この年度の出題傾向
2024年度の掲載105問を分野別に整理すると、画像診断55問(52.4%)、放射線治療25問(23.8%)、核医学15問(14.3%)、共通10問(9.5%)です。放射線治療の割合は、2005〜2025年の年平均より3.6ポイント高い構成です。テーマ例として、1H-MRSのクレアチン信号、Li-Fraumeni症候群の照射回避、肺換気の81mKrを扱います。
2005〜2025年度の掲載解説を一問一分野で集計。平均は年度別構成比の単純平均です。公式配点や将来の出題数、正答率に基づく難易度を示すものではありません。
放射線科専門医・2024年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月18日:全105問を改訂しました。解答例は非公式です。問7は撮像条件による検出感度、問35は合併奇形の頻度比較について、単一の解答を確定できない点を理由とともに記載しています。資料の改訂年を明記し、試験時点の取扱いと現在の補足を区別しています。
解答作成にご協力いただいた、ひかげ先生、プール問題先生、Swing先生に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
問題番号から選ぶ
放射線科専門医試験 2024年度 問1
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問1
解答例:b(誤っている組み合わせ)
選択肢別の解説
a|概ね正しい
乳酸の増加は嫌気性解糖を反映しますが、腫瘍・虚血等で生じ原因特異的ではありません。
b|誤り
通常の1H-MRSのCrピークはCrとホスホクレアチンの合計で、高エネルギーリン酸化状態を直接測定していません。
c|概ね正しい
Choは膜リン脂質代謝に関わり、増殖・膜回転亢進で上昇します。腫瘍だけに特異的ではありません。
d|概ね正しい
ミオイノシトールはグリア関連代謝物・浸透圧調節物質で、グリオーシス等と関連します。
e|概ね正しい
NAAは神経細胞・軸索の健全性の指標です。低下が必ず不可逆的な細胞消失を意味するわけではありません。
判断のポイント
通常の1H-MRSのCrピークはクレアチンとホスホクレアチンの合計を反映します。高エネルギーリン酸化の状態を直接測る指標ではありません。
鑑別・注意点
Crは比の基準に使われますが、病変内でも常に一定とは限りません。NAAは神経細胞、Choは膜代謝、乳酸は嫌気性代謝などと対応させます。
放射線科専門医試験 2024年度 問2
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問2
解答例:e
選択肢別の解説
a|必須ではない
TOFやphase contrast等の非造影MRVもあり、常に静注造影を要する検査ではありません。
b|必須ではない
通常の代謝物測定に静注造影剤は必須ではありません。
c|必須ではない
拡散を強調する傾斜磁場を使い、造影剤なしで評価できます。
d|用いない
動脈血の水を磁気標識して内因性トレーサーに用います。
e|必要
静注造影剤の初回通過によるT2*信号変化を使うため造影剤が必要です。
判断のポイント
DSC法は静注造影剤の初回通過によるT2*信号変化から灌流を評価します。ASLは血液中の水を磁気標識し、造影剤を用いずに灌流を測ります。
鑑別・注意点
MRVには非造影法と造影法があります。DCEは主にT1信号変化を扱い、DSCと同じ画像・指標ではありません。
放射線科専門医試験 2024年度 問3
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問3
解答例:e
選択肢別の解説
a|低頻度
類表皮囊胞は小脳橋角等が代表で、第三脳室原発は稀です。
b|低頻度
後頭蓋窩腹側や脊髄等が代表で、第三脳室原発の代表ではありません。
c|進展と原発を区別
鞍上から第三脳室へ及ぶことはありますが、成人の第三脳室前方原発の代表ではコロイド囊胞を優先します。
d|低頻度
下垂体中間部を中心とする病変で、通常は第三脳室原発ではありません。
e|最も典型的
Monro孔近傍の第三脳室前方に生じ、閉塞性水頭症を起こし得ます。
判断のポイント
コロイド嚢胞は成人の第3脳室前方、Monro孔付近に生じる代表的な嚢胞性腫瘤です。閉塞性水頭症の原因となります。
鑑別・注意点
頻度は年齢と部位で異なります。頭蓋咽頭腫などの鞍上からの進展と、脳室内原発を分けて局在を評価します。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問4
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問4
解答例:e
選択肢別の解説
a|用いない
消化管用の不溶性造影剤で、髄腔内には使用しません。
b|通常用いない
一般の静注用ガドリニウム製剤を髄腔内へ流用しません。神経毒性等の危険があります。
c|用いない
神経毒性の問題があり、通常のミエログラフィには選びません。
d|現行の標準ではない
歴史的使用と現在の標準を区別します。現行では承認を持つ水溶性非イオン性製剤を使います。
e|承認製剤を使用
髄腔内投与の承認を持つ濃度・製剤を選びます。同成分の静注用を一律に流用する意味ではありません。
判断のポイント
ミエログラフィには、髄腔内投与の承認を持つ非イオン性ヨード造影剤を用います。非イオン性という分類だけで製剤を選べるわけではありません。
鑑別・注意点
同じ成分名でも濃度・剤形で適応が異なります。血管・CT用製剤やガドリニウム造影剤を髄腔内へ流用せず、各製品の添文を確認します。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2024年度 問5
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問5
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|誤り
代表的石灰化は上衣下結節であり、基底核石灰化との組合せではありません。
b|誤り
両側前庭神経鞘腫はNF2関連神経鞘腫症の代表で、NF1と入れ替わっています。
c|誤り
視神経膠腫はNF1との関連が代表です。
d|正しい
VHLでは小脳・脊髄等の血管芽腫が重要で、他臓器病変も監視します。
e|正しい
軟膜血管奇形に関連して脳回状の石灰化と萎縮を来し得ます。
判断のポイント
VHL病は小脳等の血管芽腫、Sturge-Weber症候群は軟膜血管奇形に関連する脳回状石灰化が代表的です。
鑑別・注意点
NF1の視神経膠腫と、NF2関連神経鞘腫症の両側前庭神経鞘腫を区別します。結節性硬化症は皮質結節・上衣下結節が重要です。
放射線科専門医試験 2024年度 問6
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問6
解答例:c
選択肢別の解説
a|部位の一般化に注意
小脳脚を一括した記載は不十分です。中小脳脚等では評価時期が異なり、すべてが出生時に完成するわけではありません。
b|誤り
髄鞘化に伴い白質T2信号は低下します。
c|正しい想定
視放線のT1変化は生後早期から進み、約3か月までの評価が可能です。撮像法や部位差があります。
d|誤り
前頭・側頭など遅い領域もあり、大脳半球全体が6か月で完成するわけではありません。
e|誤り
通常はT1短縮による信号変化が、T2低信号化より先行します。
判断のポイント
視放線は生後早期から髄鞘化が進み、約3か月までのT1強調像で評価できる部位です。髄鞘化によるT1短縮は、T2低信号化に先行します。
鑑別・注意点
時期は撮像法・磁場・評価する部位で変わります。白質はT2で低信号化し、前頭・側頭など遅い部位を含む大脳全体が6か月で完成するわけではありません。
放射線科専門医試験 2024年度 問7
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問7
解答例:保留(a・eの条件を要確認)
選択肢別の解説
a|条件付きで支持・保留
薄切による部分容積効果低減は検出に有利ですが、SNRや撮像条件も変わります。eとの単一解答は保留します。
b|誤り
微小出血の磁化率効果には通常のspin echo T2よりT2*GREが有利です。
c|誤り
一般にSWIは通常T2*GREより高感度です。
d|誤り
一般に高磁場の方が磁化率効果が強く、低磁場の方が優れるとはいえません。
e|条件付きで支持・保留
TE延長は磁化率効果を強めますがSNR等との兼ね合いがあります。比較条件不明のためaとの裁定を保留します。
判断のポイント
薄いスライスによる部分容積効果の低減と、長いTEによる磁化率効果の増強は、いずれも微小出血の検出に影響します。一般にSWIは通常のT2*GREより高感度です。
鑑別・注意点
高磁場ほど磁化率効果が強まりやすく、薄いスライスと長いTEの効果はSNRやボクセル条件にも依存します。比較条件が不足しているため、aとeを一つに確定せず公式解答等との照合を保留します。
放射線科専門医試験 2024年度 問8
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問8
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
正円孔は三叉神経第2枝の上顎神経を通します。
b|誤り
卵円孔は三叉神経第3枝の下顎神経です。動眼神経は上眼窩裂を通ります。
c|誤り
頸静脈孔はIX・X・XIで、舌下神経は舌下神経管を通ります。
d|正しい
顔面神経は顔面神経管を経て茎乳突孔から頭蓋外へ出ます。
e|誤り
上眼窩裂の三叉神経成分は第1枝であり、上顎神経は正円孔です。
判断のポイント
顔面神経は顔面神経管を走り、茎乳突孔から頭蓋外へ出ます。正円孔はV2、卵円孔はV3、舌下神経管はXIIです。
鑑別・注意点
上眼窩裂はIII・IV・V1・VI、頸静脈孔はIX・X・XIを通します。神経周囲腫瘍進展の読影にも対応させます。
放射線科専門医試験 2024年度 問9
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問9
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|代表的でない
喫煙との強い関連はWarthin腫瘍が代表で、多形腺腫と混同しません。
b|代表的でない
神経周囲進展を特に特徴とするのは腺様囊胞癌です。粘表皮癌でも起こり得ますが代表的対応ではありません。
c|正しい
粘表皮癌は耳下腺原発の悪性上皮性腫瘍で最も多いとされる代表的組織型です。
d|正しい
良性でも強いFDG集積を示し、集積の強さのみで悪性と判断できません。
e|代表的でない
放射線被ばくは唾液腺腫瘍全般のリスクですが、小児期照射と特定の腺様囊胞癌を代表的に結ぶ説明は不適切です。
判断のポイント
粘表皮癌は耳下腺の代表的な悪性腫瘍です。Warthin腫瘍は良性でもFDG高集積を示し、喫煙との関連があります。
鑑別・注意点
FDG集積の強さだけで良悪性を判定できません。Warthin腫瘍と多形腺腫を混同せず、形態・臨床背景・組織を統合します。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問10
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問10
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
富血管性の典型例を無計画に生検すると大量出血を来します。画像と血管評価で計画します。
b|誤り
典型的には思春期から若年の男性に好発します。
c|誤り
良性でも骨改変・破壊や頭蓋内進展を起こし得ます。
d|誤り
豊富な血管によるflow voidは支持所見です。
e|正しい
鼻腔後方・蝶口蓋孔付近から翼口蓋窩等への広がりを評価します。
判断のポイント
若年男性の鼻腔後方・蝶口蓋孔から翼口蓋窩へ広がる富血管性腫瘤を考えます。強い増強と血管によるflow voidが特徴です。
鑑別・注意点
良性でも骨改変・破壊や頭蓋内進展を来します。典型例は生検での大量出血を避け、画像所見で診断と手術計画を進めます。
放射線科専門医試験 2024年度 問11
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問11
解答例:c(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|正しい
早期上咽頭癌では放射線治療が中心です。病期や組織等で薬物療法併用を判断します。
b|正しい
咽頭頭底筋膜の上部間隙等を介する傍咽頭進展は重要です。
c|誤り
特に非角化型上咽頭癌ではEBVが重要です。HPV関連中咽頭癌と混同しません。
d|起こり得る
耳管に沿う直接進展は起こり得ます。耳管閉塞による中耳貯留液だけで直接浸潤と誤認しません。
e|正しい
翼口蓋窩から正円孔へ至るV2に沿う経路を確認します。
判断のポイント
上咽頭癌は特に非角化型でEBVとの関連が重要です。HPVとの関連が強い代表は中咽頭癌で、両者を混同しません。
鑑別・注意点
上咽頭からMorgagni洞・傍咽頭間隙、翼口蓋窩・正円孔などへの進展を追います。V2沿いの神経周囲進展は正しい経路です。
放射線科専門医試験 2024年度 問12
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問12
解答例:d
選択肢別の解説
a|遅い
体軸骨には成人でも赤色髄が残りやすく、最初の脂肪髄化部位ではありません。
b|遅い
肋骨は赤色髄を比較的長く保持する体軸骨です。
c|遅い
椎体には造血髄が残りやすく、長管骨骨幹部より脂肪化が遅れます。
d|最も早い
長管骨の骨幹部は早く脂肪髄化し、選択肢中の最初にあたります。
e|より遅い
近位骨幹端は骨幹部より赤色髄を長く保持します。
判断のポイント
選択肢では大腿骨骨幹部が早く脂肪髄化します。長管骨では骨幹部から骨幹端へ進み、成人では体軸骨や近位骨幹端に赤色髄が残ります。
鑑別・注意点
生理的な年齢差・部位差と病的置換を区別します。貧血などによる赤色髄再転換もあり、T1信号と左右対称性等を評価します。
放射線科専門医試験 2024年度 問13
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問13
解答例:a(好発部位ではない)
選択肢別の解説
a|誤りとして選ぶ
仙骨翼は不全骨折の好発部位ですが、筋腱付着部の典型的裂離骨折とは異なります。
b|好発部位
腹筋等の牽引で腸骨稜骨端の裂離を起こし得ます。
c|好発部位
ハムストリングの起始部で、急な収縮による裂離が生じます。
d|好発部位
縫工筋等の付着部で、若年者の牽引損傷を起こし得ます。
e|好発部位
大腿直筋直頭起始部で、強い収縮による裂離の代表部位です。
判断のポイント
筋腱の牽引による裂離骨折は、上前・下前腸骨棘、坐骨結節、腸骨稜などの付着部で起こります。仙骨翼は典型的な筋付着部裂離の部位ではありません。
鑑別・注意点
仙骨翼は骨脆弱性による不全骨折の好発部位です。患者年齢、受傷機転、筋付着部との関係を分けて判断します。
放射線科専門医試験 2024年度 問14
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問14
解答例:d
選択肢別の解説
a|追加評価向き
石灰化・皮質や複雑骨の評価に役立ちますが、まず病変の単純写真を確認します。
b|追加評価向き
局所進展・骨髄や軟部範囲に重要ですが、基質や破壊像の初期把握は単純写真が基本です。
c|補助的
表在成分や穿刺の補助には有用ですが、骨病変全体の初期評価の標準ではありません。
d|第一選択
局在、骨破壊、辺縁、基質、骨膜反応を評価する基本検査です。
e|追加評価向き
多発病変等の評価に使いますが、局所原発骨腫瘍の最初の性状評価ではありません。
判断のポイント
骨腫瘍が疑われた場合、まず病変部の単純X線を撮影し、部位、骨破壊、辺縁、基質、骨膜反応を評価します。
鑑別・注意点
MRIは局所進展、CTは石灰化・皮質等の補足に用います。超音波が全く使えないのではなく、初期の骨病変の全体評価にはX線が基本という設問です。
放射線科専門医試験 2024年度 問15
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問15
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|通常は良性
通常の神経鞘腫は良性末梢神経鞘腫瘍です。
b|悪性
悪性の小円形細胞肉腫で中間群ではありません。
c|中間群
転移リスクをもつ腫瘍として中間群等に整理され、年齢・径・核分裂・壊死でリスクを評価します。
d|悪性
脱分化を伴う脂肪肉腫は悪性群です。
e|中間群
局所侵襲性を示す中間群です。再発リスクがあるため単なる良性とは扱いません。
判断のポイント
孤立性線維性腫瘍は転移リスクを持つ中間群等、隆起性皮膚線維肉腫は局所侵襲性の中間群として整理します。
鑑別・注意点
孤立性線維性腫瘍は年齢・大きさ・核分裂・壊死などでリスク層別化します。「中間群」を再発・転移がない良性と同義にしません。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問16
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問16
解答例:c
選択肢別の解説
a|通常面する
舌区上区域で左心縁に接し得ます。右中葉の外側区域と配置を同一視しません。
b|通常面する
舌区下区域は心臓に面する位置です。
c|通常面しない
右中葉の外側区域で、通常の心臓接触面の主区域ではありません。
d|通常面する
右中葉内側区域で右心縁に接します。
e|通常面する
右下葉内側肺底区域で縦隔・心臓側に位置します。
判断のポイント
右S4は中葉の外側区域で、通常心臓に直接面する区域ではありません。右S5は内側区域です。
鑑別・注意点
左S4・S5は舌区の上下の区域で、右中葉の内外側とは配置が異なります。区域気管支・血管をCTで追って確認します。
放射線科専門医試験 2024年度 問17
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問17
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|代表的
肺胞滲出による非区域性・肺葉性コンソリデーションを来す代表的起因菌です。
b|代表的でない
すりガラス・間質性や細気管支病変が多く、二肢の代表ではありません。肺胞浸潤も起こります。
c|代表的でない
細気管支・気道中心性や間質性変化等を示し、選択肢中での肺葉性の代表ではありません。
d|代表的
肺胞充填性の広いコンソリデーションが代表的です。菌種の確定には検体が必要です。
e|代表的でない
気管支壁肥厚・小葉中心性病変等が代表で、肺胞性陰影も生じますが二肢では選びません。
判断のポイント
肺炎球菌とKlebsiellaは、肺胞腔への滲出を主体とする非区域性・肺葉性コンソリデーションを生じる代表的な病原体です。
鑑別・注意点
画像パターンには重なりがあり、画像だけで起因菌を確定できません。気道散布性の細気管支病変との優位なパターンの違いを整理します。
放射線科専門医試験 2024年度 問18
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問18
解答例:e
選択肢別の解説
a|ランダム分布
血行性の微小結節は小葉中心に限定せず胸膜・裂にも分布します。
b|別パターンが主体
肺胞性コンソリデーションや小葉周囲性分布が代表で、気道散布性粒状影の代表ではありません。
c|リンパ路性
気管支血管束・小葉間隔壁・胸膜裂などリンパ路に沿う結節を示します。
d|胸膜下優位
胸膜下・肺底部優位の網状影・牽引性気管支拡張や蜂巣が代表です。
e|最も典型的
細気管支への気道散布を反映する小葉中心結節・tree-in-budと気管支拡張を示します。
判断のポイント
非結核性抗酸菌症では、細気管支周囲の小葉中心性粒状影・分枝状影が代表的です。気管支拡張や粘液栓と合わせて評価します。
鑑別・注意点
ランダム分布の粟粒結核、リンパ路性のサルコイドーシス、胸膜下優位のUIPとは分布を分けます。ただし疾患内にも複数の病変パターンがあります。
放射線科専門医試験 2024年度 問19
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問19
解答例:c
選択肢別の解説
a|用語が不適切
吸気の濃度差を灌流だけに限定せずmosaic attenuationと呼び、気道由来のair trappingと合わせます。
b|分布が不適切
代表的な粒状影は小葉中心性で、小葉辺縁性を主な組合せにはしません。
c|正しい
小葉中心結節、吸気の濃度不均一、呼気の空気捕捉を組み合わせて小気道病変を評価します。
d|組合せが不適切
空気気管支像はあり得ますが、air trappingを置き換える特徴的な小気道指標ではありません。
e|組合せが不適切
分布と呼気所見の組合せが異なり、典型的な小気道病変の三所見を示しません。
判断のポイント
過敏性肺炎では小葉中心性粒状影、吸気のmosaic attenuation、呼気のair trappingを組み合わせて評価します。
鑑別・注意点
吸気の濃度差は灌流異常だけを意味しません。three-density patternは線維性過敏性肺炎を支持しますが、曝露歴・BAL等と統合します。
放射線科専門医試験 2024年度 問20
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問20
解答例:d(考えにくい所見)
選択肢別の解説
a|みられる
非区域性の肺胞充填性コンソリデーションが代表です。
b|典型的
胸膜側・末梢優位の分布を示すことが多い病態です。
c|典型的
上中肺野優位の末梢陰影が典型的なパターンです。
d|相対的に非典型
細気管支内物質を反映する分枝状陰影は代表的ではなく、気道散布性感染等を比較します。
e|みられ得る
すりガラス影に隔壁性変化が重なってみられ得ますが、疾患特異的ではありません。
判断のポイント
慢性好酸球性肺炎は末梢・上中肺野優位の非区域性コンソリデーションやすりガラス影が典型で、tree-in-budは代表的所見ではありません。
鑑別・注意点
tree-in-budは細気管支内の物質・炎症などを示します。好酸球数、経過、薬剤・感染等を合わせ、画像だけで確定しません。
放射線科専門医試験 2024年度 問21
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問21
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
多くは水・土壌等の環境由来です。ただし一部菌種・環境では患者間伝播も報告されます。
b|代表的傾向ではない
国内の増加の中心はMACであり、M.kansasiiの増加を全体の特徴として選びません。
c|誤り
国内ではMACが最多で、M.abscessusが最多ではありません。
d|代表像ではない
結節・気管支拡張型MACは中高年女性が代表で、線維空洞型等は背景が異なります。
e|正しい
結節・気管支拡張型で中葉・舌区の気管支拡張と小葉中心影が特徴です。
判断のポイント
MAC症の結節・気管支拡張型は、中葉と舌区の気管支拡張・小葉中心性粒状影が特徴です。
鑑別・注意点
主な感染源は水・土壌等の環境ですが、M. abscessusなどで患者間伝播が報告され、NTM全体でヒト間感染が完全に否定されるとはしません。菌種と患者背景を分けます。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問22
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問22
解答例:a
選択肢別の解説
a|典型的関連なし
感染性膿胸は典型的な石綿関連疾患としては挙げません。
b|関連する
石綿は肺癌の危険因子で、喫煙等の背景も評価します。
c|関連する
胸膜病変と肺の折れ込みに伴う円形無気肺を来し得ます。
d|関連する
石綿曝露と強い関連がある胸膜悪性腫瘍です。
e|関連する
胸膜プラークは石綿曝露の重要な指標です。プラーク自体がそのまま癌化する意味ではありません。
判断のポイント
石綿曝露は肺癌、中皮腫、胸膜プラーク、びまん性胸膜肥厚、円形無気肺などと関連します。膿胸は典型的な石綿関連疾患ではありません。
鑑別・注意点
曝露歴と潜伏期間を確認します。関連疾患の範囲と公的救済制度の対象条件は同じではありません。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問23
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問23
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|通常は下肺優位
肺底部・胸膜下優位の線維化が典型です。
b|上肺優位
上肺野優位の小結節、塊状線維化や節石灰化を評価します。
c|ランダム分布
血行性結節が全肺へ散布され、典型的な上肺優位二疾患には選びません。
d|通常は下肺優位
UIPパターンは通常肺底部・胸膜下優位です。
e|上肺優位
上中肺野優位のリンパ路性結節と線維化が代表です。
判断のポイント
珪肺症とサルコイドーシスは上肺野優位の小結節・線維化を示す代表例です。サルコイドーシスではリンパ路に沿う分布も評価します。
鑑別・注意点
石綿肺とIPFは通常下肺野・胸膜下優位です。病変分布は診断の手掛かりであり、曝露歴・リンパ節・細気管支所見も統合します。
放射線科専門医試験 2024年度 問24
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問24
解答例:d(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|第8版で正しい
胸壁浸潤は径にかかわらずT3要件です。
b|出題想定で正しい
純粋すりガラス病変の臨床T分類では3 cmを超える場合にT1aとして扱う第8版の整理です。病理AISと同一視しません。
c|第8版で正しい
大血管である大動脈弓への浸潤はT4です。
d|誤り
縦隔脂肪織への浸潤は縦隔浸潤でT4に相当します。サイズだけでT3とはしません。
e|第8版で正しい
同一肺葉内の別腫瘍結節はT3に相当します。他肺葉・対側肺とは区別します。
判断のポイント
縦隔への浸潤はT4です。縦隔脂肪織へ浸潤する2.5 cm病変を、サイズだけでT3とはしません。
鑑別・注意点
胸壁浸潤や同一肺葉内転移はT3、主要血管への浸潤はT4です。2024年当時のTNM第8版として解釈し、後年の版と混用しません。
放射線科専門医試験 2024年度 問25
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問25
解答例:c
選択肢別の解説
a|低値になりやすい
膿の粘稠性・細胞成分により拡散が制限されやすく、単純水よりADCは低くなります。
b|中間的・可変
充実組織と変性・囊胞の割合で変わり、単純液体を含む囊胞が一般に高値です。
c|最も高い想定
単純水様内容で拡散が保たれ、選択肢中で最も高いADCが期待されます。
d|低値になりやすい
高細胞密度により拡散制限を示しやすい腫瘍です。
e|内容に依存
脂肪・角化物・蛋白等が混在し、すべて単純液体とは異なります。
判断のポイント
単純な液体を含む心膜嚢胞は水分子が動きやすく、膿瘍や高細胞密度腫瘍に比べADCが高いことが期待されます。
鑑別・注意点
DWI高信号だけでは拡散制限とはいえません。ADC、T2信号、増強、内容の粘稠度や出血を組み合わせます。固定したADC閾値を全装置へ一律には適用しません。
放射線科専門医試験 2024年度 問26
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問26
解答例:b
選択肢別の解説
a|高リスク特徴
低吸収核を高吸収縁が囲むnapkin-ringは高リスク性状を示します。
b|誤り
冠動脈が心筋内を走る解剖学的変異で、プラーク性状そのものではありません。
c|高リスク特徴
点状石灰化は高リスクプラークの代表的なCT特徴の一つです。
d|高リスク特徴
血管外径が拡大する陽性リモデリングを評価します。
e|高リスク特徴
低吸収成分は脂質性等のプラークを示唆します。狭窄率と別に評価します。
判断のポイント
myocardial bridgeは冠動脈が心筋内を走る解剖学的変異で、高リスクプラークの所見そのものではありません。
鑑別・注意点
低吸収プラーク、陽性リモデリング、点状石灰化、napkin-ring signが代表的な高リスク特徴です。狭窄率とプラーク性状は別々に評価します。
放射線科専門医試験 2024年度 問27
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問27
解答例:e
選択肢別の解説
a|組合せが異なる
血液プールの異常な低信号・nullingは心アミロイドーシスを示唆します。
b|組合せが異なる
梗塞は通常、冠動脈支配に沿う心内膜下からの増強です。
c|代表的でない
拡張型心筋症は中隔中層が代表で、側壁外膜側なら心筋炎等も比較します。
d|代表的でない
肥大型心筋症は肥厚部の斑状・中層や接合部等が代表です。
e|最も適切
びまん性の心内膜下優位増強と異常なnullingは心アミロイドーシスを支持します。
判断のポイント
心アミロイドーシスは心内膜下優位またはびまん性の遅延造影、血液プールの低信号化、正常心筋のnull調整困難などが特徴です。
鑑別・注意点
心筋梗塞は冠動脈支配に一致する心内膜下からの障害です。拡張型は中層、心筋炎は外膜側等のパターンを示しますが、分布には重なりがあります。
放射線科専門医試験 2024年度 問28
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問28
解答例:e
選択肢別の解説
a|罹患し得る
主要分枝として狭窄し腎血管性高血圧を生じ得ます。
b|罹患し得る
高安動脈炎では肺動脈も侵され、灌流異常を来し得ます。
c|罹患し得る
弓部分枝の狭窄・閉塞を来す重要な部位です。
d|典型的な部位
鎖骨下動脈病変は上肢血圧差・脈拍異常の原因になります。
e|相対的に罹患しにくい
浅側頭動脈は巨細胞性動脈炎で代表的な評価部位です。大型血管炎間で重なりはあります。
判断のポイント
高安動脈炎は大動脈と主要分枝、肺動脈などの大型血管を主に侵します。浅側頭動脈は巨細胞性動脈炎を想起する部位です。
鑑別・注意点
大型血管炎には病変分布の重なりがあります。年齢、症状、壁肥厚・増強、狭窄・拡張などから総合的に判断します。
放射線科専門医試験 2024年度 問29
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問29
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一位ではない
全身・病期評価で偶発乳房病変を検出しますが、専用造影乳房MRIの感度に代わる検査ではありません。
b|一般に最も高感度
選択肢中では一般に最も高感度です。偽陽性や患者背景を考え適応を選びます。
c|相補的
高濃度乳房の補助等に有用ですが、広がりを含めた一般的検出感度では造影MRIを優先します。
d|相補的
石灰化の評価等に不可欠ですが、特に高濃度乳房では病変が隠れ得ます。
e|第一位ではない
小さい癌・低代謝性病変・DCISで感度が低く、乳房局所スクリーニングの第一選択ではありません。
判断のポイント
造影乳房MRIは、挙げられた検査の中で一般に乳癌検出の感度が最も高い検査です。特に高リスク女性のスクリーニング等で用います。
鑑別・注意点
高感度は全員への第一選択を意味しません。偽陽性、造影、費用と患者背景を考慮し、マンモグラフィの微細石灰化評価等と相補的に用います。
放射線科専門医試験 2024年度 問30
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問30
解答例:e
選択肢別の解説
a|通常は良性所見
典型的な小囊胞集簇は良性として判断し、非典型の充実部等があれば別に評価します。
b|単独では精査要件でない
小ささと形だけで確定はできませんが、この記載だけでは最も疑わしい所見ではありません。
c|通常は良性所見
退縮性線維腺腫の粗大石灰化等を考え、微細な点状高エコーとは区別します。
d|単独では精査要件でない
低い縦横比でも良性確定ではありません。形状・境界・随伴所見を合わせます。
e|要精査
低エコー域内の点状高エコーは微細石灰化を含む乳管病変等を疑い、マンモグラフィ等で精査します。
判断のポイント
低エコー域に点状高エコーを伴う場合、DCIS等の石灰化を含む病変を考え、精査対象とします。
鑑別・注意点
所見の広がり・分布とマンモグラフィを照合します。腫瘤は大きさだけでなく、形状、境界、縦横比、随伴所見を組み合わせます。
放射線科専門医試験 2024年度 問31
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問31
解答例:c
選択肢別の解説
a|分布も評価
集簇・区域性等の分布と経時変化で評価し、円形だけで悪性と固定しません。
b|通常良性
皮膚・脂肪壊死等でみる中心透亮性の石灰化は通常良性です。
c|最も疑わしい
乳管を鋳型状に埋める病変を示唆し、DCIS等の悪性頻度が高い形態です。
d|通常良性
変性・退縮した線維腺腫を示唆する粗大石灰化です。
e|通常良性
太い棒状の分泌性石灰化は一般に良性パターンです。微細線状・分枝状と区別します。
判断のポイント
微細分枝状石灰化は乳管内を鋳型状に埋める病変を示唆し、DCIS等の悪性を強く疑う所見です。
鑑別・注意点
石灰化は形態に加え分布と経時変化で評価します。個々の微細分枝状所見からすべて一律の最終カテゴリーとせず、全所見を評価して組織確認を進めます。
放射線科専門医試験 2024年度 問32
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問32
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|代表的でない
壊死等を伴う浸潤性腫瘤で重要ですが、DCISの代表的非腫瘤性内部増強ではありません。
b|代表的でない
浸潤性癌等の腫瘤辺縁所見で、DCISの典型的内部増強パターンではありません。
c|みられやすい
区域性・線状の非腫瘤性増強の内部が集塊状となる所見が合います。
d|代表的でない
線維腺腫等の線維性隔壁でみる低信号隔壁が代表です。
e|みられやすい
小環状増強が集簇する非腫瘤性病変はDCIS等を疑う重要所見です。
判断のポイント
DCISは線状・区域性のnon-mass enhancementとして、clumpedやclustered-ringの内部増強を示すことが多い病変です。
鑑別・注意点
これらはDCISに特異的ではありません。浸潤成分の有無や広がりを、マンモグラフィ・超音波・病理と照合します。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問33
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問33
解答例:d
選択肢別の解説
a|異なる
上部食道盲端や胃内ガスの有無を評価する病態で、胃・十二指腸拡張そのものではありません。
b|通常は異なる
閉鎖の高さに応じより多くの拡張腸管が生じ、通常は十二指腸閉鎖のdouble bubbleと異なります。
c|異なる
より遠位の閉塞で多数の拡張腸管を生じます。
d|代表的
胃と近位十二指腸の二つのガス像を示す代表です。輪状膵等の他の十二指腸閉塞でも生じます。
e|通常は異なる
主に胃拡張を示し、幽門筋肥厚は超音波で評価します。
判断のポイント
胃と近位十二指腸が拡張した二つのガス像はdouble bubble signで、十二指腸閉鎖が代表です。
鑑別・注意点
輪状膵・狭窄等の十二指腸閉塞でも生じます。遠位ガスの有無、嘔吐、出生前画像と合わせ、徴候だけで原因を限定しません。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問34
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問34
解答例:b
選択肢別の解説
a|小児に特徴的
柔らかい骨の片側皮質が折れ反対側が屈曲する成長期特有の形態です。
b|誤りとして選ぶ
小児にも起こりますが成人にも生じ、小児特有ではありません。
c|小児に特徴的
乳幼児の骨幹端隅角・バケツ柄様病変で、非偶発性外傷等を慎重に評価します。
d|成長期の病態
成長軟骨板でのすべりで、骨成熟前に起こる病態です。
e|幼児に特徴的
歩行開始期の脛骨の転位に乏しい螺旋骨折を指します。
判断のポイント
大腿骨頸部骨折は小児にも生じますが、小児特有の骨折ではありません。若木骨折や幼児脛骨骨折は成長期の骨の特性を反映します。
鑑別・注意点
骨頭すべり症は成長軟骨板での病態です。古典的骨幹端病変は非偶発性外傷を疑う重要所見で、年齢・受傷状況を丁寧に評価します。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問35
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問35
解答例:a・bを候補として保留
選択肢別の解説
a|正しい
胸腔内臓器の影響等により特に患側肺の低形成を生じ、肺高血圧も問題となります。
b|頻度表現は保留
腸回転異常は合併しますが「最も多い」の分母が不明です。心奇形等を含む集計・公式解答を確認するまで確定しません。
c|誤り
Larreyは通常左側の傍胸骨部を指し、右側とする組合せは異なります。
d|誤り
最も多いのは後外側のBochdalek型で、傍胸骨型ではありません。
e|誤り
Bochdalek型は左側優位です。後外側という部位と左右の頻度を分けます。
判断のポイント
腹腔臓器の胸腔内脱出は、特に患側の肺低形成と関連します。Bochdalek型は後外側に生じ左側優位で、傍胸骨型より多い病型です。
鑑別・注意点
腸回転異常を合併しますが、「合併奇形で最も多い」というbの頻度表現は集計範囲の確認が必要です。心奇形等を含む分母と公式解答を照合するためbの確定を保留します。
放射線科専門医試験 2024年度 問36
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問36
解答例:b
選択肢別の解説
a|起こるが低頻度
陳旧化や血栓等で石灰化しますが、多包虫症ほど代表的・高頻度ではありません。
b|最も高頻度
浸潤性病変に不整石灰化と微小囊胞を伴うことが多く、選択肢中で最も典型的です。
c|通常は乏しい
単房性の蛋白性囊胞が典型で、石灰化が高頻度という病変ではありません。
d|起こり得る
粘液性転移や治療後等で石灰化しますが、全例に特徴的ではありません。
e|起こり得る
石灰化を伴う場合はありますが、多包虫症を最も典型的な選択肢とします。
判断のポイント
肝多包虫症は浸潤性腫瘤に不整な石灰化と小嚢胞・壊死を伴うことが多く、選択肢中で石灰化の頻度が高い病変です。
鑑別・注意点
造影される充実部、石灰化の形、嚢胞成分と曝露歴を組み合わせます。腫瘍でも石灰化は起こるため、石灰化だけで寄生虫症を確定しません。
放射線科専門医試験 2024年度 問37
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問37
解答例:b
選択肢別の解説
a|脂肪の形態が異なる
被膜表面の肉眼的脂肪塊で、肝細胞内の水脂肪混在によるびまん性低下とは異なります。
b|最も考える
HNF1α不活化型等のびまん性脂肪化した腺腫が合います。造影と背景も合わせます。
c|非典型
血管性の水様高T2病変で、びまん性の強いchemical shift低下は代表的ではありません。
d|非典型
蛋白性液体の信号であり、通常は細胞内脂肪による広い信号低下を示しません。
e|比較する
脂肪化FNHもありますが、広い高度の脂肪信号低下では脂肪性腺腫を優先します。
判断のポイント
同じボクセル内に水と脂肪が混在すると、opposed-phaseで信号が低下します。びまん性の強い低下は、脂肪化を伴うHNF1α不活化型肝細胞腺腫を考える所見です。
鑑別・注意点
肉眼的脂肪塊と細胞内脂肪を区別します。脂肪を含む肝細胞癌等もあり、造影パターンと患者背景・他のMRI所見を合わせます。
放射線科専門医試験 2024年度 問38
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問38
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
結石の代表は後方音響陰影で、液体病変の後方増強と逆です。
b|誤り
表在の底部や壁の微細構造には高周波プローブが有用です。深さに応じ使い分けます。
c|誤り
サイドローブや多重反射等の影響を受けるため、体位・周波数等を変えて確認します。
d|誤り
有茎性高エコーポリープはコレステロールポリープ等が多く、これだけで癌高確率とはしません。
e|正しい
肥厚壁内の小囊胞は拡張したRASを示唆します。comet-tail等と合わせ腺筋腫症を考えます。
判断のポイント
肥厚した胆嚢壁内の小さな無エコー域は、拡張したRokitansky-Aschoff洞を示唆し、腺筋腫症を考えます。
鑑別・注意点
結晶を含むRASはcomet-tail等を伴います。高周波プローブも表在の底部・壁評価に役立ち、胆石の後方陰影と後方増強を区別します。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問39
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問39
解答例:b(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|関連する
固定が弱い遊走胆囊は捻転の解剖学的背景になります。
b|誤り
典型的には高齢でやせた女性に多く、肥満男性という説明は逆です。
c|みられる
捻転による静脈還流・排液障害で著しい腫大を生じます。
d|適応となる
虚血・壊死を来すため疑えば緊急外科評価と摘出を検討します。
e|正しい
腹痛等が急性胆囊炎に似るため、位置偏位・頸部捻転と壁虚血を探します。
判断のポイント
胆嚢捻転は高齢・やせた女性に多く、遊走胆嚢等を背景に起こります。肥満男性に多いという記述は不適切です。
鑑別・注意点
胆嚢腫大、位置偏位、頸部の捻れ、壁虚血を評価します。単なる胆嚢炎として保存的に扱わず、捻転を疑えば緊急の外科評価が必要です。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問40
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問40
解答例:b(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|正しい
大網は背側胃間膜の発達・下垂から形成されます。
b|誤り
二重の膜が折り返すため発生学的には4層で、単に2枚の癒合とする記述は不適切です。
c|正しい
炎症部の被覆や免疫的機能を持ちます。ただし腫瘍播種が生じないという意味ではありません。
d|正しい
大網の裂孔等へ小腸が入り込む内ヘルニアは閉塞・絞扼の原因となります。
e|向きを限定すれば正しい
胃の長軸回転は頭側から時計回り、尾側から反時計回りです。観察方向を反転して混同しません。
判断のポイント
大網は背側胃間膜の二重の腹膜が折り返してできる、発生学的には4層の構造です。2層だけが癒合した構造とする記述は不適切です。
鑑別・注意点
胃・横行結腸との連続と、血管・免疫組織を含む役割を理解します。炎症の被覆に働く一方、腫瘍播種や裂孔ヘルニアの経路にもなります。
放射線科専門医試験 2024年度 問41
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問41
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|連続する
側腹壁の腹膜外脂肪は後腎傍腔と連続します。
b|別区画
腎周囲腔は腎筋膜に囲まれ、側腹壁の脂肪線条そのものとは異なります。
c|別区画
前腎傍腔は前腎筋膜の前方で、後腎傍の側腹壁脂肪とは区別します。
d|主な対応ではない
骨盤腹膜外腔は他腔と交通し得ますが、本問の側腹線条に直接対応する選択は後腎傍腔と腹膜前脂肪です。
e|相当・連続する
腹膜外脂肪層が前腹壁へ続くため、腹膜前脂肪と連続して理解します。
判断のポイント
Flank stripeは側腹壁の腹膜外脂肪で、後腎傍腔と連続し、前方の腹膜前脂肪層へつながります。
鑑別・注意点
前腎傍腔と後腎傍腔を区別します。腹膜・横筋筋膜・腎筋膜の位置関係を追い、腸管ガスや液体がどの空間を広がるか考えます。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問42
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問42
解答例:d
選択肢別の解説
a|一律の手順とはしない
手順は撮影法によって異なり、発泡剤をバリウムより必ず先にするという一般化はしません。
b|通常の回転と異なる
通常は右回りを基本に胃壁へのバリウム付着を調整します。必要な追加回転は形態で判断します。
c|主目的と異なる
右側臥位二重造影では胃底部・上部等の評価が中心で、前庭部を主目的とする記述は異なります。
d|正しい
背臥位二重造影は後壁粘膜の評価に用いる基本体位です。
e|斜位の指定が逆
背臥位第一斜位は右側を上げ左後斜位側へ傾けるため、左肩を前に出す指示とは逆です。
判断のポイント
背臥位の二重造影は胃後壁の粘膜評価に用いる基本体位です。バリウムの付着と空気の位置を体位・回転で調整します。
鑑別・注意点
撮影法ごとの標準手順を確認します。右側臥位は胃底部等の描出に用い、左右の斜位は肩・背部の向きと実際の胃形態を対応させます。
放射線科専門医試験 2024年度 問43
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問43
解答例:c
選択肢別の解説
a|代表的合併
膵囊胞や漿液性囊胞腫瘍・膵NETを合併します。
b|代表的合併
腎細胞癌は重要な生命予後関連病変で監視対象です。
c|相対的に低い
肝AMLはVHLの典型的病変ではなく、AMLでは結節性硬化症等を想起します。
d|代表的合併
褐色細胞腫・傍神経節腫はVHLの重要な関連病変です。
e|代表的合併
男性の精巣上体乳頭状囊胞腺腫は関連病変で、両側性もあります。
判断のポイント
VHL病は腎細胞癌、褐色細胞腫、膵嚢胞・神経内分泌腫瘍、精巣上体嚢胞腺腫などを合併します。肝血管筋脂肪腫は典型的ではありません。
鑑別・注意点
血管筋脂肪腫は結節性硬化症との関連を想起します。病変の組み合わせと家族歴から遺伝性疾患を考え、臓器別サーベイランスへつなげます。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問44
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問44
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
癌の連続進展は高b値DWI高信号・ADC低下として描出され得ます。T2像で精囊壁と連続性を照合します。
b|不十分
高b値像は一般により高い値を用い、700だけを最適値として固定しません。
c|一律に高くない
反応性リンパ節も拡散制限を示し、小転移は見逃し得るため単独で高特異度とはしません。
d|普遍的閾値ではない
ADCは装置・b値・組織で変わり、この一値で癌を普遍的に判定しません。
e|誤り
EPIの磁化率歪みは直腸ガスで生じ、単に短時間にすれば必ず消えるものではありません。
判断のポイント
精嚢へ浸潤する前立腺癌は、高b値DWIで高信号・ADC低下として描出され得ます。T2像と連続性を確認します。
鑑別・注意点
PI-RADSでは高b値像を用います。ADCの絶対値だけに普遍的な癌閾値はなく、直腸ガスによる歪みやリンパ節の反応性拡大にも注意します。
放射線科専門医試験 2024年度 問45
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問45
解答例:a
選択肢別の解説
a|第一選択
胸部・腹部・骨盤CTで後腹膜節と肺等の転移を評価するのが基本です。
b|代替・補完
CTが難しい場合の腹部等の代替になり、特定状況で有用ですが一般的第一選択はCTです。
c|原発診断に重要
精巣原発の検出には有用ですが胸腹部の全身病期評価を代替しません。
d|単独では不足
胸部写真等だけでは後腹膜節等の病期評価に不足します。
e|初回全例には用いない
初回病期の標準ではなく、治療後精上皮腫残存腫瘤等の限定適応と区別します。
判断のポイント
精巣腫瘍の病期診断では、胸部・腹部・骨盤のCTが基本で、後腹膜リンパ節と肺などの転移を評価します。
鑑別・注意点
陰嚢超音波は原発診断に有用ですが、全身病期を代替しません。MRIはCT造影等が難しい場合の代替を検討し、FDG-PETを初回全例に用いるわけではありません。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問46
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問46
解答例:a
選択肢別の解説
a|含まない
通常の精巣リンパ流は後腹膜へ向かい、閉鎖節は通常の領域節ではありません。
b|含む
右精巣の後腹膜リンパ流に対応する領域です。
c|含む
大静脈周囲は右側精巣の代表的流入領域です。
d|含む
右精巣の主要な初期節領域です。
e|含む
腎門部付近からその上方の後腹膜節は領域に含めて評価します。手術による流路変化も確認します。
判断のポイント
右精巣の主要リンパ流は大動静脈間・大静脈周囲などの後腹膜へ向かいます。通常の閉鎖リンパ節は領域リンパ節に含みません。
鑑別・注意点
精巣の発生・血管走行とリンパ流を対応させます。陰嚢・鼠径の手術歴がある場合は流れが変化し、評価する領域も変わります。
放射線科専門医試験 2024年度 問47
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問47
解答例:d(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|正しい
傍中腎管であるMüller管の頭側非癒合部分から発生します。
b|正しい
通常の受精部位は卵管膨大部です。
c|概ね正しい
成人の卵管長は概ね10 cm程度で個体差があります。
d|誤り
最も多いのは膨大部です。間質部は頻度が低い一方、破裂時大出血に注意します。
e|正しい
卵管采の漿液性卵管上皮内癌が多くの高異型度漿液性癌の起源として重要です。
判断のポイント
卵管妊娠の最も多い部位は膨大部で、間質部ではありません。正常の受精も通常膨大部で起こります。
鑑別・注意点
間質部妊娠は子宮筋層内の卵管に着床し、破裂時に重い出血を来し得ます。子宮角部等の用語と位置を画像で区別します。
放射線科専門医試験 2024年度 問48
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問48
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|通常は弱い
線維性組織が主体で一般に低T2・乏しい早期増強です。
b|強い早期増強
多血性で早期から強く増強し、AFPや出血を合わせて判断します。
c|通常は弱い
豊富な線維性間質により低T2・弱い増強が典型です。
d|比較するが代表二肢でない
隔壁血管等の増強はありますが、筋層を超える早期濃染を特徴とする二つは卵黄囊腫瘍と硬化性間質性腫瘍です。
e|強い早期増強
末梢の細胞性・血管性領域が強く早期増強します。良性でも強い濃染がある点が重要です。
判断のポイント
卵黄嚢腫瘍は多血性の悪性胚細胞腫瘍、硬化性間質性腫瘍は良性でも強い早期増強を示す腫瘍です。
鑑別・注意点
早期濃染だけでは良悪性を区別できません。年齢、AFP、出血、線維性・浮腫性部分、flow void等を合わせて診断します。
放射線科専門医試験 2024年度 問49
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問49
解答例:b
選択肢別の解説
a|代表的でない
出血・壊死と強い増強が代表で、石灰化高頻度を特徴とはしません。
b|最も典型的
線維性充実部に粗大・点状石灰化を伴いやすい腫瘍です。
c|代表的でない
出血・多囊胞性やホルモン作用が代表で、石灰化が高頻度の第一候補ではありません。
d|起こり得る
甲状腺組織を含む奇形腫で石灰化もあり得ますが、選択肢ではBrenner腫瘍が代表です。
e|起こり得る
隔壁等の石灰化はあり得ますが、線維性石灰化腫瘤の代表ではありません。
判断のポイント
Brenner腫瘍は線維性間質を反映するT2低信号の充実部と、粗大・点状の石灰化が特徴的です。
鑑別・注意点
漿液性腫瘍の砂粒小体や奇形腫の骨・歯成分も石灰化を来します。脂肪の有無、増強、T2信号、嚢胞との組み合わせで区別します。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問50
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問50
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
月経期の生理変化を筋層の単純な菲薄化とは整理しません。
b|不適切
月経期は筋層信号が低下し層境界が不明瞭となる場合があります。
c|誤り
分泌期は内膜が厚くなり、薄くなる説明は逆です。
d|正しい
分泌期は外層筋層のT2信号が比較的高く、層構造が明瞭になります。
e|不適切
分泌期のjunctional zoneは通常識別でき、不明瞭を代表所見とはしません。収縮等の一過性変化に注意します。
判断のポイント
分泌期には内膜が厚くなり、外層筋層のT2信号も高くなります。月経期は筋層信号や層構造が変わるため、生理変化を考慮します。
鑑別・注意点
Junctional zoneの一過性変化や子宮収縮を腺筋症・浸潤と誤認しないようにします。周期と撮像時点、複数断面を確認します。
放射線科専門医試験 2024年度 問51
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問51
解答例:e
選択肢別の解説
a|通常の標準硬化剤でない
無水エタノールは別の硬化・塞栓用途がありますが、通常のBRTOで問う製剤とは異なります。
b|異なる
油性造影剤であり、エタノールアミンオレートと名称・用途を混同しません。
c|器具であり異なる
プラグを使う変法はありますが、静脈瘤内で化学的に血栓化を起こす硬化剤ではありません。
d|異なる
薬剤溶出ビーズは腫瘍への動脈化学塞栓等に使い、BRTOの標準硬化剤ではありません。
e|正しい
バルーンで流出を止めて停滞させ、内皮障害と血栓化を誘導します。溶血・腎障害等を管理します。
判断のポイント
バルーンで流出路を閉塞し、エタノールアミンオレート等の硬化剤を静脈瘤内へ停滞させて血栓化します。
鑑別・注意点
塞栓用プラグ等を使う変法もありますが、物理的塞栓器具と硬化剤を区別します。溶血・腎障害や門脈圧上昇等の合併症を管理します。
放射線科専門医試験 2024年度 問52
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問52
解答例:b(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|正しい
上腕の静脈を介するポート留置も可能です。静脈径とカテーテル・先端位置を評価します。
b|誤り
セプタム穿刺には専用の非コアリング針を使い、通常の注射針は使いません。
c|正しい
パワーインジェクタ対応製品があり、本体・針と指定流量等を必ず確認します。
d|正しい
鎖骨と第一肋骨間の圧迫により損傷・断裂する機序で、鎖骨下経路で問題となります。
e|正しい
カテーテル外周への逆流等をポート造影で評価します。注入可・吸引不可は手掛かりです。
判断のポイント
CVポート穿刺には、セプタムを傷めにくい専用の非コアリング針を用います。通常の注射針を使用するものではありません。
鑑別・注意点
高圧注入は対応製品と指定条件を確認します。注入できるが吸引できない場合はフィブリンシース等を疑い、造影で機能とカテーテル位置を評価します。
放射線科専門医試験 2024年度 問53
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問53
解答例:b
選択肢別の解説
a|通常の第一適応ではない
閉経後の増大・症状では悪性等を先に評価し、一律にUAEを行いません。
b|適応候補
症候性筋腫に腺筋症を合併しても適切な選択でUAEを検討できます。
c|慎重・原則的適応でない
妊孕性・妊娠転帰への影響を考え他治療と比較し、希望のみを積極適応とはしません。
d|不適応
活動性感染は感染悪化・敗血症等の危険があり、まず感染を治療します。
e|適応に乏しい
薬剤で良好な症状管理ができる例に侵襲的塞栓を一律には追加しません。
判断のポイント
症候性子宮筋腫に腺筋症を合併する場合も、適切に選択すればUAEを検討できます。悪性病変や活動性感染の除外が必要です。
鑑別・注意点
妊孕性温存希望例では原則慎重で、他の治療との比較が重要です。閉経後の増大・症状は悪性評価を優先し、薬剤で良好に管理される無症候例を一律に塞栓しません。
放射線科専門医試験 2024年度 問54
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問54
解答例:a
選択肢別の解説
a|条件を満たせば第一選択
適切なlanding zoneとアクセスがある動脈硬化性下行胸部瘤ではTEVARが推奨されます。
b|一律ではない
弓部分枝の再建等を要し、単純な下行瘤と同じ推奨を一律には適用しません。
c|一律ではない
冠動脈・大動脈弁に近く、通常の標準は外科的人工血管置換です。
d|一律ではない
分枝・脊髄血流等の複雑性があり、開放・複合・分枝型治療を個別判断します。
e|一律ではない
腎・内臓分枝との関係から標準的単純ステントグラフトを一律の第一選択とはしません。
判断のポイント
解剖学的条件を満たす動脈硬化性下行大動脈瘤では、ステントグラフトが第一選択となることが多い治療です。
鑑別・注意点
ランディングゾーン、分枝、アクセス、感染や遺伝性大動脈疾患を確認します。上行・弓部・胸腹部へ同じ推奨を一律に適用しません。
放射線科専門医試験 2024年度 問55
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問55
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|正しい
アルゴンガスの膨張による冷却を利用します。装置の指定条件を守ります。
b|一律には誤り
鎮痛は必要ですが冷却自体に鎮痛作用もあり、必ず高度疼痛を伴う治療とはしません。
c|誤り
多発・遺伝性病変等も腎機能温存の観点で個別に治療対象となり得ます。
d|誤り
CTでアイスボールは可視化できます。ただし見える氷端と十分な殺細胞温度域は一致しません。
e|適応範囲に合う
一般に4 cm以下の小径腎腫瘍等が対象です。部位・全身状態と安全なマージンを評価します。
判断のポイント
アルゴンガスの膨張による冷却を利用し、一般に4 cm以下の小型腎腫瘍等へ行います。アイスボールはCTで可視化できます。
鑑別・注意点
見える氷の端と十分な殺細胞温度の範囲は同一ではありません。腫瘍周囲のマージン、尿管・腸管保護、疼痛・出血等を評価します。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問56
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問56
解答例:d
選択肢別の解説
a|陽電子核種
11CはPETの陽電子放出核種です。
b|陽電子核種
13NはPETの陽電子放出核種です。
c|陽電子核種
15OはPETの陽電子放出核種です。
d|正しい
67Gaは放出γ線を単光子撮像します。崩壊ごとに必ず一本だけという意味ではありません。
e|主にβ−核種
主に治療用β−線を放出します。制動放射等の撮像が可能なことと通常SPECT核種を区別します。
判断のポイント
67Gaは単光子撮像に用います。11C・13N・15Oは陽電子放出核種で、消滅光子の同時計数によるPETに用います。
鑑別・注意点
単光子放出とは崩壊ごとに必ずγ線1本だけという意味ではありません。90Yは主にβ−線を放出し、通常のSPECT用核種とは区別します。
放射線科専門医試験 2024年度 問57
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問57
解答例:b
選択肢別の解説
a|ECDより少ない
成人の通常量は体格・装置に応じますが、ECD脳血流検査の投与放射能より一般に少量です。
b|通常最も多い
選択肢では通常数百MBq台の比較的大きい放射能を投与します。添文と装置別適正化を確認します。
c|ECDより少ない
腎動態検査の通常量はECDより少なく、投与量は目的・腎機能等で調整します。
d|ECDより少ない
脳血流用IMPの通常放射能はECDより少量です。MBq差を線量差と同一視しません。
e|ECDより少ない
心筋・腫瘍用の通常量はECDより少なく、体内動態も異なります。
判断のポイント
選択肢では99mTc-ECD脳血流検査の成人投与放射能が最も多いのが通常です。標準量は製品・調製方法・撮像条件で範囲があります。
鑑別・注意点
MBqが多いほど実効線量も必ず高いわけではありません。半減期、放出線、体内動態を考慮し、患者と装置に合わせた適正量を用います。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問58
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問58
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|減弱補正
均一な減弱係数等を仮定して光子の吸収を補正します。
b|動態解析
時間放射能データから取り込み等を求める方法で、減弱補正そのものではありません。
c|減弱補正
透過撮像等から得る減弱マップを用います。CT値からの変換・位置ずれも重要です。
d|散乱補正
複数エネルギー窓で散乱成分を推定する方法です。
e|画像再構成
反復再構成法です。内部に減弱補正を組み込めても手法自体を減弱補正法とは呼びません。
判断のポイント
Chang法は均一減弱を仮定した補正、TCT法は透過データ等から得た減弱マップによる補正です。
鑑別・注意点
TEWは散乱補正、OSEMは反復画像再構成、Patlak plotは動態解析です。再構成に補正を組み込めることと、手法自体の目的を区別します。
放射線科専門医試験 2024年度 問59
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問59
解答例:b(誤っている組み合わせ)
選択肢別の解説
a|概ね正しい
腫瘍FDG検査では通常約60分の取り込み時間をとり、比較検査では時間をそろえます。
b|誤り
通常の腫瘍Ga検査は48〜72時間程度であり、4時間を標準とはしません。
c|概ね正しい
通常の遅延骨像は約2〜4時間後で、3時間は標準範囲です。
d|概ね正しい
脳血流SPECTでは投与後の早期像を約15〜30分等で撮像する手順が用いられます。
e|概ね正しい
副腎集積と背景低下のため通常数日〜約1週間程度待って撮像します。
判断のポイント
67Ga-citrate腫瘍シンチは通常48〜72時間程度で撮像し、約4時間を標準とはしません。
鑑別・注意点
薬剤ごとに血中クリアランスと標的集積が異なります。炎症の目的や追加遅延像などで手順が変わるため、検査目的と標準プロトコールを確認します。
放射線科専門医試験 2024年度 問60
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問60
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
DLBでは後頭葉の低灌流が支持所見で、上昇が代表ではありません。
b|正しい
高位円蓋部の脳溝狭小化で相対的高集積様に見え、真の絶対血流増加と短絡しません。
c|典型的でない
典型ADでは連合野・後部帯状回等が低下し、一次感覚運動野は相対的に保たれます。
d|誤り
アミロイドはDLBの必須病理ではなく、陰性でも否定できません。
e|誤り
PDでは線条体DATが低下するのが典型で、尾状核頭の分布増加を診断特徴とはしません。
判断のポイント
iNPHは高位円蓋部の脳溝狭小化により、SPECTで相対的に高集積・高血流様に見えることがあります。形態と部分容積効果を合わせて解釈します。
鑑別・注意点
DLBは後頭葉低下、ADは側頭頭頂連合野等の低下が代表的です。アミロイド陰性だけでDLBは否定できず、DATの増加をParkinson病の典型とはしません。
放射線科専門医試験 2024年度 問61
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問61
解答例:b
選択肢別の解説
a|直接確認しない
糖代謝パターンの補助診断ですが、アミロイド蓄積を直接証明する検査ではありません。
b|適切
脳アミロイド病理を確認します。ただし陽性だけで適応が決まらず臨床段階、MRIとARIAリスク等も評価します。
c|直接確認しない
血流分布をみる検査で、抗アミロイド療法に必要なアミロイド確認の代わりにはなりません。
d|直接確認しない
主にベンゾジアゼピン受容体分布を評価し、アミロイド病理は直接測りません。
e|直接確認しない
線条体DATの評価であり、アミロイド蓄積の確認ではありません。
判断のポイント
抗アミロイド抗体療法の開始には、アミロイドPETや適切な髄液検査等により、アミロイド病理を確認します。選択肢ではアミロイドPETです。
鑑別・注意点
陽性だけで適応が決まるわけではありません。早期ADの臨床診断、MRIでの出血性所見・ARIAリスク、併用薬、実施体制を確認します。
放射線科専門医試験 2024年度 問62
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問62
解答例:d(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|正しい
ペンテトレオチドは主として腎・尿路へ排泄され、尿路集積を病変と区別します。
b|正しい
国内製剤は111Inで標識したソマトスタチン類似薬です。
c|正しい
ソマトスタチン受容体への結合を利用し、受容体発現が集積を左右します。
d|誤り
国内の通常成人量は111 MBqで、370 MBqではありません。添文の指定量を確認します。
e|生理的にあり得る
鈎部の生理的受容体集積と腫瘍を、CT/MRI形態や経過で区別します。
判断のポイント
国内の111In-pentetreotideシンチでは、成人の通常投与量は111 MBqで、370 MBqではありません。ソマトスタチン受容体への集積を利用します。
鑑別・注意点
腎・尿路への生理的排泄や、脾・肝等の正常分布を確認します。膵鈎部の集積は形態と合わせ、集積だけで腫瘍と断定しません。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問63
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問63
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
吸入ガスとして換気分布を評価します。短い半減期を持つ核種です。
b|骨用
骨のハイドロキシアパタイトへ集積する骨シンチ製剤です。
c|肺血流用
静注後に肺毛細血管等へ捕捉され、換気ではなく灌流を評価します。
d|脳血流用
脳血流分布をみる静注製剤です。
e|脳受容体用
中枢性ベンゾジアゼピン受容体分布を評価します。
判断のポイント
81mKrガスは肺換気シンチに用います。肺血流には99mTc-MAAを用い、換気・血流の不一致を評価します。
鑑別・注意点
薬剤名だけでなく投与経路と分布機序を確認します。99mTc-HMDPは骨、123I-IMPは脳血流、iomazenilは脳の受容体評価です。
放射線科専門医試験 2024年度 問64
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問64
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
MIBGの123I等からのγ線を検出し、α線による画像ではありません。
b|誤り
脂肪酸ではなくノルアドレナリン類似物質の取込み・貯蔵機構を利用します。
c|正しい
褐色細胞腫・傍神経節腫の機能画像に有用です。陰性でも病変を完全除外しません。
d|誤り
コレステロール類似薬は副腎皮質シンチであり、髄質MIBGと異なります。
e|誤り
標的集積と背景のクリアランスのため時間をおいて撮像します。薬剤別の時期を確認します。
判断のポイント
MIBGはノルアドレナリン類似物質で、褐色細胞腫・傍神経節腫の機能画像に用います。123Iはγ線で撮像します。
鑑別・注意点
副腎皮質のコレステロール類似薬や、脂肪酸代謝薬とは異なります。集積に影響する薬剤、甲状腺保護、撮像時期を検査プロトコールで確認します。
放射線科専門医試験 2024年度 問65
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問65
解答例:b
選択肢別の解説
a|腎皮質評価
尿細管上皮への集積を使う腎皮質画像で、GFRの直接トレーサーではありません。
b|適切
糸球体濾過で排泄され、クリアランス等からGFR評価に用います。
c|脳血流評価
脳での抽出・保持を利用し、糸球体濾過測定には用いません。
d|血液プール評価
アルブミン標識による血液プール等を評価します。
e|主に尿細管分泌
主に尿細管から分泌され、腎機能・排泄を評価しますがGFRと同じ指標ではありません。
判断のポイント
99mTc-DTPAは糸球体濾過で排泄され、GFRの評価に用います。
鑑別・注意点
MAG3は主に尿細管分泌で、有効腎血漿流量に関連する評価です。DMSAの腎皮質集積、ECDの脳血流など、排泄・取り込み機序を分けます。
放射線科専門医試験 2024年度 問66
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問66
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
肝細胞受容体への集積を使い、予定残肝領域の機能を評価します。
b|異なる
血管内分布をみる製剤で、肝細胞受容体機能そのものではありません。
c|異なる
静注では肺血流・短絡等の評価で、予定残肝の受容体機能をみる薬剤ではありません。
d|異なる
腎尿細管分泌・排泄を評価します。
e|異なる
肝細胞取込みと胆道排泄を評価する製剤ですが、設問の予定残肝受容体機能にはGSAが代表です。
判断のポイント
99mTc-GSAは肝細胞のアシアロ糖蛋白受容体へ結合し、全肝・領域別の機能を評価します。予定残肝の機能を術前判断に用います。
鑑別・注意点
容積だけでなく機能分布の偏りを考慮します。HSAの血液プール、MAAの肺血流、MAG3の腎排泄等とは機序が異なります。
放射線科専門医試験 2024年度 問67
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問67
解答例:b
選択肢別の解説
a|誤り
肺毛細血管等への粒子の物理的捕捉であり、線維芽細胞の受容体集積ではありません。
b|正しい
腎皮質の尿細管上皮細胞に保持されます。
c|誤り
細胞膜・ミトコンドリア膜電位に依存します。Na/Kポンプの類似カリウム機序は201Tl等と区別します。
d|誤り
コロイドとして網内系に取り込まれます。アシアロ糖蛋白受容体はGSAです。
e|誤り
肝胆道系の輸送により取り込まれ胆汁排泄され、アミノ酸トランスポーターが主機序ではありません。
判断のポイント
99mTc-DMSAは腎皮質の尿細管上皮細胞に取り込まれ、皮質機能や瘢痕評価等に用います。
鑑別・注意点
MIBIは膜電位・ミトコンドリア、phytateは網内系、GSAはアシアロ糖蛋白受容体など、薬剤ごとの機序を対応させます。MAAは毛細血管への物理的捕捉です。
放射線科専門医試験 2024年度 問68
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問68
解答例:b
選択肢別の解説
a|高灌流あり得る
再灌流後のluxury perfusion等で高血流を認める時期があります。
b|代表的病態ではない
典型的な局所高灌流を特徴とする病態ではありません。ただし病期・薬剤・相対正規化で分布が変わり得ます。
c|高灌流あり得る
発作時には焦点の血流増加があり、間欠期の低灌流と区別します。
d|高灌流あり得る
急性期の側頭葉等で高灌流を認め得ます。
e|高灌流あり得る
脳卒中様発作で病変が高灌流となる場合があります。血管支配に限定されない分布も評価します。
判断のポイント
発作時てんかん、急性炎症、一部の再灌流後梗塞やミトコンドリア脳症では局所高灌流を認め得ます。Parkinson病はこのような典型的局所高灌流の病態ではありません。
鑑別・注意点
Parkinson病で必ず全脳の血流が低下するという意味ではありません。病期・認知機能・治療・画像の正規化法で分布は変わり、発作時と間欠期も区別します。
放射線科専門医試験 2024年度 問69
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問69
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|通常は診断用
主にγ線を利用する診断標識核種で、本問の標準的治療二核種には選びません。
b|診断用
診断用ヨード核種で、治療用131Iと区別します。
c|治療用
β−線による甲状腺機能亢進症・分化癌等の内用療法に用います。
d|治療用
β−線による標的治療に用います。適応は標識薬・受容体等の承認条件によります。
e|診断用
主に診断画像のための核種で、標準的内用療法用ではありません。
判断のポイント
131Iと177Luはβ−線による治療効果を利用する代表的核種です。131Iは分化型甲状腺癌等、177Lu標識薬はNET等の治療に用います。
鑑別・注意点
同位元素だけで適応が決まるわけではありません。標識化合物、標的の発現、正常臓器線量・骨髄機能と承認条件を確認します。
放射線科専門医試験 2024年度 問70
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問70
解答例:a(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|誤り
主な排泄は糞便で、尿路は少ないため主要経路とする記載は不適切です。
b|正しい
骨髄抑制を来すため血算等を確認し適格性と継続可否を判断します。
c|適切な対象で正しい
適応に合う骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌で生存期間延長が示されています。すべての前立腺癌へ一般化しません。
d|正しい
静脈内に約1分かけて緩徐投与する製剤です。
e|添文に沿って正しい
遺伝毒性等を考慮し投与中と投与終了後6か月は適切に避妊します。最新版の製品指示を確認します。
判断のポイント
223Raは主に糞便へ排泄され、尿路が主要経路ではありません。骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌で、適応を満たす場合に用います。
鑑別・注意点
α線による治療で、骨髄抑制等を監視します。投与・排泄物の管理と避妊期間は添文・適正使用指針を確認し、骨痛への効果だけで適応を広げません。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2024年度 問71
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問71
解答例:a
選択肢別の解説
a|必要
基本LQ式はBED=nd×(1+d/(α/β))で、組織のα/βを用います。
b|拡張モデルで考慮
低線量率等の修復を扱う場合は必要ですが、基本分割照射式の組織因子として問うのはα/βです。
c|直接の入力ではない
吸収線量を決めた後の基本LQ式でエネルギーをそのまま代入はしません。
d|直接の入力ではない
酸素効果は重要でも、通常の基本BED式にOERを必ず直接代入するわけではありません。
e|直接の入力ではない
装置出力の管理値で、標的吸収線量へ換算する前のMU自体はBEDの生物学的因子ではありません。
判断のポイント
単純なLQモデルではBED=nd(1+d/(α/β))で、総線量・1回線量と対象組織のα/βを用います。
鑑別・注意点
同じα/βとエンドポイントで比較します。線量率や治療期間の影響を別途考慮するモデルもあり、BEDだけで臨床成績を断定しません。
放射線科専門医試験 2024年度 問72
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問72
解答例:c(誤っている記述)
選択肢別の解説
a|正しい
標的付近では高LETによる密な電離を利用します。入射から全領域で同じLETではありません。
b|正しい
深さに対する線量のピークを持ち、広げたピークで標的を覆います。
c|誤り
高LETでは一般に細胞周期による感受性差が小さく、X線より依存性が高いという記載は逆です。
d|正しい傾向
高LETでは酸素による感受性差が小さくなる傾向があります。
e|正しい傾向
一般にX線より高RBEですが線量・組織・LET等で変わり、固定値ではありません。
判断のポイント
炭素線などの高LET放射線は、X線より細胞周期による感受性差が小さくなります。酸素効果も小さい傾向です。
鑑別・注意点
Braggピークと高い生物学的効果を利用しますが、RBEは線量・組織・LET等で変化します。高LETなら正常組織障害がないという意味ではありません。
放射線科専門医試験 2024年度 問73
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問73
解答例:d
選択肢別の解説
a|適応あり
早期声門癌は根治局所照射が確立しています。
b|適応あり
早期例でも手術等との比較の上で根治照射・化学放射線療法が選択されます。
c|適応あり
早期肺癌は手術困難例等で定位照射が標準的選択肢です。
d|標準適応でない
早期胃腺癌は内視鏡切除・手術が中心で、根治照射を標準としません。胃MALTリンパ腫とは別です。
e|適応あり
リスクに応じ外照射・小線源等の根治治療が確立しています。
判断のポイント
早期胃癌は内視鏡切除や手術が基本で、根治的放射線単独を標準とはしません。他の選択肢では早期例への根治照射が確立しています。
鑑別・注意点
胃原発MALTリンパ腫は胃腺癌とは異なり、放射線単独で長期制御を期待できる病態です。原発臓器だけでなく組織型を確認します。
放射線科専門医試験 2024年度 問74
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問74
解答例:c
選択肢別の解説
a|選択例で適応
部位・症状・他治療等を考慮した選択された血管性病変では照射を行う場合があります。
b|適応あり
切除後の再発予防等に放射線を用います。
c|標準適応なし
レーザー・冷凍凝固等が基本で、通常の電離放射線治療の適応ではありません。
d|適応あり
活動性・症状等により眼窩照射が治療候補になります。
e|適応あり
適切な大きさ・位置等では定位照射でシャント閉鎖を目指します。
判断のポイント
網膜裂孔にはレーザーや冷凍凝固等を用い、通常の放射線治療の適応ではありません。
鑑別・注意点
ケロイド、甲状腺眼症、選択された血管病変等には放射線治療を行うことがあります。良性疾患では適応と長期の発がんリスクを慎重に比較します。
放射線科専門医試験 2024年度 問75
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問75
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|通常は選ばない
標準初回治療として密封小線源を一般に選ぶ癌ではありません。
b|通常は選ばない
手術・薬物療法が中心で、初期の密封小線源が標準ではありません。
c|用いる
組織内へ線源を配置する根治治療が適応に応じ行われます。
d|用いる
腔内照射と必要な組織内照射は根治治療の重要な一部です。
e|通常は選ばない
外照射は有用ですが、密封線源挿入が通常の初期治療ではありません。
判断のポイント
前立腺癌は組織内照射、子宮頸癌は腔内照射や組織内併用を初回治療の一環として用います。
鑑別・注意点
密封線源を標的近くへ置く治療と、非密封放射性医薬品の内用療法を区別します。核種、線量率、挿入方式は病態・施設で異なります。
放射線科専門医試験 2024年度 問76
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問76
解答例:c
選択肢別の解説
a|単独の最優先ではない
年齢のみで利益・負担を判断せず症状・機能・予後等を合わせます。
b|重要だが本人中心
家族の希望も共有しますが、患者本人の苦痛と価値観を中心に判断します。
c|最優先
痛み・出血・圧迫等を軽減し生活の質を支える目的が中心です。
d|優先基準ではない
社会的地位で治療の優先度や適応を決めません。
e|安全性上重要
既照射線量は再照射安全性に不可欠ですが、治療目標は患者の苦痛軽減です。
判断のポイント
緩和的放射線治療は、痛み・出血・圧迫症状等の患者の苦痛を軽減し、生活の質を支える目的で行います。
鑑別・注意点
年齢、予後、治療歴、通院負担、本人・家族の希望も重要です。患者の価値観と症状の原因を共有し、利益が負担を上回る計画を選びます。
放射線科専門医試験 2024年度 問77
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問77
解答例:b
選択肢別の解説
a|播種次第
局所例は腫瘍床中心で、播種等があれば範囲を拡張します。
b|代表的
髄液播種リスクが高く年齢・リスクに応じ全脳全脊髄と原発部ブーストを行います。
c|病型・播種次第
限局胚腫では全脳室等を用い、全例を全脳全脊髄とはしません。播種・組織型で異なります。
d|通常用いない
限局した局所治療が基本で、予防的全脳全脊髄照射は通常行いません。
e|通常用いない
全身療法・必要な全脳等を検討しますが、通常の予防的全脳全脊髄の代表ではありません。
判断のポイント
髄芽腫は髄液播種リスクが高く、年齢・リスクに応じた全脳全脊髄照射と原発部ブーストが治療の基本です。
鑑別・注意点
乳幼児では開始延期・回避戦略を検討します。胚腫や上衣腫は播種の有無で範囲が異なり、腫瘍名だけで全例同じ範囲とはしません。
放射線科専門医試験 2024年度 問78
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問78
解答例:d
選択肢別の解説
a|推奨しない
高齢者の標準術後処方として増量し7週をかける利益は示されていません。
b|状況次第だが長い
通常分割は若年・良好状態で用いますが80歳代では通院負担等から短期処方を優先します。
c|過大
15回で50 Gyは基本の高齢者寡分割処方より高く、標準選択ではありません。
d|代表的推奨
40 Gy/15回は高齢膠芽腫の代表的寡分割で、全身状態・MGMT等により薬物併用を判断します。
e|別目的の処方
30 Gy/10回は全脳緩和等で用いることがありますが、本問の標準的術後処方ではありません。
判断のポイント
80歳代では40 Gy/15回程度の寡分割照射が代表的です。通常分割6週以上の負担と利益を比較します。
鑑別・注意点
全身状態、MGMT、認知機能、本人の希望により薬剤併用やさらに短い処方等も検討します。年齢だけで一律の治療を決めません。
放射線科専門医試験 2024年度 問79
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問79
解答例:b
選択肢別の解説
a|適応あり
臓器温存等を目的に根治CRTを用いる病態です。
b|一般的標準ではない
甲状腺癌は組織型・切除可能性で手術、ヨード、外照射・全身療法を選び、扁平上皮癌のCRTを一律適用しません。
c|適応あり
局所進行例で根治CRTが標準です。
d|適応あり
病期とHPV等を踏まえ根治CRTが選択されます。
e|適応あり
手術との比較を含め根治CRTが選択されます。
判断のポイント
III期甲状腺癌には組織型・切除可能性等に基づく手術、放射性ヨウ素等を検討し、頭頸部扁平上皮癌の根治CRTをそのまま標準とはしません。
鑑別・注意点
未分化癌や切除不能例では外部照射・全身療法を用いる場合があります。甲状腺癌全体でCRTが絶対に行われない、という説明にはしません。
放射線科専門医試験 2024年度 問80
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問80
解答例:a
選択肢別の解説
a|標準的
T1N0声門癌は潜在節転移が少なく、原発を中心とする局所照射が標準です。
b|通常は頸部も考慮
声門上はリンパ流が豊富で、早期N0でも予防頸部照射を検討します。
c|通常は頸部も考慮
咽頭後節等を含む潜在転移リスクがあり、原発のみの局所照射が通常標準ではありません。
d|通常は頸部も考慮
潜在頸部転移を考え、亜部位・側性等に応じ予防頸部領域を設定します。
e|通常は頸部も考慮
早期でもリンパ流が豊富で潜在節転移を考慮します。
判断のポイント
T1N0声門癌は潜在頸部転移が少なく、原発巣を中心とする局所照射が標準的です。
鑑別・注意点
声門上・咽頭癌はリンパ流が豊富で、予防的頸部領域を考慮します。声門下進展や病期の増加でも範囲が変わります。
放射線科専門医試験 2024年度 問81
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問81
解答例:b
選択肢別の解説
a|選択肢となる
多数の脳転移では全脳照射が選択肢です。個数だけで決めず全身状態、予後、定位照射の実施可能性も考慮します。
b|不適切
単発の坐骨転移に対する緩和照射では病変と必要な余白を標的とし、骨盤全体への一律照射は不要です。
c|選択例で適応
表在性で範囲の限られた中枢気道病変では、専門施設で気管支腔内小線源治療を検討できます。
d|適応となる
小型の末梢型リンパ節陰性非小細胞肺癌では、特に手術困難例で定位照射が根治治療となります。
e|適応となる
遠隔転移のない局所進行例では、臓器線量を管理しながらIMRTを用いた根治的化学放射線療法を検討します。
判断のポイント
単発坐骨転移の疼痛等へは、病変と必要なマージンを対象にします。全骨盤を一律に照射するのは過大です。
鑑別・注意点
病的骨折・不安定性、神経圧迫、予後を評価します。多発脳転移の全脳照射や小型末梢肺癌のSBRTなど、治療目的と適切な範囲を対応させます。
放射線科専門医試験 2024年度 問82
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問82
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
予防的リンパ節領域照射の追加による生存改善は確立しておらず、通常は病変を含む領域に照射します。
b|誤り
鎖骨上リンパ節転移は直ちに遠隔転移を意味せず、選択されたN3例では根治的化学放射線療法を検討します。
c|正しい
術後の縦隔リンパ節単独再発では、全身状態と既照射歴等が許せば根治的照射や化学放射線療法が可能です。
d|2024年の標準とは異なる
PACIFICの標準は同時化学放射線療法後に増悪のない患者へのデュルバルマブ地固め療法です。照射中の同時開始とは区別します。
e|誤り
定位照射の標準的な早期肺癌適応はリンパ節陰性です。原発が小さくてもリンパ節転移陽性を同様には扱えません。
判断のポイント
他病変のない術後縦隔リンパ節再発は、既照射・全身状態等を評価して根治的照射またはCRTを検討します。
鑑別・注意点
鎖骨上転移も分類名だけで除外しません。2024年当時は同時CRT後デュルバルマブの地固めと、照射中の免疫療法同時併用を区別します。
放射線科専門医試験 2024年度 問83
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問83
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
将来の妊娠希望だけで乳房温存療法を除外しません。妊娠中の照射回避と将来の妊娠希望を区別します。
b|誤り
非浸潤性乳管癌でも病変範囲や断端等が適切なら乳房温存手術と放射線療法を選べます。
c|正しい
生殖細胞系列TP53変異では二次癌リスクを考慮して照射を可能な限り避ける治療を検討します。利益が上回る例では個別判断が必要です。
d|一律ではない
腋窩リンパ節転移が1個という情報だけでは領域リンパ節照射を必須とせず、術式、腫瘍因子、節外浸潤等で判断します。
e|誤り
術前薬物療法で病理学的完全奏効となっても、温存乳房への照射省略を一般的標準とはしません。
判断のポイント
TP53生殖細胞系列病的バリアントを背景とするLi-Fraumeni症候群では、放射線関連二次がんのリスクを踏まえ、可能なら照射を回避する治療を検討します。
鑑別・注意点
絶対的に全照射が禁止という意味ではありません。BRCA1/2保持者と同じ扱いにはせず、乳房温存・全摘と局所再発リスクを専門家と比較します。
放射線科専門医試験 2024年度 問84
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問84
解答例:c
選択肢別の解説
a|重要だが標的被覆と両立
心臓線量低減は重要ですが、腫瘍床を外してよい理由にはなりません。深吸気息止め等で両立を図ります。
b|絶対条件ではない
正中線という幾何学的位置より、標的範囲と危険臓器の線量を優先して照射野を設計します。
c|最優先の標的条件
腫瘍床は局所再発リスクの中心であり、術前画像やクリップ等を参照して確実に標的へ含めます。
d|適応による
腋窩への照射は手術とリンパ節リスクによって決まり、すべての温存照射に含めるわけではありません。
e|適応による
鎖骨上領域の照射は領域再発リスクに応じて追加し、全例の必須条件ではありません。
判断のポイント
再発リスクの高い腫瘍床を適切に含めることが、温存術後照射の基本です。心臓を避けるために標的を欠落させる計画にはしません。
鑑別・注意点
心臓・肺線量も同時に最小化します。手術記録、クリップ、術前画像から腫瘍床を把握し、呼吸管理や照射法の調整で両立を図ります。
放射線科専門医試験 2024年度 問85
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問85
解答例:e
選択肢別の解説
a|対象の区別が必要
国や分類により肛門部腺癌の割合は異なりますが、肛門管扁平上皮癌の標準治療を論じる際に腺癌を最多と一般化できません。
b|一般化できない
男女比は地域や対象集団で異なり、欧米の肛門扁平上皮癌では女性が多い集団もあります。
c|固定値として不適切
人工肛門非造設生存率は病期、治療、評価方法で変わり、一律の5年値として40%を適用できません。
d|誤り
総腸骨リンパ節は通常の肛門管癌の所属リンパ節に含めず、鼠径・内外腸骨等とは区別します。
e|正しい
肛門管扁平上皮癌では、マイトマイシンとフルオロピリミジンを併用する根治的化学放射線療法が標準です。
判断のポイント
肛門管扁平上皮癌は5-FUとマイトマイシンCを併用する根治CRTが代表的な標準です。臓器温存を目指します。
鑑別・注意点
局所制御・肛門温存・全生存は別の評価項目です。リンパ節の病期分類と予防CTVの範囲も同じ概念ではありません。
放射線科専門医試験 2024年度 問86
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問86
解答例:b
選択肢別の解説
a|所属に含む
UICC第8版の胸部食道癌では、胃小彎周囲の該当リンパ節は所属領域に含まれます。
b|本問の非所属
UICC第8版では鎖骨上リンパ節を所属として扱いません。日本食道学会の分類と混同しないことが重要です。
c|所属に含む
反回神経沿いのリンパ節は胸部食道癌の重要な所属領域です。
d|所属に含む
気管分岐下リンパ節は縦隔の所属リンパ節に含まれます。
e|所属に含む
左胃動脈沿いのリンパ節は胸部食道癌でも所属領域に含まれます。
判断のポイント
UICC TNM第8版では、鎖骨上リンパ節転移は胸部食道癌の遠隔転移に分類される。反回神経周囲・気管分岐部から胃周囲の所定のリンパ節は領域リンパ節に含まれる。
鑑別・注意点
食道癌取扱い規約の分類とUICC分類を混同しない。領域リンパ節の範囲は分類体系と版を併記して判断する。
放射線科専門医試験 2024年度 問87
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問87
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|通常は不十分
根治的放射線治療では腫瘍への十分な線量を確保するため小線源治療を組み合わせ、外照射のみを標準とはしません。
b|通常の標準ではない
小線源単独の適応はごく限定された病変に限られ、IB1期全体の標準としては扱いません。
c|条件付きの選択肢
SHAPE試験では2 cm以下など厳密に選択した低リスク例で単純子宮全摘の非劣性が示されました。IB1期全例に適用できる結論ではありません。
d|標準的選択肢
リンパ節評価を含む広汎子宮全摘は早期浸潤子宮頸癌の根治治療です。縮小手術との選択はリスク条件を確認します。
e|根治的選択肢
外照射と小線源治療を組み合わせる根治的放射線療法は、手術適応や希望等を踏まえ選択できます。
判断のポイント
FIGO 2018のIB1期に対する根治治療には、広汎子宮全摘出術と、外部照射に腔内照射を組み合わせる放射線治療がある。手術と放射線治療の選択は年齢、併存疾患、機能温存の希望などを含めて行う。
鑑別・注意点
単純子宮全摘出術は、SHAPE試験で2 cm以下かつ間質浸潤が限られた低リスク例を対象に、リンパ節評価を伴う手術として非劣性が示された。IB1期全例への適応とは区別する。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2024年度 問88
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問88
解答例:c
選択肢別の解説
a|異なる
IB期は子宮頸部に限局する病変であり、腟への進展がある本例には該当しません。
b|異なる
IB3は頸部限局で4 cm以上の病変です。大きさだけでなく進展部位も異なります。
c|正しい
傍子宮組織浸潤がなく腟上部へ進展し、最大径が4 cm未満なのでFIGO 2018のIIA1です。
d|異なる
IIA2は同じ腟上部進展でも最大径4 cm以上の場合です。
e|異なる
IIIAには腟下3分の1への進展が必要で、上半分への進展だけでは該当しません。
判断のポイント
子宮傍組織浸潤がなく、腟上部に進展する子宮頸癌はIIA期に分類される。最大径3.5 cmは4 cm未満なのでIIA1期となる。
鑑別・注意点
腟下1/3への進展はIIIA期、子宮傍組織浸潤はIIB期である。リンパ節転移があればFIGO 2018ではIIIC期となるため、局所進展とリンパ節所見を別々に確認する。
放射線科専門医試験 2024年度 問89
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問89
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|典型的ではない
下肢リンパ浮腫は骨盤リンパ節治療や手術との関連が強く、前立腺局所照射の代表的晩期障害としては選びません。
b|正しい
直腸は前立腺に接し、晩期の粘膜障害として出血や潰瘍が起こり得ます。
c|正しい
膀胱頸部等への照射で晩期の出血性膀胱炎や潰瘍が生じ得ます。
d|典型的ではない
鼠径ヘルニアは前立腺手術後等でもみられますが、局所放射線治療の代表的な粘膜性晩期障害ではありません。
e|条件による
骨盤照射後の不全骨折はあり得ますが、仙骨線量が限られる前立腺局所照射という設定では代表解にしません。
判断のポイント
前立腺局所照射では、近接する直腸と膀胱に晩期障害が生じうる。直腸・膀胱の粘膜障害は出血や潰瘍として現れ、まれに重篤化する。
鑑別・注意点
仙骨脆弱性骨折も骨盤照射後に起こりうるため、「IMRTなら生じない」とは説明できない。本問は前立腺局所照射の代表的な隣接臓器障害を選ぶ。照射範囲、骨への線量、骨粗鬆症などで骨折リスクは異なる。
放射線科専門医試験 2024年度 問90
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問90
解答例:b
選択肢別の解説
a|同時併用が標準ではない
限局期MALTリンパ腫では局所照射単独が有効な病態があり、通常は同時化学放射線療法を行いません。
b|正しい
鼻型節外性NK/T細胞リンパ腫では、DeVIC併用放射線療法など、放射線と有効な化学療法の組合せが重要です。
c|同時併用が標準ではない
限局期の低腫瘍量濾胞性リンパ腫では局所照射が選択でき、同時化学療法を一律に追加しません。
d|逐次併用と区別
限局期古典的ホジキンリンパ腫では化学療法後に照射する方法が用いられ、同時併用を標準とはしません。
e|同時併用が標準ではない
結節性リンパ球優位型は病期・リスクに応じ局所照射等を選び、同時化学放射線療法が定型ではありません。
判断のポイント
限局期の節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型では、放射線治療が重要であり、DeVIC併用などの同時化学放射線療法が標準的な選択肢となる。
鑑別・注意点
Hodgkinリンパ腫では化学療法後の放射線治療など、順次併用が基本となる。「化学療法と放射線治療を両方行う」ことと「同時に行う」ことを区別する。
放射線科専門医試験 2024年度 問91
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問91
解答例:d
選択肢別の解説
a|最高ではない
Emamiの旧来の部分容積耐容線量表では、肝不全を指標とする肝臓の値は本問の脳壊死より低い設定です。
b|最高ではない
肺臓炎は照射体積に強く依存しますが、この歴史的な3分の1体積の比較では脳より低い値です。
c|最高ではない
小腸の閉塞・穿孔を指標とする旧表の値は脳の比較値より低く設定されています。
d|正しい
Emamiの表では脳の3分の1容積のTD5/5は60 Gyで、この選択肢間では最も高い値です。現代の計画でそのまま制約値に用いるものではありません。
e|最高ではない
視神経は失明につながる直列臓器であり、旧表でも脳の部分容積値より低い耐容線量が示されています。
判断のポイント
Emamiらの1991年の耐容線量表では、大脳の1/3体積照射に対するTD5/5は60 Gyであり、提示された臓器の中で最も高い。TD5/5は5年間に5%の重篤な障害が生じると推定された線量を意味する。
鑑別・注意点
この表は通常分割照射を前提とする歴史的な推定値である。現在の治療計画では、分割法、臓器の線量体積指標、併用薬などに応じた現行の線量制約を用いる。
放射線科専門医試験 2024年度 問92
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問92
解答例:c
選択肢別の解説
a|別概念
体積効果は照射される臓器体積によって障害確率が変わる現象で、遠隔病変の反応とは異なります。
b|別概念
ホルミシスは低線量の生物学的効果に関する仮説で、非照射腫瘍の縮小を指しません。
c|正しい
照射範囲外の腫瘍にも反応が現れる現象です。免疫機序が関与しますが、臨床で必ず生じる効果ではありません。
d|別概念
高エネルギー光子の深部到達性や皮膚温存は物理的線量分布の特徴です。
e|別概念
FLASH効果は超高線量率照射による正常組織保護などの現象で、遠隔腫瘍反応とは区別します。
判断のポイント
アブスコパル効果とは、局所に放射線を照射した後、照射野外の腫瘍にも退縮などの反応が生じる現象である。抗腫瘍免疫の関与を示す実験的知見がある。
鑑別・注意点
照射野外へ散乱線が当たること自体を指す用語ではない。臨床で常に再現される効果ではなく、通常の局所照射のみで遠隔病変の制御を保証することはできない。
放射線科専門医試験 2024年度 問93
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問93
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|正しい
細胞周期の再分布で、生残細胞が次回照射時により感受性の高い時相へ移ることがあります。
b|逆方向の要因
照射間の腫瘍細胞再増殖は細胞数を増やして治療抵抗性に働き、効果増強の理由ではありません。
c|逆方向の要因
亜致死損傷の修復は細胞の生存を助けます。正常組織保護には有益でも、腫瘍効果増強とは区別します。
d|正しい
再酸素化により低酸素で抵抗性だった腫瘍細胞の放射線感受性が高まります。
e|逆方向の要因
相同組換え修復はDNA損傷からの回復に寄与し、腫瘍細胞の照射感受性を高める機序ではありません。
判断のポイント
照射間の細胞周期の再分布により、残存腫瘍細胞が放射線感受性の高い時期に移行すると、次の照射の効果が高まる。再酸素化も、低酸素による放射線抵抗性を軽減する。
鑑別・注意点
腫瘍細胞の再増殖や損傷修復は、一般に腫瘍の生存を助ける方向に働く。修復が正常組織の温存にも寄与する点と、腫瘍に対する殺細胞効果への影響を分けて考える。
放射線科専門医試験 2024年度 問94
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問94
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
腫瘍のα/βが正常組織より低い設定では、1回線量を大きくすることで相対的な腫瘍効果を高める可能性があります。実際には臓器制約等も必要です。
b|本設定に合わない
1回線量を小さくする方法は低いα/βの組織を相対的に温存するため、この仮定の腫瘍に有利とは限りません。
c|別の要因を狙う
治療期間短縮は主に腫瘍再増殖への対策で、提示されたα/βの大小関係から直接導く答えではありません。
d|優位性を導けない
通常分割を基準としても、このα/βの仮定からは寡分割の相対的な利点を検討できます。
e|本設定に合わない
加速と過分割を組み合わせても、1回線量を減らす方向はこの低α/β腫瘍に対する相対効果を高める理由になりません。
判断のポイント
LQモデルでは、α/β比が小さい組織ほど1回線量の増加による生物学的効果の増大が大きい。腫瘍のα/β比が1.5 Gy、正常組織が3 Gyという条件では、寡分割が治療可能比の改善に有利となる。
鑑別・注意点
これは設問のα/β比とLQモデルが成立するという条件に基づく比較である。実際の線量分割は臓器別の有害事象、照射体積、線量制約および臨床試験の結果を含めて決定する。
放射線科専門医試験 2024年度 問95
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問95
解答例:e
選択肢別の解説
a|主目的ではない
照射野の輪郭は主に絞りやMLCで形成します。ウェッジは照射野内の線量勾配を調整します。
b|主目的ではない
照射野外線量は漏洩・散乱等で決まり、ウェッジの主目的を照射野外線量低減とはしません。
c|別の装置要素
電子軌道を曲げる偏向磁石の働きであり、光子ビームに傾斜をつけるウェッジとは異なります。
d|主目的ではない
物理ウェッジは表面線量にも影響し得ますが、皮膚線量を上げることを目的に用いる装置ではありません。
e|正しい
ビーム内の透過率に差をつけ、深部の等線量分布を傾けることで標的形状等に合わせます。
判断のポイント
ウェッジフィルタは、照射野の一方を他方より強く減弱させ、深部の等線量分布に傾きをつける。傾斜した体表や複数の照射野を組み合わせる場合の線量補償などに用いる。
鑑別・注意点
照射野の外形を形成するコリメータや、加速器内で電子の軌道を曲げる偏向磁石とは役割が異なる。物理ウェッジと、照射中のコリメータ移動などによる動的ウェッジを区別する。
放射線科専門医試験 2024年度 問96
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問96
解答例:e
選択肢別の解説
a|主ではない
光電効果は低エネルギーと高原子番号で相対的に重要となり、1 MeVの水では主相互作用ではありません。
b|主ではない
光核反応は核反応のしきい値や断面積に依存し、この条件の水で主要な相互作用にはなりません。
c|起こらない
電子・陽電子対生成には少なくとも1.022 MeVが必要で、1 MeV光子はしきい値未満です。
d|主ではない
干渉性散乱は高エネルギーでは寄与が小さく、水での1 MeVの主要過程ではありません。
e|正しい
水のような低原子番号物質では、このエネルギー領域の光子相互作用はコンプトン散乱が主体です。
判断のポイント
1 MeV付近の光子と水との相互作用では、Compton散乱が支配的である。光子が電子にエネルギーの一部を与え、方向とエネルギーを変えて散乱される。
鑑別・注意点
電子対生成には少なくとも1.022 MeVの光子エネルギーが必要である。光電効果は低エネルギー側や高原子番号の物質で相対的に重要となる。
放射線科専門医試験 2024年度 問97
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問97
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
血流が原因でも、ゴーストの出現方向が血液の流れる方向に一致するわけではありません。
b|誤り
通常の2次元撮像では、繰り返し生じる運動によるゴーストをスライス選択方向に説明しません。
c|正しい
周期的な拍動で位相エンコードの各取得に不整合が生じ、主に位相方向へ反復像が出ます。
d|誤り
周波数方向は1回の読み出し内で高速に取得され、典型的な拍動ゴーストは位相方向に生じます。
e|誤り
典型的なゴーストには位相方向という方向性があり、全方向に均等に広がる現象ではありません。
判断のポイント
大動脈の拍動や血流による周期的な信号変動は、通常のMRIでは位相エンコード方向にゴーストを生じる。横断像でも、アーチファクトの方向は血管の走行方向そのものでは決まらない。
鑑別・注意点
位相エンコード方向の変更、心電同期、飽和パルスなどが対策となる。磁化率による画像歪みなど、別の機序のアーチファクトとは区別する。
放射線科専門医試験 2024年度 問98
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問98
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
紫外線は電磁波ですが、MRIで核スピンを共鳴励起する周波数帯とは異なります。
b|誤り
赤外線による熱励起を利用する装置ではありません。
c|誤り
γ線のような電離放射線を核スピン励起に使用しません。
d|正しい
静磁場に対応するラーモア周波数の高周波パルスを照射します。水素では約42.58 MHz/Tです。
e|誤り
臨床MRIの核磁気共鳴周波数は通常ラジオ波帯であり、マイクロ波帯ではありません。
判断のポイント
MRIでは、静磁場中のプロトンのLarmor周波数に対応するラジオ波(RF)パルスを用いて磁化を励起する。RF磁場によって磁化の向きを変え、横磁化を形成する。
鑑別・注意点
信号受信では歳差運動する横磁化による電磁誘導を利用する。X線やガンマ線を照射して画像を作る検査とは原理が異なる。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問99
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問99
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
小児CTは体格や検査目的に応じて管電圧・管電流等を調整し、成人条件を一律に用いません。
b|誤り
自動露出制御も小児に適切な設定で利用できます。装置機能を使わず固定条件にすること自体が最適化ではありません。
c|正しい
多相撮影は被ばくを増やすため、診断上必要な特別な適応に限り、通常は必要最小限の相数にします。
d|誤り
投与放射能の設定は体格と薬剤別の指針に従います。静止の可否だけで増量を正当化しません。
e|誤り
小児核医学は薬剤別の体重補正等を用い、成人の局所吸収線量に単一係数を掛けるだけでは投与量を決められません。
判断のポイント
小児の造影CTでは、診断目的を満たす必要最小限の撮影範囲と相数を選ぶ。多相撮影は、それぞれの相が診療判断に必要な場合に限定する。
鑑別・注意点
CT条件は体格や年齢、検査目的に合わせ、自動露出制御も適切に用いる。核医学の投与量も体重、薬剤別の基準投与量・最低投与量などで最適化し、安静可能時間だけを理由に任意に増減しない。
放射線科専門医試験 2024年度 問100
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問100
解答例:c
選択肢別の解説
a|通常の第一選択ではない
必要時には造影CTも行えますが、まず超音波等で評価できるか検討します。緊急の救命診断を妊娠だけで遅らせてはいけません。
b|次の選択肢
非造影MRIは超音波で診断困難な場合などに有用ですが、迅速で利用しやすい超音波が通常の初期検査です。
c|正しい
電離放射線を用いず、胆道・尿路・産科的病態などを迅速に評価できるため通常の第一選択です。
d|通常の第一選択ではない
単純X線にも適応はありますが、妊娠中の急性腹症全般でまず選ぶ検査ではありません。
e|通常の第一選択ではない
消化管透視は急性腹症の初期評価として適応が限定され、通常は超音波から始めます。
判断のポイント
妊婦の急性腹症では、一般に超音波検査を初期検査として用いる。電離放射線を使わず、胆道・尿路・産婦人科領域などを迅速に評価できる。
鑑別・注意点
超音波で診断できない場合は、疑う疾患と緊急度に応じてMRIなどを追加する。母体の診療に必要なCTまで一律に避けるべきではなく、診断を遅らせる不利益も考慮する。
放射線科専門医試験 2024年度 問101
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問101
解答例:c
選択肢別の解説
a|本問の拡大業務ではない
本問の時点の業務拡大は指定された行為に限られ、超音波造影剤の静注一般まで認めるものではありません。
b|医師の診断と区別
読影補助や画像確認と、医師が行う診断としての一次読影を混同してはいけません。
c|正しい
2021年の業務拡大では、医師等の指示と必要な研修等を前提に、確保された動脈路への造影剤注入装置の接続等が追加されました。
d|本問の拡大業務ではない
放射性医薬品を用いる治療の実施を、診断目的の投与等に関する業務拡大と同一には扱えません。
e|本問の拡大業務ではない
アドレナリン筋注を診療放射線技師が一般的に実施できるという業務拡大ではありません。
判断のポイント
2021年の業務範囲拡大により、造影剤を使用する検査に伴い、既に確保された動脈路に造影剤注入装置を接続する行為が診療放射線技師の業務に加わった。
鑑別・注意点
動脈を穿刺して新たに動脈路を確保する行為まで認めたものではない。医師の指示、所定の研修などの実施要件と、検査目的の投与・治療目的の投与の違いを確認する。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2024年度 問102
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問102
解答例:e
選択肢別の解説
a|最高ではない
胃癌リスクの増加は観察されていますが、提示された部位の過剰相対リスク比較では女性乳癌が高い群に当たります。
b|最高ではない
肝癌にも放射線関連リスクはありますが、この部位比較で女性乳癌を上回る代表値とはしません。
c|最高ではない
子宮癌の部位別リスクは組織や解析集団にも依存し、女性乳癌と同じ高い過剰相対リスクを示すとは限りません。
d|最高ではない
膵癌の推定には不確実性もあり、提示された中で最高の過剰相対リスクとして選ぶ部位ではありません。
e|正しい
女性乳癌は被爆者研究で放射線感受性の高い部位です。過剰相対リスクと過剰症例数は別の指標で、年齢等にも依存します。
判断のポイント
原爆被爆者の疫学調査では、提示された部位の中で女性乳房は放射線による過剰相対リスクが高い。過剰相対リスクは、非被曝時の発がん率に対する相対的な増加分を表す。
鑑別・注意点
過剰相対リスク、過剰絶対リスク、実際のがん症例数は異なる指標である。被曝時年齢、到達年齢、性別などにも依存するため、「最もがんが多い臓器」という説明に置き換えない。
放射線科専門医試験 2024年度 問103
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問103
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|正しい
通常の職業被ばくの実効線量限度は5年間100 mSvかつ1年間50 mSvです。年50だけを満たせば十分という意味ではありません。
b|正しい
手部等の被ばくが体幹より大きい場合は、不均等被ばくとして該当部位の線量も測定・評価します。
c|誤り
妊娠中も業務内容と法令に応じた線量管理が必要で、本人の希望だけで測定を省略できません。
d|誤り
非密封線源を扱うことだけで全員に直読式線量計を義務付けるという規定ではなく、測定対象と方法を適切に選びます。
e|誤り
患者への医療被ばくに線量限度を適用しないことと、業務従事者の職業被ばく限度を超えてよいことは別です。
判断のポイント
通常の放射線業務従事者の実効線量限度は5年間で100 mSv、かつ1年間で50 mSvである。手指などの局所被曝が体幹部より高くなる場合は、適切な部位の線量も測定する。
鑑別・注意点
妊娠中の線量限度は、本人の希望だけで適用を除外できない。患者の医療被曝に線量限度を適用しないことと、医療従事者の職業被曝の管理は別である。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問104
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問104
解答例:b
選択肢別の解説
a|通常の個人情報
住所は個人識別につながる情報ですが、住所であることだけで要配慮個人情報になるわけではありません。
b|正しい
人種は不当な差別等を避けるため特別な配慮を要する情報として法律上列挙されています。
c|通常の個人情報
氏名は典型的な個人情報ですが、それだけで要配慮個人情報には分類されません。
d|通常の個人情報
生年月日は個人情報に該当し得ますが、その項目だけで要配慮個人情報ではありません。
e|通常の個人情報
本人を識別できるメールアドレスは個人情報になり得ますが、それだけで特別な要配慮区分にはなりません。
判断のポイント
個人情報保護法では、人種は、不当な差別や偏見などの不利益が生じないよう取扱いに特に配慮を要する個人情報に含まれる。病歴や障害に関する情報なども要配慮個人情報である。
鑑別・注意点
氏名、住所、生年月日、メールアドレスも、個人を識別できる場合は個人情報となるが、それだけで要配慮個人情報の区分に入るわけではない。
参考文献
放射線科専門医試験 2024年度 問105
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問105
解答例:c
選択肢別の解説
a|誤り
HISは病院情報システムを意味し、放射線部門情報システムそのものはRISです。
b|誤り
IHEは医療情報システム間の連携を促す取組で、病院情報システムの略称ではありません。
c|正しい
PDIはPortable Data for Imagingで、可搬媒体による画像情報交換に関するIHEの統合プロファイルです。
d|誤り
RISは放射線部門情報システムです。画像保管・通信を主に担うシステムはPACSです。
e|誤り
PACSは画像保管通信システムで、医療情報連携を進める取組の名称はIHEです。
判断のポイント
PDIはPortable Data for Imagingの略で、画像などの医用情報を可搬媒体で施設間共有するためのIHE統合プロファイルである。国内では「連携用医用情報」と表記される。
鑑別・注意点
HISは病院情報システム、RISは放射線部門情報システム、PACSは医用画像の保存・通信システムである。IHEは標準規格の活用によって医療情報システムの相互運用性を高める取組を指す。
参考文献