2024年に診断専門医試験を受けられて合格されたペンネーム

  • うた先生
  • るるる先生
  • ドミー先生
  • かなガール先生

に解答作成を手伝っていただきました。ありがとうございました。

解答ここはこうじゃないかなどございましたら、一番下のコメント欄に記載いただければ幸いです。

1,

正解:d

生後8ヶ月男児、強直間代痙攣。

まず選択枝では、a 心横紋筋腫とe 肺リンパ脈管筋腫症は結節性硬化症TSCb 視神経膠腫は神経線維腫症1NF-1c 小脳血管芽腫はVon-Hippel-LindauVHLd 脳軟膜血管腫はSturge-Weber症候群が関連。

左前頭葉・頭頂葉の萎縮を認め、片側大脳萎縮をきたすものとしてSturge-Weber症候群を選択。

*各症候群についてはガイドライン参照しキーブックなどから画像拾い集めてくると勉強になります。

2,

正解:b

側脳室周囲の上衣下結節(subependymal nodules)、皮質結節(cortical tubar)、白質病変(radially-oriented white matter band)があり、結節硬化症を疑います。

大きな上衣下結節(特にMonro孔周囲)があれば上衣下巨細胞性星細胞腫(SEGA)を疑う。

幼少期からてんかん、のエピソードも矛盾しません。

常染色体優性遺伝(顕性遺伝)、皮膚病変(白斑)、眼病変(網膜芽細胞腫)、心筋横紋筋腫、肺リンパ脈管筋腫症、腎血管筋脂肪腫など一緒に覚える。

3,

正解:a

左側頭葉、後頭葉の皮質皮質下白質の腫脹とDWIでの高信号を認め、MRAでは左MCAの描出が対側よりも目立ち、血流増多が疑われる。FLAIRでは異常ははっきりしない。病歴と併せて、てんかんがもっとも考えられる。

4,

正解:d

乏突起膠腫は、前頭葉、皮質・皮質下に好発し、石灰化が特徴的。

5,

正解:e

60代、呂律障害、免疫抑制状態疑い。

重症筋無力症MG+全身性エリテマトーデスSLEということで胸腺腫でもあるんでしょうか。MGは抗Cho-E阻害薬なども用いられるようですが、いずれも基本的にはステロイドなどで加療するようです。免疫抑制状態である可能性があることが示唆されていると考えられます。

 U-fiber含む皮質下白質のFLAIRおよびDWIの高信号。概ね一致しているけど右前頭葉内側は一部DWIで高信号でない部分がある。

臨床的には免疫抑制で生じるものを選ばせたさそうなのでPMLで、画像的に矛盾しなさそう。

血管内リンパ腫IVLを否定する画像上の根拠はなさそうだが、臨床情報から鑑別順位は下がる。

ヘルペス脳炎は臨床も画像も違う。

6,

正解:c,e

くも膜下出血。一部腫瘤状に低吸収(filling defect sign)あり、同部の動脈瘤を疑います。

活動期の出血成分(新鮮血腫)も相対的に低吸収に見えることがある。

類問2019-6(画像も同じ)。

7,

正解:a?

トルコ鞍内にfluid-fluid levelを形成する腫瘤あり。単純CTでは背側部分は高吸収。造影後T1WIでは、明らかな増強効果なし?正常下垂体は左方へ偏位?トルコ鞍部黄色肉芽腫もあり得ると考えるが、頻度も考えるとRathke嚢胞?

8,

正解:e

T2WIで右大脳の皮質の高信号と腫脹、右S状静脈洞に造影欠損がある。静脈洞血栓症に伴う静脈性浮腫と考えられます。

9,

正解:e →リンパ腫>>髄膜腫>膠芽腫 で割れてました。

60代女性、2年前から意欲低下、半年前から実行機能障害。

脳梁をまたいで均一な単純高吸収域、周囲に広範な脳浮腫あり。比較的ゆっくりとした経過だけれど増悪傾向で、分布や内部性状、臨床経過と併せて悪性リンパ腫を疑う。

単純高吸収は高い細胞密度と考えられ、膠芽腫、悪性リンパ腫、髄膜腫を鑑別に上げてよさそう。

病変の範囲からは膠芽腫と悪性リンパ腫が思い浮かぶけれど、内部均一なのでリンパ腫を上位にしたい。

髄膜腫はサブタイプがとても多く、細胞密度が高く脳浮腫を来すような比較的悪性度の高い大脳鎌髄膜腫は否定する根拠に乏しいように思うが、悪性度高いのであれば内部不均一になるはず…

考えやすいのは悪性リンパ腫。

10,

正解:e

小児の後頭蓋窩腫瘍。

髄芽腫medulloblastomaatypical teratoid/rhabdoid tumorAT/RT)、上衣腫ependymoma、毛様細胞星細胞腫pilocytic astrocytomaあたりが鑑別。

脳幹膠腫も後頭蓋窩だがほとんどは橋のmidline gliomaなので今回は画像が異なる。

髄芽腫AT/RTは灰白質よりADC値低い、上衣腫が灰白質と同等か少し高いADC値、pilocytic astrocytomaは灰白質より高いADC値、となることが鑑別とされる(充実成分)。

髄芽腫とAT/RTは細胞密度の高さを反映して単純CTでも高吸収。この2つは画像が似るが、AT/RTはより低年齢(3歳未満)が多い。

なお上衣腫は、第4脳室内の腫瘍がLuschka孔を通じて小脳橋角部に進展したり、Magendi孔を通じて脊髄背側に進展したりするような像も見られる。

11,

正解:d

咽頭後間隙のリンパ節(いわゆるルビエールリンパ節)の腫脹/転移だと思います。202110番の問題の画像と類似。ルビエールリンパ節はちょくちょく過去問に出ている印象です。

12,

正解:b

甲状舌管嚢胞。充実部がある場合は異所性甲状腺や腫瘍の合併を疑う。悪性腫瘍の合併は1%以下と少ない。(KEY BOOKシリーズ 頭頸部の画像診断より)

13,

正解:b

30代女性、1か月前からの無痛性腫瘤。

当日は内部に隔壁構造があるように見えたこと、がま腫なら位置は普通舌下部であろう、と考え血管リンパ管奇形を選びましたが、顎下型・潜入型がま腫であれば部位としても矛盾せず、1か月前からの無痛性腫脹という臨床経過にも合致すると思います。

14,

正解:d

甲状腺右葉の後方に腫瘤があるように見え、甲状腺が若干圧排されているような形態ですので副甲状腺腺腫>甲状腺腺腫かなと思いました。

15,

正解:b

両側大腿骨にT2WI、脂肪抑制T2WIで帯状の異常信号あり。帯状の低信号と高信号が見られ、double line signを呈している。

16,

正解:e

膝蓋骨背側の骨欠損。T2*WIで軟骨は保たれてみえます。上外側部が典型で、やや内側にあるのが気になりますが。通常は無症状ですが、疼痛の原因となることはあるそうです。

17,

正解:d

10代男性、1年前からの誘因ない足関節痛。

踵骨前方突起がアリクイの鼻のように延長(anteater nose sign)、線維性または軟骨性に癒合していると考えられる。

18,

正解:b

横断像でpolka-dot appearance

19,

正解:c

筋と比較してTWIで等信号、脂肪抑制T2WIで高信号、造影後は明瞭な比較的均一な増強効果があり。明らかな脂肪成分は認めない。粘液基質を有する病変と考えられる。

a:target signは見られず、均一過ぎる印象

b:増強されている

d:脂肪成分が見られず、否定はできないが、積極的には疑わない

e:T2WIで低信号な成分が見られない

20,

正解:e

右大腿骨頭にT1WIで線状低信号がありそう。STIRは骨端に及ぶ骨髄浮腫があり壊死は考えにくい。

21,

正解:e

2019-17が類問。

*コメント

97%解答一致、難しいものでも過去に類問あるものは取れなければ死です。

22,

正解:c,d?

割問でした。ペースメーカーなのかICDなのか選ばせる問題?

リード線が太いので、ペースメーカーではなくて、ICDのようです。

  1. なさそう
  2. ICDに徐脈のときはペースメーカーとして機能するので×とはいえないが、さすがに放射線診断科の試験でこれを選択肢として選ぶことはないと思われる
  3. これを×にはできないと思う
  4. △?いろいろ調べたのですが、正確なことはよくわからず…

「やむを得ず、本体植込み部位にX線束を照射する検査を実施する場合には、患者に両腕挙上をさせる等して除細動器位置を照射部分からずらすことができないか検討すること。それでも本体植込み部位にX線束を照射する場合には、検査中、頻拍検出機能をオフにした後、脈拍をモニターすること。又は一時的体外除細動器や一時的体外ぺーシングの準備を行い、使用すること。」

などとなっていますのでこれが「電源を切る」ということであれば×になるのでしょうか?

https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/devices/0021.html

https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2013_okumura_h.pdf

23,

正解:d

両肺末梢側に内部に空洞を伴う結節が多発しており、感染性心内膜炎で治療中であり、敗血症性肺塞栓疑い。

24,

正解:d

25,

正解:d

2019-26類問。70代男性、慢性咳嗽。

両肺びまん性に小葉中心性に淡いすりガラス結節、びまん性すりガラス影を認め、特にaxialでは急性過敏性肺炎らしい所見。

coronalではair trappingと考えられる低吸収、病変がスペアされている等吸収、病変部分の高吸収のthree density patternともとれる濃度差のある肺所見であり、慢性過敏性肺炎らしい所見。経過としても矛盾しない。

牽引性気管支拡張は認めない。

分類として、非線維性過敏性肺炎に矛盾しない。 

COVIDならCEPCOPが鑑別になるような胸膜下優位の斑状すりガラス影。マイコプラズマは気管支壁肥厚を伴う小葉中心性粒状影・すりガラス影~若年者では浸潤影。多中心性キャッスルマン病MCDはリンパ増殖性疾患パターンの肺野所見に加えてリンパ節腫大・肝脾腫など。びまん性汎細気管支炎は小葉中心性粒状影、気管支壁肥厚と拡張、副鼻腔炎合併。

26,

正解:d

右肺上葉にreversed halo sign?、右肺下葉に浸潤影を認める。

経過からも、器質化肺炎が一番考えやすい。

27,

正解:e

両肺にすりガラス影、網状影、小嚢胞状変化がり、一部は低吸収でモザイクパターンを呈し、牽引性気管支拡張も見られる。線維性過敏性肺炎疑い。

28,

正解:e

両肺の小葉間隔壁肥厚。

ちなみに肺アミロイドーシスには結節型、気管・気管支型、びまん性肺胞壁型がある。びまん性肺胞壁型で小葉間隔壁肥厚が見られる。

29,

正解:b 100%解答一致

60代女性、息切れ。

両肺びまん性にすりガラス影・小葉間隔壁肥厚を認めDAD pattern。スペアされる小葉も散見される。右肺下葉のスライスに平行に走る気管支は軽度に牽引性気管支拡張しているようにも見える。

画像だけだとARDSなど考えそうだけど、所見に比して症状が軽いという点から肺胞蛋白症。2021-212020-132019-32など臨床経過、画像ともに頻出。

30,

正解:d

肺動脈奇形(AVM)関連でOsler-Weber-Rendu病(HHT)も頻出。

31,

正解:c

右肺上葉に大陰影あり。内部に高吸収な成分あり。縦隔リンパ節には卵殻状の石灰化が見られ、珪肺疑い。

32,

正解:b

33,

正解:a b

70代男性。

葉間胸膜に接するものを含めて肺野にランダムに小結節を認め、粟粒結核・肺転移を疑う所見。

34,

正解:a?

辺縁石灰化のある、前縦隔?縦隔側の胸膜に沿った?腫瘤と、右胸膜に沿った腫瘤像。

前縦隔の腫瘤がSVCを圧排しているように見えるので、胸膜病変というよりは縦隔腫瘤?とすれば、40代男性無症状ということもあり、可能性が最も高いものは胸膜中皮腫+胸膜播種でしょうか。

a, cで割れていました。。。

35,

正解:c

気道および両側主気管支の前壁・側壁(軟骨の存在する)に壁肥厚あり。膜様部では目立たない。

軟骨に原因不明の炎症が繰り返し起きる疾患。耳介軟骨がもっとも多く、気道、眼、鼻、関節等にも起きうる。気道軟骨炎は気道狭窄や閉塞を来す可能性あり。

36,

正解:e

右側大動脈弓に伴う左鎖骨下動脈起始異常。

37,

正解:d うっ滞>血栓で割れてました。

60代男性、Pafありアブレーション術前。

動脈相で左心耳に造影不良を認めるが平衡相では染まっている。血栓なら平衡相まで造影不良として見られるので、左房の拍出不良によるうっ滞と考えられる。

アブレーション前CTに触れてさえいれば当然わかるのにな、という問題です。

38,

正解:c

冠動脈に拡張蛇行した異常血管があり、シャント部では、冠動脈から肺動脈に向かってジェット血流が描出されており、冠動脈肺動脈瘻を疑う。冠動脈瘻ともいう。

類問2018-33

39,

正解:c

内膜優位に全層性の遅延造影を認め、アミロイドーシス疑い。アミロイドーシスの検査は選択肢内ではピロリン酸シンチグラフィ。

40,

正解:c

41,

正解:d IDC>線維腺腫で割れてました。

30代女性、左乳房腫瘤。

L領域に見切れるように多形性、一部分枝状の石灰化を伴う腫瘤を認める。悪性を疑う石灰化パターンであり、浸潤性乳管癌IDC疑い。若年エストロゲン影響下では線維腺腫は粘液浮腫状で粘液癌が鑑別。硝子化は閉経後に多く、キーワードとしては『ポップコーン状』です。

42,

正解:c

乳房温存術後で、構築の乱れ?があり、中心部に粗大な石灰化がみられる。胃栄養性石灰化と思われます。

胃栄養性石灰化は放射線治療後や外傷後の溶解吸収困難な瘢痕組織などに石灰変性が生じるもので、不整形、粗大、レース状、中心透亮性などいろいろみたいです。

43,

正解:e

乳頭へむかって連続する濃染病変あり。乳管内で増殖、進展していると考えられ、非浸潤性乳管癌疑い。

44,

正解:e

境界明瞭なrim enhancementを認める腫瘤。トリプルネガティブ乳癌の組織型としては浸潤性乳管癌(充実型)が多い。BRCA1遺伝子変異陽性患者に生じやすい。 

45,

正解:e

生後10ヶ月女児。

提示画像だけでは判断しがたいが、右肺上葉・中葉に巨大嚢胞+中程度の不整形嚢胞が認められる。

他疾患が全く異なる画像になるのでCPAM一択でよいと思うが、二葉に及んで見えることが気になりはする。coronalではair trappingを疑う低吸収を認める。

46,

正解:c,e

肥厚性幽門狭窄症。幽門筋肥厚、幽門管延長がみられる。

超音波像が子宮頚部に似ているということでcervix signが有名。

caterpillar sign は聞いたことなかったですが、他が×なので、消去法で選びました。

単純写真で胃が空気で膨張して波のような形態なのでCaterpillar signというらしいです。

  1. 食道閉鎖
  2. 中腸軸捻転
  3. 十二指腸閉鎖

小腸閉鎖はtriple bubble sign

47,

正解:d

けいれん発症後にやや症状の改善が数日見られた後に再度、症状が増悪。発症時のMRIでは異常を認めず、けいれん反復期の前後で拡散強調画像にて皮質下白質の高信号(bright tree appearance)が見られる。

異常信号は視床や基底核、脳梁に見られることもある。

48,

正解:b

蝸牛は嚢胞状になり回転構造が不明瞭。前庭が拡大。前庭水管も拡張。

Mondini奇形も回転異常があるが基底回転は見られる?

common cavity奇形は、

49,

正解:b d

30代女性、健診異常。

肝右葉IVCの近傍に動脈相で濃染、平衡相でも遷延性に造影される腫瘤を認め、年齢と造影所見と合わせてFNHが疑わしい。動脈相では内部に一部造影不良を認め中心瘢痕を疑う。鑑別上位に上げられるのはhigh flow typeの海綿状血管腫と考えられるが、EOB-MRIの肝細胞相やソナゾイドエコーのクッパーイメージングの信号でHCCなどを除外したい。

血管造影下CTHCC、ソマトスタチン受容体シンチはNETだが、基本的にこれらは平衡相で造影剤はwashoutされるものと考えられる。

50,

正解:c?

蛇行する血管の背側に低吸収域(門脈血栓?)があるように見えますので、門脈血栓症?肝外門脈閉塞症?によるcavernous transformationをみている?

原発性肝外門脈閉塞症は原因不明らしいですが、血管形成異常、血液凝固異常、骨髄増殖性疾患の関与が考えられているそうですので、次に行う検査としてはc. 凝固異常が正解?

海外渡航歴は何を想定した選択肢なのかよくわかりません。

52,

正解:e

2ヶ月前の心窩部痛→胆嚢炎のエピソードがありそう。肥厚した胆嚢壁内の造影効果の乏しい結節(被包化膿瘍または肉芽腫)が散見される。

53,

正解:d SCNSPNで割れてました。

60代女性。

石灰化を有し動脈相で内部が濃染する腫瘤でmicrocystic typeSCNの典型像と言えそう。SPNとしては早期から染まりすぎな感じはするので鑑別として下位。

*コメント

普段IPMNの充実成分を気にすることが多いので主膵管が描出されていないけどIPMCか??と考えて当日は膵管内乳頭状粘液性腫瘍を選んでしまいましたが、IPMNは通常壁に石灰化を来さないのと、それを答えにするなら主膵管拡張してるスライス提示するよな、とも思いました。

54,

正解:a

「脾臓」病変なのですが「肝」や「膵」と読み間違えて(肝門部に腫瘤があるようにも見える)、dにした話を聞きました。

脾臓とわかっていれば、動脈相でよく染まる腫瘤で、血管腫でいいと思います。

55,

正解:c

腹膜垂炎。好発年齢は40-50代。男性に多い傾向。肥満はリスクファクター。S状結腸や上行結腸で多い(腹膜垂は盲腸やS状結腸に多いとの記載あり、S状結腸の腹膜垂は大きいとの記載があり、その影響で捻転が多いのか・・・)。WBCCRP等の上昇は見られないことが多く、NSIADによる対症療法がとられる。

56,

正解:b

57,

正解:おそらくe きれいな割問

60代男性、persistent descending mesocolonの診断。

疾患自体、ほとんどの受験者が知らなかったと考えられます。

persistent:持続する、のイメージでしたが執拗な、固執する、というニュアンスの持続のようです

persist:固執する、言い張る、~し続ける

meso-:中間・中央

mesocolon:結腸間膜

→下行結腸間膜の固着

  • 下行結腸間膜が短縮
  • S状結腸が小腸間膜・右側骨盤壁と癒着
  • 下行結腸間膜と壁側腹膜は癒合不全
  • IMAが放射状に分岐

と行った特徴があるそうです。

下行結腸間膜の短縮で右側骨盤壁との癒着が起こることがあるとのことなので下行結腸は内側に変位しうるのと、癒着により生じた間隙や傍下行結腸窩での内ヘルニアを起こしうるようです。

他の選択肢が除外されるので、内視鏡では左半結腸術後との区別はできるようです。

58,

正解:c

結節性硬化症→AML→仮性動脈瘤が考えやすい。

59,

正解:e

両腎は多発嚢胞により置換され、腫大している。肝内胆管の拡張も見られており、嬢染色体潜性多発性嚢胞腎と考えられる。出生直後~幼児期に発症。

a:腎乳頭付近の集合管の嚢胞状拡張を示す非遺伝性の先天異常。30歳以降の男性に多い。乳頭部の多発性石灰化を来す。

b:腎腫大は来しても嚢胞性にはならないと思われる。

c:2-3歳が好発で充実性腫瘤

d:胎生早期の尿路閉塞が原因。通常は片側性。大小様々な嚢胞が見られる。 

60,

正解:a

肝背側の大きい境界明瞭な腫瘤。矢印の右副腎とは離れている。

in→outで低信号を呈する部分があり脂肪を含む。

傍神経節腫も脂肪を含むことがあるが稀のよう。

61,

正解:d

40代女性、不正性器出血。

T1WI, T2WIでともに高信号で脂肪抑制されるので脂肪性腫瘤。T2WIでは子宮部分に存在するように見え、腹側・背側に小さな筋腫を疑うT2WI低信号腫瘤が散見される。

田中優美子先生の「産婦人科の画像診断」によれば、脂肪腫や血管筋脂肪腫が鑑別となりうるが、脂肪腫は極めてまれ、血管筋脂肪腫は画像的には脂肪成分が目立たない、とのこと。

子宮筋腫に脂肪を含むことは稀ではないが、きわめて多量な成熟脂肪細胞を含むものを脂肪平滑筋腫と呼ぶ。

閉経後女性に多いらしいが、本症例では40代。可能性が最も高いのは脂肪平滑筋腫lipoleiomyoma

62,

正解:d

流産後の子宮体部の腫瘤で、T2強調像で著明な高信号を示し、強い増強あり。RPOCretained products of conception)を疑います。

RPOC、異所性妊娠、胞状奇胎など絨毛に起因する病態はいずれも出血や異常なflow voidを伴い、T2強調像で高信号、強い増強効果を伴う腫瘤で、画像での鑑別は難しいです。

治療方針は症例によって、経過観察、保存的治療、IVR、手術などさまざま。

63,

正解:b

直腸との間には正常な脂肪織が介在しており、直腸浸潤は否定的。

腟壁、膀胱壁浸潤は明らかであり、FIGO 2018 IVA期。

子宮傍組織診浸潤も膀胱へ浸潤しており、ありそうと判断しました。

64,

正解:d

多数の隔壁を伴う嚢胞性腫瘤。ステンドグラス腫瘍。T2WIでかなり低信号な部分も造影効果乏しく多数の隔壁があるように見えます。

65,

正解:b, d かなり割れていました。漿膜下筋腫を選んだ人は多かったようです。

60代女性、不正性器出血。

同じスライスではないし、腫瘤の見え方も違うのでなんとも言い難い…。

T2WIで内部に低信号を伴う筋肉と等信号の腫瘤を認める。少量腹水も伴っていると考えられる。

単純CTでは内部に淡い石灰化を有する筋肉と等吸収な腫瘤を認め、石灰化の背側には金属っぽい点状高吸収を2つ認める。その背側の筋肉と等吸収な構造物が子宮…なのか?

金属はミレーナのようにも見えるけれど、60代で除去していないことがあるか?細いのでペッサリーでもなさそう。よくわからない。 

T2WIで低信号な部分があり、石灰化しうる腫瘤、という点で鑑別をするならば、硝子化した漿膜下子宮筋腫やBrenner腫瘍は矛盾はしない。ただ、不正性器出血という主訴からはズレる気がする…。

脂肪はいずれも認めず、単純CTでは甲状腺を疑う高吸収を認めないため成熟奇形腫と卵巣甲状腺腫の可能性は低い。少なくともこの2つは除外してよさそう。

高異型度漿液性癌は石灰化しうるし、充実成分が主体となりうるが、石灰化を加味してもT2WI低信号な部分が多く、嚢胞成分がスライス内には皆無なので可能性は低いと考える。

*本番でこんなにいろいろ考えている時間はありません。パッと見てパッと選ぶしかありませんが、当日は筋腫と漿液性癌は石灰化しうるからこれ!Brennerは否定できないけれど、とd,eを選んでいました。

66,

正解:e

膀胱頭側(前壁?)に腫瘤状構造があり、T2強調像で不均一に低信号で、脂肪抑制T1WIで一部高信号域がみられる。膀胱子宮内膜症を疑う。

類問2016-58

67,

正解:b

若年の陰嚢痛で、左精巣の辺縁にはT2WIで低信号帯が見られ、出血壊死が疑われる。造影後T1WIでは増強効果が見られていない。

a:精巣炎であれば増強効果は強く、T2WIではびまん性に低信号。

c:膿瘍形成は見られない。

d:精巣上体の腫大と著明な増強効果が見られ、精巣には異常を認めない。

e;T2WIでびまん性に低信号。両側性が多い

68,

正解:c

左腎腫瘤。辺縁に造影効果、内部は造影不良。Bosniak分類Ⅲの嚢胞性腫瘤を疑う。

MESTは閉経前後の女性に好発。

腎盂癌(尿路上皮癌)は、より浸潤性か。

腎癌がもっとも考えやすいと思います。

69,

正解:d

60代女性、膵頭部癌術後の腹腔内出血。GDAの根部まで描出され、その末梢で仮性瘤を作っているものと考えられる。仮性瘤はpackingしても再出血するのでisolationまたはisolation + packing

E総肝動脈、C固有肝動脈、A右肝動脈の前後区域枝の分岐部、B左肝動脈?

70,

正解:a,c

4cm以下の小径腎細胞癌の治療について。

記載はないですが転移はないということだと思います。

腎部分切除(腎機能温存の観点で腎部分切除>腎摘?)が標準治療のようですが、サイズによって凍結療法、RFAが適応です(20229月からRFAが保険適応になった)。

類問2023-58

71,

正解:b,e

CTと血管造影でextravasationあり。止血用いる塞栓物質としては金属コイルとNBCAが選択肢となる。

72,

正解:c

73,

正解:d

肘正中皮静脈または上腕部の尺側皮静脈。肘関節を避けるために上腕が好まれる。

Dは尺側皮静脈、A,B,Cは上腕動静脈、Eは橈側皮静脈。

74,

正解:c

糸付きの針を腫瘍近くに留置します。手術時に、肺表面からその糸がピロンと出ているのが目安になるみたいなかんじです。腫瘍の近くに糸が出ないといけないので、C, Dのどちらか。Dだと浅くて脱落するかもしれないし葉間が近くて刺しにくそう。Cでいいと思います。

VALMAPとの棲み分けはよくわかりません…。

75,

正解:b

左前頭葉に梗塞巣あり。対側の右小脳の血流分布は左小脳よりも低下しており、遠隔機能抑制(remote effect)と考えられる。

翌日の口頭試問でも聞かれました。

76,

正解:d

アミロイドPET。(カラーなので18F-フルテメタモルと思われる。)

77,

正解:c c > bで割れてました。

まず、GLB全脳、THL視床、CEL小脳、PNS橋で、正常脳に対する集積低下・亢進が表現されている。 

横断像で見ると高位円蓋部は黄色なのに対して基底核レベルなどではびまん性に集積低下。脳室は割と拡大しているような気もするがよくわからない。

DecreaseではRT.MEDLT.MEDは脳室周囲のところに色がついていて、おそらく脳室拡張による集積低下を反映している。RT.LATLT.LATではSylvius裂付近にも色がついていて、Sylvius裂の開大による集積低下を反映している。

IncreaseではSUPRT.MEDLT.MEDの後頭葉~頭頂葉あたりの血流が亢進している。

DESHの所見であり、正常圧水頭症。

富士メジフィジックスさんのHP123I-IMPのところにiNPH疑い例の読影ポイントが掲載されています。

78,

正解:d

脳血流SPECTで左頭頂葉付近の集積が対側より低そうに見えます。

CT perfusionで左脳血液量が右より多い。

脳ドック検査で異常を指摘されたという問題文も、症状もなさそうだし、MRA(左内頸動脈狭窄とか)でひっかかったとかなのかなと思いました。

左内頸動脈狭窄→左脳血液量増加(※毎分血流量ではなく)しており予備能低下、のはなしでいいかなと思います。追加で出るとすればアセトゾラミド負荷の脳血流シンチで同部位が血流増加しない、などでしょうか。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/scs/49/2/49_111/_pdf

79,

正解:e

DAT scanで左線状体の集積低下あり。選択肢内でDAT scanで異常が見られないのはeだけ。

80,

正解:d

H/M ratioが低下。dは関係なさそう。

81,

正解:d

負荷では体部から基部の前側壁を除いてびまん性に集積低下。再分布像では心尖部、体部から基部の前壁に集積が認められるが、体部から基部の下壁には集積低下が残存。

LAD領域は虚血、RCA領域は梗塞と考える。負荷像でも集積が見られる部位がLCxの潅流域と考えられ、おそらくOMが発達、PL領域はRCAの支配が強く、心尖部の下壁はLADが優位に支配しているものと考えられる。

82,

正解:b

位相評価は左室dyssynchrony(左室同期不全)解析と言われているのでb

読んでもよくわかりませんでしたが、とにかく同期できてなかったらヒストグラムが幅広くなって(ばらついて)、同期できてれば真ん中が高い形になるみたいです。

https://www.jsnc.org/p-jsnc-seminar/007/2014/0910

83,

正解:b

BMIPPは心筋に取り込まれた後の洗い出しが遅く比較的長く心筋内に停滞するが、脂肪酸代謝が低下している心筋では血液への逆拡散が増大し、集積が低下する。

右冠動脈領域(下壁)で集積低下が見られ、脂肪酸代謝の低下と考えられる。

84,

正解:c

左下顎骨、右肩甲骨、右肋骨に散見される集積。左膝にも淡い集積?

左下顎骨の集積は顎骨壊死、他の集積は骨転移と思われる。

骨転移のある患者の顎骨壊死で、抗RANKL抗体製剤の使用が考えられる。

85,

正解:e

治療前に縦隔側左肺に見られた肺癌と考えられる集積が2か月後には消失しているが、両側の縦隔肺門部リンパ節に集積が出現、1年後には消失。

免疫チェックポイント阻害剤による治療後であり、サルコイド様反応が疑われる。

86,

正解:c?

骨皮質が保たれていないように見える+造骨性変化がありそうなのでc?

でも線維性骨異形成じゃないかとおっしゃる先生方もいるようで、どちらが正解かわかりませんでした

87,

正解:d

病歴からは肺血流シンチが行われることが想定される。肝や腎にも集積が見られるが、肝硬変に伴う肝肺症候群と考えられる。

88,

正解:c

胸椎レベルの椎体周囲の集積、分布から褐色脂肪組織への集積。過活動膀胱の薬物療法(選択的アドレナリンβ3受容体作動薬)により活性化され集積がみられる。

他、乳癌と腋窩リンパ節転移の集積あり。

89,

正解:d

右腸骨を中心に軟部濃度腫瘤あり、腸骨は保たれており骨増生は認めない。腫瘤と考えられる部位にFDGの集積も著明。骨シンチでは腸骨に集積は見られるものの、FDGの集積に比して軽度で、骨外への集積は認めない。

悪性リンパ腫が疑われ、骨転移としては骨破壊に乏しい点、骨肉腫としては骨増生がない(少なくとも示されていない)点、骨Paget病としては軟部濃度腫瘤が存在することと骨シンチの集積に乏しい点から否定的。サルコイドーシスは分布から悪性リンパ腫よりも鑑別としては下位。
左腎頭側の結節状集積は何なのかよくわからない。脾臓か副腎のリンパ腫病変?

右下肢は著明な浮腫を認め、腫瘤による静脈の圧排が示唆される。

90,

正解:d?

前立腺全体にFDG集積亢進あり。

膀胱癌の治療後とのことですのでBCG膀胱内注入→肉芽腫性前立腺炎?

91,

正解:a

病歴からはサルコイドーシスが考えら選択肢内であればaと考えます。画像は神経サルコイドーシス?

b:骨への集積が見られない

c:オクトレオスキャン。病歴からも違う。

d,e:心臓への集積が見られず違う。

92,

正解:e

甲状腺左葉下極の結節状集積。症状とも合わせ甲状腺機能性結節/Plummer病。

93,

正解:d

I131-アドステロールシンチ。右副腎に腫瘤を認め、副腎シンチグラフィ後面像では右副腎に腫瘤上の集積亢進を認める。

左副腎への正常集積が消失しており、副腎腺腫として矛盾しない。カテコールアミンアナログはMIBGであり、アドステロールはコレステロールのアナログ。ダットスキャンとアドステロールはアルコールを含むので、過敏症の方への投与時は注意。

94,

正解:d

全身の骨が描出されているので骨シンチ。

骨以外の腫瘍や病巣などに集積がみられることがあり、その機序として石灰沈着や血流増加が考えられる。とあります(https://www.rinshokaku.com/contents/pdf/sec8/3.pdf)。

筋に集積があるのは多発性筋炎、横紋筋融解症などらしいです。

この症例は横紋筋融解症でしょうか?

95,

正解:d

177Lu(ルテチウム)で標識したオクトレオチド誘導体。177Luはβ線とγ線を放出し、半減期は6.65日。8週ごとに計4回投与(7.4Gbq/回)し。腎保護のためアミノ酸輸液(ライザケア)を投与の30分前に投与し、投与後3時間後までは少なくとも継続。尿中に排泄されるため蓄尿等が必要で、放射線治療病室で行われる。患者の体表面から1mの線量率が18μSv/hを下回れば退出可能(1cmではない)。

オクトレオスキャンでSSTR発現の評価であるKrenning score 2あるいは3以上が治療対象。

今年の出題ガイドラインに新たに記載されており、出ると噂されていました。

96,

正解:b

97,

正解:a d

RF波、ケミカルシフトアーチファクト。

98,

正解:a

b, c, d, e ○できる

https://www.niigata-cc.jp/facilities/ishi/ishi60_1/Ishi60_1_06_2.pdf

99,

正解:a

個人情報取扱事業者とは「個人情報データベース等を事業の用に供している者」。ただし、国の機関や地方公共会団体、独立行政法人などは除くとのことで、独立行政法人である国立大学法人は該当しない。

試験中はさっぱり分からず絶望しましたが、bもcもdも似たようなものだから3つとも該当すると考え、eは企業なので該当すると考え、消去法でaにしました。

100,

正解:a

CNN: 畳み込み層とプーリング層で構成されたニューラルネットワーク。画像に特化している。

GAN: GneratorとDiscriminatorという二つのブロックで構成される。用意されたデータから特徴を学習し、擬似的なデータを作成することができる生成モデル。

RNN: 入力層、中間層、出力層で構成される。時系列データに特化している。

LSTM: 長期的な依存関係を学習することのできる、RNNの一種。繰り返しモジュールが標準のRNNと異なる構造を持つそうです。。

Transformer: ①エンコーダ・デコーダモデルをベースとしており、②Self-Attensionと③Position-wise Feed-Forward Networkが組みこまれています。