この年度の出題傾向
2018年度の掲載105問を分野別に整理すると、画像診断55問(52.4%)、放射線治療23問(21.9%)、核医学16問(15.2%)、共通11問(10.5%)です。放射線治療の割合は、2005〜2025年の年平均より1.7ポイント高い構成です。テーマ例として、血管炎・高安動脈炎の壁造影と時相、食道癌・Ⅰ期の根治的化学放射線療法、神経核医学・DATと心筋MIBGを扱います。
2005〜2025年度の掲載解説を一問一分野で集計。平均は年度別構成比の単純平均です。公式配点や将来の出題数、正答率に基づく難易度を示すものではありません。
放射線科専門医・2018年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月18日:全105問を改訂しました。解答例は非公式です。問12・13・35・36・47・56・93は判定を保留し、理由を各問に記載しました。問11・45・66・94・96・97・102・103・105は条件や分類の版に注意してください。
解答作成にご協力いただいた田所浩二先生、a先生、サイレントもにゅ先生、Y先生、ちぇるしぃ先生、Dr_sonic先生に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
問題番号から選ぶ
放射線科専門医試験 2018年度 問1
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問1
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
急性の全身被ばく後には前駆期の悪心・嘔吐が数時間以内に現れ得ます。
b|不適切
重い消化管障害はより高線量で問題となり、この線量の最初の代表症状ではありません。
c|不適切
高熱をこの線量の最も典型的な早期症状とはしません。感染や他の原因も評価します。
d|不適切
頭痛は非特異的で、被ばく前駆症状の代表としては悪心が優先されます。
e|不適切
早期の意識障害はより重い神経血管障害などを考える所見で、この線量では通常の経過ではありません。
判断のポイント
3Gyの急性全身被ばくでは、数時間以内に悪心・嘔吐などの前駆症状が出現しうる。骨髄障害が顕在化するまでの潜伏期とは異なる段階の反応である。
鑑別・注意点
症状だけで線量を正確に決めることはできない。被ばく状況、時間経過、血球数や線量評価を統合し、重い消化管・神経血管症候群の経過と区別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問2
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問2
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
全脳の古典的TD5/5は約45Gyで、肺全体より高い値です。
b|適切
歴史的な全肺のTD5/5は約17.5Gyで、提示臓器中で最小です。現在の計画制約とは区別します。
c|不適切
全肝の古典的目安は約30Gyで、全肺より高い値です。
d|不適切
小腸全体の古典的目安は約40Gyで、全肺より高い値です。
e|不適切
脊髄の古典的目安は約50Gyで、全肺より高い値です。照射長や分割法でも変わります。
判断のポイント
古典的な通常分割のTD5/5では、肺全体は約17.5Gyで、提示された脳・肝・小腸・脊髄より低い。TD5/5は5年以内に5%で障害が生じる推定線量を示す。
鑑別・注意点
これらの歴史的数値を現在の個別計画の制約値としてそのまま使わない。照射体積、分割法、肺機能や併用療法などで有害事象リスクは変わる。
放射線科専門医試験 2018年度 問3
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問3
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
秒の尺度では、分割間の亜致死損傷修復を十分に利用できません。
b|不適切
一部の速い成分は修復しますが、一般的な修復の時間尺度としては短すぎます。
c|適切
代表的な修復は時間単位で進みます。組織や修復成分によって速度に幅があります。
d|不適切
日単位の間隔を必須とする現象ではなく、再増殖など別の影響も関与します。
e|不適切
月単位は亜致死損傷修復の通常の時間尺度から大きく外れます。
判断のポイント
分割照射の亜致死損傷修復は一般に数時間の時間尺度で進む。多くの通常組織では分割間に十分な時間を確保することで回復を利用する。
鑑別・注意点
修復速度は一律ではなく、遅い修復成分を持つ組織もある。「数時間」という設問の目安を、どの組織でも完全修復する厳密な時刻として扱わない。
放射線科専門医試験 2018年度 問4
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問4
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
両者のα/βが同じなら、分割線量増加による相対的な腫瘍選択性は得られません。
b|適切
腫瘍のα/βが正常組織より低いため、分割線量増加が相対的に腫瘍へ有利となる組み合わせです。
c|不適切
正常組織の方がα/βが低く、分割線量増加による正常組織効果が相対的に大きくなります。
d|不適切
両者の値が等しく、分割法を変えるだけの相対的な利点はありません。
e|不適切
正常組織のα/βの方が低いため、寡分割を支持する関係ではありません。
判断のポイント
腫瘍のα/βが正常組織より低い場合、1回線量を増やすと腫瘍への生物学的効果が相対的に大きくなる。腫瘍2、正常組織3の組み合わせがこの条件を満たす。
鑑別・注意点
α/βが小さいこと自体はβの絶対値が大きいことを意味しない。寡分割の臨床適否は総線量、線量分布、臓器の制約とエビデンスを合わせて判断する。
放射線科専門医試験 2018年度 問5
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問5
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|不適切
ヘリウム原子核による放射線で、正電荷を持ちます。
b|不適切
電子または陽電子による放射線で、電荷を持ちます。
c|適切
光子であり電荷を持ちません。相互作用で生じる荷電粒子を介して電離します。
d|不適切
陽子は正電荷を持つ粒子です。
e|適切
中性子は電荷を持たず、反跳陽子などを介して組織にエネルギーを与えます。
判断のポイント
γ線の光子と中性子は電荷を持たない。α線はヘリウム原子核、β線は電子または陽電子、陽子線は陽子による荷電粒子線である。
鑑別・注意点
非荷電放射線は直接には電離を起こさず、相互作用で生じた荷電粒子などを介してエネルギーを与える。「非荷電放射線」と、電磁波を別枠にする「非荷電粒子線」の表現の違いにも注意する。
放射線科専門医試験 2018年度 問6
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問6
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
排泄などの生体過程で体内量が半減する時間を表します。
b|不適切
通常の温度変化で核種固有の物理的半減期が短くなるとは扱いません。
c|不適切
通常の圧力変化で核壊変の半減期が延長するとは扱いません。
d|不適切
半減期を2回経過すると、残る放射能は初期値の4分の1です。
e|不適切
独立した指数関数過程では逆数の和で求めます。積だけでは時間の次元も合いません。
判断のポイント
生物学的半減期は排泄などの生体内過程により体内量が半分になる時間である。物理的半減期は通常の温度・圧力変化では変わらない。
鑑別・注意点
独立した指数関数的過程を仮定すると、1/実効半減期=1/物理的半減期+1/生物学的半減期となる。半減期2回分の経過後の放射能は最初の4分の1である。
放射線科専門医試験 2018年度 問7
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問7
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|適切
水より著しく低い減弱・電子密度を示す位置は空気に対応します。
b|不適切
水より低いCT値を示す位置は脂肪に相当します。
c|不適切
水を基準にしたCT値と相対電子密度の位置で、骨皮質ではありません。
d|適切
水よりわずかに高いCT値と電子密度を示す位置は骨格筋です。
e|不適切
高い減弱と電子密度を示す位置は骨皮質に相当します。
判断のポイント
図の低CT値・低電子密度のAは空気、水よりやや高いDは骨格筋に対応する。Bは脂肪、Cは水、Eは骨皮質である。
鑑別・注意点
CT値はX線の減弱を水に対して規格化した値で、電子密度だけに一律比例するわけではない。骨や造影剤ではエネルギー依存性もあり、治療計画では装置別の校正を用いる。
放射線科専門医試験 2018年度 問8
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問8
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|適切
脂肪は化学シフトによって水より低い共鳴周波数を示します。
b|不適切
短いT1を利用するため、脂肪以外の短T1成分も抑制され得ます。
c|不適切
脂肪抑制はグラジエントエコーなどにも組み合わせられます。
d|不適切
水と脂肪の周波数差を使うため、局所の静磁場不均一に影響されます。
e|適切
高磁場ではHz単位の周波数差が大きくなり分離に有利です。ただし磁場不均一による不良は起こります。
判断のポイント
脂肪の共鳴周波数は水より低く、Hzでの差は磁場強度に比例する。高磁場では両者を周波数で分離しやすく、均一な磁場のもとで選択的脂肪抑制に有利となる。
鑑別・注意点
高磁場でも不均一性の影響で抑制不良は起こる。STIRはT1に基づくため脂肪以外の短T1成分も抑制し、水選択励起も局所磁場変動に全く無関係ではない。
放射線科専門医試験 2018年度 問9
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問9
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
画像保管・閲覧の主な担当はPACSです。統合製品ではRISから閲覧画面を開く場合もあります。
b|不適切
画像の医学的判断は読影医の業務で、RISの基本的な情報管理機能とは区別します。
c|不適切
検査依頼の発行は通常HIS・オーダリング側が担当します。RISは依頼を受けます。
d|適切
撮影の実施内容や進捗を管理するのはRISの主要機能です。
e|適切
依頼情報を装置へ渡すことで、手入力や患者取り違えを減らします。
判断のポイント
RISは放射線部門の検査運用を支え、撮影の実施情報を管理し、依頼情報を撮影装置へ送る。モダリティワークリストなどで患者・検査情報の入力誤りを減らす。
鑑別・注意点
検査依頼の発行は主にHIS、画像保管・閲覧は主にPACSの役割である。製品によって統合機能はあるが、基本的な業務責任と情報の方向を区別する。
放射線科専門医試験 2018年度 問10
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問10
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
不当な改変を防ぎ、訂正を追跡可能にすることが真正性に関係します。
b|適切
誰が入力したかを識別できる認証は真正性の確保に必要です。
c|不適切
必要時に表示・読出しができることは見読性に該当します。
d|適切
代行者と責任者を識別し、権限と運用を規程で明確にします。
e|適切
確定後の訂正内容・日時・実施者を追跡できる履歴が必要です。
判断のポイント
保存した情報を必要時に速やかに表示できることは見読性である。真正性では入力者の識別、不当な改変防止、確定後の変更履歴などを確保する。
鑑別・注意点
真正性は必要な訂正を一切できなくすることではない。訂正者、日時、内容を追跡できる形で、元の情報と修正履歴を保つ。
放射線科専門医試験 2018年度 問11
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問11
解答例:c、e(eは防護目標として読む)
選択肢別の解説
a|不適切
妊娠だけで一律にIVRを禁止せず、防護・線量・健康状態を踏まえて配置を調整します。
b|不適切
申告だけを理由に追加の特殊健康診断を必須とする扱いではありません。通常の法定管理とは分けます。
c|適切
体調と被ばく状況を確認して、本人と相談しながら業務を調整します。
d|不適切
一律に2週間へ変更する規定としては扱いません。測定と評価は適用法令に従います。
e|条件付き
胎児防護の目標と読む必要があります。国内法の内部実効線量1mSvと腹部表面等価線量2mSvを母体総実効線量と混同できません。
判断のポイント
妊娠申告後も一律の業務禁止ではなく、体調と被ばく状況に応じて業務を調整する。胎児線量を適切に抑える管理が必要である。
鑑別・注意点
国内法の1mSvは申告後から出産までの内部被ばくによる実効線量の限度で、腹部表面は等価線量2mSvという別の条件がある。eを母体の総実効線量の法的限度と説明する旧文は不正確で、ICRPの胎児防護の目標と区別する。
参考文献
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2018年度 問12
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問12
解答例:判定保留(役割の指定不足)
選択肢別の解説
a|適切
患者のケアを担わない通常の訪問者の偶発的被ばくは、公衆被ばくとして扱います。
b|条件付き
単なる訪問か、自発的な介護・慰撫かで区分が変わります。家族という属性だけでは確定しません。
c|条件付き
放射線業務との関係や管理範囲を確認して区分します。病院へ出入りするという情報だけでは不十分です。
d|不適切
自発的な介護・慰撫に伴う被ばくは医療被ばくに含めます。
e|不適切
研究に参加した志願者の研究に伴う被ばくは医療被ばくに含めます。
判断のポイント
見舞客などの偶発的な被ばくは公衆被ばくとして扱う。一方、患者の介護・慰撫を自発的に行う家族は医療被ばくとなり、単に家族という属性だけで区分は決まらない。
鑑別・注意点
納品業者も放射線業務との関係や管理の責任範囲によって扱いが異なる。旧解答a、bは家族の役割を指定しておらず、2つへ断定するには条件が足りない。研究志願者の研究に伴う被ばくは医療被ばくに含める。
放射線科専門医試験 2018年度 問13
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問13
解答例:判定保留(b・dはいずれも低減に寄与)
選択肢別の解説
a|不適切
拡大透視は一般に線量率が上がり、散乱線の低減策にはなりません。
b|適切
不要な撮影を減らすと患者線量と散乱線が減り、術者が室内にいる場合には術者線量も下がります。
c|不適切
2方向同時撮影だけで被ばくが減るわけではなく、使用法によって増加します。
d|適切
必要画質を保って透視線量率を下げると、術者へ届く散乱線も減ります。
e|不適切
線量計は被ばくを把握する器具で、装着自体に遮蔽効果はありません。
判断のポイント
透視線量率を必要な画質の範囲で下げると、患者からの散乱線が減り術者線量も減る。また、撮影回数を減らすことも、術者が室内にいる条件では有効である。
鑑別・注意点
撮影時に必ず術者が退室するとは限らず、旧解説のbを除く理由は一般化できない。線量計の装着は測定であって直接の低減策ではなく、防護具・遮蔽・距離も併せて考える。
放射線科専門医試験 2018年度 問14
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問14
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
広い範囲への照射による造血機能低下の目安として整合します。
b|不適切
精巣への急性被ばくによる一時的不妊の目安は約0.15Gyで、この値をしきい値とはしません。
c|適切
皮膚紅斑のしきい値は反応の定義で幅があり、この程度の線量域で問題となります。
d|適切
一時的脱毛は数Gyの急性局所被ばくで起こり得る組織反応です。
e|適切
卵巣の永久不妊は数Gyで起こり得ます。年齢や分割法によってしきい値は変わります。
判断のポイント
精巣への急性被ばくによる一時的不妊のしきい線量は約0.15Gyとされ、1Gyという組み合わせは高い。生殖細胞の感受性と回復には照射条件が影響する。
鑑別・注意点
皮膚反応や造血障害のしきい値も、反応の定義と照射範囲で幅がある。数値を厳密な境界とみなさず、単回・分割、急性・晩期の違いを確認する。
放射線科専門医試験 2018年度 問15
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問15
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件付き
不要な相を省く判断は正当化にも関わります。単に撮像条件を減らす文脈では最適化にも当たり、目的を確認します。
b|適切
検査の利益が害を上回る適応を確認する行為は正当化です。
c|不適切
年齢・体格に応じた線量設定は最適化に相当します。
d|不適切
DRLは施設の線量を見直す指標で、患者ごとの上限線量ではありません。
e|不適切
AECによる適切な撮像条件の調整は最適化の手段です。
判断のポイント
患者にCTの適応があるかを確認することは、検査の利益が不利益を上回るかを判断する正当化に相当する。必要に応じて既存画像や代替検査も確認する。
鑑別・注意点
年齢・体格に応じた線量やAEC、診断参考レベルの活用は最適化に関わる。DRLは個々の患者に適用する上限値ではなく、必ず下回らなければならない線量限度ではない。
放射線科専門医試験 2018年度 問16
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問16
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
血管に沿った断面は局所評価に使えますが、通常の頭部MRA投影表示の代表ではありません。
b|不適切
任意断面で元画像を確認する方法で、血流高信号をまとめる標準的な投影法とは異なります。
c|不適切
立体表示に利用できますが、通常のMRAで最も基本となるのは高信号を拾うMIPです。
d|不適切
低信号成分を投影する処理で、明るい血流の表示目的とは逆です。
e|適切
投影方向ごとの最大信号を表示し、高信号の血管を概観できます。元画像との照合も必要です。
判断のポイント
頭部MRAでは血流信号の高いボクセルを投影するMIPを通常用いる。任意の方向から血管の連続性を概観できる。
鑑別・注意点
MIPでは重なりや流速依存の信号低下が病変に見えることがある。投影像だけで狭窄や小動脈瘤を確定せず、元画像や薄いスラブを確認する。
放射線科専門医試験 2018年度 問17
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問17
解答例:d(脳海綿状奇形を想定)
選択肢別の解説
a|適切
膿の高粘稠性や細胞成分により、典型的にはADCが低下します。
b|適切
血腫では時相に応じて真の拡散制限を示し得ます。磁化率による信号低下とは区別します。
c|適切
高い細胞密度を反映してADC低下を示すことが多い腫瘍です。
d|不適切
脳海綿状奇形では出血・磁化率効果が中心で、拡散制限は代表的な特徴ではありません。
e|適切
炎症に伴う細胞障害によって、側頭葉などで早期から拡散制限を認め得ます。
判断のポイント
脳海綿状奇形は出血成分と磁化率効果が主要な所見であり、拡散制限を主な特徴としない。膿瘍の粘稠な内容、高細胞密度のリンパ腫、ヘルペス脳炎の細胞障害とは対比される。
鑑別・注意点
脳内血腫のDWI・ADCは血腫の時期や成分で変化する。血液由来の磁化率による信号欠損を、単純に高ADCや拡散制限なしと判断せず、T1・T2*などと照合する。
放射線科専門医試験 2018年度 問18
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問18
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|不適切
早期のADC低下は主に細胞性浮腫を反映し、血管性浮腫とは区別します。
b|適切
灰白質の低吸収化と灰白質白質境界の不明瞭化が早期所見です。
c|適切
動脈内血栓を反映した高吸収として認められる場合があります。
d|不適切
亜急性期には偽正常化を経てADCが上昇します。低下が永続する説明は不適切です。
e|不適切
慢性期は軟化・グリオーシスを反映して一般にT2高信号となります。
判断のポイント
超急性期梗塞のearly CT signには灰白質の低吸収化や灰白質白質境界の不明瞭化がある。Hyperdense MCA signは中大脳動脈内の血栓を示唆する。
鑑別・注意点
ADC低下は主に細胞性浮腫を反映する。亜急性期には偽正常化を経てADCが上昇し、慢性期は軟化・グリオーシスを反映したT2高信号となる。
放射線科専門医試験 2018年度 問19
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問19
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|不適切
単純T1だけでは細い静脈の集簇を十分に描出できない場合があります。
b|不適切
拡散制限を利用して正常静脈還流路を描く検査ではありません。
c|適切
静脈血の磁化率を利用し、髄質静脈と導出静脈を描出できます。
d|適切
造影される静脈の放射状集簇を確認するのに有用です。
e|不適切
通常の動脈TOFでは遅い静脈血流は十分に描出されず、代表的な選択ではありません。
判断のポイント
発達性静脈異常DVAは髄質静脈が集合して導出静脈へ流れる構造で、造影T1やSWIでcaput medusae状の走行を確認できる。旧称の静脈性血管腫と呼ばれた病変に相当する。
鑑別・注意点
正常静脈還流を担うことが多く、偶然見つかったDVAを病的動静脈シャントと同じ扱いにしない。周囲の海綿状奇形や出血の有無も確認する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問20
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問20
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
一般に中大脳動脈などの末梢枝が多く、前大脳動脈を主な好発領域とするのは不適切です。
b|適切
壁の感染・破壊を反映して不整形や紡錘状となり、短期間に変化することがあります。
c|適切
感染性心内膜炎からの敗血症性塞栓は重要な原因です。
d|適切
感染による動脈壁の障害が瘤形成につながります。真菌だけが原因ではありません。
e|適切
感染性心内膜炎では微小出血が認められ得ます。ただし瘤そのものを確定する所見ではありません。
判断のポイント
感染性脳動脈瘤は中大脳動脈などの末梢枝に多く、前大脳動脈領域を主な好発部位とする記述が誤りである。感染性心内膜炎などによる敗血症性塞栓が背景となる。
鑑別・注意点
不整・紡錘状で多発することもあり、短期間で形態が変化する。Mycoticという旧称は真菌だけを意味せず、細菌性も含めて感染源と血管病変を評価する。
放射線科専門医試験 2018年度 問21
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問21
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
代表的なblack holeはT1低信号で、T2低信号という呼称は適切ではありません。
b|適切
不完全なリング状造影は脱髄を示唆することがありますが、単独で特異的ではありません。
c|適切
脳室周囲の髄質静脈に沿う卵円形病変の配列を表します。
d|適切
皮質に接する白質病変は特徴的な分布の一つです。
e|適切
脳室上衣直下に点線状に並ぶ病変が報告されています。診断は他の分布・時間的多発性と統合します。
判断のポイント
多発性硬化症でblack holeと呼ぶ代表的な所見はT1強調像の低信号病変であり、T2 black holeという組み合わせは適切でない。慢性病変では強い組織障害との関連がある。
鑑別・注意点
T1低信号は急性期にも一過性に生じるため、持続性のblack holeと区別する。Ovoid lesionやopen-ringなども単独では診断特異的ではなく、分布と時間的変化を合わせて評価する。
放射線科専門医試験 2018年度 問22
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問22
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
NF1の典型的な合併腫瘍ではなく、むしろNF2関連神経鞘腫症との関連が強い腫瘍です。
b|適切
視神経路膠腫はNF1の重要な合併腫瘍です。
c|適切
頻度は高くありませんが、NF1に伴う脊髄の神経膠腫として生じ得ます。
d|適切
脳内の限局性T2高信号など、過誤腫様と呼ばれてきた病変を認めます。
e|適切
神経に沿ってびまん性に増殖する病変で、NF1に特徴的です。
判断のポイント
NF1では視神経路膠腫、神経線維腫、過誤腫様信号変化などが代表的である。髄膜腫はむしろNF2関連神経鞘腫症で重要な合併腫瘍となる。
鑑別・注意点
NF1でも典型外の腫瘍を生じることはあり、合併しないと断定しない。病歴・全身徴候と腫瘍の分布を合わせ、旧NF1・NF2という呼称と現在の疾患分類の違いにも注意する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問23
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問23
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
従来は男性優位が知られ、喫煙との関係もあります。集団や時代によって比率は変化します。
b|不適切
リンパ組織などを反映して、比較的低いADCが典型です。
c|不適切
主に耳下腺に生じ、特に下極付近が典型的です。
d|不適切
早期に濃染し、その後washoutする動態が典型です。
e|適切
良性でも強いFDG集積を示し、悪性病変との鑑別が必要です。
判断のポイント
Warthin腫瘍は良性でもFDGが強く集積し、全身PETで偶然見つかることがある。FDG高集積だけで耳下腺悪性腫瘍と判断しない。
鑑別・注意点
耳下腺に好発し、リンパ組織を反映した低ADCや早期濃染・washoutが手掛かりとなる。嚢胞成分により所見は変わり、画像と必要に応じた細胞診を統合する。
放射線科専門医試験 2018年度 問24
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問24
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
内容によりDWI信号は変わりますが、単純な嚢胞は真珠腫ほど典型的な拡散高信号を示しません。
b|不適切
主に液体成分からなり、強い拡散制限は代表的ではありません。
c|不適切
静脈性病変の診断では体位・圧負荷による変化と血流が重要で、DWI高信号は主徴ではありません。
d|適切
角化物を含むためDWIで高信号となり、残存・再発評価にも有用です。
e|不適切
豊富な血流と造影効果が特徴で、拡散高信号を主要な診断指標としません。
判断のポイント
真珠腫の角化物はDWIで高信号を示し、非EPI法などの拡散撮像が残存・再発の評価にも有用である。単純な嚢胞性病変とは信号の性質が異なる。
鑑別・注意点
小病変やアーチファクトで偽陰性となることがあり、DWI高信号だけで確定もしない。ADC、T1・T2、CTの骨変化、術歴と併せて評価する。
放射線科専門医試験 2018年度 問25
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問25
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|不適切
慢性炎症や鼓室硬化との併存はあり、合併しないという断定はできません。
b|適切
国内の症例集積では後方病変が比較的多いと報告されています。地域差に注意します。
c|不適切
Prussak腔を起点とするのは典型的には弛緩部型です。
d|不適切
外側から耳小骨へ接するため、典型的には内側へ偏位させます。
e|適切
上鼓室外側壁の骨侵食で、scutumが鈍化します。
判断のポイント
国内の先天性真珠腫は鼓室後方病変が多いという報告がある。弛緩部型真珠腫ではPrussak腔の病変とscutumの侵食・鈍化が特徴となる。
鑑別・注意点
Prussak腔の病変は耳小骨の外側にあり、通常耳小骨を内側へ偏位させる。先天性病変の好発部位には地域差があり、外国の前上象限の説明を一律に国内へ当てはめない。
放射線科専門医試験 2018年度 問26
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問26
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
片側の形成不全は椎体だけに限らず、後方要素にも異常を伴い得ます。
b|不適切
無症状の健常者にも後方要素の癒合不全を認めることがあります。
c|不適切
椎体中央の癒合不全による左右成分の分離で、半椎の単なる左右非対称ではありません。
d|適切
脊髄係留などの神経異常を伴う病型があり、骨所見だけで評価を終えません。
e|適切
対側の代償性変化や椎間孔拡大は、骨折との鑑別の手掛かりです。
判断のポイント
脊椎癒合不全には脊髄・神経の異常を伴う病型がある。先天性椎弓根欠損では対側の代償性変化や椎間孔拡大などが、外傷との鑑別に役立つ。
鑑別・注意点
潜在性二分脊椎は無症状でも認められる。半椎は片側形成不全で後方要素にも異常を伴いうるが、蝶形椎は中央の癒合不全で左右の椎体成分が残る病態として区別する。
放射線科専門医試験 2018年度 問27
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問27
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
仙腸関節炎による骨びらんは代表的な所見です。
b|適切
椎体隅角の炎症などにより椎体の方形化を認めます。
c|適切
炎症性病変やAndersson病変により終板破壊が生じ得ます。
d|不適切
典型的には細い辺縁性のsyndesmophyteで、厚く流れる骨化はDISHとの鑑別が必要です。
e|適切
股関節炎ではびまん性の裂隙狭小化を認めることがあります。
判断のポイント
強直性脊椎炎では椎体辺縁の細い垂直方向のsyndesmophyteが典型的である。椎体周囲の厚い流れるような骨化はDISHとの比較で理解する。
鑑別・注意点
仙腸関節炎、椎体の方形化、椎体隅角のびらんや股関節裂隙狭小化も起こる。旧解説の「全選択肢が該当する」という未解決状態を改め、骨化の形態を根拠にdとする。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問28
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問28
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
伸展機構の障害などが問題ですが、この比較で無血管性壊死の代表ではありません。
b|不適切
付着部骨片の転位や皮膚障害に注意する骨折で、提示例中の典型ではありません。
c|不適切
偽関節を起こし得ますが、逆行性血流に依存する舟状骨近位片がより代表的です。
d|適切
腰部付近から入る血流が途絶すると近位骨片の虚血・壊死を来しやすくなります。
e|不適切
変形治癒や関節面の問題が重要で、無血管性壊死を特に起こしやすい骨折ではありません。
判断のポイント
舟状骨近位部は主に腰部付近から入る逆行性骨内血流に依存する。腰部骨折でこの血流が断たれると、近位骨片の無血管性壊死や偽関節を生じやすい。
鑑別・注意点
すべての舟状骨骨折が壊死するわけではなく、骨折位置、転位、時間経過を評価する。CTによる骨癒合評価と、MRIなどの血流・骨髄評価は役割を分ける。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問29
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問29
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
正常骨が線維性組織と未熟骨へ置き換わり、骨の膨張を伴い得ます。
b|適切
稀ですが肉腫化があり、新たな疼痛や破壊性変化は再評価が必要です。
c|不適切
主に若年期に形成される病変です。成人での発見と発症を区別します。
d|適切
基質の量や石灰化により、すりガラス状と透亮な部分が混在します。
e|適切
線維性骨異形成と筋肉内粘液腫の組み合わせを指す疾患概念です。
判断のポイント
線維性骨異形成は主に小児・若年期に病変が形成され、すりガラス状の基質や膨張性変化を示す。中年以降の発症を典型とする記述は誤りである。
鑑別・注意点
成人で初めて発見される例はあり、発見年齢と発症を区別する。筋肉内粘液腫を伴うMazabraud症候群や、疼痛の変化・骨折・稀な悪性転化にも注意する。
放射線科専門医試験 2018年度 問30
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問30
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
骨端線が残る若年者の骨端に生じるのが典型です。
b|不適切
典型は骨端線閉鎖後の若年成人です。未閉鎖例もありますが少数です。
c|適切
硝子軟骨基質の石灰化により点状・輪状などの石灰化を認め得ます。
d|適切
通常、骨幹端で髄腔中心に位置する透亮性病変です。
e|適切
通常は目立たなくても、骨折の修復に伴って骨膜反応が出現します。
判断のポイント
骨巨細胞腫は骨端線閉鎖後の若年成人に多く、骨端まで達する偏在性溶骨病変が典型的である。閉鎖前に多いとする記述は誤りである。
鑑別・注意点
未閉鎖例にも発生しうるが少ない。軟骨芽細胞腫などとの鑑別では年齢、病変位置、骨端線、辺縁と基質を合わせ、単一の年齢区分だけで診断しない。
放射線科専門医試験 2018年度 問31
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問31
解答例:a(典型像の比較)
選択肢別の解説
a|適切
内部の脂肪・軟骨などにより造影が乏しい傾向で、提示疾患中の典型比較では最も該当します。
b|条件付き
充実性腺癌は造影されますが、壊死や線維化などにより程度には幅があります。
c|条件付き
血流のある虚脱肺組織を含むため、造影され得ます。
d|条件付き
典型的には血管に富み強く増強されますが、全例で均一ではありません。
e|条件付き
比較的豊富な血管を反映して、強い造影を示すことがあります。
判断のポイント
肺過誤腫は他の提示された多血性腫瘍などと比べ、造影増強が乏しいことが多い。内部脂肪やポップコーン状石灰化が良性を示唆する手掛かりとなる。
鑑別・注意点
造影の強弱だけで良悪性や組織型を確定できない。過誤腫にも造影例があり、腺癌にも乏血性病変があるため、径、形態、経時変化と併せて判断する。
放射線科専門医試験 2018年度 問32
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問32
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
正常脳の高集積が小病変を隠すため、脳転移を疑う場合の中心は造影MRIです。
b|適切
肝細胞相で背景肝と転移のコントラストを高め、小病変の検出に役立ちます。
c|適切
骨髄の置換と造影を評価し、硬膜外進展も確認できます。
d|適切
脂質を含む腺腫を見分けることで転移との鑑別に役立ちます。脂質の乏しい腺腫には限界があります。
e|適切
疑わしい縦隔リンパ節から組織を採取し、転移の病理確認に使います。
判断のポイント
FDGは正常脳にも高集積するため、脳転移の検出には限界がある。脳転移を疑う場合は造影MRIが中心となり、FDG-PET/CTを第一の検査とする対応は適切でない。
鑑別・注意点
PET/CTで脳病変が見える場合もあるが、陰性だけで除外しない。副腎のchemical shiftは脂質含有腺腫との鑑別、EBUS下生検は縦隔リンパ節の組織評価という役割を持つ。
放射線科専門医試験 2018年度 問33
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問33
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|適切
気管支拡張や閉塞性・濾胞性細気管支炎などの気道病変を伴いやすい疾患です。
b|不適切
間質性肺疾患や食道病変に伴う誤嚥などが重要ですが、提示中で気道病変の代表ではありません。
c|適切
リンパ球性の気道病変や気管支拡張などを伴いやすい疾患です。
d|不適切
間質性肺炎が主要な肺病変で、気道病変が最も特徴的という比較ではありません。
e|不適切
胸膜炎なども起こりますが、気道病変の頻度を問う比較ではRA・Sjögrenが優先されます。
判断のポイント
関節リウマチとSjögren症候群は、気管支拡張、濾胞性細気管支炎、閉塞性細気管支炎などの気道病変を伴いやすい。間質性肺炎だけでなく小気道を観察する。
鑑別・注意点
呼気CTのair trappingや小葉中心性結節、気管支壁肥厚などを評価する。免疫抑制薬の使用例では感染や薬剤性肺障害も鑑別し、基礎疾患だけで原因を決めない。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問34
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問34
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
薄壁嚢胞が代表で、隔壁肥厚を主な所見とする病態ではありません。
b|適切
肺水腫様のすりガラス影に小葉間隔壁肥厚や胸水を伴い得ます。
c|不適切
小気道閉塞によるair trappingやモザイク状吸収が主要な所見です。
d|不適切
小葉中心性結節や気管支拡張など、気道中心の変化が主体です。
e|不適切
中枢性気管支拡張や粘液栓が主要な所見で、隔壁肥厚が代表ではありません。
判断のポイント
急性好酸球性肺炎では両側すりガラス影や浸潤影に小葉間隔壁肥厚、胸水を伴い、肺水腫様の像を示す。提示疾患の比較ではbが該当する。
鑑別・注意点
画像は非特異的であり、肺水腫、感染、薬剤性肺障害などを除外する。末梢血好酸球が早期には増えていないこともあり、経過と気管支肺胞洗浄などを統合する。
放射線科専門医試験 2018年度 問35
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問35
解答例:判定保留(旧解答a、d、cも活動性を示しうる)
選択肢別の解説
a|適切
活動性を示唆しますが、治療後の残存空洞もあり所見だけで確定できません。
b|不適切
通常は陳旧性病変を示唆します。石灰化以外の活動性所見や検査結果を併せて確認します。
c|適切
血行性播種による粟粒結核でも生じ、医学的には活動性を示し得ます。2肢への限定に問題があります。
d|適切
活動性を示唆しますが、非特異的なので菌検査と臨床経過で判断します。
e|条件付き
活動性結核で認める場合がありますが、腫大だけで活動性を断定できません。
判断のポイント
活動性結核のCT所見には、空洞、浸潤影、小葉中心性結節やtree-in-bud、粟粒結節などが含まれる。画像の医学的意味だけで読むと、選択肢をa、dの2つに限定できない。
鑑別・注意点
国内の届出分類で粟粒結核を肺外結核に含めることと、CT所見が活動性を示すかは別の問題である。空洞も治療後に残るため、所見だけで活動性を確定せず、喀痰や臨床経過を確認する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問36
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問36
解答例:判定保留(a・dの頻度比較が不明)
選択肢別の解説
a|条件付き
空洞性転移の報告はありますが、甲状腺癌との頻度を直接比較できる根拠は未確認です。
b|条件付き
大腸癌肺転移は壊死や治療などで空洞化する場合があります。
c|適切
扁平上皮癌からの肺転移では空洞形成が知られています。
d|条件付き
空洞性転移は稀ですが報告があり、起こらないことを理由に除外できません。
e|条件付き
薄壁嚢胞性・空洞性転移を形成し、気胸や出血を伴う場合があります。
判断のポイント
扁平上皮癌や血管肉腫では空洞性・嚢胞性肺転移が重要である。膵癌や甲状腺癌でも報告はあり、発生しないことを理由に除外はできない。
鑑別・注意点
提示癌種を同じ条件で比較した頻度データを確認できていないため、最も考えにくいものを1つに断定しない。空洞化には治療、感染、腫瘍壊死なども関わり、画像と治療歴を統合する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問37
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問37
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
最大径1cm以下の充実成分に対応する分類で、本例より小さい範囲です。
b|不適切
充実成分が1cm超2cm以下の場合で、本例の大きさには該当しません。
c|適切
第8版で非粘液性腺癌の充実成分が2cm超3cm以下なら、他の進展因子がなければ該当します。
d|不適切
充実成分径に基づく分類ではこの区分になりません。胸膜浸潤など別因子は個別確認します。
e|不適切
病変全体径だけを用いた区分です。部分充実型では充実成分を基準にします。
判断のポイント
第8版の臨床T分類では、非粘液性腺癌の部分充実結節は充実成分径を基準とする。充実成分2.5cmでほかのT因子がなければT1cに相当する。
鑑別・注意点
病変全体4.5cmをそのままT分類の径へ使わない。充実成分と病理学的浸潤径は完全には一致せず、粘液性病変などでは評価方法に注意する。
放射線科専門医試験 2018年度 問38
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問38
解答例:aを想定(bの通過路にも疑義があり単一選択は要確認)
選択肢別の解説
a|不適切
肺門前方を通り、心膜と縦隔胸膜の間を下行します。
b|条件付き
胸部内臓神経は通常横隔膜脚を貫きます。大動脈裂孔を一律の通過路とする説明には疑義があり、単一誤答に限定できません。
c|適切
迷走神経幹は食道に沿って食道裂孔を通ります。
d|適切
大動脈弓の下を反回して上行するのが通常の走行です。
e|適切
通常は右鎖骨下動脈の下を反回します。非反回性の走行異常は別に扱います。
判断のポイント
横隔神経は肺門の前方を通り、背側ではありません。一方、胸部内臓神経は通常、横隔膜脚を貫いて腹部へ至ることが解剖研究で示され、大動脈裂孔を一般的な通過路とするbも正しいと断定できません。
鑑別・注意点
迷走神経は食道裂孔を通り、反回神経は通常左が大動脈弓・右が鎖骨下動脈を反回します。内臓神経の変異を含む原著と公式正答を照合するまで、bを無条件に正しいと説明しません。
参考文献
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2018年度 問39
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問39
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|不適切
真菌球など空洞内の病変で見られる所見で、外傷の代表的なサインではありません。
b|不適切
病変の頸胸境界との位置から前後を推定するサインで、外傷に特有ではありません。
c|適切
心臓の下に空気が入り横隔膜が連続して見える所見で、外傷後の縦隔気腫などで生じます。
d|適切
仰臥位気胸の空気が前下方へ集まり、肋骨横隔膜角が深く見えます。
e|不適切
中枢腫瘤と上葉無気肺が作る輪郭で、外傷の代表ではありません。
判断のポイント
Continuous diaphragm signは心陰影の下の空気により横隔膜が連続して見える所見、deep sulcus signは仰臥位気胸で肋骨横隔膜角が異常に深く透亮化する所見である。外傷後の気腫・気胸を示唆する。
鑑別・注意点
両サインは外傷に特異的ではない。縦隔気腫では気道や食道損傷の可能性も病態に応じて評価し、単純写真が陰性でも臨床的疑いがあれば追加検査を検討する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問40
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問40
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
鈍縁枝は通常、左回旋枝から分岐します。
b|不適切
対角枝は主に左室前側壁を灌流し、後壁を主な支配域としません。
c|不適切
右優位が多数を占め、通常は約半数という比率ではありません。
d|不適切
鋭縁枝は右冠動脈の分枝です。
e|適切
中隔枝を介して心室中隔前方を灌流します。
判断のポイント
左前下行枝は前壁と前方心室中隔を主に灌流する。対角枝は前側壁側、鈍縁枝は左回旋枝、鋭縁枝は右冠動脈の枝として対応させる。
鑑別・注意点
右冠動脈優位型は一般に多数を占めるが、割合は集団と定義で変わる。支配領域にも個体差があり、実際の冠動脈走行を画像で確認する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問41
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問41
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
心尖の主な構成は左心室です。
b|適切
両半月弁の位置関係として整合します。
c|不適切
右室流入部と流出部は筋性構造で隔てられ、左側の大動脈僧帽弁連続性と異なります。
d|不適切
右室肉柱は一般に太く粗い構造です。
e|不適切
左冠尖を常に最尾側とする関係ではありません。断面方向と解剖学的位置を区別します。
判断のポイント
正常心では大動脈弁は肺動脈弁の右後方に位置する。心尖は主に左室で、右室は粗い肉柱を持つ。
鑑別・注意点
大動脈弁と僧帽弁の線維性連続性、右室流出路の筋性構造なども弁の識別に役立つ。断面の向きによる見かけの上下左右と、解剖学的位置関係を分けて理解する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問42
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問42
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
心筋血流の薬剤負荷に使う血管拡張薬で、冠動脈CTの心拍数抑制薬ではありません。
b|不適切
血管収縮作用があり、冠動脈CTの心拍調整のために投与する薬ではありません。
c|不適切
薬剤負荷に利用する血管拡張薬で、撮影前の心拍抑制を目的としません。
d|不適切
反射性頻脈を来すこともあり、この目的の標準的な前処置ではありません。
e|適切
短時間作用型β1遮断薬で、禁忌と循環動態を確認した上で心拍を調整します。
判断のポイント
高心拍数の患者では短時間作用型β1遮断薬のランジオロールを用いて心拍数を調整し、冠動脈の動きによるアーチファクトを減らす。
鑑別・注意点
用量と投与法は体重や循環動態、製剤の適応に応じて判断する。低血圧、伝導障害、気道疾患、冠攣縮などを評価し、心拍数だけを見て一律に投与しない。
放射線科専門医試験 2018年度 問43
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問43
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
大動脈と主要分枝だけでなく肺動脈にも病変を認めます。
b|適切
慢性の壁障害を反映し、全周性の壁石灰化が生じ得ます。
c|不適切
壁の造影は静脈・遅延相で分かりやすく、動脈早期相だけで評価を完結できません。
d|適切
炎症性の壁集積が活動性評価を補助します。症状や他の検査と統合します。
e|適切
活動性炎症で同心円状の壁造影が認められ、遅い相で明瞭になります。
判断のポイント
高安動脈炎では血管内腔だけでなく壁肥厚と造影を評価する。壁のdouble-ring状造影は静脈相・遅延相で分かりやすく、早期相だけで壁状態を評価するという説明は不十分である。
鑑別・注意点
早期相で所見が全く見えないという意味ではない。FDG-PETは炎症活動性の評価に役立つが、治療後の壁変化と活動性は必ずしも一致せず、症状・炎症反応と統合する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問44
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問44
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
腰動脈などからの逆行性流入はII型です。
b|不適切
近位のシール不全はIa型で、Ib型は遠位です。
c|不適切
接合部離開による漏れはIII型です。
d|適切
生地の破損による漏れはIII型に分類されます。
e|不適切
遠位シール部からの漏れはIb型で、多孔性による漏れがIV型です。
判断のポイント
Type IIIエンドリークはステントグラフトの接合部離開やグラフト生地の破損による漏れである。裂け目からのリークはIII型に該当する。
鑑別・注意点
近位シール不全はIa、遠位はIb、腰動脈などの逆行性流入はII型、グラフトの多孔性はIV型と分ける。III型は瘤内圧が高くなりうるため、適切な治療評価が必要である。
放射線科専門医試験 2018年度 問45
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問45
解答例:旧解答eを想定(比較条件と当時の原典の確認が必要)
選択肢別の解説
a|不適切
周囲照明や反射は低コントラスト所見に影響するため、読影環境の管理が必要です。
b|不適切
当時の専用読影では一般に5MP級が推奨され、3MPを一律の推奨値としません。
c|不適切
微細石灰化などの評価に等倍表示が重要ですが、全ての腫瘤を必ず等倍で評価するという要件ではありません。
d|不適切
乳房撮影の原画像画素は一般に表示画素より小さく、縮小表示では情報が失われ得ます。
e|条件付き
旧解答の想定ですが、階調処理・輝度・表示条件を含めない一律の優劣は裏付け不足です。画質管理と診断能を区別します。
判断のポイント
デジタルマンモグラフィではモニターの解像度、輝度、階調、周囲照明、等倍表示などの条件が検出能に影響します。LCDのコントラスト分解能をフィルムより一律に劣るとする断定は、比較条件の明示がなければ裏付けられません。
鑑別・注意点
当時の想定解と現在の表示性能を区別します。5MP級でも原画像を縮小すると微細情報を失い得るため、拡大・パンを含む適切な表示と画質管理が必要です。当時の国内ガイドライン該当原文は未再照合です。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2018年度 問46
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問46
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
専用コイルを用いた腹臥位で、両側を同じ条件で評価するのが基本です。
b|不適切
標準的な専用乳房MRIは腹臥位です。
c|不適切
微細な形態を見るには概ね1mm程度以下が求められ、3mmの面内画素では粗すぎます。
d|不適切
差分処理は造影前後の差を表示するもので、脂肪信号を選択的に抑える方法そのものではありません。
e|不適切
造影動態を捉えるにはより短い時間間隔が必要で、3分を通常の推奨間隔とはしません。
判断のポイント
乳腺造影MRIは通常、専用コイルを用いて腹臥位で両側を同時撮像する。対側病変と正常背景乳腺の状態を同じ条件で評価できる。
鑑別・注意点
微細な形態と造影動態を評価できる空間・時間分解能が必要で、3mmの面内分解能や3分単位の動態評価を標準としない。サブトラクションは造影差分処理であり、脂肪抑制法そのものとは区別する。
放射線科専門医試験 2018年度 問47
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問47
解答例:判定保留(旧解答dの根拠は不適切)
選択肢別の解説
a|適切
非腫瘤性造影では、内部に塊状の造影が集まる所見を認めます。
b|条件付き
浸潤癌を疑う形ですが純粋DCISにも報告され、起こらないと断定して誤答にはできません。
c|適切
区域性に分布する多形性石灰化はDCISを疑う重要な所見です。
d|適切
拡張乳管内の低エコー成分と石灰化に由来する点状高輝度を認め得ます。
e|適切
嚢胞内の悪性上皮病変では広基性成分を認め得ますが、形だけで確定診断はできません。
判断のポイント
DCISでは拡張乳管内の低エコー成分に、石灰化を反映する点状高輝度エコーがみられる。したがって、高輝度エコーを理由にdを誤りとする旧説明は訂正する。
鑑別・注意点
MRIのspiculated marginも純粋DCISで報告されており、bを単純に否定できない。画像所見の発生頻度と「起こりえない」を区別し、現時点では1つの誤りへ断定しない。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2018年度 問48
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問48
解答例:c
選択肢別の解説
a|条件付き
減圧と蘇生の一部として必要ですが、捻転そのものを解除する根治治療ではありません。
b|不適切
壊死範囲などで必要な場合はありますが、最初から一律に人工肛門を選ぶ病態ではありません。
c|適切
中腸軸捻転による虚血を疑い、緊急の外科評価と捻転解除を行います。
d|不適切
腸重積の整復法であり、この所見で示唆される軸捻転の標準治療ではありません。
e|不適切
腸管壊死の危険があるため、翌日まで観察して治療を遅らせません。
判断のポイント
新生児の急激な嘔吐とclockwise whirlpool signは中腸軸捻転を示唆し、腸管虚血へ進む可能性がある。速やかな外科評価と捻転解除を含む緊急手術が必要となる。
鑑別・注意点
胃管減圧や蘇生は重要だが、それだけで根治しない。腸重積に行う注腸整復と混同せず、翌日の再検まで待って治療を遅らせない。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問49
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問49
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
正常胸腺が作る三角形の陰影で、単独では病的ではありません。
b|不適切
肋骨の圧痕による正常胸腺の波状輪郭です。
c|不適切
胸腺と心陰影の境界に見られる正常の切れ込みとして理解します。
d|適切
縦隔の空気で胸腺が持ち上がる所見で、縦隔気腫を示唆します。
e|適切
胸腺が上外側へ開く形で、縦隔気腫に伴う病的所見です。
判断のポイント
Spinnaker signとangel wing signは、縦隔内の空気が胸腺を上外方へ持ち上げることで生じる。新生児縦隔気腫を示す病的所見である。
鑑別・注意点
通常の胸腺のsail signやwavy signなどの正常像と区別する。呼吸状態と気胸の合併を評価し、画像サインだけで重症度や処置の要否を決めない。
放射線科専門医試験 2018年度 問50
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問50
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
気管食道瘻のない閉鎖では、通常腹部への空気が入らず胃泡を認めません。
b|不適切
典型的には低肺容量を示し、過膨張とは対照的です。
c|不適切
胸腔内へ脱出した臓器によって縦隔は通常健側へ押されます。
d|不適切
不均一な浸潤影と過膨張が代表で、びまん性網状顆粒状影はRDSが典型です。
e|適切
残存肺液により肺門周囲の線状影や葉間裂の液体を認めます。
判断のポイント
TTNは胎児肺液の排出遅延に関連し、肺門から末梢へ広がる索状影、葉間裂の液体、軽い過膨張などを示す。経時的に改善することも判断材料となる。
鑑別・注意点
RDSは低肺容量とびまん性網状顆粒状影が代表的で、MASは不均一な陰影とair trappingが重要である。新生児の呼吸障害では感染や先天性疾患も含めて評価する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問51
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問51
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
Kupffer細胞を持たず、典型的な腫瘍内取り込みによる信号低下の対象ではありません。
b|不適切
網内系細胞を欠くため、正常肝のような取り込み低信号化は通常示しません。
c|不適切
転移組織には正常肝のKupffer細胞がなく、背景肝とのコントラストが増します。
d|不適切
分化度が低いほどKupffer細胞が乏しく、取り込みが低下する傾向です。
e|適切
Kupffer細胞を含むため、病変内に取り込まれてT2信号が下がり得ます。
判断のポイント
SPIOはKupffer細胞などの網内系に取り込まれ、T2・T2*信号を低下させる。FNHはKupffer細胞を含むため、投与後に病変内の低信号化を示しうる。
鑑別・注意点
EOB造影剤の肝細胞取り込みとは別の機序である。取り込みの程度は病変の細胞成分に依存し、低信号化の有無だけで良悪性を確定しない。
放射線科専門医試験 2018年度 問52
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問52
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|適切
正常の排泄経路は腎と胆汁がおよそ半分ずつです。
b|不適切
肝細胞の輸送体による取り込みであり、SPIOの網内系取り込みとは機序が異なります。
c|不適切
肝機能低下では取り込みが弱くなり、背景肝の造影が不十分になることがあります。
d|不適切
多くのHCCは取り込みが低く肝細胞相で低信号です。一部の保持例は例外です。
e|適切
動脈血流の増加が乏しい早期病変も肝細胞相低信号として検出できる場合があります。
判断のポイント
EOB造影剤は正常では概ね半分が腎、半分が胆汁から排泄される。動脈血流増加がまだ目立たない早期HCCでも、肝細胞相の低信号として検出できることがある。
鑑別・注意点
肝機能低下では正常肝の取り込みも低下し、病変コントラストが不十分になる。肝細胞相低信号はHCCに特異的ではなく、血流相・DWIや背景肝と統合する。
放射線科専門医試験 2018年度 問53
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問53
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
尾状突起は肝門に近い尾側の部分で、最も頭側ではありません。
b|適切
深部リンパ流の主要な経路として肝門から肝十二指腸間膜を通ります。
c|適切
表在リンパ路の一部は横隔膜を介して胸部へ向かいます。
d|適切
第三の流入路による局所灌流差で、腫瘍のない領域に偽病変を作り得ます。
e|適切
上腸間膜動脈起始が代表的な置換右肝動脈の変異です。
判断のポイント
尾状葉はSpiegel葉、下大静脈前方の傍下大静脈部、尾状突起部に分けて理解する。尾状突起は肝門部に近い尾側の構造で、最も頭側という記述が誤りである。
鑑別・注意点
尾状葉の境界や血管支配は個体差がある。局在診断やIVRでは門脈・肝静脈・下大静脈との関係を多断面で追い、単純な平面区分だけに頼らない。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問54
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問54
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
動脈主体の血管性病変で、通常CTAPでは門脈灌流の欠損として見えます。
b|適切
門脈血流が保たれ、典型的には周囲肝と同様に造影されます。
c|不適切
動脈優位の腫瘍で、通常門脈灌流が乏しく欠損になります。
d|不適切
門脈域の減少により欠損となるのが典型です。
e|不適切
主に動脈から灌流されるため、通常CTAPで欠損として見えます。
判断のポイント
再生結節は門脈血流が保たれるため、門脈血流を描出するCTAPで周囲肝と同様に造影され、典型的な欠損像にならない。動脈優位の腫瘍などとの比較でbを選ぶ。
鑑別・注意点
門脈血流の乏しい病変は欠損となるが、CTAPには灌流異常による偽陽性もある。再生・異形成・肝癌の連続性を考え、欠損だけで悪性と断定しない。
放射線科専門医試験 2018年度 問55
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問55
解答例:c(出題当時の所見比較)
選択肢別の解説
a|適切
膵癌を疑う直接所見で、追加評価が必要です。
b|適切
慢性膵炎の手掛かりとなり、その背景や新たな局所変化の評価に重要です。
c|条件付き
旧設問では特異性の低い所見として選びますが、脂肪膵と癌リスクの関連も研究されており無関係とは断定しません。
d|適切
IPMNなど癌リスクと関連する病変を含み、詳細評価の契機になります。
e|適切
主膵管拡張は小病変による閉塞の間接所見となり得ます。
判断のポイント
膵癌スクリーニングでは低エコー腫瘤、主膵管拡張、嚢胞性病変や慢性膵炎を示唆する石灰化が再評価の契機となる。びまん性脂肪浸潤は提示所見では特異性が低い。
鑑別・注意点
脂肪膵と膵癌リスクの関連も研究されており、脂肪化があれば無関係・観察不要としない。膵管の局所変化や描出困難部位を確認し、必要に応じてMRIやEUSなどを検討する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問56
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問56
解答例:判定保留(旧解答a、関連を報告した研究あり)
選択肢別の解説
a|条件付き
膵癌の頻度上昇を示した後ろ向き研究があり、関連がないことを根拠に誤りとはできません。因果関係は別です。
b|適切
通常は十二指腸壁内で合流し、壁外で合流する異常と区別します。
c|適切
膵組織が十二指腸を取り囲み、通過障害を起こし得ます。
d|適切
胆汁と膵液の相互逆流に関連して膵炎を来し得ます。
e|適切
膵液逆流による慢性的な粘膜障害などを背景に胆道癌リスクが上がります。
判断のポイント
膵管癒合不全は主に排液経路と膵炎の関係が問題となる一方、膵癌の合併頻度上昇を報告した後ろ向き研究もある。aを「癌と無関係だから誤り」とは説明できない。
鑑別・注意点
紹介・検査集団の偏りがあり、関連と因果関係は別である。膵胆管合流異常に伴う胆道癌リスクや輪状膵による十二指腸狭窄は確立した知識だが、この設問を1つの誤りへ断定するには基準が足りない。
参考文献
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2018年度 問57
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問57
解答例:bを想定(病型の定義に注意)
選択肢別の解説
a|条件付き
線維症を伴うのはCaroli症候群の病型です。単純型Caroli病には必須ではありません。
b|条件付き
症候群ではARPKDと劣性遺伝の関連が強い一方、単純型に優性・孤発例の報告があり一律には判断できません。
c|適切
拡張胆管の慢性炎症などを背景に、胆管癌リスクが高くなります。
d|適切
特にARPKDと関連する症候群で腎の嚢胞性病変を伴います。
e|適切
拡張胆管内を走る門脈枝などが点状に見える特徴的所見です。
判断のポイント
肝内胆管拡張に先天性肝線維症やARPKDを伴うCaroli症候群は、常染色体劣性遺伝との関連が強い。設問はこの病型を含む広義のCaroli病を想定している。
鑑別・注意点
単純型Caroli病と線維症を伴う症候群は区別する。単純型では孤発・優性遺伝の報告もあるため、すべてを一律に劣性遺伝と断定しない。胆管癌リスクと腎病変も評価する。
放射線科専門医試験 2018年度 問58
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問58
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切
胆汁うっ滞を背景に胆石や胆管結石を合併し得ます。
b|適切
慢性胆管障害を背景に胆管癌の発症リスクが高くなります。
c|不適切
自己免疫性膵炎との強い関連は主にIgG4関連硬化性胆管炎の特徴です。
d|不適切
PSCの多数例で高値になるとはいえません。一部の上昇例だけでIgG4関連疾患と断定しません。
e|不適切
多発する狭窄と拡張による数珠状変化は代表的な胆管所見です。
判断のポイント
PSCでは胆汁うっ滞・胆管狭窄を背景に結石や胆管炎を合併し、胆管癌リスクも高い。胆管造影では多発狭窄と拡張による数珠状所見が代表的である。
鑑別・注意点
自己免疫性膵炎との関連や著明なIgG4上昇は、主にIgG4関連硬化性胆管炎を考える手掛かりである。ただしPSCでもIgG4が上がる例はあり、単一の検査値だけで区別しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問59
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問59
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
通常、回腸の腸間膜付着部と反対側に生じる真性憩室です。
b|適切
索状物や捻転・腸重積などにより閉塞の原因となります。
c|適切
異所性胃粘膜を含む場合があり、潰瘍・出血やシンチの集積に関係します。
d|適切
胎生期の卵黄腸管の遺残に由来します。
e|不適切
通常は回腸末端の口側にあり、Treitz靱帯に近い空腸を好発部位とはしません。
判断のポイント
Meckel憩室は卵黄腸管遺残に由来する真性憩室で、通常は回腸末端から口側の回腸の腸間膜対側にある。Treitz靱帯から90cmの空腸を好発部位とする記述が誤りである。
鑑別・注意点
異所性胃粘膜による出血のほか、炎症、腸閉塞、腸重積などの原因となる。異所性胃粘膜シンチが陰性でも、胃粘膜を含まない病変は除外できない。
放射線科専門医試験 2018年度 問60
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問60
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
感染に伴う炎症で胃体部の皺襞が腫大することがあります。
b|適切
リンパ濾胞形成などに関連し、H. pylori感染を示唆します。
c|適切
慢性感染による胃粘膜障害で萎縮が進行します。
d|適切
萎縮性胃炎の進展に伴って生じ、感染歴と関係します。
e|不適切
非萎縮性・非感染胃に多く、提示所見中では感染との関連が乏しい病変です。
判断のポイント
胃底腺ポリープはH. pylori感染や萎縮がない胃に多く、感染性胃炎との関連が乏しい。H. pyloriに伴う皺襞腫大、鳥肌胃炎、萎縮、腸上皮化生と対比する。
鑑別・注意点
PPI使用や家族性大腸腺腫症などの背景でも胃底腺ポリープを認める。見つかったことだけでH. pylori感染歴やポリープの病理を確定しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問61
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問61
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|不適切
主な経路は上行性感染です。血行性感染もありますが一般的な原因としては少数です。
b|不適切
典型的には発熱を伴います。高齢者などで非典型的な場合はあります。
c|適切
炎症に伴う尿路機能の変化などで、結石のない拡張を認めることもあります。
d|不適切
初発の単純例に一律にCTを行う必要はなく、単純CTだけでは実質炎症の評価に限界があります。
e|適切
治療抵抗性では膿瘍・閉塞などを調べるため、適応と腎機能を確認して造影CTを検討します。
判断のポイント
通常は尿路からの上行性感染で発症し、発熱や側腹部痛を伴う。炎症に伴う尿路運動の低下などで、結石がなくても腎盂拡張を認めることがある。抗菌薬への反応が乏しい場合は造影CTで腎膿瘍や閉塞などを評価する。
鑑別・注意点
合併症のない初発例に一律のCTは必要ない。結石検索には単純CTが有用だが、腎実質の炎症・膿瘍評価では造影CTの役割が大きく、検査目的と腎機能を踏まえて選択する。
放射線科専門医試験 2018年度 問62
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問62
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
代表的な合併症の中では少数です。発生しないという意味ではなく、造影結節などは別途評価します。
b|適切
尿のうっ滞や代謝因子などにより尿路結石を合併します。
c|適切
頭蓋内動脈瘤との関連があり、家族歴などに応じて評価します。
d|適切
発熱・疼痛の原因となる重要な合併症で、通常の尿路感染と区別します。
e|適切
血尿や急な疼痛の原因となり、画像で出血性嚢胞を確認します。
判断のポイント
ADPKDでは囊胞内出血、囊胞感染、尿路結石が代表的な腎合併症で、頭蓋内動脈瘤にも注意する。腎細胞癌はこれらと比べて一般的な合併症ではない。
鑑別・注意点
腎癌が生じないという意味ではない。複雑な囊胞や出血によって腫瘍の検出が難しくなるため、造影される結節や増大などの所見は別途評価する。
放射線科専門医試験 2018年度 問63
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問63
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
慢性の尿流出障害に伴う排尿筋肥大により、膀胱壁が肉柱状になります。
b|不適切
主な発生部位は移行域で、中心域とは別の区分です。
c|不適切
良性の腺組織増大でもPSAは上昇し得ます。
d|不適切
腺成分と線維筋性成分の比率が異なり、結節ごとに不均一です。
e|不適切
間質優位の肥大結節では拡散制限を示すこともあり、辺縁域と一律に同信号にはなりません。
判断のポイント
前立腺肥大症に伴う慢性的な膀胱出口閉塞では、排尿筋肥大によって膀胱壁の肉柱形成を認める。主な増大部位は移行域であり、中心域と区別する。
鑑別・注意点
腺成分と間質成分の比率によりT2信号は不均一で、間質優位の結節では拡散制限も起こり得る。PSAの上昇もあり、PSA高値や拡散高信号だけで癌と断定しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問64
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問64
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
初期評価には超音波・CT・MRIなどを用い、侵襲的血管造影をスクリーニングの第一選択としません。
b|適切
上部尿路上皮癌を疑う際、排泄相を含めた尿路評価に適します。無症状者全員へのCT検診という意味ではありません。
c|不適切
結石検索では単純CTや超音波が中心で、排泄性造影を一律の第一選択としません。
d|不適切
尿中FDGの高集積が障害となり、膀胱癌の初期検出は膀胱鏡などが中心です。
e|不適切
緊急の超音波・ドプラ評価と外科判断が基本で、MRI待ちで治療を遅らせません。
判断のポイント
上部尿路上皮癌の評価には、腎実質と尿路内腔を確認できるCTウログラフィーが適している。排泄相で充盈欠損や壁肥厚を評価し、尿細胞診や尿管鏡などと組み合わせる。
鑑別・注意点
ここでの検査選択は、疾患が疑われる患者の評価として理解する。無症状者全員へのCT検診を推奨する意味ではなく、血尿のリスクや造影禁忌によって検査を調整する。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問65
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問65
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
子宮筋層内を通る部分で、卵巣に接する卵管采側とは異なります。
b|不適切
直腸子宮窩は子宮・腟の後方で、後腟円蓋に近接します。
c|適切
子宮の側縁から続く腹膜の二重構造が広間膜です。
d|不適切
基靱帯が支持するのは主に頸部の腟上部で、腟内へ突出する部分ではありません。
e|不適切
円索は子宮角から鼠径管へ向かい、子宮動脈の頸部側の走行とは区別します。
判断のポイント
広間膜は子宮の側方から骨盤側壁へ連続する腹膜の二重構造で、子宮体部の側縁に接している。卵管間質部は子宮筋層内を走り、卵巣に直接接する部位ではない。
鑑別・注意点
直腸子宮窩は後腟円蓋側に位置する。基靱帯は主に子宮頸部の腟上部を支持し、円索と子宮動脈も走行の異なる構造として整理する。
放射線科専門医試験 2018年度 問66
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問66
解答例:c(出題時の想定解)
選択肢別の解説
a|適切
子宮体癌では頸部間質浸潤があっても手術が治療の中心となり得ます。
b|適切
筋層浸潤が浅い早期体癌は通常、手術を中心に扱います。
c|不適切
膀胱壁へ進展する頸癌は通常の根治手術を第一の基本とせず、化学放射線療法などを検討します。筋層のみではFIGO IVAとは限りません。
d|条件付き
国内の出題当時の指針ではIIB期にも手術が選択肢でした。現在の選択と時点を区別します。
e|適切
リンパ節転移があっても切除可能性と全身状態に応じて、減量手術を含む治療を検討します。
判断のポイント
隣接臓器である膀胱壁に進展する子宮頸癌では、通常の広汎子宮全摘出術を初回治療の基本とはせず、放射線治療・同時化学放射線療法を中心に検討する。2017年の国内指針では、子宮傍組織浸潤を伴うⅡB期にも手術療法が選択肢として示されていた。
鑑別・注意点
膀胱「筋層」への浸潤だけを理由にFIGOⅣA期と記載してはいけない。ⅣA期の判定では膀胱・直腸の粘膜浸潤などの定義を確認する。病期判定と、隣接臓器浸潤を踏まえた治療選択を分けて理解する。
放射線科専門医試験 2018年度 問67
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問67
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
卵管やその周辺にも発生し、癒着や不妊と関係します。
b|適切
骨盤腹膜や広間膜周囲に発生します。
c|不適切
円索の病変は比較的稀で、鼠径部の腫瘤として見つかることがあります。
d|適切
前方骨盤腹膜にも発生し、癒着や膀胱病変に関連します。
e|適切
骨盤の依存部で病変を認めやすく、深部浸潤や癒着が問題となります。
判断のポイント
子宮内膜症は卵巣や骨盤腹膜、直腸子宮窩などに多く、子宮円索の病変は比較的まれである。円索に沿った鼠径部の病変は、鼠径ヘルニアやリンパ節病変との鑑別が必要になる。
鑑別・注意点
月経に伴う疼痛・腫脹は診断の手掛かりだが、周期性が明らかでない例もある。鼠径部子宮内膜症の頻度を、そのまま円索全体の病変頻度として扱わない。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問68
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問68
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
病変と安全な針路を描出できれば、超音波ガイド下生検が一般的に行われます。
b|適切
びまん性疾患や腫瘤で超音波による針先確認が利用されます。
c|不適切
正常皮質を透過して骨内を描出しにくく、通常はCTが有用です。皮質破壊や骨外成分があれば超音波も可能です。
d|適切
超音波で見える病変では、リアルタイム誘導下の針生検が広く用いられます。
e|適切
浅い位置の病変を直接確認でき、超音波誘導に適しています。
判断のポイント
骨皮質は超音波を強く反射・減衰させるため、皮質が保たれた骨内病変の描出と穿刺誘導には不向きである。骨病変では通常、病変と穿刺経路を確認できるCTガイドが有用となる。
鑑別・注意点
骨生検がすべて超音波で不可能という意味ではない。皮質が破壊された溶骨性病変や骨外軟部成分が描出できる場合には、超音波ガイドも選択できる。
参考文献
放射線科専門医試験 2018年度 問69
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問69
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
腋窩の神経との近接や圧迫止血の難しさから、より安全という一般化はできません。
b|不適切
皮膚のしわと鼠径靱帯・動脈分岐は一致せず、超音波と骨頭位置を参考にします。
c|不適切
低すぎる穿刺は分岐後の細い動脈を刺す危険があります。順行性でも総大腿動脈と分岐を確認します。
d|適切
神経に近く、血腫による圧迫などの障害に注意が必要です。
e|適切
後腹膜へ出血しやすく、体表からの圧迫も困難になります。
判断のポイント
上腕・腋窩動脈周囲では神経との位置関係や血腫による圧迫に注意し、橈骨動脈より神経障害のリスクが高い。鼠径靱帯より頭側の穿刺は圧迫止血が困難で、後腹膜・骨盤腔への出血につながる。
鑑別・注意点
大腿動脈穿刺では皮膚のしわだけを目印にせず、超音波と骨頭位置を参考に総大腿動脈の適切な部位を選ぶ。分岐部より尾側の穿刺も合併症を増やすため、順行性穿刺でも解剖を確認する。
放射線科専門医試験 2018年度 問70
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問70
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切
吸収され再開通し得るため、一時的な塞栓材料として分類します。
b|適切
側孔からの逸脱や不適切な展開を避けるため、適合した終末孔の器具を使います。
c|不適切
金属による流れの低下に加え血栓形成が重要で、凝固障害の影響を受けます。
d|不適切
一般のワイヤーを一律に用いず、製品の適合性と指定されたプッシャーに従います。
e|不適切
ファイバーの主目的は血栓形成の促進で、逸脱防止機構ではありません。
判断のポイント
ゼラチンスポンジは吸収性の一時的塞栓物質に分類される。コイル留置には対応するカテーテルを用い、側孔からの逸脱やカテーテル内での不適切な展開を避ける。
鑑別・注意点
コイル塞栓には血栓形成が関与し、ファイバーも主に血栓形成を促す。プッシャブルコイルの押し出し方法は製品ごとに異なるため、一般のガイドワイヤー使用を一律に推奨せず、指定された器具と添付文書に従う。
放射線科専門医試験 2018年度 問71
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問71
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|不適切
物理的半減期は約110分で、1日より短い核種です。
b|適切
約78時間で、1日を超えます。
c|不適切
約6時間で、1日より短い核種です。
d|不適切
約13時間で、1日を超えません。
e|適切
約8日で、1日より十分長い核種です。
判断のポイント
67Gaの物理的半減期は約78時間、131Iは約8日であり、いずれも24時間を超える。18Fは約110分、99mTcは約6時間、123Iは約13時間である。
鑑別・注意点
物理的半減期は核種固有の壊変速度を示す。体外排泄などを含む生物学的半減期、両者で決まる実効半減期と区別する。
放射線科専門医試験 2018年度 問72
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問72
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切
親核種のルビジウムから短寿命の娘核種を分離して利用できます。
b|適切
モリブデンを親核種とするジェネレータから溶出します。
c|不適切
医療用の通常の供給は加速器による製造で、提示のジェネレータ核種ではありません。
d|不適切
通常は原子炉に関連する製造法で得られます。
e|不適切
主に加速器で製造される核種で、日常の検査用ジェネレータ核種ではありません。
判断のポイント
81Rbから81mKr、99Moから99mTcを得るジェネレータが用いられる。親核種より短寿命の娘核種を分離し、検査に利用する仕組みである。
鑑別・注意点
123I・201Tlは主として加速器、131Iは原子炉に関連する製造法で得られる。核種の製造法と、医療施設での溶出・標識操作を分けて整理する。
放射線科専門医試験 2018年度 問73
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問73
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
通常は静脈内へ投与し、全身の糖代謝を評価します。
b|適切
標識リン酸化合物を静脈投与し、骨への集積を撮像します。
c|適切
通常、放射性コロイドなどを静脈内へ投与します。
d|適切
標識赤血球などを静脈投与して、血管外へ漏れる放射能を追います。
e|不適切
腫瘍周囲や皮内・皮下などへの局所投与でリンパ流を追います。静脈内投与ではありません。
判断のポイント
センチネルリンパ節シンチグラフィでは、腫瘍周囲や皮内・皮下などに放射性コロイドを局所投与し、リンパ流に沿って最初に到達するリンパ節を描出する。一般的な静脈内投与とは目的と経路が異なる。
鑑別・注意点
局所投与の位置・深さ・撮像時間は原発臓器と施設の手順で変わる。検出されたリンパ節が転移陽性という意味ではなく、手術時の採取と病理診断に結び付ける。
放射線科専門医試験 2018年度 問74
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問74
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
511keVの光子に対し薄い診断用防護衣の遮蔽効果は乏しく、時間・距離・専用遮蔽を重視します。
b|適切
低原子番号のアクリルは制動放射を抑える遮蔽として使います。厚さは核種の最大エネルギーで確認します。
c|不適切
重症という理由だけで一般病棟投与を無条件に認めることはできません。許可された手順に従います。
d|不適切
退出基準など所定の条件を満たせば一般病棟で管理される場合があり、一律の禁止とはいえません。
e|不適切
放射性廃棄物は許可・法令に沿って処理し、未使用薬剤を減衰しただけで通常の医療廃棄物へ変更しません。
判断のポイント
β線はアクリルなど低原子番号の物質で遮蔽し、制動X線の発生を抑える。10mm程度のアクリル板は代表的な遮蔽の目安だが、必要厚は核種と最大エネルギーに依存する。
鑑別・注意点
FDGの511keV光子には診断用の薄いX線防護衣だけで十分な防護は得られない。投与場所・退出・廃棄は法令と施設手順に従い、未使用薬剤が減衰したことだけで通常の医療廃棄物として扱わない。
放射線科専門医試験 2018年度 問75
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問75
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|不適切
通常の全身腫瘍検査は概ね60分後が基準で、4時間後を一般的な開始時刻とはしません。
b|適切
骨の取り込みと背景排泄を待つ遅延像は通常2~4時間後です。
c|不適切
一般に48~72時間後を中心に撮像し、2時間後では背景が高くなります。
d|適切
ヨウ素の集積・有機化を評価する代表的な時刻です。施設手順により早期像も用います。
e|不適切
心臓検査は早期と3~4時間後の後期像が基本で、24時間を標準としません。
判断のポイント
骨シンチグラフィの遅延像は投与後およそ2〜4時間、123Iによる甲状腺摂取率・シンチグラフィは24時間後が代表的である。薬剤の集積と背景からの排泄を考えて撮像時刻を選ぶ。
鑑別・注意点
FDG-PETは通常約60分、67Ga腫瘍シンチグラフィは通常48〜72時間後に撮像する。123I-MIBG心臓検査は早期像と3〜4時間後の後期像を用いるのが基本で、24時間後を標準としない。
放射線科専門医試験 2018年度 問76
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問76
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
甲状腺へ取り込まれ、酸化・有機化を経てホルモン合成過程へ入ります。
b|不適切
カリウム類似物として主にNa/Kポンプなどを介して取り込まれます。
c|不適切
肝細胞のアシアロ糖蛋白受容体に結合する薬剤で、Kupffer細胞の貪食ではありません。
d|不適切
脂溶性を利用して血液脳関門を通過し、その後の代謝で組織内へ保持されます。
e|不適切
糖輸送体を介して取り込まれ、リン酸化後に保持されます。
判断のポイント
放射性ヨウ化物は甲状腺に取り込まれた後、酸化・有機化され、甲状腺ホルモン合成過程に組み込まれる。99mTc-pertechnetateは取り込みを受けても有機化されない点と対比する。
鑑別・注意点
201Tlは主にNa/Kポンプに関連して細胞内へ取り込まれ、GSAは肝細胞のアシアロ糖蛋白受容体に結合する。ECDの血液脳関門通過は脂溶性に依存し、FDGはグルコース輸送体を介する。
放射線科専門医試験 2018年度 問77
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問77
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
水分を適切に補うことで尿流を確保し、脱水による排泄遅延を避けます。
b|適切
過剰な非放射性ヨードは取り込みに干渉するため、薬剤・食事を確認します。
c|不適切
飲水制限をこの検査の一律の標準前処置とはしません。出血患者の全身管理を優先します。
d|適切
カフェインはアデノシン受容体を介する血管拡張薬の作用を妨げます。
e|適切
骨格筋への余分な集積を避けるため、検査前の激しい運動を控えます。
判断のポイント
消化管出血シンチグラフィで飲水制限を標準的な前処置とする根拠はない。腎動態検査の水分補給は尿流を確保し、甲状腺検査のヨード制限や血管拡張薬負荷前のカフェイン制限は薬剤の作用・集積への干渉を避けるために行う。
鑑別・注意点
FDG検査前の激しい運動は骨格筋への集積を増やすため避ける。絶食・飲水・内服調整は検査ごとに異なり、出血患者では全身状態や緊急処置を優先して個別に対応する。
放射線科専門医試験 2018年度 問78
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問78
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|不適切
本態性振戦では黒質線条体の変性がなく、典型的にはDAT集積が保たれます。
b|適切
心臓交感神経障害を反映し、集積低下を認めることが多い疾患です。
c|不適切
典型的なAlzheimer病ではDAT集積は保たれます。Lewy病理の併存などは別途考えます。
d|適切
黒質線条体のドパミン神経障害を反映してDAT集積が低下します。
e|不適切
通常は心臓交感神経集積が比較的保たれます。心疾患や糖尿病などの影響も確認します。
判断のポイント
Parkinson病では心臓交感神経障害によりMIBG集積が低下し、Lewy小体型認知症では黒質線条体ドパミン神経障害によりDAT集積が低下する。両検査は異なる神経系を評価する。
鑑別・注意点
本態性振戦や典型的なAlzheimer病ではDAT集積は通常保たれる。心疾患・糖尿病・薬剤などがMIBGに影響し、病理の併存や進行段階による例外もあるため、単独の所見で診断を確定しない。
放射線科専門医試験 2018年度 問79
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問79
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
正常の自動調節範囲では血流は比較的一定に保たれ、血圧に比例して増加しません。
b|不適切
皮質病変の遠隔効果は同側視床や対側小脳などで見られ、対側視床を典型としません。
c|不適切
灌流圧低下に対し細動脈は拡張し、抵抗を低下させて血流を保ちます。
d|不適切
通常は脳血管が拡張し、脳血流が増加します。
e|適切
血管拡張の代償が限界となって血流が低下し、酸素摂取率を高めて代謝を補います。
判断のポイント
灌流圧が低下すると細動脈拡張で血流を維持するが、代償が限界に達すると血流が低下し、酸素摂取率を高めて酸素代謝を補う。この段階がmisery perfusionである。
鑑別・注意点
正常の自動調節範囲では血圧上昇に比例して脳血流が増えるわけではない。二酸化炭素分圧の上昇は通常、血管拡張と血流増加を起こす。交差性小脳遠隔効果などの遠隔部血流低下とも区別する。
放射線科専門医試験 2018年度 問80
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問80
解答例:e
選択肢別の解説
a|条件付き
血流や機能が予後評価の補助になる場合はありますが、この検査の主要な適応は虚血評価です。
b|不適切
ATTR型では骨親和性薬剤が重要で、通常の負荷心筋血流検査を診断の中心としません。
c|不適切
形態・機能・組織性状を含む評価が中心で、負荷灌流シンチが主診断法ではありません。
d|不適切
緊急再灌流を優先し、負荷検査のために治療を遅らせません。
e|適切
虚血の範囲・程度を示し、症状や冠動脈解剖などと合わせて治療方針の判断に寄与します。
判断のポイント
負荷心筋血流シンチグラフィは、負荷時に出現する相対的な血流低下を示し、虚血の範囲・程度と予後を評価する。慢性冠動脈疾患で血行再建を検討する際の機能的情報となる。
鑑別・注意点
血行再建の判断は虚血の有無だけで決めず、症状、薬物治療、冠動脈解剖、左室機能などを統合する。急性心筋梗塞の再灌流を遅らせて負荷検査を行う用途ではない。
放射線科専門医試験 2018年度 問81
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問81
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
壊死部の欠損と修復部の集積など、時期により異常を認めます。
b|適切
骨の反応性変化を捉えます。ただし術後変化と感染・緩みの鑑別には限界があります。
c|不適切
骨髄主体の浸潤では骨形成反応が弱く、異常集積を捉えにくい場合があります。
d|適切
骨形成反応が強ければ広い集積を示し、びまん性ではsuperscanとなることもあります。
e|適切
炎症や周囲の骨反応により異常集積を認めることがあります。
判断のポイント
骨シンチグラフィは主に血流と骨形成反応を反映するため、骨髄を主体とする悪性リンパ腫の浸潤では異常を捉えにくい場合がある。骨髄病変の評価にはMRIや、組織型に応じたFDG-PET/CTが重要になる。
鑑別・注意点
リンパ腫の骨病変が常に陰性という意味ではない。骨皮質・骨梁への波及や反応性骨形成があれば集積し得る。骨壊死も時期によって欠損と周囲集積が変化するため、骨シンチ単独で除外しない。
放射線科専門医試験 2018年度 問82
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問82
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
正常の脳実質には通常、明瞭な生理的集積を認めません。
b|適切
正常分布として認められる臓器の一つです。左右差や局所性を併せて確認します。
c|適切
代表的な正常集積臓器で、病変との対比に使います。
d|適切
排泄によって集積し、便などとの重なりが読影上の注意点になります。
e|適切
正常な骨髄への集積を認めます。分布と強さを病的変化と区別します。
判断のポイント
67Gaでは肝臓、骨髄、涙腺などに生理的集積を認め、腸管への排泄もみられる。正常な大脳実質には、これらの臓器のような明瞭な生理的集積を通常認めない。
鑑別・注意点
脳病変に異常集積が生じないという意味ではない。血液脳関門の破綻を伴う腫瘍や炎症では集積することがあり、正常分布と病的集積を区別する。
放射線科専門医試験 2018年度 問83
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問83
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
良性の甲状腺病変や炎症でも高集積となることがあります。
b|適切
ホルモン産生などにより明瞭な集積を示す場合があります。
c|適切
良性でも活発な代謝を反映して集積し、転移との鑑別が必要です。
d|適切
良性耳下腺腫瘍でも集積する場合があり、FDGだけでは悪性を決められません。
e|不適切
低異型度の粘液性病変は集積が弱い傾向です。陰性だけで高異型度・浸潤を除外できません。
判断のポイント
低異型度の膵管内乳頭粘液性腺腫では、高異型度病変や浸潤癌に比べてFDG集積が低い傾向がある。FDG集積は悪性度を推測する補助情報になる。
鑑別・注意点
小病変や粘液成分の多い癌も低集積となり得るため、陰性だけで悪性を除外しない。甲状腺腫・下垂体腺腫・線維性骨異形成・多形腺腫などは良性でも集積し得る。
放射線科専門医試験 2018年度 問84
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問84
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
過テクネチウム酸の生理的集積と分泌を認めます。
b|適切
ヨウ化物と同様に取り込みを受けますが、有機化はされません。
c|適切
正常胃粘膜に集積し、異所性病変の出現時刻との比較に使います。
d|適切
尿路排泄によって腎と尿路が描出されます。
e|不適切
投与30分の正常な陽性描画部位とはしません。遅い時点の腸管内移動とは区別します。
判断のポイント
異所性胃粘膜の検索には99mTc-pertechnetateを用いる。投与後早期には胃・唾液腺・甲状腺への集積と尿路排泄を認める一方、大腸は30分後の正常な陽性描画部位ではない。
鑑別・注意点
時間が経つと胃から分泌された放射能が腸管内へ移動し、判定を難しくする。異所性胃粘膜を示す集積は胃とほぼ同時に出現するかを動態像で確認し、尿路や腸管内移動と区別する。
放射線科専門医試験 2018年度 問85
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問85
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
骨転移痛の緩和に使われてきたβ線放出核種です。
b|適切
放射性ヨウ化ナトリウムを経口投与し、甲状腺組織への取り込みを利用します。
c|不適切
国内では対象と生活指導などの条件を満たす場合に外来アブレーションが可能で、全例入院ではありません。
d|適切
治療に使う放射性ヨウ素の物理的半減期は約8日です。
e|適切
出題当時のイブリツモマブ治療では、インジウム標識体で分布を確認する手順がありました。
判断のポイント
甲状腺全摘後の残存甲状腺アブレーションは、国内でも2010年から一定条件下で131I 1,110MBqによる外来実施が可能となっている。したがって、すべてのアブレーションで入院が必須という扱いは正しくない。
鑑別・注意点
外来実施には対象患者、退出基準、生活環境への指導などの条件がある。転移に対する高用量治療と区別する。また111In標識抗体による事前画像評価は、出題当時の90Y-イブリツモマブ治療手順に関する記述である。
放射線科専門医試験 2018年度 問86
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問86
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
当時の算定・運用上は毎回の照射時確認が基本で、週1回だけでは要件を満たしません。
b|不適切
位置の不確かさの低減は主にPTVマージンに関係し、潜在的進展を表すCTVを縮小する理由にはなりません。
c|不適切
呼吸移動のある臓器にも適用し、必要に応じて呼吸管理と組み合わせます。
d|不適切
超音波やMRIなども利用でき、X線画像を必須とはしません。
e|適切
当時の国内指針では照射中心の三次元的再現性を5mm以内で確認・記録する要件がありました。
判断のポイント
出題当時のIGRT指針では、毎回の照射時に計画時と照射時の照射中心の三次元的再現性が5mm以内であることを、照射室内で画像的に確認・記録する要件が示されている。
鑑別・注意点
位置誤差の縮小は主にPTVマージンに関係し、腫瘍の潜在的進展を扱うCTVをそのまま縮小する理由にはならない。超音波も照合手段になり、呼吸性移動のある臓器にも適用される。
放射線科専門医試験 2018年度 問87
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問87
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|不適切
多数の機能単位が並列に存在し、平均線量や体積が重要な並列的臓器です。
b|適切
局所の重い壁障害が穿孔・出血などに結び付き、直列的性質を考慮します。
c|不適切
残る機能体積が重要な並列的臓器です。
d|不適切
ネフロンの集まりとして並列的な体積効果を重視します。
e|適切
局所の高線量障害が視機能喪失につながる、代表的な直列臓器です。
判断のポイント
胃などの消化管と視神経は、局所の重い障害が臓器全体の機能障害につながる直列的な臓器として扱う。肺・肝・腎は機能単位が並列に存在し、照射体積と平均線量の影響が大きい。
鑑別・注意点
直列・並列は線量体積効果を考えるモデルで、臓器を完全に二分するものではない。最大線量や高線量体積、平均線量などを臓器別の制約と合わせて評価する。
放射線科専門医試験 2018年度 問88
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問88
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|不適切
小腸は高い放射線感受性を持ち、一般に大腸の方が多いという比較にはしません。
b|適切
線維化・狭窄・癒着などを背景とした腸閉塞は晩期に問題となります。
c|不適切
重い潰瘍や出血は晩期障害としても重要で、早期に多いと一律に説明しません。
d|不適切
併用薬によって粘膜毒性が増強し得ます。
e|適切
正常腸管の高線量体積を減らすことで、有害事象の低減が期待できます。
判断のポイント
線維化や狭窄・癒着に関連する腸閉塞は晩期障害として問題になる。IMRTにより小腸などの照射体積を減らすことで、消化管有害事象を低減できる。
鑑別・注意点
直腸の潰瘍・出血は晩期にも生じ、化学療法併用は粘膜障害を増強し得る。急性期の下痢と、数か月以降の狭窄・出血を分け、線量・手術歴・併用療法を確認する。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2018年度 問89
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問89
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
代表的な総物理線量は約40~43Gyで、通常分割の前立腺照射より低い値です。
b|不適切
少数回の高線量照射であり、総物理線量の典型比較では前立腺IMRTが上回ります。
c|不適切
原則として1回の定位照射で、通常分割IMRTの累積線量とは異なります。
d|不適切
緩和目的の代表処方は30Gy程度などで、比較上の最大ではありません。
e|適切
出題当時の通常分割では74~78Gy程度が代表で、総物理線量として最大です。
判断のポイント
通常分割による前立腺癌IMRTでは、代表的に74〜78Gy程度の総線量を用いる。乳房の寡分割照射、肺・脳転移の定位照射、骨転移への緩和照射と総物理線量を比べると大きい。
鑑別・注意点
定位手術的照射は原則1回照射を指し、旧解説の「30Gy/3回」は分割定位照射に当たる。総線量の大小だけで治療効果や障害を比較せず、1回線量と分割数も確認する。
放射線科専門医試験 2018年度 問90
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問90
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
腔内アプリケータを用いた治療線源として使用されます。
b|不適切
永久シードを組織内に留置する方法が代表で、標準的な対応は組織内照射です。
c|適切
針状線源などによる組織内照射で用いられてきました。現在の普及状況とは区別します。
d|適切
高線量率の遠隔後充填による腔内治療の代表的な線源です。
e|適切
小さな金粒子を組織内へ留置する治療に用いられます。
判断のポイント
125Iシードは前立腺などの組織内へ留置する永久挿入療法が代表的で、標準的な組み合わせは組織内照射である。腔内照射には192Irや60Co、組織内照射には198Auや137Csなどの使用がある。
鑑別・注意点
核種の名称だけで線量率や適応を決めず、線源形状・放射能・アプリケータ・留置方法を合わせて理解する。現在の普及状況と、過去から使われてきた方法も区別する。
放射線科専門医試験 2018年度 問91
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問91
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
播種のない場合は通常、腫瘍床を中心とする局所照射です。
b|不適切
浸潤範囲を含めた局所照射が基本で、全脳を一律に対象としません。
c|不適切
限局性胚腫では化学療法と全脳室照射などを用い、通常の全脳照射より範囲が限られます。
d|不適切
適応がある場合は局所範囲を設定します。
e|適切
放射線治療を選ぶ場合には潜在病変を考慮した全脳照射が基本です。年齢と神経毒性を考慮します。
判断のポイント
脳原発悪性リンパ腫で放射線治療を行う場合、画像上見える局所病変だけでなく全脳を対象とする方法が基本となる。播種のない上衣腫や膠腫への局所照射、胚細胞腫への全脳室照射より広い範囲となる。
鑑別・注意点
照射の実施・線量・時期は化学療法への反応や年齢によって調整し、高齢者では神経毒性に特に注意する。胚細胞腫も播種の有無や治療プロトコルで範囲が変わる。
放射線科専門医試験 2018年度 問92
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問92
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切
頻度の高い原発として肺癌が代表です。対象集団により割合は異なります。
b|適切
全脳照射で用いられてきた分割法の一つです。現在の個別適応とは分けます。
c|不適切
非小細胞肺癌の一般的な標準として予防照射を行うわけではありません。
d|不適切
治療後早期から評価の変化はありますが、重要な認知機能障害は遅れて出現・持続する問題です。
e|不適切
併用は可能です。ただし認知機能への影響と局所制御の利益を比較して選択します。
判断のポイント
脳転移の原発として肺癌が多い。全脳照射には30Gy/10回などのほか、37.5Gy/15回という線量分割も用いられてきた。予防的全脳照射は非小細胞肺癌の標準治療ではない。
鑑別・注意点
全脳照射と定位照射の併用は可能だが、認知機能への影響から適応を個別に検討する。現在の治療選択では病変数・総体積・予後・薬物療法を踏まえ、海馬回避や認知機能保護も考慮する。
放射線科専門医試験 2018年度 問93
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問93
解答例:判定保留(旧解説はbまたはc)
選択肢別の解説
a|適切
頸部血管への線量によって、遅れて狭窄が生じ得ます。
b|条件付き
稀な重い晩期障害ですが、口腔が照射野外の条件との頻度比較までは確定できません。
c|条件付き
口腔粘膜の実際の線量によって危険が大きく異なり、病期だけでは最少頻度を決められません。
d|条件付き
甲状腺への線量・照射体積によって生じ得ます。頻度は計画条件に左右されます。
e|適切
上頸部を含む範囲や耳下腺線量によって、唾液分泌低下を生じ得ます。
判断のポイント
喉頭軟骨壊死は頻度の低い重い晩期障害で、照射線量・腫瘍進展・喫煙などが影響する。一方、口腔粘膜潰瘍の可能性は口腔への実際の線量に左右され、喉頭照射後の一般的頻度と単純には比較できない。
鑑別・注意点
病変部位と病期だけでは照射野・線量分布・併用療法が確定せず、この二つの頻度の優劣を根拠付きで一意に決められない。旧解説の推測を確定答案へ変更せず、原資料と治療計画の条件を再確認すべき設問として残す。
放射線科専門医試験 2018年度 問94
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問94
解答例:b(出題時の想定解)
選択肢別の解説
a|条件付き
粘膜筋板までの病変は内視鏡治療後の病理リスクなども踏まえ、追加治療を選びます。
b|適切
粘膜下層浸潤のリンパ節陰性例では、根治的CRTが手術と並ぶ選択肢です。
c|条件付き
手術可能例の標準戦略と、手術不能・希望しない例でのCRTを区別します。CRT自体が不適切ではありません。
d|条件付き
局所進行でも根治的CRTを用いる条件があり、病期のみで除外できません。
e|条件付き
リンパ節転移を伴う局所進行例でも、切除可能性・全身状態などに応じてCRTを選択します。
判断のポイント
粘膜下層へ浸潤するT1bN0M0の食道扁平上皮癌では、根治的化学放射線療法が手術と並ぶ治療選択肢になる。内視鏡切除だけではリンパ節転移のリスクに対応できない深達度として理解する。
鑑別・注意点
化学放射線療法はⅡ・Ⅲ期にも用いられ、手術不能・不適応などの条件で標準治療となる。この設問は患者条件を省略しているため、b以外では化学放射線療法が不適切と一般化しない。
放射線科専門医試験 2018年度 問95
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問95
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
全乳房照射は温存療法の基本です。現在は条件を満たす部分乳房照射などの選択肢もあります。
b|適切
低エネルギーX線は乳房接線照射に使用され、線量分布に応じて選びます。
c|不適切
DCISでも同側乳房再発を減らします。省略は選択された低リスク例で検討し、一律には行いません。
d|条件付き
リンパ節数などの再発リスクに応じて追加します。転移が一つでも必ず全領域へ照射する意味ではありません。
e|適切
局所追加線量により乳房内再発が減ります。年齢や断端などを考慮して選択します。
判断のポイント
DCISでも乳房温存術後の放射線治療は同側乳房内再発を減らす。非浸潤癌であることだけを理由に一律に照射を省略するのは適切でない。
鑑別・注意点
省略は低リスクの条件と再発リスクを踏まえて個別に検討する。所属リンパ節照射や腫瘍床ブーストも、年齢、断端、リンパ節転移、再発リスクなどに応じて決め、全例に追加するわけではない。
放射線科専門医試験 2018年度 問96
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問96
解答例:d(部位による例外あり)
選択肢別の解説
a|条件付き
下部腟の病変では鼠径を含めるため、一律に対象外とはいえません。
b|不適切
通常の骨盤照射で鼠径リンパ節を予防範囲に含めません。
c|不適切
通常の直腸癌では鼠径を一律に含めず、肛門管進展などの条件を確認します。
d|適切
扁平上皮癌では両側鼠径を含む予防的リンパ節照射が基本です。
e|不適切
通常は骨盤内と必要な傍大動脈領域を対象とし、鼠径は一律に含めません。
判断のポイント
肛門扁平上皮癌では、肛門原発巣と骨盤内リンパ節に加え、鼠径リンパ節領域が標準的な予防照射の対象になる。リンパ流の経路に基づいてCTVを設定する。
鑑別・注意点
腟癌でも下部1/3に病変がある場合には鼠径リンパ節を含める。したがって、腟癌では鼠径を照射しないと覚えず、原発部位を指定しない設問の限界を踏まえる。
放射線科専門医試験 2018年度 問97
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問97
解答例:旧解答b,cを想定(2018年の改訂時点とdは要照合)
選択肢別の解説
a|不適切
根治的な骨盤照射後の妊娠・妊孕性温存は一般に困難です。
b|条件付き
MRIは局所進展評価に有用です。ただしFIGO2018を採用した正式病期判定か、改訂前の臨床分類かは試験時点の原典で確認します。
c|適切
適応と耐容性を満たせば同時化学放射線療法を中心に根治治療を検討します。
d|条件付き
現行FIGO2018では傍大動脈節転移はIIIC2ですが、試験は2018年8月です。改訂前の取扱いと当時の公式正答を照合する必要があります。
e|不適切
早期IB1の治療成績を一律に約60%とするのは低すぎ、治療法・対象集団を確認します。
判断のポイント
子宮頸癌IVA期では、全身状態と適応を踏まえて同時化学放射線療法を中心に根治治療を検討します。MRIは局所進展の評価に有用ですが、画像を正式な病期判定へ用いる範囲は分類の版で異なります。試験時点の採用版を確認せず、FIGO2018を前提と断定しません。
鑑別・注意点
試験は2018年8月実施で、FIGO2018の改訂内容を遡って出題の前提と確定することはできません。現行の傍大動脈節転移IIIC2という説明と、改訂前の分類を区別します。MRIによる進展評価の有用性と正式な臨床病期判定も分け、当時の公式正答と採用版を確認します。
放射線科専門医試験 2018年度 問98
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問98
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
化学療法の後に照射する逐次併用が基本で、同時投与ではありません。
b|不適切
古典的Hodgkin病ではABVDなどを用い、R-CHOPを基本とはしません。
c|適切
予後良好の限局例でABVD後の20Gyなどが比較試験で検討され、有効性が示されています。
d|不適切
標準治療を受けた予後良好の限局例では、一般にこれより良い生存が期待されます。
e|条件付き
治療前の病変を参照しますが、旧来のリンパ節領域全体を機械的に含める方法と現代のISRTは異なります。
判断のポイント
低リスク限局期の古典的Hodgkinリンパ腫では、ABVDなどの化学療法後に、20〜30Gyを10〜15回で照射する併用療法が代表的である。R-CHOPとの同時併用ではない。
鑑別・注意点
ISRTでは治療前の病変分布を参考にしつつ、退縮後の解剖と正常臓器を考慮してCTVを設定する。過去の大きなリンパ節「領域」全体を機械的に含める方法とは区別する。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2018年度 問99
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問99
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
この組み合わせを肛門扁平上皮癌の代表的標準CRTとはしません。
b|不適切
検討される場合はあっても、提示中で標準として選ぶ組み合わせではありません。
c|条件付き
比較試験などで使用されており、全く使わない薬剤ではありません。標準の第一候補とは区別します。
d|不適切
この組み合わせは肛門扁平上皮癌の代表的な標準CRTではありません。
e|適切
フルオロウラシルとマイトマイシンが標準的な同時併用の組み合わせです。
判断のポイント
肛門扁平上皮癌の根治的化学放射線療法では、5-FUとマイトマイシンCの併用が代表的な標準レジメンである。臓器温存を目指す治療として位置付けられる。
鑑別・注意点
シスプラチン併用も臨床試験や一部の状況で用いられてきたが、標準薬の組み合わせを問う設問では5-FU+マイトマイシンCを選ぶ。肛門部の腺癌など、組織型が異なる疾患と混同しない。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2018年度 問100
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問100
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|条件付き
多発という情報だけで緊急照射にはならず、症候・浮腫・頭蓋内圧などを確認します。
b|不適切
胸水に対して排液や全身治療などを検討し、通常は緊急照射の代表ではありません。
c|条件付き
止血照射を要する場合はありますが、部位と活動性に応じてIVR・手術なども選びます。
d|条件付き
気道障害・脳浮腫などの重症例は緊急対応が必要です。ステントや薬物療法が先行することもあります。
e|適切
不可逆的な麻痺を防ぐため緊急評価し、手術・ステロイド・照射などを速やかに選択します。
判断のポイント
腫瘍性脊髄圧迫は不可逆的な神経障害を防ぐため緊急の画像診断と治療判断が必要である。上大静脈症候群も気道障害や脳浮腫などを伴う場合、迅速な対応を要する。
鑑別・注意点
いずれも全例で放射線治療を最初に行うわけではない。脊髄圧迫では手術適応、上大静脈症候群ではステントや薬物療法、未診断例の病理確定を検討し、症状・組織型・全身状態で順序を決める。
放射線科専門医試験 2018年度 問101
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問101
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
全脳全脊髄照射に腫瘍床追加を組み合わせ、代表的処方はWilms局所照射より高い値です。
b|不適切
高リスク例の局所照射などは一般に20Gy前後以上で、提示比較の最小ではありません。
c|適切
適応例の局所術後照射に10.8Gyなどの比較的低い線量を用います。全例照射ではありません。
d|不適切
局所制御には通常これより高い線量を用い、切除断端などで調整します。
e|不適切
病理群・残存病変などで線量を選びますが、代表処方はWilms局所照射より高い値です。
判断のポイント
Wilms腫瘍では、適応となる局所術後照射に10.8Gy/6回など、比較的低い線量が用いられる。髄芽腫、神経芽腫、Ewing肉腫、横紋筋肉腫の代表的処方と比較する設問である。
鑑別・注意点
小児腫瘍の線量は組織型、病期、年齢、残存病変、プロトコルで変わる。髄芽腫では全脳全脊髄線量と腫瘍床追加線量を分け、Wilms腫瘍も全例に術後照射が必要としない。
放射線科専門医試験 2018年度 問102
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問102
解答例:d(リスク因子を伴う場合)
選択肢別の解説
a|条件付き
断端陰性の完全切除例に一律に術後照射するわけではなく、節転移などの病理と照合します。
b|条件付き
局所進展や術前治療歴などで決まり、原発部位と断端だけでは確定しません。
c|条件付き
術前治療の有無や病理病期で変わり、断端陰性だけでは決定しません。
d|適切
進行T因子・多発節転移・節外浸潤などがあれば、断端陰性でも術後照射を要しやすい疾患です。
e|条件付き
病期・組織型・分化度などにより術後照射の適応があり、断端陰性だけで除外しません。
判断のポイント
下咽頭癌では切除断端が陰性でも、進行T分類、多発リンパ節転移、節外浸潤などの再発リスクがあれば術後放射線治療を検討する。断端陰性は、術後照射が不要であることと同義ではない。
鑑別・注意点
特に節外浸潤などの高リスク所見では、適応と耐容性に応じて同時化学放射線療法を選択する。原発臓器だけで適応を確定せず、病理所見・病期・既治療を確認する。
放射線科専門医試験 2018年度 問103
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問103
解答例:b、c(出題当時の指針に基づく)
選択肢別の解説
a|不適切
十分な余命のある4+3例で、監視療法を定型的な選択とはしません。
b|適切
局所治療が可能な患者で、根治的選択肢の一つです。
c|条件付き
当時の国内指針では中間リスクも対象でした。現在は不良中間リスクとして併用や短期内分泌療法も慎重に検討します。
d|不適切
2年の内分泌療法は主に高リスクで用いる期間で、このリスク群の定型処方ではありません。
e|不適切
全摘後に病理・再発などを問わず6か月の内分泌療法を一律追加する方法ではありません。
判断のポイント
Gleason score 4+3=7は中間リスクに該当し、十分な余命がある場合には前立腺全摘術や放射線治療を検討する。2016年の国内計画指針では、125I永久挿入療法も低〜中間リスクを対象としていた。
鑑別・注意点
現在は4+3を不良中間リスクとして評価し、小線源単独か外照射併用か、短期ホルモン療法の要否を慎重に選択する。2年間のホルモン療法は主に高リスクで用いる期間であり、本例の定型的処方としない。
放射線科専門医試験 2018年度 問104
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問104
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
リンパ節転移陰性の小型原発に対し、予防的な肺門照射を通常加えません。
b|不適切
肋骨骨折は主に晩期の有害事象として扱います。
c|適切
小型・リンパ節陰性病変は良い対象です。手術適応と腫瘍位置も評価します。
d|不適切
組織型だけで腺癌を一律に増量する標準ではありません。
e|不適切
中心型では気道・血管の毒性に配慮した分割が必要で、末梢型と同じ処方を無条件に適用しません。
判断のポイント
リンパ節転移のない小型原発性肺癌は定位放射線治療の良い適応で、とくに3cm以下の末梢型病変で良好な局所制御が得られる。予防的な肺門リンパ節照射は通常行わない。
鑑別・注意点
中心型・肺門近傍の病変では気管支や血管などの障害を考慮して分割法を調整し、末梢型と同じ短期処方を一律に使わない。胸壁痛・肋骨骨折は主として晩期有害事象として扱う。
放射線科専門医試験 2018年度 問105
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問105
解答例:b、d(代表的条件での比較)
選択肢別の解説
a|不適切
N3であっても予防的に両側肺門全体を一律に含めず、実際の病変分布からCTVを設定します。
b|適切
肺炎リスクを抑える代表的な制約目標です。既存肺疾患や他の指標も併せて評価します。
c|不適切
比較試験で74Gyへの増量は生存を改善せず、標準的な一律増量とはしません。
d|条件付き
上葉は下葉より呼吸性移動が小さい傾向ですが、ITVは患者の4D画像で測定して設定します。
e|不適切
通常は同時併用でも通常分割を用い、必ず1回線量を減らす原則ではありません。
判断のポイント
肺V20を30%以内に抑える計画は放射線肺臓炎の低減を目指す妥当な目安となる。同程度の大きさで比較すると、上葉病変は下葉病変より呼吸性移動が小さい傾向があり、ITVも小さくなりやすい。
鑑別・注意点
実際のITVは4D-CTなどで患者ごとに測定し、部位だけで決定しない。局所進行非小細胞肺癌で74Gyへの増量を標準とせず、通常分割での60Gy前後を基準に、肺・心臓・食道の線量を評価する。