この年度の出題傾向
2023年度の掲載解説は80問で、このうち画像診断分野の59問を臓器・主題別に集計しました。内訳では胸部・心血管17問、脳・脊髄・頭頸部13問、肝胆膵・脾8問が多く、消化管・腹膜の構成比は全年度の年別平均より4.3ポイント低い値です。IVRや撮像技術は対象臓器と重複計上せず別群とし、複合題は主題に基づく便宜分類を含みます。
臓器別の比較は画像診断分野内の割合で行い、21年度の年別構成比の平均と比較しています。複合題は主題一つに分類した当サイトの集計で、公式配点ではありません。境界が曖昧な問題は便宜的な分類を含みます。
画像診断以外の内訳:核医学16問、共通5問。
画像診断の臓器・主題別内訳を見る
| 臓器・主題 | 問題数 | 診断分野内の割合 | 年平均との差 |
|---|---|---|---|
| 脳・脊髄・頭頸部 | 13問 | 22.0% | +3.8ポイント |
| 胸部・心血管 | 17問 | 28.8% | -0.7ポイント |
| 肝胆膵・脾 | 8問 | 13.6% | +1.1ポイント |
| 消化管・腹膜 | 2問 | 3.4% | -4.3ポイント |
| 泌尿生殖・骨盤・副腎後腹膜 | 8問 | 13.6% | +0.5ポイント |
| 骨・関節・軟部 | 5問 | 8.5% | -1.6ポイント |
| 乳腺 | 3問 | 5.1% | +0.5ポイント |
| IVR・手技・画像技術・多臓器その他 | 3問 | 5.1% | +0.6ポイント |
放射線科診断専門医・2023年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月19日:全80問を改訂しました。解答例は非公式です。問6は画像から分子分類を確定できず保留とし、問42・47・49・75などは判断条件や確認の限界を明記しました。
解答作成にご協力いただいたSonic先生、パグパグ先生、松茸先生に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
問題番号から選ぶ
診断専門医 2023年度 問1
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問1
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
急性拡散異常は起こりますが、単一動脈支配域より側頭葉内側と島へ広がる分布が目立ちます。
b|第一候補ではない
浸潤性T2異常はあり得ても、この臨床経過と辺縁系優位の分布ではまず脳炎を検討します。
c|第一候補ではない
免疫抑制は背景因子ですが、典型的な充実性腫瘤の分布より皮質・辺縁系異常が主体です。
d|最も適合する
島皮質の拡散異常と側頭葉内側のFLAIR高信号が、意識障害・発作と整合します。髄液PCRなどで確定します。
e|第一候補ではない
橋中心部や基底核などの対称性病変、急速な浸透圧変化が手掛かりとなり、本例の分布とは異なります。
判断のポイント
左島皮質の拡散強調像高信号と側頭葉内側のFLAIR高信号の分布から、単純ヘルペス脳炎を第一に考える。単一の動脈支配域に当てはめるより、辺縁系に広がる病変として評価する。
鑑別・注意点
ステロイド投与歴だけで診断は決まらない。髄液HSV-PCR、ADC、脳波などを統合し、発作周辺期変化や自己免疫性脳炎も鑑別する。
診断専門医 2023年度 問2
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問2
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
年単位の認知低下に両側側頭葉の実質信号異常があり、慢性神経感染症として検討します。血清・髄液検査が必要です。
b|第一候補ではない
辺縁系の分布は似ますが、通常は急性の発熱・意識障害などで発症し、この慢性経過とは合いにくい病態です。
c|第一候補ではない
内側側頭葉の萎縮は重要ですが、このような広いT2信号異常を萎縮だけで説明しにくい点が異なります。
d|条件・追加確認が必要
辺縁系脳炎も鑑別です。腫瘍・抗体などの情報がなく、この画像のみで完全除外はできません。
e|第一候補ではない
免疫抑制と非対称の白質病変が代表で、側頭葉実質のこの分布と経過の第一候補にはしません。
判断のポイント
年単位で進行する認知機能低下に両側側頭葉のT2高信号を伴うため、神経梅毒を考える。急性発症が典型的なHSV脳炎とは経過が異なり、Alzheimer病の萎縮だけでは説明しにくい信号異常がある。
鑑別・注意点
側頭葉内側病変は神経梅毒に特異的ではない。血清梅毒検査と髄液検査を併用して確定し、傍腫瘍性・自己免疫性辺縁系脳炎も鑑別する。
参考文献
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2023年度 問3
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問3
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
一般に浸潤性の高悪性度病変で、若年の皮質近傍の境界ある石灰化結節という組合せには劣ります。
b|第一候補ではない
通常は他臓器癌の背景や灰白質白質境界の浮腫性病変を考えます。若年発作関連の単発皮質結節には劣ります。
c|最も適合する
側頭葉の皮質近傍にある石灰化を伴う分葉状病変と、若年発作が整合します。最終確定は病理によります。
d|第一候補ではない
典型的には深部・脳室周囲などの高細胞密度病変で、石灰化を伴う若年皮質病変の第一候補ではありません。
e|第一候補ではない
皮質肥厚や灰白質白質境界不鮮明化が主な手掛かりです。離散した石灰化性腫瘤は神経節膠腫を支持しますが、石灰化だけで完全排除はしません。
判断のポイント
若年者の発作に、側頭葉の皮質近傍にある石灰化を伴う結節性病変が対応しており、神経節膠腫が最も適合する。CTによる石灰化評価とMRIによる皮質・周囲白質の評価を組み合わせる。
鑑別・注意点
限局性皮質形成異常では皮質肥厚や灰白質白質境界不明瞭化を評価する。「石灰化があれば皮質形成異常を絶対に除外できる」とはしない。画像による推定と病理診断を区別する。
診断専門医 2023年度 問4
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問4
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
一過性神経症状はあり得ますが、主幹動脈のflow void低下と脳溝に沿う所見を説明しにくい候補です。
b|第一候補ではない
髄膜異常信号の鑑別にはなりますが、過換気に関連する反復脱力と動脈所見の組合せには劣ります。
c|最も適合する
主幹動脈の信号とivy sign、熱いものを冷ます際の過換気で誘発される虚血症状が整合します。血管画像で確認します。
d|第一候補ではない
脳溝のFLAIR高信号だけでは鑑別になりますが、この反復誘発症状と血管所見は虚血性病態を支持します。
e|第一候補ではない
皮膚所見とメラニンによるT1短縮などが手掛かりで、この血流不全の所見とは異なります。
判断のポイント
主要脳動脈のflow voidが乏しく、脳溝に沿ったFLAIR高信号のivy signを認める。熱いものを冷ます際の過換気で脳血管が収縮し、血流予備能の低い領域に一過性虚血症状が出るという経過も、もやもや病に合う。
鑑別・注意点
ivy signは軟膜血管の遅い血流などを反映し、血流予備能低下と関連するが、単独で定量値を決められない。MRA・血管撮影、必要に応じた灌流評価で病変と血行動態を確認する。
診断専門医 2023年度 問5
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問5
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
髄膜造影や髄液所見で評価します。脳幹・小脳表面を縁取る強い磁化率低信号の代表疾患ではありません。
b|第一候補ではない
小脳橋角部の局所腫瘤を形成します。広い脳表の低信号と歩行障害の組合せを説明しにくい候補です。
c|第一候補ではない
失調と小脳萎縮は起こりますが、脳表の著しいT2*低信号と難聴は別の病態を示唆します。
d|第一候補ではない
代表的には皮髄境界の拡散高信号などを評価します。提示された脳表の磁化率所見とは異なります。
e|最も適合する
脳幹・小脳の表面に沿う低信号と進行性難聴・失調が整合します。慢性出血源を脊髄を含め検索します。
判断のポイント
進行性の歩行障害と難聴に、脳幹・小脳表面を縁取るT2*低信号が対応しており、脳表ヘモジデリン沈着症が最も適合する。反復性または持続性のくも膜下出血に由来する鉄沈着を捉える。
鑑別・注意点
小脳失調と感音難聴が代表的な症状で、T2*やSWIが沈着の検出に有用である。診断後は脊髄を含めて硬膜欠損などの出血源を検索する。
診断専門医 2023年度 問6
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問6
解答例:保留(中脳蓋グリオーマを考えるが、選択肢との対応に限界)
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
通常は硬膜に接する強く増強する軸外腫瘤で、小児の中脳蓋病変の第一候補ではありません。
b|第一候補ではない
第四脳室などから発生する病変を典型とし、本例の中脳背側を中心とした位置とは異なります。
c|条件・追加確認が必要
神経節膠腫はこの領域にも起こり得ます。部位像だけで組織型を決められず、選択肢として完全には除外できません。
d|第一候補ではない
通常は後頭蓋窩の細胞密度が高い腫瘤で、中脳蓋の小病変に対する著しい上流水頭症とは発生部位が異なります。
e|確定保留
正中部という位置だけでH3 K27-alteredのびまん性正中神経膠腫と診断できません。低悪性度中脳蓋グリオーマも多く、病理・分子診断が必要です。
判断のポイント
中脳背側のT2高信号性腫瘤と著明な上流の脳室拡大から、中脳水道を閉塞する中脳蓋グリオーマを考える。嘔吐は水頭症による頭蓋内圧亢進で説明できる。
鑑別・注意点
中脳蓋グリオーマという部位診断だけで、選択肢eのdiffuse midline gliomaを確定してはいけない。低悪性度の病変も多く、H3 K27-alteredの診断には分子・病理学的裏付けが必要である。2018年の45例研究では組織検体にH3 K27M変異を認めず、近年の別シリーズでは多様な組織型が報告されている。
診断専門医 2023年度 問7
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問7
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
鞍上部主体で硬膜と連続し均一に強く増強する充実性病変が支持します。視覚症状は視交叉付近の圧迫で説明できます。
b|第一候補ではない
通常はより若い年齢で、鞍上部・松果体などの病変や内分泌障害を評価します。この高齢者の硬膜付着性腫瘤には劣ります。
c|第一候補ではない
通常は鞍内中心の拡大と正常下垂体の圧排を評価します。本例は鞍上部と硬膜に沿う性状が目立ちます。
d|第一候補ではない
視神経そのものの腫大・連続性が手掛かりで、硬膜付着性の鞍上部腫瘤とは異なります。
e|第一候補ではない
嚢胞性成分や石灰化などが手掛かりです。高齢者の充実性病型もありますが、この均一な硬膜連続性では髄膜腫を優先します。
判断のポイント
鞍上部を主体とする充実性病変が均一に強く増強し、硬膜に沿う連続性を伴うため髄膜腫を考える。視覚症状は視交叉付近の圧迫と整合する。
鑑別・注意点
下垂体腺腫では鞍内を中心とする発育や正常下垂体との関係を評価する。dural tailは参考になるが髄膜腫に特異的ではなく、単独で確定しない。
診断専門医 2023年度 問8
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問8
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
含気腔の軟部組織と耳小骨・骨壁のびらんが典型で、広い膨張性すりガラス状骨変化と異なります。
b|第一候補ではない
卵円窓前方や蝸牛周囲の脱灰などが主なCT所見で、広い骨の膨張とは異なります。
c|最も適合する
側頭骨の膨張とすりガラス状骨基質が特徴です。病変範囲と神経管への影響を確認します。
d|第一候補ではない
造骨性転移は鑑別でも、単発の膨張性すりガラス状構造の第一候補にはしません。病歴と他病変も確認します。
e|第一候補ではない
錐体尖などの含気腔を中心に拡張性・骨破壊性病変を作り、MRIのT1/T2高信号が典型です。
判断のポイント
側頭骨に膨張性の骨変化とすりガラス状の内部構造を認め、線維性骨異形成を考える。骨を置換する線維性組織と不整な骨梁の形成がCT所見の背景にある。
鑑別・注意点
耳硬化症は卵円窓前方や蝸牛周囲の脱灰性病変が典型であり、このような広い骨膨張とは区別する。真珠腫の軟部組織と骨びらん、コレステロール肉芽腫の含気腔を中心とした病変とも異なる。
診断専門医 2023年度 問9
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問9
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
通常は高い血流を持たず、外頸動脈からの著明な腫瘍濃染と多数のflow voidを説明しにくい候補です。
b|条件・追加確認が必要
血流豊富な良性腫瘍の鑑別ですが、後鼻腔・上咽頭からの発生と進展パターンでは血管線維腫を優先します。
c|第一候補ではない
浸潤性破壊は起こりますが、この豊富な血管構築と緩徐な鼻閉の組合せの第一候補ではありません。
d|第一候補ではない
一般にこのような著しい高血流像を示さず、発生部位とflow voidが別の病態を支持します。
e|最も適合する
後鼻腔の高血流腫瘤と外頸動脈系の濃染が整合します。年齢だけで除外せず、不用意な生検による出血に注意します。
判断のポイント
後鼻腔から上咽頭付近にある血流豊富な腫瘤と、外頸動脈系からの濃い腫瘍濃染を認め、若年性血管線維腫を考える。発生部位、翼口蓋窩への進展、MRIのflow voidを組み合わせて評価する。
鑑別・注意点
名称に「若年性」とあるが年齢だけで除外しない。血流の乏しい鼻茸などとは画像と血管構築が異なり、不用意な生検は出血リスクを伴う。
診断専門医 2023年度 問10
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問10
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
下位の水平な中顔面離断が基本です。眼窩外側壁・頬骨を含む片側の複合骨折とは異なります。
b|第一候補ではない
鼻根から眼窩内側・下縁へ及ぶ錐体状パターンです。提示された片側頬骨複合体の損傷を優先します。
c|第一候補ではない
頭蓋顔面離断を示す広いパターンで、翼状突起などを含め確認します。本例をこの分類へまとめる根拠は乏しい所見です。
d|第一候補ではない
眼窩底・内側壁のみの骨折では、頬骨と外側壁などを含む損傷全体を説明できません。
e|最も適合する
右眼窩外側壁、頬骨、上顎洞壁などの複数接合部に及ぶ損傷が支持します。多断面で全範囲を確認します。
判断のポイント
右眼窩外側壁から頬骨・上顎洞壁にわたる骨折を一つの複合体として捉え、頬骨上顎複合体骨折に分類する。眼窩壁のみの損傷として扱わず、頬骨の各接合部を追う。
鑑別・注意点
眼窩底、頬骨弓、頬骨前頭縫合部、上顎骨との接合部を多断面で確認する。Le Fort分類は中顔面の離断パターンを評価するもので、翼状突起を含む骨折線の確認が必要である。
診断専門医 2023年度 問11
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問11
解答例:c(咽頭食道憩室として選択。亜型の確定には追加評価)
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
空気と内容物を含む食道隣接構造であり、充実性甲状腺原発をまず考える像ではありません。
b|第一候補ではない
一般に気管右後外側などの空気嚢を考えます。本例は内容物を伴い食道に接しています。
c|条件・追加確認が必要
選択肢では咽頭食道憩室に対応します。ただし開口部が輪状咽頭筋の上下どちらかで亜型が異なり、嚥下造影などで確認します。
d|第一候補ではない
反復する左頸部炎症・膿瘍などが手掛かりです。内容物を含む憩室様構造だけでこの瘻を第一候補にしません。
e|第一候補ではない
脂肪・石灰化を含む複合性腫瘤が手掛かりで、食道の気体・内容物を含む憩室とは異なります。
判断のポイント
頸部食道に接して空気と内容物を含む構造があり、充実性甲状腺腫瘍より咽頭食道憩室を考える。選択肢ではZenker憩室が対応する。
鑑別・注意点
空気を含む左頸部病変というだけでZenker型を確定しない。Zenker型は輪状咽頭筋の上方・後方、Killian-Jamieson型は下方・前外側から突出する。開口部の位置は嚥下造影や多断面画像で確認する。
診断専門医 2023年度 問12
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問12
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
骨片と供給部の皮質欠損などを確認します。本例の腱板位置の塊状沈着は骨構造の連続を示しません。
b|第一候補ではない
母床骨との皮質・髄腔連続を持つ骨性突出が典型で、軟部内石灰化とは異なります。
c|第一候補ではない
若年の骨端内病変が代表で、高齢者の腱内石灰化の第一候補ではありません。
d|第一候補ではない
骨髄・皮質の破壊などが手掛かりです。骨外の腱板位置にある石灰化を最もよく説明する病態ではありません。
e|最も適合する
大結節上方の腱板に一致する軟部内石灰化が支持します。疼痛との対応や腱板断裂合併は超音波などで別に評価します。
判断のポイント
上腕骨大結節の上方、腱板に一致する軟部組織内石灰化から石灰沈着性腱炎を考える。骨由来の腫瘤や皮質骨欠損を伴う裂離骨片とは、位置と内部構造が異なる。
鑑別・注意点
石灰化の存在だけで疼痛の原因や活動期を断定しない。超音波で腱内の沈着、滑液包炎、腱板断裂の合併を評価でき、石灰沈着があっても腱板断裂は除外されない。
参考文献
診断専門医 2023年度 問13
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問13
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
侵襲的骨破壊や骨形成、軟部進展などを評価します。本例は髄内の分葉状軟骨性病変の所見です。
b|第一候補ではない
蛇行状の辺縁と中心脂肪温存などが手掛かりで、この分葉した高T2軟骨性基質とは異なります。
c|第一候補ではない
周囲浮腫、皮質破壊、膿瘍、感染徴候などで評価します。提示像は境界のある軟骨性髄内病変を支持します。
d|最も適合する
髄内の分葉状高STIR病変と軟骨性基質が整合します。深い内骨膜scallopingなどがあればACTを再評価します。
e|第一候補ではない
骨端・関節面へ達する偏心性溶骨病変が典型で、髄内の軟骨性石灰化病変とは異なります。
判断のポイント
上腕骨近位骨髄内に、T1低信号、STIR高信号の分葉状病変と軟骨性石灰化があり、内軟骨腫を考える。明らかな侵襲的骨破壊や大きな骨外成分は提示画像では目立たない。
鑑別・注意点
軟骨腫瘍は石灰化の有無だけで良悪性を決めない。深い内骨膜側scalloping、皮質破壊、骨外進展、周囲浮腫、増大や病変に対応する疼痛があればACTなどを再評価する。
診断専門医 2023年度 問14
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問14
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
距骨後方の副骨と接合部・周囲の異常信号が後方インピンジメントを支持します。症状との対応も確認します。
b|第一候補ではない
踵骨下面の起始部付近の肥厚・炎症が手掛かりで、提示された距骨後方病変とは位置が異なります。
c|第一候補ではない
足根骨間の異常な橋渡し・関節消失が手掛かりで、副骨接合部を中心とする所見とは異なります。
d|第一候補ではない
腱の不連続・断端間隙などが代表で、提示像で主に評価すべき副骨周囲の異常とは異なります。
e|第一候補ではない
距骨ドームなどの関節面直下の骨軟骨病変が典型で、後方の副骨接合部とは場所が異なります。
判断のポイント
距骨後方の副骨とその周囲の信号変化に着目し、三角骨に関連する副骨障害を考える。後方足関節インピンジメントでは副骨と距骨の接合部や周囲軟部組織を評価する。
鑑別・注意点
三角骨は無症状でも存在するため、存在だけでは症候群としない。骨髄浮腫、接合部の炎症、長母趾屈筋腱鞘炎と、底屈で誘発される疼痛などを合わせて判断する。
参考文献
診断専門医 2023年度 問15
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問15
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
感染巣周囲の浮腫や膿瘍などが手掛かりです。両膝の複数骨に蛇行状境界が広がる分布には劣ります。
b|最も適合する
髄内の蛇行状境界を持つ両側多発病変が支持します。SLEの血管・凝固異常などを考え、薬剤情報を確認します。
c|第一候補ではない
荷重に関連した線状低信号と周囲浮腫が代表で、この多発する髄内の境界形状とは異なります。
d|第一候補ではない
多発する小さな骨硬化斑で、MRIでは通常低信号です。蛇行した大きな髄内病変とは異なります。
e|第一候補ではない
骨拡大、皮質肥厚、粗い骨梁などを評価する病態で、年齢と髄内病変の分布が異なります。
判断のポイント
大腿骨遠位部と脛骨近位部の両側に、蛇行状の境界をもつ骨髄病変があり多発骨梗塞を考える。単一の疲労骨折線や局所感染では説明しにくい分布である。
鑑別・注意点
SLE自体の血管障害・凝固異常やステロイド治療などが関連する。設問には薬剤の種類や用量が示されていないため、ステロイド投与を既成事実として記載しない。関節面直下の壊死・圧潰の有無も別に評価する。
診断専門医 2023年度 問16
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問16
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
感染所見や広い骨髄浮腫、膿瘍などを探します。提示像は尺側荷重面の変化が中心です。
b|第一候補ではない
舟状骨の無腐性壊死です。本例の主な病変位置は舟状骨ではありません。
c|第一候補ではない
月状骨壊死は鑑別ですが、骨全体の壊死・圧潰より尺骨に向く面の局所変化が支持されます。
d|第一候補ではない
明瞭な液体性嚢胞病変だけでなく、尺骨と手根骨の接触に沿う骨髄変化を評価すべき所見です。
e|最も適合する
尺骨頭と尺側手根の近接、月状骨の尺側荷重部異常が整合します。TFCC損傷や尺骨長も評価します。
判断のポイント
尺骨頭と尺側手根部の近接に加え、尺骨に面する月状骨側の信号変化を捉え、尺骨突き上げ症候群を考える。月状骨全体の壊死としてではなく、衝突する荷重面を中心に評価する。
鑑別・注意点
TFCCの菲薄化や損傷、月状骨尺側・三角骨の浮腫や囊胞を確認する。尺骨positive varianceは支持所見だが必須ではなく、Kienböck病も尺骨長だけで決めない。
参考文献
診断専門医 2023年度 問17
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問17
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
血行性転移はランダムな境界明瞭結節が代表で、本例の淡い小葉中心性粒状影とは分布が異なります。
b|第一候補ではない
末梢・気管支周囲の浸潤影などが典型で、小気道性の淡い粒状影とすりガラスの組合せには劣ります。
c|第一候補ではない
tree-in-budや気管支拡張などを伴うことが多く、原本では淡いびまん性小葉中心性病変が目立ちます。
d|最も適合する
すりガラスと淡い小葉中心性粒状影、明瞭な線維化の乏しさが支持します。曝露歴・呼気像・BALなどを統合します。
e|第一候補ではない
下肺優位の気道粒状影、気管支拡張、副鼻腔炎の背景などが代表で、本例の主なパターンとは異なります。
判断のポイント
両肺に淡い小葉中心性粒状影とすりガラス影が広がり、明瞭な線維化所見に乏しいため非線維化性過敏性肺炎を考える。小気道病変と実質病変の組み合わせが手掛かりとなる。
鑑別・注意点
抗原曝露歴、呼気CTのair trapping、BALリンパ球増加などを統合する。非線維化性/線維化性の分類は線維化の有無によるため、「急性=非線維化性、慢性=線維化性」と一律に対応させない。
診断専門医 2023年度 問18
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問18
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
画像だけでは他の細菌性肺炎を除外できません。ただし水系曝露と持続発熱の経過からレジオネラを優先します。
b|最も適合する
温泉利用という水系曝露と急性肺炎が整合します。画像単独で確定せず尿中抗原や呼吸器検体を確認します。
c|第一候補ではない
air bronchogramを伴う陰影はあり得ますが、曝露に続く急性発熱の経過とは合いにくい病態です。
d|第一候補ではない
細菌性肺炎の鑑別ですが、菌を画像だけで確定できず、本例では温泉曝露を重視します。
e|第一候補ではない
肺炎様陰影はあり得ますが、持続する感染症状と水系曝露に続く急性経過では感染を優先します。
判断のポイント
温泉施設利用後の発熱と、肺の浸潤影・すりガラス影の組み合わせからレジオネラ肺炎を考える。水系エアロゾルへの曝露歴が起因菌推定に重要である。
鑑別・注意点
CTのみでは肺炎球菌などの他の細菌性肺炎と確実に分けられない。尿中抗原や呼吸器検体の検査を組み合わせ、尿中抗原の対象菌種・血清群にも限界があることを踏まえる。
診断専門医 2023年度 問19
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問19
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
淡い小葉中心性病変とair trappingが手掛かりです。本例の末梢肺炎像と血栓の組合せには劣ります。
b|最も適合する
末梢優位の両側すりガラス・浸潤影と肺動脈内欠損が整合します。ただし感染の確定にはウイルス検査が必要です。
c|第一候補ではない
慢性の線維化などの背景を評価しますが、発熱を伴う急性の末梢陰影と血栓では感染に関連する病態を優先します。
d|第一候補ではない
結節・腫瘤などが代表で、提示された広い末梢陰影を第一に説明する病態ではありません。
e|第一候補ではない
免疫抑制下の広いすりガラス影が代表ですが、この末梢優位の分布と経過では他候補を優先します。免疫背景は別に確認します。
判断のポイント
両側末梢優位のすりガラス影・浸潤影と肺動脈内の造影欠損を認め、肺血栓塞栓症を合併したCOVID-19肺炎を考える。肺実質病変と血管内病変を分けて読む。
鑑別・注意点
Dダイマー上昇や肺塞栓はCOVID-19に特異的ではない。感染診断にはウイルス検査などが必要で、CT所見だけでSARS-CoV-2感染を確定しない。
診断専門医 2023年度 問20
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問20
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
新たな高吸収胸水の増加などを評価します。本例は排液後に再膨張した肺の実質陰影が中心です。
b|第一候補ではない
感染も鑑別ですが、排液の直後数時間という発症と再膨張肺優位の広い陰影は浮腫を支持します。
c|第一候補ではない
血管欠損と胸膜に接する楔状陰影などが手掛かりで、排液後の広いすりガラスとは異なります。
d|最も適合する
胸水排液後の短時間での呼吸苦と右肺優位の陰影が再膨張性肺水腫に合います。対側にも異常が生じることがあります。
e|第一候補ではない
急性呼吸不全の鑑別ですが、BAL好酸球などの裏付けが必要です。この処置直後の時間関係では再膨張性浮腫を優先します。
判断のポイント
胸水ドレナージ後の短時間に出現した呼吸苦と、再膨張した右肺優位のすりガラス影・浸潤影から再膨張性肺水腫を考える。発症の時間関係が鑑別に重要である。
鑑別・注意点
片側優位が典型だが対側にも異常を生じ得る。感染、出血、誤嚥や心原性肺水腫なども臨床状況と合わせて評価し、陰影の存在だけで原因を決めない。
参考文献
診断専門医 2023年度 問21
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問21
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
誤嚥は下葉背側など依存部の気道性陰影が手掛かりで、好酸球・IgE増加を伴う粘液栓の病態には劣ります。
b|第一候補ではない
気道狭窄や壁肥厚を評価しますが、強いアレルギー性背景と粘液栓の組合せを第一に説明しません。
c|第一候補ではない
好酸球増加は合いますが、末梢肺野の浸潤影より中枢気道内の粘液栓が主所見です。
d|第一候補ではない
末梢・気管支周囲の浸潤影を来しますが、高IgEと粘液栓を伴う気道病変では他候補を優先します。
e|最も適合する
好酸球・IgE増加と粘液栓、無気肺が整合します。原因真菌の感作・培養などを確認します。
判断のポイント
気道に沿う粘液栓と末梢の含気低下に、好酸球増多・IgE上昇が重なり、アレルギー性気管支肺真菌症を考える。気管支拡張や粘液の高吸収は診断を支持する所見である。
鑑別・注意点
慢性好酸球性肺炎も好酸球増多を示すが、気管支内粘液栓を中心とする分布を重視する。真菌特異的IgEなどで感作を評価し、菌種を画像だけで決めない。2024年改訂基準は出題後の補足として参照する。
診断専門医 2023年度 問22
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問22
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
すりガラス影は共通しますが、透析背景と高吸収を伴う小葉中心性病変は石灰沈着を支持します。
b|第一候補ではない
淡い小葉中心性粒状影は似ますが、高吸収成分と腎不全の背景を説明する病態には劣ります。
c|第一候補ではない
感染徴候やウイルス検査が必要で、慢性透析と肺の高吸収成分からは代謝性病変を優先します。
d|第一候補ではない
喫煙関連の小葉中心性病変ですが、石灰化を示唆する吸収値と透析背景とは結び付きにくい候補です。
e|最も適合する
腎不全に伴うCa・P代謝異常で肺に石灰が沈着し、小葉中心性の高吸収を伴うすりガラス影を生じ得ます。
判断のポイント
透析患者の両肺に淡い小葉中心性陰影があり、縦隔条件でも高吸収部分を認めるため、異所性肺石灰化症を考える。石灰化が肺野条件ではすりガラス影に見える点が重要である。
鑑別・注意点
Ca・リン代謝異常や副甲状腺機能亢進を評価する。metastatic pulmonary calcificationのmetastaticは腫瘍転移を意味せず、代謝異常を背景とした石灰沈着を指す。
参考文献
診断専門医 2023年度 問23
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問23
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
蜂巣肺や牽引性気管支拡張などの線維化を主に評価する病態で、呼気の著しい空気捕捉とは異なります。
b|最も適合する
移植後の背景と呼気で明瞭になる空気捕捉が小気道閉塞を支持します。呼吸機能と感染除外を合わせます。
c|条件・追加確認が必要
空気捕捉は共通しますが、線維化と抗原曝露の裏付けが必要です。本例では移植関連の小気道病変を優先します。
d|第一候補ではない
びまん性小葉中心性結節、気管支拡張、慢性副鼻腔炎などが手掛かりで、この呼気所見だけでは支持しません。
e|第一候補ではない
上葉胸膜直下の線維化・容量減少が中心です。主所見である呼気の空気捕捉とは異なります。
判断のポイント
呼気にも低吸収域が残るair trappingを認め、骨髄移植後という背景から閉塞性細気管支炎を考える。吸気像だけより呼気像で小気道閉塞が明瞭になる。
鑑別・注意点
移植後には感染、薬剤障害、PPFEなども起こる。肺機能検査の閉塞性障害、GVHDの評価、感染除外と組み合わせ、air trapping単独を病理診断と同一視しない。
診断専門医 2023年度 問24
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問24
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
粉塵曝露と上肺優位の境界明瞭結節などを評価しますが、今回の気管支血管束・リンパ節病変には劣ります。
b|第一候補ではない
血行散布によるランダムな微小結節が代表で、囊胞や気管支血管束の病変の組合せとは異なります。
c|第一候補ではない
小葉中心性病変は共通しますが、腋窩リンパ節や間質・囊胞性変化まで含めると他候補を優先します。
d|最も適合する
リンパ節腫大と気管支血管束・小葉間隔壁に沿う肺病変が支持します。全身炎症所見と組織診で確定します。
e|第一候補ではない
中枢気管支拡張と粘液栓、真菌感作などが重要で、本例のリンパ系分布の第一候補にはしません。
判断のポイント
両側の小葉中心性粒状影、気管支血管束や間質の肥厚、囊胞と複数領域のリンパ節腫大を合わせて、多中心性Castleman病を考える。肺所見だけでなく腋窩などの節性病変も読む。
鑑別・注意点
類似した所見は感染症や他のリンパ増殖性疾患にもある。炎症反応、免疫グロブリン、HHV-8などの背景とリンパ節病理を確認し、CTだけで病型や原因を確定しない。
診断専門医 2023年度 問25
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問25
解答例:a(旧解答dから修正)
選択肢別の解説
a|最も適合する
前縦隔の境界明瞭な充実性病変に石灰化を伴い、画像上の第一候補です。被膜・浸潤を全断面で評価します。
b|第一候補ではない
単純な液体性病変より充実性の内部構造が目立ち、単純囊胞を第一候補にはしません。
c|第一候補ではない
胸腺形態を保つびまん性増大や化学シフトでの低下などが手掛かりで、限局性腫瘤の形態とは異なります。
d|条件・追加確認が必要
脂肪・液体・石灰化の混在が典型です。脂肪がないだけでは除外できませんが、提示像では充実性胸腺腫瘍を優先します。
e|第一候補ではない
分葉状の腫瘤や多領域リンパ節腫大などを評価します。未治療での石灰化は典型的ではありません。
判断のポイント
前縦隔の比較的境界明瞭な充実性腫瘤に石灰化があり、胸腺腫を第一に考える。提示画像では成熟奇形腫を積極的に支持する脂肪・液体の混在が明瞭ではない。
鑑別・注意点
石灰化だけで奇形腫とは診断できず、胸腺腫にも内部・辺縁石灰化がある。一方、成熟奇形腫に脂肪がない例もあるため、脂肪を認めないことだけで完全に除外せず、全断面の性状と増強を評価する。
診断専門医 2023年度 問26
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問26
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
発生部位は合いますが、副甲状腺・下垂体・消化性潰瘍の組合せではMEN1関連腫瘍を優先します。
b|第一候補ではない
若年の前縦隔腫瘤の鑑別ですが、脂肪・石灰・囊胞の混在やMEN1との関連を支持する所見に乏しい候補です。
c|第一候補ではない
若年の前縦隔腫瘤として鑑別しますが、内分泌腫瘍群との関連からは他候補を優先します。
d|最も適合する
MEN1を示唆する複数の内分泌病変に胸腺神経内分泌腫瘍の組合せが整合します。病理で確認します。
e|第一候補ではない
若年男性の前縦隔腫瘤では鑑別ですが、MEN1の臨床的組合せとの結び付きは弱い候補です。
判断のポイント
副甲状腺機能亢進、消化性潰瘍、下垂体腫瘤の組み合わせはMEN1を示唆する。この背景での前縦隔腫瘤として胸腺カルチノイド、すなわち胸腺神経内分泌腫瘍を考える。
鑑別・注意点
MEN1の代表病変は副甲状腺、膵・消化管神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍である。胸腺病変は重要な関連病変だが、前縦隔腫瘤の組織型は病理で確認する。
診断専門医 2023年度 問27
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問27
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
通常は充実性組織の増大で、隔壁を伴う液体性病変が組織間隙へ広がる形態とは異なります。
b|第一候補ではない
充実性成分・不均一増強や腫瘍マーカーなどを評価する病態で、本例の液体性病変とは合いにくい候補です。
c|第一候補ではない
一般には限局した単房性病変で、組織間隙に沿う多房性の広がりでは他候補を優先します。
d|第一候補ではない
脂肪・石灰化・充実部の混在などが手掛かりで、本例の液体性の広がりとは異なります。
e|最も適合する
薄い隔壁を持つT2高信号病変が縦隔の間隙へ広がり、リンパ管奇形を支持します。
判断のポイント
縦隔の構造に沿って広がる低吸収病変と、T2強調像の高信号・隔壁状構造からリンパ管奇形を考える。単一の丸い囊胞より、多房性で周囲に入り込む形態を重視する。
鑑別・注意点
出血・蛋白濃度や病理型でCT値、T1信号、増強の程度は変わる。「リンパ管奇形は一切増強されない」とせず、隔壁や血管成分の増強と充実性腫瘍成分を区別する。
診断専門医 2023年度 問28
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問28
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
全冠動脈が単一開口部から出るかの確認が必要です。左右洞の出始めを全再構成で確認せず断定しません。
b|最も適合する
左冠動脈系を中枢へ追跡すると右側冠動脈洞へ向かう走行が支持されます。開口部と大血管間走行を確認します。
c|第一候補ではない
左回旋枝だけの起始異常で説明できるかを確認しますが、提示された左冠動脈系全体の分岐とは合いにくい候補です。
d|第一候補ではない
右冠動脈を左側へ追跡する異常とは走行が異なります。名称だけでなく洞からの連続性を確認します。
e|第一候補ではない
前下行枝だけの異常ではなく、左冠動脈系の中枢と分岐をまとめて評価する所見です。
判断のポイント
左冠動脈系を末梢から起始部まで追うと、右冠尖側から起こる走行が示されており、左冠動脈右冠尖起始を選ぶ。左回旋枝だけの起始異常とは区別する。
鑑別・注意点
三次元像に加えてMPRで開口部、壁内走行、スリット状狭窄、大血管間走行を評価する。起始異常という名称だけでは虚血リスクや治療適応まで一律に決められない。
診断専門医 2023年度 問29
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問29
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|該当しない
提示された狭窄部は右冠動脈ではなく、前下行枝へ連続する血管上にあります。
b|該当する
前下行枝の内腔狭窄を認め、血管の連続性と直交断面で狭窄程度を評価します。
c|高リスク形態を支持
低吸収プラークと外向きリモデリングは高リスク所見です。CTだけで破綻・不安定性そのものを証明する意味ではありません。
d|条件・追加確認が必要
手術適応は症状、虚血、病変の広がり、心機能などで決まります。この局所CT画像だけでは確定しません。
e|該当しない
血管外径が局所的に拡張する外向き変化が支持され、血管全体が縮む陰性リモデリングとは異なります。
判断のポイント
左前下行枝の狭窄と、その部位の低吸収を含むプラーク・血管の外向き拡大に着目する。これらは高リスクプラークを示唆し、設問の「不安定プラーク」に対応する。
鑑別・注意点
CTはプラークのリスク形態を示すが、破綻や将来の急性冠症候群を確定する検査ではない。提示画像だけで冠動脈バイパス手術の適応を決めず、症状、機能的虚血、病変全体や併存疾患を統合する。
診断専門医 2023年度 問30
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問30
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
心拡大や収縮機能低下を評価しますが、著明なnative T1短縮の第一の説明にはなりません。
b|第一候補ではない
右室形態・機能と脂肪置換などを評価する病態で、今回の心筋T1短縮を最もよく説明しません。
c|最も適合する
施設基準に対して著しいT1短縮は心筋鉄沈着を支持します。T2*、鉄代謝、輸血歴などで確認します。
d|第一候補ではない
浮腫や線維化では通常T1延長を来し、この強い短縮の第一候補にはしません。
e|第一候補ではない
細胞外沈着によりnative T1やECVが高くなる傾向で、本例の短縮とは逆の方向です。
判断のポイント
native T1が提示された施設基準より著しく短く、鉄沈着による緩和時間短縮を考える。選択肢ではヘモクロマトーシスが最も適合する。
鑑別・注意点
T1値は磁場強度・シーケンス依存のため、異なる装置の数値を直接比較しない。鉄量の評価にはT2*などを併用し、遺伝性か輸血関連かなどの原因は画像だけで確定しない。
診断専門医 2023年度 問31
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問31
解答例:d(代表的な直接関連所見として不適切)
選択肢別の解説
a|関連する
僧帽弁の収縮期前方運動などによる僧帽弁逆流は閉塞性肥大型心筋症に合併し得ます。
b|関連する
肥大心筋の弛緩障害や硬さの増加により、拡張機能障害を生じ得ます。
c|関連する
中隔肥大と僧帽弁運動などで動的な左室流出路狭窄を生じることがあります。
d|直接の代表的関連ではない
三尖弁逆流は併存し得ますが、提示された左室肥大・流出路病変の直接的な代表所見ではありません。
e|関連する
肥大部などの心筋線維化を遅延造影として検出し得ます。すべての患者に認めるわけではありません。
判断のポイント
左室心筋肥厚と流出路の狭小化から肥大型心筋症を考える。僧帽弁逆流、拡張能低下、左室流出路狭窄、肥厚心筋の遅延造影はいずれも関連する代表所見であり、選択肢では三尖弁閉鎖不全が最も適合しない。
鑑別・注意点
三尖弁逆流が肥大型心筋症患者に絶対に生じないという意味ではない。右心病変や肺高血圧などを合併すれば起こり得るため、試験上の代表所見と合併可能性を区別する。
診断専門医 2023年度 問32
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問32
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
冠動脈支配に一致した心内膜下から貫壁性の遅延造影が典型で、本例の非虚血性分布とは異なります。
b|第一候補ではない
中層線維化はあり得ますが、斑状の多領域病変と活動性を示唆する信号の組合せでは他候補を優先します。
c|第一候補ではない
びまん性心内膜下・貫壁性造影や心筋nulling異常が代表で、本例の斑状分布とは異なります。
d|最も適合する
心筋中層・外膜側を含む斑状遅延造影とT2異常が整合します。全身病変・PET・臨床基準を統合します。
e|第一候補ではない
右室拡大、局所壁運動異常などの評価が中心で、提示された左室の斑状病変を第一に説明しません。
判断のポイント
心筋の斑状のT2高信号と、冠動脈支配域に一致しない心筋中層・外膜側を含む遅延造影から心サルコイドーシスを考える。虚血性心筋障害に典型的な心内膜下優位の分布との違いを捉える。
鑑別・注意点
T2高信号は浮腫を支持するが活動性を単独で確定しない。他の心筋炎などにも重なるため、FDG-PET、伝導障害・不整脈、心外病変や病理を統合する。
診断専門医 2023年度 問33
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問33
解答例:eを第一候補(乳頭所見・病理による確認が必要)
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
乳頭皮膚肥厚の鑑別ですが、感染症状や治療反応が必要です。年齢と片側性変化では悪性も精査します。
b|第一候補ではない
良性乳腺変化だけで乳頭乳輪部の異常を説明せず、乳頭病変と乳管内病変を確認します。
c|条件・追加確認が必要
浸潤癌は鑑別に残りますが、マンモグラフィ単独でこの組織型を確定できません。
d|条件・追加確認が必要
乳癌は鑑別ですが、乳頭皮膚病変と乳管内進展の組合せも評価し、病理なしで組織型を固定しません。
e|第一候補・病理確認が必要
片側乳頭乳輪部の変化からPaget病と背景の乳管内病変を候補とします。皮膚診察・生検と乳房精査が必要です。
判断のポイント
乳頭乳輪部の左右差と乳腺内の異常を合わせ、乳管内病変を伴うPaget病を考える。乳頭・乳輪部の所見を背景乳腺と切り離さず評価する問題である。
鑑別・注意点
マンモグラフィだけでPaget病やDCISの併存を確定できない。乳頭のびらん・湿疹様変化などの視診と生検、石灰化の形態・分布、超音波やMRIを合わせる。乳頭乳輪部肥厚は非特異的であり、感染・炎症でも生じる。
診断専門医 2023年度 問34
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問34
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
境界明瞭でT2高信号などは共通し得ますが、BRCA1背景と辺縁増強からは他候補を優先します。
b|第一候補ではない
良性腫瘤も鑑別ですが、既往と遺伝的背景がある新規病変では良性と扱わず組織診を行います。
c|第一候補ではない
大きな分葉状腫瘤や内部間隙が手掛かりで、提示像と背景からの第一候補にはしません。
d|条件・追加確認が必要
MRIだけでは受容体を確定できません。BRCA1関連という背景ではトリプルネガティブを優先します。
e|最も適合する
BRCA1関連乳癌ではこの表現型が多く、境界明瞭な辺縁増強腫瘤も支持します。ER・PgR・HER2の病理評価で確定します。
判断のポイント
BRCA1病的バリアントを背景とした対側乳房腫瘤では、トリプルネガティブ乳癌の可能性が高い。比較的境界明瞭な腫瘤や辺縁優位の増強も、この表現型で報告される。
鑑別・注意点
BRCA1関連乳癌がすべてトリプルネガティブという意味ではない。ER、PgR、HER2の結果による病理学的分類で確定し、MRIだけで受容体の状態を決めない。
診断専門医 2023年度 問35
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問35
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
比較的境界明瞭な腫瘤を呈することが多く、著しいスピキュラと後方陰影では通常型浸潤癌を優先します。
b|第一候補ではない
粘液成分により境界が比較的明瞭・後方増強となることがあり、この強い線維性収縮の像とは異なります。
c|第一候補ではない
分葉状で境界が比較的明瞭な大きな腫瘤が代表で、周囲へ放射状に伸びる所見では他候補を優先します。
d|条件・追加確認が必要
構築の乱れで癌に似ることがありますが、触知腫瘤と明瞭な充実性病変では浸潤癌を優先して病理確認します。
e|最も適合する
スピキュラを伴う高濃度腫瘤と不整低エコー、後方陰影が支持します。画像のみで組織型を確定せず生検します。
判断のポイント
マンモグラフィで放射状のスピキュラを伴う高濃度腫瘤、超音波で不整低エコー腫瘤と後方減衰を認め、浸潤性乳管癌を考える。周囲への浸潤や線維性反応を示唆する形態である。
鑑別・注意点
放射状瘢痕などでも構築の乱れは生じるため、画像だけで組織型を確定しない。典型的な悪性所見に乏しい高グレード癌もあり、スピキュラの有無だけで悪性度を順位づけない。
診断専門医 2023年度 問36
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問36
解答例:a、cを候補(異常体動脈の連続追跡が必要)
選択肢別の解説
a|候補となる
肺底部の囊胞性病変では異常体動脈流入を追跡し、分画症成分を検討します。提示静止画だけでは流入血管の確定に限界があります。
b|第一候補ではない
腹腔臓器が横隔膜を越える連続性が必要で、肺内の囊胞性病変という位置とは異なります。
c|候補となる
胎児期からの肺内多囊胞性病変はCPAMを支持します。体動脈流入があれば分画症との混合病変も考えます。
d|第一候補ではない
肺葉の過膨張と血管影減少が主で、複数の壁を持つ囊胞性病変とは異なります。
e|第一候補ではない
正常の肺底部構築への体動脈供給を指します。異常な多囊胞性構築がある場合はこの分類だけでは説明しません。
判断のポイント
右肺底部の多発囊胞性病変から先天性肺気道奇形(CPAM)を考え、肺内型肺分画症とのhybrid lesionも候補にする。ただし提示静止画だけで体循環からの流入動脈を確認できたとはせず、連続断面で追跡する必要がある。
鑑別・注意点
囊胞だけで肺分画症は確定できない。造影CTの全断面・血管再構成で異常動脈の起始と還流静脈を追跡し、正常肺の大動脈起始動脈供血とは肺実質・気道の異常の有無で区別する。
診断専門医 2023年度 問37
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問37
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
新生児の大きな頸部囊胞内に空気があり、咽頭との交通を示唆します。梨状窩との連続性を内視鏡などで確認します。
b|第一候補ではない
角化物を含む病変ですが、咽頭近傍の囊胞内ガスと新生児の呼吸症状では他候補を優先します。
c|第一候補ではない
舌骨近傍の正中病変が代表で、この咽頭側方から下方に伸びる病変と気腔の組合せとは異なります。
d|第一候補ではない
頸部側方囊胞の鑑別ですが、通常の第2鰓裂由来病変より咽頭への交通を伴う病態を優先します。
e|第一候補ではない
多房性で組織間隙に広がることが多く、単一大囊胞内の空気と咽頭への関係からは他候補を優先します。
判断のポイント
新生児の大きな頸部囊胞性病変に内部の空気を認め、咽頭との交通をもつ梨状窩瘻を考える。喘鳴は病変による気道圧排と整合する。
鑑別・注意点
年長児では反復性頸部膿瘍や化膿性甲状腺炎、新生児では囊胞・呼吸症状が前景に立つことがある。左側が多いという頻度だけで左右を決めず、実際の画像に従って交通路を評価する。
診断専門医 2023年度 問38
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問38
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
側頭葉・島などの優位な病変が代表で、本例の両側対称性視床と脳幹の病変とは異なります。
b|条件・追加確認が必要
深部静脈血栓でも両側視床障害を来します。静脈描出を確認しますが、感染関連の広い対称性分布ではANEを優先します。
c|最も適合する
発熱・けいれんに両側視床と脳幹の対称性病変が対応します。感染後の急性壊死性脳症を支持する分布です。
d|第一候補ではない
二相性経過と遅発性の皮質下白質拡散異常が代表で、提示された視床・脳幹中心のT2異常とは異なります。
e|第一候補ではない
脳梁膨大部の一過性病変が中心で、この両側視床・脳幹主体の分布とは異なります。
判断のポイント
発熱・けいれんに、両側視床と脳幹の対称性T2高信号病変を伴い、急性壊死性脳症(ANE)を考える。左右対称な深部灰白質病変が画像診断の要点である。
鑑別・注意点
両側視床病変には深部静脈血栓症や代謝性疾患などもある。DWI・ADC、出血所見、静脈系、血液・髄液所見を組み合わせ、T2像だけで感染病原体を同定しない。
診断専門医 2023年度 問39
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問39
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
輪状増強と中心部のDWI高信号が膿性内容を支持します。ADC、炎症所見や培養と合わせて確認します。
b|第一候補ではない
典型的には充実部の動脈相濃染と後期の相対低信号を評価し、輪状病変中心部の所見では膿瘍を優先します。
c|条件・追加確認が必要
輪状増強を来す腫瘍として残りますが、中心部の拡散所見では膿瘍を優先します。ADCや遅延増強を確認します。
d|第一候補ではない
充実部に拡散異常を示し得ますが、液状中心と輪状増強の組合せでは第一候補にはしません。
e|第一候補ではない
単純液体は通常強い拡散制限を示さず、壁の輪状増強も単純囊胞の典型ではありません。
判断のポイント
辺縁が増強し中心部は増強されにくい病変で、内容部の強いDWI高信号があり肝膿瘍を考える。粘稠な膿や細胞成分に伴う拡散制限が鑑別の手掛かりとなる。
鑑別・注意点
ADC画像は提示されていないため、この画像だけで拡散制限を測定済みとは記載しない。ADC低下、炎症反応や血液培養を確認し、壊死性腫瘍との鑑別には壁・内部成分の増強と経過も用いる。
診断専門医 2023年度 問40
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問40
解答例:e
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
癌既往から鑑別ですが、S4被膜下の非増強性・高吸収内容の病変は特殊な囊胞も考えます。既往だけで転移とはしません。
b|第一候補ではない
辺縁結節状濃染と求心性充填などが代表で、増強のない病変とは異なります。
c|第一候補ではない
充実部の動脈相濃染やwashoutなどが手掛かりで、本例の非増強性病変とは合いにくい候補です。
d|第一候補ではない
通常は動脈相で強く増強する充実性病変です。非増強性の高吸収内容とは異なります。
e|最も適合する
S4の被膜下に位置する非増強性病変で、蛋白性内容による高吸収が整合します。確定は病理学的評価によります。
判断のポイント
肝S4の被膜下にある、単純CTで通常の水より高吸収の小病変で、明らかな内部増強がないため線毛性前腸性肝囊胞を考える。粘液・蛋白を含む内容が高吸収の理由となる。
鑑別・注意点
直腸癌の既往だけで肝転移と決めない。単純像と造影像を比較し、増強の有無とMRIの内容性状を評価する。画像所見は特異的ではなく、最終的な確定は病理に依存する。
診断専門医 2023年度 問41
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問41
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
全身性の脂質代謝異常は脂肪肝の背景ですが、S4に限局する地図状変化では局所静脈還流の影響を考えます。
b|最も適合する
S4の限局性変化は異常胃静脈などのthird inflowに伴う脂肪分布・灌流差で説明し得ます。血管走行を追跡します。
c|第一候補ではない
慢性肝障害の原因ですが、この特徴的な限局性分布を単独で説明する第一候補ではありません。
d|第一候補ではない
胆道拡張や膵胆管の合流形態を評価する病態で、S4の局所的脂肪・灌流差とは異なります。
e|第一候補ではない
びまん性脂肪化などの背景にはなりますが、部位に特徴のある局所的変化では静脈還流差を優先します。
判断のポイント
肝S4の地図状低吸収域は血管を圧排する腫瘤というより、限局性脂肪化・灌流の違いを示唆する。この好発部位では異常胃静脈などのthird inflowという静脈還流の解剖変異を考える。
鑑別・注意点
限局性脂肪化と脂肪肝の限局性非脂肪化のいずれもthird inflowと関連し得る。単純CT・化学シフトMRIで脂肪を確認し、低吸収というだけで脂肪と断定せず、必要に応じて異常静脈を追跡する。
診断専門医 2023年度 問42
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問42
解答例:eを候補(提示断面のみでは確定困難)
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
造影される血管性病変が基本で、この液体性の内部構造とは異なります。
b|第一候補ではない
充実部の濃染やwashoutなどを評価しますが、提示像は主に囊胞性です。
c|第一候補ではない
通常は充実性肝細胞性腫瘍で、今回の液体性構造を第一には説明しません。
d|条件・追加確認が必要
単房性の液体性病変として重要な鑑別です。壁や隔壁の増強が明瞭でなければ画像だけでMCNと区別できません。
e|候補・確定保留
女性の左葉囊胞性病変としてMCNを候補にしますが、提示断面の壁だけで確定しません。卵巣様間質など病理が必要です。
判断のポイント
女性の肝左葉にある比較的大きな囊胞性病変で、壁を伴うことから粘液性囊胞腫瘍(MCN)を候補にする。壁・隔壁・結節の増強と胆管交通の有無が鑑別に重要である。
鑑別・注意点
提示画像で多房性や明らかな壁在結節があるとまでは断定しない。単房性MCNもある一方、単純囊胞との重なりがあり、若年という背景だけでも決められない。MCNの確定には卵巣様間質を含む病理学的評価が必要である。
診断専門医 2023年度 問43
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問43
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
重症SOSでは肝不全・多臓器不全に至り得ます。肝性脳症を伴う本例で良好な予後を一般化できません。
b|誤り
類洞から小静脈の流出障害により門脈圧は上昇し得ます。低下を特徴とはしません。
c|誤り
肝静脈は狭小化や描出不良となることがあり、拡張を典型所見とはしません。
d|正しい
門脈圧上昇や全身の体液変化に伴って胆囊壁浮腫を来し、腹水などと合わせ診断を補助します。
e|誤り
障害の中心は類洞・小静脈で、大きな門脈の血栓を必須所見・高頻度所見とはしません。
判断のポイント
骨髄移植後の肝障害に不均一な肝実質増強があり、類洞閉塞症候群(SOS/VOD)を考える。胆囊壁浮腫、腹水、肝腫大や肝静脈狭小化は関連する画像所見である。
鑑別・注意点
SOSは類洞・小静脈レベルの流出障害であり、門脈血栓が必須ではない。門脈圧亢進を伴い、重症例では多臓器不全に至る。移植40日後でも遅発性病変を除外せず、臨床診断基準と経時変化を統合する。
参考文献
診断専門医 2023年度 問44
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問44
解答例:b
選択肢別の解説
a|正しい
腎内血流やレニン系の変化などに関連して高血圧を来し、腎機能が保たれる時期から管理が重要です。
b|誤り
肝囊胞が多発しても肝合成能は保たれることが多く、肝機能障害が一般的という説明は不適切です。
c|正しい
成人期まで目立つ症状がないことがあります。ただし小児でも高血圧や腎病変の評価が必要な例があります。
d|正しい
頭蓋内動脈瘤の頻度は一般集団より高く、家族歴などに応じた検査適応を判断します。
e|条件付きで正しい
適切な抗菌薬で改善しない感染囊胞などではドレナージを検討します。すべての囊胞や感染例へ一律に行いません。
判断のポイント
多発する肝・腎囊胞からADPKDを考える。肝囊胞は多くても肝合成能が保たれることが多く、「肝機能障害を伴う場合が多い」という一般化が不適切である。
鑑別・注意点
高血圧や頭蓋内動脈瘤の合併に留意する。感染囊胞のドレナージは抗菌薬で改善しない場合や大きな感染病変などで検討し、すべての囊胞に行うわけではない。最新KDIGOは出題後の補足として参照する。
診断専門医 2023年度 問45
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問45
解答例:a、d(旧解答c、dから修正)
選択肢別の解説
a|正しい
小児で多く報告された薬剤関連病態ですが、成人や高齢者にも生じます。小児に限定する意味ではありません。
b|誤り
胆囊内の薬剤沈殿が主な病態で、肝内結石の合併を特徴とはしません。
c|誤り
セフトリアキソンのカルシウム塩の沈殿が主体で、通常胆石にみる層状石灰化を特徴とはしません。
d|正しい
胆汁中へ排泄された薬剤がカルシウムと沈殿し、短期間に高吸収の胆泥・結石様物質を生じ得ます。
e|誤り
無症状では薬剤変更・中止後の経過観察が基本です。胆管炎や閉塞などがあれば処置を個別に検討します。
判断のポイント
短期間に胆囊内へ高吸収物質が出現しており、セフトリアキソン関連偽胆石を考える。小児で多く報告されるが、成人・高齢者でも起こる。
鑑別・注意点
主な沈殿成分はセフトリアキソンのカルシウム塩で、通常の胆石と同じ層状石灰化を特徴とするものではない。薬剤の変更・中止後に消退する例が多く、無症状例の第一選択を胆囊摘出術とはしない。胆管炎・閉塞などの合併時は個別の処置が必要になる。
診断専門医 2023年度 問46
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問46
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|誤り
膵炎に関連する液体貯留・壊死性内容を考える所見で、悪性腫瘍が多いという説明にはなりません。
b|誤り
膵液・炎症性液体や壊死組織が主体で、粘液産生腫瘍の内容と同じに扱いません。
c|誤り
壊死性デブリ自体は通常造影されません。遅延増強する充実性腫瘍とは区別し、壁と内部の増強を確認します。
d|条件付きで正しい
約4週は壁形成と分類の再評価の目安です。出血・感染が疑われる際に4週待つという意味ではありません。
e|正しい
膵酵素や炎症が周囲動脈を傷害し、仮性動脈瘤と出血を生じ得ます。動脈相で連続性を確認します。
判断のポイント
慢性膵炎の背景で新たに生じた膵周囲病変では、膵炎に関連する液体貯留や壊死性内容を考える。約4週後の壁形成・内容の変化の再評価と、周囲動脈の仮性動脈瘤の確認が重要である。
鑑別・注意点
急性増悪の発症時期や壊死の有無が不明なため、画像だけでANC・仮性囊胞・WONのいずれかを確定しない。4週間は分類や壁成熟の目安で、出血・感染などが疑われる際に4週間待つという指示ではない。
診断専門医 2023年度 問47
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問47
解答例:a、eを候補(eは診断・病変条件を確認した場合)
選択肢別の解説
a|適切な候補
乏血性で肝細胞相低信号の結節は診断アルゴリズムに沿った追加精査と厳密な経過観察の対象になり得ます。
b|適応を支持しない
小さな限局病変の提示だけで広範な右葉切除を選びません。診断、部位、残肝機能などの情報が必要です。
c|第一選択ではない
典型的な多血性HCCが確定しておらず、局所の乏血性結節へ直ちにTACEを選ぶ状況ではありません。
d|適応を支持しない
切除・局所療法などが可能な限局小病変に、全身薬物療法を直ちに開始する根拠はありません。
e|条件付きの候補
追加検査などでHCCと診断され、径・位置・肝予備能が適合する場合に局所焼灼を検討します。肝細胞相低信号だけでは適応を確定しません。
判断のポイント
慢性B型肝炎の高リスク背景で肝細胞相低信号結節を認めるが、動脈相の典型的濃染が明瞭ではない。乏血性早期HCCなどを考え、厳密な経過観察や追加精査を行い、HCCと診断した小病変では局所焼灼を検討する。
鑑別・注意点
肝細胞相低信号だけで即座に全結節をRFAの対象にしない。腫瘍径、増大、Sonazoid造影超音波や生検などを含む診断アルゴリズムに従う。経過観察と治療は同じ状況ですべて並行実施するという意味ではなく、診断とリスクに応じた選択肢である。
診断専門医 2023年度 問48
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問48
解答例:aを第一候補(旧解答eから修正)
選択肢別の解説
a|最も適合する
不均等に変形・拡張した腎杯と実質菲薄化は多発狭窄を伴う腎結核を支持します。尿検査と治療歴で確認します。
b|第一候補ではない
独立した囊胞が両腎に多数生じる形態より、片側の腎杯系の変形が中心です。
c|条件・追加確認が必要
慢性感染による実質破壊は鑑別ですが、結石や腎周囲炎症などを確認し、複数腎杯の狭窄性変形では結核を優先します。
d|第一候補ではない
単一閉塞では腎盂・腎杯が連続して拡張することが多く、複数腎杯の不均等な変形を十分説明しません。
e|条件・追加確認が必要
既往から検索は必要ですが、再発腫瘤が示されておらず、病歴だけで原因と断定しません。尿路精査で除外します。
判断のポイント
左腎では腎杯の不均等な拡張・変形と実質菲薄化があり、多発する腎杯頸部狭窄を伴う腎結核を考える。単一の尿管閉塞による均等な水腎症とは異なる分布を重視する。
鑑別・注意点
膀胱癌治療歴はあるがBCG投与は明記されていないため、BCG関連感染と断定しない。尿の抗酸菌培養・核酸検査、尿路造影、治療歴の確認で裏付け、尿路上皮癌再発や慢性感染も鑑別する。
参考文献
診断専門医 2023年度 問49
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問49
解答例:b、eを優先(旧解答a、bから修正、追加評価が必要)
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
限局した低吸収結節と測定CT値などが手掛かりです。両側の脚に沿う腫大という提示形態では他候補を優先します。
b|候補となる
両側副腎の形態を保つ腫大として候補です。内分泌機能と経時変化を調べます。
c|条件・追加確認が必要
高血圧だけでは確定できません。腫瘤形態、カテコラミン検査、造影などによる評価が必要です。
d|第一候補ではない
肉眼的脂肪を持つ限局腫瘤が代表で、提示病変には明らかな脂肪性構造を認めません。
e|候補となる
両側性の軟部組織腫大で副腎形態が残ることもあり候補です。全身検索・病理なしで確定しません。
判断のポイント
両側副腎の形態をおおむね保ったびまん性腫大として読み、副腎過形成と副腎悪性リンパ腫を優先する。独立した限局性結節より、両側の脚に沿う肥厚を重視する。
鑑別・注意点
単純CTの提示画像には測定CT値や経時変化がなく、二つの病態を確定はできない。高血圧だけで機能性腺腫と決めず、内分泌検査、化学シフトMRI、造影や全身所見を確認する。リンパ腫でも副腎形態が残る例がある。
診断専門医 2023年度 問50
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問50
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
膀胱頂部前壁から尿膜管方向へ連続する高T2成分を持つ病変は、粘液を含む尿膜管癌を支持します。
b|第一候補ではない
平滑筋性腫瘍は通常充実性で比較的低T2信号となり、今回の尿膜管方向の粘液性病変とは異なります。
c|第一候補ではない
慢性刺激などの背景と壁の充実性病変を評価しますが、この正中頂部の位置と内容では腺癌を優先します。
d|第一候補ではない
豊富な血流と排尿時の発作性症状などが手掛かりで、尿膜管沿いの高T2病変とは異なります。
e|条件・追加確認が必要
血尿の原因として頻度は高いものの、頂部正中の進展形態では尿膜管由来病変を優先し病理確認します。
判断のポイント
膀胱頂部前壁から頭側へ連続する病変の位置とT2高信号成分から、尿膜管由来の粘液腺癌を考える。粘液を含む腫瘍は囊胞状・高T2信号の成分を示し得る。
鑑別・注意点
尿路上皮癌は頻度が高くても、尿膜管に沿う正中・膀胱頂部の病変では別の組織型を考える。石灰化の有無だけでは確定せず、膀胱鏡・病理と全体の進展範囲を評価する。
参考文献
診断専門医 2023年度 問51
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問51
解答例:d
選択肢別の解説
a|支持されない
提示範囲の骨盤側壁に明瞭な腫大リンパ節を指摘する所見ではありません。全骨盤の評価は別途必要です。
b|支持されない
前方の病変を中心域と呼ぶのは位置関係に合いません。中心域は射精管を取り囲む後上方の区域です。
c|支持されない
提示像の区域と周囲構造から単純に底部とは判断しません。底部・中部・尖部は多断面で確認します。
d|適切
前立腺腹側に血管性構造があり静脈叢として同定します。前方間質や病変とは区別します。
e|支持されない
液体性変化を示す肥大結節として説明する所見ではなく、前方の拡散異常を別に評価します。
判断のポイント
前立腺腹側の血管構造を静脈叢として同定する。前方にみられるT2低信号とDWI高信号の病変は中心域の腫瘍と一律に扱わず、移行域・前方線維筋性間質との位置関係を確認する。
鑑別・注意点
この設問は病変名だけでなく断面と周囲解剖の読影を問う。中心域、移行域、辺縁域、底部・中部・尖部を区別し、癌の診断やPI-RADS分類は多断面・病変径を含む所見全体で行う。
診断専門医 2023年度 問52
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問52
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
子宮腔内に付着する残存組織を評価しますが、提示病変は筋層由来の大きな腫瘤です。
b|第一候補ではない
内膜由来の悪性充実性病変が代表で、産褥期と筋腫辺縁の出血性信号からは他候補を優先します。
c|条件・追加確認が必要
出血・壊死を伴う筋層腫瘤として鑑別は残りますが、産褥期の疼痛と辺縁信号の組合せは赤色変性を支持します。
d|最も適合する
産褥期の疼痛・発熱と筋腫辺縁の脂肪抑制T1高信号が出血性梗塞に整合します。
e|第一候補ではない
脂肪によるT1高信号なら脂肪抑制で低下します。本例で抑制されない高信号は血液成分を考えます。
判断のポイント
産褥期の疼痛・発熱に、子宮筋腫の辺縁優位の脂肪抑制T1高信号が対応し、赤色変性を考える。静脈血栓や出血性梗塞に伴う血液成分がT1短縮を生じる。
鑑別・注意点
T1高信号をすべて脂肪としない。T2の低信号辺縁や内部変化、造影所見、経時変化を合わせる。産褥期だからすべて良性とは判断せず、感染や遺残胎盤なども病変の位置・症状から鑑別する。
診断専門医 2023年度 問53
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問53
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
癌も鑑別に残りますが、囊胞状変化と強いADC低下が目立たない点では良性内膜病変を優先します。組織診で確認します。
b|候補となる
囊胞状変化を伴う内膜内病変として整合します。内分泌療法の種類と出血の有無を確認します。
c|候補となる
内膜のびまん性・囊胞性肥厚として整合します。異型の有無はMRIでは確定できず組織評価が必要です。
d|第一候補ではない
筋層に連続する低T2主体の結節が代表で、内膜の広い囊胞性変化とは異なります。
e|第一候補ではない
筋層への浸潤や充実部の拡散異常などを評価しますが、提示された囊胞性内膜病変の第一候補にはしません。
判断のポイント
内膜の囊胞状変化を伴う肥厚に、強いADC低下が目立たないことから、内膜ポリープや内膜増殖症を優先する。乳癌の内分泌療法では、とくにタモキシフェン関連の内膜変化を考慮する。
鑑別・注意点
設問に薬剤名は明記されていないため、タモキシフェン投与を断定しない。ADCが高いことだけでは癌や異型増殖症を完全には除外できず、不正出血や臨床リスクに応じて内膜組織診を行う。
診断専門医 2023年度 問54
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問54
解答例:eを第一候補
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
DWI高信号だけでは悪性とは判断しません。充実部の増強、壁在結節や進展所見を追加評価します。
b|条件・追加確認が必要
膿性内容もDWI高信号となりますが、炎症症状・周囲炎症や卵管病変の情報がなく、本例では他候補を優先します。
c|第一候補ではない
多房性で信号の異なる内容や増強する充実部などが手掛かりで、この単純な囊胞状形態とは合いにくい候補です。
d|第一候補ではない
線維成分の豊富な充実性病変ではT2低信号が代表で、本例の高T2囊胞性内容とは異なります。
e|最も適合する
角化物により強いDWI高信号を示す成熟奇形腫を考えます。明瞭な囊胞内脂肪がなくても除外せず、壁内微量脂肪や病理を確認します。
判断のポイント
境界明瞭な囊胞性病変に強いDWI高信号を認め、角化物を含む成熟囊胞性奇形腫を考える。囊胞内に明瞭な脂肪信号がなくても、この腫瘍を除外できない。
鑑別・注意点
提示されたin-/out-of-phase像では明らかな信号低下を断定しない。壁内の微量脂肪、内容の層状構造、脂肪抑制像、ADCと造影を評価する。DWI高信号だけでは悪性腫瘍や膿瘍を確定も除外もできない。
診断専門医 2023年度 問55
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問55
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
成人腸重積の先進部になり得ますが、提示先進部は明瞭な脂肪性腫瘤として読めず、軟部組織性病変を優先します。
b|最も適合する
大腸の重積に伴う先進部の軟部組織性隆起を考えます。悪性先進部を優先して精査し、肉眼型と組織は内視鏡・病理で確認します。
c|第一候補ではない
連続性粘膜炎症が中心で、器質的な先進部を伴う局所重積を第一に説明する病態ではありません。
d|第一候補ではない
腸管壁肥厚は来しますが、巻き込まれた腸間膜と同心円状の重積構造の原因としては腫瘤を優先します。
e|条件・追加確認が必要
先進部になる可能性はありますが、大腸の軟部組織性腫瘤では頻度と形態から大腸癌を先に検討します。
判断のポイント
同心円状に重なる腸管壁と巻き込まれた腸間膜から大腸の腸重積を考える。先進部の軟部組織性腫瘤を原因として、選択肢では隆起型大腸癌が最も考えやすい。
鑑別・注意点
成人の大腸重積では器質的病変、とくに悪性腫瘍の検索が重要である。ただし重積そのものから組織型や1型を確定できるわけではなく、全断面・内視鏡・病理で原因を確認する。
診断専門医 2023年度 問56
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問56
解答例:c
選択肢別の解説
a|所見として適切
腹膜の肥厚・増強を炎症の分布とともに評価します。単独で原因を確定する所見ではありません。
b|所見として適切
腸管外の小気泡を確認し、穿孔部位や膿瘍との連続性を全断面で検索します。
c|不適切
炎症性変化を伴う腹水を、画像だけで単純な漏出性と決められません。必要に応じて腹水検査を行います。
d|所見として適切
炎症に伴う腸間膜の血管・静脈の目立ちを評価します。血栓やうっ血の原因も全体で確認します。
e|所見として適切
腸間膜脂肪の濃度上昇・索状影は炎症の波及に整合します。
判断のポイント
腹膜・腸管周囲の炎症性変化、腸間膜脂肪織の混濁、腸管外ガスを評価する状況であり、腹水を単純な漏出性と断定する記載が不適切である。
鑑別・注意点
CTは穿孔・腹膜炎を示唆するが、腹水の蛋白濃度や性状を確定する検査ではない。必要に応じて腹水検査を行い、炎症性・感染性腹水を鑑別する。「CT値が高いから必ず滲出性」とも決めない。
診断専門医 2023年度 問57
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問57
解答例:bを手技候補(動的血行の確認が必要)
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
標的静脈瘤と側副排血路の区別には連続造影での流入・停滞確認が必要です。一枚だけで十分な標的描出を確定しません。
b|適切な候補
細い側副路が造影され標的内の停滞が不十分な状況では、少量ずつの段階注入で側副路を処理する方法を検討します。
c|条件・追加確認が必要
バルーン周囲からの漏れを示す動画所見が必要です。側副路の描出だけを密着不良とは解釈しません。
d|支持されない
肺静脈への明瞭な連続性をこの静止画から確認できず、側副血行路があるだけで診断しません。
e|条件・追加確認が必要
太い側副路では追加バルーンなどを用いる場合もありますが、本例で必須とは限りません。流出路の径と走行で選びます。
判断のポイント
stepwise injectionは側副排血路があり十分な静脈瘤描出・停滞を得られない場合などに検討する手技である。ただし静止画一枚から実際の停滞不足や流出先を確定せず、標的静脈瘤と側副排血路を動画で確認した上でbを選ぶ。
鑑別・注意点
静止画一枚だけでHirota分類やバルーンの密着不良を確定しない。流出先、造影剤の停滞、胃静脈瘤との連続性を動画で確認する。追加バルーン・コイルなどの要否は側副路の太さと流出形態による。
診断専門医 2023年度 問58
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問58
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切な候補
小径充実性腎腫瘍に対する低侵襲の腎温存療法です。腫瘍位置、病理、手術リスクなどにより選択します。
b|適切な候補
限局した小径腎癌では腎機能を温存する標準的な手術候補です。位置と全身状態を評価します。
c|不適切
囊胞の内容吸引・硬化と、造影される充実性腫瘍の治療は異なり、癌の標準的根治療法にはしません。
d|不適切
持続的な動注などのアクセス確保を目的とする処置で、小径腎癌の局所根治療法には該当しません。
e|標準的候補ではない
腎癌の限局小病変では通常、部分切除や焼灼などを選びます。TACEを同列の標準治療とはしません。
判断のポイント
造影される小さな充実性腎腫瘤として腎癌を考え、腎機能温存を重視した腎部分切除と、選択された患者での経皮的凍結療法が候補となる。
鑑別・注意点
腫瘍径・部位、全身状態、腎機能、病理診断と患者希望により選択する。凍結療法と手術がすべての患者で同じ優先順位という意味ではなく、焼灼では局所再発や再治療の可能性も説明する。
診断専門医 2023年度 問59
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問59
解答例:e
選択肢別の解説
a|正しい
左右の腎に病変を認め、片側の単一腫瘤だけとして評価しません。
b|正しい
両側・多発のAMLはTSCを考える契機です。ただし腎画像だけで症候群の診断を確定しません。
c|正しい
腫瘍内の異常血管に局所拡張を認め、出血リスクを評価する要素となります。
d|条件付きで正しい
4cmは従来の予防治療の目安です。現在は動脈瘤径、症状、増大、妊娠可能性なども統合し、径だけで一律に治療しません。
e|誤り
EOは静脈瘤硬化に用いる薬剤で、腎AMLの標準動脈塞栓物質にはしません。無水エタノールとは別薬剤です。
判断のポイント
脂肪を含む腎腫瘤と異常腫瘍血管・動脈瘤から腎血管筋脂肪腫を考える。EOは静脈瘤硬化に用いる薬剤で、腎AMLの標準的な動脈塞栓物質として選ばない。
鑑別・注意点
2023年の国内TSC関連AML指針では4cm以上や5mm以上の動脈瘤などを予防治療の目安とする。散発例も含め一律に径だけで決めず、症状、増大、出血リスクや腎機能を統合する。無水エタノールとエタノールアミンオレートは別の薬剤である。
診断専門医 2023年度 問60
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問60
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
糖代謝画像では皮質だけでなく基底核・視床などにも生理的集積があり、今回の皮質優位分布とは異なります。
b|第一候補ではない
脳血流分布として深部灰白質も描出されます。皮質受容体を反映する本例の相対的分布とは異なります。
c|第一候補ではない
血流トレーサーでは基底核・視床などにも集積します。皮質優位で深部が乏しい今回の分布では他候補を選びます。
d|最も適合する
皮質が良好に描出され深部灰白質が相対的に乏しい分布は、中枢性ベンゾジアゼピン受容体画像に整合します。
e|第一候補ではない
脳腫瘍などの集積評価に使われますが、正常皮質全体をこのように描出する検査ではありません。
判断のポイント
大脳皮質がよく描出される一方、線条体や視床などの集積が相対的に乏しい分布から、123I-iomazenil SPECTを選ぶ。これは血流そのものではなく中枢性ベンゾジアゼピン受容体を評価する。
鑑別・注意点
集積の局所低下は受容体・神経機能の障害を反映し得るが、その場所を単独で手術対象の焦点と確定しない。発作時期、脳波、MRI、他の機能画像と合わせて局在を判断する。
診断専門医 2023年度 問61
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問61
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
MRAで右中大脳動脈の描出が途絶・低下しています。遅い血流による描出不良も含め必要時は他の血管画像で確認します。
b|不適切
負荷後も右灌流域の反応が乏しく、予備能が正常に保たれる所見とはいえません。定量値を合わせます。
c|適切
右深部の穿通枝領域にDWI高信号があり、急性梗塞と整合します。ADCも確認します。
d|適切
対側大脳病変から皮質橋小脳路を介した遠隔効果により、左小脳血流が低下する交叉性小脳機能解離を考えます。
e|適切
安静像で右中大脳動脈領域の相対的低集積があり、血流低下を支持します。絶対血流値は別に評価します。
判断のポイント
右中大脳動脈の描出低下と穿通枝領域の梗塞に、右半球の血流低下を認める。負荷後にも右灌流域の反応が乏しく、循環予備能が保たれるという解釈が不適切である。
鑑別・注意点
左小脳の血流低下は右大脳病変に伴う交叉性小脳機能解離で説明できる。相対画像だけで絶対血流や盗血量を測定済みとはせず、定量値、負荷前後の条件、血管画像と合わせて判定する。
診断専門医 2023年度 問62
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問62
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
DAT低下は合いますが、早期転倒と前頭部血流低下、心臓MIBGが保たれる組合せではPSPを優先します。
b|最も適合する
早期の易転倒性、前頭部機能低下、DAT低下と比較的保たれる心臓交感神経像が整合します。眼球運動とMRIを確認します。
c|第一候補ではない
DAT低下は共通しますが、後頭葉血流低下や心臓MIBG低下、認知・精神症状の組合せを重視する病態です。
d|第一候補ではない
後部帯状回・楔前部・側頭頭頂の機能低下が代表で、早期転倒とDAT低下を中心とする本例には劣ります。
e|条件・追加確認が必要
DAT低下と前頭頭頂病変はあり得ますが、非対称の皮質徴候・肢節運動障害などが必要で、本例ではPSPを優先します。
判断のポイント
早期からの易転倒性・すくみ足に、前頭部を含む脳血流低下、線条体DAT集積低下と相対的に保たれる心臓MIBG集積の組み合わせから、進行性核上性麻痺を考える。
鑑別・注意点
DAT低下だけでParkinson病とPSPを区別できない。心臓MIBGは薬剤・心疾患・糖尿病などの影響を受け、見かけの集積だけで全例を分類せず、垂直性眼球運動障害や臨床経過、MRIを統合する。
診断専門医 2023年度 問63
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問63
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
前壁にも負荷時に相対的低下し安静で改善する成分があり、虚血なしとはいえません。
b|正しい
側壁の負荷時集積低下が安静時に改善し、可逆性の虚血を支持します。位置ずれと減弱の影響も確認します。
c|支持されない
下後壁は今回の主な可逆性低下領域ではありません。同一断面と極座標の位置を対応させます。
d|誤り
心尖部にも負荷・安静で差があり、虚血がないと一律に判断できません。
e|支持されない
下後壁の固定欠損として梗塞を積極的に示す画像ではありません。壁運動なども合わせます。
判断のポイント
負荷時に前壁から側壁・心尖部の集積が低下し、安静時に改善する成分があるため、側壁の虚血を認めると判断する。負荷・安静の同じ断面と極座標を対応させる。
鑑別・注意点
安静時にも低下が残る領域では梗塞とアーチファクトを区別し、壁運動、減弱補正、位置ずれなどを確認する。冠動脈支配には個人差があり、極座標だけで責任血管を断定しない。
診断専門医 2023年度 問64
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問64
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
骨親和性製剤の明瞭な心筋集積はATTRを疑う所見です。単クローン性蛋白の除外などを満たして診断します。
b|誤り
心臓に強い集積があるため低い比率を予想する記載は合いません。ただし実測ROIなしで数値は確定しません。
c|誤り
骨格と心筋の分布から骨親和性製剤による検査を考え、通常の心筋血流製剤の分布とは区別します。
d|誤り
PYP心アミロイド検査で用いる投与量の代表的範囲はこれより多く、185MBqを標準と固定しません。施設手順・製剤情報を確認します。
e|誤り
通常は投与1時間または3時間後のプロトコルを用い、6時間後を一般的な撮像時刻とはしません。
判断のポイント
心筋に一致する強い集積がSPECT/CTで確認され、ATTR心アミロイドーシスを疑う。血液プールを心筋集積と誤認しないため断層像で確認することが重要である。
鑑別・注意点
ATTRの非生検診断には単クローン性蛋白の除外などが必要で、陽性像のみではAL型を否定できない。PYPは通常1時間または3時間後の撮像を施設手順に従って行い、6時間後を一般的手順とはしない。H/CL比だけの判定も避ける。
診断専門医 2023年度 問65
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問65
解答例:e
選択肢別の解説
a|支持されない
8日後は腎実質からの排泄が改善しています。拒絶反応は画像だけでは確定できず、機能推移・臨床検査を合わせます。
b|支持されない
尿路外への異常な漏出を積極的に示す分布ではありません。膀胱への排泄が認められます。
c|誤り
腎への早期集積と後期の実質残留低下は回復を支持し、機能悪化という解釈とは逆です。
d|条件・追加確認が必要
排泄は改善していますが、翌日から膀胱描出があり、閉塞解除による通過改善だけと断定しません。
e|最も適切
移植直後の取り込みに比べ遅い排泄が8日後に改善し、尿細管障害の回復に合います。ATNの病理確定を意味しません。
判断のポイント
移植翌日は腎への取り込みに比べ排出が遅く、8日後には早期取り込みと膀胱への移行が改善している。移植直後の急性尿細管障害が改善する経過として解釈する。
鑑別・注意点
シンチグラフィだけでATNを病理確定することはできず、拒絶反応などにも重なる。移植直後から膀胱描出があるため、単純な尿路閉塞の解除のみとしてではなく、腎実質からの排泄能の変化を評価する。
診断専門医 2023年度 問66
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問66
解答例:bを想定(投与記録なしに製剤の唯一確定はしない)
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
炎症・腫瘍の集積を評価する静注検査が代表で、足部投与後のリンパ路描出を目的とする本例とは異なります。
b|最も適合する
足部投与後のリンパ路・鼠径リンパ節と皮内逆流を描くHSA-Dリンパシンチに整合します。
c|条件・追加確認が必要
皮下投与すればリンパシンチに用いられ、画像だけで絶対除外できません。製剤・投与記録での確認が必要です。
d|条件・追加確認が必要
コロイドは投与法によってリンパ節描出に使用されます。名称だけで不可能とせず、今回の製剤の確定には投与記録が必要です。
e|第一候補ではない
主に心筋の脂肪酸代謝を評価する製剤で、下肢リンパ流描出を目的とする分布ではありません。
判断のポイント
下肢のリンパ路と鼠径リンパ節の描出に加えて片側下腿の皮膚内への広がりを認め、リンパ浮腫のリンパシンチグラフィと読む。選択肢では99mTc-HSA-Dを選ぶ。
鑑別・注意点
HSA-Dは皮下投与後のリンパ流の評価に用いられる。フィチン酸などのコロイドも投与方法・目的によりリンパシンチに使われるため、「リンパシンチならHSA-Dしか使わない」とはしない。静注時の分布と皮下投与後の分布を区別する。
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2023年度 問67
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問67
解答例:e
選択肢別の解説
a|正しい
過テクネチウム酸は唾液腺と甲状腺に集積し、静注後に経時的な取り込みと排泄を評価します。
b|画像上は適切
甲状腺は明瞭に描出され、生理的取り込みと整合します。定量なしで詳細な機能正常までは保証しません。
c|正しい
唾液腺への集積が乏しく機能低下を支持します。原因疾患は臨床検査と合わせます。
d|手順として適切
飲食による唾液刺激の影響を避けるため検査前の制限を設けます。具体的な時間は施設プロトコルで確認します。
e|誤り
分泌刺激にはレモン汁などの酸味を口から与えるのが通常です。刺激薬の静注を標準手順とはしません。
判断のポイント
99mTc-pertechnetateを静注して唾液腺への取り込みをみた後、レモン汁などの酸味を経口負荷して分泌・排泄を評価する。通常の刺激を「負荷薬剤の静注」とする記載が誤りである。
鑑別・注意点
甲状腺も生理的に描出される。唾液腺の取り込み低下は機能障害を支持するが、Sjögren病を単独で確定するものではない。負荷時刻や絶飲食などの細部は施設プロトコルを確認する。
診断専門医 2023年度 問68
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問68
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
肋軟骨接合部と関節近傍の対称性集積、多発不全骨折を示唆する分布が整合します。Ca・P・ALPなどで原因を確認します。
b|条件・追加確認が必要
副甲状腺機能亢進に伴う高骨代謝は鑑別です。骨膜下吸収やPTHなどを評価し、今回の対称性分布では骨軟化症を優先します。
c|第一候補ではない
通常は感染部位に対応した局所性集積で、広く対称的な関節近傍の分布を第一には説明しません。
d|第一候補ではない
溶骨性病変では骨シンチの反応が弱いこともあり、この広い対称的骨代謝亢進の第一候補にはしません。
e|第一候補ではない
転移は不規則・非対称の多発集積が代表で、肋軟骨部と関節周囲の対称的分布では代謝性疾患を優先します。
判断のポイント
肋軟骨接合部や関節近傍に目立つ左右対称の集積、肋骨などの多発集積から骨軟化症を考える。骨代謝亢進と不全骨折の分布を、ランダムな転移性病変と区別する。
鑑別・注意点
骨シンチだけでは低リン血症性かビタミンD欠乏性かなどの原因を決められない。血清Ca・P、ALP、PTH、ビタミンD、腎機能を確認し、必要に応じてFGF23関連病態を検索する。
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2023年度 問69
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問69
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
SPECT/CTは集積と解剖構造を対応させ、異所性病変などの局在確認に役立ちます。
b|誤り
甲状腺腫瘍にもMIBIが集積・残存することがあり、この検査のみで確実に区別できるわけではありません。
c|誤り
二相法では遅延像も評価します。全例で一律に省略するのが標準という説明は不適切です。
d|誤り
MIBIによる副甲状腺検査で無機ヨウ素による甲状腺ブロックを通常必要とはしません。
e|正しい
脂溶性陽イオンとして受動拡散で膜を通過し、膜電位に依存してミトコンドリアに蓄積します。
判断のポイント
早期像で甲状腺と頸部病変が描出され、遅延像で病変への残存が目立つMIBIシンチグラフィである。MIBIは脂溶性陽イオンとして受動拡散で膜を通過し、膜電位に関連してミトコンドリアに集積する。
鑑別・注意点
甲状腺腺腫にもMIBIは集積し得るため、この検査だけで鑑別が確実になるとはしない。超音波、早期・遅延像、SPECT/CTを統合して副甲状腺病変を局在し、無機ヨウ素による前処置は通常必要ない。
診断専門医 2023年度 問70
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問70
解答例:cを第一候補
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
粘膜下病変の鑑別ですが、膵と類似する構築・増強や管腔を検討し、提示された腫瘤ではGISTを優先します。
b|第一候補ではない
腸管腔との交通やガス・液体内容が手掛かりで、造影される充実性腫瘤とは異なります。
c|最も適合する
十二指腸近傍の充実性腫瘤で受容体シンチの明瞭な集積がなく候補になります。病理・免疫染色で確認します。
d|第一候補ではない
膵との連続性と出血・囊胞変性などを確認する病態で、この十二指腸病変の第一候補にはしません。
e|条件・追加確認が必要
高分化NETは受容体を発現する例が多いものの、陰性例もあります。シンチ陰性だけで除外せず組織診します。
判断のポイント
造影される十二指腸近傍の腫瘤に、ソマトスタチン受容体シンチグラフィで明らかな集積増加がなく、選択肢ではGISTを優先する。形態画像と受容体発現の情報を組み合わせる。
鑑別・注意点
受容体シンチ陰性だけでNETを除外しない。腫瘍径、受容体発現、背景臓器との重なりなどで偽陰性があり、造影パターン、内視鏡超音波と病理・免疫染色で確定する。
診断専門医 2023年度 問71
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問71
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
治療後の両肺集積はまずヨウ素集積性転移を考えます。炎症でも集積し得ますが、肺炎をこの画像だけで第一に断定しません。
b|適切
ヨウ素の尿中排泄により膀胱が描出されるのは生理的です。
c|支持するが病理確認が必要
甲状腺床のCT病変と集積は腫瘍残存を支持します。ヨウ素集積だけでは正常残存甲状腺と区別しきれません。
d|支持する
咽頭後方の石灰化を伴う腫大病変の位置から咽頭後リンパ節転移を考えます。集積とCTを対応させます。
e|適切な解釈
両肺の強い集積が重なり中央胸部も高く見えます。プラナー像だけで独立した縦隔転移とは判断しません。
判断のポイント
甲状腺乳頭癌の治療後像で、頸部と両肺への強い集積があるため、ヨウ素集積性肺転移を第一に考える。肺集積を間質性肺炎と積極的に判断する記載が最も不適切である。
鑑別・注意点
肺のびまん性ヨウ素集積は転移に特異的ではなく、炎症や他の肺疾患でも偽陽性がある。CT・SPECT/CT、サイログロブリンや経過を統合し、プラナー像の重なりだけで縦隔転移や肺炎を確定しない。頸部の集積も、正常残存甲状腺と腫瘍をシンチ単独で分けない。
診断専門医 2023年度 問72
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問72
解答例:d(旧解答eの記号を訂正)
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
投与量や時期により炎症・腫瘍集積を抑える影響がありますが、今回の強い大腸集積の代表的原因ではありません。
b|第一候補ではない
降圧薬ですが、この大腸全体の強いFDG集積を典型的に説明する薬剤ではありません。
c|第一候補ではない
β3受容体刺激により褐色脂肪の糖取り込みへ影響し得ますが、主な所見である大腸集積とは異なります。
d|最も適合する
大腸を中心とする強いびまん性FDG集積を起こし得ます。休薬は糖尿病管理と検査手順に基づき判断します。
e|第一候補ではない
インスリン投与後は骨格筋などへの取り込みが増えることがあり、大腸優位の分布とは異なります。注射薬でもあります。
判断のポイント
大腸を中心とするびまん性の強いFDG集積はメトホルミンの影響を考える。旧説明の薬剤名はメトホルミンだが、選択肢との対応記号が誤っていたためdに訂正する。
鑑別・注意点
単なる便への排泄だけで説明せず、薬剤による腸管の糖代謝・取り込みや腸管腔への移行が関与する所見として理解する。集積が背景病変を隠すことがあり、休薬の要否は検査目的と施設手順・糖尿病管理に基づいて判断する。
診断専門医 2023年度 問73
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問73
解答例:d
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
回盲部病変とリンパ節腫大は鑑別ですが、壊死性リンパ節や感染検査などを確認し、拡張を伴う腫瘤ではリンパ腫を優先します。
b|条件・追加確認が必要
悪性腫瘍として残りますが、狭窄性の短い病変より厚い壁と内腔拡張の組合せではリンパ腫を考えます。
c|第一候補ではない
炎症性輪状病変も集積しますが、提示された腸管壁の腫瘤性肥厚とリンパ節の組合せでは他候補を優先します。
d|最も適合する
厚い回腸壁と内腔拡張、強いFDG集積とリンパ節腫大が支持します。組織診で確定します。
e|第一候補ではない
主に大腸の連続性粘膜病変で、回腸の局所腫瘤とリンパ節腫大を第一には説明しません。
判断のポイント
回腸の腫瘤性壁肥厚に強いFDG集積とリンパ節腫大があり、悪性リンパ腫を第一に考える。腸管の拡張を伴う厚い壁病変は、小腸癌の狭窄性発育とは異なる手掛かりとなる。
鑑別・注意点
強いFDG集積だけでは感染や他の悪性腫瘍と分けられない。内視鏡・組織診で確定し、動脈瘤様拡張もリンパ腫に完全に特異的ではないことに留意する。
診断専門医 2023年度 問74
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問74
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
大血管周囲や他臓器病変を来し得ますが、今回の年齢・血管壁と特徴的な関節周囲分布ではGCA/PMRを優先します。
b|第一候補ではない
末梢小関節の滑膜炎が代表で、大血管壁と肩・骨盤帯、棘突起間の組合せでは他候補を優先します。
c|適合する
高齢者の炎症症状と大動脈などの壁に沿う集積は大血管型巨細胞性動脈炎を支持します。臨床基準・超音波等を統合します。
d|第一候補ではない
主に中型動脈を障害し、動脈瘤や臓器虚血などを評価する病態です。今回の大血管・関節周囲分布とは異なります。
e|適合する
肩・股関節周囲、坐骨部や棘突起間の集積はPMRに整合し、巨細胞性動脈炎と合併し得ます。
判断のポイント
大動脈などの血管壁に沿う集積は大血管炎を、肩・股関節周囲や坐骨結節・棘突起間の集積はPMRの分布を示唆する。年齢・炎症症状と合わせて巨細胞性動脈炎とPMRを考える。
鑑別・注意点
血管壁集積は動脈硬化とも区別し、分布と強度を評価する。関節周囲集積も非特異的な部分があり、PETだけで確定せず臨床・超音波などを統合する。視覚症状を伴う疑い例では診断検査のために緊急の診療対応を遅らせない。
診断専門医 2023年度 問75
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問75
解答例:eを候補(組織型の確定は保留)
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
全身性炎症とリンパ系病変の鑑別ですが、造影や検査値・組織の情報が必要で、弱いFDG集積だけでは決められません。
b|条件・追加確認が必要
後腹膜病変を来し得ます。膵・唾液腺・腎などの所見と組織を調べ、画像だけで除外しません。
c|第一候補ではない
多くはFDG集積が強く、広い軟部組織病変に対して集積が弱い本例の第一候補にはしません。
d|条件・追加確認が必要
通常は肺門縦隔などの分布も参考にします。本例の後腹膜主体の病変だけでは積極的な確定はできません。
e|候補・組織型確定は保留
低いFDG集積を示し得る病態として候補です。IgMや骨髄・組織診が必要で、低集積だけでこの型に限定しません。
判断のポイント
後腹膜の広い軟部組織性病変に比べFDG集積が弱く、低集積となり得るリンパ形質細胞性リンパ腫を候補にする。形態異常が明らかなのにPET集積が弱い病変を陰性として無視しない。
鑑別・注意点
低集積だけでこの組織型を特定することはできない。旧記事の「書籍に同一画像がある」という情報は現物を照合できておらず、独立した確定根拠とはしない。IgM、骨髄・組織診と他臓器の所見を確認する。
診断専門医 2023年度 問76
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問76
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
脂肪の共鳴周波数も水と異なり化学シフトを生じます。皮下脂肪だけ例外になるわけではありません。
b|正しい
脂肪優位のボクセルでは相殺する水信号が少なく、逆位相であっても脂肪全体の信号は消えません。
c|誤り
相殺は水と脂肪の位相差・含有比で決まり、単にプロトン密度が高いことが説明ではありません。
d|誤り
通常の脂肪は水成分よりT1が短く、そもそも逆位相での相殺をT1の長短だけでは説明しません。
e|誤り
逆位相では水と脂肪は反対位相です。同位相になる時刻とは区別します。
判断のポイント
opposed-phaseで信号が低下するのは、同一ボクセル内にある水と脂肪の信号が逆位相となって相殺されるためである。脂肪優位の皮下組織では相殺相手の水信号が少なく、全体が消えるわけではない。
鑑別・注意点
化学シフト法は通常の周波数選択的脂肪抑制とは異なる。水・脂肪の境界を含むボクセルでは黒い縁取りが生じるが、組織内部の脂肪信号まで一律に抑制する機序ではない。
診断専門医 2023年度 問77
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問77
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
主要な光子は約140.5keVで、この値を丸めた選択に対応します。
b|誤り
この近傍は123Iの代表的光子エネルギーです。99mTcの主要ピークとは異なります。
c|誤り
131Iの代表的γ線として区別する値で、99mTcの主要ピークではありません。
d|誤り
陽電子と電子の消滅に伴う光子の値です。99mTcの主要γ線とは機序が異なります。
e|誤り
137Csに由来する代表的なγ線として扱う値で、99mTcとは異なります。
判断のポイント
99mTcの主要γ線エネルギーは約140.5keVで、選択肢の141keVが対応する。核種ごとに検出器のエネルギーウインドウやコリメータ選択が変わる。
鑑別・注意点
159keVは123I、364keVは131Iの代表的γ線、511keVは陽電子消滅光子、662keVは137Cs由来の代表的γ線として区別する。半減期や放射能量と光子一個のエネルギーを混同しない。
診断専門医 2023年度 問78
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問78
解答例:b(標準的な代表値による)
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
体温付近の水の音速は筋肉の代表値より低く、今回の候補内で最速とはしません。
b|代表値では正しい
筋肉はおよそ1580m/sなどとされ、血液の代表値よりわずかに速い値を取ります。線維方向・温度に依存します。
c|第一候補ではない
気体中の音速は生体軟部組織や水よりはるかに遅く、今回の最速候補ではありません。
d|第一候補ではない
血液は約1570m/sなどが代表値で、標準表では筋肉よりわずかに遅いものとして区別します。
e|第一候補ではない
脂肪の音速は筋肉・血液より遅く、装置で用いる軟部平均音速より低い代表値になります。
判断のポイント
一般的な診断超音波の代表値では筋肉が血液よりわずかに速いため、筋肉を選ぶ。文献表の例では筋肉約1580m/s、血液約1570m/sであり、水・脂肪・空気はこれらより遅い。
鑑別・注意点
装置の軟部組織平均値1540m/sを、そのまま筋肉固有の値として血液と比較しない。音速は温度、筋線維方向、標本条件などで変化するため、代表値の順位をすべての実測条件へ一般化しない。
診断専門医 2023年度 問79
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問79
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
適応と使用目的は添付文書や院内手順に沿って明確にし、個々人の自由裁量だけで範囲を決めません。
b|誤り
出題時版は安全・精度管理責任者に学会認定の放射線診断専門医を求め、病院長の役職のみで指定するものではありません。
c|誤り
使用者は導入・使用開始前に必要な研修を受け、ソフトの用途や限界を理解して使用します。
d|正しい
添付文書に基づき組織として院内の使用手順を定め、適切な運用と安全・精度管理を行います。
e|誤り
診断判断の主体は医師です。ソフトウェアを主体として責任を置き換える説明にはしません。
判断のポイント
2022年公表の学会指針は、添付文書の内容を踏まえて院内の臨床使用手順を定めることを求めている。使用範囲の明確化、導入前教育、継続的な精度・運用管理を組織として行う。
鑑別・注意点
出題時の指針では安全・精度管理責任者は学会認定の放射線診断専門医であり、病院長という役職だけで指定されるわけではない。レポートでは医師が判断主体であることが伝わるようにする。2025年第2版と出題時の版を区別する。
診断専門医 2023年度 問80
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2023年 第32回放射線診断専門医認定試験
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問80
解答例:d
選択肢別の解説
a|該当しない
監視設備を置いて場所・機器を保護する対策は、主に物理的安全対策として整理します。
b|該当しない
職員が適切に行動できるよう教育する対策は、主に人的安全対策に整理します。
c|該当しない
サーバー室への入室を物理的に制限する設備で、主に物理的安全対策です。
d|該当する
方針・責任・体制・手順を組織の規程として定めることが組織的安全管理に当たります。
e|該当しない
認証方式を用いてアクセスを制御する仕組みは主に技術的安全対策です。規程や運用との組合せも必要です。
判断のポイント
安全管理の方針、体制、責任、手順を規程として定めることは組織的安全管理に該当する。個々の機器や認証技術の導入とは、管理上の役割が異なる。
鑑別・注意点
カメラ・入退室設備は主に物理的対策、職員教育は人的対策、認証やアクセス制御は技術的対策として整理する。現場では相互に関連するため、分類を覚えるだけでなく、責任者・運用・点検まで実施する。