基礎(1-15)

1.

解答:d

 

2.

解答:d,e

  • a 再分布 10時間前後。
  • b 再増殖 20時間くらい。
  • c 再酸素化 24時間以内に起こるものが多い(分割照射中に起こる)
  • d 亜致死障害からの回復 ○4-6時間で回復する。
  • e 潜在的致死障害からの回復 ○

 

3.

解答:a

 

4.

解答:a,e

頻出問題。解説は2010年や2009年を参照してください。

 

5.

解答:e

  • a 陽子線は高 LET 線に分類される。× 低LET線に分類。
  • b 高 LET 線は細胞周期により感受性に差がある。× ほとんどない。
  • c 高 LET 線の酸素効果比(OER)は低 LET 線より高い。× 低い。LET増加でOER減少。
  • d 高 LET 線による DNA への作用は主に間接作用による。× 直接作用。
  • e 高 LET 線の生物学的効果比(RBE)は低 LET 線より高い。○

 

6.

解答:d

  • 白内障 ○ これは晩発障害。5年以内。

 

7.

解答:b

 

8.

解答:d

  • a ブラウン運動 × 水分子の自己拡散(ブラウン運動)を撮像しているのがDWI。らしい。
  • b フーリエ変換 × k-space を二次元フーリエ変換するとMR画像になる。らしい。
  • c ゼーマン効果 × 光源に磁界をかけたときに、光スペクトル線が数本に分かれること。らしい。
  • d スピン―格子相互作用 ○ らしい。
  • e スピン―スピン相互作用 × 横緩和。らしい。

 

9.

解答:c

  • a   60Co  5.3年
  • b   125I 60日 1年以内に亡くなった場合は取り出すことから想像する。
  • c   131I ○ 8日。ちなみに123Iは13時間。
  • d   137Cs 30年
  • e   226Ra 1620年

 

10.

解答:d

  • d 半減期から求めることができる。○ T=ln2/λ

 

11.

解答:d

  • a しきい値がある。×。それは確定的。
  • b 回復現象がある。× 確定的。
  • c 予防する手立てがある。× 確定的。
  • d 100 mSv 以下のリスクは不明である。○
    100mSv以下の被曝による発癌の増加は確認されていない。
  • e 線量が増加すると悪性度の高いがんが発生する。×

 

12.

解答:d

  • a 胎児は死亡する。×。なわけない。
  • b 小頭症が発生する。× なわけない。
  • c 心奇形の頻度が高くなる。× なわけない。
  • d 異常の頻度は増加しない。○ CT受けても1回なら大丈夫と言われる。
  • e 精神発達遅滞の頻度が高くなる。×

 

13.

解答:a,e

  • a 実効線量限度は5年間で 100 mSv である。○
  • b 実効線量限度は1年間で 20 mSvである。× 5年で100mSv(ただし1年で50mSv)
  • c 水晶体の等価線量限度は1年間で 500 mSvである。150mSv
  • d 皮膚の等価線量限度は1年間で 150 mSvである。500mSv
  • e 女性の実効線量は3カ月で 5 mSv を超えてはならない。○ 産後(3・5)のことを考えよ。

 

14.

解答:a,b

  • a 計測 ○
  • b 階調調節 ○
  • c 電子カルテ表示 × 別の端末でも構わない。
  • d フィルムのデジタイズ ×
  • e カラーと白黒の切り替え × 白黒でよい。

 

15.

解答:a,e

  • a 画像はピクセル(pixel)の集合体である。○
  • b 平面モニタはグラフィックボードと呼ばれる。×グラフィックボードは、画像などを処理し表示命令を出す機械。
  • c 画像圧縮の手法は非可逆圧縮の 1 種類である。×
  • d モニタの解像度は 1 M(メガ)の方が 3 M より優れる。×
  • e 液晶モニタは白黒の方がカラーよりコントラストが高い。○

診断(16-70)

16.

解答:a,d

  • a 脳膿瘍 ○
  • b 肝性脳症 ×
  • c 放射線壊死 ×
  • d ヘルペス脳炎 ○
  • e 進行性多巣性白質脳症 ×
  • DWIでは細胞毒性浮腫により拡散低下、最も早期から病変を検出する事が可能。

 

17.

解答:a

  • a 髄鞘化の遅延 × 髄鞘化の促進。
  • b 脳実質の萎縮 ○
  • c 脈絡叢の腫大 ○
  • d 深部静脈の拡張 ○
  • e 脳表の造影増強効果 ○

     

    18.

    解答:a

    • a 眼動脈 ○
    • b 滑車神経×
    • c 上眼静脈× 上眼窩裂
    • d 下眼静脈× 下眼窩裂
    • e 動眼神経×

    ※視神経管を通り抜けるもの

    • 視神経
    • 眼動脈

     

    19.

    解答:d

    • a 髄芽腫 × 高吸収
    • b 髄膜腫 × やや高吸収
    • c 胚細胞腫 × 高吸収
    • d 星細胞腫 ○
    • e 悪性リンパ腫 × 高吸収

    【CTで高吸収腫瘍】

    じゃ ま (な) リンパ腫

    • germinoma
    • medulloblastoma
    • ML

     

    20.

    解答:b,c

    • a 錐体路 ×
    • b 線条体 ○
    • c 大脳皮質 ○
    • d 脳梁膨大 ×
    • e 大脳深部白質 ×
    • 出現頻度としては基底核と大脳皮質の高信号が多い。一方、視床、海馬、小脳の高信号はCJDの中でも特徴的なタイプに多い。

     

    21.

    解答:a

    • a もやもや病の成人例で生じる。○
    • b MRI の FLAIR 像は検出に有用でない。× すごく有用。
    • c 出血量と脳血管攣縮発生には相関がない。× 遅発性脳血管攣縮の重症度とクモ膜下腔の血管周囲の血腫量との間には相関があるとされている。
    • d 急性期における CT の検出率は約 50% である。× 90%。
    • e 非外傷性では原因として脳動静脈奇形が最も多い。× 動脈瘤。

    【もやもや病からの脳出血】

    • 成人では発達した側副血行から出血が起こり、視床、大脳基底核、次いで脳室内出血で発症する。→比較的若年者の脳出血、特に脳室穿破を伴う場合には、本症を疑うべし
    • 動脈瘤の合併が成人で6%に見られ、くも膜下出血で発症することもある。

     

    22.

    解答:c

    • a 眼窩は5つの骨から構成される。× 7つ。
    • b 涙腺は眼窩の下外側に存在する。× 上
    • c 視神経周囲にはクモ膜下腔が存在する。○ 下記まとめ参照。
    • d 網膜中心動脈は顔面動脈から分岐する。× 眼動脈から分岐。網膜を栄養する重要な血管。
    • e ぶどう膜とは角膜と脈絡膜の総称である。× 虹彩・毛様体・脈絡膜の総称をぶどう膜という。

     

    23.

    解答:e

    e 外側咽頭後リンパ節=ルビエールリンパ節 ○

    【咽頭後リンパ節】

    • 内側群と外側群(Rouviereリンパ節)に分けられる。
    • 内側群はC2椎体レベルの正中近くに存在するが、小さいものが1〜2個だけである。
    • 外側群は上咽頭から舌骨レベルまで、頚動脈のすぐ内側、頭長筋、頚長筋前縁に沿うように存在する。
    • これらリンパ節は舌骨上部にのみ存在し、舌骨より尾側のレベルではみられない。

     

    24.

    解答:b

    • a 第 1 鰓裂囊胞 ――耳下腺周囲 ○耳下腺表層、内部、深部。
    • b 第 2 鰓裂囊胞=側頸嚢胞――舌骨背側 × 背側ではない。
    • c 第 3 鰓裂囊胞 ――側後頸部 ○ 頸動脈鞘の後方。
    • d 第 4 鰓裂囊胞 ――梨状窩 ○ 極めて稀。
    • e 甲状舌管囊胞=正中頸嚢胞――頸部正中 ○

    ▶︎甲状舌管囊胞の画像は、放射線科専門医試験2012年19番を参照ください。

     

    25.

    解答:c,d

    ※頻出問題です。

    • c 骨巨細胞腫 ○ 大人。
    • d 軟骨芽細胞腫 ○ 子供。

     

    26.

    解答:d,e

    • a 膝蓋骨骨挫傷 × 大腿骨外側顆と脛骨高原背側。
    • b 脛骨の後方偏位 × 前方偏位。
    • c absent bow tie sign × (内側半月板の)バケツ柄状断裂(bucket hundle tear)でみられる、)矢状断像で半月板中節のbow tie状(蝶ネクタイ)の形態が欠如、または1スライスのみしか見られないという所見。
    • d 大腿骨外側顆の骨挫傷 ○
    • e 後十字靱帯の buckling sign ○

     

    27.

    解答:a

    • a 皮下(閉鎖)骨折は感染を合併しやすい。× 解放骨折のこと。
    • b 舟状骨近位骨折は骨壊死を合併しやすい。○。背側・橈側からの栄養血管は,遠位を除く70~80%の領域を養い舟状骨の中1/3よりはいるため、これより近位側での骨折では近位骨片の骨壊死の頻度が高い。
    • c 脱臼骨折は骨端部骨折と脱臼の合併である。○
    • d 裂離骨折は腱・靱帯付着部が剥がされた骨折である。○
    • e 骨挫傷は海綿骨の微小骨折に伴う骨髄の二次変化である。○骨挫傷には、2種類ある。ひとつは外から受けた衝撃により、骨の骨髄に血がたまる状態のこと。もうひとつは骨の内部にある(スポンジのような構造をした)海綿骨と呼ばれる部分が骨折している場合。

    【舟状骨骨折】
    20歳代男性。サッカーの試合中に手をついて転倒。受傷時には骨折線が明瞭でない事が多く見逃されやすい骨折の1つ。受傷後7〜10日後に再度撮影すると骨折線が明瞭化している。見過ごされた場合には骨癒合の遅延や、骨壊死を生じるため、早期診断が重要。

     

    28.

    解答:a,c

    • a 骨膜下骨吸収 ○
    • b 多層性骨膜反応 × ユーイング肉腫にて反応性骨新生が“タマネギの皮様”の外観を呈することがある。他、慢性骨髄炎、Garreの骨髄炎。
    • c 軟部組織の石灰化 ○
    • d Looser’s zone(偽骨折) × これは骨軟化症。
    • e Erlenmeyer flask 変形 × underconstriction (Erlenmeyer flask 変形)は骨幹端の漏斗化に障害(骨幹端のモデリング異常)を生じたときに見られるが、大理石病やPyle 病・Gaucher’s disease・サラセミアなどでも見られる。
    【副甲状腺機能亢進症】
    • PTHの過剰分泌
    • 破骨細胞の活性化
    • 全身骨で骨吸収が亢進→骨膜下吸収、皮質骨内吸収(intracortical tunneling)
    • 褐色腫
    • 硬化性変化の混在→ラグビーユニフォーム状脊椎(rugger jersey spine)

     

    29.

    解答:d,e

    • d 神経芽腫の骨転移 ○
    • e Langerhans 細胞組織球症 ○

     

    30.

    解答:a

    • a 内軟骨腫 × むしろ内軟骨腫にそのようなことがないことを知っておく問題。内軟骨腫よく出てる。
    • b 軟骨芽細胞腫 ○
    • c 海綿状血管腫 ○
    • d 動脈瘤様骨囊腫 ○
    • e 血管拡張型骨肉腫 ○

     

    31.

    解答:a,e

    • a 胸水 ○
    • b 空洞陰影 × 稀。二次性結核。
    • c 肺尖部結節陰影 × 二次結核
    • d 下葉 S 6 の結節陰影 × 二次結核
    • e 肺門縦隔リンパ節腫大 ○ 初感染病巣の好発部位は換気のよい中葉下葉と言われているが。どの区域にも発症しうる。CT所見は、区域性、大葉性病変で均一な浸潤影を示す.多発性陰影は少なく、空洞形成も少ない。

     

    32.

    解答:a,b

    • a 肺炎球菌肺炎 ○
    • b レジオネラ肺炎 ○
    • c 気道散布性結核 × 区域性
    • d 非結核性抗酸菌症 × 区域性
    • e マイコプラズマ肺炎 × 区域性

     

    33.

    解答:c,e

    • a 石綿肺症 × 下
    • b 転移性肺腫瘍 × 下
    • c サルコイドーシス  ○
    • d 非特異性間質性肺炎 × 下
    • e Langerhans 細胞組織球症 ○

     

    34.

    解答:c

    • c air trapping × 喘息とか。

     

    35.

    解答:b,e

    • a 大動脈損傷は上行大動脈に多い。×胸部大動脈損傷の80%強は大動脈峡部に発生し,早期に手術をしなければ致命的となる可能性の高い損傷である。本邦における胸部大動脈損傷は鈍的損傷によるものが圧倒的に多い。発生部位は、最も強固に固定されている左鎖骨下動脈分岐部直下の下行大動脈に好発する。発生機序は交通外傷や墜落などの際に生ずる慣性力や剪力によるとされている。
    • b 肺挫傷は通常 6 時間以内に出現する。○ X線で外傷後6時間以内に最初の写真が撮られた症例の70%に所見を認めたと報告されている。(逆に言えば、受傷直後はX線で正常な場合もあるということも重要。)
    • c 第 1,2 肋骨骨折では軽微な外傷が多い。× 第1、2肋骨骨折は普通広範な激しい外力によっておこり、その結果胸部大動脈や気管・気管支の破裂を伴っていることがあるから。下位頸椎損傷を伴うこともあり、注意するべき骨折。
    • d fallen lung sign(落下肺徴候) は横隔膜損傷で見られる。×気管気管支損傷見られる。肺が肺門から遠ざかり、立位で落下し、臥位で後方へ落下する。
    • e 肝脾損傷は第 9~11 肋骨骨折で見られる。○下部3−4本の肋骨骨折も重要な意味をもち、肝脾損傷を受けている場合がかなりある。脾の外傷をうけた患者の68%が左第9-11肋骨骨折を伴っていたとの報告もあり。

     

    36.

    解答:a,e

    • a 左側に多い。 ○ 内も外も左に多い。
    • b 合併奇形を伴いやすい。 × これは外の方。
    • c 通常は気管支と交通している。× 内も外も交通なし。
    • d 還流静脈は奇静脈系のことが多い。× 肺静脈。外は奇静脈。
    • e 大動脈からの異常血管により栄養される。○

     

     

    37.

    解答:e

    • e 末梢優位の気管支拡張 × 中枢側!!

     

    38.

    解答:b,e

    • b 肺結核 ○
    • e 慢性(線維化)間質性肺炎 ○

    ※結核はダメ。間質性肺炎、COPDなどの慢性肺疾患、非結核性抗酸菌症を否定できない陰影を認めた場合には、精査する。

     

    39.

    解答:a,d

    広義間質(リンパ路)病変を選べという問題。

    • a 肺水腫 ○
    • d 癌性リンパ管症 ○

     

    40.

    解答:a,d

    • a 粟粒結核 ―――ランダム分布 ○
    • b 過敏性肺臓炎―――ランダム分布 × 小葉中心性。
    • c 血行性肺転移―――小葉中心性分布 × ランダム分布
    • d サルコイドーシス ―――リンパ管周囲分布 ○
    • e びまん性汎細気管支炎 ―――ランダム分布 ×小葉中心性。

     

    41.

    解答:c,e

    • a 腺癌 ――粘液塞栓 × 粘液栓のことか。閉塞性肺炎や粘液栓は扁平上皮癌に多い。
    • b 大細胞癌 ――野口タイプ C × 腺癌。
    • c カルチノイド ――石灰化 ○
    • d 扁平上皮癌――末梢発生 × 中枢側。
    • e 腺様囊胞癌 ――中枢気道発生 ○
    【肺カルチノイド腫瘍の石灰化について】
    • 発見されるときの大きさは通常1~3 cmで、類球形(CT上は類円形)、辺縁明瞭である。辺縁の陥凹notchを認める場合もあるが、多くは輪郭円滑である。
    • 組織学的には約30%において腫瘍内に石灰化ないし骨化を認めるとされるが、その程度は軽く、陳旧性肉芽腫に見られるような強いものではなく、多くはCT値 をprint-outしてわかる程度である。
    【腺様嚢胞癌 adenoid cystic carcinoma: ACC】
    • 気管支腺由来の稀な低悪性腫瘍で、肺腫瘍の1%弱。
    • 原発性気管腫瘍としては扁平上皮癌に次いで多い。
    • 発症年齢は40-50歳代に多い。
    • 喫煙との関連はない。
    • 局所再発はしばしば起こる。
    • 気管、主気管支などの中枢の太い部位に好発し、気管上部に多い。
    • 気管の後壁から膜様部の付着部に生じる。腫瘍は内腔にポリープ状に突出したり、気管の周囲に全周性に長軸状に進展したりする。

     

    42.

    解答:a,d

    • a 単純 CT は有用である。○ 解離腔への新鮮血腫の検出に有用。
    • b 上行大動脈に解離があれば,Stanford B 型である。×
    • c Ulcer-like projection(ULP)は予後良好の所見である。× 新たに出現、増大すると予後は悪くなる。
    • d 血栓閉鎖型解離は偽腔が血栓で閉塞したものである。○
    • e 腹部大動脈に内膜破綻があるものは DeBakey 分類 III 型である。×

     

     

    43.

    解答:a

    • a 心房中隔欠損では左房が拡大する。× RA,RVに容量負荷。
    • b 動脈管開存では左房と左室が拡大する。○
    • c Fallot 四徴症では肺血管陰影が減弱する。○ PS+VSD
    • d 心室中隔欠損では左房と左室が拡大する。○ 容量負荷がかかる。
    • e 収縮性心膜炎では左室内腔の拡大はみられない。○

     

     

    44.

    解答:b,e

    • a 左室心尖部梗塞は右冠動脈領域の病変で生じる。×左前下行枝でも。
    • b 遅延造影 MRI では内膜下梗塞が明瞭に描出される。○
    • c 冠動脈 CT では負荷を行わずに心筋虚血を診断できる。×
    • d 心電図で ST 上昇のある急性胸痛患者は冠動脈 CT の良い適応である。× なわけない。
    • e 無症状の症例に健康診断目的で冠動脈造影 CT を実施すべきではない。○
    【心臓MRIで確立されている検査法】
    • Cine MRIによる心機能解析:造影剤を必要としない。
    • 心筋遅延造影MRI:心筋梗塞部位や心筋障害部位の描出、心筋梗塞では心内膜下から侵される。心筋Viability。
      ※心筋viabilityの検出にはFDG PETも有用。

     

    45.

    解答:a,e

    • a ハローサイン ○ 境界部高エコー像(halo)は悪性を示唆する。周囲への浸潤を示唆する。
    • b 扁平な腫瘤 × 縦横比0.7以上なら悪性を示唆。
    • c 側方音響陰影 ×
    • d 腫瘤内部エコーの欠如 ×
    • e 腫瘤後方の音響陰影 ○ 腫瘍内に線維成分を多く含むため、後方エコーは減弱あるいは欠損をきたす。

     

    46.

    解答:d,e

    • a spiculation ×
    • b 梁柱の肥厚 × リンパ性,静脈性の浮腫による乳腺間質の浮腫の所見である。本所見は積極的にカテゴリーに関与するものではない.他の所見に付随する場合にはその所見により判定する。
    • c 構築の乱れ ×
    • d 低濃度の腫瘤 ○ 嚢胞内癌あるいは粘液癌を代表とする限 局性で比較的濃度の低い癌のこともありうるが、通常は良性。
    • e 石灰乳石灰化 ○ 大小の嚢胞内にカルシウムが析出・沈殿したものによる特徴的な石灰化である。側方向では水平面を形成するのが観察され,嚢胞の大きさにより線状・ 三日月状・半月状を呈する。

     

    47.

    解答:b

    • a 胎便吸引症候群 ○ 出生直後より呼吸器症状が出現。
    • b Wilson-Mikity 症候群 × 未成熟な肺をもつ極低出生体重児に生後2~3週に発生する遷延性の呼吸障害。Wilson‐Mikity は内因性の慢性肺疾患。
    • c 先天性肺葉性肺気腫 ○ 肺の中の1つの肺葉が、風船のようにふくらんで(気管支壁がチェックバルブとなる)、ほかの肺葉を圧迫するため、呼吸ができなくなる。ほとんどの場合、新生児期に発病して死亡するが、まれに大きくなってから、膿がたまったりして見つかる場合もある。
    • d 先天性横隔膜ヘルニア ○
    • e 特発性呼吸促迫症候群 ○

     

    48.

    解答:d

    • a 肩甲骨骨折は特異度が高い。○
    • b 骨膜下骨化は新生児で現れやすい。○骨膜下骨新生のこと。骨から剥離した骨膜の内側に生じる新生骨。外傷による骨膜剥離や骨膜下出血に続発し、受傷7~14日後に認められる。
    • c 異なる時期の骨折所見が認められる。○
    • d 乳幼児揺さぶられ症候群では硬膜外血腫が多い。×硬膜下血腫。Shaken baby syn=網膜出血、硬膜下出血、SAH
    • e 骨シンチグラフィは不顕性骨折の診断に有用である。○
    【被虐待児症候群の古典的な所見】
    1. 発生時期の異なる複数の骨折の存在。
    2. 多量の骨膜下骨新生像
    3. 骨幹端を含む骨折(coner fracture)  ただし、これは11%程度のみ。

     

    49.

    解答:a,b

    • a bull’s eye ○ target signと同様。Guidelineには載っていないが。
    • b doughnut sign ○同様。
    • c whirlpool sign 軸捻転
    • d umbrella sign 幽門狭窄
    • e triangular cord sign 胆道閉鎖。

    ※他にcrescent-in-doughnut sign、multiple concentric ring signなどとも称される。長軸方向の断面は長円形に描出され、pseudokidney signと称される。

     

    50.

    解答:c,d

    • a 生後 6 カ月までに多い。×6ヶ月〜3歳に多い。
    • b 急性喉頭蓋炎のことである。× これとの鑑別が重要。急性喉頭蓋炎ならば緊急処置が必要。
    • c 原因はウィルスが大多数である。○ 上気道炎に続発する。
    • d “尖塔”様声門下狭小化が見られる。○
    • e 画像上アデノイドの腫脹が特徴的である。×
    【クループの画像所見】
    • クループを疑った場合は頸部単純X線写真側面像がきわめて有用。
    • 喉頭蓋炎との鑑別が重要。
    • 側面像では、下咽頭は膨張するものの、喉頭蓋および披裂喉頭蓋ヒダは正常である。もし、この時点で喉頭蓋および 披裂喉頭蓋ヒダの腫脹を認めたら、ただちに処置を開始する。
    • 吸気時の正面像では声門下狭窄を認める(ペン先様)

     

    51.

    解答:e

    • a 副膵管は、主膵管に比して細い。○ そりゃね。
    • b Vater 大乳頭部は、小乳頭より肛門側に位置している。○
    • c 置換右肝動脈は、門脈と下大静脈との間を走行する。○
    • d 脾静脈と上腸間膜静脈は、膵頸部の左背側で合流する。○
    • e 右胃大網静脈は、左結腸静脈と合流して胃結腸静脈幹を形成する。×右結腸静脈

     

    52.

    解答:e

    • a CT の経口造影剤としては 1~3% 程度の水溶性ヨード造影剤を用いる。○ ガストログラフィン(ガストロは水溶性ヨード。)を用いる。
    • b 上部消化管造影には 160% 前後の濃度の硫酸バリウムを用いる。○
    • c 消化管穿孔が疑われるときは水溶性ヨード造影剤を用いる。○ガストログラフィンを用いる。
    • d 注腸造影には 70% 前後の濃度の硫酸バリウムを用いる。○
    • e 誤嚥の評価には水溶性ヨード造影剤を用いる。× ガストロは誤嚥すると肺水腫起こすからだめ。

     

    53.

    解答:a

    • a 周囲臓器との癒着を生じやすい。○
    • b 悪性化の組織型は扁平上皮癌が多い。× 明細胞腺癌(39%)と類内膜腺癌(35%)が多く発生。他、MMBT。
       内膜症性嚢胞に関連した悪性腫瘍
    • c 単純 CT では骨と同程度の高吸収を呈する。×なわけない。出血の高吸収。
    • d 妊娠中に充実性成分が出現したときは悪性化を考える。× 脱落膜化で結節出現する。良性。
    • e MR 拡散強調像で高信号を呈するときは悪性化を考える。×

     

    54.

    解答:e

    • a 閉塞性黄疸は発症しにくい。×胆管狭窄による閉塞性黄疸、上腹部不快感、糖尿病などの症状であり、膵炎症状に乏しい。膵炎症状に乏しいが、閉塞性黄疸はある。
    • b 仮性囊胞を伴うことが多い。×
    • c 石灰化を伴う頻度が高い。×
    • d 脾静脈の狭窄を認めない。×
    • e 主膵管は狭小化する。○

     

    55.

    解答:b

    • a 中年男性に好発する。×ほぼ100%女性。
    • b 膵体尾部に好発する。○
    • c 主膵管との交通を認める。× それはIPMN。
    • d 腫瘍の中心部に石灰化を認める。×それはSCN。
    • e 分枝膵管がブドウの房状に拡張する。× それはIPMN分枝型。

     

    56.

    解答:b,c

    • a 炎症の進展範囲が広範なほど重症度が高い。○
    • b 重症度判定は単純 CT で評価すべきである。×造影でするべき。
    • c CT 所見のみで重症度判定が可能である。×予後因子、造影CTにより重症度判定する。
    • d 左側胸水を伴いやすい。 ○
    • e 縦隔にも進展する。○

     

    57.

    解答:e

    • a 多発傾向がある。○
    • b 高齢者に好発する。○
    • c 膵頭部に好発する。○
    • d 主膵管との交通を認める。○
    • e 最大径 20 mm で外科切除が適応となる。× 3cm以上。ちなみに主膵管の拡張は5mm以上が手術適応。

     

    58.

    解答:d

    • a dynamic MRI で早期に増強される。○
    • b 拡散強調像で拡散制限を示す。○
    • c T2 強調像で低信号を示す。○
    • d 被膜を伴うことが多い。× 被膜があるとは聞いたことがないのと、他のが明らかに正しいのでこれが正解。被膜外浸潤の被膜は解剖学的被膜。これと混同させようとしているのか。
    • e 辺縁域に多い。○

     

    59.

    解答:b,d

    • a 限局性結節性過形成 ×
    • b 肝細胞腺腫(HCA:hepatocellular adenoma) ○出血(52-93%)、脂肪(36-77%)でT1で病変の一部がしばしば高信号を呈する。
    • c 胆管細胞癌 ×
    • d 肝細胞癌 ○ in-opposed phaseで落ちることがある。
    • e 血管腫 ×

     

    60.

    解答:e

    • a 遠位尿細管性アシドーシス ○ 腎石灰症が有名。
    • b 副甲状腺機能亢進症 ○
    • c ミルクアルカリ症候群 ○
    • d サルコイドーシス ○ 腸管からのCa吸収亢進を来すものとして、過剰Vit.D投与、ミルクアルカリ症候群、サルコイドーシスがある。
    • e 結節性硬化症 ×
    【ミルクアルカリ症候群とは?】
    • 例えば牛乳や炭酸カルシウムのようなカルシウムと吸収性制酸薬の過剰経口摂取による。
    • 消化性潰瘍の治療に非吸収性制酸薬やその他の治療法が利用できるようになったので、現在では頻度が激減した。
    • しかしながら、骨粗鬆症の管理に炭酸カルシウムが用いられることが増えたため、ふたたびみられるようになってきている。
    • 急性、亜急性および慢性の臨床症状が報告されているが、そのすべては高Ca血症、アルカローシスと腎不全を特徴とする。
    【サルコイドーシスとは】
    • 原因不明の非乾酪性肉芽腫を全身に形成する疾患。
    • 肺門(bilateral hilar lymphadenopathy:BHL)や縦隔を中心とする全身のリンパ節や、肺、肝、眼、心臓、皮膚などを侵す。
    • 肺野病変は上中葉優位に分布。リンパ路である広義間質(気管支血管束、小葉間隔壁、胸膜)に沿って多数の小粒状影が見られ、典型的には数珠状に肥厚する。
    • 線維化が進行すると、構築のゆがみ(parenchymal distortion)や上葉優位の蜂窩肺を呈する。
    • BHLのみを呈するもの、肺野病変のみが見られるもの、両者が同時に存在するものがある。
    • 肺野の結節性病変としては小粒状影、5-10mm程度の小結節、10mm以上の大結節(alveolarあるいはpseudoalveolar sarcoidosisとも呼ばれる)があり、大きいものでは空洞を伴うことがある。

    その他キーワード

    • ぶどう膜炎、心臓伝達障害
    • 血清ACE活性高値
    • ガリウムシンチで著明な集積
    • 気管支肺胞洗浄液でリンパ球増多、CD4/8↑、血清Ca↑
    • ツベルクリンの陰転。

     

    61.

    解答:c,d

    • a 肝硬変では肝のCT値は低下する。×
    • b 糖原病 I 型初期では肝のCT 値は上昇しやすい。× グリコーゲンでCT値↑。
    • c ヘモジデローシスでは超音波検査でエコー輝度が上昇する。○ 鉄が貯まると、エコー↑、CT値↑、T2↓。
    • d ヘモクロマトーシスではT1強調像よりもT2強調像で信号低下がめだつ。○
    • e 脂肪肝ではT1強調像の in-phase で opposed phase よりも信号が低下する。× 逆。

     

    62.

    解答:d,e

    • a 乳幼児には使用できない。× 綿密な検討後にのみ投与。慎重投与。乳児に関しては「使用経験が少ない」、幼・小児に関しては「慎重投与」、となっているため。添付文書から考えるとこの「乳幼児」という乳児を含んでいる表現はきわめて微妙。
    • b 腎機能低下症例では禁忌である。× 添付文書によると、「重篤な」腎機能低下例には禁忌。単に腎機能低下症例は慎重投与になっている。
    • c 分布領域の T2 値は短縮されない。× T1値は短縮される、緩和効果がある=見やすくなるということ、なので造影ではT1が使われる。しかし、画像には影響がないが、少なからずT2短縮効果はある。
    • d 投与後 24 時間以降は授乳してもよい。○
    • e 高濃度になると T1 強調像での信号が低下する。○ 撮影部位ごとに至適濃度によって用量が設定されており、至適濃度を上回っても下回っても、T1の信号は低下するため。
      (用法・用量) 通常:0.2ml/kg(濃度として0.1mmol/kg)、腎臓:0.1ml/kg(濃度として0.05mmol/kg)、下肢MRA:0.4ml/kg(濃度として0.2mmol/kg)

     

    63.

    解答:c

    • a Cushing 病 ×
    • b 結節性硬化症 × 顔面の血管線維腫、てんかん、精神発達遅滞、心臓横紋筋腫、過誤腫性リンパ管筋腫症、腎AML、中枢神経系(皮質結節、上衣下結節、上衣下巨細胞性星細胞腫)
    • c von Hippel-Lindau 病 ○ 血管芽細胞腫、上衣腫、網膜血管腫までは出題されてきたが、ついに褐色細胞腫まで。腎細胞癌も覚えておこう。
    • d Eaton-Lambert 症候群 × 肺小細胞癌に合併する神経筋接合部の障害。四肢近位筋の易疲労性と脱力、腱反射低下。
    • e 多発性内分泌腫瘍症 1 型 × 膵ラ氏島腫瘍、下垂体腺腫、副甲状腺腫瘍。MEN2は甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、副甲状腺腫瘍。すいすいと不幸。ずいずいと不幸。

     

    64.

    解答:c

    • a 脱水 ○ さすがに危険因子。
    • b 糖尿病 ○ CKDを伴うDMは特に。
    • c 気管支喘息 × 記載がない。
    • d タンパク尿の既往 ○
    • e ループ利尿薬の内服 ○

    【2012年4月ガイドラインより】

    リスク:

    • 加齢、CKD、CKDを伴うDM、利尿薬(特にループ阻害)、NSAIDS、ビグアナイド(乳酸アシドーシス)
    • RAS阻害薬はevidenceなし。
    • CKDを伴わないDMがリスクファクターになるかは明らかではない。

     

    65.

    解答:d

    • a Kupffer 細胞に取り込まれる。 × 肝細胞に取り込まれる。
    • b 約 90% が胆道内に排泄される。 × 40%。残り60%は腎排泄。健常人だと、尿が6割、糞が4割。
    • c 投与量(mol 数)は Gd-DTPA の倍である。
    • d 腎排泄の程度は肝機能の影響を受ける。 ○ 重度肝障害患者では糞中排泄率5%未満だったのの報告あり。つまり肝障害はプリモビストの薬物動態に影響を及ぼす。(2011年3月臨床画像)
    • e 肝への取り込みは投与後約 10 分から始まる。 × (10~)20分後に肝細胞から胆管が選択的に造影されるが、肝への取り込みは1分後から開始する。

    【EOB・プリモビストとは?】

    • MRI用肝細胞特異性造影剤
    • マグネビスト(Gd-DTPA)にethoxybenzyl基が結合。
    • 一般名:ガドキセト酸ナトリウム
    • 60%は腎臓に排泄されるが、40%は各種トランスポーターにより肝細胞に取り込まれ、胆汁として(胆道系に)排泄される=肝細胞・胆道系特異性造影剤である。

    →Gd-DTPAと同様にdynamic MRIができる(血管内から細胞外液腔に達する)だけでなく、(10~)20分後に肝細胞から胆管が選択的に造影される(肝細胞相 hepatobiliary phase:HBP)、つまり血流評価だけでなく、肝細胞機能の両者を併せて評価できる1粒で2度美味しい造影剤である。高分化肝癌や早期肝癌に対する有用性が最も期待されている。

     

    66.

    解答:e

    • e 硫酸アトロピン静注 ○〜△

     

    67.

    解答:a,e

    • a 金属コイル ○
    • e N-butyl-2-cyanoacrylate ○ ヒストアクリルのこと。

     

    68.

    解答:d

    • a 早期肝細胞癌は良い適応である。×
    • b 下横隔動脈の塞栓は禁忌である。×
    • c 血清ビリルビン値 3 mg/dl は禁忌である。× 通常は3以下が適応となるが、場合によっては慎重な管理下でなされるので、禁忌は言い過ぎ。Child分類で見られることが多く、Child Cでなければ3以上でもする。
    • d 門脈腫瘍栓合併肝細胞癌に対しては禁忌である。×〜△門脈本幹では禁忌だが。
    • e 肝細胞癌破裂でショック状態にある患者は良い適応である。 ×

    「ショック状態」とわざわざ記載があるので、まずショック状態を改善させることが優先でしょう。補液、輸血して、ショック状態を改善させて、TAEを行ないます。HCC ruptureにはTAEは行いますが、この表現だと×ということになると思います。とすると、dにおいて、「門脈本幹」という記載が抜けてはいますが、dを○にせざるを得ません。

     

    69.

    解答:b

    • a 副腎静脈は左右とも腎被膜静脈と吻合することが多い。○
    • b 右副腎静脈は右肝静脈へ開口することが多い。× 10%程度。
    • c 右副腎静脈は下大静脈の右後壁に開口することが多い。○
    • d 右副腎静脈は第 12 胸椎のレベルに位置することが多い。○
    • e 左副腎静脈は下横隔静脈と合流して左腎静脈に開口することが多い。○

     

    70.

    解答:d

    • d 正中仙骨動脈 × 腹部大動脈が左右の総腸骨動脈に分岐する部分の後上方から起こり、第5腰椎からほぼ 真下の尾骨まで走っている細い動脈。腹部大動脈から直接分枝。

    核医学(71-85)

    71.

    解答:d

    • a 67Ga 3日 なので、金曜日注射して月曜日検査。
    • b 111In 2.8日 インジウム
    • c 123I 13時間
    • d 133Xe 5日 ○
    • e 201Tl 73時間

     

    72.

    解答:b

    • a 骨転移――99mTc-MDP ○ もしくは99mTc-HMDP
    • b 褐色細胞腫 ――131I-adosterol × 褐色細胞腫は131I-MIBGもしくは123I-MIBGを用いる。131I-adosterolは副腎皮質シンチグラフィであり、Cushing症候群、原発性アルドステロン症などを診断するのに用いる。
    • c 労作性狭心症 ――99mTc-tetrofosmin
    • d 副甲状腺腺腫 ――99mTc-MIBI ○ 99mTc-MIBIは他に心筋血流にも用いる。。
    • e Lewy 小体型認知症 ――123I-IMP ○ 脳血流シンチ。当院で使っているもの。

     

    73.

    解答:a,b

    • a 18F-FDG ―――ブドウ糖代謝 ○
    • b 99mTc-フチン酸 ―――網内系貪食 ○
    • c 99mTc-MAA ―――肺換気 × 肺血流。
    • d 99mTc-MAG3―――胆汁合成と排泄 ×腎動態。
    • e 123I-IMP ―――心筋血流× 脳血流。

     

    74.

    解答:c

    • c 123I-NaI ○

     

    75.

    解答:e

    • a アセタゾラミド × 脳血流
    • b アデノシン × 心臓
    • c アトロピン ×
    • d クエン酸 ×
    • e フロセマイド  ○

     

    76.

    解答:

    77.

    解答:b,c

    • b 胃  ○
    • e 甲状腺 ○

    99mTcO4

    • 唾液腺、甲状腺、胃粘膜などに集積。
    • 唾液腺シンチグラフィ-多くの腫瘍は欠損像となるが、Warthin腫瘍は強い集積を示す。(Warthin腫瘍はFDGも良好な集積を示す。)
    • FDG集積を示す唾液腺腫瘍を見たら、99mTcO4唾液腺シンチを追加して良悪性を判断=Warthin腫瘍を除外する。

     

    78.

    解答:d

    • a 99mTc-ECD × 脳血流
    • b 99mTc-HMPAO × 脳血流
    • c 111In-DTPA × 脳槽シンチ
    • d 123I-iomazenil ○ イオマニール。てんかん。(ペンゾジアピン)
    • e 123I-IMP × 脳血流

     

    79.

    解答:b,e

    • a Pick 病の前頭葉 × 低下
    • b 脳塞栓の再開通時 ○
    • c 左被殻出血時の右小脳 × 低下
    • d 正常圧水頭症の脳幹部 ×
    • e 発作中のてんかん焦点 ○
    【Luxury perfusion(贅沢灌流)】
    • 脳梗塞の亜急性期に、再開通により脳血流量CBFは増加するが、脳酸素消費量は低下している。(脳組織は壊死)
    【Crossed Cerebellar Diaschisis】
    • 脳梗塞に陥った大脳半球と反対側の小脳半球の血流が低下する。これをcrossed cerebellar diaschisisという。remote effectの一つ。
    • 基本的にSPECTで用いる用語。
    【核医学によるてんかん焦点の局在診断】
    • 脳血流SPECTでは発作間欠期は焦点およびその周囲の血流は低下し、発作期では、焦点における血流増加を来す。
    • FDG PETでは発作間欠期には焦点およびその周囲のブドウ糖代謝は低下する。
    • 123I Iomazenil SPECTでは焦点に置ける受容体結合能が低下する。

     

    80.

    解答:d

    • d Alzheimer 病 × 関係ない。

     

    81.

    解答:b,e

    • b   99mTc ○
    • e   133Xe ○ キセノン。他には81mKrガス(クリプトン)が用いられる。換気シンチはこの3つが用いられる。

     

    82.

    解答:e

    • a 心不全 ○
    • b 心筋症 ○
    • c 糖尿病 ○
    • d Parkinson 病 ○
    • e 皮質基底核変性症 × 関係ない。

    心臓において交感神経の分布や、活動状態を評価することに使用される。

    【適応】心不全、虚血性心疾患、心筋症、不整脈疾患、糖尿病、びまん性レビー小体病(パーキンソン病、レビー小体型認知症)、家族性アミロイドーシス、MSAで低下する。

     

    83.

    解答:a

    • a   89Sr ○ ストロンチウム。

     

    84.

    解答:c

    • a 検査前日に下剤を投与する。× 下剤はなし。
    • b 検査前 2 時間以上絶食する。× 6時間以上。最低4時間以上。
    • c FDG 静注後は安静を保つ。 ○
    • d FDG 静注約 3 時間後に撮像する。 × 1時間くらい。半減期110分。
    • e FDG 静注後は撮像終了まで排尿を控える。× 排尿はどんどんする。

     

    85.

    解答:d,e

    • d 高分化型肝細胞癌  ○ 脱リン酸化酵素を持っているから。これ以外に腎癌を覚えておく。
    • e 細気管支肺胞上皮癌  ○ すりガラス影なので。

     

    治療(86-105)

    86.

    解答:a

    • a 白内障 ―――――――――10 ○ 水晶体は10。
    • b 心膜炎 ―――――――――25 × 40Gy 心=4ん
    • c 慢性肝炎 ――――――――10 × 30Gy 肝=さん
    • d 腎硬化症 ――――――――50 × 23Gy 腎=2ん
    • e 萎縮膀胱 ――――――――40 × 65Gy
    • 他、脊髄は45−55Gy。脳は50〜70Gyまで覚えておく。
    正常臓器の耐容線量
    • TD5/5  = 5年後に5%に障害
    • TD50/5= 5年後に50%に障害
    臓器 TD5/5 TD50/5 障害
    脳・脊髄 50 (Gy) 60 (Gy) 壊死,梗塞,脊髄炎
    水晶体 5 12 白内障
    唾液線 50 70 唾液線分泌障害
    口腔・食道 60 75 潰瘍,狭窄
    小腸・大腸 45 65 閉塞,穿孔
    40 60 間質性肺炎
    23 28 腎硬化症
    膀胱 60 80 間質性膀胱炎
    精巣 5~15 20 不妊
    卵巣 2~3 6~12 不妊
    皮膚 55 70 潰瘍,線維化

     

    87.

    解答:a,d

    • a 髄芽腫 ○ 中等度
    • b 骨肉腫 × 低い
    • c 腎細胞癌 × 低い
    • d 上咽頭癌 ○ 中等度
    • e 甲状腺癌 × 低い
    腫瘍による放射線感受性の違い
    • 高い感受性の腫瘍:悪性リンパ腫、胚細胞腫(seminoma,germinoma)など
    • 中等度の感受性の腫瘍:髄芽腫、上咽頭腫(低分化扁平上皮癌)、乳癌など

     

    88.

    解答: a,d→a,e

    コメントいただきました「88. 子宮頸癌は腔内照射だから、舌と前立腺のaeが正解ですね。」ありがとうございます。

    密封小線源治療の方法

    治療する部位別に腔内照射と組織内照射に分類され、

    1. 腔内照射:管腔を有する臓器に発生する悪性腫瘍に対して。
      適応疾患:子宮頸、食道癌、胆管癌、上咽頭癌
    2. 組織内照射:体外から癌に直接刺入可能な悪性腫瘍対して。
      適応疾患:頭頸部癌(舌癌など)、前立腺癌、乳癌、婦人科腫瘍。

     

    89.

    解答:b

    • a I 期乳癌 ―――温存術後,残存乳房と腋窩の照射 ×。Ⅰ・Ⅱ期乳癌に体する乳房温存手術後は乳房照射をすべきである(grade A)。照射法としては全乳房照射が推奨される(grade A)。線量は50Gy。
    • b I 期声門癌 ―――放射線単独治療 ○
    • c II 期子宮体癌―――同時化学放射線療法 × 手術療法。転移がある場合は化学療法へシフト。
    • d II 期非小細胞肺癌 ―――術前照射後手術 × 手術療法。手術が不能ならば、根治的放射線治療。
    • e III 期びまん非ホジキンリンパ腫 ―――化学療法後,領域予防照射 × 化学療法が標準。

     

    90.

    解答:c

    • a 術後に照射する。○ 可及的摘除術+化学放射線療法。
    • b テモゾロミドを同時併用する。○
    • c 総線量 40 Gy20 回まで照射する。× 少ない。60Gy。
    • d 6~10 MV のエックス線で照射する。○
    • e MRI の T2 強調像で高信号の範囲を照射野に含める。○ 高信号部位は浸潤しているとして範囲も入れる。
    膠芽腫の治療
    • 初発膠芽腫では開頭手術で可能な限り摘出する。
    • 手術後できる限り早期に放射線治療 (60グレイ/30分割)をする。
    • 放射線治療開始と同時にテモゾロマイド(75mg/m2)の投与を開始する。
    • アバスチン (10mg/kg/every 2 weeks)を併用する。
    • 放射線治療終了後テモゾロマイド (100-200mg/m2)の投与を6コース行う
    • 治療に対する有効性のエビデンスレベルの高いものは,手術摘出,放射線治療,テモゾロマイド化学療法の順。

     

    91.

    解答: b?e?→e

    m様よりコメントいただきました。
    いつも大変お世話になっております。2011年91、上咽頭癌の放射線単独はⅠ期のみなので、Ⅱ期は同時CRTと先輩に教わりました。答えはe.同時CRTと思います。」

    とのことです。ありがとうございます。

    ネットでちょっと調べてみました。

    がん情報サービス(ganjoho.jp)

    上咽頭癌
    • EBウイルスとの関連。
    • 若年発症例も多い。20歳前後、50歳前後の二峰性。
    • 頭蓋底骨浸潤、リンパ節転移・遠隔転移の頻度も多い。
    • 低分化扁平上皮癌、未分化癌(WHO Ⅱ-Ⅲ)が多い。

     

    92.

    解答:c,e

    • a I 期声門癌では術後照射を行う。× 放射線治療単独。
    • b 放射線治療中の喫煙は放射線治療成績に影響しない。×なのでしょう。
    • c 総放射線治療期間は放射線治療成績の予後因子である。○
    • d EB(Epstein-Barr)virus は下咽頭癌の発症に関連する。× 上咽頭癌。現在までに上咽頭癌やホジキンリンパ腫,NK/T リンパ腫,AIDS や臓器移植などに伴う日和見リンパ腫,胃癌などへの関与が明らかにされており,これらは EBV 関連癌と呼ばれる。
    • e HP(Human papilloma)virus は中咽頭癌の発症に関連する。○ 中咽頭癌の約40%はヒトパピローマウイルスの感染により発生。

    2016年7月25日追記

    TDjr.先生より
    92.b 放射線治療中の喫煙は放射線治療成績に影響しない。

    喫煙する→酸素供給が減る→放射線の酸素効果下がる→治療効果低下
    同様の酸素効果低下は、子宮頸がんの貧血もよく出ています。

    とのことです。TDjr.先生ありがとうございます。

     

    93.

    解答:c

    • a 化学療法と放射線治療は同時併用する。○
    • b 化学療法は白金製剤を含めて使用する。○ シスプラチン。
    • c 放射線治療は両側の肺門・縦隔を含めて開始する。× 両側照射は原則禁忌。
    • d 放射線治療は局所に総線量 60 Gy30 回以上照射する。○
    • e 脊髄への照射は 40 Gy20 回~44 Gy22 回に抑える必要がある。○ 45Gy以上当てない。通常照射で50Gy以上は禁忌。脊髄麻痺を起こす。

     

    94.

    解答:c

    • a 進行期で有効である。○
    • b I 期では約 70% の 5 年生存率が得られる。○
    • c 標準併用薬剤はシスプラチンと S-1 である。× 5FU+CDDP
    • d 治療後は異時性の頭頸部癌の発症に注意する。○ 頭頸部がんは食道がんなど他の部位と重複して発生しやすいことが知られている。禁煙・節酒宣言を出して啓蒙活動している。
    • e 胸部食道癌では晩期有害反応として心障害がある。○

     

    95.

    解答:a,e

    • a 同時化学放射線療法が推奨される。○
    • b 放射線単独治療では,痛緩和効果は不良である。 × 放射線治療には癌の痛みを和らげる効果あり。
    • c 同時化学放射線療法では,60 Gy以上の照射が必要である。× 50Gy程度。
    • d 同時化学放射線療法の標準併用薬剤は,マイトマイシン である。× 5FU
    • e ゲムシタビン(ジェムザール®)併用放射線治療では,腸管障害に注意する必要がある。○一般的な副作用としては、骨髄抑制と吐き気・嘔吐、口内炎などの消化器症状が多いとされています。そのほか、発疹などの過敏症、頻脈、発熱、頭痛、めまい、脱毛などが起こることもある。

     

    96.

    解答:c

    頻出問題ですね。

    97.

    解答:c,d

    • a 腎癌は造骨性転移を起こしやすい。× 溶骨性
    • b 胃癌は乳癌,前立腺癌についで骨転移が多い。× 肺癌。
      転移を来した症例に占める原発巣の頻度順は乳癌>前立腺癌>肺癌の順。
    • c 脊髄麻痺が生じた場合は緊急照射の適応がある。○
    • d ビスフォスホネート剤は骨転移の治療に有効である。○
    • e 放射線治療の際は,40 Gy20 回で照射されることが多い。× 30Gy/10回が標準。
    転移性骨腫瘍

    【造骨性】:骨シンチで検出しやすい。

    • 前立腺癌
    • 乳癌
    • 肺癌

    【溶骨性】:骨シンチで見逃しやすい。

    • 腎癌
    • 甲状腺癌
    • 肝細胞癌
    • 多発性骨髄腫
    • 肺癌

    ※たじまようここか(いん)
     多腎 溶骨甲肝

     

    98.

    解答:a,b

    • a 腔内照射 ――タンデム,オボイド ○ 外子宮口を基準としたA点を基準としてこれらを用いる。
    • b 治療中の有害反応 ――――下痢 ○急性期の有害事象は下痢、膀胱炎、白血球減少。晩期は、直腸炎、腸閉塞、膣粘膜癒着、膀胱膣瘻、直腸膣瘻、下肢浮腫など。5年以降も起こるのが膀胱出血。
    • c 治療後の有害反応 ――――宿酔 ×
    • d Ib 1 期の 5 年生存率 ―――50~70% × Ⅰ期で80〜90%、Ⅱ期で60〜80%と良好。
    • e 同時化学放射線治療 ―――マイトマイシン C ×シスプラチン

     

    99.

    解答:c,d

    • Gleason6点、PSA8ならば、低リスク→外照射単独もしくは、シード。ホルモン療法は使わない。

     

    100.

    解答:b,c

    • b 化学療法 6~8 コース ○ 臨床病期IおよびIIのときには化学療法単独か、化学療法と放射線療法の併用が行われます。
    • c 化学療法 3 コース後に放射線治療 ○ R-CHOP+RT