチ陰性でも骨髄・骨病変を否定できない。FDGと骨シンチでは検出する生物学的反応が異なる。CTで発生部位・骨破壊を評価し、組織診断で腫瘍型を確定する。FDG強集積だけでリンパ腫に特異的とはしない。
診断専門医 2024年度 問90
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問90
解答例:d
選択肢別の解説
a|除外は必要
癌でも低T2やFDG集積はありますが、膀胱治療後には肉芽腫性炎症が似た像を作るため治療歴を優先確認します。
b|第一候補でない
転移・直接進展は病変の連続性や経過を確認します。BCGによる炎症を除外せず転移としません。
c|考えにくい
動注後変化だけを想定するより、前立腺の肉芽腫性炎症を来すBCG歴を確認します。
d|最も考えやすい
BCG膀胱注入後の肉芽腫性前立腺炎はT2低信号とFDG陽性を示し得ます。PSA、症状、経過や病理を統合します。
e|考えにくい
膀胱の局所切除だけでは前立腺のこの炎症性変化を第一には説明しません。
判断のポイント
膀胱癌治療後に前立腺のFDG集積とT2低信号を認め、BCG膀胱内注入に伴う肉芽腫性前立腺炎を考える。炎症が前立腺癌に類似することがある。
鑑別・注意点
治療の種類・時期、PSAや症状と照合する。低T2、拡散低下やFDG集積だけでは癌を完全に区別できないため、経過や必要な組織検査で確認する。BCG歴の確認をせず転移と断定しない。
診断専門医 2024年度 問91
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問91
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考えやすい
肝主体の分布と頭部病変の集積は67Gaに合います。炎症とリンパ腫の双方で集積し、画像だけで疾患を確定しません。
b|考えにくい
MDPは通常骨への分布が主体で、提示の肝優位と頭部軟部病変の組み合わせとは異なります。
c|考えにくい
受容体製剤なら脾・腎などの分布を評価します。本例の分布はGaを優先します。
d|考えにくい
MIBGは心、肝などの交感神経系・生理分布を示しますが、提示像全体の分布と検査背景はGaに合います。
e|考えにくい
Tlは心筋などの灌流分布が重要で、この肝優位・病変集積の全身像では最も適する製剤ではありません。
判断のポイント
肝を主体とする全身分布と頭部病変の集積を合わせ、選択肢では67Ga-citrateを考える。炎症・肉芽腫性疾患だけでなく悪性リンパ腫にも集積する。
鑑別・注意点
目のかすみだけでサルコイドーシスと決めない。頭部の集積が脳内病変か涙腺・唾液腺かはCT・MRIと対応させて確認する。Ga画像だけで神経サルコイドーシスや眼内・中枢神経リンパ腫を確定することはできない。全身の分布と検査目的を区別して読む。
診断専門医 2024年度 問92
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問92
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
癌の多くはcoldですがhotでも完全には除外できません。まず自律機能を示す結節の分布とホルモンを評価します。
b|考えにくい
Basedowでは通常びまん性集積で、単一結節の集積と周囲抑制という像とは異なります。
c|考えにくい
亜急性炎症の破壊性甲状腺中毒症では通常取り込みが低下します。hot noduleの像ではありません。
d|考えにくい
慢性甲状腺炎は不均一なびまん性変化などが代表です。自律的結節の明瞭なhot像を優先します。
e|最も考えやすい
結節が強く取り込み周囲を抑制するため機能性結節です。TSHとFT4/FT3で機能亢進を確認します。
判断のポイント
甲状腺左葉の結節に強い限局集積があり、結節外の甲状腺集積は相対的に抑制されている。自律性機能性結節を考える。
鑑別・注意点
Basedow病のびまん性集積とは分布が異なる。TSH、FT4・FT3と超音波を合わせ、機能亢進の程度と結節の性状を評価する。hot noduleという所見だけで悪性の可能性を絶対にゼロとはしない。
診断専門医 2024年度 問93
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問93
解答例:d
選択肢別の解説
a|疑われる
副腎皮質系製剤の片側集積が機能性皮質腫瘤を支持します。良性確定とホルモン診断は別です。
b|所見に合う
右側の自律的機能に伴う対側の集積抑制として解釈します。体位と左右表示を確認します。
c|添付文書に従う
アドステロールは刺激や副作用を避けるため、規定の希釈と緩徐静注を守ります。
d|誤り
アドステロールはコレステロール類似体です。カテコールアミンに似たMIBGとは標的が異なります。
e|注意する
エタノールを含む製剤なので過敏症や関連する相互作用へ注意します。個々の添付文書で確認します。
判断のポイント
右副腎腫瘤への集積と対側の抑制から、副腎皮質由来の機能性腫瘤を考える。アドステロールはコレステロール類似体であり、カテコールアミン類似体ではない。
鑑別・注意点
MIBGによる副腎髄質評価と区別する。エタノール含有のため過敏症・相互作用を確認し、添付文書に従い希釈して緩徐に静注する。機能性の判定にはホルモン検査を合わせ、シンチだけで良性腺腫と確定しない。
診断専門医 2024年度 問94
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問94
解答例:d
選択肢別の解説
a|補助的に関与
血流は製剤送達へ関与しますが、この筋障害の骨製剤集積を直接特徴づける主機序はカルシウム関連です。
b|考えにくい
糖代謝を測るFDGではなく骨シンチ製剤の像です。
c|考えにくい
リンパ流を追う検査ではなく、筋障害部の骨製剤集積を示しています。
d|最も関連する
横紋筋融解などの障害筋ではカルシウム沈着などに骨製剤が集積します。CK・ミオグロビン、腎機能と区画内圧の問題を評価します。
e|考えにくい
トランスフェリン関連はGaなどの機序で、この骨製剤の軟部集積とは異なります。
判断のポイント
骨シンチ製剤が右大腿を含む筋・軟部組織に集積している。疼痛・腫脹と急性腎障害の背景では横紋筋融解を考え、障害細胞のカルシウム沈着などへの集積が最も関連する。
鑑別・注意点
骨製剤の軟部集積は骨転移を意味しない。CK、ミオグロビン、電解質と腎機能を確認し、筋障害の原因やコンパートメント症候群の有無を評価する。血流や組織障害も集積へ影響するが、糖代謝やリンパ流の検査ではない。
診断専門医 2024年度 問95
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問95
解答例:eは測定距離・指標を明記。cの字義には留保。
選択肢別の解説
a|国内手順では一律外来でない
国内では投与後の適切な病室管理と退出基準を満たす必要があり、通常の外来投与と同じには扱いません。
b|考えにくい
177Luの主な治療作用はβ線です。α線製剤との取り違えです。
c|主な排泄経路ではない
主な排泄は腎・尿路系です。ただし便中にも微量の放射能は存在するため、全く排泄されないという否定は不正確です。投与後の汚染防止手順を守ります。
d|普遍的な閾値でない
NETTER-1などではKrenning2以上などの条件を用い、撮像法でも解釈が異なります。3以上だけを全治療の普遍的下限にはしません。
e|測定距離等の条件付きで正しい
患者から1 mで測った1 cm線量当量率18 μSv/h以下などの退出基準です。1 cmは測定距離ではなく線量指標で、指導も含む手順全体を守ります。
判断のポイント
177Lu-DOTATATEの主排泄は尿中だが、適正使用ガイドには微量の便中放射能も記載される。cを「便中には全く排泄しない」として否定してはいけない。
鑑別・注意点
cを単に便中排泄の有無と読むと曖昧。主な排泄経路を問う趣旨かを区別する。eは患者から1 mでの1 cm線量当量率18 μSv/h以下等の条件と指導・管理手順を明記する。
診断専門医 2024年度 問96
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問96
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
磁化率は局所の信号欠損や形の歪みが主で、この繰り返す帯状像とは異なります。
b|最も考えやすい
血流・髄液拍動が位相方向へ反復するゴーストを作ります。位相方向、飽和や同期を調整して確認します。
c|考えにくい
金属がある周囲の大きな欠損・歪みではなく、後頭蓋窩を横切る流れ由来の反復像です。
d|考えにくい
FOV外の構造が反対側へ折り返す形ではなく、流れに伴うゴーストです。
e|考えにくい
隣接スライスの干渉は主に信号低下を生じます。画像全体の帯状反復を主に説明しません。
判断のポイント
後頭蓋窩を横切る繰り返しの線状・帯状像は、血流や髄液拍動によるフローアーチファクトを考える。解剖構造を越えて一定方向へ反復する分布が手掛かりとなる。
鑑別・注意点
磁化率による局所の信号欠損・歪みや、FOV外の構造の折り返しとは区別する。位相方向、飽和パルス、流れ補正や同期法などを撮像条件に応じて検討し、必要な再撮像で実病変と区別する。
診断専門医 2024年度 問97
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問97
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|正しい
核磁気共鳴を励起・検出するためRF領域の電磁波を使います。電離X線ではありません。
b|考えにくい
一般に磁場中心は均一性が高く、周辺で勾配非線形などによる幾何歪みが増えます。
c|考えにくい
位相コントラストは移動スピンの位相変化を利用します。超音波Dopplerと同じ原理ではありません。
d|正しい
水と脂肪の共鳴周波数差が位置ずれや同一ボクセル内の位相相殺を生みます。境界型と混在型を区別します。
e|考えにくい
SEの180度パルスは静的な磁場不均一による位相分散を再収束し、GREよりその影響を抑えます。
判断のポイント
MRIはラジオ波による励起と信号検出を用いる。脂肪と水の共鳴周波数差による化学シフトは、両者の境界の位置ずれや同一ボクセル内の位相相殺として現れる。
鑑別・注意点
位相コントラスト法の流速測定は、移動スピンへ生じる位相差を利用する。磁場中心は一般に均一性が高く、周辺では勾配非線形性などによる歪みが増える。スピンエコーは180度パルスで静的な不均一による位相分散を再収束する。
診断専門医 2024年度 問98
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問98
解答例:a
選択肢別の解説
a|実現が困難
静注ヨードの分布は血液量・灌流関連を反映し、肺換気を直接示しません。吸入キセノン等によるDECTは別条件です。
b|実現可能
ヨード物質マップで撮影時の肺の分布を評価できます。動的な絶対血流量を直接測った意味とは区別します。
c|実現可能
二つのエネルギー情報を物質基底へ分解し、任意の仮想単色エネルギー画像を再構成できます。
d|低減に利用できる
高keV仮想単色像などは金属のビームハードニングを減らせます。全金属アーチファクトが消える保証ではありません。
e|実現可能
エネルギー依存性の違いからヨードとCaの弁別へ利用できます。混合ボクセルや小病変には限界があります。
判断のポイント
静注ヨードの分布から肺血液量・灌流に関連するマップを作成できるが、肺換気を直接画像化するものではない。換気には吸入キセノンなど別の方法が必要となる。
鑑別・注意点
仮想単色画像、物質弁別や金属アーチファクト低減にはdual-energy情報を利用できる。ただしヨードマップは撮影時の分布で、動態的な血流量を直接測る検査と同じではない。DECT自体が換気評価不可能という説明にはしない。
診断専門医 2024年度 問99
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問99
解答例:a
選択肢別の解説
a|定義上除外される(正答)
国立大学法人は法の独立行政法人等に含まれ、定義上の個人情報取扱事業者からは除外されます。58条特例による取扱規律などの義務はあります。
b|事業者に該当し得る
非営利の同窓会でもデータベースを事業に利用すれば該当し得ます。営利企業だけの制度ではありません。
c|事業者に該当し得る
ボランティア団体でも継続的な活動で個人情報データベースを用いれば対象になり得ます。
d|事業者に該当し得る
NPOという法人形態だけで除外されません。事業でのデータベース利用を評価します。
e|該当する事業者
一般の企業が事業に個人情報データベースを用いるなら対象です。従業員千人という規模が除外理由ではありません。
判断のポイント
法の定義では、個人情報データベース等を事業に用いる者から国の機関、地方公共団体、独立行政法人等などが除外される。国立大学法人は独立行政法人等に含まれるため、定義上は選択肢aが対応する。
鑑別・注意点
国立大学法人は個人情報保護義務がないという意味ではない。法58条の特例により、個人情報の取扱いには原則として民間の大学・医療機関と同様の規律が適用される。営利でなくても同窓会やNPOなどは事業者に該当し得る。国立大学法人と独立行政法人通則法上の法人を同一の法人形態と説明しない。
診断専門医 2024年度 問100
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問100
解答例:a
選択肢別の解説
a|該当する
畳み込みとプーリングを重ね、抽出した特徴を全結合へ渡す図はCNNです。空間的な重み共有が特徴です。
b|考えにくい
GANなら生成器と識別器の対抗学習を示します。この図は一つの畳み込み特徴抽出経路です。
c|考えにくい
RNNは系列内の状態を次の時点へ伝える再帰接続が特徴です。本図にはその構造がありません。
d|考えにくい
LSTMは系列処理用の記憶状態と入出力・忘却ゲートをもちます。畳み込み層の図とは異なります。
e|考えにくい
Transformerはattentionを中心とした構成が特徴です。本図の畳み込み・poolingを識別する問いとは異なります。
判断のポイント
畳み込み層とプーリング層で局所的特徴を段階的に抽出し、全結合層へ渡す構成はCNNを示す。重みを空間的に共有する畳み込みが中心となる。
鑑別・注意点
CNNのすべてがこの層構成に限られるわけではない。GANは生成器と識別器、RNN・LSTMは系列処理、Transformerはattentionを主に用いる構成として区別する。図の識別が目的であり、画像AI全体の現在の使用順位を固定的に述べない。
コメント
7 液面形成はラトケ嚢胞では少なく、cystic pituitary adenomaで多いので、e下垂体神経内分泌腫瘍と思います。
https://www.ajnr.org/content/ajnr/early/2015/08/06/ajnr.A4387.full.pdf
19 T1強調像で内部に線状の高信号、脂肪抑制T2強調像で低信号域があり、脂肪成分かと思われ、d粘液型脂肪肉腫を疑います。粘液型脂肪肉腫では脂肪成分が明らかでないことも少なくないため、脂肪がなくても否定はできません。
11ですが、多形腺腫or神経鞘腫だと思います。
74 出題者の意図的には肋骨上縁を通る経路が肋間動脈損傷が少なくて安全だからという意味でDだと思います。
標的病変の1cm以内を目標に穿刺、胸膜面より1cm以上深部にとあるのでcだと思います。Eは葉間胸膜通過、A,Bは肺実質通過距離が長いかなと思います。
48 解なし
蝸牛は単一腔、前庭の拡張、外側半規管低形成が認められます。
蝸牛と前庭は分離しているため、common cavityは否定されます。
蝸牛には回転が認められず、IP-Ⅱ(Mondini奇形)は否定的です。
選択肢にはありませんが、画像からはIP-Ⅰが疑わしいです。
22 d, e
ICDは多少金属アーチファクトを引きますが、MARを使用するほどでは無いように思います(参考:PMID: 31018632)。
やはり回答者の先生が書かれているように、「電源をオフに」ではなく「頻拍検出機能をオフに」であるという趣旨の問いなのだと思います。
51 a うっ血性肝硬変
Fontan術後症候群(Fontan-associated liver disease:FALD)〔日内会誌 113:120~126,2024〕
参考症例:画像診断 42巻12号 pp.1114-1115
95 ですが、
日本核医学学会ホームページの「放射性医薬品を投与された患者の退出に関する指針」を参照したのですが、それには、
“患者の体表面から1メートルの点における1センチメートル線量当量率(μSv/h)”がルテチウムの場合、18(μSv/h)
と記載があり、選択肢eは正解になるのではないかと考えたんですが、、、誤りであれば教えていただけないでしょうか。
https://jsnm.org/wp_jsnm/wp-content/uploads/2021/08/%E3%80%90%E5%88%A5%E7%B4%99%E3%80%91%E6%96%B0%E6%97%A7%E5%AF%BE%E7%85%A7%E8%A1%A8.pdf
それで正しいと思います。
dについてはKrenning スコア2以上が正解なので、この選択肢は間違いだと思われます。
95
みかん先生のおっしゃるとおりで、eは正解になると思います。
SSTR陽性はKrenningスコア2-4とするのが一般的のようで、dが誤り(Krenningスコア2以上が適応)となるのではないでしょうか。
91
答えはガリウムシンチで問題ありませんが
縦隔肺門への集積はありませんので、眼内リンパ腫がぶどう膜炎で発症し、中枢神経悪性リンパ腫を合併した病態と妄想いたします。
64はブレンナー腫瘍ではないでしょうか?key bookにもステンドグラス腫瘍の一部にT2WI 低信号の充実部をみたら本腫瘍を疑うとあります。
22 c,d
技師さんに聞きましたが、正解は上記だそうです。
以下の資料も参照してください。
植込み型⼼臓ペースメーカ −徐脈性不整脈の治療から放射線の影響まで−
https://jsrtkinki.jp/wp/wp-content/uploads/15dbb27622f0ef4c9777722894bfab20.pdf
RESONATE ICD添付文書(特に6ページの6) (4)(5))
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/kikiDetail/ResultDataSetPDF/300500_22900BZX00086000_C_01_09
ちなみに2026年7月から持続グルコース測定器(CGM)の「FreeStyleリブレ2」などは、X線やCT検査の際にセンサーを取り外す必要がなくなりました。
核医学検査ではまだ安全性が確立されていないため、撮像はダメだそうです(ここで、ひっかけ問題つくれるよーと技師さんが)。