放射線治療専門医・2021年
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66問を分野別に整理しました。分野と問題番号を選ぶと解説が表示されます。
独自に作成した非公式の解答例です。問題文・選択肢・問題画像・問題PDFは掲載していません。
全66問に解説と参考文献を掲載しています。問64は凍結保存法と治療開始時期の前提を追加確認するため、解答確定を保留しています。学会公式正答表との照合は行っていません。
制度・適応は2021年の出題時点を基本に説明し、参考資料の年を明示しています。現在の診療には最新の指針・電子添文を確認してください。原問題で確認した関連問題を11件掲載しています。
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問1 IGRTの三次元位置情報
解答例:b(誤っている記述)
判断のポイント
1方向だけの透視画像では奥行き方向の位置を十分に決められません。三次元の位置評価には、複数方向や断層画像など適切な情報を用います。
補足・注意点
腫瘍、骨、体表面、MRIはいずれも画像誘導に利用されますが、指標と実際の標的位置の関係を検証します。
参考文献・根拠
問2 累積DVHと線量均一性
解答例:e
判断のポイント
図ではPTVの最大線量が約60 Gy、最小線量が約45 Gyで、指定のHI=Dmax/Dminは60/45≒1.33です。
補足・注意点
右下がりの曲線は累積DVHです。D95%は体積95%に対応する線量、V30は30 Gy以上を受ける体積であり、軸を逆に読まないようにします。
参考文献・根拠
問3 6 MV光子と物質の相互作用
解答例:e
判断のポイント
治療用MV光子と軟組織との相互作用では、コンプトン散乱が主要です。
補足・注意点
リニアックはパルス状に照射します。6 MVという公称エネルギーを単一エネルギーの光子や連続時間の出力と混同しません。
参考文献・根拠
問4 リニアックの入射電子エネルギー
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
加速管へ入れる電子は通常数十keV程度のエネルギーで、30 eVという値は低すぎます。高周波電場で治療用エネルギーまで加速します。
補足・注意点
電子銃、加速管、偏向電磁石、ターゲット、出力制御を順に整理します。eV・keV・MeVの単位差に注意します。
参考文献・根拠
問5 α線の高LET
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
α粒子は質量数4・電荷+2のヘリウム原子核で、高LETの荷電粒子です。0.015〜0.4 keV/μmという低LET域の値は適切ではありません。
補足・注意点
短い飛程に高密度でエネルギーを付与します。外部被ばくと体内に取り込まれた場合の影響を区別します。
参考文献・根拠
問6 Step and shoot法のMLC動作
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
Step and shoot法では、MLCを停止した各形状で照射し、形状変更中はビームを止めます。照射中にMLCを動かすのは動的方式です。
補足・注意点
強度変調は物理補償体でも実現できます。インバース計画と患者別品質保証、VMATの回転・線量率制御を対応させます。
参考文献・根拠
問7 電子線エネルギーと表面線量・深度
解答例:a、e
判断のポイント
電子線はエネルギーが高くなると表面線量が高くなる傾向があり、90%線量深度はエネルギーMeVを約3で除したcmが目安です。
補足・注意点
深度や側方分布は照射野・装置で変化します。近似は計画の概算にとどめ、実測の深部線量分布で選択します。
参考文献・根拠
問8 DNA損傷応答遺伝子
解答例:a、c
判断のポイント
BAXはアポトーシス誘導、GADD45はG2/M停止などの損傷応答に関わります。
補足・注意点
BCL-2はアポトーシス抑制、MSH2はミスマッチ修復、WAF-1(p21)は細胞周期停止と対応させます。
参考文献・根拠
問9 分割数を変えた等効果線量
解答例:b
判断のポイント
基準のBEDは60×(1+2/10)=72 Gyです。15回の1回線量をdとすると15d(1+d/10)=72より、d≒3.54 Gyとなります。
補足・注意点
選択肢では3.5 Gyが最も近い値です。同じα/βとエンドポイントを用い、全治療期間などを含まないLQ計算の仮定を確認します。
参考文献・根拠
関連問題
- 2024年 治療専門医 問15:LQモデルとBED
問10 NHEJ修復の構成因子
解答例:a、b
判断のポイント
NHEJはDNA二本鎖切断の末端をつなぐ経路で、XRCC4が関わります。末端処理によって塩基の欠失などを生じ得ます。
補足・注意点
BRCA2とRAD51は主に相同組換えに関わります。修復経路の速度と正確さ、細胞周期での利用条件を区別します。
参考文献・根拠
関連問題
- 2024年 治療専門医 問10:NHEJとHR
問11 BNCTの反応と薬剤集積
解答例:c、d
判断のポイント
ホウ素の中性子捕獲反応ではα粒子・7Liに加え、主な分岐でγ線も生じます。ホウ素化合物の腫瘍への選択的集積を利用します。
補足・注意点
正常組織にも分布し、選択性は完全ではありません。加速器型が実用化されており原子炉は必須ではなく、深部には熱外中性子を利用します。
参考文献・根拠
問12 分割照射間の亜致死損傷回復
解答例:d
判断のポイント
初回照射後の数時間で生存率が上昇する主因は、亜致死損傷の回復です。分割間に修復が進むと二度目の照射後に残る生細胞が増えます。
補足・注意点
その後の生存率の揺らぎには細胞周期の再分布等も関わります。回復の実験とPLDRの培養条件変更を区別します。
参考文献・根拠
問13 イピリムマブの標的
解答例:e(誤っている組み合わせ)
判断のポイント
イピリムマブはCTLA-4を標的とする抗体で、PD-L1抗体ではありません。
補足・注意点
PD-1、PD-L1、CTLA-4は別の分子です。薬剤名と標的、作用機序、適応、免疫関連有害事象を対にして整理します。
参考文献・根拠
問14 実効半減期の計算
解答例:c
判断のポイント
物理半減期約8日と、仮定された生物学的半減期8日から、実効半減期は(8×8)/(8+8)=4日です。
補足・注意点
生物学的半減期8日は本問の仮定です。臓器・病態・製剤によって排泄は異なり、全患者の共通値ではありません。
参考文献・根拠
関連問題
- 2024年 治療専門医 問17:実効半減期の計算
問15 胚腫の播種と照射範囲
解答例:a、b
判断のポイント
脊髄・脳室内播種の有無は、胚腫の照射範囲に直接関わります。治療前の全脳・脊髄評価と髄液検査等で病期を把握します。
補足・注意点
非播種例でも局所だけでは脳室内再発が問題となります。全脳室と全脳全脊髄の区別、治療前範囲と化学療法反応を確認します。
参考文献・根拠
問16 Grade 2神経膠腫の早期照射
解答例:b、c
判断のポイント
早期放射線治療は発作制御や無増悪期間の改善に役立ちます。若年で全摘された低リスク例では、慎重な経過観察も選択肢です。
補足・注意点
早期照射単独による全生存改善と、化学療法併用の生存利益は別の問いです。分子分類と残存範囲も確認します。
参考文献・根拠
関連問題
- 2024年 治療専門医 問37:Grade 2神経膠腫の術後方針
問17 非播種上衣腫の局所照射
解答例:d
判断のポイント
播種のない上衣腫は局所照射が基本で、予防的に全脳全脊髄へ広げても生存利益は期待できません。
補足・注意点
年齢、分子群PFA/PFB、摘出度、適切な局所線量は予後に関わります。広範囲化の負担と局所制御の不足を区別します。
参考文献・根拠
問18 下垂体腫瘍SRSの治療成績
解答例:e
判断のポイント
非機能性腺腫では定位照射による高い局所制御が期待され、機能性腺腫では腫瘍制御に加えてホルモン正常化の達成が課題となります。
補足・注意点
画像上の局所制御と内分泌学的寛解は別の指標です。下垂体機能低下は遅発性に生じ得るため、視覚路とともに長期評価します。
参考文献・根拠
問19 前庭神経鞘腫の分割照射と神経毒性
解答例:b、c
判断のポイント
大きな腫瘍では単回SRSより分割SRTを検討します。適切な線量では晩期顔面神経麻痺は低頻度です。
補足・注意点
脳幹圧迫や水頭症があれば手術も検討します。治療早期の一過性増大を直ちに失敗とせず、聴力と画像を追跡します。
参考文献・根拠
問20 脳転移の定位照射と全脳照射
解答例:a、c
判断のポイント
全脳照射後の限局再発に定位照射を行う選択肢があります。また、定位照射と全脳照射の併用は頭蓋内・局所制御を改善します。
補足・注意点
全生存改善とは別で、認知機能への負担も考慮します。5病変という数だけで定位照射を除外せず、有症状脳転移は局所治療を優先的に評価します。
参考文献・根拠
問21 上咽頭癌の咽頭後リンパ節
解答例:c
判断のポイント
上咽頭癌では咽頭後リンパ節の短径7 mmは転移を疑う大きさです。原発巣とともに転移リンパ節を標的へ反映します。
補足・注意点
鎖骨上窩転移はN1ではありません。上咽頭癌のN分類と、咽頭後・頸部の診断基準を区別します。
参考文献・根拠
問22 IMRTの標的被覆と臓器線量
解答例:c、e
判断のポイント
V70 Gyが95%のためD95%は約70 Gyで、標的被覆は条件に合います。甲状腺は平均59 Gyかつ小体積で、機能低下のリスクが高い計画です。
補足・注意点
右耳下腺平均42 Gyは機能温存に十分低いとはいえません。抜歯の可否は顎骨線量と歯科評価を要し、DVHだけで安全を保証しません。
参考文献・根拠
問23 唾液腺癌の組織型と予後
解答例:d、e
判断のポイント
腺房細胞癌は一般に耳下腺原発の方が顎下腺原発より予後良好とされ、粘表皮癌は組織学的悪性度が予後に関わります。
補足・注意点
腺様嚢胞癌は肺転移が重要です。高リスクというだけで全頸部を一律に照射せず、組織型・N因子・手術所見で領域を決めます。
参考文献・根拠
問24 節外浸潤と喫煙の影響
解答例:b、c
判断のポイント
頸動脈へ全周性に浸潤するリンパ節病変は明らかな節外進展を示し、N3bを考えます。照射中の喫煙は局所制御を損なう要因です。
補足・注意点
甲状軟骨破壊を伴う原発はT3の範囲を超えます。切除可能性を多職種で判断し、分子標的薬を標準CRTへ一律に追加しません。
参考文献・根拠
問25 下咽頭癌の喉頭温存と咽頭後領域
解答例:c、d
判断のポイント
T3下咽頭癌では導入化学療法への反応を用いた喉頭温存戦略があります。後壁原発は咽頭後リンパ節への進展を考慮します。
補足・注意点
感染リスク歯の処置は可能な限り照射前に評価します。輪状後部原発の予防領域を片側だけに限定せず、両側リンパ流を考慮します。
参考文献・根拠
問26 p16陽性中咽頭癌の局所進展
解答例:a、d
判断のポイント
外舌筋や内側翼突筋への浸潤はp16陽性中咽頭癌のT4に相当します。HPV関連癌の頸部転移は嚢胞性を呈することが多い点も特徴です。
補足・注意点
p16陽性癌でセツキシマブがシスプラチンを上回るわけではありません。シスプラチン適応を評価し、安易な治療強度低減を避けます。
参考文献・根拠
問27 軽症放射線肺臓炎の評価
解答例:d(誤っている対応)
判断のポイント
軽い症状だけで直ちに全例へステロイドを開始するわけではありません。酸素化、症状推移、照射範囲、感染等を評価します。
補足・注意点
呼吸状態悪化や症候性肺臓炎では治療が必要です。画像だけで判断せず、併用免疫療法や心不全なども鑑別します。
参考文献・根拠
問28 胸腺癌R2切除後の照射
解答例:e
判断のポイント
肉眼的残存のあるR2切除後には、60 Gy/30回程度の根治的線量を検討します。
補足・注意点
完全切除・顕微鏡的残存と肉眼的残存で線量は異なります。肺・心臓・食道の線量を考慮して必要な被覆を確保します。
参考文献・根拠
関連問題
- 2024年 治療専門医 問53:胸腺癌の残存程度と線量
問29 III期肺癌の選択的リンパ節照射
解答例:e
判断のポイント
局所進行肺癌では、画像で把握した病変を中心に選択的に照射し、予防的な広範囲リンパ節照射を省略する方法が標準的です。
補足・注意点
PET/CT等で病期を把握し、陰性領域の過剰照射を抑えます。食道炎の予防目的で計画的な休止を入れるのではなく、支持療法で治療継続を支えます。
参考文献・根拠
問30 気管支早期癌の放射線治療
解答例:a、e
判断のポイント
中枢気管支の表在性早期扁平上皮癌では、外部照射単独、または外部照射と腔内照射を組み合わせる根治治療を検討します。
補足・注意点
末梢小型肺癌の4回SBRTを、そのまま気管支内病変へ適用しません。腔内照射では気管支壁の高線量や狭窄・出血のリスクを管理します。
参考文献・根拠
問31 IMRTと肺線量低減
解答例:c
判断のポイント
適切なIMRT計画は、標的を被覆しながら肺など正常臓器の線量を低減するために有用です。
補足・注意点
EGFR変異だけでTKIを照射中へ同時併用する標準とはしません。脊椎・鎖骨上リンパ節の進展も、分類名だけでなく範囲と線量制約で評価します。
参考文献・根拠
問32 2021年時点の限局型小細胞肺癌
解答例:b(出題時点では誤り)
判断のポイント
2021年の限局型小細胞肺癌では、プラチナ+エトポシド併用胸部照射が標準で、デュルバルマブ地固めは当時の標準ではありません。
補足・注意点
後年のADRIATIC試験により地固め免疫療法のエビデンスと適応が変化しました。現在の治療と2021年の試験解答を分けて理解します。
参考文献・根拠
問33 BRCA保持者の乳房照射毒性
解答例:c(誤っている記述)
判断のポイント
BRCA1/2病的バリアントだけを理由に、通常の乳房照射の有害事象が一律に増えるとはいえません。適切な患者には温存療法を選択できます。
補足・注意点
TP53など別の遺伝性腫瘍症候群と混同しません。照射適応と将来の同側・対側新規発症リスクは別々に説明します。
参考文献・根拠
問34 高リスク乳癌術後の照射順序と範囲
解答例:b、d
判断のポイント
化学療法が必要な場合は通常その後にPMRTを行います。内側上方原発と多発リンパ節転移を踏まえ、内胸リンパ節領域も検討します。
補足・注意点
胸壁・領域リンパ節を必要に応じて被覆し、ボーラスを全照射野へ一律に使用しません。2021年当時のPMRT分割推奨として判断します。
参考文献・根拠
問35 pN2乳癌のPMRT
解答例:c
判断のポイント
4個以上の腋窩リンパ節転移を含むpN2aでは、PMRTが標準的に推奨されます。
補足・注意点
リンパ節陰性でも大きな原発や断端等で適応があります。再建は禁忌ではなく、合併症と照射時期・手法を外科と共有します。
参考文献・根拠
問36 高齢低リスク乳癌の照射省略
解答例:b、e
判断のポイント
温存術後は寡分割照射を選択できます。また、高齢・小型・リンパ節陰性・ホルモン受容体陽性などの条件を満たし内分泌療法を行う場合、照射省略も検討できます。
補足・注意点
省略は局所再発が同じという意味ではありません。再発増加と治療負担・期待余命を説明して本人と選びます。乳房全切除後の低リスク例とは区別します。
参考文献・根拠
問37 限局した甲状腺未分化癌
解答例:a、b
判断のポイント
甲状腺未分化癌は全例IV期群に分類されます。甲状腺内に限局し切除可能な例では、完全切除を含む集学的治療を検討します。
補足・注意点
分化型と異なり放射性ヨウ素は通常有効ではありません。急速進行に備え、気道と分子検査、照射・全身療法の方針を速やかに検討します。
参考文献・根拠
問38 乳房照射の心臓リスク評価
解答例:e
判断のポイント
選択肢ではアロマターゼ阻害薬併用を選びます。アンスラサイクリンやトラスツズマブ、内胸照射等は特に心毒性・心臓線量の評価が重要です。
補足・注意点
アロマターゼ阻害薬使用時に心臓線量への配慮が不要という意味ではありません。左乳房照射では全例で可能な線量低減を図り、基礎心疾患等も評価します。
参考文献・根拠
問39 腎機能低下食道癌の併用療法
解答例:b、e
判断のポイント
Ccr 30 mL/minでは通常のシスプラチン併用が難しく、放射線単独や、適応・用量を慎重に確認したFOLFOX等を検討します。
補足・注意点
腎機能の推定法、患者の全身状態、各薬剤の添文とレジメン基準を確認します。免疫療法を標準的な照射中併用へ置き換えるわけではありません。
参考文献・根拠
問40 肝癌SBRTの肝予備能と大きさ
解答例:d、e
判断のポイント
重度肝障害のChild-Pugh Cは通常SBRTの対象から除きます。サイズの対象は一般的なRFAより広く、条件を満たす5 cm以下病変などに行います。
補足・注意点
正常肝の体積・線量と消化管への近接を評価します。ソラフェニブ同時併用を標準とはせず、門脈腫瘍栓も状況に応じて別途検討します。
参考文献・根拠
問41 胆道癌の長軸進展と呼吸管理
解答例:a、e
判断のポイント
胆道に沿う微視的進展を考慮し、長軸方向に約20〜25 mmのCTVマージンを設ける考え方があります。呼吸移動も適切に管理します。
補足・注意点
胆管と消化管・正常肝の位置関係を確認します。腔内照射の追加や特定の併用薬による生存利益を、一律の確立事項とはしません。
参考文献・根拠
問42 直腸癌の術前・術後照射比較
解答例:b、d
判断のポイント
術前照射では術後照射より局所制御が良好で、条件によって括約筋温存を得やすくなることが示されています。
補足・注意点
全生存の改善とは別に評価します。括約筋温存の利益は腫瘍位置や術前に予定された術式などに依存し、全患者へ同じ程度に一般化できません。
参考文献・根拠
問43 局所進行膵癌CRTの目的と処方
解答例:a、e
判断のポイント
膵癌への照射は局所制御と疼痛緩和に役立ちます。化学療法を併用する通常分割の例として50.4 Gy/28回があります。
補足・注意点
SBRTも症例により選択肢です。十二指腸等の制約を守り、標準的な全身療法と照射中併用レジメンの位置付けを区別します。
参考文献・根拠
問44 肛門癌IMRTの目的とリンパ節領域
解答例:b、c
判断のポイント
肛門管癌のCRTでは、IMRTによる正常組織線量の低減が有用です。外腸骨領域は予防CTVに含める領域の一つです。
補足・注意点
代表的な併用は5-FUとマイトマイシンCで、メトトレキサートではありません。切除可能例でも臓器温存を目指すCRTが標準的です。
参考文献・根拠
問45 125I永久挿入後の退出管理
解答例:b、e
判断のポイント
線源脱落等を確認するため少なくとも1日管理区域に留まり、1 mでの線量率2.8 μSv/h以下などの退出基準を確認します。
補足・注意点
すべての線源を施設で全数測定するとは限りません。放射能による基準や死亡時の対応も、関連学会の安全管理ガイドラインに従います。
参考文献・根拠
問46 ハイドロゲルスペーサの禁忌
解答例:e
判断のポイント
前立腺と直腸の間に強い癒着があると、安全に剥離・注入できず、スペーサ留置の禁忌となります。
補足・注意点
経会陰的に留置して直腸線量を減らす器具です。背側の被膜外進展、感染、直腸壁内注入等の危険を確認し、製品の添文と講習要件に従います。
参考文献・根拠
関連問題
- 2024年 治療専門医 問79:前立腺スペーサ
問47 I期セミノーマの監視と補助照射
解答例:d、e
判断のポイント
補助照射を選ぶ場合、20 Gy/10回が代表的です。一方、適切に監視し再発時に治療する方針でも高い生存率が期待できます。
補足・注意点
再発率・通院頻度と、二次がん・臓器毒性の長期リスクを説明して選択します。I期で患側骨盤へ一律に予防照射するわけではありません。
参考文献・根拠
問48 腎癌SBRTの適応と呼吸移動
解答例:d、e
判断のポイント
腎腫瘍は呼吸に伴い1 cmを超えて動くことがあり、運動評価が重要です。手術不能・不適の早期腎癌にSBRTを選択できます。
補足・注意点
移動量は患者・腎の位置で異なるため実測します。片腎でも一律禁忌ではなく、残存腎機能と正常腎・消化管線量を評価します。
参考文献・根拠
問49 低リスク前立腺癌の治療強度
解答例:e(誤っている選択肢)
判断のポイント
低リスク前立腺癌では、監視療法や根治単独療法が選択肢です。外部照射とHDR小線源の併用は通常必要な治療強度を超えます。
補足・注意点
根治治療を行う場合も全摘、外部照射、LDR単独などの利益・副作用を比較します。余命と本人の希望も重視します。
参考文献・根拠
問50 中等度寡分割のエビデンス範囲
解答例:c、e
判断のポイント
局所前立腺癌の複数の無作為化試験で、中等度寡分割は通常分割に対する非劣性が示されています。骨盤リンパ節転移を含む照射へ、その推奨を無条件には拡張しません。
補足・注意点
60 Gy/20回、70 Gy/28回などが代表的です。糖尿病や排尿機能だけで一律に除外せず、個別の毒性リスクを評価します。
参考文献・根拠
問51 腫瘍消失後のHR-CTV
解答例:d
判断のポイント
腫瘍が消失していても、子宮頸部全体はHR-CTVの基本となる領域です。残存腫瘍と診察・MRI所見を加えて設定します。
補足・注意点
IR-CTVは治療前の広がりなどを考慮した、より広い潜在的リスクの標的です。HR-CTV被覆と直腸・膀胱・S状結腸等の制約を評価します。
参考文献・根拠
関連問題
- 2024年 治療専門医 問72:HR-CTV
問52 FIGO2018と脈管侵襲
解答例:b(誤っている記述)
判断のポイント
IAとIBの区分に脈管侵襲の有無は用いません。浸潤の深さと肉眼所見・腫瘍径等で分類します。
補足・注意点
骨盤リンパ節転移はIIIC1、傍大動脈はIIIC2です。脈管侵襲は治療・再発リスクの判断に重要でも、病期の定義そのものとは別です。
参考文献・根拠
問53 子宮体癌の小線源線量評価
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
体癌は子宮底部を含む標的形状に合わせた線量分布が必要で、頸癌のA点を標準評価点としてそのまま用いるものではありません。
補足・注意点
画像誘導で子宮と腫瘍の被覆、周囲臓器の線量を確認します。外部照射・腔内照射の組み合わせを病期とリスクに応じて計画します。
参考文献・根拠
問54 頸癌術後高リスク例の骨盤CTV
解答例:d
判断のポイント
子宮傍組織浸潤陽性は術後高リスクです。骨盤照射では仙骨前のリンパ節領域を含む所定のCTVを設定します。
補足・注意点
一般に同時化学放射線療法を検討します。断端陰性例への腔内照射追加を一律には行わず、卵巣温存は標的被覆と移動術の有無等を踏まえて考えます。
参考文献・根拠
問55 鼻型NK/Tリンパ腫の予防頸部照射
解答例:e(誤っている記述)
判断のポイント
鼻腔限局・頸部リンパ節陰性例で、患側頸部へ一律に予防照射する必要はありません。原発周囲の適切な広がりを確保します。
補足・注意点
50 Gy程度と2/3DeVIC併用が国内の代表的な治療です。IMRTや開口固定等を用い、口腔・唾液腺等の線量を低減します。
参考文献・根拠
問56 B症状のある限局期HL
解答例:d
判断のポイント
B症状のある限局期古典的Hodgkinリンパ腫では、ABVD4コースと30 Gy/15回のISRTが代表的な併用療法です。
補足・注意点
予後良好群の2コース+20 Gyを、そのままB症状例へ適用しません。PET反応と治療前範囲を参照し、心臓・肺・乳腺線量を抑えます。
参考文献・根拠
関連問題
- 2024年 治療専門医 問90:限局期HLの併用療法
問57 皮膚DLBCL下肢型の全身治療
解答例:e
判断のポイント
原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・下肢型は、局所病変でも化学免疫療法を中心に検討する侵攻性の病型です。
補足・注意点
皮膚濾胞中心リンパ腫や皮膚辺縁帯リンパ腫などの緩徐な病型とは異なります。病理と全身病期を確認します。
参考文献・根拠
問58 再発DLBCLと自家移植
解答例:e
判断のポイント
化学療法に反応する再発DLBCLなどでは、大量化学療法と自家造血幹細胞移植が選択肢となります。
補足・注意点
後年は再発時期によりCAR-T等の位置付けも変化しています。移植後の照射は骨髄や臓器の回復を考慮し、骨髄抑制が少ないと一律にはしません。
参考文献・根拠
問59 縦隔DLBCLのISRT
解答例:d(誤っている記述)
判断のポイント
ISRTは治療前の実際の病変範囲を基に設定します。鎖骨上に病変がない場合、その領域を予防的に一律追加しません。
補足・注意点
治療前後の臓器移動・腫瘍縮小と撮像体位差を考慮します。若い女性では乳腺・心臓・肺の線量を長期リスクとして評価します。
参考文献・根拠
問60 眼窩MALTリンパ腫の根治線量
解答例:e(適切でない記述)
判断のポイント
眼窩MALTリンパ腫は放射線感受性が高く、通常24〜30 Gy程度で高い制御が期待されます。36 Gyは一般的な必要線量より高めです。
補足・注意点
眼窩深部病変では患側眼窩全体を基本に被覆します。結膜限局例と範囲を区別し、水晶体・涙腺・網膜等の線量を管理します。
参考文献・根拠
問61 幼児CSIの椎体被覆
解答例:d
判断のポイント
幼児の全脳全脊髄照射では、成長の左右・前後差による変形を避けるため、椎体前縁までの被覆を考慮します。
補足・注意点
陽子線の急峻な線量勾配は臓器温存に有利ですが、成長期の骨へ不均一な線量を与えない設計が必要です。プレパレーションは治療開始前から行います。
参考文献・根拠
問62 神経芽腫骨転移の照射線量
解答例:d
判断のポイント
神経芽腫の骨転移に19.8 Gy/11回を用いる治療設定があります。疾患・リスク・残存状況に応じたプロトコールを参照します。
補足・注意点
MS期の肝腫大への緊急緩和照射はより低い線量で行うことがあります。顆粒球肉腫や全摘ユーイング肉腫へ、高線量を一律に用いません。
参考文献・根拠
問63 神経芽腫のリスク評価と分布診断
解答例:d、e
判断のポイント
MYCN増幅は重要な予後・リスク因子で、MIBGシンチグラフィは原発・転移の分布と治療反応の評価に有用です。
補足・注意点
年齢、病期、組織・遺伝学的因子を統合します。AFP、MPO、sIL-2受容体を神経芽腫の主要リスク指標と取り違えません。
参考文献・根拠
問64 小児の妊孕性温存と凍結保存
解答例:保留(b・dを候補、手技の前提を要確認)
判断のポイント
凍結保存には継続の意思確認・更新などの手続きが必要です。採卵は準備に時間を要する一方、卵巣組織保存は思春期前でも検討できます。
補足・注意点
治療開始の遅れは保存法と病状によって異なり、必ず遅延すると断定できません。選択肢bと手技の前提、2021年当時の公費助成・保険の区分を照合するため保留します。
参考文献・根拠
問65 ケロイド術後照射の線量と部位
解答例:c、e
判断のポイント
術後15 Gy/3回は代表的な処方の一つで、張力が強く再発しやすい部位では線量を調整します。
補足・注意点
術後は可能な限り早期に開始します。創部に必要な深さを被覆し、周囲正常組織・甲状腺・乳腺等への線量と長期発がんリスクを考慮します。
参考文献・根拠
問66 軟部肉腫の術後局所制御と浮腫
解答例:a、e
判断のポイント
軟部肉腫では術後放射線治療が局所再発の低減に役立ちます。長期には浮腫・線維化・関節拘縮などを評価します。
補足・注意点
術前照射は通常50 Gy程度で、粘液型脂肪肉腫は比較的放射線感受性が高い病型です。切除断端、部位、再切除可能性から適応を判断します。