第20回 核医学専門医試験 解答・解説

核医学専門医試験・第20回(2023年)

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解答候補として掲載:問18、問19、問21、問24、問27、問35、問40、問50。各項目に理由を記載しています。

総合・問1

出題テーマ医用核種の壊変形式

解答例:b

解答例

考え方

Ga68は主に陽電子を放出するPET核種であり、Ga67の電子捕獲とも区別する。

各選択肢の解説

  • a:正しい — F18は主に陽電子壊変をする。
  • b:誤り — Ga68はベータマイナスではなく主にベータプラス壊変。
  • c:正しい — Tc99mは主に核異性体転移でTc99となる。
  • d:正しい — I123は電子捕獲核種である。
  • e:正しい — Ra223はアルファ壊変しRn219となる。

根拠・参考文献

総合・問2

出題テーマ核変換と核子総数

解答例:a

解答例

考え方

アルファ粒子として陽子2個・中性子2個を放出すると質量数が4減る。他の提示過程では質量数を保つ。

各選択肢の解説

  • a:正しい — ヘリウム核を放出するため質量数が減る。
  • b:該当しない — 中性子から陽子への変換で、核子総数は同じ。
  • c:該当しない — 陽子から中性子への変換で、核子総数は同じ。
  • d:該当しない — 電子を捕獲して陽子を中性子へ変えるが質量数は同じ。
  • e:該当しない — 核の励起エネルギーを失う過程で核子総数は変わらない。

根拠・参考文献

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総合・問3

出題テーマ吸収線量と防護量の単位

解答例:d

解答例

考え方

吸収線量は単位質量当たりに与えられたエネルギーで、Gyで表す。

各選択肢の解説

  • a:誤り — Bqは毎秒の核変換数で放射能の単位。
  • b:誤り — 空気中の電離電荷に基づく照射線量の単位。
  • c:誤り — eVはエネルギーであり、物質の単位質量当たりの量ではない。
  • d:正しい — 1Gyは1J/kgに相当する。
  • e:誤り — Svは等価線量・実効線量等の防護量に用いる。

根拠・参考文献

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総合・問4

出題テーマPETの同時計数と陽電子飛程

解答例:b

解答例

考え方

消滅時に生じる一対の511keV光子を測る。放射核の位置と消滅位置の差は分解能を損なう一因となる。

各選択肢の解説

  • a:通常法では誤り — 通常のPETは消滅光子のエネルギーだけで陽電子核種を分離できない。研究的分離法とは区別する。
  • b:正しい — 陽電子と電子の消滅で生じる光子を同時計数する。
  • c:誤り — 一般的なPETは多数のリング状検出器を用いる。
  • d:一般には逆 — 同じ条件なら小径化で対象から見込む立体角が増え、感度向上を得られる。装置構成にも依存する。
  • e:誤り — 飛程が長いほど消滅位置が発生位置から離れ、空間分解能を悪くする。

根拠・参考文献

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総合・問5

出題テーマSPECTリングアーチファクト

解答例:d

解答例

考え方

検出器の固定位置にある感度むらが回転収集で蓄積すると、再構成像に輪状のむらを作る。

各選択肢の解説

  • a:主因ではない — 体動は位置ずれや輪郭の歪みを作るが、固定した感度むら由来のリングとは区別する。
  • b:主因ではない — カウント不足は主に統計ノイズを増やす。
  • c:主因ではない — 半周収集による方向依存の歪みとは機序が異なる。
  • d:正しい — 均一性補正の不良や検出器感度の局所差がリングとして現れる。
  • e:主因ではない — 高集積臓器は散乱・再構成のストリーク等を作り得るが、ここでの典型原因は感度不均一。

根拠・参考文献

総合・問6

出題テーマOSEMと補正・動態解析の区別

解答例:c

解答例

考え方

OSEMは投影データから分布を求める逐次近似再構成法である。減弱補正・散乱補正・速度論解析とは役割が異なる。

各選択肢の解説

  • a:誤り — Chang法は主として一様減弱を仮定する減弱補正。
  • b:誤り — DEWは二つのエネルギー窓を使う散乱補正。
  • c:正しい — 部分集合に分けたデータを使い、ML-EMの更新を効率化する。
  • d:誤り — Patlakは時間放射能データに基づく動態の図式解析。
  • e:誤り — TEWは主窓の両側窓を用いる散乱補正。

根拠・参考文献

総合・問7

出題テーマRa223の壊変系列と集積部位

解答例:d

解答例

考え方

Ra223はアルカリ土類金属で、骨形成部位へ集まる。前立腺癌細胞への特異的取り込みではない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — アルファ線が治療線量の中心だが、少量の光子放出もある。
  • b:誤り — 物理的半減期は約11.4日。
  • c:誤り — Caと同じ族で、Kとは異なる。
  • d:正しい — 娘核種の壊変を経て安定なPb207へ至る。
  • e:誤り — カルシウム類似体として骨表面へ取り込まれ、癌細胞そのものを選択する仕組みではない。

根拠・参考文献

総合・問8

出題テーマFlutemetamolの化学性質と排泄

解答例:a

解答例

考え方

Flutemetamolは血液脳関門を通り、線維性アミロイドβへ結合する。動物とヒトの排泄比率を混同しない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 脳移行に適した非イオン性の標識化合物である。
  • b:添付文書と整合 — ヒトの外挿排泄量では腎経路が主と記載され、腸内容物への分布も大きい。動物の糞中優位データをそのまま転用しない。
  • c:正しい — 溶解のため製剤にエタノールが含まれ、過敏・アルコールへの注意が必要。
  • d:正しい — 正常白質にも非特異的集積があり、灰白質とのコントラストで読む。
  • e:正しい — 脳内で線維性アミロイドβ沈着を標的にする。

根拠・参考文献

総合・問9

出題テーマECDの細胞内代謝による保持

解答例:b

解答例

考え方

ECDは脳へ移行後にエステラーゼ等によって親水性の形へ変わり、脳実質に保持される。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 主にアミロイドへの結合を利用する。
  • b:正しい — 脂溶性の薬が細胞内で親水化され、保持に酵素反応が関わる。
  • c:該当しない — 標識アルブミンは主に血液プールを反映する。
  • d:該当しない — 非特異的アミン結合等による保持で、ECDと同じ酵素トラップを主機序としない。
  • e:該当しない — DATへの結合を利用する。

根拠・参考文献

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総合・問10

出題テーマTc製剤の標的集積機序

解答例:c

解答例

考え方

骨製剤は骨塩表面のハイドロキシアパタイトへの結合を利用する。輸送体、受容体、電位依存の取り込みを区別する。

各選択肢の解説

  • a:誤り — DTPAは親水性で糸球体濾過を利用し、脂溶性脳移行薬ではない。
  • b:誤り — MAAは粒子による肺微小血管への一時的捕捉。
  • c:正しい — MDPは骨形成・灌流に応じて骨塩表面へ集まる。
  • d:誤り — MIBIは脂溶性カチオンとして膜電位に依存し、FDG型の代謝トラップではない。
  • e:誤り — PMTの肝取り込み・胆汁排泄は輸送過程で、GSAの受容体結合と混同しない。

根拠・参考文献

総合・問11

出題テーマ壊死・灌流・脂肪酸代謝の心筋薬

解答例:a

解答例

考え方

抗ミオシン抗体は膜が損傷した壊死心筋の細胞内ミオシンを標的とする。現在の使用可能性と機序の知識は分けて考える。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 壊死で露出した心筋ミオシンへ結合する。
  • b:誤り — Tetrofosminは通常室温で調製し、MIBI等の加熱工程と異なる。
  • c:誤り — 初回心筋抽出は通常Tl201の方が高い。
  • d:誤り — ピロリン酸の集積はカルシウム関連等の機序で、K類似体のNa/Kポンプ輸送ではない。
  • e:誤り — BMIPPはβ酸化されにくい構造を持ち、脂質プールへの保持により評価できる。

根拠・参考文献

総合・問12

出題テーマジェネレータとタンパク質Tc標識

解答例:d

解答例

考え方

Mo99からTc99mを過テクネチウム酸として溶出する。生体分子への金属標識には二官能性キレート剤を利用できる。

各選択肢の解説

  • a:誤り — Mo99は約66時間、Tc99mは約6時間で、親の方が長い。
  • b:誤り — Tcの光子をアクリルだけで十分遮蔽せず、鉛・タングステン等を選ぶ。
  • c:誤り — 溶出時は通常過テクネチウム酸イオンで、コロイドは後から製剤化する。
  • d:正しい — 金属を保持する部位とタンパク質へ結合する部位をつなぐ。
  • e:誤り — HMDPは添付文書どおりの混和が必要で、添加したままの静置だけでよいとはしない。

根拠・参考文献

関連する過去問

総合・問13

出題テーマ比放射能の減衰の逆算

解答例:d

解答例

考え方

I123の半減期を約13時間とすると、39時間は約3半減期。過去の放射能は現在の約8倍となる。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 減衰を無視した値である。
  • b:誤り — 1半減期しかさかのぼっていない。
  • c:誤り — 2半減期の逆算に相当し、39時間に足りない。
  • d:正しい — 50×2の3乗で約400MBq/μmol。
  • e:誤り — 4半減期の逆算に相当し、過大。

根拠・参考文献

総合・問14

出題テーマ有効半減期から生物学的半減期を求める

解答例:e

解答例

考え方

逆数の関係1/Teff=1/Tphys+1/Tbioを使う。Tl201の物理的半減期を約3.04日とすると生物学的半減期は約8日になる。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 有効半減期より短い生物学的半減期にはならない。
  • b:誤り — 有効半減期より短く、逆数の和と整合しない。
  • c:誤り — この値では有効半減期が約1.5日となり短すぎる。
  • d:誤り — 逆数式へ代入すると有効半減期が約1.9日となる。
  • e:最も近い — 約3.04×2.2÷(3.04−2.2)=約8.0日で、選択値が最も近い。

根拠・参考文献

総合・問15

出題テーマRb81/Kr81mジェネレータ

解答例:b

解答例

考え方

Kr81mは親Rb81から供給され、短半減期の換気検査用核種となる。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — F18は通常サイクロトロンで製造する。
  • b:正しい — Rb81の娘Kr81mをジェネレータから得る。
  • c:該当しない — In111は通常加速器製造核種。
  • d:該当しない — I123も通常サイクロトロン製造。
  • e:該当しない — Tl201も通常加速器で製造される。

根拠・参考文献

総合・問16

出題テーマ短半減期PET注射剤の出荷判定

解答例:c

解答例

考え方

無菌試験は培養に時間がかかるため、短半減期薬では工程の妥当性等を保証した上で投与後に結果を確認する。必要な品質試験が不要になる意味ではない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 外観・色等の性状にも規格と確認手順がある。
  • b:一律には誤り — 試験頻度は薬剤と検証済み工程により異なり、全製剤で全残留溶媒を毎回測定と固定しない。
  • c:正しい — 培養結果の判定は投与後となるが、無菌工程の管理と不適合時対応が必要。
  • d:誤り — 各製剤の承認・基準の許容純度で判定し、必ず100%でなければ不可とはしない。
  • e:誤り — 異核種は光子スペクトルや半減期等で評価し、化学形分離と区別する。

根拠・参考文献

総合・問17

出題テーマ無菌調製とアルコール乾燥

解答例:e

解答例

考え方

ゴム栓の消毒後は適切な接触時間を取り、乾燥させてから穿刺する。アルコールが濡れている方がよいという操作ではない。

各選択肢の解説

  • a:原則として適切 — 無菌性と作業者防護のため、適切な安全キャビネット等を使う。施設の妥当性確認が必要。
  • b:一般的注意として適切 — 調製後の任意希釈は標識安定性を損ない得る。例外は製剤指定の許容条件に従う。
  • c:一般的注意として適切 — 陽圧による漏出・エアロゾルを避け、指定された圧管理を行う。
  • d:正しい — 無菌操作に用いる器材も滅菌済みを選ぶ。
  • e:誤り — 消毒剤が乾燥するのを待つ。アルコールは乾燥した瞬間だけ殺菌する、という説明もしない。

根拠・参考文献

総合・問18

出題テーマMIRD係数と体内動態

解答例:b

独自解答候補・解答例・基本の臓器平均MIRDを前提

考え方

基本の臓器平均MIRD法は線源臓器の時間積分放射能とS値を用いる。化学形は分布と滞留に影響するため、患者線量そのものが化学形に無関係ではない。

各選択肢の解説

  • a:基本臓器平均法では誤り — 臓器内を一様とする簡略法では不均一性を直接表せない。現代のボクセル線量計算まで不可能とはしない。
  • b:正しい — 放出放射線の種類とエネルギーを線量係数に含めて扱える。
  • c:基本モデルの説明として誤り — 従来の標準数学ファントムによる計算法であり、実患者CTを必須としない。個別CTを使う発展法はある。
  • d:誤り — 必要なのは臓器放射能の時間積分で、洗い出しを記述するのに血流値を必ず別途測るわけではない。
  • e:係数の説明として誤り — 物理的S値は核種・形状等に依存する。化学形は主に取り込み・排泄を変え、時間積分放射能を通じ線量へ影響する。

根拠・参考文献

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総合・問19

出題テーマ特別措置病室の再利用と記録保存

解答例:b

独自解答候補・解答例・b。cの旧保存期間には改正時点の注記

考え方

治療後に汚染検査・清掃と必要な確認を行えば一般患者の病室として使える。保存期間は通知改正時点を確認し、古い2年の記載を現行の最低要件として使わない。

各選択肢の解説

  • a:適切 — トイレを備えた個室等の患者管理条件を整える。
  • b:誤り — 退出後の放射線・汚染の安全確認により一般病室へ戻して使用できる。
  • c:時点上の注意が必要 — 2022年改正は使用帳簿を1年ごとに閉鎖し閉鎖後5年保存とする。「少なくとも2年」が2年で廃棄可という意味なら不十分。
  • d:適切 — 関係者以外の立入り防止と注意事項の表示を行う。
  • e:適切 — 他の入院患者への実効線量を3か月1.3mSv以下に保つ。

根拠・参考文献

総合・問20

出題テーマ治療病室の遮蔽と患者退出

解答例:a

解答例

考え方

放射線治療病室の画壁外の構造基準と、他患者の病室・公衆等の線量制約は対象と期間が異なる。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 放射線治療病室の画壁等外側は1mSv/週という構造基準で、提示値ではない。
  • b:基準の一つとして正しい — I131の線量率に基づく退出条件に30μSv/hがある。個別積算評価等の他の方法もある。
  • c:正しい — 公衆1mSv/年、介助者5mSv/一連の治療を基に退出を評価する。
  • d:正しい — Lu177-DOTATATEの退出測定基準は1mで18μSv/h以下。
  • e:正しい — 一般病室等の他患者には3か月1.3mSv以下の管理が必要。

根拠・参考文献

総合・問21

出題テーマ実投与放射能とCT線量の記録

解答例:e

独自解答候補・解答例・第一版の列挙項目原文の再照合は未完

考え方

管理の中心は薬剤名、患者へ実際に入った放射能、併用CTの線量情報。残存量は実投与量を求める上で重要だが、独立した必須記録項目との区別を問う。

各選択肢の解説

  • a:必要 — 製剤と核種によって線量が異なるため薬剤名を記録する。
  • b:必要 — PET/CTのCTも患者被曝に含まれ、CTDIvol・DLP等を管理する。
  • c:必要 — 処方量でなく実際の投与放射能が線量管理の基礎。
  • d:必要 — SPECT/CTのCTも記録対象となる。
  • e:設問の解答候補 — 残存量そのものを独立必須項目とするのでなく、必要に応じ差し引いて実投与量を記録する。残留を無視してよい意味ではない。

根拠・参考文献

総合・問22

出題テーマ脳薬剤の投与・撮像タイミング

解答例:c

解答例

考え方

DAT画像の通常撮像は投与3〜6時間後。脳血流薬の使用時間と負荷から注入までの間隔も統一する。

各選択肢の解説

  • a:旧来の非安定化製剤では正しい — HMPAOは調製後の安定性が限られ、製品の指定使用時間に従う。全ての改良型まで同じ期限としない。
  • b:概ね正しい — ECDは早期に脳へ分布し、数%の投与放射能が実質へ保持される。
  • c:誤り — 24時間を標準とせず、通常は投与3〜6時間後に収集する。
  • d:正しい — IMPには再分布があり、注入からの時間で相対分布が変わる。
  • e:正しい — 負荷反応には時相差があるため、施設内プロトコールで時間を一定にする。

根拠・参考文献

総合・問23

出題テーマアミロイド陽性と認知症重症度の区別

解答例:d

解答例

考え方

アミロイドPETは沈着の有無を評価し、認知症の重症度を直接測定する検査ではない。陽性だけではAD臨床診断は確定しない。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 標識薬ごとに推奨放射能が違う。
  • b:正しい — 取り込み・非特異的分布の洗い出しが異なるため、標準待機時間も違う。
  • c:概ね正しい — 陰性はAD病理を主因とする認知症に否定的。ただし技術的限界と臨床情報は確認する。
  • d:誤り — 症状・機能低下の程度を沈着量だけで直接段階化できない。
  • e:通常の視覚読影として正しい — Florbetapirは陽性・陰性を判定する。研究・治療評価での定量解析まで禁止する意味ではない。

根拠・参考文献

総合・問24

出題テーマ旧アミロイドPET適正使用の対象

解答例:e

独自解答候補・歴史的な解答例・指定された第2版

考え方

第2版の問いは、認知機能障害があり診断上の不確実性を解決する検査の適応を問う。後年の抗アミロイド治療選択への適応拡大と分ける。

各選択肢の解説

  • a:当時は不適切 — 無症候者の一般的発症予測やスクリーニングに用いない。
  • b:当時は不適切 — 通常の治療後経過観察のための反復検査を一律に推奨しない。
  • c:当時は不適切 — 自覚症状だけで客観的認知機能障害がない場合は一般的対象としない。
  • d:当時は通常不適切 — 典型的臨床診断が既に得られているだけでは追加検査の意義が乏しい。治療選択に伴う現在の適応とは別。
  • e:適切 — 若年発症など非典型例で、血管性病変等を除外して病理背景を確かめる意義がある。

根拠・参考文献

総合・問25

出題テーマDLBの併存アミロイドと灌流分布

解答例:b

解答例

考え方

DLBでもアミロイドβ病理の併存は多く、アミロイド陽性を見られない所見としない。DAT低下と血流低下は別の指標である。

各選択肢の解説

  • a:あり得る — DLBにもAD病理が併存し、皮質のアミロイド集積を示すことがある。
  • b:典型性が低い — 線条体DAT低下を、そのまま同部位の特徴的血流低下へ置き換えない。
  • c:典型的 — 心臓交感神経障害により心縦隔比が低下し得る。
  • d:典型的 — 黒質線条体ドパミン神経障害でDAT集積が低下する。
  • e:支持所見 — 後頭葉低下に比べ後部帯状回が保たれるcingulate island signが見られる。

根拠・参考文献

関連する過去問

総合・問26

出題テーマIomazenilの中枢受容体結合

解答例:e

解答例

考え方

IomazenilはGABA-A複合体の中枢性ベンゾジアゼピン結合部位を標的とする。受容体と輸送体は別物である。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — DTPAの主な腎分布・排泄は糸球体濾過による。
  • b:該当しない — ECDは拡散後の細胞内代謝で保持される。
  • c:該当しない — HMPAOも細胞内で親水化される脳血流薬。
  • d:該当しない — Ioflupaneはドパミントランスポーターへの結合。
  • e:正しい — 中枢ベンゾジアゼピン受容体結合部位を評価する。

根拠・参考文献

関連する過去問

総合・問27

出題テーマアデノシン負荷の禁忌と選択

解答例:a

独自解答候補・解答例

考え方

安定した大動脈瘤など運動で血圧負荷を避けたい症例では薬剤負荷を検討できる。大動脈瘤の急性症状や循環動態に問題がないことが前提。

各選択肢の解説

  • a:条件付きで適する — 安定例では強い運動負荷を避けて灌流評価できる。解離・切迫破裂を疑う状況には適用しない。
  • b:不適切 — 気管支攣縮を誘発するおそれがあり、活動性喘息等は禁忌・回避条件。
  • c:不適切 — 非代償性心不全ではまず全身・循環状態を安定化する。
  • d:不適切 — 血圧低下をさらに起こすリスクがある。
  • e:不適切 — 房室伝導抑制を悪化させ得るため、ペースメーカーのない高度ブロックでは避ける。

根拠・参考文献

総合・問28

出題テーマ心臓トレーサの評価対象

解答例:e

解答例

考え方

MIBGはノルアドレナリン類似体で、交感神経終末の取り込み・保持をみる。酸素消費量の直接測定ではない。

各選択肢の解説

  • a:正しい — N13アンモニアの心筋取り込みから灌流を評価する。
  • b:正しい — 適切な糖利用促進条件で生存心筋を検出する。
  • c:正しい — Ga67は活動性の心筋炎症を描出し得る。
  • d:正しい — MIBIは代表的な心筋灌流薬。
  • e:誤り — 心交感神経機能の評価で、酸素代謝の直接測定薬ではない。

根拠・参考文献

総合・問29

出題テーマ左脚ブロックと心筋SPECT偽陽性

解答例:c

解答例

考え方

左脚ブロックの典型的偽陽性は中隔側で、側壁と取り違えない。負荷法とゲート機能、体位追加を合わせて判定する。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 体位を変えると横隔膜による下壁減弱が改善することがある。
  • b:正しい — 正常心筋の糖利用を抑えるため、所定の長時間絶食等を行う。
  • c:誤り — 左脚ブロックでは特に中隔の偽陽性灌流欠損に注意する。
  • d:正しい — カフェインはアデノシンによる血管拡張を妨げ、虚血を過小評価し得る。
  • e:正しい — 開心術後は中隔の動きが変わっても壁厚増加が保たれるなど、不一致を示し得る。

根拠・参考文献

関連する過去問

総合・問30

出題テーマ心筋像の減弱とapical thinning

解答例:b

解答例

考え方

心尖部は壁が薄いため部分容積効果で低く見えることがある。集積の低い部位をすぐ病変としない。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 右室圧・容量負荷や肥大で右室が描出されやすくなる。
  • b:誤り — 正常心尖部は薄く、apical thinningとして低く見えることがある。
  • c:あり得る — MIBGでは後下壁の生理的低下や加齢・減弱の影響に注意する。
  • d:正しい — 大きな体格と横隔膜等で後下壁の減弱が目立つことがある。
  • e:正しい — 乳房による光子減弱が前壁低集積の原因になる。

根拠・参考文献

総合・問31

出題テーマBMIPPの保持と虚血メモリー

解答例:e

解答例

考え方

虚血後は血流が戻っても脂肪酸利用の低下が残り、BMIPP低下が灌流低下より大きくなることがある。

各選択肢の解説

  • a:正しい — メチル基を持つ脂肪酸類似体である。
  • b:概括的には正しい — 脂肪酸輸送体CD36等を介する取り込みが関与する。受動過程もあり単一機序には限定しない。
  • c:正しい — 取り込まれた後に主に脂質プールへ保持される。
  • d:正しい — CD36欠損では心筋の脂肪酸取り込みが障害され、BMIPPが著明に低下し得る。
  • e:誤り — 典型的虚血メモリーではBMIPPの低下の方が広く、血流薬より保持されるという向きは逆。

根拠・参考文献

総合・問32

出題テーマFDG前処置とメトホルミンの残存影響

解答例:d

解答例

考え方

メトホルミンによる腸管FDG集積は短い休薬で必ず消えるものではない。糖尿病治療薬の調整は血糖管理と検査目的を踏まえて医師が決める。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 通常の腫瘍PETでは少なくとも4時間程度以上の絶食を行い、指針・施設条件に従う。
  • b:正しい — 筋肉の運動や会話を抑え、非腫瘍性取り込みを減らす。
  • c:正しい — 尿中放射能を減らし膀胱被曝と骨盤読影への影響を軽減する。
  • d:誤り — 前日中止で影響が消失する保証はなく、48時間休薬でも腸管に影響が残ることがある。
  • e:正しい — 投与直前のインスリンは筋肉へ糖・FDGを取り込ませる。

根拠・参考文献

総合・問33

出題テーマ腫瘍組織型とFDG集積

解答例:c

解答例

考え方

FDG集積は組織型と増殖能に依存する。HER2陽性乳癌は比較的高集積を示す傾向があるが、全例で一律ではない。

各選択肢の解説

  • a:一般に低め — 通常型前立腺癌は低集積が多い。高悪性度・脱分化例は例外。
  • b:一般に低め — 粘液・印環細胞成分は低集積を示すことがあり、陰性で癌を否定しない。
  • c:最も適切 — HER2過剰発現等と高FDG集積の関連が原著で報告される。
  • d:一般に低め — 高分化HCCは肝背景とのコントラストが低いことがある。
  • e:一様に高くない — 淡明細胞型RCCの集積は変動し、尿路の高放射能も検出を妨げる。

根拠・参考文献

総合・問34

出題テーマ正常甲状腺とトレーサ分布

解答例:a

解答例

考え方

通常のFDG検査で正常甲状腺は明瞭な高集積を示さない。びまん性または限局性に目立つ場合は背景疾患を検討する。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 正常では目立たず、甲状腺炎や腫瘍などで集積が増すことがある。
  • b:該当しない — MIBIは正常甲状腺にも早期集積する。
  • c:該当しない — 過テクネチウム酸はNISを通して甲状腺へ取り込まれる。
  • d:該当しない — 放射性ヨウ素は正常甲状腺に取り込まれる。
  • e:該当しない — Tl201も甲状腺に集積を示し得る。

根拠・参考文献

総合・問35

出題テーマ2023年のFDG保険診療の対象

解答例:a

独自解答候補・歴史的な解答例・2023年時点の保険要件

考え方

この設問は試験当時の日本の保険適用を問う。臨床的有用性と保険対象は同一ではなく、後年の認知症診療制度へ読み替えない。

各選択肢の解説

  • a:当時の対象外 — 認知症原因鑑別としての脳FDGを、列挙の保険診療へ含めない。アミロイドPETとは別薬剤。
  • b:条件付き対象 — 心サルコイドーシスの炎症部位診断が対象。
  • c:条件付き対象 — 外科治療を要する難治性部分てんかんの焦点診断が対象。
  • d:条件付き対象 — 他検査で判断できない虚血性心不全の生存心筋診断等、所定要件を満たす場合。
  • e:条件付き対象 — 巨細胞性動脈炎等で他検査による活動性診断が困難な場合に適用がある。

根拠・参考文献

総合・問36

出題テーマMAA粒子数と肺血管の安全性

解答例:e

解答例

考え方

閉塞する微小血管は全体のごく一部で、多くの肺血管が開存することが主要な安全性の理由。重症肺高血圧や右左シャントでは粒子数を調整する。

各選択肢の解説

  • a:補助的理由 — 一時的に分解・消失するが、それだけでは投与直後の安全を説明できない。
  • b:主理由でない — 気管支ではなく肺血管の塞栓リスクを考える問い。
  • c:主理由でない — 血管径が小さくても大量に閉塞すれば危険で、閉塞の割合が重要。
  • d:主理由でない — ヒト由来成分であっても粒子やアレルギー等への配慮が必要。
  • e:最も適切 — 使用粒子数は肺血管全体に比べ十分少なく、広い血流路が残る。

根拠・参考文献

関連する過去問

総合・問37

出題テーマDMSA静態像と腎血管性高血圧

解答例:e

解答例

考え方

腎皮質の形態・局所機能はDMSA静態像で評価する。血管狭窄の機能的影響はACE阻害薬負荷などの動態評価が適する。

各選択肢の解説

  • a:有用 — 梗塞による局所皮質欠損を捉え得る。
  • b:有用 — 急性の皮質障害や後の瘢痕評価に用いる。
  • c:有用 — 腎の大きさ、皮質分布、分腎機能を評価できる。
  • d:間接的に有用 — 逆流自体の描出でなく、逆流に伴う腎皮質瘢痕を評価する。
  • e:相対的に低い — DMSAのみで腎血管性高血圧の機能的判定は難しく、負荷動態検査等を選ぶ。

根拠・参考文献

総合・問38

出題テーマ唾液腺の酸刺激排泄

解答例:d

解答例

考え方

過テクネチウム酸の唾液腺取り込みと酸刺激後の排泄を評価する。集積だけでなく機能曲線を読む。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 通常は過テクネチウム酸を用い、DTPAではない。
  • b:一般に誤り — 多形腺腫は通常欠損を示し、Warthin腫瘍などの集積とは異なる。
  • c:誤り — SAPHOでは骨病変の画像評価が中心で、唾液腺機能検査を標準診断としない。
  • d:正しい — クエン酸等の刺激で分泌・洗い出し反応を評価する。
  • e:誤り — 通常量はこれより少なく、提示量を標準としない。患者・機器条件に応じ最適化する。

根拠・参考文献

総合・問39

出題テーマ皮下投与HSA-Dリンパ流画像

解答例:d

解答例

考え方

原図では下肢からのリンパ路と鼠径側のリンパ節が描かれ、浮腫のリンパ還流評価に整合する。注射経路で薬剤の用途は変わる。

各選択肢の解説

  • a:合わない — ECDは脳血流薬で、この皮下リンパ還流の標準薬ではない。
  • b:合わない — MDPは骨への取り込みを評価する。
  • c:合わない — PMTは肝胆道排泄を評価する。
  • d:最も適切 — 皮内・皮下投与した標識アルブミンをリンパ路へ流し、リンパ節到達やうっ滞をみる。
  • e:合わない — HMPAOは脳血流等の薬であり、この典型的リンパシンチの選択ではない。

根拠・参考文献

総合・問40

出題テーマ副腎皮質薬と副甲状腺薬の区別

解答例:e

独自解答候補・解答例・原本cの脈絡叢表記は脈絡膜との用語確認が必要

考え方

アドステロールはコレステロール類似体で副腎皮質を評価する。副甲状腺の病変局在薬ではない。

各選択肢の解説

  • a:正しい — MIBIは乳癌等の腫瘍画像にも利用される。ただし利用可能性と日本の個々の保険適応は別。
  • b:正しい — ソマトスタチン受容体を持つNETを描出する。
  • c:主旨として正しい — IMPはメラニン関連の保持を利用し、眼の脈絡膜悪性黒色腫等で集積し得る。原本の部位表記は脈絡叢で、用語の混同に注意。
  • d:正しい — ノルアドレナリン輸送機構を持つ神経芽腫を描出する。
  • e:誤り — 副甲状腺にはMIBI等を用い、副腎皮質薬と取り違えない。

根拠・参考文献

総合・問41

出題テーマLu177治療の病室と腎保護

解答例:a

解答例

考え方

Lu177-DOTATATEは所定の安全設備と退出確認の下で行う。通常の放射線治療病室だけに限定されず、特別措置病室の制度がある。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 特別措置病室も使用でき、放射線治療病室への入院が常に必須という限定は誤り。退出基準と実施体制を確認する。
  • b:正しい — Lu177の物理的半減期は約6.65日。
  • c:正しい — 治療用ベータ線に加え画像化できる光子も放出する。
  • d:正しい — リシン・アルギニンのアミノ酸液で近位尿細管の再吸収を抑え、腎線量を減らす。
  • e:正しい — 標的となるSSTRの発現を事前評価する。

根拠・参考文献

総合・問42

出題テーマ内用療法薬の排泄経路

解答例:e

解答例

考え方

Ra223は主に消化管へ排泄され、他の代表的な尿中排泄性治療薬と異なる。排泄経路に応じて患者指導を行う。

各選択肢の解説

  • a:概ね正しい — Ga67は早期の尿排泄もあるが、遅延では腸管排泄が重要。
  • b:正しい — PMTは肝細胞に取り込まれ胆汁へ出る。
  • c:正しい — MIBGは主に尿へ排泄される。
  • d:正しい — Lu177-DOTATATEは主に腎から排泄される。
  • e:誤り — Ra223の主な排泄は糞中であり、尿中優位ではない。

根拠・参考文献

総合・問43

出題テーマアミロイドPET陽性所見の解釈

解答例:e

解答例

考え方

原図は皮質と白質のコントラストが失われ、皮質アミロイド沈着を支持する。AD病理と整合するが、DLB等の併存病理も除外できない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — Flutemetamolはタウでなく線維性アミロイドβを標的にする。
  • b:第一解釈ではない — 嗜銀顆粒病のタウ病理を直接描く薬剤ではない。併存病理の可能性とは区別。
  • c:第一解釈ではない — FTLDそのものの典型標的ではなく、皮質アミロイド陽性を示す所見。
  • d:誤り — DLBでもアミロイド陽性があるため否定できない。
  • e:最も適切 — 皮質アミロイド沈着はAD病理と矛盾しない。ただしMCIの臨床段階を画像だけで認知症へ変えない。

根拠・参考文献

総合・問44

出題テーマ安静時血流を保った予備能低下

解答例:b

考え方

左MCA領域は安静時33で施設正常域を保ち、負荷後36へ約9.1%増加する。反応性は低いが、負荷後に絶対血流が低下する盗血ではない。

各選択肢の解説

  • a:この条件だけで断定不可 — JETの低安静血流・低反応性の組合せを満たさず、バイパス適応を自動決定しない。
  • b:最も適切 — 反応性低下は再建後の自動調節障害・過灌流を警戒すべき所見。
  • c:誤り — 33から36へ増えており、患側絶対血流の負荷後低下はない。相対画像の見かけの低下と区別する。
  • d:断定不可 — 貧困灌流は酸素摂取率上昇等の評価を要し、このSPECT値だけで確定しない。
  • e:誤り — JETの重症群は安静時血流80%未満かつ予備能10%未満。ここでは安静血流が施設正常値以上。

根拠・参考文献

関連する過去問

総合・問45

出題テーマPSPを含むDAT低下

解答例:a

解答例

考え方

DAT画像はシナプス前ドパミン神経系の障害を評価するが、PDとPSP等の変性性疾患を単独で分ける検査ではない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — PSPでも線条体DAT集積低下を示すことが多い。
  • b:正しい — 線条体のドパミン輸送体への結合分布を示す。
  • c:概ね正しい — シナプス前神経終末の機能・脱落の指標となるが、輸送体発現や薬剤等の影響もある。
  • d:正しい — 運動症状に対して対側の黒質線条体系障害が強いことが多い。
  • e:あり得る — DLBでは被殻・尾状核を含む両側低下を示し得る。全例で同じ分布ではない。

根拠・参考文献

関連する過去問

総合・問46

出題テーマO15PETでみる供給不足とOEF上昇

解答例:c

解答例

考え方

原図では左大脳半球に血流低下とOEF上昇があり、血流供給の不足を抽出率で代償する状態を考える。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 左側後方まで血流低下が及び、PCA領域を無条件に正常としない。
  • b:誤り — 血流低下と抽出率上昇は灌流圧低下に整合し、圧上昇の所見ではない。
  • c:正しい — 供給予備力の乏しい領域で、虚血再発リスクの評価が重要。
  • d:根拠がない — 局在した左右差を全身の貧血だけに帰す所見ではない。貧血値も提示されない。
  • e:誤り — 既に血管拡張で代償しているため、血管拡張負荷への反応は乏しいことが予想される。

根拠・参考文献

総合・問47

出題テーマ再建後過灌流と交差性小脳遠隔障害

解答例:e

解答例

考え方

術前の左半球予備能低下と再建後の血流増加を認める。対側小脳の低下は大脳病変からの遠隔効果でも説明でき、局所血管閉塞と即断しない。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 患側の再灌流による集積増加が示される。
  • b:正しい — 過灌流症候群の予防のため血圧・症状を慎重に管理する。
  • c:整合する — 負荷像の左右差は左側の反応性低下を支持する。
  • d:整合する — 左主幹動脈支配領域の広い機能低下がある。
  • e:誤り — 右小脳低下は左大脳障害によるcrossed cerebellar diaschisisを考える。右椎骨動脈閉塞とする根拠はない。

根拠・参考文献

総合・問48

出題テーマ相対脳血流像と見かけの対側低下

解答例:c

解答例

考え方

術後の右側過灌流を基準に画像の色を正規化すると、対側が相対的に低く見える。絶対値でない画像から新規の広範梗塞を断定しない。

各選択肢の解説

  • a:整合する — 右前方を広く含む術前分布は右ICA系の障害に合う。
  • b:条件付きで整合 — 患側過灌流と反対側の神経症状が出れば症候群を疑う。ただし梗塞・出血等も除外する。
  • c:誤り — 対側の見かけの低下のみでは新規の広範虚血を証明できない。
  • d:推定として整合 — 慢性的な灌流圧低下に対し血管が代償性拡張をしていた可能性がある。
  • e:一般的傾向として整合 — 頸動脈再建は急な流入増加を起こし得る。ただしバイパス後にも過灌流はあり、比較は集団・手技に依存する。

根拠・参考文献

総合・問49

出題テーマCABG前後の可逆性変化

解答例:d

解答例

考え方

原図では術前の側壁の可逆性低下が術後に改善する。前壁・心尖側の固定欠損とは分けて判定する。

各選択肢の解説

  • a:主所見ではない — 術後下壁に明瞭な可逆性低下を第一所見として認めない。
  • b:主所見ではない — 前壁・心尖の固定低下を、新たな明瞭な可逆性低下とはしない。
  • c:支持に乏しい — 心尖の強い固定欠損が残り、十分な生存性を積極的に支持しにくい。完全消失を画像だけで断定もしない。
  • d:正しい — 術後は側壁の負荷集積が改善し、安静との差が小さくなる。
  • e:支持に乏しい — 中隔を主要な改善領域とするより、側壁改善が明瞭。

根拠・参考文献

総合・問50

出題テーマ川崎病後の複数冠動脈領域虚血

解答例:d

独自解答候補・解答例・冠動脈走行は別途確認

考え方

負荷時に前壁心尖側と下壁の低集積があり、安静で改善する部分を認める。冠動脈走行・優位性に個人差があり、画像のみで責任血管を確定はしない。

各選択肢の解説

  • a:主説明ではない — 心外集積だけで前壁心尖側と下壁の負荷依存変化を説明しにくい。
  • b:誤り — 可逆性成分があり、全て固定梗塞で治療対象外とする根拠はない。
  • c:合いにくい — 主な可逆性低下は側壁より前壁心尖側・下壁にある。
  • d:最も適切 — LADとRCA領域の虚血として分布が整合する。形態評価と組み合わせる。
  • e:主説明ではない — 通常のapical thinningのみで負荷・安静の差と他領域低下を説明しにくい。

根拠・参考文献

総合・問51

出題テーマ虚血心筋の糖利用亢進

解答例:e

解答例

考え方

前壁のFDG局在と同領域の負荷Tl可逆性低下が合い、虚血に伴う糖利用増加を考える。腫瘍PETの偶発心筋集積は灌流像・形態と対照する。

各選択肢の解説

  • a:支持に乏しい — 心筋腫瘤より、同部位の可逆的灌流変化と代謝変化が説明に適する。
  • b:支持に乏しい — 心膜に沿う分布でなく心筋に一致する。
  • c:誤り — 糖取り込みと可逆性低下は残存心筋を支持し、貫壁性壊死の典型ではない。
  • d:主説明ではない — CTとの位置対応と灌流所見が整合し、呼吸ずれだけでは説明しにくい。
  • e:最も適切 — 虚血下では脂肪酸利用から糖利用へ偏り、FDGが目立つ場合がある。

根拠・参考文献

総合・問52

出題テーマ血流回復後に残る脂肪酸代謝低下

解答例:c

解答例

考え方

BMIPP低下が灌流低下より目立ち、虚血後の代謝障害が残る所見に合う。壁運動の回復時期や逸脱酵素のピークはこの静態像だけで決まらない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 血流が戻った後も脂肪酸代謝障害は残り、急性虚血を否定する画像ではない。
  • b:積極的には支持しない — 同部位の血流が比較的保たれ、広い壊死・生存性喪失を示すとはいえない。
  • c:最も適切 — 虚血後の回復した灌流に比べ脂肪酸利用低下が残り、気絶心筋を含む病態と整合する。
  • d:推定できない — 画像だけからピークCPKを大きいと定量的に推測できない。
  • e:断定できない — 壁運動低下は灌流回復より遅れて残ることがあり、撮像時に正常化したとは限らない。

根拠・参考文献

関連する過去問

総合・問53

出題テーマGa67心筋異常集積の診断基準

解答例:e

解答例

考え方

原図では心筋のGa67集積を認める。2016年日本循環器学会基準ではGa67またはFDGの心臓異常集積は主徴候に位置付けられる。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 一般にFDGの検出感度が高く、Gaが上回るとはしない。
  • b:誤り — 通常のGaで明瞭な心筋集積を生理的範囲としない。
  • c:誤り — GaにFDGと同じ糖代謝抑制の絶食は不要。
  • d:合わない — 原図で明瞭な両側肺門集積を示しておらず、心筋集積を主所見とする。
  • e:正しい — 診断指針の主徴候に心臓への異常集積が明記される。

根拠・参考文献

総合・問54

出題テーマPYP血液プールと心筋のSPECT鑑別

解答例:d

解答例

考え方

原図の心臓領域放射能は主に内腔血液プールに対応する。H/CL比だけを使わずSPECTで本当の心筋集積を確認する。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 通常この検査のための絶食は不要。
  • b:誤り — ATTRとAL等で感度が異なり、全サブタイプが同じように陽性とはならない。
  • c:誤り — 抗体反応でなく、カルシウム関連の沈着等が考えられる。完全な機序解明を前提としない。
  • d:正しい — 心腔内放射能と心筋への取り込みを断層像で分けられる。
  • e:誤り — 比が1.29でも数値だけで陽性とせず、SPECT上の心筋集積が必要。ATTR非生検診断では単クローン性蛋白の除外も重要。

根拠・参考文献

総合・問55

出題テーマ片側声帯の代償性FDG集積

解答例:d

解答例

考え方

肺癌の胸部病変に伴う反回神経麻痺では、健側声帯の代償運動でFDGが増えることがある。喉頭高集積を直ちに別の癌としない。

各選択肢の解説

  • a:あり得る — 副腎に局所的な異常集積を認め、形態と合わせ転移を考える。
  • b:あり得る — 心筋に強い限局集積があり、既知癌からの転移も鑑別に入る。必要なら追加心臓画像で確認。
  • c:あり得る — 殿部筋内の局所病変に対応する集積があり、筋転移を考える。
  • d:最も考えにくい — 声帯の左右差は反回神経麻痺の代償性集積で説明できる。癌の完全否定には喉頭観察・形態が必要。
  • e:あり得る — 複数のリンパ節領域に腫瘤状高集積を認める。

根拠・参考文献

総合・問56

出題テーマFGF23産生間葉系腫瘍と低リン血症

解答例:c

解答例

考え方

低リン血症、骨痛、脆弱性骨折と足部の原因候補から腫瘍性骨軟化症を考える。典型原因はFGF23を産生する間葉系腫瘍である。

各選択肢の解説

  • a:条件付きで有用 — 局在・切除計画を踏まえ病理確認を行う。無計画な生検で治療を妨げないよう専門家と検討する。
  • b:正しい — FGF23過剰が腎からのリン喪失と活性型ビタミンD低下を起こす。
  • c:誤り — 典型はリン酸尿性間葉系腫瘍で、上皮性腫瘍を一般的原因としない。まれな他腫瘍例まで否定しない。
  • d:条件付きで有用 — 機能画像で複数の候補がある場合などに、FGF23の部位差を選択的静脈採血で確認できる。画像で候補が全くない場合の盲目的局在には有用性が低い。
  • e:有用 — 原因腫瘍のSSTR発現を利用した局在検索に使う。現在はSSTR-PET等も候補となる。

根拠・参考文献

総合・問57

出題テーマセンチネル節は転移判定でなく局在同定

解答例:e

解答例

考え方

リンパ流の最初の節を局在し、術中プローブで探索する。放射性薬の集積は癌細胞の存在を直接証明しない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 腫瘍周囲・皮内・皮下等へ局所投与し、静注を基本としない。
  • b:誤り — 通常は適切な粒径のコロイド等を使い、肝細胞受容体薬GSAではない。
  • c:誤り — 喘息既往だけで一律禁止にはならない。アレルギー歴や併用薬等を個別確認する。
  • d:誤り — 集積した節はリンパ流の到達部位で、転移の有無には病理等が必要。
  • e:正しい — 術中にガンマプローブで放射能の高い節を探索する。

根拠・参考文献

総合・問58

出題テーマ注射時ストレスと両側副腎FDG集積

解答例:e

解答例

考え方

形態異常に乏しい両側副腎高集積では、注射・穿刺時の迷走神経反応等を確認する。SUV値だけで両側転移と確定しない。

各選択肢の解説

  • a:一般には重要だが本所見への優先度は低い — 血糖は全身のFDG分布に影響するが、この両側副腎に限った反応を特異的に説明しない。
  • b:主な対象が異なる — 寒冷では褐色脂肪集積が問題となり、副腎実質の左右対称反応とは分ける。
  • c:直接の判別に乏しい — 腫瘍マーカー単独で生理的副腎反応と転移を区別できない。
  • d:主な対象が異なる — ワクチン関連では注射部・所属リンパ節等を確認する。
  • e:最も重要 — 血管穿刺・注入時の迷走神経反応と両側副腎FDG上昇の関連が原著で示される。

根拠・参考文献

総合・問59

出題テーマ免疫チェックポイント治療後の甲状腺炎

解答例:b

解答例

考え方

治療後に新たなびまん性甲状腺集積を認め、免疫関連甲状腺炎を疑う。肺門・縦隔の対称的リンパ節反応も免疫関連変化の鑑別を要する。

各選択肢の解説

  • a:合わない — 原発部位の集積は低下しており、単純な原発増悪を示す比較ではない。
  • b:最も適切 — 新たな両葉集積は薬剤関連甲状腺炎に整合し、TSH・FT4等で確認する。
  • c:断定不可 — 全身分布だけで絶食不足を決めず、甲状腺の新規びまん集積は炎症として評価する。
  • d:断定不可 — 対称的肺門・縦隔集積はサルコイド様反応も考える。必要なら経過・病理で転移と分ける。
  • e:根拠不足 — 画像だけで糖尿病悪化を診断せず、血糖や臨床値を確認する。

根拠・参考文献

総合・問60

出題テーマDMSA腎皮質静態像の撮像時間

解答例:c

解答例

考え方

原図は両腎皮質が描出される静態像に整合し、DMSAの通常撮像は投与約2〜3時間後。腎機能低下等では遅延追加もある。

各選択肢の解説

  • a:早すぎる — 投与直後の血管内・初回通過評価の時相で、皮質静態像には早い。
  • b:通常早すぎる — 皮質対背景の十分なコントラストが得られる前。
  • c:正しい — 通常のDMSA腎皮質像の開始時刻に合う。
  • d:通常時刻ではない — 高度腎機能低下等で追加する場合はあるが、標準の第一撮像ではない。
  • e:通常時刻ではない — この形式の標準腎静態像を2日後に行うとはしない。

根拠・参考文献

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