放射線治療専門医・2024年
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100問を分野別に整理しました。分野と問題番号を選ぶと解説が表示されます。
独自に作成した非公式の解答例です。問題文・選択肢・問題画像・問題PDFは掲載していません。
全100問に解説と参考文献を掲載しています。問74はFIGO分類の記載と選択肢の整合について、解答の確定を保留しています。学会公式正答表との照合は行っていません。
制度・適応は2024年の出題時点を基本に説明し、参考資料の年を明示しています。現在の診療には最新の指針・電子添文を確認してください。原問題で確認した関連問題を21件掲載しています。
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問1 永久挿入小線源の核種
解答例:c
判断のポイント
125Iは低エネルギー光子を放出する密封線源で、前立腺癌などの永久挿入療法に用います。線源を留置したまま、壊変に伴う連続照射を行います。
補足・注意点
192Irなどによる一時挿入と、非密封放射性医薬品の静脈投与を区別します。核種だけでなく線源形態・挿入法・線量率を対応させます。
参考文献・根拠
問2 吸収線量とSI単位
解答例:b
判断のポイント
グレイ(Gy)は吸収線量のSI単位で、1 Gyは物質1 kgあたり1 Jのエネルギー吸収を表します。
補足・注意点
放射能のBq、線量当量等のSvと区別します。Ci、R、rad、remは従来使われてきた非SIの単位です。
参考文献・根拠
問3 Braggピークと荷電粒子線
解答例:c、e
判断のポイント
陽子線・重粒子線は物質中で減速するにつれてエネルギー付与が増え、飛程終端近くにBraggピークを形成します。
補足・注意点
実際の治療ではピークを重ねて標的の厚みに対応します。光子線のビルドアップや電子線の深部線量分布とは、形成機序が異なります。
参考文献・根拠
問4 電子線エネルギーと治療深度
解答例:e
判断のポイント
電子線の90%線量深度は、臨床的な近似としてエネルギー(MeV)を約3で除した深さ(cm)を目安にします。
補足・注意点
近似は装置・照射野・入射条件で変わります。実際のエネルギー選択は測定された深部線量分布と標的の深さに基づいて行います。
参考文献・根拠
問5 光子線のビルドアップ
解答例:b
判断のポイント
高エネルギー光子線では二次電子がエネルギーを付与し、表面から深部へ線量が増えて最大となるビルドアップ領域を形成します。
補足・注意点
一次光子の減弱だけを表す現象ではありません。表面近くや物質境界では荷電粒子平衡が成立しにくいことも合わせて理解します。
参考文献・根拠
問6 リニアックのX線発生
解答例:d
判断のポイント
医療用リニアックは高周波電場で電子を加速し、X線モードではターゲットへ衝突させて制動X線を発生させます。
補足・注意点
電子は光速に近づいても光速そのものには達しません。偏向角やターゲット構造は装置設計に依存するため、特定の角度を全装置共通とはしません。
参考文献・根拠
問7 モンテカルロ線量計算
解答例:a
判断のポイント
モンテカルロ法は、各粒子の輸送と相互作用を確率的に追跡して線量を求めます。実際の物質組成や密度を扱える点が特徴です。
補足・注意点
水で求めたカーネルに密度補正を行う方式との違いを整理します。高精度であっても物質割り当てや計算条件の検証が必要です。
参考文献・根拠
問8 IGRTとマージン
解答例:d(誤っている記述)
判断のポイント
通常の治療直前の位置照合は主にセットアップ誤差を低減します。これだけで呼吸や臓器変形による内的マージンを縮小できるとは限りません。
補足・注意点
骨、標的近傍の指標、体表面などの照合対象と、実際の腫瘍位置の対応を検証します。動体追跡や呼吸制御による運動管理とは区別します。
参考文献・根拠
問9 β壊変と質量数
解答例:c
判断のポイント
β−壊変では中性子が陽子へ変化し、原子番号は1増えますが、陽子と中性子の合計である質量数は変わりません。
補足・注意点
α壊変では質量数が4、原子番号が2減ります。γ放出は励起状態からの遷移であり、原子番号や質量数を変えません。
参考文献・根拠
問10 細胞周期とDSB修復
解答例:b
判断のポイント
分裂期にはDNA二本鎖切断修復の一部が抑制されます。損傷応答は細胞周期によって変化し、相同組換えは主にS/G2期に利用されます。
補足・注意点
NHEJは相同な鋳型を必須としない修復です。HRとNHEJの利用条件、修復の正確さ、M期での応答制限を分けて理解します。
参考文献・根拠
関連問題
- 2025年 治療専門医 問16:DNA二本鎖切断のHR/NHEJ修復
問11 潜在的致死障害回復
解答例:b
判断のポイント
照射後に増殖を抑えた状態で保持すると、生存率が増加する潜在的致死障害回復が観察されます。低栄養の定常期細胞での遅延播種実験が代表例です。
補足・注意点
分割照射間の亜致死損傷回復とは実験条件・定義が異なります。回復時間や大きさを、すべての細胞・線質で同じとみなしません。
参考文献・根拠
問12 低酸素応答とHIF-1
解答例:b
判断のポイント
HIF-1は低酸素応答の転写制御を担い、酸素不足への代謝適応や血管新生などに関わる遺伝子発現を調節します。
補足・注意点
低酸素が放射線抵抗性をもたらす化学的な酸素効果と、HIFを介する生物学的応答を区別して整理します。
参考文献・根拠
関連問題
- 2025年 治療専門医 問14:低酸素応答
問13 TP53とG1/Sチェックポイント
解答例:a
判断のポイント
p53はDNA損傷後にp21などを介してG1/S移行を抑制します。TP53機能喪失では、このチェックポイント応答が大きく障害されます。
補足・注意点
細胞周期停止とアポトーシスなどの応答を区別します。G2チェックポイントにはp53非依存性の経路もあります。
参考文献・根拠
問14 分割照射の4R
解答例:b
判断のポイント
4Rは修復、再増殖、再分布、再酸素化です。分割間に正常組織や腫瘍で起こる変化を整理する枠組みです。
補足・注意点
再灌流は再酸素化に関わることがありますが、4Rの名称そのものには含まれません。用語と生物学的機序を区別します。
参考文献・根拠
問15 LQモデルとBEDの等価性
解答例:c
判断のポイント
α/β=10 Gyでは、50 Gy/25回のBEDは50×(1+2/10)=60 Gyです。40 Gy/8回も40×(1+5/10)=60 Gyとなります。
補足・注意点
比較する生物学的エンドポイントとα/βを同じにして計算します。この単純な比較は再増殖や全治療期間などの影響を含みません。
参考文献・根拠
問16 組織反応と確率的影響
解答例:a
判断のポイント
急性放射線障害は、一定以上の細胞障害によって生じる組織反応として扱います。組織反応と発がんなどの確率的影響を区別します。
補足・注意点
確率的影響では線量によって主に発生確率が変わり、重症度が比例して増すという意味ではありません。組織反応のしきい線量を50%発生線量とはしません。
参考文献・根拠
問17 物理・生物・実効半減期
解答例:c
判断のポイント
実効半減期は、1/Teff=1/Tphys+1/Tbioで求めます。131Iの物理半減期と仮定された生物学的半減期がともに約8日なら、実効半減期は約4日です。
補足・注意点
生物学的半減期は臓器・病態・薬剤で異なります。ここで用いた8日は設問の仮定であり、全患者に共通する固定値ではありません。
参考文献・根拠
問18 治療核種の投与経路
解答例:e
判断のポイント
塩化ラジウム223Raは静脈内へ投与する非密封放射性医薬品です。核種と化合物、投与経路を組み合わせて理解します。
補足・注意点
同じ放射性核種でも製剤により使用法が異なります。経口131Iと静注製剤、密封小線源を混同せず、実施時は各添付文書に従います。
参考文献・根拠
問19 内用療法核種の物理半減期
解答例:c(誤っている記述)
判断のポイント
131Iの物理的半減期は約8日です。約80日ではなく、桁の違いに注意する設問です。
補足・注意点
物理半減期、体内排泄の速さ、投与後の隔離・退出条件は同じ指標ではありません。放出線種とエネルギーも合わせて整理します。
参考文献・根拠
問20 照射部位と制吐予防
解答例:c
判断のポイント
上腹部照射は放射線による悪心・嘔吐のリスクがあり、予防的な制吐療法を行う代表的な照射部位です。
補足・注意点
リスクは照射部位・範囲や併用薬で変わります。症状が出てからの救済投与と、あらかじめ行う予防投与を分けて考えます。
参考文献・根拠
問21 脊髄圧迫とデキサメタゾン
解答例:d
判断のポイント
神経症状を伴う悪性脊髄圧迫では、デキサメタゾン16 mg/日が推奨される代表的な初期量です。圧迫の評価と局所治療の検討を急ぎます。
補足・注意点
高用量を無条件に増量するのではなく、血糖、感染、消化管障害などを管理します。手術・照射の開始と減量計画は病状に応じて判断します。
参考文献・根拠
問22 胸部緩和照射の症状改善
解答例:c
判断のポイント
胸部照射は喀血、咳、疼痛、気道狭窄による呼吸困難などの緩和に用います。反回神経麻痺による嗄声は、腫瘍縮小後も回復しにくいことがあります。
補足・注意点
症状の原因が腫瘍の局所進展なのか、肺炎・胸水などなのかを確認します。改善の可能性と時間、治療負担を患者ごとに評価します。
参考文献・根拠
問23 オリゴ転移と全身療法の併用
解答例:a
判断のポイント
SBRTでは、全身薬物療法との同時投与による毒性増強を避けるため、薬剤に応じた休薬や投与時期の調整を行う。オリゴ転移の保険上の個数基準を3個以内とする記述や、治癒する患者群・安全な線量分割が一律に確立したとする記述は適切でない。
補足・注意点
「同時併用を避ける」は安全性を優先する出題上の原則として読む。薬剤すべてを永久に併用禁止とする意味ではない。EORTC–ESTROの合意では、抗VEGF薬などは同日投与を避ける一方、trastuzumab・pertuzumabは同日投与可能とされ、薬剤ごとに扱いが異なる。
参考文献・根拠
問24 臨床研究参加者の権利
解答例:d
判断のポイント
臨床研究では研究対象者の人権・安全・福祉を守ることが、科学的・社会的利益に優先します。
補足・注意点
研究の価値が高くても、同意、適切なリスク評価、独立した倫理審査を省略できません。対象者の自由意思と撤回の権利も重要です。
参考文献・根拠
問25 生命倫理の4原則
解答例:b
判断のポイント
生命倫理の4原則は、自律尊重、無危害、善行、公正です。節約はこの4原則の名称には含まれません。
補足・注意点
資源の適正利用は医療で重要ですが、4原則そのものと同一ではありません。原則が衝突する場合は、状況と当事者の価値観を踏まえて検討します。
参考文献・根拠
問26 特定臨床研究の対象
解答例:d
判断のポイント
試験時点の臨床研究法では、適応外の医薬品等を用いて有効性・安全性を明らかにする介入研究は、特定臨床研究に該当する代表例です。
補足・注意点
観察研究や承認申請目的の治験とは制度上の区分が異なります。改正後の運用では例外・細則もあるため、実際の研究はその時点の法令で確認します。
参考文献・根拠
問27 Shared Decision Making
解答例:b
判断のポイント
共同意思決定では、医療者と患者が情報を双方向に共有し、治療の利益・不利益と患者の価値観を踏まえて選択します。
補足・注意点
標準治療を伝えるだけでは完結しません。理解の確認、希望する関与の程度、治療しない選択肢も含めて話し合います。
参考文献・根拠
問28 IMRTの施設基準
解答例:b
判断のポイント
IMRTの施設基準では、担当医師、診療放射線技師、精度管理担当者、実施実績などが定められています。本問では看護師数を選びます。
補足・注意点
放射線治療全体の他の加算で看護師配置が求められることと、IMRT自体の施設基準を混同しません。年度ごとの通知を確認します。
参考文献・根拠
問29 IGRT加算の算定対象
解答例:e
判断のポイント
IGRT加算は、画像照合を行えばすべての照射で算定できるわけではなく、対象となる照射法・施設要件などがあります。本問では電子線1門照射を選びます。
補足・注意点
実施する画像誘導の臨床的必要性と、保険算定要件は別に確認します。2024年の試験は当時の診療報酬資料に対応させます。
参考文献・根拠
問30 成人神経膠腫と予後因子
解答例:b
判断のポイント
成人びまん性神経膠腫では、IDH野生型は一般にIDH変異型より予後不良です。分子情報は現行の腫瘍分類と治療選択に不可欠です。
補足・注意点
年齢、摘出度、MGMTメチル化なども評価します。異なる病理・分子分類の群を、単一のマーカーだけで直接比較しないことが重要です。
参考文献・根拠
関連問題
- 2025年 治療専門医 問31:高悪性度神経膠腫の予後因子
問31 非機能性下垂体腫瘍の局所制御
解答例:c
判断のポイント
増大する残存非機能性下垂体腫瘍は放射線治療の対象となり、適切な症例で5年局所制御率90%以上が報告されています。
補足・注意点
視神経・視交叉との距離によって単回照射と分割照射を選びます。遅発性の下垂体機能低下を見据え、長期に内分泌機能を追跡します。
参考文献・根拠
問32 頭蓋咽頭腫の術後照射
解答例:d
判断のポイント
頭蓋咽頭腫の残存病変には、通常分割で50〜54 Gy程度の局所照射が代表的です。正常脳・視覚路を守る治療計画が重要です。
補足・注意点
全脳室を一律に照射する疾患ではありません。年齢、残存・増大、嚢胞の変動、手術合併症などを踏まえて、開始時期と方法を判断します。
参考文献・根拠
問33 小児・AYA上衣腫の治療
解答例:d(誤っている記述)
判断のポイント
上衣腫は最大限安全な摘出と適切な術後放射線治療が基本です。3歳以上だから術後化学療法を一律に標準とする記述は適切ではありません。
補足・注意点
播種の有無で照射範囲は異なります。再発時は再摘出・再照射などを、既照射線量や機能への影響を踏まえて検討します。
参考文献・根拠
問34 髄膜腫と定位放射線治療
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
硬膜に接し強く均一に増強する脳外腫瘤から髄膜腫を考えます。WHO Grade 1の適切な小病変では、定位照射で高い長期局所制御が得られます。
補足・注意点
60%程度という低い制御率を一般的成績とするのは不適切です。悪性度、摘出度、腫瘍部位・大きさによって治療法と再発リスクは異なります。
参考文献・根拠
問35 前庭神経鞘腫の偽増悪
解答例:d(誤っている記述)
判断のポイント
定位照射後の前庭神経鞘腫は、一過性に増大する偽増悪を生じます。治療後早期の画像増大だけを理由に、直ちに治療失敗として手術するのは不適切です。
補足・注意点
症状、脳幹圧迫、水頭症、継続的増大の有無を合わせて判断します。画像だけでなく聴力・顔面神経機能も長期に評価します。
参考文献・根拠
問36 中枢神経原発リンパ腫の治療順序
解答例:d(誤っている記述)
判断のポイント
大量メトトレキサートを含む導入化学療法が治療の軸です。放射線治療を組み合わせる場合も、通常は導入後の地固めなどとして位置付けます。
補足・注意点
化学療法と全脳照射の同時併用を一律の標準とはしません。年齢、奏効、移植適応、認知機能への晩期毒性を考慮します。
参考文献・根拠
問37 Grade 2神経膠腫の早期治療と観察
解答例:b、c
判断のポイント
低悪性度神経膠腫では、早期照射が発作制御や無増悪期間に役立つ一方、若年の全摘出例などでは慎重な経過観察が選択されます。
補足・注意点
病理・分子分類や年齢、残存病変でリスクは異なります。無増悪生存の改善と全生存の改善、放射線治療と化学療法の上乗せ効果を混同しません。
参考文献・根拠
問38 上咽頭癌の頭蓋底・翼口蓋窩進展
解答例:a、d
判断のポイント
提示断面では、上咽頭腫瘍に連続する斜台の異常増強と、翼口蓋窩の正常脂肪の消失・腫瘍による置換に注目します。
補足・注意点
頭蓋底骨髄、神経孔、翼口蓋窩、海綿静脈洞などを別々に追います。1断面で見えない部位を一律に否定せず、全断面で病期・標的を評価します。
参考文献・根拠
問39 声門上癌の予防的頸部照射
解答例:e
判断のポイント
喉頭蓋を中心とする声門上部の腫瘍では、リンパ流と潜在的転移リスクを考慮し、両側の頸部レベルII・IIIを予防領域に含めます。
補足・注意点
早期声門癌の原発巣限局照射とは異なります。声帯固定、喉頭間隙・軟骨への浸潤、頸部リンパ節を評価し、病期と照射範囲を決めます。
参考文献・根拠
問40 頸部照射後の甲状腺機能低下
解答例:b
判断のポイント
頸部照射後の甲状腺機能低下には、甲状腺に入る線量・照射体積が関わります。治療終了後に遅れて発症することもあります。
補足・注意点
TSH・甲状腺ホルモンを長期に確認します。機能低下を治療する甲状腺ホルモン補充と、機能亢進に用いる抗甲状腺薬は区別します。
参考文献・根拠
問41 下咽頭癌の喉頭温存戦略
解答例:b
判断のポイント
局所進行下咽頭癌では、喉頭温存を目指す戦略として導入化学療法を用い、その反応を治療選択に反映する方法があります。
補足・注意点
導入化学療法を全例に必須とはしません。同時併用シスプラチンは投与間隔により用量が異なり、高齢者では利益と毒性を個別に評価します。
参考文献・根拠
問42 BNCTと切除可能頭頸部癌
解答例:d
判断のポイント
試験当時のBNCTの保険対象は、切除不能の局所進行または局所再発の頭頸部癌です。切除可能唾液腺癌を一律に対象とする組み合わせは不適切です。
補足・注意点
IMRT、粒子線、小線源、BNCTでは適用条件が異なります。治療可能性と保険適用は別に確認し、実施年度の規定を参照します。
参考文献・根拠
問43 頭頸部癌術後化学放射線療法
解答例:a(誤っている記述)
判断のポイント
節外浸潤や断端陽性などの高リスク例では、術後同時化学放射線療法を検討します。通常分割照射が基本で、寡分割を標準とはしません。
補足・注意点
術後治癒を確認して遅延を避けます。シスプラチンは週1回などのレジメンも使われ、放射線単独より有害事象が増える点を管理します。
参考文献・根拠
問44 頸部レベルIIの境界解剖
解答例:c
判断のポイント
頸部レベルIIは上内深頸リンパ節領域で、内頸動脈・胸鎖乳突筋などに接します。口腔底に位置する舌下腺は直接接する構造ではありません。
補足・注意点
リンパ節レベルは臓器名だけでなく、頭尾方向の境界と筋・血管・筋膜の関係で理解します。輪郭作成時はアトラスとCT・MRIを照合します。
参考文献・根拠
問45 頭頸部照射後の口腔乾燥
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
口腔乾燥には耳下腺・顎下腺などの障害が大きく関わります。小唾液腺の障害が常に最も大きい原因とするのは不適切です。
補足・注意点
安静時・刺激時で唾液分泌への寄与は異なります。唾液腺だけでなく、嚥下関連筋、顎関節・咀嚼筋などの線量と機能も評価します。
参考文献・根拠
問46 局所進行肺癌と照射範囲
解答例:d
判断のポイント
対側肺門を含む両側肺門病変では照射範囲が広がり、正常肺の線量制約を満たしにくいことが、根治的化学放射線療法の大きな制約です。
補足・注意点
N3という分類だけで全例を適応外とするわけではありません。現代の治療では標的体積と肺・心臓・食道線量、全身状態を個別に評価します。
参考文献・根拠
問47 PACIFICの対象と治療順序
解答例:e
判断のポイント
切除不能III期非小細胞肺癌で、根治的同時化学放射線療法後に増悪がないことが、PACIFIC型のデュルバルマブ地固め療法の基本条件です。
補足・注意点
術前照射、SBRT、放射線単独後を同一の試験対象とはしません。実際の適応では免疫療法の禁忌や分子背景、治療後の状態も確認します。
参考文献・根拠
関連問題
- 2025年 治療専門医 問47:化学放射線療法後のデュルバルマブ
- 2025年 治療専門医 問48:地固め療法の適応
問48 胸部照射とゲムシタビン
解答例:b
判断のポイント
ゲムシタビンは強い放射線増感作用をもち、胸部照射との同時併用で肺・食道などの重い毒性が問題となるため避ける薬剤です。
補足・注意点
薬剤名だけでなく、併用線量・スケジュールで毒性は変わります。標準的なプラチナ併用レジメンと、通常の全身療法をそのまま同時併用することを区別します。
参考文献・根拠
問49 限局型小細胞肺癌とPCI
解答例:d
判断のポイント
限局型小細胞肺癌で初回治療に完全奏効が得られた患者では、予防的全脳照射(PCI)を検討します。試験当時の標準的な考え方を問う設問です。
補足・注意点
年齢・認知機能・脳MRIによる評価、患者の希望も考慮します。後年の免疫療法の適応を、2024年試験の選択肢へそのまま遡って当てはめません。
参考文献・根拠
関連問題
- 2025年 治療専門医 問49:限局型小細胞肺癌の治療
問50 胸膜中皮腫の領域リンパ節
解答例:c
判断のポイント
胸膜中皮腫では、肺門・縦隔・内胸などの胸郭内リンパ節や鎖骨上窩リンパ節が病期評価で重要です。腋窩リンパ節は領域リンパ節には含めません。
補足・注意点
肺癌と同じリンパ節マップを無条件に適用しないことが要点です。病期分類の版を確認してN因子と遠隔転移を区別します。
参考文献・根拠
問51 分割法と脊髄線量制約
解答例:c(誤っている組み合わせ)
判断のポイント
加速過分割では脊髄の損傷回復を考慮した、通常分割とは異なる線量制約を用います。限局型小細胞肺癌の45 Gy/30回で、脊髄42 Gyを許容する組み合わせは不適切です。
補足・注意点
JASTRO当時版では加速過分割中30〜36 Gyで脊髄を照射野から外す考え方を示しています。別の分割法の最大線量をそのまま流用しません。
参考文献・根拠
問52 肺癌CRTと平均肺線量
解答例:c
判断のポイント
同時化学放射線療法では肺線量を制限し、平均肺線量は一般に20 Gy未満などを目安とします。24 Gyは推奨制約を満たしません。
補足・注意点
V20や平均線量は、定義する正常肺の体積にも依存します。計画の指標だけで安全を保証せず、肺疾患・薬剤・肺機能も評価します。
参考文献・根拠
問53 胸腺癌の残存程度と照射線量
解答例:e
判断のポイント
肉眼的残存を伴うR2切除後には、残存腫瘍を対象とする根治線量として60 Gy/30回程度を検討します。
補足・注意点
R0、顕微鏡的残存のR1、肉眼的残存のR2で必要線量は異なります。心臓・肺・食道などの正常臓器線量を考慮して計画します。
参考文献・根拠
問54 DCIS術後照射の効果
解答例:e
判断のポイント
DCISの乳房部分切除後照射は、同側乳房内の浸潤癌・非浸潤癌の再発を減らします。一方、無作為化試験で生存率改善は明確には示されていません。
補足・注意点
再発抑制と生存利益は別の評価項目です。年齢、断端、病変の大きさ・悪性度などで、ブーストや内分泌療法を含めて判断します。
参考文献・根拠
問55 全乳房寡分割照射と急性皮膚炎
解答例:e
判断のポイント
適切な寡分割全乳房照射は通常分割と同等の腫瘍制御を保ち、急性皮膚炎などの短期毒性を軽減できることが無作為化試験で示されています。
補足・注意点
線量分布や乳房体積、領域リンパ節照射、併用治療で毒性は変わります。すべての有害事象や生存率が一律に改善するという意味ではありません。
参考文献・根拠
問56 深吸気息止めと心臓線量
解答例:c
判断のポイント
左全乳房照射では、深吸気により胸壁と心臓が離れ、心臓線量を低減できることがあります。再現性を確認して息止め照射を用います。
補足・注意点
すべての患者で同じ低減が得られるわけではありません。心臓・冠動脈・肺の線量を計画で比較し、実施可能な呼吸管理を選びます。
参考文献・根拠
問57 内分泌療法と器質化肺炎
解答例:e
判断のポイント
乳房照射後の器質化肺炎は、照射野の外に出現・移動する肺陰影を示すことがあります。タモキシフェンなどの内分泌療法との関連が検討されています。
補足・注意点
併用との関連は研究によって一定せず、因果関係を一律に断定しません。感染、通常の放射線肺臓炎、薬剤性肺障害と区別します。
参考文献・根拠
問58 肥満と乳癌の予後
解答例:a
判断のポイント
肥満は乳癌患者の予後不良と関連する因子です。発症リスクと、診断後の再発・死亡リスクを分けて理解します。
補足・注意点
アルコール、小児期の胸部照射、遺伝性素因も評価します。単一の因子だけで個人の予後を決めるものではありません。
参考文献・根拠
問59 甲状腺癌と年齢別病期
解答例:d
判断のポイント
分化型甲状腺癌では、55歳未満の遠隔転移陽性例はT・NによらずII期です。40歳の濾胞癌M1例はこの分類に該当します。
補足・注意点
年齢による病期分類は髄様癌・未分化癌には同様に適用しません。組織型とAJCC/UICCの版を先に確認します。
参考文献・根拠
問60 残存甲状腺アブレーションの前処置
解答例:e
判断のポイント
分化型甲状腺癌の残存甲状腺アブレーションでは、遺伝子組換えヒトTSHを用いたTSH刺激が選択肢となります。
補足・注意点
残存組織の破壊、補助療法、既知の遠隔転移治療は目的が異なります。131Iの治療効果は主にβ線によるもので、すべての投与が入院必須ではありません。
参考文献・根拠
問61 乳房照射後の放射線肺臓炎
解答例:c
判断のポイント
放射線肺臓炎は照射後数か月、典型的には約3〜6か月で生じます。乳房温存療法後では乾性咳嗽・発熱などと照射領域に対応する画像変化を評価します。
補足・注意点
画像所見のみの変化と、有症状で治療を要する肺臓炎は頻度が異なります。照射野外へ移動する陰影では器質化肺炎なども鑑別します。
参考文献・根拠
問62 T1bN0食道癌の根治治療
解答例:a、d
判断のポイント
粘膜下層浸潤を伴うT1b食道癌ではリンパ節転移リスクがあり、食道切除術または根治的化学放射線療法が治療選択肢です。
補足・注意点
内視鏡切除の適応は深達度・範囲などで判断します。全周性や粘膜下層浸潤を有する病変を、画像上N0だから局所治療だけで十分とはしません。
参考文献・根拠
問63 腎機能低下例の食道癌CRT
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
S-1に含まれるギメラシルは腎排泄され、腎機能低下で5-FU曝露と毒性が増加します。Ccr 30 mL/minの患者への通常の併用選択は不適切です。
補足・注意点
薬剤・投与量は腎機能と各レジメンの適応基準を確認して選びます。放射線の技術的実施可能性と、全身療法の安全性を別々に評価します。
参考文献・根拠
問64 肝細胞癌のサイズとRFA
解答例:d
判断のポイント
ラジオ波焼灼療法の標準的な対象は、一般に小型の肝細胞癌です。4 cm病変は通常の適応範囲を超え、ほかの根治・局所治療を検討します。
補足・注意点
肝予備能、病変部位、切除可能性が重要です。サイズだけであらゆる治療を可・不可と決めず、本問では通常の標準適応を比較します。
参考文献・根拠
問65 局所進行膵癌の治療選択
解答例:a、c
判断のポイント
膵腫瘤に連続して上腸間膜動脈周囲を取り囲む軟部組織を認め、局所進行の切除不能膵癌を考えます。薬物療法や、適切な症例での化学療法併用粒子線治療が選択肢です。
補足・注意点
切除可能・切除可能境界・局所進行を血管浸潤で区別します。単一断面だけで最終的な手術適応を決めず、全画像と多職種評価を合わせます。
参考文献・根拠
問66 肝外胆管癌と粒子線の保険適用
解答例:a(誤っている記述)
判断のポイント
試験当時の保険適用では、肝内胆管癌と肝外胆管癌を区別する必要があります。肝外胆管癌を一律に粒子線の保険対象とする記述は不適切です。
補足・注意点
先進医療として実施可能なことと保険適用は別です。胆道に沿う進展、断端・リンパ節、十二指腸などの線量を評価して照射を計画します。
参考文献・根拠
問67 直腸癌の術前短期照射
解答例:b
判断のポイント
局所進行直腸癌の術前放射線治療では、25 Gy/5回の短期照射が代表的な方法の一つです。通常分割の長期化学放射線療法とは異なる戦略です。
補足・注意点
手術までの期間や薬物療法の順序も重要です。局所再発抑制と全生存の効果を区別し、外腸骨リンパ節を全例に含めるわけではありません。
参考文献・根拠
問68 肛門癌の予防領域
解答例:d
判断のポイント
肛門管扁平上皮癌の化学放射線療法では、原発巣に加えて直腸周囲などの所属リンパ節領域をCTVに含めます。
補足・注意点
鼠径・骨盤リンパ節の扱いを病変進展に応じて確認します。肛門温存率には腫瘍制御以外の要因も関与し、局所制御率と同じ指標ではありません。
参考文献・根拠
問69 上腹部照射の肝線量制約
解答例:e
判断のポイント
通常分割の上腹部照射では、正常肝の平均線量を30 Gy未満などに抑えることが代表的な制約です。
補足・注意点
肝機能、正常肝の定義、照射体積で許容条件は変わります。腎・脊髄・消化管へ肝と同じ制約を適用せず、臓器別に評価します。
参考文献・根拠
問70 IIB子宮頸癌の治療推奨
解答例:c(最も推奨される組み合わせではない)
判断のポイント
子宮頸癌治療ガイドライン2022のCQ09では、IIB期に同時化学放射線療法を強く推奨しています。広汎子宮全摘術を第一の推奨とする組み合わせではありません。
補足・注意点
国内では選択された症例への手術も行われますが、多くが術後補助療法を要します。「実施される治療」と「最も推奨される治療」を区別します。
参考文献・根拠
問71 子宮頸癌術後の腟断端再発
解答例:d
判断のポイント
未照射の腟断端再発では、根治を目指す化学放射線療法を優先的に検討します。外部照射と小線源治療などで再発巣を十分にカバーします。
補足・注意点
既照射の有無、再発範囲、全身転移によって方針は異なります。本問の一般的な術後再発と、既照射後の再発を同一に扱いません。
参考文献・根拠
問72 子宮頸癌のHR-CTV
解答例:e
判断のポイント
画像誘導小線源治療のHR-CTVは、子宮頸部と治療時点の残存腫瘍・高リスク領域を基に設定します。MRIのT2信号と診察所見を照合します。
補足・注意点
T2高信号をすべて腫瘍として囲むわけではなく、浮腫などを区別します。転移リンパ節や予防的外部照射CTVとは別の標的概念です。
参考文献・根拠
問73 腟進展と鼠径リンパ節CTV
解答例:b
判断のポイント
子宮頸癌が腟下部へ進展すると、鼠径リンパ節へのリンパ流を考慮する必要があります。鼠径領域を含めるかの判断に腟進展の程度が重要です。
補足・注意点
子宮頸癌だから全例で鼠径を照射するわけではありません。病変の上下方向の広がりと、骨盤内・鼠径のリンパ流を対応させます。
参考文献・根拠
問74 FIGO2018病期診断と診察・画像
解答例:保留(a・bの解釈を要確認)
判断のポイント
FIGO2018では画像・病理情報を病期に利用します。子宮傍組織は内診・直腸腟診とMRIで評価し、総腸骨リンパ節は骨盤リンパ節に分類されます。
補足・注意点
IVAの膀胱・直腸粘膜浸潤はFIGO原文に生検での確認が示されており、選択肢aとbの判定を一つに絞るには公式解答等との照合が必要です。条件不足を断定で埋めず保留します。
参考文献・根拠
問75 子宮体癌の根治照射CTV
解答例:e
判断のポイント
子宮体癌の根治的外部照射では、腟浸潤がなくても腟上部などをCTVに含める考え方があります。子宮・頸部・腟・所属リンパ節を病態に応じて評価します。
補足・注意点
子宮頸癌のA点処方をそのまま体癌に当てはめません。手術不能の早期例などでは画像誘導小線源治療を活用し、臓器移動も評価します。
参考文献・根拠
問76 子宮頸癌術後の中間リスク因子
解答例:a、c
判断のポイント
脈管侵襲、大きな原発腫瘍、深い間質浸潤などは、術後再発の中間リスク評価に用います。
補足・注意点
断端陽性、子宮傍組織浸潤、領域リンパ節転移などの高リスク因子と区別します。因子の数や組み合わせで補助療法を判断します。
参考文献・根拠
問77 子宮頸部神経内分泌癌の予後
解答例:a(誤っている記述)
判断のポイント
高異型度神経内分泌癌は早期から遠隔転移しやすく、一般的に予後不良です。通常の子宮頸部扁平上皮癌と同じ経過とはしません。
補足・注意点
小細胞型・大細胞型があり、神経内分泌マーカーと形態を合わせて診断します。単一の免疫染色だけで確定せず、全身治療も含む集学的方針を検討します。
参考文献・根拠
問78 前立腺照射の蓄尿
解答例:b(誤っている記述)
判断のポイント
再現性のある蓄尿は、膀胱全体に対して高線量を受ける割合を抑え、周囲消化管を標的から離す目的などで行います。平均膀胱線量が増えることを利点とはしません。
補足・注意点
蓄尿量が日々異なると線量分布が変わります。無理な過膨張よりも再現性を重視し、IGRTで前立腺と周囲臓器を確認します。
参考文献・根拠
問79 前立腺・直腸間の吸収性スペーサ
解答例:d、e
判断のポイント
吸収性スペーサは前立腺と直腸の間隔を保ち、直腸線量を低減します。代表的製品では約3か月間隔を保持し、その後吸収されます。
補足・注意点
通常は経会陰的に挿入します。直腸浸潤や感染などの条件を確認し、適応・禁忌・留置手順は製品の添付文書で確認します。
参考文献・根拠
問80 前立腺摘除後の救済照射CTV
解答例:d
判断のポイント
前立腺床の救済照射では、再発しやすい尿道膀胱吻合部などをCTVに含めます。PSA上昇後は低いPSAでの早期救済を検討します。
補足・注意点
PSAが0.5 ng/mL以上になるまで必ず待つわけではありません。病理所見、PSA推移、画像と既存の尿路機能を踏まえて範囲と併用療法を決めます。
参考文献・根拠
関連問題
- 2025年 治療専門医 問79:前立腺全摘後の救済照射
問81 前立腺癌リスク分類
解答例:c
判断のポイント
中リスク因子は、臨床T2b〜T2c、Grade Group 2〜3、PSA 10〜20 ng/mLなどです。ほかに高リスク因子を含まない組み合わせを選びます。
補足・注意点
PSAが20を超える、Grade Group 4以上、T3aなどの要素があれば高リスク側になります。最も高い因子を無視して平均的に分類しません。
参考文献・根拠
問82 I期セミノーマの補助照射線量
解答例:c
判断のポイント
I期セミノーマで所属リンパ節への補助照射を選択する場合、20 Gy/10回が代表的な線量分割です。
補足・注意点
現在は監視療法なども重要な選択肢です。全例に予防照射を行うという意味ではなく、再発リスクと長期の二次がん・臓器障害を説明して選択します。
参考文献・根拠
問83 T1b腎癌と部分切除
解答例:c
判断のポイント
6 cmの限局性腎細胞癌はT1bに相当し、腫瘍位置や腎機能などの条件が適切なら腎部分切除術の対象となり得ます。
補足・注意点
径だけで治療を決めるものではありません。SBRTは主に手術不能・不適などの患者で検討され、焼灼療法や監視療法も患者条件と腫瘍特性で選びます。
参考文献・根拠
問84 Gleason 3+4と4+3
解答例:d(誤っている記述)
判断のポイント
Gleason scoreは合計だけでなく優勢パターンが重要で、3+4はGrade Group 2、4+3はGrade Group 3です。一般に4+3の方が予後不良です。
補足・注意点
同じ合計7を同一リスクとはしません。PSA、病期、腫瘍量などと合わせて予後と治療強度を判断します。
参考文献・根拠
問85 手術不能腎癌のSBRT
解答例:e
判断のポイント
手術不能・手術不適の早期腎細胞癌では、体幹部定位放射線治療が選択肢です。通常分割に対する放射線抵抗性と、高線量少分割の効果を区別します。
補足・注意点
残存腎機能、正常腎・消化管の線量、呼吸性移動を評価します。片腎という理由だけで全例禁忌にはせず、患者ごとの利益とリスクを検討します。
参考文献・根拠
問86 限局期濾胞性リンパ腫の根治線量
解答例:c
判断のポイント
低悪性度の限局期濾胞性リンパ腫を根治目的で照射する代表的な線量は24 Gy/12回です。
補足・注意点
4 Gy/2回は症状緩和や特定の状況で用いる低線量治療で、長期局所制御を目的とする標準線量と同等には扱いません。
参考文献・根拠
問87 自家造血幹細胞移植
解答例:a
判断のポイント
悪性リンパ腫の自家移植では、大量化学療法の後に保存した自己の造血幹細胞を戻して造血を回復させます。
補足・注意点
移植の適応は病型・治療反応・再発時期・全身状態などによります。初発DLBCLに一律に行う標準治療ではありません。
参考文献・根拠
問88 限局期DLBCLの化学療法と照射
解答例:c
判断のポイント
非bulkyの限局期DLBCLでは、R-CHOP短期コース後に30 Gy程度のISRTを加える治療が代表的な選択肢です。
補足・注意点
年齢やリスク、PET反応で化学療法のみの戦略なども検討されます。本問の70歳代患者に、若年低リスク限定の省略試験を無条件に適用しません。
参考文献・根拠
問89 ISRTと治療前病変
解答例:e
判断のポイント
ISRTでは、化学療法前の病変範囲を、治療後の正常臓器位置や解剖学的変化を踏まえてCTVへ反映します。
補足・注意点
残存腫瘤だけを標的とするものでも、リンパ節領域全体を一律に含めるものでもありません。治療前画像の質と体位差による不確実性を考慮します。
参考文献・根拠
問90 予後不良群の限局期古典的HL
解答例:e
判断のポイント
限局期の予後不良群では、ABVD計4コースと30 Gy程度のISRTが代表的な治療です。2コース後CMRだけで、予後良好群と同じ省略方針にはしません。
補足・注意点
PET反応を用いた省略は、対象患者と治療レジメンを限定したエビデンスに基づきます。病期だけでなく予後因子を確認します。
参考文献・根拠
問91 IA期NLPHLの局所照射
解答例:c
判断のポイント
限局したIA期の結節性リンパ球優位型Hodgkinリンパ腫では、30 Gy/15回程度のISRT単独が代表的な治療選択肢です。
補足・注意点
古典的HLとは生物学的特徴と治療が異なります。病変範囲やB症状を確認し、リツキシマブ単剤などの方針と長期制御を比較します。
参考文献・根拠
問92 胃MALTリンパ腫の再現性
解答例:a
判断のポイント
胃MALTリンパ腫の照射では、空腹時など食事条件をそろえて胃の形・大きさの変化を抑えます。
補足・注意点
呼吸と胃内容による移動を評価し、適切なマージンと軟部組織の画像照合を用います。骨照合だけで胃位置が一致したとは限りません。
参考文献・根拠
問93 小型基底細胞癌の局所制御
解答例:e
判断のポイント
2 cm未満の基底細胞癌では、適切な根治的放射線治療により5年局所制御率約90%以上が期待されます。
補足・注意点
大きさ、深さ、組織亜型、部位で成績は異なります。手術との比較では整容性・機能・治療期間も含めて選択します。
参考文献・根拠
問94 腎芽腫の骨転移照射
解答例:d
判断のポイント
腎芽腫の骨転移には、30.6 Gy/17回程度の局所照射が代表的な線量です。原発部・全肺・全腹部の線量とは区別します。
補足・注意点
リスク分類と治療プロトコールで線量・開始時期が異なります。手術・化学療法との順序、健側腎や成長組織の線量も確認します。
参考文献・根拠
問95 横紋筋肉腫の組織型と予後
解答例:c
判断のポイント
横紋筋肉腫では、一般に胎児型は胞巣型より予後良好です。病期・部位・切除程度とともに、分子情報を用いてリスクを評価します。
補足・注意点
現在はFOXO1融合遺伝子の状態も重要です。眼窩は予後良好部位に含まれ、小児という理由で陽子線を適用外とはしません。
参考文献・根拠
問96 網膜芽細胞腫と二次がん
解答例:e
判断のポイント
遺伝性網膜芽細胞腫はRB1の生殖細胞系列病的変異を背景とし、非遺伝性より二次がんリスクが高いことが重要です。
補足・注意点
放射線感受性は高いものの、二次がんや成長障害の観点から照射回避・低減を検討します。TP53関連疾患と取り違えないようにします。
参考文献・根拠
問97 神経芽腫のINRG病期
解答例:e
判断のポイント
INRG病期は治療前画像などに基づき、画像上のリスク因子や転移で分類します。手術後の摘出状況を用いるINSSとは異なります。
補足・注意点
MYCN増幅は予後不良因子です。病期、年齢、生物学的因子を統合してリスク群と放射線治療の適応を判断します。
参考文献・根拠
問98 頭蓋照射後のGH分泌低下
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
成長ホルモン分泌は視床下部・下垂体照射に高感受性で、40 Gyより低い線量でも低下し得ます。40 Gyを一律のしきい線量とはしません。
補足・注意点
認知機能、心血管、二次がん、骨成長などは長期に追跡します。陽子線も晩期影響をゼロにするわけではありません。
参考文献・根拠
問99 横紋筋肉腫の肉眼的残存と線量
解答例:c
判断のポイント
肉眼的残存を伴う横紋筋肉腫では、50.4 Gy/28回程度が代表的な局所照射線量です。顕微鏡的残存や全摘例とは必要線量が異なります。
補足・注意点
組織・分子型、腫瘍径、部位、化学療法の反応とプロトコールで調整します。成長板・骨・軟部組織の線量を評価します。
参考文献・根拠
問100 小児全腹部照射と妊孕性
解答例:e
判断のポイント
全腹部照射後も妊孕性が保たれる可能性はありますが、卵巣・子宮への線量により将来の妊娠能力は低下し得ます。治療前に長期影響を説明します。
補足・注意点
妊孕性の温存を保証する説明も、必ず不妊になるという説明も適切ではありません。線量・年齢・併用薬を評価し、必要に応じ専門家へ相談します。