この年度の出題傾向
2005年度の掲載100問を分野別に整理すると、画像診断55問(55.0%)、放射線治療15問(15.0%)、核医学15問(15.0%)、共通15問(15.0%)です。放射線治療の割合は、2005〜2025年の年平均より5.2ポイント低い構成です。テーマ例として、神経・Wernicke脳症の典型的MRI分布、治療計画・CTVとPTV追加マージン、脳循環・貧困灌流と酸素摂取率を扱います。
2005〜2025年度の掲載解説を一問一分野で集計。平均は年度別構成比の単純平均です。公式配点や将来の出題数、正答率に基づく難易度を示すものではありません。
放射線科専門医・2005年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月19日:全100問を改訂しました。解答例は非公式です。旧解答と根拠が一致しない設問は、成立する条件や判断を保留する理由を各解説に記載しています。
解答作成にご協力いただいたSonic先生に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
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放射線科専門医試験 2005年度 問1
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問1
解答例:b(2005年当時の基準)
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
2005年の水晶体限度。2021改正後は5年100かつ年50mSvである。
b|誤り
実効線量は5年100かつ年50mSvが基本で年100ではない。
c|正しい
妊娠可能性等の法令区分の対象では3か月5mSvとなる。
d|条件・比較に注意
妊娠申出後の腹部表面2mSv等の管理を行う。診断日と申出時点・内部被ばく区分を確認する。
e|正しい
皮膚は年500mSvが基本である。
判断のポイント
職業被ばくの実効線量限度は1年50mSv、5年100mSvであり、1年100mSvではない。
鑑別・注意点
水晶体の年150mSvは当時の基準である。現在は通常、5年100mSvかつ1年50mSvへ変更されている。現行の水晶体限度を用いて旧設問のaも誤りとする場合は、適用する時点を明示する。
放射線科専門医試験 2005年度 問2
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問2
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
水分と頻回排尿で尿路内放射能・膀胱線量を減らす。容量制限等は個別判断する。
b|誤り
通常は安静のみで排泄を促せず被ばく低減の直接策でない。
c|誤り
通常の骨検査は絶食不要である。
d|誤り
Tc骨製剤で甲状腺ヨードブロックは不要である。
e|誤り
下剤は通常の低減前処置でない。
判断のポイント
骨シンチ製剤は腎から尿中へ排泄される。適切な水分摂取と頻回の排尿で、膀胱内に放射能が長時間滞留することを減らす。
鑑別・注意点
心不全や腎不全などで飲水制限がある患者には一律に多量の飲水を指示しない。製剤・投与量、撮像時刻と患者の状態に合わせて実施する。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問3
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問3
解答例:d(骨盤が直接照射範囲外という比較)
選択肢別の解説
a|誤り
体格・目的に応じ小児条件へ調整する。
b|誤り
必要な範囲へ限定し無目的に広げない。
c|誤り
通常CTの線量は胸部単純より高い。
d|条件・比較に注意
骨盤は直接照射外なら散乱線量が小さいが被ばくゼロではない。
e|条件・比較に注意
妊娠でも必要性が利益を上回れば実施し、一律絶対禁忌でない。
判断のポイント
胸部CTで骨盤を撮影範囲に含めなければ、骨盤への被ばくは直接照射ではなく主に散乱線などによる。小児では体格と検査目的に合わせて条件・範囲を最適化する。
鑑別・注意点
範囲外だから線量ゼロとはいえない。妊娠中の骨盤CTも全例一律の絶対禁忌ではなく、必要性、代替検査と線量を評価する。診断目的なく撮影範囲を広げることは避ける。
放射線科専門医試験 2005年度 問4
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問4
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
一過性早期紅斑は約2Gy等が目安で10Gyではない。
b|誤り
線源皮膚間距離を長くすると通常入射線量が下がる。
c|誤り
早期にも観察し時間差で発症する障害を追跡する。
d|正しい
感度低下は必要出力を上げ患者線量に影響する。
e|誤り
通常は線量計・フィルム・装置指標等で評価する。
判断のポイント
透視装置では検出器の感度や画質設定が必要なX線量に影響する。I.I.の性能を含む装置管理と線量設定は、患者の皮膚線量低減に関わる。
鑑別・注意点
一過性紅斑のしきい線量を10Gyと固定しない。皮膚障害は早期から遅発性まであり、2か月経つまで評価しないという方針は不適切である。管球から皮膚を離し、検出器を患者へ近づけるなど幾何条件も調整する。
放射線科専門医試験 2005年度 問5
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問5
解答例:dが旧解答だが、無リスクの断定は採用しない
選択肢別の解説
a|誤り
緊急検査へ一律10日ルールを適用して必要撮影を遅らせない。
b|誤り
通常の診断撮影だけを理由に中絶承諾を求めない。
c|誤り
通常単純撮影で将来不妊増加を説明する線量ではない。
d|条件・比較に注意
旧想定はdだが利益と低い組織反応リスクを説明し、無リスクとは断言しない。
e|条件・比較に注意
妊娠可能性を評価するが陰性確認がなければ緊急検査不可とはしない。
判断のポイント
医学的に必要な撮影では、妊娠可能性を確認しつつ診断の利益と予想される低いリスクを説明する。通常の単純撮影の線量で、胎児の形態異常や不妊が生じると説明するのは適切でない。
鑑別・注意点
原文の「悪影響を及ぼすことはない」は、将来の発がんなども含むリスクゼロを保証する表現としては不適切である。中絶への事前承諾や陰性妊娠反応を検査の必須条件にせず、緊急性に応じて正当化・最適化する。
放射線科専門医試験 2005年度 問6
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問6
解答例:eが旧解答(「障害は発生しない」の絶対表現は修正)
選択肢別の解説
a|誤り
骨盤外CTの散乱線量で高い流産可能性を想定しない。
b|誤り
通常線量は重い発達障害を来す水準より低い。
c|誤り
通常の散乱線量で奇形高率発生とはしない。
d|誤り
通常の撮影で小頭症高率を想定しない。
e|条件・比較に注意
旧e想定は組織反応の比較。確率的リスクまで完全ゼロと表現しない。
判断のポイント
胎児が直接照射範囲外の上腹部CTでは、胎児線量は主に散乱線による。通常の診断条件で流産、奇形や重い中枢神経障害が高率に生じるとする説明は適切でない。
鑑別・注意点
撮影条件や範囲から胎児線量を推定し、妊娠時期と合わせて評価する。「障害なし」を確率的影響まで含めたゼロリスクと説明しない。100mGy未満の胎児線量を放射線リスクだけで妊娠中絶の理由としないという指針と、リスクが全くないという主張は異なる。
放射線科専門医試験 2005年度 問7
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問7
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|誤り
防護上明確なしきい値を置かない。
b|正しい
遺伝性影響は確率的影響に分類する。
c|誤り
水晶体障害は組織反応に分類する。
d|正しい
発がんは発生確率でリスク評価する。
e|誤り
生殖細胞の致死による組織反応である。
判断のポイント
放射線防護上、遺伝的影響と発がんは確率的影響に分類する。白内障や不妊などの組織反応とは区別する。
鑑別・注意点
確率的影響の防護評価では低線量域でもしきい値なしを仮定する。これはヒトの低線量被ばくで遺伝的影響が実測により確定した、あるいは個々人の発がん原因を同定できるという意味ではない。
放射線科専門医試験 2005年度 問8
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問8
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|誤り
複製・酸化・薬剤等でも二本鎖切断が生じる。
b|正しい
NHEJは主要な二本鎖切断修復経路である。
c|正しい
NHEJ複合体のキナーゼとして働く。
d|誤り
主にアポトーシス抑制に関わり直接の切断修復因子ではない。
e|誤り
修復時間は損傷の複雑性・細胞に依存し1時間内に全て修復しない。
判断のポイント
非相同末端結合修復はDNA二本鎖切断修復の主要な経路で、DNA-PKが関与する。損傷応答とアポトーシス調節を分けて整理する。
鑑別・注意点
Bcl-2は主にアポトーシス抑制に関わる。二本鎖切断は放射線以外でも生じ、すべての染色体損傷が1時間以内に完全修復されるとはしない。損傷の複雑さと細胞周期によって修復速度・経路が異なる。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問9
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問9
解答例:a、c(典型的な実験条件の比較)
選択肢別の解説
a|正しい
酸性環境の細胞で熱の殺細胞効果が強まる実験条件がある。
b|誤り
一般にM〜G2が高感受性でS後半は抵抗性となる。
c|正しい
低酸素で活性化される生体還元性薬剤として研究された。
d|誤り
チオール系の正常組織防護剤である。
e|誤り
その極高線量では中枢神経・循環器症候群等が問題となる。
判断のポイント
温熱感受性は酸性環境などに影響される。Tirapazamineは低酸素下で活性化される選択的細胞毒性薬として研究された。
鑑別・注意点
低pHの効果は細胞内pH、適応と加温条件に依存する。Amifostineは防護薬であり低酸素細胞増感剤としない。大線量全身被ばくの急性障害は吸収線量Gyで整理し、極端な高線量の神経血管障害を骨髄死と取り違えない。
放射線科専門医試験 2005年度 問10
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問10
解答例:d、e(修復能力と培養条件を前提とした比較)
選択肢別の解説
a|誤り
修復能等で線量率効果は異なり全細胞で生存上昇とはしない。
b|誤り
線維芽細胞は主に分裂死・老化等も示しアポトーシス主体としない。
c|誤り
酸素固定は極短時間に起こり照射後の低酸素化で同じ防護を得ない。
d|正しい
修復可能な細胞では分割間の損傷回復により生存が増す。
e|正しい
非増殖条件で潜在致死損傷からの回復がみられる場合がある。
判断のポイント
照射間隔を設けると亜致死損傷が修復され、同じ総線量の単回照射より生存率が高くなる場合がある。照射後の増殖抑制条件では潜在的致死損傷からの回復も生じ得る。
鑑別・注意点
どの細胞でも線量率低下により生存率が上がるとは限らない。照射時の酸素効果と、照射後の培養条件による回復を混同しない。低栄養・低酸素への変更が常に同じ効果を示すわけでもない。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問11
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問11
解答例:cを支持、dも成立し得るため単一正解は保留
選択肢別の解説
a|誤り
TDFの適用範囲を超える大線量単回へ安易に外挿しない。
b|条件・比較に注意
LQは計算できても18Gy単回の予測精度には限界がある。
c|条件・比較に注意
α/βは分割感受性を決める重要パラメータである。
d|条件・比較に注意
十分な修復や不完全修復を扱えば通常分割と多分割比較に使えるためcと並び妥当となり得る。
e|誤り
分割間修復を無視すると比較を誤る。
判断のポイント
LQモデルを用いる際には、対象組織・評価項目のα/βを知ることが重要である。分割間に修復が十分かどうかも効果の比較に影響する。
鑑別・注意点
LQモデルは1日複数回の分割法にも、修復時間や不完全修復を考慮して適用できる。原設問のdを単に誤りとする根拠は不足する。18Gy単回のような大線量への外挿には限界があり、式で計算できることと臨床的妥当性を分ける。
放射線科専門医試験 2005年度 問12
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問12
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|正しい
高LETでは酸素依存性が小さい。
b|誤り
密な直接電離の寄与が大きい。
c|正しい
複雑損傷が多く修復可能性が低い。
d|誤り
Braggピークは荷電粒子の飛程特性で高LET全てに共通でない。
e|誤り
RBEは無制限比例せずLET・線量・効果で変わる。
判断のポイント
高LET放射線では低LETと比べ酸素効果や照射後の回復が小さくなる傾向がある。密な電離による複雑な損傷を考える。
鑑別・注意点
RBEはLETに対して無限に増えず、過剰なエネルギー付与ではoverkillを生じる。Braggピークは荷電粒子の深部線量分布の特徴で、すべての高LET放射線に存在する性質ではない。
放射線科専門医試験 2005年度 問13
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問13
解答例:d
選択肢別の解説
a|正しい
通常は陽子と中性子からなり、水素1のように中性子ゼロもある。
b|正しい
陽子数が元素の原子番号を決める。
c|正しい
両者の質量はわずかな差でおおよそ等しい。
d|誤り
1Gyは1J/kgでありcal/kgではない。
e|正しい
1Bqは1秒あたり1壊変である。
判断のポイント
吸収線量1Gyは物質1kg当たり1Jのエネルギー付与を表す。calではなくJを用いる。
鑑別・注意点
Bqは毎秒の壊変数であり、Gyのような物質へのエネルギー付与量ではない。放射能、吸収線量、等価・実効線量の単位を区別する。
放射線科専門医試験 2005年度 問14
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問14
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|正しい
電子軌道遷移からの光子である。
b|誤り
ヘリウム原子核である。
c|誤り
電子・陽電子の粒子線である。
d|正しい
核遷移等からの光子である。
e|誤り
非荷電の粒子線である。
判断のポイント
特性X線とγ線はいずれも光子からなる電磁波である。α線・β線は荷電粒子、中性子線は電荷を持たない粒子線に分類する。
鑑別・注意点
X線とγ線は主に生成過程の違いで呼び分け、単にエネルギーの大小だけで分類しない。直接電離か間接電離かという分類軸とも区別する。
放射線科専門医試験 2005年度 問15
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問15
解答例:d(通常のPETとSPECTの原理的比較)
選択肢別の解説
a|正しい
当時のPETで使われる代表シンチレータである。
b|正しい
同時計数の減弱はLOR全体に依存し補正を定式化しやすい。
c|正しい
減弱・散乱等を補正し濃度を定量しやすい。
d|誤り
物理コリメータ不要のため通常感度は高い。
e|正しい
対光子の同時計数で方向を電子的に定める。
判断のポイント
PETは2本の消滅光子の同時計数で検出線を求め、SPECTのような機械的コリメータを必要としない。このため一般に感度が高い。
鑑別・注意点
定量には吸収・散乱・偶発同時計数や装置校正の補正が必要である。装置世代や撮像条件によって性能は変わり、PET画像なら自動的に正確な定量が得られるわけではない。
放射線科専門医試験 2005年度 問16
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問16
解答例:d(CTVに加える不確かさのマージンを問う比較)
選択肢別の解説
a|正しい
呼吸による位置変動をマージンで扱う。
b|正しい
臓器の内部移動を考慮する。
c|正しい
照射中の体動は幾何学的不確かさとなる。
d|条件・比較に注意
潜在腫瘍進展はまずCTVで定義し、その外の幾何学マージンとは分ける。CTV自体がPTVの基礎となる点には注意する。
e|正しい
日ごとの位置再現誤差をPTV等で管理する。
判断のポイント
顕微鏡的な腫瘍進展はCTVを定義するときに考慮する。呼吸・臓器運動や照射中の体動、日々のセットアップ変動は、CTVへ追加するPTVマージンの検討対象である。
鑑別・注意点
CTV自体の大きさが変わればPTVも変わるため、潜在的進展がPTVの大きさに全く影響しないとはいえない。本問はCTVを決める要因と、CTVに加える幾何学的不確かさを区別して読む。
放射線科専門医試験 2005年度 問17
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問17
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
再酸素化は低酸素細胞の感受性を高める方向である。
b|正しい
再増殖が治療中の腫瘍細胞数を増やす。
c|正しい
高感受性G2等への再分布が効果を高め得る。
d|条件・比較に注意
多くの亜致死損傷は数時間で修復するが全損傷6時間完了と一律にしない。
e|正しい
単回後の培養・環境条件による生存回復として観察される。
判断のポイント
再酸素化は、低酸素で放射線抵抗性だった細胞の酸素状態が改善し、後続照射に対する感受性を高める方向に働く。再増殖は治療中に生存腫瘍細胞が増えるため、制御を困難にし得る。
鑑別・注意点
G2/M期への再分布は感受性の変化に関わる。亜致死損傷修復の時間は細胞・組織で異なり、6時間で例外なく完了すると固定しない。潜在的致死損傷からの回復は照射後の条件にも依存する。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問18
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問18
解答例:cが旧解答(病種を限定しない頻度順位は保留)
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
治療前の薬物療法として多くの病種で使う。
b|条件・比較に注意
同時併用は複数病種で標準である。
c|条件・比較に注意
旧最少想定だが病種・年代を決めず普遍的頻度順位は確定できない。
d|条件・比較に注意
術前投与として使う。inductionとの語義重複にも注意する。
e|条件・比較に注意
術後・根治局所療法後などに使う。
判断のポイント
交替療法では化学療法と放射線療法を交互の期間に実施する。上咽頭癌などで臨床試験が行われており、実在しない併用法ではない。
鑑別・注意点
導入・術前、同時、術後・補助、交替は治療の順序や目的を示す。使用頻度は病種、年代、施設によって異なるため、対象集団なしに最も少ない方法を一般化しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問19
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問19
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
Cs-137は約30年である。
b|誤り
Au-198は約2.7日である。
c|正しい
約59.4日で対応する。
d|誤り
Ir-192は約74日である。
e|誤り
Ra-226は約1600年である。
判断のポイント
I-125の物理的半減期は約59.4日である。Cs-137は約30年、Ir-192は約73.8日であり、線源交換の頻度にも関わる。
鑑別・注意点
物理的半減期と、生体からの排泄を加味した実効半減期を区別する。密封小線源の管理では校正日時と減衰補正も重要となる。
放射線科専門医試験 2005年度 問20
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問20
解答例:dを支持する根拠があるため、旧解答aの単一採用は保留
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
当時の直交照射方式としては妥当となり得る。
b|条件・比較に注意
予防節照射は病期・原発進展等に依存し一律でない。
c|条件・比較に注意
頬部皮膚進展は現在の分類ではT4aだが、設問指定の2002年第6版原典を確認して裁定する。別版の定義だけで旧設問を確定しない。
d|正しい
顎動脈など栄養動脈への選択的動注療法が行われる。
e|誤り
再現性のため頭頸部固定具が必要となる。
判断のポイント
上顎洞癌には、腫瘍への血流を確認したうえで顎動脈などの栄養血管に抗癌薬を投与する動注治療がある。2001年の治療報告にも顎動脈内投与が記載されている。
鑑別・注意点
カテーテルを入れる入口の動脈と、薬剤を投与する栄養血管を混同しない。前方・側方からの照射は従来の方法として理解するが、これだけを唯一の正解とする根拠は不足する。病期分類は原設問指定の2002年第6版原典の確認が必要であり、新版の分類だけで裁定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問21
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問21
解答例:e
選択肢別の解説
a|正しい
60歳超の年齢を原IPIに含める。
b|正しい
正常上限超のLDHを含める。
c|正しい
進行病期を含める。
d|正しい
2か所以上の節外病変を含める。
e|誤り
原IPIはPSを含むがアルブミンではない。
判断のポイント
原法のIPIは年齢、血清LDH、performance status、病期、節外病変数の5因子からなる。血清アルブミンはこの原法の構成因子ではない。
鑑別・注意点
栄養状態などの予後上の意味と、特定スコアに採用されているかは別の問題である。年齢調整IPIやNCCN-IPIなどの改変版とも区別する。
放射線科専門医試験 2005年度 問22
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問22
解答例:旧解答cは支持できず、単一正解は保留
選択肢別の解説
a|正しい
歴史的にSRSは単回定位照射を指す。
b|正しい
頭蓋内の腫瘍・AVM等が対象となる。
c|正しい
適格な小型肺癌は治療可能で旧cの否定を維持できない。
d|正しい
神経鞘腫やAVM等の良性病変にも使う。
e|条件・比較に注意
2005当時の代表光子装置として妥当。現在の粒子装置等まで含め全装置を限定する定義ではない。
判断のポイント
体幹部定位照射は小型肺癌の治療として用いられる。直径4cm以下だから治療できないという解釈は成立せず、原文のcを誤りとする旧解答には根拠がない。
鑑別・注意点
頭部では単回の定位手術的照射と分割定位照射を分ける。良性病変も適応になり得る。使用装置の記述だけから、すべての方式を網羅していないことを理由に別の選択肢を誤りと決めない。
放射線科専門医試験 2005年度 問23
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問23
解答例:髄芽腫は支持できるが、2つ目の確定は保留
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
髄液播種は起こるが他肢を含む高頻度順位の2つ目は公式確認まで保留する。
b|正しい
髄液播種の重要な代表腫瘍である。
c|条件・比較に注意
原本は上皮芽腫と印字されている。上衣芽腫等へ推測置換して解説しない。
d|誤り
通常は局所性良性病変で播種の代表でない。
e|誤り
旧血管外皮腫は髄液播種より局所再発・頭蓋外転移等を評価する。
判断のポイント
髄芽腫は髄液播種を起こしやすい代表的腫瘍である。膠芽腫にも播種の報告があるが、報告の存在だけでは他の腫瘍より高頻度という順位までは確定できない。
鑑別・注意点
原本画像のcは「上皮芽腫」と印字されており、「上衣芽腫」などへの置き換えはできない。病名の訂正情報や公式解答を確認するまで、旧解答a、bを確定答案として扱わない。
放射線科専門医試験 2005年度 問24
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問24
解答例:c
選択肢別の解説
a|正しい
45Gy/30回/3週は代表的加速過分割法である。
b|正しい
根治同時併用で用いる代表的な通常分割線量である。
c|誤り
肺炎はV20・平均線量等の体積指標が重要で最大線量単独の予測性は乏しい。
d|正しい
急性食道炎が増え得る。
e|正しい
適切な反応・病期・MRI等の条件でPCIを検討する。
判断のポイント
肺臓炎の評価では肺の平均線量や一定線量以上を受ける体積などを考慮する。肺の最大線量だけでリスクを代表させるのは適切でない。
鑑別・注意点
限局型小細胞肺癌の45Gy/30回・1日2回は代表的な併用法である。予防的全脳照射は奏効、年齢・全身状態、脳MRIと認知機能などを踏まえて判断し、奏効例全員に無条件で実施するという意味ではない。
放射線科専門医試験 2005年度 問25
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問25
解答例:aが旧解答(頻度の比較条件は不足)
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
原発浸潤による麻痺と照射毒性を区別し、頻度資料なしに最少を確定しない。
b|条件・比較に注意
線量・腫瘍・化学療法等でリスクが変わる。
c|条件・比較に注意
遅発線維化や腫瘍残存等の原因を鑑別する。
d|条件・比較に注意
肺線量体積に依存して起こる。
e|条件・比較に注意
椎体線量・骨密度等でリスクが変わりaとの最少順位を固定しない。
判断のポイント
反回神経障害・声帯麻痺は通常の食道照射で代表的に列挙される有害事象ではないが、頸部・縦隔照射後の遅発性神経障害として報告されている。生じないと断定しない。
鑑別・注意点
潰瘍、狭窄、肺臓炎、照射部椎体の骨折は照射条件や観察期間によって生じ得る。5項目の頻度順位を確定できる同一条件の比較資料は確認できていない。嗄声が出た場合は腫瘍再発なども鑑別する。
放射線科専門医試験 2005年度 問26
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問26
解答例:b
選択肢別の解説
a|正しい
全乳房を接線方向から被覆する代表法である。
b|誤り
乳頭を含む乳房標的を適切に含め皮膚側も覆う。
c|条件・比較に注意
旧来はboostを検討したが断端陽性を追加線量だけで全例解決せず再切除等を検討する。
d|正しい
通常の乳房体厚に低MV光子が適する。体格・装置で個別化する。
e|正しい
不要な対側乳房線量を低減する。
判断のポイント
全乳房照射では乳房組織の標的を十分に含める必要がある。乳頭を照射野から外してよいと一律に扱うのは不適切である。
鑑別・注意点
呼吸移動と表面の線量分布にも配慮する。切除断端陽性への対応は追加切除の可否なども含めて判断し、腫瘍床への追加照射だけで必ず解決するとは説明しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問27
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問27
解答例:単一正解を確定できない
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
低リスク・余命等で監視が適切な場合がある。
b|条件・比較に注意
根治単独の標準ではないが全身状態・希望等で選択例がありT2だけでは裁定不能。
c|条件・比較に注意
適格な限局癌の根治選択肢である。
d|条件・比較に注意
リスク・尿路条件等を満たせば適応となる。
e|条件・比較に注意
原体外照射は限局癌の根治法であり旧e否定を支持しない。
判断のポイント
T2N0M0だけではPSA、Grade Group、年齢、期待余命や全身状態が不明であり、治療の適否を1つに絞れない。手術、外部照射、小線源、監視や待機は対象条件が異なる。
鑑別・注意点
ホルモン療法単独は根治可能な適応患者への標準的局所治療の代わりに一律に勧める方法ではない。一方、患者条件によって用いられるため、T分類のみから絶対に不適切ともいえない。T2b/cだけで高リスクとする旧説明は用いない。
放射線科専門医試験 2005年度 問28
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問28
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
併用例はあるが標準の最頻代表薬ではない。
b|誤り
一般的標準同時薬ではない。
c|正しい
同時プラチナとしてシスプラチンが代表である。
d|誤り
標準同時併用薬ではない。
e|誤り
根治照射の標準同時薬ではない。
判断のポイント
局所進行子宮頸癌の根治的放射線治療では、適応があればシスプラチンを含む同時化学放射線療法を用いる。
鑑別・注意点
腎機能や全身状態などによって適否を判断する。化学療法の併用と、外部照射および小線源治療による局所治療の完成を別々に確認し、小線源治療を薬剤で代替できるとはしない。
放射線科専門医試験 2005年度 問29
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問29
解答例:dが旧解答(治療目的の指定がなく単一正解は保留)
選択肢別の解説
a|正しい
合併症のない有痛性骨転移の標準法である。
b|正しい
代表的多分割緩和法である。
c|正しい
予後・症状に応じ標準的に用いる。
d|条件・比較に注意
4Gy×10回は目的・臓器条件で可能性があり線量分割だけで絶対誤りとしない。
e|条件・比較に注意
単純な緩和では長いが長期制御・原発等の条件なしに全例不適切としない。
判断のポイント
通常の疼痛緩和照射の代表例は8Gy/1回、20Gy/5回、24Gy/6回、30Gy/10回である。40Gy/10回と50Gy/25回はいずれも、この通常緩和照射の推奨分割一覧には含まれない。
鑑別・注意点
局所制御重視、術後、再照射、脊髄圧迫や定位照射では別の条件を評価する。原設問のdだけを普遍的な禁忌分割と扱わず、対象病変・目的・臓器線量を確認する。
放射線科専門医試験 2005年度 問30
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問30
解答例:b(術後早期照射という原則)
選択肢別の解説
a|誤り
通常は切除後早期に照射を開始する。
b|正しい
術後早期の再増殖を抑える。総線量は部位・分割で調整する。
c|誤り
開始が遅く通常量としても高すぎる。
d|誤り
通常の術後予防として遅く高線量である。
e|誤り
再発を待つ高線量救済を標準予防とはしない。
判断のポイント
ケロイドでは手術単独の再発が多く、切除後の早期放射線治療が再発抑制に用いられる。20Gy程度の処方もあるが、全例に同じ総線量を用いるわけではない。
鑑別・注意点
部位ごとの再発リスク、年齢、近接する正常組織などを踏まえる。2007年の原著では高再発部位に20Gy/4回、耳垂には10Gy/2回という部位別処方が示されている。
放射線科専門医試験 2005年度 問31
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問31
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
代表的初期部位ではない。
b|誤り
典型好発は視床内側・乳頭体・中脳水道周囲等である。
c|正しい
第三脳室周囲の対称性病変が代表である。
d|誤り
例外的非典型病変はあるが代表部位ではない。
e|誤り
代表的好発部位ではない。
判断のポイント
Wernicke脳症では両側視床内側、第三脳室周囲、中脳水道周囲、乳頭体などが典型的な病変部位となる。チアミン欠乏を背景に考える。
鑑別・注意点
アルコール関連例だけに限定しない。非典型的な分布やMRIで明瞭な異常を認めない例もあり、画像だけで否定して治療を遅らせない。
放射線科専門医試験 2005年度 問32
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問32
解答例:d(提示された画像法の比較)
選択肢別の解説
a|誤り
時間経過で血液の高吸収が低下する。
b|誤り
髄液内の少量血液に対する検出はFLAIRが優れる。
c|誤り
高信号髄液との区別が難しい。
d|正しい
髄液信号を抑えて残る血液由来高信号を評価する。
e|誤り
通常は梗塞等の評価で血液検出の第一ではない。
判断のポイント
発症から日数が経つと単純CTで血液を検出しにくくなる。FLAIRでは正常髄液を抑制し、くも膜下腔の異常高信号を検出する。
鑑別・注意点
FLAIR高信号は出血に特異的ではなく、酸素投与や髄膜病変、アーチファクトにも注意する。T2*なども有用であり、FLAIRがあらゆる条件・全シーケンス中で最高感度と一般化しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問33
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問33
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
鞍上に生じるがこの比較では頭蓋咽頭腫が代表となる。
b|誤り
小児では比較的少ない。
c|誤り
視路腫瘍として重要だが最多鞍部腫瘍ではない。
d|誤り
小児では成人より少ない。
e|正しい
小児鞍上部の代表的嚢胞性・石灰化腫瘍である。
判断のポイント
頭蓋咽頭腫は小児の鞍上・鞍内近傍腫瘍の代表である。嚢胞、充実部、石灰化の組み合わせと、視床下部・下垂体茎との位置関係を確認する。
鑑別・注意点
小児ではエナメル上皮腫型が主体であり、成人に多い乳頭型と分ける。胚細胞腫、視路膠腫なども、病変の中心と内分泌・視機能の所見から鑑別する。
放射線科専門医試験 2005年度 問34
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問34
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
視神経管を通る。
b|誤り
上眼窩裂を通る。
c|誤り
正円孔を通る。
d|正しい
下顎神経は卵円孔を通る。
e|誤り
上眼窩裂を通る。
判断のポイント
卵円孔を通る主要な神経は下顎神経、すなわち三叉神経第3枝である。正円孔を通る上顎神経との対応を分けて覚える。
鑑別・注意点
頭蓋底孔の拡大や左右差を認める場合は、通過する神経に沿った病変や神経周囲進展も検討する。単なる孔の形の個体差と、病的な変化を区別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問35
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問35
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|正しい
小児後頭蓋窩の代表的悪性腫瘍である。
b|誤り
小児後頭蓋窩では比較的まれである。
c|正しい
第四脳室から発生する代表腫瘍である。
d|誤り
成人・VHL等で重要だが小児一般では比較的少ない。
e|正しい
小児小脳では毛様細胞性等が代表となる。
判断のポイント
小児後頭蓋窩では髄芽腫、上衣腫、毛様細胞性星細胞腫などが代表的である。髄膜腫と血管芽腫は、これらに比べ小児で頻度が低い。
鑑別・注意点
頻度が低いことは発生しないという意味ではない。血管芽腫では遺伝性疾患の背景、小児髄膜腫では関連疾患や照射歴なども確認する。古い小児脳腫瘍全体の百分率を、後頭蓋窩限定の頻度として流用しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問36
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問36
解答例:c
選択肢別の解説
a|正しい
初期虚血で基底核の輪郭がぼける。
b|正しい
灰白質の浮腫で境界差が低下する。
c|誤り
血栓の典型はhyperdense MCAで低吸収ではない。
d|正しい
脳腫脹で皮質溝が狭くなる。
e|正しい
灌流障害を血流・到達時間等で評価する。
判断のポイント
中大脳動脈内の急性血栓は、単純CTで高吸収の血管として見えることがある。脳実質の虚血による低吸収と、血管内血栓の高吸収を混同しない。
鑑別・注意点
灰白質白質境界の不明瞭化、レンズ核の不明瞭化、脳溝の狭小化は早期虚血変化である。hyperdense artery signがないことだけで閉塞を否定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問37
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問37
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
Prussak腔は中耳上鼓室の構造で頸部リンパ管奇形の好発部位ではない。
b|正しい
舌下腺からの粘液貯留・漏出である。
c|正しい
甲状舌管遺残が正中嚢胞を形成する。
d|正しい
側頸部に多い第2鰓裂由来病変である。
e|正しい
上咽頭正中後壁に生じる嚢胞である。
判断のポイント
嚢胞性リンパ管奇形は頸部の組織間隙に広がる病変であり、Prussak腔の病変として対応させるのは不適切である。Prussak腔は上鼓室外側の小腔で、真珠腫の評価で重要となる。
鑑別・注意点
がま腫では舌下腺・口腔底、甲状舌管嚢胞では舌骨との関係、鰓裂由来の嚢胞では頸部の走行・位置を確認する。成人の側頸部嚢胞性腫瘤では転移などの後天性病変も除外する。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問38
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問38
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|正しい
耳下腺は他の大唾液腺より良性比率が高い。
b|誤り
粘表皮癌は主要な悪性腫瘍で少ないとはしない。
c|正しい
舌下腺腫瘍は悪性比率が高い。数値は集団に依存する。
d|誤り
顎下腺でも多形腺腫は主要な良性腫瘍である。
e|正しい
過テクネチウム酸の集積・排泄遅延が鑑別補助になる。
判断のポイント
粘表皮癌は代表的な唾液腺悪性腫瘍であり、耳下腺悪性腫瘍の中で少ないとする説明は不適切である。多形腺腫は顎下腺でも重要な良性腫瘍である。
鑑別・注意点
旧説明の「顎下腺腫瘍のほとんどが多形腺腫」は悪性腫瘍を過小評価するため用いない。耳下腺、顎下腺、舌下腺で悪性の割合は異なる。良性腫瘍内の組織型の割合を、全腫瘍の割合に読み替えない。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問39
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問39
解答例:e
選択肢別の解説
a|正しい
神経性跛行で休息・前屈で軽快することが多い。
b|正しい
伸展姿勢で狭窄が増し悪化しやすい。
c|正しい
血管性跛行と鑑別を要し脈拍・姿勢依存等を比較する。
d|正しい
中高年女性に多い。
e|誤り
変性すべりの最多は通常L4/5である。分離すべりと区別する。
判断のポイント
変性すべり症はL4がL5上で前方へすべる形が代表的であり、最も多いすべり椎をL5とする記述は不適切である。分離性すべり症との混同に注意する。
鑑別・注意点
腰部脊柱管狭窄症の症状は立位や歩行で誘発され、座位や前屈で軽減する傾向がある。血管性跛行との鑑別には症状の姿勢依存性、脈拍や血管評価も組み合わせる。
放射線科専門医試験 2005年度 問40
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問40
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|誤り
頸椎は典型的骨粗鬆症骨折の高頻度部位ではない。
b|正しい
Colles骨折等が代表である。
c|誤り
大腿骨近位部が代表で骨幹部とは分ける。
d|正しい
胸腰椎移行部の椎体圧潰が代表となる。
e|誤り
通常は上腕骨近位部の方が脆弱性骨折として多い。
判断のポイント
骨粗鬆症では橈骨遠位端や胸腰椎の椎体骨折が代表的である。大腿骨では骨幹部よりも近位部が典型的な骨粗鬆症関連骨折の部位となる。
鑑別・注意点
上腕骨の代表的な脆弱性骨折は近位部であり、遠位部と取り違えない。軽微な外力の骨折を認めた場合は、局所の治療に加えて骨粗鬆症の評価と二次骨折予防につなげる。
放射線科専門医試験 2005年度 問41
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問41
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
通常骨幹端に多い。
b|誤り
主に髄内の骨幹・骨幹端病変である。
c|誤り
骨幹部等が代表である。
d|正しい
骨端発生の代表腫瘍である。
e|誤り
骨幹端皮質に生じる。
判断のポイント
軟骨芽細胞腫は若年者の骨端・骨端相当部に好発する。骨端線との位置関係、境界と硬化縁、内部石灰化、周囲浮腫を確認する。
鑑別・注意点
年齢と骨端線閉鎖の有無を併せて巨細胞腫などと鑑別する。周囲の骨髄浮腫が強くても、それだけで悪性腫瘍と判断しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問42
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問42
解答例:旧解答d、e(病態の限定が不十分で単一組合せは保留)
選択肢別の解説
a|誤り
骨軟化・成長板石灰化不全が主要病態である。
b|条件・比較に注意
骨基質形成不全による骨減少を示し、単に除外できない。
c|条件・比較に注意
骨膜新生・骨吸収等があり骨粗鬆のみで一意に分類しない。
d|条件・比較に注意
吸収増加による骨減少はあるが線維性骨炎等も含む。
e|正しい
コラーゲン異常で骨量低下・脆弱性を来す。2肢への厳密限定は原典確認が必要である。
判断のポイント
副甲状腺機能亢進症では骨吸収亢進、骨形成不全症では主にコラーゲンの量・質の異常が骨脆弱性に関わる。くる病は成長軟骨・骨基質の石灰化障害を中心に整理する。
鑑別・注意点
壊血病でも骨形成障害と低骨量を来し、ビタミンA過剰も骨吸収促進・骨形成抑制による骨量低下を起こし得る。骨粗鬆症という語の範囲を定めず、d、eだけに低骨量が生じるとは説明しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問43
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問43
解答例:c
選択肢別の解説
a|正しい
異常改変骨では横走する病的骨折を来し得る。
b|正しい
薄い皮質を持つ嚢胞で病的骨折を生じる。
c|誤り
正常骨に反復する過大・繰返し負荷で起こり、弱い骨への生理負荷は不全骨折である。
d|正しい
腱靱帯の牽引で骨片が剥がれる。
e|正しい
弱い骨へ通常負荷がかかり不全骨折となる。
判断のポイント
疲労骨折は、基本的に正常な骨へ反復する過大な負荷が加わり、微小損傷の修復が追いつかないことで生じる。通常の負荷が弱くなった骨に加わる脆弱性骨折と対比する。
鑑別・注意点
1回ごとの力が骨折を起こすほど大きくないことと、反復負荷が生理的範囲内であることは同義ではない。単発の大きな外力による外傷性骨折、腫瘍などに伴う病的骨折とも区別する。
放射線科専門医試験 2005年度 問44
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問44
解答例:a、dが旧解答(一般的な因果の断定は避ける)
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
不動・廃用で骨吸収が増し骨量が減る。
b|条件・比較に注意
持続圧迫では局所骨吸収も起こり得て一般的除外はできない。
c|条件・比較に注意
うっ滞では硬化等の変化もあり条件に依存する。
d|条件・比較に注意
充血・血流変化に伴う骨吸収はあり得るが全ての血流増加を原因と固定しない。
e|条件・比較に注意
過剰ビタミンDによるCa代謝障害等もあり条件なしの2肢選択は保留する。
判断のポイント
荷重や活動の低下は廃用性骨粗鬆症を引き起こす。骨吸収亢進と骨形成低下の双方が関与する。局所炎症・循環変化を伴う病態でも骨量低下を認めることがある。
鑑別・注意点
動脈血流が増えると例外なく骨吸収が起こるとは一般化しない。また圧迫でも条件によって局所骨吸収が起こり得るため、圧力を常に骨形成側だけの因子と説明しない。選択肢間の比較条件が不十分である。
放射線科専門医試験 2005年度 問45
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問45
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
環椎C1の破裂骨折である。
b|正しい
脛骨近位外側の裂離骨折でACL損傷等を示唆する。
c|誤り
胸腰椎等の屈曲牽引骨折である。
d|誤り
尺骨骨折と橈骨頭脱臼の組合せである。
e|誤り
脛骨遠位前外側骨端の関節内骨折である。
判断のポイント
Segond骨折は脛骨近位外側の裂離骨折であり、前十字靱帯損傷など膝関節内損傷を示唆する。小さな骨片でも関連損傷を検索する意義がある。
鑑別・注意点
Jefferson骨折は環椎、Chance骨折は脊椎、Monteggia損傷は尺骨骨折と橈骨頭脱臼、Tillaux骨折は脛骨遠位骨端前外側の関節内骨折として区別する。Segond骨片の付着組織を単一構造に固定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問46
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問46
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|正しい
鎖骨上に輪郭が追えない病変は前方を示唆する。
b|正しい
縦隔空気で中央横隔膜が連続して見える。
c|誤り
上部へ引かれる下葉の変化等を表し単純な右上葉無気肺の代表でない。
d|誤り
腫瘤と肺門血管の重なりをみる所見で心拡大を意味しない。
e|正しい
胸壁の膨隆で辺縁の一部が胸壁と接し不明瞭になる。
判断のポイント
upper triangle signは右下葉などの無気肺に伴う上縦隔の三角形陰影として報告され、右上葉無気肺との単純な対応は不適切である。肺門血管が腫瘤を通して見えるhilum overlay signは、単に心拡大を意味するサインではない。
鑑別・注意点
頸胸部では鎖骨より上方の病変辺縁と含気肺との接触関係を評価する。縦隔気腫では心陰影下に連続した横隔膜が見える場合がある。サイン名だけで最終疾患を確定せず、CTなどで位置を確認する。
放射線科専門医試験 2005年度 問47
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問47
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|誤り
通常は葉間胸水等が腫瘤様に見える所見である。
b|正しい
中枢肺動脈の急な狭小化を示唆する。
c|誤り
中枢腫瘍と右上葉虚脱によるS字形である。
d|正しい
胸膜に底を持つ肺梗塞像である。
e|正しい
局所血流減少による透過性亢進である。
判断のポイント
vanishing tumorは葉間などに限局する胸水が腫瘤状に見える現象、inverted S signは上葉無気肺と肺門側腫瘤の組み合わせを示す。肺塞栓に対応させるサインとしては不適切である。
鑑別・注意点
Hampton humpは胸膜に接する梗塞性陰影、Westermark signは末梢血流低下を反映する。いずれも感度は低く、胸部X線でこれらがなくても肺塞栓を否定できない。
放射線科専門医試験 2005年度 問48
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問48
解答例:d、e(立位正面像の典型的な比較)
選択肢別の解説
a|誤り
後接合線の方が高位まで見えることがある。
b|誤り
通常は椎体右側の滑らかな線で、下部の異常突出は病変を評価する。
c|誤り
3mmは気管傍帯等と混同し、正常奇静脈弓の上限を一律3mmとしない。
d|正しい
左は下行大動脈等の関係で見えやすい。
e|正しい
大動脈弓と肺動脈領域の輪郭変化として評価する。
判断のポイント
脊椎傍線は通常、左側の方が観察しやすい。大動脈肺動脈線は大動脈弓から主肺動脈付近にかけての肺・縦隔境界であり、肺動脈の拡大が輪郭の変化として現れることがある。
鑑別・注意点
後接合線は前接合線より上方に延び得る。奇静脈食道線の異常突出は病変を検討し、奇静脈弓の径や突出を一律の3mmだけで判断しない。撮影体位、呼吸と循環状態を確認する。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問49
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問49
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|誤り
気管支肺炎型もあり、大葉性のみと断定しない。
b|正しい
所属節腫大や胸膜炎が重要である。
c|正しい
急速な大葉性・非区域性進展を来し得る。
d|誤り
気管支壁・気管支血管束肥厚はむしろよくみられる。
e|正しい
小児等では細気管支閉塞による過膨張のみもあり得る。
判断のポイント
肺炎球菌肺炎は肺胞性の大葉性パターンが典型でも、気管支肺炎パターンを生じないとはいえない。マイコプラズマ肺炎では気管支壁・気管支血管周囲の肥厚や小葉中心性結節が重要な所見である。
鑑別・注意点
原因微生物と画像パターンは一対一ではない。年齢、免疫状態、発症時期と重症度により所見が変化し、進行例では典型的な気道所見が目立たない場合もある。
放射線科専門医試験 2005年度 問50
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問50
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
粘液栓は代表的な気道所見である。
b|誤り
典型は中枢性気管支拡張である。
c|誤り
真菌球は既存空洞内の慢性型等との対比になる。
d|誤り
進行線維化はあり得るが初期代表所見でない。
e|誤り
侵襲性等の結節空洞とは病態が異なる。
判断のポイント
ABPAでは気管支内の粘液栓が重要な画像所見となる。気管支拡張や、とくにCT縦隔条件で高吸収を示す粘液にも注目する。
鑑別・注意点
真菌球を主体とする既存空洞内の病変とは病態が異なる。中心性気管支拡張は代表的だが、分布だけで診断を限定せず、真菌への感作、IgEなどと統合する。
放射線科専門医試験 2005年度 問51
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問51
解答例:e
選択肢別の解説
a|正しい
大きい腫瘤では悪性を強く疑うが感染等も鑑別する。
b|正しい
単純写真で明らかな腫瘍内石灰化は多くない。CTでは検出率が異なる。
c|正しい
国内肺癌では腺癌が主要な最多組織型である。
d|正しい
末梢浸潤により胸膜牽引を伴い得る。
e|誤り
腺癌や転移等にも空洞があり扁平上皮癌に限定しない。
判断のポイント
肺癌の空洞形成は扁平上皮癌で比較的多いが、腺癌や他の組織型にも生じる。扁平上皮癌だけに限定するのは誤りである。
鑑別・注意点
空洞の壁厚、壁在結節、周囲病変と経過を評価し、感染なども鑑別する。腫瘤径だけで原発性肺癌と確定せず、病変内の石灰化があることだけで良性とも判断しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問52
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問52
解答例:e
選択肢別の解説
a|正しい
リンパ路浸潤で隔壁が肥厚する。
b|正しい
隔壁・胸膜沿い病変を伴うことがある。
c|正しい
水分増加で小葉間隔壁が肥厚する。
d|正しい
リンパ路への浸潤でみられ得る。
e|誤り
主に細気管支中心性粒状影・気管支拡張で、隔壁線は代表でない。
判断のポイント
Kerley B線は胸膜直下の小葉間隔壁肥厚を反映する。びまん性汎細気管支炎では細気管支中心の小結節、分岐状陰影や気管支・細気管支拡張が主体となる。
鑑別・注意点
隔壁を主座とする病変と、細気管支を主座とする病変を区別する。併存心不全や他疾患があれば隔壁肥厚も生じるため、絶対にKerley線が出ないとはしない。
放射線科専門医試験 2005年度 問53
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問53
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
主にびまん性GGOが代表である。
b|正しい
細気管支に沿った散布で小葉中心性結節を示す。
c|誤り
リンパ路沿い分布が代表である。
d|誤り
血行性のランダム分布である。
e|誤り
肺胞性浸潤影が中心である。
判断のポイント
結核の経気道散布では小葉中心性結節やtree-in-budが代表的である。粟粒結核の血行性・ランダム分布とは散布経路が異なる。
鑑別・注意点
癌性リンパ管症ではリンパ路に沿った隔壁・気管支血管束などの肥厚を考える。tree-in-budは結核特異的ではなく、他の感染や誤嚥なども鑑別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問54
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問54
解答例:b(典型的なCTパターンの比較)
選択肢別の解説
a|正しい
UIP型の蜂巣肺が特徴となる。
b|誤り
器質化肺炎は通常可逆的肺胞性陰影で蜂巣肺を基本所見としない。
c|正しい
線維性型で少量蜂巣化もあり得るがUIPより乏しい。
d|正しい
線維化進行で蜂巣肺を伴い得る。
e|正しい
UIP型等では蜂巣肺を伴う。
判断のポイント
COPでは末梢や気管支血管束に沿う浸潤影などが代表的であり、蜂巣肺は通常の主所見ではない。IPFなどの線維化病変と対比する。
鑑別・注意点
蜂巣肺を認める場合は線維化性病変の合併や別の背景を再検討する。ただし器質化肺炎に線維化が一切起こらないとはしない。NSIPや慢性過敏性肺炎なども、病型・段階によって所見が異なる。
放射線科専門医試験 2005年度 問55
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問55
解答例:cを支持するが、aも成立するため単一正解は保留
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
現在のBAEでは永久粒子等を用いるためaも妥当となり、cだけに限定できない。
b|誤り
脊髄枝は肋間等との共通幹・変異を確認し、気管支動脈最多と一律化しない。
c|正しい
非気管支性体循環の責任枝として塞栓を検討する。
d|誤り
再開通・新生血管等で再喀血は一定数生じる。
e|誤り
毛細血管炎等によるびまん性出血は通常の体循環塞栓対象と異なる。
判断のポイント
肋間動脈などの非気管支性体動脈が喀血の責任血管になる。現在の塞栓術ではPVAやマイクロスフィアなどの永久塞栓物質も用いられるため、aを単に誤りとすることはできない。
鑑別・注意点
脊髄へ向かう分枝・吻合の確認が重要であり、責任血管だからそのまま塞栓してよいわけではない。再喀血は起こり得る。びまん性肺胞出血を原因・出血源にかかわらず良い適応と一般化しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問56
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問56
解答例:旧解答bを修正し、dを選ぶのが妥当
選択肢別の解説
a|正しい
血液濃度が低いと心筋が相対的に高吸収に見える。
b|正しい
梗塞瘢痕・傷害に遅延造影を認め得るため旧b否定は不適切である。
c|正しい
左房鬱滞により血栓を形成しやすい。
d|誤り
狭窄後拡張の代表は上行大動脈で、弁輪・Valsalva基部を典型としない。合併基部疾患は例外となる。
e|正しい
心膜肥厚・石灰化と心房拡大等を伴い得る。
判断のポイント
心筋梗塞では早期の灌流低下に加えて、遅延相の高吸収域をCTで認め得る。遅延造影と心筋梗塞の組み合わせを誤りとする旧解答は採用しない。
鑑別・注意点
大動脈弁狭窄に伴う典型的な狭窄後拡張は上行大動脈であり、弁輪からValsalva洞までの拡大をそのまま代表像にしない。ただし二尖弁などでは大動脈壁の病変も関与し、基部拡大が絶対に併存しないという意味ではない。
放射線科専門医試験 2005年度 問57
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問57
解答例:d、e(日本で用いられる血栓閉鎖型解離の画像概念)
選択肢別の解説
a|誤り
炎症性大動脈瘤等の周囲軟部組織に用いる。
b|誤り
血管輪の先天解剖を指す。
c|条件・比較に注意
PAUとIMHは重複し得るが、日本の血栓閉鎖型解離の代表2肢とは区別する。
d|正しい
非造影CTの三日月状壁高吸収が血腫を示す。
e|正しい
血栓化偽腔への局所造影突出を認め得る。
判断のポイント
単純CTで高吸収の三日月状壁肥厚が手掛かりとなり、造影でULPを認めることがある。ULPは血栓化した偽腔方向への局所的な造影突出として評価する。
鑑別・注意点
同様の高吸収三日月状所見を、腹部大動脈瘤の切迫破裂で使う文脈と混同しない。PAUは粥状硬化性潰瘍を背景とする病態であり、画像所見であるULPと無条件に同義ではない。
放射線科専門医試験 2005年度 問58
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問58
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
通常は右心容量負荷で発見時期は多様である。
b|正しい
大血管が並列循環となり出生後早期に重度チアノーゼを来す。
c|誤り
重症例は新生児でも発症するが比較ではTGAが代表である。
d|誤り
肺抵抗低下後に症状が顕在化することが多い。
e|誤り
胎内では正常で、早産児等の遺残症状は条件により異なる。
判断のポイント
完全大血管転位では体循環と肺循環が並列になり、両循環の混合が不十分だと生後早期から強いチアノーゼを来す。新生児期に症状が現れる代表的疾患である。
鑑別・注意点
Fallot四徴症も重症の流出路狭窄などでは新生児期に発症するが、典型的な発症時期の比較としてbを選ぶ。胎児期に診断できることと、出生後に症状が出る時期は別の情報である。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問59
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問59
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|誤り
右心容量負荷が中心で肺静脈圧上昇とは異なる。
b|正しい
左房・肺静脈圧上昇で上肺野血流増強等を来す。
c|誤り
右心系病態で肺静脈性再分布の代表でない。
d|正しい
左室不全による肺静脈鬱血を来す。
e|誤り
通常は肺血流減少を来す。
判断のポイント
僧帽弁狭窄や左心機能低下を伴う拡張型心筋症では、肺静脈圧上昇による上肺野への血管陰影の再分布がみられる。左心系の圧負荷・うっ血を示す所見として考える。
鑑別・注意点
心房中隔欠損などの肺血流増加と、肺静脈うっ血による再分布は同義ではない。体位に左右される所見であり、胸部写真だけで肺毛細管楔入圧を精密に決めない。
放射線科専門医試験 2005年度 問60
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問60
解答例:旧解答a、dに加えbも成立し、2つには限定できない
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
基部拡大・弁支持機構の異常から逆流を来す。
b|条件・比較に注意
流出路型等で弁尖逸脱から逆流を来し、a,dに加えて妥当となる。
c|誤り
右心容量負荷が中心で典型的な直接原因でない。
d|条件・比較に注意
基部に関係する瘤で逆流を来し得る。遠位瘤全てではない。
e|誤り
肺内短絡で大動脈弁逆流の代表原因でない。
判断のポイント
Marfan症候群などの大動脈基部病変は弁逆流を来し得る。心室中隔欠損も、大動脈弁尖の逸脱などを介して大動脈弁逆流の原因になる。
鑑別・注意点
大動脈瘤による逆流は基部や弁支持機構に影響する場合であり、すべての部位の瘤で生じるわけではない。VSDを原因から除外した旧解答の説明は修正する。
放射線科専門医試験 2005年度 問61
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問61
解答例:e(ヘパリンを血栓溶解薬とする点)
選択肢別の解説
a|正しい
多くは下肢・骨盤の静脈血栓が肺動脈へ移動する。
b|正しい
単純写真が正常・非特異的でも除外できない。
c|正しい
適切な造影タイミングと画質で検出できる。
d|条件・比較に注意
現在は抗凝固禁忌等を含め慎重適応で、遊離血栓のみで全例フィルタとはしない。
e|誤り
ヘパリンは抗凝固薬で血栓溶解薬ではない。
判断のポイント
ヘパリンは抗凝固薬であり、血栓を直接溶解する薬剤ではない。抗凝固、血栓溶解、カテーテルによる治療を区別する。
鑑別・注意点
旧説明の「穿刺部出血があるので肺動脈への投与は行わない」だけでは機序の説明にならない。下大静脈フィルターも遊離血栓の存在だけで一律に留置せず、抗凝固の可否などを評価する。
放射線科専門医試験 2005年度 問62
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問62
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
粘液が多く通常後方増強となる。
b|正しい
豊富な線維性間質で後方減衰を生じやすい。
c|誤り
硬化・石灰化で減弱もあるが通常の代表比較では硬癌である。
d|誤り
通常の代表的後方減衰病変ではない。
e|誤り
内部嚢胞や透過性により後方増強もあり得る。
判断のポイント
線維性間質が豊富な硬癌では超音波が減衰し、後方エコー減弱が生じやすい。腫瘍内・周囲のdesmoplastic reactionが画像に関わる。
鑑別・注意点
後方陰影は悪性だけに特異的ではなく、良性の線維化や瘢痕でもみられる。形状、辺縁、内部エコー、周囲の構築と他画像所見を統合して評価する。
放射線科専門医試験 2005年度 問63
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問63
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|誤り
びまん性良性形態の微細円形石灰化は悪性疑いが低い。
b|誤り
低濃度のみでは悪性の強い根拠でない。
c|正しい
乳管支配に沿う区域分布は形態と合わせ悪性を疑う。
d|誤り
液面に沈降する良性石灰化である。
e|正しい
乳管内病変を強く疑わせる形態である。
判断のポイント
区域性分布は乳管系に沿う病変を示唆し、微細線状・微細分枝状の形態は悪性を疑う重要な所見である。分布と形態の両方を記述する。
鑑別・注意点
区域性だから必ず悪性とは確定しない。びまん性の円形石灰化や石灰乳は典型的には良性側の所見であり、拡大像や過去画像と比較して評価する。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問64
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問64
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|誤り
縦隔気腫で胸腺が持ち上がる異常所見である。
b|正しい
肋骨の圧痕で辺縁が波状に見える。
c|誤り
正常胸腺の代表所見として選ぶ項目ではない。
d|正しい
胸腺の三角形突出が帆状に見える。
e|誤り
腫瘤の前後位置を推定するサインである。
判断のポイント
乳児の正常胸腺では肋骨による波状の輪郭や帆状の陰影を認める。正常胸腺の変異を腫瘤と誤認しないことが重要である。
鑑別・注意点
spinnaker sail signやangel wingsと呼ばれる胸腺の挙上は、縦隔気腫による場合がある。単純なsail signと、空気で持ち上げられた胸腺を区別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問65
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問65
解答例:旧解答a、bだけには限定できない
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
神経芽腫は石灰化をよく伴う。
b|条件・比較に注意
成熟奇形腫は歯牙・骨等を含む。
c|誤り
石灰化は少ないが全く生じないとはしない。
d|条件・比較に注意
通常治療前の石灰化は少ないが治療後等に生じ得る。
e|条件・比較に注意
肝芽腫も石灰化を伴い、a,bだけへ限定できない。
判断のポイント
神経芽細胞腫や奇形腫に加え、肝芽腫にも石灰化を認める。肝芽腫50例の画像・病理対比やCTの原著でも腫瘍内石灰化が報告されている。
鑑別・注意点
原設問は「伴う」とだけ記し、頻度のしきい値を指定していない。肝芽腫を石灰化しない病変として除外しない。治療前後や組織型で頻度・形態が変わり、石灰化だけで腫瘍を確定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問66
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問66
解答例:a、eが旧解答(dも低取り込みとなり得るため限定は保留)
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
通常Kupffer細胞を欠き取り込まず高信号が残る。
b|条件・比較に注意
分化したHCCはKupffer細胞を残し取り込む例がある。
c|条件・比較に注意
通常Kupffer細胞を持ち背景と同様に低下し得る。
d|条件・比較に注意
取り込みが乏しい腺腫もありa,eだけに限定できない。
e|条件・比較に注意
Kupffer細胞を通常欠き取り込みが乏しい。
判断のポイント
SPIOによる信号低下は網内系細胞などへの取り込みに関係する。転移性肝腫瘍は通常取り込みを欠き、FNHや高分化HCCでは取り込みが残る場合がある。
鑑別・注意点
肝細胞腺腫にも取り込みが乏しい例があり、良性の肝細胞性病変だから必ず取り込むとはしない。取り込みと血管内プーリングによる信号低下も区別する。血管筋脂肪腫を含め、組織型だけで全例を二分する説明は避ける。
放射線科専門医試験 2005年度 問67
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問67
解答例:b(50%狭窄という情報だけでは適応にならない)
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
治療抵抗性と血行動態上有意な狭窄なら選択的に考える。
b|誤り
狭窄50%という径だけでは機能的有意性・治療利益を確認できない。
c|条件・比較に注意
反復するflash肺水腫は血行再建を検討する高リスク病態となる。
d|条件・比較に注意
慢性低灌流の手掛かりだが側副路単独でPTA適応を保証しない。
e|条件・比較に注意
両側病変等の進行性腎機能悪化で選択的に検討する。
判断のポイント
狭窄率だけでなく、血行動態的な有意性と治療抵抗性高血圧、反復性肺水腫、腎機能低下などの関連を検討する。起始部50%狭窄を認めたことだけではPTAの適応としない。
鑑別・注意点
側副路の存在や高血圧の存在だけでも自動的な適応にはならない。動脈硬化性病変と線維筋性異形成を分け、薬物治療、腎実質の状態、圧較差などを含めて選択する。
放射線科専門医試験 2005年度 問68
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問68
解答例:c
選択肢別の解説
a|正しい
肥厚した筋層・粘膜が造影される。
b|正しい
壁内結晶・反復反射によるcomet-tailが手掛かりとなる。
c|誤り
限局底部型・分節型もあり全体肥厚は必須でない。
d|正しい
不整な充実部・壁破壊等を慎重に評価する。
e|正しい
Rokitansky-Aschoff洞の小嚢胞を描出する。
判断のポイント
胆嚢腺筋腫症には限局型、分節型、びまん型があり、胆嚢全体の壁肥厚は必須条件ではない。壁内のRokitansky-Aschoff洞を画像で確認する。
鑑別・注意点
超音波のcomet-tailやMRIの壁内小嚢胞は有用である。壁肥厚だけで診断を確定せず、不整な充実部や浸潤所見があれば胆嚢癌との鑑別を進める。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問69
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問69
解答例:aとcが成立し、旧解答cだけには限定できない
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
線維性成分を反映し低T2となりaも妥当である。
b|誤り
線維化で低い場合もあるが粘液・浮腫等で多様である。
c|条件・比較に注意
濃いコロイドを含む房が著明低T2となり得る。
d|誤り
間質浮腫により通常高T2となる。
e|誤り
液体主体で通常嚢胞成分は高T2となる。
判断のポイント
線維莢膜細胞腫では線維性成分を反映したT2低信号がみられる。卵巣甲状腺腫でも濃いコロイドを含む嚢胞などが著しいT2低信号を示し得る。
鑑別・注意点
腫瘍全体の信号と一部の嚢胞内容の低信号を区別する。変性・浮腫・組織構成で信号は変わるため、どちらか一方だけが低信号になるという説明は用いない。
放射線科専門医試験 2005年度 問70
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問70
解答例:b、e(腺腫を示唆する典型的所見)
選択肢別の解説
a|誤り
5cmでは悪性リスクも評価し良性腺腫の積極所見でない。
b|正しい
細胞内脂質による信号低下が腺腫を支持する。
c|誤り
脂質豊富な腺腫の典型は10HU以下で、30HUは非特異的である。
d|誤り
不整・浸潤性辺縁はむしろ悪性を懸念する。
e|正しい
定義・撮像時刻を満たす速いwashoutは腺腫を示唆するが例外もある。
判断のポイント
out-of-phaseでの信号低下は細胞内脂質を示唆する。造影剤の比較的速いwashoutも腺腫を示唆する所見として用いられてきた。
鑑別・注意点
いずれも単独で全例を確定できる所見ではない。脂質に乏しい腺腫もあり、褐色細胞腫などがwashout基準を満たす場合もある。単純CT値、均一性、増大とホルモン評価を統合する。
放射線科専門医試験 2005年度 問71
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問71
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|誤り
初期は通常腫大する。長期萎縮例と分ける。
b|誤り
通常は低T1と軽度高T2等で、強い線維化以外を一律低T2としない。
c|誤り
主膵管は長い狭細化を示す。
d|正しい
早期造影不良から遅延性増強を示す。
e|正しい
IgG4関連硬化性胆管炎等を伴い得る。
判断のポイント
自己免疫性膵炎では早期の造影効果低下と遅延性増強が手掛かりとなり、胆管壁肥厚などの関連病変を伴う場合がある。膵管狭窄と上流拡張の程度も評価する。
鑑別・注意点
線維化、浮腫、活動性でT2信号は変わる。膵全体のT2低信号を一定の必須所見とせず、capsule-like rimの低信号と区別する。萎縮例や限局型もあり、膵癌との鑑別を画像単独で完了しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問72
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問72
解答例:d、eを支持(cの頻度比較は保留)
選択肢別の解説
a|正しい
当時の遠位結腸優位傾向として理解し集団・年齢により変わる。
b|正しい
形態・径等で悪性リスクを評価するが確定は病理となる。
c|条件・比較に注意
脂肪腫等を含む全非上皮性腫瘍の分母で最多順位を確認する必要がある。
d|誤り
絨毛腺腫は直腸・S状結腸に多い。
e|誤り
通常は単発の粘膜下脂肪腫が多く多発を典型としない。
判断のポイント
絨毛腺腫を盲腸好発とするのは典型的な分布と合わない。大腸脂肪腫は単発が主体であり、多発する頻度が高いとする説明も不適切である。
鑑別・注意点
非上皮性腫瘍の最多を論じるときは、良性のみか悪性のみか、集計対象と分類を明示する必要がある。cを一律に正しいとも誤りとも固定せず、脂肪腫の良性腫瘍内の頻度を全非上皮性腫瘍へ読み替えない。
放射線科専門医試験 2005年度 問73
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問73
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|正しい
Barrett化生は食道腺癌の重要な背景である。
b|誤り
早期全身転移等を来し一般に予後不良である。
c|正しい
胃周囲・腹腔リンパ流域へ転移し得る。
d|正しい
喫煙・飲酒等の共通リスクで重複癌に注意する。
e|誤り
通常は逆流等に伴う後天的化生である。
判断のポイント
食道小細胞癌は全身進展を来しやすい高悪性度腫瘍で、予後が比較的良好と一般化しない。Barrett食道は先天奇形ではなく、主に逆流などに関連する粘膜の化生として考える。
鑑別・注意点
病期・治療で予後は異なる。Barrett食道と腺癌の関連、頭頸部癌と食道扁平上皮癌の重複リスクは病態を分けて理解し、癌の原因を一つに限定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問74
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問74
解答例:d(典型的な好発年齢の比較)
選択肢別の解説
a|正しい
急速に血流を評価するが強い臨床疑いなら検査で手術を遅らせない。
b|正しい
突然の片側陰嚢痛が典型である。
c|条件・比較に注意
6時間以内の早期解除で救済率が高いが全例救済・用手整復成功を保証しない。
d|誤り
主なピークは思春期で20代最多とはしない。
e|正しい
歴史的に灌流欠損を検出する検査として用いられた。
判断のポイント
精巣捻転は思春期などに多く、突然の強い陰嚢痛を来す。超音波Dopplerは有用だが、強く疑う場合は検査のために緊急の泌尿器科対応を遅らせない。
鑑別・注意点
4〜6時間以内の治療が目標でも、6時間以内なら必ず救済できるとはいえない。捻転の程度や持続時間による。血流が見える部分捻転もあり、血流の存在だけで否定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問75
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問75
解答例:a、c(cは鑑別候補という意味)
選択肢別の解説
a|正しい
長期透析で後天性嚢胞性腎疾患が増える。
b|誤り
ADPKDでは脳動脈瘤等が重要で脳腫瘍頻発ではない。
c|条件・比較に注意
腎サイズが保たれる慢性腎不全では糖尿病等を鑑別に挙げるが一意には決まらない。
d|誤り
透析・後天嚢胞性病変で腎癌リスクは上がる。
e|誤り
自己血管アクセスの方が一般に良い開存性を期待する。
判断のポイント
後天性嚢胞性腎疾患は慢性腎疾患や長期透析に伴う。糖尿病関連の腎疾患では腎機能低下があってもサイズが保たれる場合があり、萎縮の有無だけで慢性腎障害を除外しない。
鑑別・注意点
萎縮がないことだけで糖尿病性腎症と確定せず、他の疾患も検討する。ACKDでは腎腫瘍の合併に注意する。多発性嚢胞腎で重要な頭蓋内合併症は脳動脈瘤であり、脳腫瘍と混同しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問76
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問76
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|正しい
右腎動脈はIVC後方を走る。
b|正しい
尿管は前面を横切り腎盂が前方へ向くこともある。
c|正しい
通常右はIVC、左は左腎静脈へ注ぐ。
d|誤り
前から腎静脈、腎動脈、腎盂が基本である。
e|誤り
右副腎静脈は通常IVCへ直接注ぐ。
判断のポイント
腎門部の基本的な前後関係は腎静脈、腎動脈、腎盂の順である。右副腎静脈は通常、短い経路で下大静脈へ直接流入する。
鑑別・注意点
腎門血管には分岐・走行の変異が多い。実際の手術やIVRでは典型解剖だけに依存せず、造影画像で個々の流入・流出を確認する。
放射線科専門医試験 2005年度 問77
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問77
解答例:a(日本の典型的分布を前提とした旧設問)
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
国内では右側憩室炎が多いという旧想定。地域・年齢・年代を明示し普遍化しない。
b|正しい
捻転し拡張したS状結腸の形態を表す。
c|条件・比較に注意
流入低下でSMVが細くなる場合があるがタイミング・閉塞型で変わる。
d|正しい
典型的上限の目安だが内容・壁所見等で正常虫垂は6mm超もある。
e|正しい
短い右副腎静脈等の解剖に関連し右が多い。
判断のポイント
日本を含むアジアでは右側結腸の憩室炎が比較的多く、S状結腸が最多とする欧米中心の説明をそのまま適用しない。地域、年齢と集計対象を確認する。
鑑別・注意点
正常虫垂の外径が6mmを超えることはあり、径だけで虫垂炎を診断しない。腸間膜虚血も血管径だけで否定せず、造影欠損、腸管壁と臨床所見を評価する。設問中の各所見を必発とは扱わない。
放射線科専門医試験 2005年度 問78
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問78
解答例:c(提示病変の典型像の比較)
選択肢別の解説
a|誤り
通常脂肪を代表所見としない。
b|誤り
血管腔主体で脂肪は典型でない。
c|正しい
特に分化した小型HCCで脂肪化を伴い得る。
d|誤り
例外的脂肪化はあっても典型は乏しい。
e|誤り
通常は線維性間質主体で脂肪は典型でない。
判断のポイント
肝細胞癌は脂肪成分を含むことがあり、化学シフト画像や脂肪抑制で検出する。HCCでも分化度や病変内の成分によって脂肪の量は異なる。
鑑別・注意点
脂肪の存在だけでHCCを確定しない。肝細胞腺腫や血管筋脂肪腫なども鑑別し、背景肝、血流と肝細胞相などを統合する。FNHにも非典型的に脂肪を認めることがある。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問79
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問79
解答例:b、d(bは旧来の用語上の区別、dは代表的範囲)
選択肢別の解説
a|誤り
代表的HFE関連は常染色体劣性である。
b|条件・比較に注意
旧用語は臓器傷害のない沈着を指すが、輸血鉄過剰が臓器傷害を起こさない意味ではない。
c|誤り
GREのT2*法が磁化率変化に鋭敏である。
d|正しい
鉄が増えると単純CT高吸収となる。脂肪併存等では値が変わる。
e|誤り
一次性は実質臓器優位で、二次性網内系沈着と分ける。
判断のポイント
鉄沈着は単純CTの肝吸収値上昇やMRIのT2・T2*信号低下を来す。旧来の用語では、鉄沈着があっても臓器障害を伴わない状態をヘモジデローシスと呼び分けることがある。
鑑別・注意点
鉄沈着があれば臓器障害が起こらないという保証ではない。CT値75〜130HUは固定の診断域ではなく、脂肪や撮像条件にも影響される。古典的遺伝性ヘモクロマトーシスでは肝・膵が主体で脾が保たれやすく、輸血性の分布と分ける。
参考文献
放射線科専門医試験 2005年度 問80
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問80
解答例:aだけには限定できず、単一正解は成立しない
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
壊死性腸炎は重要原因である。
b|条件・比較に注意
移植・免疫抑制・粘膜障害等に伴い起こり得る。
c|条件・比較に注意
肺疾患に伴う良性腸管気腫も報告される。
d|条件・比較に注意
内圧上昇・虚血等で腸管気腫を生じる。
e|誤り
通常の主要原因でないがa〜dが成立するため原因を1つには絞れない。
判断のポイント
壊死性腸炎は腸管気腫の重要な原因だが、移植後、閉塞性肺疾患、腸管閉塞などでも腸管気腫が生じる。旧解答aだけを原因とする説明は修正する。
鑑別・注意点
腸管気腫は画像所見であり、それだけで腸管壊死とは確定しない。循環状態、腹膜刺激症状、乳酸、造影不良や門脈ガスなどを総合し、緊急性を判断する。
放射線科専門医試験 2005年度 問81
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問81
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
膵管非癒合は膵炎との関係を考え胆管炎との典型対応ではない。
b|正しい
異常合流は先天性胆道拡張と深く関連する。
c|正しい
十二指腸狭窄・うっ滞等に潰瘍を伴い得る。
d|正しい
内臓錯位・多脾症との関連がある。
e|正しい
潰瘍・出血等の症状を来し得る。
判断のポイント
膵管非癒合では背側・腹側膵管が癒合せず、膵液排出の経路が通常と異なる。関連を検討するのは主に膵炎であり、胆管炎との単純な対応は不適切である。
鑑別・注意点
膵管非癒合の多くは無症候であり、非癒合なら必ず閉塞性膵炎になるとはしない。膵胆管合流異常、輪状膵、背側膵形成不全や異所性膵は、発生機序と合併症を分けて整理する。
放射線科専門医試験 2005年度 問82
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問82
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|誤り
MCNは主に女性である。
b|誤り
現在はCT・MRI・EUSや選択動脈刺激等を用い全例門脈採血が必要でない。
c|正しい
一般に主膵管型が高リスクである。
d|正しい
漿液性腫瘍はほとんど良性である。
e|誤り
管癌でも石灰化を巻き込む等があり石灰化だけで否定しない。
判断のポイント
主膵管型IPMNでは悪性化リスクが重要で、主膵管径や壁在結節などを評価する。漿液性嚢胞性腫瘍は基本的に良性の病変として扱う。
鑑別・注意点
MCNは女性に多い病変で、性差がないとはしない。機能性神経内分泌腫瘍の診断に経皮経肝門脈採血が全例必須ではない。石灰化があることだけで通常型膵癌を否定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問83
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問83
解答例:eが旧解答、現在はaも一律の制限として不適切
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
必要な非造影MRIを妊娠初期も一律避ける規則とはしない。利益を評価しGdは別判断する。
b|正しい
当時の基本形態シーケンスとして妥当である。
c|正しい
頸管に直交する高分解能T2横断像等が重要となる。
d|正しい
内膜・筋層の造影差を評価する。現在はDWI等も組み合わせる。
e|誤り
STIRは脂肪特異的でなく血性内容も抑え得る。周波数選択的脂肪抑制等と比較する。
判断のポイント
STIRはT1回復時間に依存する抑制法であり、脂肪に特異的ではない。脂肪と出血成分の鑑別では、通常のT1強調像と周波数選択的脂肪抑制などを比較する。
鑑別・注意点
妊娠中の非造影MRIは臨床上の必要性を評価して実施し、器官形成期を絶対に避ける規則にはしない。ガドリニウムの使用判断は別に検討する。旧設問の時代の注意書きを現在の一律禁忌として残さない。
放射線科専門医試験 2005年度 問84
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問84
解答例:d、eが旧解答(eは病変位置・穿刺経路の条件付き)
選択肢別の解説
a|正しい
菌血症・敗血症の合併を監視する。
b|正しい
血管・胆管損傷により生じ得る。
c|正しい
膿の漏出で腹膜炎を起こし得る。
d|条件・比較に注意
通常の肝膿瘍穿刺の代表合併ではない。
e|条件・比較に注意
穿刺経路が左胸膜を横切れば左気胸も起こり得る。側の指定だけで絶対なしとしない。
判断のポイント
肝膿瘍ドレナージでは出血、感染増悪や腹腔・胸腔への影響などを検討する。膵炎は通常の肝実質内膿瘍ドレナージで代表的な直接合併症ではない。
鑑別・注意点
左肺気胸も、左側の病変へ胸膜を通る経路などで穿刺すれば絶対に起こらないとはいえない。右葉病変の通常経路を前提とする頻度の比較と、全肝膿瘍への一般論を分ける。PTBDによる膵炎の知識をそのまま膿瘍ドレナージへ流用しない。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2005年度 問85
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問85
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|正しい
正常門脈圧を超えた値として扱う。測定法・静脈圧較差と区別する。
b|正しい
硬化剤による溶血・腎障害等が起こり得る。
c|誤り
門脈血流改善も期待するが血栓・予備能等で悪化例もあり絶対ではない。
d|誤り
短絡増加で肝性脳症はむしろ誘発・悪化し得る。
e|正しい
門脈圧を下げ難治性肝性胸水を改善し得る。
判断のポイント
BRTOは既存短絡を閉鎖し、TIPSは門脈体循環短絡を新たに作る。TIPSは肝性脳症を誘発・増悪させる場合があり、脳症改善のための治療と一般化しない。
鑑別・注意点
BRTO後に肝への門脈流が増え肝機能が改善する例がある一方、門脈圧上昇による腹水・他の静脈瘤の悪化などに注意する。「肝機能は悪化しない」という保証はしない。TIPSによる肝性胸水の改善は患者選択と肝予備能を踏まえる。
放射線科専門医試験 2005年度 問86
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問86
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|誤り
ECDは血流だけでなく保持に組織機能を要し、再灌流高血流でも必ず高集積とならない。
b|正しい
灌流低下に対し代償的酸素摂取が増える。
c|誤り
酸素摂取率は通常上昇する。
d|正しい
急性不安定期に虚血悪化等の危険を伴うため避ける。
e|誤り
皮質と視床の連絡による影響は通常同側で、交叉性小脳と混同しない。
判断のポイント
貧困灌流では血流低下に対して酸素摂取率が上昇し、酸素代謝を補おうとする。急性期脳梗塞に対して慢性期の血管反応性評価と同じようにアセタゾラミド負荷を実施しない。
鑑別・注意点
ぜいたく灌流の血流増加とECDの組織内保持は同義ではない。皮質病変に伴う同側視床の遠隔効果と、反対側小脳のdiaschisisを分けて整理する。
放射線科専門医試験 2005年度 問87
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問87
解答例:b
選択肢別の解説
a|正しい
外科治療前評価等で焦点を定位する。
b|誤り
発作時投与SPECTが有用で、発作中は全く検査しないという記載は逆である。
c|正しい
伝播・抑制等で焦点を越える分布変化がある。
d|正しい
間欠期低血流を示すことが多い。
e|正しい
内側側頭葉等の局在を補助する。
判断のポイント
てんかんでは発作時血流SPECTが焦点推定に用いられる。発作中にトレーサーを投与し、その時点の血流を後から撮像する方法であり、発作中には検査しないという記述は誤りである。
鑑別・注意点
血流変化は発作の伝播により焦点より広いことがある。発作間欠期の低血流・低代謝も必ず焦点と一致するとは限らず、発作記録、脳波とMRIを統合して評価する。
放射線科専門医試験 2005年度 問88
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問88
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|誤り
早期ADで低下が特徴的な領域である。
b|正しい
比較的保たれることが多い。
c|誤り
進行期には低下し得る。
d|誤り
代表的な低下部位である。
e|正しい
比較的保たれDLB等の後頭葉低下と対比する。
判断のポイント
典型的なAlzheimer病では後部帯状回・楔前部や頭頂側頭連合野の機能低下が重要であり、基底核や一次視覚野は比較的保たれる。
鑑別・注意点
病期・病型や併存病変によって分布は変化する。前頭葉にも進行例などで低下を認め、画像だけで病理を確定しない。血流SPECTとFDG-PETは異なる生理機能を測ることにも注意する。
放射線科専門医試験 2005年度 問89
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問89
解答例:旧解答eを単純な誤りとはできず、判定保留
選択肢別の解説
a|正しい
低用量負荷で収縮予備能をみる。
b|正しい
瘢痕の貫壁性等から回復可能性を推定する。
c|正しい
再分布は生存細胞の取り込みを示す。
d|正しい
血流・代謝ミスマッチ等から冬眠心筋を評価する。
e|条件・比較に注意
脂肪酸代謝障害・ischemic memoryを示し、他画像との併用で生存性情報にも関与するためeを単純誤りとしない。
判断のポイント
BMIPPによる脂肪酸代謝と血流の不一致は、再血行再建後の機能回復予測に用いられた報告がある。BMIPPは心筋生存性の評価に関係しないとする説明は不適切である。
鑑別・注意点
BMIPP集積の有無だけで生存性を決定することもできない。血流、FDG代謝、低用量ドブタミン反応やMRI遅延造影の広がりなど、それぞれの指標の評価対象と限界を区別する。
放射線科専門医試験 2005年度 問90
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問90
解答例:c、e(回復を示唆する典型的状況)
選択肢別の解説
a|誤り
逆再分布は無血流を意味しない。
b|誤り
生存心筋を含み必ず壊死へ進む意味ではない。
c|正しい
再灌流により早期血流があることと両立する。
d|誤り
左室瘤形成を一般的結論としない。
e|正しい
可逆傷害を含み回復を期待する指標となり得るが全例保証しない。
判断のポイント
逆再分布は早期像より遅延像で相対的な集積低下が目立つ現象である。再灌流後では血流が回復している心筋にみられ、機能回復が期待できる場合がある。
鑑別・注意点
逆再分布だけで必ず生存心筋・機能回復と断定せず、梗塞の程度、撮像時点と他検査を合わせる。洗い出し・保持の変化と、病変に血流が全くない状態を混同しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問91
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問91
解答例:b、d(出題当時の急性期障害範囲評価)
選択肢別の解説
a|誤り
再灌流後の安静血流は障害範囲を過小評価し得る。
b|正しい
急性壊死部の石灰化機序等を利用し数日後の傷害を描く。
c|誤り
血流をみるが再灌流後は元の虚血範囲と一致しない。
d|正しい
脂肪酸代謝の回復遅延により傷害・虚血の記憶を描く。
e|誤り
血流製剤で過去の傷害範囲を直接残すものではない。
判断のポイント
PYPは急性心筋障害を陽性像として描出し、BMIPPは再灌流後にも残る脂肪酸代謝障害を捉える。再灌流により血流欠損が改善しても、傷害や代謝異常の範囲は残り得る。
鑑別・注意点
PYP陽性範囲とBMIPP低下範囲は同一の病態ではない。BMIPP低下には生存した気絶心筋も含まれ、壊死範囲と同一視しない。現在の急性冠症候群の初期対応をこの二剤の検査待ちで遅らせない。
放射線科専門医試験 2005年度 問92
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問92
解答例:aも成立し、旧解答eのみの採用は保留
選択肢別の解説
a|条件・比較に注意
脂溶性Xeが脂肪肝へ集積し、aも成立するため単一解は保留する。
b|誤り
健常の肺胞上皮クリアランスは通常もっと遅く5〜6分を標準としない。
c|誤り
中枢沈着は気道・吸入条件で変わり肺気腫で絶対なしとしない。
d|誤り
側副換気で閉鎖末梢にも到達し得る。
e|条件・比較に注意
換気が保たれた血流異常は診断の一情報だがPAHの確定は血行動態等も必要である。
判断のポイント
Xe-133は脂溶性が高く、換気検査中に脂肪肝への集積が認められることがある。aを誤りとして除外できない。
鑑別・注意点
肺動脈性肺高血圧の診断は換気障害がないことだけでは成立せず、他の原因を評価する。気管支閉鎖では側副換気があり得るため、末梢にXeが全く入らないと固定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問93
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問93
解答例:bが旧解答(製剤・目的別に前処置を区別)
選択肢別の解説
a|正しい
I-123等で取り込みを確保するため事前制限を行う。
b|条件・比較に注意
Tcは有機化せず、ヨード製剤と前処置条件が異なる。検査目的・施設手順で確認する。
c|正しい
大量ヨードは取り込みを長く抑えるため時期を調整する。
d|正しい
吸収ヨードが検査に影響するため回避を検討する。
e|正しい
高ヨード食品と出汁を具体的に確認する。
判断のポイント
Tc-pertechnetateは甲状腺へ取り込まれるが有機化されない。放射性ヨウ素の摂取率検査・治療と同じ食事制限を、すべてのTc甲状腺シンチに必須とする説明は適切でない。
鑑別・注意点
ただしヨウ素負荷がTc検査に全く影響しないという意味ではない。アミオダロンや造影剤、ヨウ素含有薬・消毒薬などは摂取・画像評価へ影響し得る。中止期間を一律1週間とせず、薬剤・製剤と施設手順で確認する。
放射線科専門医試験 2005年度 問94
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問94
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
I-131の主な治療線種ではない。
b|正しい
放出β線が近傍組織へエネルギーを付与する。
c|誤り
γ線は主に撮像・外部被ばくに関係し主治療効果ではない。
d|誤り
当該主要治療放射線ではない。
e|誤り
陽電子核種の511keV光子でありI-131ではない。
判断のポイント
I-131から放出されるβ線が主に甲状腺組織へエネルギーを与え、治療効果をもたらす。γ線は体外からの検出などに利用される。
鑑別・注意点
同じ核種から複数の放射線が放出されることと、主な治療効果を担う放射線を区別する。適応・投与量と妊娠授乳などの確認は別に必要となる。
放射線科専門医試験 2005年度 問95
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問95
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|誤り
腎取り込みから排泄を追う動態検査である。
b|正しい
近位尿細管の分泌で速く排泄される。
c|誤り
GFRは主にDTPA等で評価する。
d|正しい
高い一回抽出率で低腎機能時にも動態を評価しやすい。
e|誤り
蛋白結合率はMAG3の方が高い。
判断のポイント
MAG3は主に近位尿細管分泌により排泄され、通常DTPAより高い腎抽出率を示す。腎動態・排泄評価に用いる製剤で、糸球体濾過を測るDTPAと区別する。
鑑別・注意点
MAG3は血漿蛋白結合が高い。抽出率を全患者で固定した値とせず、腎機能や条件を考慮する。腎皮質静態像を得るDMSAとも目的を分ける。
放射線科専門医試験 2005年度 問96
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問96
解答例:d(典型的な集積パターンの比較)
選択肢別の解説
a|誤り
純溶骨性病変では集積が弱い場合が多い。
b|誤り
初期無血流部は低集積で周囲修復後に増える。
c|誤り
照射部は通常低集積化するが骨折等の合併で変わる。
d|正しい
修復性骨形成により強く集積する。
e|条件・比較に注意
偽関節は活動性によって高・低集積が変わり一律とはしない。
判断のポイント
ストレス骨折では局所の骨代謝・修復反応により骨シンチ集積が増加する。骨髄腫の溶骨性病変や血流の乏しい壊死部とは異なる。
鑑別・注意点
壊死の周囲には修復性集積を認める場合がある。照射後や偽関節も時期・血流・感染・骨形成によって所見が変わるため、他の選択肢がどの段階でも低集積とは説明しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問97
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問97
解答例:a、c(代表的な機序の比較)
選択肢別の解説
a|正しい
筋損傷部へのCa沈着等で骨製剤を取り込む。
b|誤り
石灰化・骨形成する転移はあるが代表頻度の2肢ではない。
c|正しい
高Ca/Pと異所性石灰化で肺・胃等に集積し得る。
d|誤り
骨内集積であり骨外の例ではない。
e|誤り
腫瘍取り込みはあり得るが本問の代表2肢ではない。
判断のポイント
横紋筋融解などの筋障害では骨製剤が筋へ集積する場合がある。腎性骨異栄養症の背景ではCa・P代謝異常などに伴う異所性石灰化が骨外集積の原因になり得る。
鑑別・注意点
全例にみられる所見ではなく、腎機能、標識不良、薬剤や撮像時刻も確認する。単にリン酸イオンと一緒に骨製剤が細胞内へ入るという説明だけで集積機序を断定しない。
放射線科専門医試験 2005年度 問98
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問98
解答例:b
選択肢別の解説
a|正しい
病変量の目安となり予後と関連する。
b|誤り
PSA高値では骨転移検出率が高くなり関係なしは誤りである。
c|正しい
びまん性骨形成性転移で骨集積が強く腎が見えにくくなる。
d|正しい
治癒性骨形成で一過性増強し効果不良と区別する。
e|正しい
辺縁・椎間関節等の集積は変性を示唆し得るがCT等で確認する。
判断のポイント
PSAと骨転移検出の可能性には関連があり、関係がないという記述は誤りである。骨転移の広がりは治療や予後評価にも関わる。
鑑別・注意点
治療後には修復反応で一時的に集積増加や新しい集積が見えるflareがあり、直ちに増悪と判断しない。PSAだけでも転移を確定・除外せず、症状、病理学的リスクと経時画像を評価する。椎体辺縁の変性集積も位置だけで転移を完全には除外できない。
放射線科専門医試験 2005年度 問99
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問99
解答例:b、eが旧解答(eは他条件をそろえた傾向)
選択肢別の解説
a|誤り
高血糖では競合等により通常取り込みは低下する。
b|正しい
インスリンにより糖利用が増し心筋取り込みを高め得る。
c|誤り
FDGは尿排泄され膀胱に強く集積する。
d|誤り
肝の脱リン酸化や背景代謝等を考え高いHKだけでは説明しない。
e|条件・比較に注意
他条件一定では細胞密度が関与するが輸送体・分化・粘液・血糖等でも変わり単純比例しない。
判断のポイント
インスリンは心筋・骨格筋などへの糖取り込みを変え、FDG集積に影響する。腫瘍の細胞密度とFDG集積に相関を示す報告があるが、腫瘍内の組織成分や代謝状態も関与する。
鑑別・注意点
細胞密度が高い腫瘍ほど例外なく高集積になるとはしない。高血糖ではブドウ糖との競合が生じ、FDGは尿へ排泄される。腫瘍検査の前処置と、心筋集積を目的にした負荷条件を区別する。
放射線科専門医試験 2005年度 問100
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問100
解答例:c(旧分類での典型的な比較)
選択肢別の解説
a|誤り
一般に集積し得る頭頸部悪性腫瘍である。
b|誤り
病型で差があるが本比較の典型低集積群ではない。
c|正しい
旧病名の置換性・粘液性腺癌群は低集積を示し得る。
d|誤り
低悪性度は例外だが多くの高悪性度型は高集積である。
e|誤り
一般にFDG高集積を示す。
判断のポイント
旧称の細気管支肺胞上皮癌には、FDG集積が低く検出しにくい腫瘍が含まれる。陰性PETだけで悪性を否定しないことが重要である。
鑑別・注意点
BACは現在の単一の病理診断名ではなく、AIS、低侵襲性腺癌、置換型優位腺癌や浸潤性粘液性腺癌などへ分けて考える。乳癌やリンパ腫にも低集積の組織型があり、疾患名だけで一律に集積を予測しない。
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