第18回 核医学専門医試験 解答・解説

核医学専門医試験・第18回(2021年)

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解答候補として掲載:問2、問17、問24、問31、問34、問42、問48、問49。解答未確定:問32、問43。各項目に理由を記載しています。

核医学総論・問1

出題テーマ核変換と原子番号

解答例:e

考え方

核異性体転移では励起状態だけが変わり、陽子数は変わらない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — α粒子として陽子2個と中性子2個を放出するため、原子番号が2減る。
  • b:誤り — 中性子が陽子へ変わるため、原子番号が1増える。
  • c:誤り — 陽子が中性子へ変わるため、原子番号が1減る。
  • d:誤り — 原子核が軌道電子を捕獲して陽子を中性子に変え、原子番号が1減る。
  • e:正しい — 核子の組成を保ったまま低いエネルギー準位へ移る。

根拠・参考文献

関連する過去問

核医学総論・問2

出題テーマ背景差引き計数とポアソン誤差

解答例:a

解答候補(条件・出題当時の扱いは本文を参照)

考え方

正味計数は700 cpm。両測定が独立で各1分なら分散を足すため、標準偏差は√(1600+900)=50 cpmとなる。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 正味値と、試料測定・背景測定の両方を含めた標準偏差が整合する。
  • b:誤り — 計数を差し引いても誤差は相殺されない。分散の和から求める必要がある。
  • c:誤り — 背景を除いていない値であり、正味放射能を表していない。
  • d:誤り — 背景補正には加算でなく差引きが必要である。
  • e:誤り — 背景を加えた値になっており正味計数ではない。独立な2測定の分散を足して求める標準偏差とも一致しない。

根拠・参考文献

関連する過去問

核医学総論・問3

出題テーマコリメータの幾何学的特性

解答例:d

考え方

平行多孔型の感度は理想条件では距離にほぼ依存せず、離すと主に空間分解能が悪化する。誤りを選ぶ設問である。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 高エネルギー光子による隔壁透過を抑えるため、厚い隔壁が必要になる。
  • b:正しい — 細い孔によって許容角度を絞り、感度を犠牲にして分解能を改善する。
  • c:正しい — 収束方向の拡大を利用して、対象範囲に適した感度・分解能を得る。
  • d:誤り — 距離増加自体で平行多孔型の感度が向上するわけではない。
  • e:正しい — 被写体側の距離が短くなると、検出器側との距離比が大きくなり拡大する。

根拠・参考文献

核医学総論・問4

出題テーマPETの減弱・偶発同時計数・装置幾何

解答例:c

考え方

減弱補正を行わない均一な円柱では、中心部ほど光子対が体内を通る距離が長く、低計数に見える。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 偶発同時計数は各検出器の単独計数率の積に依存し、高放射能では割合が増えやすい。
  • b:誤り — 散乱割合は主に被写体形状・組成とエネルギー窓に依存し、計数率だけの単調増加則ではない。
  • c:正しい — 中心を通る同時計数線は長い減弱経路を持ち、未補正では中心が低くなる。
  • d:誤り — PETの時間窓は通常ナノ秒の桁であり、ミリ秒では偶発事象を過剰に受け入れる。
  • e:誤り — 検出器の他条件が同じなら、リング径を広げるだけで立体角感度が高くなるとはいえない。

根拠・参考文献

核医学総論・問5

出題テーマ画像再構成と動態解析の区別

解答例:e

考え方

OSEMは投影データから放射能分布を反復推定する再構成法である。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 放射性物質の局在を試料上で記録する方法であり、断層投影の再構成アルゴリズムではない。
  • b:該当しない — 参照領域の時間放射能曲線を用いる受容体動態モデルである。
  • c:該当しない — 可逆的トレーサの分布容積などを推定するグラフ解析法である。
  • d:該当しない — 画像間の統計的な依存を測る量で、位置合わせの評価関数などに用いる。
  • e:該当 — 投影を部分集合に分けて期待値最大化を反復する断層再構成法である。

根拠・参考文献

核医学総論・問6

出題テーマ部分容積効果とspill-in

解答例:d

考え方

有限の空間分解能によって周囲の放射能が混ざる。低集積部には周囲からのspill-inが起こり、真の値より高く測定される。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 三次元の広がりを持つ応答関数のため、隣接断面の放射能も混入する。
  • b:誤り — 小病変や小さいROIほどspill-outの影響が大きく、ROIの設定でも値が変わる。
  • c:誤り — 平滑化、反復回数、分解能補正などで実効分解能が変わり、部分容積効果も変わる。
  • d:正しい — 周囲の高い放射能が低集積部に混入し、欠損が浅く見える。
  • e:誤り — 対象の大きさに対する装置分解能が効果の大きさを決める。

根拠・参考文献

核医学総論・問7

出題テーマRI内用療法に用いるα線核種

解答例:a

考え方

Ra-223は骨転移部へ集積し、短い飛程のα線によって治療効果を得る。

各選択肢の解説

  • a:該当 — Ra-223とその壊変系列のα線を治療に利用する。
  • b:該当しない — I-131-MIBGの主な治療線はβ線である。
  • c:該当しない — Sr-89による骨疼痛緩和はβ線を利用する。
  • d:該当しない — Lu-177標識ソマトスタチンアナログはβ線治療薬である。
  • e:該当しない — Y-90標識抗体の主な治療線はβ線である。

根拠・参考文献

核医学総論・問8

出題テーマ細胞内トラッピングと受容体結合

解答例:e

考え方

イオマゼニルの保持は中枢性ベンゾジアゼピン受容体への結合を利用する。他の候補は代謝や化学変化による細胞内保持が関わる。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 取り込まれた後にリン酸化され、FDG-6-リン酸として保持される。
  • b:該当しない — 脂溶性の親化合物から親水性代謝物へ変わり、細胞内に保持される。
  • c:該当しない — 細胞内で親水性の形に変換されることが脳内保持に関わる。
  • d:該当しない — 脂肪酸代謝を受け、中性脂肪などの細胞内プールに保持される。
  • e:該当 — 受容体結合を画像化する薬剤で、代謝変換によるトラッピングが基本原理ではない。

根拠・参考文献

核医学総論・問9

出題テーマMo/Tcジェネレータの溶出と過渡平衡

解答例:e

考え方

同じ間隔で溶出しても親核種Mo-99自体が減衰するため、日ごとの得られる放射能は減る。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 生理食塩液で娘核種を溶出する方式が一般的である。
  • b:正しい — 溶出されるTcは過テクネチウム酸イオンとして存在する。
  • c:正しい — Moをアルミナへ保持し、娘核種との化学的分離を行う。
  • d:正しい — 親の半減期が娘より長いが十分には長くなく、過渡平衡として扱う。
  • e:誤り — 親核種が日々減少するため、同じ待機時間でも溶出放射能は一定ではない。

根拠・参考文献

核医学総論・問10

出題テーマ物理・生物・有効半減期の関係

解答例:c

考え方

1/有効半減期=1/物理半減期+1/生物学的半減期。Tc-99mの物理半減期を6時間とすると、1/2−1/6=1/3より3時間となる。

各選択肢の解説

  • a:誤り — この生物学的半減期では有効半減期が約0.86時間となり条件に合わない。
  • b:誤り — この値では有効半減期は1.5時間になる。
  • c:正しい — 物理的減衰と生物学的排泄を合わせると、与えられた2時間を再現する。
  • d:誤り — この値では有効半減期は2.4時間となる。
  • e:誤り — 物理半減期と同じ生物学的半減期なら有効半減期は3時間になる。

根拠・参考文献

核医学総論・問11

出題テーマ核種の製造経路

解答例:d

考え方

I-131は原子炉による核分裂生成物の分離や中性子照射から製造される。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 臨床用Ga-67は通常、加速器の荷電粒子反応で製造する。
  • b:該当しない — 一般的な臨床供給ではMo/Tcジェネレータから得る娘核種であり、直接の原子炉生成核種という選択ではない。
  • c:該当しない — I-123は通常、加速器で製造する。
  • d:該当 — 原子炉を用いて製造する代表的な診療核種である。
  • e:該当しない — Tl-201は通常、加速器で生成した親核種の分離などで製造する。

根拠・参考文献

核医学総論・問12

出題テーマTc標識調製と調製後安定性

解答例:c

考え方

TcO4−のTcは高い酸化状態にあり、多くのキットでは還元して配位子へ結合させる。誤りを選ぶ。HMPAOの使用期限は製品・安定化法を区別する。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 無菌性の確保と作業者防護の両面から適切な調製設備が望ましい。
  • b:正しい — 標準的なMAG3キットでは加熱操作によって錯体を形成する。
  • c:誤り — 必要なのは通常、スズなどによる還元であり、さらに酸化する操作ではない。
  • d:条件付き — 完全溶出後、Tcが再蓄積して実用上の最大付近になる時間の目安である。厳密な平衡到達を一点の時刻で規定する意味ではない。
  • e:条件付き — 非安定化HMPAOでは短い使用期限が設定される。安定化製剤の期限まで一律に30分と一般化しない。

根拠・参考文献

核医学総論・問13

出題テーマFDG生理的分布と糖負荷

解答例:b

考え方

血糖上昇はFDGとの競合を通じて脳のFDG取り込みを低下させうる。糖負荷で脳集積が増すという理解は逆である。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 未代謝のFDGは尿中へ排泄され、腎盂・尿管・膀胱に集積しうる。
  • b:誤り — 脳では高血糖による競合に注意する。心筋の糖利用促進と混同しない。
  • c:正しい — 運動した骨格筋では糖利用が増え、FDG集積が高くなる。
  • d:条件付き — 絶食は脂肪酸利用を促して心筋集積を抑えるが、絶食だけで必ず消失するわけではない。
  • e:正しい — 脳への移行にはグルコース輸送体が関与する。

根拠・参考文献

核医学総論・問14

出題テーマサーベイメータとβ線核種

解答例:c

考え方

一般的なγ線用NaIシンチレーションサーベイメータを想定すると、主にβ線を放出するY-90の効率は低い。制動放射線が検出される場合と、適切なβ線用検出器を区別する。各肢の判断は「効率的な検出が困難な核種」への該当性を示す。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — I-123の光子はγ線用シンチレーション測定に適する。
  • b:該当しない — F-18からの消滅光子を測定できる。
  • c:該当 — 直接のγ線が乏しく、γ線用機器だけで汚染を見落とさないようβ線に適した機器を選ぶ。
  • d:該当しない — I-131はβ線に加えてγ線も放出する。
  • e:該当しない — Tc-99mの140 keV光子は一般的なγ線用機器の検出対象である。

根拠・参考文献

核医学総論・問15

出題テーマ汚染予防と除染可能な表面

解答例:e

考え方

床や作業面は液体を浸透させず、拭き取りや除染をしやすい材質とする。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 早期検出によって、汚染箇所からの二次拡大を防げる。
  • b:正しい — 汚染した洗浄液や拭き取り材は核種等に応じた管理が必要になる。
  • c:正しい — 吸水面と非透水面を備えた保護材によって、こぼれた液体が下地へ浸透するのを防ぐ。
  • d:正しい — 作業域を限定すれば汚染しうる範囲を管理しやすい。
  • e:誤り — 吸収される床では放射性物質が内部へ浸透し、除染と評価が難しくなる。

根拠・参考文献

核医学総論・問16

出題テーマ患者内部被ばくを決める因子

解答例:a

考え方

投与後の内部被ばくは体内動態と放射線放出で決まる。追加CTや再投与がない通常の撮像では、カメラの収集時間を延ばすだけで患者線量は増えない。ここでは「関連しない」因子への該当性を示す。

各選択肢の解説

  • a:該当 — 検出器が体外から追加照射を行わない条件では、撮像時間自体は内部被ばくを変えない。
  • b:該当しない — 光子のエネルギーや放出率は吸収線量係数に関わる。
  • c:該当しない — 体内で放射能が残る時間を反映するため積算放射能が変わる。
  • d:該当しない — 異なる化学形の混入は体内分布を変え、臓器線量に影響する。
  • e:該当しない — 異核種の混入では半減期や放出線が異なり、被ばくが増えることがある。

根拠・参考文献

核医学総論・問17

出題テーマFDG品質管理の実施頻度

解答例:c

解答候補(条件・出題当時の扱いは本文を参照)

考え方

試験当時の国内院内製造の枠組みでは、検証済み製造工程の残留溶媒等を定期的に確認する運用がある。一方、国・製造承認・適用する基準によってバッチごとの要件は異なる。省略を一律に認める解説にはしない。

各選択肢の解説

  • a:条件付き — pHは製剤の基本的な品質規格としてバッチごとの確認項目となる。
  • b:条件付き — 短半減期製剤では結果確定が投与後になるが、「投与前に結果が出ない」ことと「無菌試験が不要」は異なる。
  • c:条件付き — 定期的な製造バリデーションの対象として扱われた国内運用を指すと解釈できる。現行手順への適用は施設の基準・承認内容で確認する。
  • d:条件付き — 未反応の放射性不純物などを検出するため、放射化学的純度の確認が必要となる。
  • e:条件付き — 注射剤としての安全性に関わる規格で、適切な試験法の確認が必要である。

根拠・参考文献

核医学総論・問18

出題テーマMIRDの線源臓器・標的臓器モデル

解答例:b

考え方

古典的な臓器平均MIRDモデルでは、積算放射能とS値から内部吸収線量を求める。放出される粒子・光子を扱える。現在のMIRDには患者固有画像や不均一分布を扱う拡張もある。

各選択肢の解説

  • a:誤り(古典的臓器平均モデル) — 古典的な臓器平均モデルは線源内の一様分布を仮定し、不均一分布の直接評価という説明には当たらない。ボクセル法など現在の拡張まで否定する意味ではない。
  • b:正しい — 放射線の種類に応じたエネルギーや吸収割合を用いるため、光子だけに限定されない。
  • c:誤り — 体内の線源からの内部吸収線量を扱う枠組みであり、外部被ばく評価を並列に定義した方法ではない。
  • d:条件付き — 標準ファントムを用いる古典的方法の説明としては不適切。ただし現在は患者CTを使うMIRDベースの線量評価もある。
  • e:誤り — 化学形は体内動態・積算放射能を変える。S値そのものは核種、幾何学、標的質量などから決まり、化学名だけで選び替える係数ではない。

根拠・参考文献

核医学総論・問19

出題テーマ2020年開始の医療放射線安全管理

解答例:a

考え方

2020年4月施行の体制整備では、診療用放射線の安全管理責任者、指針、研修、対象検査の線量管理・記録等が求められた。

各選択肢の解説

  • a:該当 — 患者の医療被ばくに関する線量管理・記録を含む安全利用体制の整備が該当する。
  • b:該当しない — 労働者に関する従来からの健康管理制度であり、この改正で新設された患者線量管理ではない。
  • c:該当しない — 装置の届出は従来からの規制事項である。
  • d:該当しない — 放射線管理区域の安全管理に関わる従来の事項と区別する。
  • e:該当しない — 職業被ばくの管理事項であり、今回問う患者医療被ばくの新たな体制と異なる。

根拠・参考文献

核医学総論・問20

出題テーマ退出基準・線量概念・院内製造規制

解答例:c

考え方

治療後の退出では周囲の公衆と介護者の線量を考慮する。I-131の外来治療は投与量だけで一律に認められるものではなく、退出通知に基づく評価と患者指導が必要である。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 等価線量には放射線荷重係数を使う。組織荷重係数を臓器等価線量へ適用して合計する量が実効線量である。
  • b:誤り — 診断参考レベルは患者の医療被ばくの最適化に用い、職業被ばく限度とは別の概念である。
  • c:正しい — 周囲の一般公衆と介護者で考慮する線量拘束値が異なり、それらを退出判断に反映する。
  • d:誤り — 院内の放射性核種製造設備等はRI規制や製造・品質基準にも関わり、医療法だけを主要な製造規制とする説明は不十分である。
  • e:誤り — 1850 MBqを一般的に外来投与できるという包括的規定はない。投与量基準のほか測定線量率や個別の積算線量による判断を分ける。

根拠・参考文献

核医学総論・問21

出題テーマ放射線診療を規定する法律

解答例:c

考え方

医療機関の放射線安全管理には医療法、RI法、労働安全衛生法等が関わる。国家公務員の身分を定める法律を放射線安全管理の個別法とはしない。各肢の判断は「個別の安全管理を規定しない法律」への該当性を示す。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 医薬品や医療機器の品質・安全性を定め、診療に使用する薬剤や装置と関係する。
  • b:該当しない — 診療用放射線設備と医療機関の安全利用体制を定める。
  • c:該当 — 国家公務員の服務や身分等を扱い、この設問の放射線安全管理に関する個別規定の法律ではない。
  • d:該当しない — 放射性同位元素の使用等に関する規制を扱う。
  • e:該当しない — 労働者の健康と安全、電離放射線作業の管理に関わる。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問22

出題テーマDAT低下を来す変性疾患

解答例:e

考え方

PSPでは黒質線条体系の変性を伴い線条体DAT集積が低下する。DAT画像だけでPD、MSA、PSPを確実に分けることはできない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — DLBで期待するのは増加ではなく、黒質線条体系障害を反映した低下である。
  • b:誤り — 通常のDAT集積の主体は尾状核と被殻であり、加齢で淡蒼球の集積が増すという組合せではない。
  • c:誤り — コルサコフ症候群は記憶回路障害を中心とし、線条体DAT低下が特徴的診断所見という組合せは適切でない。
  • d:誤り — 嗜銀顆粒性認知症の診断を黒質DAT増加で行うものではない。
  • e:正しい — PSPは変性性パーキンソニズムの一つで、線条体の取り込み低下を認めうる。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問23

出題テーマイオマゼニル早期・後期像によるてんかん焦点

解答例:a

考え方

早期像の血流依存性と後期像の受容体結合を分ける。発作後の血流変動を考慮し、左前頭葉の相対的な後期低集積を焦点候補とする。最終的な焦点診断は脳波・MRI等と統合する。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 後期像の局所的な低集積を重視すると、候補中ではこの部位が最も対応する。
  • b:誤り — 側頭葉を主座とする低集積より、前頭部の早期・後期差が目立つ。
  • c:誤り — 画像の左右表示を取り違えず、左前頭部の所見として読む。
  • d:誤り — 右側頭葉を主座とする一貫した低下が主所見ではない。
  • e:誤り — 後頭葉は相対的に保たれ、主焦点として選ぶ所見ではない。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問24

出題テーマ脳槽シンチグラフィの薬剤選択

解答例:e

解答候補(条件・出題当時の扱いは本文を参照)

考え方

国内の脳槽・脳脊髄液腔シンチグラフィではIn-111-DTPAを用い、髄液循環や漏出を評価する。髄腔内投与に適した製剤・手順が必要である。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 遊離過テクネチウム酸は本検査の標準的な髄腔内トレーサではない。
  • b:条件付き — Tc-DTPAを用いた報告や海外の運用はあるが、国内の設問で標準的に選択する薬剤とは区別する。
  • c:該当しない — アルブミン製剤は血液プールなどを評価するもので、標準的な髄腔内選択ではない。
  • d:該当しない — 塩化インジウムの静脈内骨髄イメージングを脳槽用と混同しない。
  • e:該当 — 適したキレート製剤を髄腔内に投与し、経時的な髄液分布を追う。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問25

出題テーマ炎症・発作と脳血流増加

解答例:c

考え方

HSV脳炎は急性から亜急性期に炎症や発作の影響で局所血流増加を示しうる。時期によって低灌流へ変化するため、全経過を一つの所見に固定しない。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 典型的には発作間欠期の焦点で低灌流を示し、発作時の増加とは区別する。
  • b:該当しない — 一般には障害領域の血流・代謝低下を評価する。
  • c:該当 — 炎症期の局所的な過灌流が知られ、選択肢の中で最も適切である。
  • d:該当しない — 頭頂側頭連合野や後部帯状回などの相対的な低灌流が典型となる。
  • e:該当しない — 前頭・側頭葉優位の低灌流が典型となる。

根拠・参考文献

関連する過去問

脳神経核医学・問26

出題テーマ貧困灌流の酸素摂取率

解答例:d

考え方

灌流圧低下に対する血管拡張の代償が限界に達すると、酸素摂取率を高めて代謝を補う。OEF上昇が貧困灌流を特徴づける。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 灌流圧が低く、血管拡張の代償でも血流を十分保てなくなった状態を考える。
  • b:誤り — 代償性血管拡張で血液量が増加することがあり、不変を定義にしない。
  • c:条件付き — 酸素代謝は初期には比較的保たれる。組織障害で低下する場合もあるが、それだけで貧困灌流を定義しない。
  • d:正しい — 血流に対する酸素需要の不均衡を補うため、血液から取り出す酸素の割合が高くなる。
  • e:誤り — 既に拡張しているため追加の拡張余地は低下し、負荷で盗血を示すこともある。

根拠・参考文献

関連する過去問

循環器核医学・問27

出題テーマPYPの撮像時刻と血液プールの鑑別

解答例:d

考え方

PYPはATTR評価に有用だが、ALを除外する検査が必要である。血液プールとの分離にはSPECTと通常1〜3時間の撮像を利用し、24時間撮像を標準の対策とはしない。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 心臓に影響する主要な型に、トランスサイレチン由来と免疫グロブリン軽鎖由来がある。
  • b:正しい — ATTRで強い心筋取り込みを認めやすいが、陽性だけでALを完全に除外できない。
  • c:正しい — 平面像で重なる心腔内血液と心筋を、断層像で分離する。
  • d:誤り — 通常の対策はSPECTや3時間像の確認であり、24時間を標準として推奨する説明ではない。
  • e:正しい — ATTRでは手根管症候群が心症状に先行することがある。

根拠・参考文献

循環器核医学・問28

出題テーマCZT心臓専用装置と同一核種の識別限界

解答例:d

考え方

CZTの高い感度・エネルギー分解能は撮像時間や投与量の低減に役立つ。ただしBMIPPとMIBGはともにI-123標識であり、エネルギーで区別できない。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:条件付き — 高速動態収集と適切なモデルを組み合わせ、血流・予備能を推定する手法がある。
  • b:正しい — 感度の増加を投与放射能の低減へ利用できる。
  • c:正しい — 同等の計数を短時間で得られるため、収集時間を短縮できる。
  • d:誤り — 異なる薬剤でも放出光子が同じ核種なら、エネルギー分解能の向上だけで薬剤別画像には分離できない。
  • e:条件付き — 専用コリメータ等を含む装置設計によって大幅な感度向上が得られる。倍率は機種・比較条件に依存する。

根拠・参考文献

循環器核医学・問29

出題テーマ運動・アデノシン負荷の適応と禁忌

解答例:e

考え方

心室ペーシングでは運動に伴う中隔の偽陽性欠損を避けるため、血管拡張薬負荷が一般に選好される。薬剤の禁忌と事前制限を別に確認する。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 目標心拍数は負荷量の目安であり、それだけを一律の中止基準としない。症状・心電図・血圧等に基づき安全に判断する。
  • b:誤り — 主に制限するのはカフェイン等のキサンチン誘導体であり、炭水化物一般ではない。
  • c:誤り — 高度房室ブロックはアデノシンの禁忌となりうる。ペースメーカー作動の有無などの条件が必要である。
  • d:誤り — ジピリダモールはアデノシン作用を増強し、併用に関する禁忌・休薬指示がある。
  • e:正しい — 心室ペーシングによる伝導異常では、運動負荷より血管拡張負荷で偽陽性を減らす方針がある。

根拠・参考文献

関連する過去問

循環器核医学・問30

出題テーマ心サルコイドーシスPETの心筋生理的集積抑制

解答例:e

考え方

炎症を評価する際は正常心筋の糖利用を抑える必要がある。試験当時の手引きでは長時間絶食、可能なら18時間以上などの前処置が推奨されていた。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 前処置なしでは心筋の生理的取り込みが炎症判定を妨げる。
  • b:該当しない — 短時間の絶食だけでは心筋の糖利用が十分抑えられない。
  • c:該当しない — 一般的ながんPETに近い絶食時間であり、心筋炎症評価には不十分となりやすい。
  • d:該当しない — この時間だけで確実に抑制できるとはいえず、選択肢内ではより長い絶食を選ぶ。
  • e:該当 — 長時間絶食を基本とし、食事内容、糖尿病治療、低血糖リスク等を確認して施設手順に従う。

根拠・参考文献

循環器核医学・問31

出題テーマBMIPPの分枝構造と中性脂肪プール

解答例:e

解答候補(条件・出題当時の扱いは本文を参照)

考え方

BMIPPは分枝脂肪酸アナログで、β酸化が遅く、細胞内の中性脂肪プールなどに保持される。長鎖脂肪酸の取り込みを受動拡散だけで説明するのは不十分だが、拡散の寄与を完全には否定しない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 直鎖脂肪酸はミトコンドリアでβ酸化され、心筋の主要なエネルギー源となる。
  • b:誤り — BMIPPにはメチル側鎖があり、単なる直鎖脂肪酸の標識物とは異なる。
  • c:条件付き — CD36等の蛋白を介する過程が重要である。一方で脂質二重膜中の拡散も関与するため、「受動拡散は一切ない」とは言い切れない。
  • d:誤り — BMIPPのような分枝構造は代謝を遅らせ、直鎖型より心筋保持を長くする目的がある。
  • e:正しい — 取り込み後に中性脂肪へ取り込まれる過程が、心筋での保持に関与する。

根拠・参考文献

関連する過去問

循環器核医学・問32

出題テーマ血流PETの供給条件と二核種撮像

解答例:未確定

未確定(確認事項あり)

考え方

旧解説はeを選ぶが、院外サイクロトロンから供給したN-13アンモニアによる検査の原著が2020年に公表されており、「不可能」という断定は維持できない。他の肢も標準的説明と一致せず、公式解答や作問上の条件が確認できるまで単一解答を保留する。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 軽い運動併用は画質改善に加え薬剤による不快症状を減らす目的もあり、副作用増加を一般則とする説明は適切でない。
  • b:誤り — 一般にTc標識血流製剤の抽出率はTlより低い。画質・線量面の利点と抽出率を取り違えない。
  • c:誤り — 二核種同時収集では主に光子エネルギーの差で弁別する。同時収集の原理は半減期差ではない。
  • d:誤り — 定量血流・予備能は一枝病変にも有用だが、相対画像が苦手な多枝病変や微小循環障害の評価に特に価値がある。
  • e:誤り — 通常は院内または近隣の製造設備が必要だが、院外製造からの供給実績があり、絶対的に実施不能とはいえない。

根拠・参考文献

腫瘍核医学・問33

出題テーマInペンテトレオチドの受容体と検出能

解答例:c

考え方

インスリノーマでは受容体発現が乏しい例があり、ガストリノーマより高感度とするのは逆である。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:条件付き — SSTR2を中心に、SSTR5等への親和性を利用する。サブタイプごとの親和性は同一ではない。
  • b:正しい — 肝、脾、腎は正常でも描出され、病変と生理的分布を区別する。
  • c:誤り — インスリノーマは受容体発現や腫瘍径によって描出されにくく、ガストリノーマより一般に高い感度とはいえない。
  • d:正しい — 活性化した炎症細胞にも受容体があり、集積が腫瘍特異的とは限らない。
  • e:正しい — 承認時手順では規定のIn溶液を加えて室温に置き、標識反応を進める。実際は添付文書の手順と品質確認に従う。

根拠・参考文献

腫瘍核医学・問34

出題テーマ2021年1月時点のFDG保険適用

解答例:d

解答候補(条件・出題当時の扱いは本文を参照)

考え方

時点を固定して評価する。当時、悪性腫瘍の病期・再発診断と悪性リンパ腫の治療効果判定等には規定があるが、肺癌の化学療法効果判定を一般的な保険適用とはしない。現在の適用は最新通知で確認する。保険適用が認められていない組合せを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 他の検査で十分に部位を特定できない難治性部分てんかんの術前評価には適用条件があった。
  • b:該当しない — 心サルコイドーシスの炎症部位診断は当時の適用対象に含まれる。
  • c:該当しない — 悪性リンパ腫の病期診断は適用対象である。
  • d:該当 — 臨床研究上の有用性と保険上の目的は別であり、この時点の一般的な化学療法効果判定の適用とはしない。
  • e:該当しない — 高安動脈炎等の大型血管炎で、他検査により局在・活動性判断が困難な場合の条件付き適用がある。

根拠・参考文献

核医学各論・問35

出題テーマ早期・遅延像の診断上の役割

解答例:b

考え方

Gaによる心サルコイドーシスでは通常の遅延撮像を用い、早期像との保持差を主要な診断原理とはしない。他の候補には経時変化を利用する方法がある。各肢は「二時点比較の意義が最も小さい検査」への該当性を示す。

各選択肢の解説

  • a:条件付き — 遅延時の保持を参考にする研究・運用がある。ただし炎症との重なりがあり、全例で必須、あるいは確定診断になる方法ではない。
  • b:該当 — 通常の48〜72時間程度の画像を評価し、早期・後期の洗い出し差が診断の中心となる検査ではない。
  • c:該当しない — 甲状腺と病的副甲状腺の洗い出し差を利用する二相法がある。
  • d:該当しない — 血流、血液プール、遅延骨相を組み合わせ、骨髄炎と軟部炎症を評価する。
  • e:該当しない — 初期の分布と再分布を比較して生存心筋を検討できる。

根拠・参考文献

核医学各論・問36

出題テーマ肺癌関連の肥厚性骨関節症

解答例:d

考え方

長管骨の両側性・対称性の皮質沿い集積は骨膜反応を示唆する。肺癌の臨床背景を合わせ、肺性肥厚性骨関節症を考える。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 骨全体への著明集積と腎描出低下を主体とするsuperscanの分布とは異なる。
  • b:該当しない — 代謝性骨疾患のびまん性分布より、長管骨皮質沿いの集積が特徴である。
  • c:該当しない — 骨折は局所性・外傷分布となりやすく、今回の左右対称の広がりを説明しにくい。
  • d:該当 — 肺癌に伴う骨膜反応と、両側長管骨に沿う集積が整合する。
  • e:該当しない — 線維性骨異形成では骨内の限局性または非対称性病変を考え、今回の規則的な皮質パターンとは異なる。

根拠・参考文献

核医学各論・問37

出題テーマ放射性医薬品の投与放射能

解答例:d

考え方

アドステロールの診断用放射能は通常数十MBq以下の桁であり、370 MBqは過大である。実投与量は薬剤、目的、患者条件、最新添付文書で決める。不適切な投与量を選ぶ設問である。

各選択肢の解説

  • a:適切 — Tl心筋検査で用いられる診断用放射能の範囲である。
  • b:適切 — In受容体シンチで用いる承認用量の桁と整合する。
  • c:適切 — FDGの成人標準量として検討される範囲に入り、体重・装置に応じて調整する。
  • d:不適切 — I-131標識副腎皮質製剤の標準量と比べて桁が大きい。治療用I-131の量と混同しない。
  • e:適切 — 成人の骨シンチで通常用いられる放射能の範囲である。

根拠・参考文献

核医学各論・問38

出題テーマ肺換気血流不一致の機序

解答例:d

考え方

Swyer–James症候群は閉塞性細気管支炎に由来し、換気低下と血流低下が対応することが多い。血管性病変の換気温存・血流欠損と区別する。各肢は「不一致を呈する可能性が最も低い疾患」への該当性を示す。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 血管閉塞に対し換気が保たれ、典型的な区域性不一致を示す。
  • b:該当しない — 腫瘍性の微小血管障害で血流欠損を生じ、換気と一致しないことがある。
  • c:条件付き — 血管周囲への進展等で血流異常を伴う例があり、不一致が起こりうる。ただし常に典型的塞栓パターンとは限らない。
  • d:該当 — 小気道障害に換気低下があり、対応する血流低下による一致欠損が考えやすい。
  • e:該当しない — 肺動脈内の腫瘍は血管閉塞を生じ、換気温存下の血流欠損となりうる。

根拠・参考文献

核医学各論・問39

出題テーマMAG3の尿細管抽出と分腎機能

解答例:e

考え方

MAG3は主に近位尿細管から分泌され、DTPAより高い抽出率を持つ。低腎機能例でも早期の腎実質を比較的明瞭に描出できる。

各選択肢の解説

  • a:誤り — MAG3で主に評価するのは尿細管抽出に関わるクリアランスであり、GFR用DTPAと区別する。
  • b:誤り — 脱水を避けるため適切な水分摂取が必要で、絶食を基本条件とする検査ではない。
  • c:誤り — 標準的な腎動態検査としては多すぎる量であり、装置・目的に応じた適切な低い量を用いる。
  • d:誤り — 分腎機能は通常、排泄が強く影響する前の取り込み相から求める。排泄相は排出障害などの評価に重要である。
  • e:正しい — 高い抽出率により背景に対する腎コントラストが得られやすい。

根拠・参考文献

核医学各論・問40

出題テーマGa-67の撮像時刻・分布・用途

解答例:b

考え方

Ga-67では背景放射能が下がるのを待ち、通常48〜72時間程度の遅延画像を撮像する。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 早期に尿中排泄があるが、その後は腸管排泄も重要であり、遅延像の体内動態を腎排泄主体だけで説明しない。
  • b:正しい — 投与2日程度の撮像は標準的な時刻の一つである。病態により追加像を検討する。
  • c:誤り — カテコールアミン系の評価はMIBGなどが担い、Ga集積の基本機序とは異なる。
  • d:誤り — 一般的な成人診断量としては桁が大きすぎる。
  • e:誤り — センチネルリンパ節ではリンパ流に入るコロイド等を使い、Gaの通常用途ではない。

根拠・参考文献

核医学各論・問41

出題テーマ検査別SPECTの実施割合

解答例:b

考え方

全国実態調査では、副甲状腺は候補となる検査の中でSPECT実施割合が高い。検査全体の件数と、各検査内でSPECTを追加する割合を区別する。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 形状や摂取率の評価を平面像中心に行うことが多く、断層追加の割合は副甲状腺より低い。
  • b:該当 — 異所性病変の位置や後方局在の同定に断層像が役立ち、SPECTの実施割合が高い。
  • c:該当しない — SPECTが有用な場面はあるが、候補内で実施割合が最多とはならない。
  • d:該当しない — 骨髄の広い分布を平面像で評価する用途が中心である。
  • e:該当しない — 動態曲線と平面像を用いる検査が中心で、断層の割合は高くない。

根拠・参考文献

核医学各論・問42

出題テーマGraves病I-131治療の目標と甲状腺重量

解答例:d

解答候補(条件・出題当時の扱いは本文を参照)

考え方

治療効果は甲状腺重量、摂取率、有効半減期、投与量等に依存する。甲状腺機能正常を確実に長期維持できる投与設計はなく、根治的な方針では機能低下症への移行も想定して説明する。

各選択肢の解説

  • a:条件付き — 正常化を希望する場合もあるが、一般に全例で長期正常化のみを目標とするとは限らない。治療目標は指針・患者条件で決める。
  • b:誤り — 正常機能を温存する低線量方針では、機能亢進の残存や再治療の可能性がむしろ問題となる。
  • c:誤り — 線量計算をしても個体差や自己免疫の経過があり、長期正常化を保証できない。
  • d:正しい — 大きい甲状腺では同じ投与放射能当たりの吸収線量が下がり、治療抵抗性とも関連する。
  • e:誤り — 過剰ヨウ素は取り込みを低下させ、効果に影響しうる。食事・薬剤・造影剤の確認が必要である。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問43

出題テーマ軽度認知障害のアミロイドPETと非特異集積

解答例:未確定

未確定(確認事項あり)

考え方

原本では皮質集積増加を疑うが、使用トレーサ名が記載されていない。旧解答cの視床集積をすべて非特異的とする断定は、トレーサと読影基準を特定できず確定しない。臨床像は若年発症の認知障害評価として適正使用の対象になりうる。

各選択肢の解説

  • a:誤り(条件を満たす場合) — 原因不明で持続・進行する軽度認知障害は、専門医評価後に診療方針が変わるなら当時の適正使用の対象となり得る。提示情報だけで不適切な使用と決めることはできない。
  • b:未確定 — 皮質集積を疑い、少なくとも明瞭な陰性像と断定しにくい。トレーサ固有の読影基準による再確認が必要である。
  • c:未確定 — 非特異集積の強さはトレーサで異なる。視床という解剖部位だけで結合の由来を断定せず、製剤名と読影手引きを確認する。
  • d:誤り — アミロイド陽性所見だけから心臓交感神経障害を予測することはできない。
  • e:誤り — 幻視やパーキンソニズムはDLB等を考える所見だが、アミロイド画像だけからその将来出現を導くことはできない。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問44

出題テーマDAT画像の正常分布とDLB

解答例:e

考え方

DAT低下は黒質線条体系障害を支持する。DLBでは被殻だけでなく尾状核にも低下が及ぶことがあり、尾状核温存を一般的特徴とするのは不適切である。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 主に黒質から線条体へ投射する節前ドパミン神経終末のDATを画像化する。
  • b:正しい — 変性性パーキンソニズムやDLBの診断を補助する。ただし変性疾患間の確実な鑑別を単独で担う検査ではない。
  • c:正しい — 正常では尾状核と被殻が連続した左右ほぼ対称の形となる。年齢や部分容積の影響も考える。
  • d:正しい — 臨床症状の左右差に対応する集積非対称を認めることが多い。
  • e:誤り — DLBでは尾状核を含めた低下がありうる。病期や個体差があるため、逆に全例で尾状核が低下するとも断定しない。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問45

出題テーマ内頸動脈狭窄進行と血行力学的代償

解答例:d

考え方

経時的な血流低下とOEF上昇を、灌流圧低下に対する代償の破綻として読む。Powers分類では血管拡張の段階から酸素摂取増加の段階への進行が重要である。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 低下する灌流圧に対して代償性の血管拡張が生じるので、進行する血管収縮とは説明しない。
  • b:誤り — OEFの上昇は血流と酸素需要の不均衡を補う徴候である。
  • c:誤り — OEF上昇を伴う状態はstage 2に相当し、stage 0から1だけの説明では足りない。
  • d:正しい — 灌流圧の低下によって血流予備能が失われ、酸素摂取増加が必要になったと考える。
  • e:誤り — 経時像では低血流領域の広がりや代償指標を合わせて評価し、不変とする読みは適さない。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問46

出題テーマ変性性パーキンソニズムの臨床画像統合

解答例:d

考え方

長期の非対称な振戦・運動障害とDAT低下を合わせ、候補中ではPDを最も考える。DAT低下だけでは他の変性性パーキンソニズムを除外できず、臨床経過とMRIを統合する。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 水頭症を支持する脳室拡大や歩行・認知・排尿症状の組合せを確認する必要があり、今回の主な臨床像とは異なる。
  • b:該当しない — 早期転倒や垂直性眼球運動障害、中脳萎縮などの支持所見が主として示されていない。
  • c:該当しない — 強い自律神経障害や小脳徴候、特徴的な橋・被殻変化などの情報が不足する。
  • d:該当 — 非対称な振戦を含む緩徐な経過と黒質線条体系障害が最も整合する。
  • e:該当しない — 認知変動や反復性幻視等を伴う認知症の臨床診断が中心で、認知機能が比較的保たれた本例では第一候補としにくい。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問47

出題テーマ頸動脈血行再建後の過灌流と出血

解答例:c

考え方

高度の予備能低下を有する領域で急に灌流圧が回復すると、自己調節障害による過灌流と出血を生じうる。術後の低灌流とする説明が誤りである。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 左片麻痺と右半球の予備能低下は右頸動脈系の障害として整合する。
  • b:正しい — 負荷後に血流が十分増えず、盗血も疑う分布で、追加拡張余地が乏しい。
  • c:誤り — 術後出血の文脈では、急な再灌流に伴う過灌流症候群を考える。
  • d:正しい — 血行再建後に生じた出血性合併症として時系列が整合する。
  • e:正しい — 血圧と神経所見の厳密な管理、必要に応じた灌流評価が重要になる。

根拠・参考文献

脳神経核医学・問48

出題テーマびまん性脳代謝消失と脳死の診断限界

解答例:c

解答候補(条件・出題当時の扱いは本文を参照)

考え方

頭蓋外の取り込みに比べ頭蓋内FDG取り込みが著しく乏しく、候補では脳死状態を疑う。ただしFDG画像単独で法的脳死判定を行うことはできない。原因・体温・薬物等の条件と臨床所見、必要な正式手順を確認する。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 大脳皮質機能の高度障害でも脳幹機能は残るため、全脳的な代謝消失との区別が必要となる。
  • b:該当しない — 主に脳幹運動経路の障害で意識は保たれ、脳全体の代謝が消失する説明ではない。
  • c:該当 — 画像所見から最も疑う候補だが、この選択を正式な脳死確定と読み替えない。
  • d:該当しない — 前頭葉・帯状回回路などの障害による状態で、全脳代謝消失を必須としない。
  • e:該当しない — 正常の皮質・基底核などの取り込みが確認できず、正常像ではない。

根拠・参考文献

循環器核医学・問49

出題テーマ広範な再分布と多枝冠動脈病変

解答例:a

解答候補(条件・出題当時の扱いは本文を参照)

考え方

負荷で広い範囲の集積が低下し、遅延像で改善する分布と負荷時左室拡大を認め、多枝虚血を疑う。選択肢では三枝病変を第一候補とするが、SPECTだけで解剖学的三枝狭窄を確定するものではない。

各選択肢の解説

  • a:条件付き — 複数の冠動脈支配域にまたがる可逆性低下と負荷時拡大は、この候補を支持する高リスク所見となる。
  • b:該当しない — 下壁だけの単独虚血に限定すると、他の壁の変化を説明しきれない。
  • c:該当しない — 側壁だけの単独病変とするより、より広範な虚血分布を考える。
  • d:該当しない — 前壁・中隔だけの単独病変では、下壁・側壁を含む分布を説明しきれない。
  • e:条件付き — 下壁と側壁の病変は考えるが、前壁・心尖部を含む広範な変化も踏まえ、三枝病変を優先する。

根拠・参考文献

循環器核医学・問50

出題テーマびまん性心筋FDG集積と定量の限界

解答例:b

考え方

びまん性の生理的取り込みが十分に抑制されていない場合、SUVを測るだけでは炎症との区別がつかない。集積分布、前処置、他画像を総合する。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 正常心筋の取り込みがびまん性に残ると、病的な局在集積の判定が難しい。
  • b:誤り — SUVには血糖・撮像時刻・抑制状態も影響する。単一の値でびまん性集積を炎症と確定しない。
  • c:正しい — 長時間絶食や食事調整等による心筋抑制が十分でなかった可能性がある。
  • d:正しい — 心臓外のリンパ節集積は認め、全身病変の評価にも利用できる。
  • e:正しい — 適切な前処置下の病的心筋集積は診断の主徴候に含まれるが、すべての生理的集積を該当扱いにしない。

根拠・参考文献

循環器核医学・問51

出題テーマ再灌流後の血流・脂肪酸代謝ミスマッチ

解答例:c

考え方

血流が回復しても脂肪酸代謝の低下が残ることがある。TlよりBMIPPの低下が広い領域は、代謝障害の残る生存心筋を示唆し、慢性期の壁運動回復が期待される。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 前壁・中隔から心尖部を中心とする障害は、回旋枝単独より前下行枝領域に対応する。
  • b:誤り — 血流と脂肪酸代謝の障害範囲に差があり、ミスマッチを読む問題である。
  • c:正しい — 回復した血流に対し代謝障害が残る心筋には、後に機能改善する余地がある。
  • d:誤り — 血流保持領域の代謝低下は直ちに不可逆的壊死を意味しない。
  • e:誤り — 代謝低下が残るため、画像が正常化して障害がないとするのは不適切である。

根拠・参考文献

関連する過去問

循環器核医学・問52

出題テーマMIBGの局所洗い出しと心不全予後

解答例:c

考え方

早期から後期へ前壁・側壁の集積低下が進み、洗い出し亢進を認める。低い後期H/Mと高い洗い出しは交感神経障害・不良予後を支持するが、機器補正や算出法を確認する。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 早期撮像は一般に投与15〜30分程度で行い、1時間を標準とする説明ではない。
  • b:誤り — 下後壁・心尖部の低集積を、今回の広範な障害の文脈で正常と一律に処理しない。
  • c:正しい — 経時的な集積低下が局所にも認められ、洗い出し亢進を支持する。
  • d:誤り — 三環系抗うつ薬は神経終末の取り込みを阻害し、集積へ影響しうる。
  • e:誤り — この後期値を無条件に正常・良好と判断しない。コリメータ依存性や標準化を踏まえ、心不全所見と統合する。

根拠・参考文献

関連する過去問

循環器核医学・問53

出題テーマATTR心アミロイドーシスと2020年の保険運用

解答例:c

考え方

高齢の大動脈弁狭窄症にはATTR心アミロイドーシスが併存しうる。PYP検査は2020年10月26日付の審査上の取扱いにより保険診療が可能となった。承認適応の変更と審査上認容は区別する。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 高齢者の大動脈弁狭窄とATTRの併存は知られており、極めて稀と切り捨てない。
  • b:誤り — PYPの集積はATTRで強い傾向があり、型と無関係とはいえない。AL除外も必要になる。
  • c:正しい — 試験日には既に、適応外使用事例に関する審査上の取扱いが示されていた。
  • d:誤り — 心室壁肥厚は疑う重要な徴候の一つであり、肥大が少ないとするのは逆である。
  • e:誤り — タファミジスは2019年に心アミロイドーシスへ適応が追加されており、2021年時点で治療薬がないとはいえない。

根拠・参考文献

循環器核医学・問54

出題テーマ正常負荷心筋画像と冠攣縮の鑑別

解答例:d

考え方

血流分布と左室収縮能はおおむね保たれる。高度の固定狭窄による広範な誘発虚血の可能性は下がるが、正常負荷像で冠攣縮や微小循環障害まで除外できない。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 腹臥位は主に横隔膜による下壁の減弱を改善する目的で用いる。前壁アーチファクトの改善を一般則とはしない。
  • b:誤り — 肥大型心筋症を支持する特徴的な不均一肥大・分布を主所見としていない。
  • c:誤り — 拡張やびまん性収縮低下を支持せず、駆出率は保たれている。
  • d:正しい — 固定狭窄による誘発虚血を示さない胸痛では、冠攣縮も鑑別に残る。画像単独ではその確定診断はできない。
  • e:誤り — 心尖部等の特徴的な収縮障害を示さず、たこつぼ症候群を支持する画像ではない。

根拠・参考文献

腫瘍核医学・問55

出題テーマ注射部位炎症によるFDG偽陽性

解答例:c

考え方

FDGは炎症にも集積する。左右の結節が注射部位と対応することから、注射に伴う炎症性肉芽腫を第一に考える。病歴と合わない増大・持続例では別病変も再評価する。

各選択肢の解説

  • a:該当しない — 結節性筋膜炎もFDGを取り込むが、左右の注射歴と部位一致をより直接に説明する候補がある。
  • b:該当しない — FDG高集積だけで皮下転移とはいえず、注射部位との一致は炎症性病変を支持する。
  • c:該当 — 治療注射やワクチン後の局所炎症・肉芽腫は、腫瘍に似たFDG集積を示しうる。
  • d:該当しない — 皮膚付属器由来の炎症性嚢胞より、注射部位深部であるという情報が別の原因を支持する。
  • e:該当しない — 神経走行に沿う腫瘤などの根拠がなく、既知の注射と対応する病変として説明する方が適切である。

根拠・参考文献

核医学各論・問56

出題テーマ若年者の骨病変と悪性所見の評価

解答例:d

考え方

単純写真では境界の比較的明瞭な骨幹端病変を考え、破壊性の強い悪性骨腫瘍より良性病変を優先する。骨シンチの集積の強さだけで良悪性を決めず、非骨化性線維腫等を候補とする。

各選択肢の解説

  • a:誤り — Ewing肉腫を強く支持する浸潤性骨破壊や大きな軟部腫瘤を主所見として認めない。
  • b:誤り — 骨肉腫を支持する腫瘍性骨形成や攻撃的な骨膜反応が明瞭ではない。
  • c:誤り — 成長期の骨端周囲の所見を認め、完全閉鎖を断定する読みではない。
  • d:正しい — 局在と比較的整った辺縁は、良性の骨幹端病変を優先する所見となる。
  • e:誤り — 典型的な良性所見だけで直ちに針生検を必須とはしない。非典型像、進行、骨折リスク等があれば整形外科で追加評価する。

根拠・参考文献

核医学各論・問57

出題テーマPMTによる肝細胞性機能と肝外転移

解答例:d

考え方

胆道系トレーサのPMTが肝外腫瘤に保持される所見と肝細胞癌既往を合わせ、肝細胞癌の肺・胸骨転移を考える。集積だけで病理を確定するものではないが、原発性肺癌を同等に第一候補とする説明は適さない。誤りを選ぶ。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 肝への取り込みと胆汁排泄、遅延した腫瘍保持を示す検査としてPMTが対応する。
  • b:正しい — 胆汁として排泄された放射能が腸管に現れるのは生理的所見である。
  • c:正しい — 肝細胞性機能を保つ転移では肝外でも集積することがあり、臨床背景と一致する。
  • d:条件付き — 非特異的な肺腫瘤だけを見た鑑別とは異なり、PMT保持と肝細胞癌既往は肝癌転移を支持する。ただし集積を根拠に全ての他腫瘍を絶対除外しない。
  • e:正しい — 胆汁排泄の有無を追う肝胆道シンチは、新生児胆汁うっ滞の原因評価を補助する。所見単独で閉鎖を確定しない。

根拠・参考文献

核医学各論・問58

出題テーマPMRと巨細胞性動脈炎の関連

解答例:c

考え方

肩帯・骨盤帯周囲の炎症分布からPMRを考える。自己抗体陽性が多数という説明は適切でない。失明リスクは主に併存する巨細胞性動脈炎に関わり、PMR単独の必発症状としない。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 近位部の痛み・こわばりに、発熱などの全身症状を伴うことがある。
  • b:正しい — 炎症反応上昇は典型的な支持所見であるが、非特異的であり他疾患も除外する。
  • c:誤り — RF・ACPA陰性は分類上の支持項目で、ANAやRFが高頻度陽性という説明ではない。陽性例の存在自体を否定するものではない。
  • d:正しい — 副腎皮質ステロイドで改善することが多いが、反応だけを診断確定の検査とはしない。
  • e:条件付き — 新規頭痛、顎跛行、視覚症状があれば巨細胞性動脈炎の併存を疑い、視力障害を防ぐため速やかな評価が必要になる。

根拠・参考文献

核医学各論・問59

出題テーマGSAの肝摂取指標LHL15

解答例:c

考え方

LHL15は15分時点の肝放射能を、心血液プールと肝の放射能の和で割る。血液から肝への移行を表す指標で、HH15とは分ける。

各選択肢の解説

  • a:誤り — 時刻も臓器も異なる値の比であり、標準的なLHL15の定義ではない。
  • b:誤り — 同時刻の全体に対する心血液プールの割合であり、肝側の割合と逆になる。
  • c:正しい — 同じ15分の肝と心を分母に取り、肝に集積した割合を表す。
  • d:誤り — 心の割合の逆数で、肝摂取指標の定義ではない。
  • e:誤り — 肝の割合の逆数となり、通常のLHL15とは異なる。

根拠・参考文献

核医学治療・問60

出題テーマRa-223の適応と骨髄抑制

解答例:e

考え方

Ra-223は骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌の治療に用いる。肺転移を伴う患者を良い適応とはしない。主要試験では症候性骨転移例が対象だったが、国内適応の文言へ症候性を一律の必須条件として追加しない。

各選択肢の解説

  • a:正しい — 適切な対象患者を組み入れた比較試験で、全生存期間の延長が示されている。
  • b:正しい — 主に腸管から排泄され、尿中排泄は相対的に少ない。
  • c:正しい — 外科的去勢を受けていない場合は、去勢状態を維持する治療を継続する。
  • d:正しい — 好中球数などの投与基準を満たさなければ延期する。回復しない場合は中止判断も必要となる。
  • e:誤り — 肺は内臓転移であり、骨転移のみを主な標的とする本剤の適切な対象とは異なる。

根拠・参考文献

核医学専門医試験の一覧へ

記述式の解答・解説

原問題は学会HPで確認してください。問題文・画像は掲載せず、独自の解答例と考え方を示します。

記述・問1

出題テーマ:ガンマカメラの信号形成と収集方式

解答例:各小問の独自解答例を参照。

独自解答例・公式正答未照合

原本に対応する解答例。設問・図は掲載せず、原本を別途参照して学習する。

小問1

テーマ:検出器を構成する各部分の役割

解答例:ア:コリメータ。イ:NaI(Tl)シンチレータ。ウ:ライトガイド。エ:光電子増倍管。オ:位置演算回路。

図の各部分を信号の流れに沿って整理する。コリメータは入射方向を制限し、結晶は放射線を光へ変換する。ライトガイドが光を各光電子増倍管へ伝え、その出力の重み付けから位置を決める。オはX・Yを作る部分で、別に描かれた波高分析器そのものではない。

小問2

テーマ:収集方式と臨床用途

解答例:動態収集:腎レノグラム。全身走査:骨シンチグラフィ。SPECT:脳血流の断層像。心電図同期収集:心筋壁運動・駆出率の評価。

動態収集は時間変化、全身走査は広い分布、SPECTは三次元分布を調べる。同期収集は心周期をそろえて機能を評価し、SPECTと組み合わせることもある。四つは完全に排他的な分類ではない。

小問3

テーマ:低エネルギーコリメータの代表的適用核種

解答例:99mTc、201Tl。

99mTcの主な撮像光子は約140 keV、201Tlでは主に約70~80 keVの特性X線を利用する。核種名だけでなく光子エネルギーと隔壁透過を考えて選ぶ。123Iでは高エネルギー成分の影響があり、常に低エネルギー型が最適とはいえない。

根拠・参考文献

記述・問2

出題テーマ:非密封線源の防護と汚染事故への初動

解答例:各小問の独自解答例を参照。

独自解答例・公式正答未照合

原本に対応する解答例。設問・図は掲載せず、原本を別途参照して学習する。

小問1

テーマ:外部被ばく低減の基本

解答例:作業時間を短くする、線源から距離を取る、線種に合った遮蔽を置く。

準備と動線を整え、トングなどで手を離し、シリンジシールド等を使う。距離の逆二乗則は点線源に近い条件での目安であり、あらゆる形状へそのまま適用しない。

小問2

テーマ:汚染検出に使う測定器

解答例:NaI(Tl)シンチレーション式、GM式、電離箱式サーベイメータ。

低レベルの光子汚染には高感度のシンチレーション式が適する。GM式は汚染探索に用いられるがエネルギー依存性に注意する。電離箱式は主に線量率測定向きで、微量汚染の検出感度は十分でない場合がある。いずれも対象核種に応じた校正・バックグラウンド確認が必要である。

小問3

テーマ:身体への取り込みを防ぐ装備

解答例:防護衣、液体を通しにくい使い捨て手袋、必要に応じたマスク等の呼吸用保護具。

皮膚・衣服の汚染や口鼻への移行を減らす。通常のマスクで揮発性ヨウ素や放射性ガスまで防げるわけではなく、その場合は密閉化・局所排気等を優先し、適切な保護具を選ぶ。個人線量計は測定器であり取り込みを防ぐ道具ではない。

小問4

テーマ:液体線源を床へこぼしたときの対応

解答例:①作業を止めて周囲へ知らせ、立入りを制限し安全管理担当者へ連絡する。②保護具を着け、吸収材で拡散を抑えて外側から中心へ回収する。③汚染測定を行い、必要な除染と廃棄物管理・記録を続ける。

素手で触れたり、広げるように拭いたりしない。身体・履物への移行も確認する。目視で消えたことを除染完了とはせず、施設の測定・解除手順で判断する。救命処置が必要な場合はそれを優先する。

根拠・参考文献

記述・問3

出題テーマ:223Ra治療の国内適応・投与法・有害事象

解答例:各小問の独自解答例を参照。

独自解答例・公式正答未照合

2021年以前の国内マニュアルで基本投与条件を確認し、現在の注意事項は2025年添付文書で補足した。

小問1

テーマ:適応疾患と適格性

解答例:骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌。

内臓転移例での有効性・安全性は確立していない。去勢状態を維持し、骨髄予備能や脊髄圧迫への対応等を確認する。主要試験は症候性骨転移例を対象としたが、国内効能の文言に症状の存在を必須条件として追加しない。

小問2

テーマ:承認用法・用量

解答例:体重1 kg当たり55 kBqを約1分かけて静脈内投与する。4週間ごとに、最大6回。

放射能を基準日時から補正し、投与前後に生理食塩液で静脈ラインをフラッシュする。各回前に血球数等を評価する。2021年以前の学会マニュアルにも55 kBq/kgが示されており、古い50 kBq/kgとの表記差は校正標準の変更を考慮する。

小問3

テーマ:代表的な有害事象

解答例:貧血、血小板減少、好中球減少、下痢。

前3者は骨髄抑制として血液検査で追跡する。下痢などの消化器症状にも注意する。悪心・嘔吐も起こり得るが、ここでは4項目の解答例を示した。

根拠・参考文献

記述・問4

出題テーマ:肺換気血流検査と右左短絡評価

解答例:各小問の独自解答例を参照。

独自解答例・公式正答未照合

原本に対応する解答例。設問・図は掲載せず、原本を別途参照して学習する。

小問1

テーマ:国内の製剤と肺血流注射の留意点

解答例:換気:81mKrガス、99mTcテクネガス。血流:99mTc-MAA。注射時は粒子を均一に再懸濁し、血液の逆流・凝集を避ける。また安静仰臥位で呼吸を保ち、急速投与を避ける。

テクネガスは適合する放射性医薬品と専用発生装置を組み合わせて作る。MAAの不均一な採取や血液との凝集は分布を乱す。重症肺高血圧、右左短絡、小児では粒子数にも配慮する。古い資料に登場する133Xeは国内では2016年に販売中止であり、2021年の通常供給製剤に含めない。

小問2

テーマ:慢性肺血栓塞栓症評価での利点

解答例:区域性の血流障害を機能分布として捉えやすい。ヨード造影剤を使わず、造影剤アレルギーや腎機能低下時にも検討できる。

造影CTでは目立ちにくい末梢の血流障害を拾う意義がある。診断は換気像・CT等と合わせる。CT技術は進歩しており、あらゆる撮像条件で必ずシンチグラフィの感度が上回るという意味ではない。

小問3

テーマ:右左短絡の測定と計算

解答例:99mTc-MAAを静注し、早期の全身像で肺外集積を調べる。短絡率(%)=(全身カウント-両肺カウント)÷全身カウント×100。

肺毛細血管床を通過せず体循環へ入った粒子を測る。背景補正と整合した集計条件を用い、漏出部は計算から適切に扱う。標識不良・粒子崩壊も肺外放射能の原因となるため、早期撮像と品質確認が必要である。この検査だけで心内短絡と肺内短絡を区別することはできない。

根拠・参考文献

記述・問5

出題テーマ:小児の腎動態・腎皮質シンチグラフィ

解答例:各小問の独自解答例を参照。

独自解答例・公式正答未照合

原本に対応する解答例。設問・図は掲載せず、原本を別途参照して学習する。

小問1

テーマ:検査目的と製剤の対応

解答例:動態検査:99mTc-MAG3、99mTc-DTPA。腎皮質検査:99mTc-DMSA。

MAG3は主に尿細管分泌を、DTPAは糸球体濾過を反映する。MAG3は抽出率が高く、腎機能が低い小児でも評価しやすい。DMSAは腎皮質の分布や瘢痕評価に使い、動態排泄曲線を得る薬剤とは区別する。

小問2

テーマ:動態検査を正しく行うための注意

解答例:①適切に水分を与え、検査前の排尿などで膀胱充満を避ける。②確実な静脈路からボーラス投与し、投与と収集開始をそろえる。③体動を減らし、年齢に合った固定や必要時の鎮静を検討する。

脱水と膀胱充満は排泄遅延を強め、漏出は入力を乱し、体動はROIや左右差の評価を誤らせる。導尿や鎮静を全例必須とせず病態に応じて選ぶ。投与放射能は小児用基準に従い、特に乳児では腎機能の成熟も解釈に織り込む。

根拠・参考文献

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