この年度の出題傾向
2023年度の掲載105問を分野別に整理すると、画像診断55問(52.4%)、放射線治療24問(22.9%)、核医学15問(14.3%)、共通11問(10.5%)です。放射線治療の割合は、2005〜2025年の年平均より2.7ポイント高い構成です。テーマ例として、中枢神経・DWIとADCの原理、治療・肝癌門脈腫瘍栓への照射、核医学・ATTR心アミロイドーシスの骨製剤を扱います。
2005〜2025年度の掲載解説を一問一分野で集計。平均は年度別構成比の単純平均です。公式配点や将来の出題数、正答率に基づく難易度を示すものではありません。
放射線科専門医・2023年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月18日:全105問を改訂しました。解答例は非公式です。問52は製品による適合径の違い、問61は段階モデルと検査の限界、問75は頻度の分母、問81は国内外の指針の違いを注記しています。制度・適応は出題年度の資料と現在の補足を区別しています。
解答作成にご協力いただいたsamo11先生、ばーと先生、麻婆豆腐先生、もすもす先生に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
問題番号から選ぶ
放射線科専門医試験 2023年度 問1
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問1
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
巨視的な血流そのものではなく、水分子の微視的な拡散に感度を持たせます。
b|不適切
T2 shine-throughでも高信号となり、ADC画像との対応が必要です。
c|不適切
通常の脳DWIでは皮質が白質よりやや高信号に見えます。
d|不適切
一般的な脳DWIはSE-EPIで、勾配エコーを標準とはしません。
e|適切
異なるb値での信号減衰から計算するため、少なくとも2条件を要します。
判断のポイント
ADCは、異なるb値で撮像した画像の信号減衰から算出する。単純な単指数モデルでも少なくとも2つのb値が必要となる。
鑑別・注意点
DWI高信号は拡散低下だけでなくT2 shine-throughでも生じる。ADC低下を確認し、水分子の拡散と血液などの巨視的な流れを区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問2
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問2
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
第三脳室前壁の構造で、代表的な生理的石灰化部位ではありません。
b|不適切
左右側頭葉等を連絡する交連で、通常の生理的石灰化の選択肢ではありません。
c|不適切
松果体付近でも手綱交連と位置を区別し、この交連を代表部位とはしません。
d|適切
松果体前方の小石灰化として認めます。年齢・形態と病的石灰化を比較します。
e|不適切
視床を結ぶ構造で、一般的な正常石灰化部位ではありません。
判断のポイント
手綱交連は頭蓋内の生理的石灰化がみられる部位であり、松果体の前方に小さな曲線状の石灰化として描出される。
鑑別・注意点
石灰化の評価では、部位だけでなく年齢、左右差、形態、周囲病変を確認する。生理的に石灰化しうる部位であっても、すべての石灰化を正常と判断するわけではない。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問3
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問3
解答例:dを旧想定(撮像条件により最優位は確定保留)
選択肢別の解説
a|不適切
非造影の髄液信号変化は非特異的で、微細な髄膜病変の検出には造影が重要です。
b|不適切
出血・磁化率に有用ですが、髄膜腫瘍の増強検出が主目的ではありません。
c|不適切
膿や細胞密度の高い病変に役立ちますが、髄膜転移の基本検出を代替しません。
d|有用だが最優位の確定保留
髄液抑制下の微細増強を描出します。ただし造影T1より高感度とは限らず撮像法に依存します。
e|重要・優先順位は撮像法依存
造影T1は基本検査で、原著には造影FLAIRより高感度の報告もあります。旧d唯一の断定は留保します。
判断のポイント
造影FLAIRは脳脊髄液の信号を抑えた背景で、髄膜や脳溝内の異常造影を捉えるのに有用である。本問では旧解答候補ですが、造影T1より常に高感度とはしません。2002年の細胞診陽性17検査の比較では造影FLAIR陽性7、造影T1陽性10で、撮像法・2D/3D・時相に左右されます。単一の最優位法の確定は保留します。
鑑別・注意点
造影T1強調像も重要で、造影FLAIRだけで診断を完結しない。撮像時期や酸素投与などによる信号変化に注意し、臨床所見・髄液検査と合わせて評価する。
放射線科専門医試験 2023年度 問4
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問4
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|不適切
主な薬剤性白質脳症の分布と異なり、淡蒼球を代表的好発部位にしません。
b|適切
代謝物による視神経障害が重要で、被殻病変も評価します。
c|不適切
急性白質脳症等が代表で、視床を典型部位とはしません。
d|不適切
抗TNF薬に関連する脱髄等を評価し、皮質を一律の好発部位としません。
e|適切
対称性歯状核病変が特徴的です。投与期間・量と他の原因を確認します。
判断のポイント
メタノール中毒は視神経障害と被殻障害、メトロニダゾール脳症は両側小脳歯状核などの対称性病変が特徴である。投薬歴・曝露歴と病変分布を対応させる。
鑑別・注意点
5-FUやメトトレキサートでは白質障害が重要である。分布だけで原因を断定せず、投与時期、肝腎機能、代謝異常なども確認する。
放射線科専門医試験 2023年度 問5
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問5
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
代表的所見は皮質結節・上衣下結節等で、脳梁欠損を定義的特徴とはしません。
b|不適切
腎AML等が重要で、胃癌の増加を代表的関連とはしません。
c|不適切
典型病変は血管線維腫で、単なる血管腫という病理名と区別します。
d|適切
上衣下結節は石灰化し得ます。Monro孔付近の増大病変も確認します。
e|適切
TSC1/2に関連する顕性遺伝で、新生変異も多く家族歴なしでも否定できません。
判断のポイント
結節性硬化症では上衣下結節が石灰化し、側脳室壁に多発する。TSC1またはTSC2の病的変異に関連する常染色体顕性遺伝疾患で、新生変異の例も多い。
鑑別・注意点
顔面の代表的皮膚病変は血管線維腫であり、単に血管腫と呼ぶのは不正確である。Monro孔付近の結節では上衣下巨細胞性星細胞腫の増大にも注意する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問6
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問6
解答例:cを想定(eも後方優位を示し単一選択は留保)
選択肢別の解説
a|不適切
淡蒼球や白質の障害が代表で、典型的な後方優位疾患としては選びません。
b|不適切
多巣性・非対称性の脱髄で、後方に限る一定の分布ではありません。
c|出題想定
大脳型では後方白質と脳梁膨大部が典型です。ただし他の分布・病型もあります。
d|不適切
白質病変は生じますが、後方白質優位の典型疾患としては他候補を優先します。
e|後方優位を来し得る
頭頂・側頭・後頭皮質の脳卒中様病変が多く、後方優位を理由に除外できません。c唯一の条件は曖昧です。
判断のポイント
大脳型の副腎白質ジストロフィーでは、頭頂後頭葉の白質と脳梁膨大部を中心とする、左右対称性の病変分布が典型的である。
鑑別・注意点
MELASも後方の皮質・皮質下に病変を生じるが、血管支配域に一致しない脳卒中様病変が特徴である。白質主体の対称性脱髄と、皮質主体の脳卒中様病変を区別する。本問は白質に限定する条件がなく、MELASも後方優位となるため、cのみと確定するには公式正答・追加条件の確認が必要です。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2023年度 問7
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問7
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
耳下腺深葉由来の腫瘍が傍咽頭間隙へ突出し得ます。脂肪偏位を追います。
b|適切
メラニンや出血によりT1高信号を示し得ます。全ての例で必須ではありません。
c|可能性が低い
通常は早期濃染・洗い出しを示す傾向で、漸増型は多形腺腫と対比します。
d|適切
局所侵襲性に歯根を比較的鋭く吸収し得ます。病理と範囲を確認します。
e|適切
高信号成分と血流による点状低信号が混在します。富血管性を評価します。
判断のポイント
Warthin腫瘍はダイナミック造影MRIで早期濃染と速い洗い出しを示すことが多い。漸増型の造影は、多形腺腫に典型的なパターンと対比して理解する。
鑑別・注意点
造影動態には重なりがあり、単独で良悪性を断定しない。T2信号、ADC、嚢胞成分、局在と併せて判断し、Warthin腫瘍でもADC低値やFDG高集積を示しうる点に注意する。
放射線科専門医試験 2023年度 問8
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問8
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
非角化性の形態が多く、高分化を典型的比較特徴にはしません。
b|不適切
p16陰性群に比べ一般に若い傾向で、高齢優位という比較ではありません。
c|不適切
ADCがむしろ低いとする比較研究があり、高値を特徴としません。
d|不適切
比較的明瞭な境界を呈する例があり、浸潤性を群の代表的相対特徴とはしません。
e|適切
小さな原発に大きな囊胞性頸部節を伴い得ます。HPV状態は病理で確認します。
判断のポイント
HPV関連中咽頭癌では、嚢胞性の頸部リンパ節転移が特徴的である。小さな原発巣に対して大きな嚢胞性リンパ節を伴い、原発部位の検索が必要となる場合がある。
鑑別・注意点
p16陰性癌との比較では、HPV関連癌の原発巣のADCが低い傾向を示す研究がある。「癌なので低い」という説明だけでは相対比較への回答にならない。画像だけでHPV状態を確定せず病理評価を用いる。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問9
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問9
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
一般に急速進行性で、気道などへの影響を早急に評価します。
b|不適切
最多は乳頭癌であり、髄様癌は少数です。
c|不適切
非腫瘍性過形成性病変で、真の腺腫との名称の類似に注意します。
d|不適切
異所性組織では機能低下を伴うこともあり、亢進が頻繁とはいえません。
e|適切
橋本病との関連があります。MALT型だけでなくDLBCLも評価します。
判断のポイント
甲状腺原発リンパ腫は慢性リンパ球性甲状腺炎、特に橋本病と関連する。急速な甲状腺腫大を認める場合には、未分化癌とともに鑑別する。
鑑別・注意点
甲状腺癌では乳頭癌が最多である。腺腫様甲状腺腫は過形成性病変であり、未分化癌は一般に進行が速い。甲状腺リンパ腫をMALT型だけに限定せず、DLBCLも考慮する。
放射線科専門医試験 2023年度 問10
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問10
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
視神経は視神経管を通り、上眼窩裂とは別です。
b|不適切
正円孔は第2枝の上顎神経で、第1枝は上眼窩裂を通ります。
c|適切
下顎神経が卵円孔を通過します。神経周囲進展では経路を連続して追います。
d|不適切
顔面神経は内耳道・顔面神経管を経て茎乳突孔へ出ます。棘孔とは異なります。
e|不適切
舌下神経管を通り、頸静脈孔のIX・X・XIと区別します。
判断のポイント
卵円孔を通過するのは三叉神経第3枝の下顎神経である。視神経は視神経管、三叉神経第2枝は正円孔、舌下神経は舌下神経管を通る。
鑑別・注意点
上眼窩裂を通る動眼・滑車・眼・外転神経と区別する。神経周囲進展の評価では、神経の経路と対応する孔の拡大・造影効果を追跡する。
放射線科専門医試験 2023年度 問11
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問11
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
主に思春期男性で、女性優位ではありません。
b|不適切
蝶口蓋孔周辺・鼻咽腔後方が典型で、中咽頭原発を好発とはしません。
c|適切
基本は良性腫瘍です。局所侵襲性・大量出血の危険とは分けて考えます。
d|不適切
通常は手術等が中心で、化学療法を標準として一般化しません。
e|不適切
思春期に好発しますが、それ以降も一律に著明増大する自然歴ではありません。
判断のポイント
若年性血管線維腫は主に思春期の男性に生じる良性腫瘍で、悪性転化はまれである。蝶口蓋孔周辺から鼻腔後方・翼口蓋窩へ進展する。
鑑別・注意点
良性でも局所浸潤や多量出血を来しうる。富血管性を画像で認識し、安易な生検を避ける。治療は進展度に応じた手術などが基本で、化学療法を標準治療とはしない。
放射線科専門医試験 2023年度 問12
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問12
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
一般に棘上筋腱が多く、肩甲下筋腱を最多とはしません。
b|不適切
加齢変性の関与が大きく、全体を外傷性優位としません。
c|不適切
脱臼に合併する損傷と、通常の脱臼原因を混同しません。
d|適切
萎縮・脂肪化は修復後の機能と治癒に関係し、術前MRIで評価します。
e|適切
長頭腱を支持するpulleyの障害で、内側へ亜脱臼・脱臼し得ます。
判断のポイント
腱板筋の萎縮・脂肪化は修復後の機能や治癒に関係するため、MRIで評価する。肩甲下筋腱断裂では上腕二頭筋長頭腱の内側脱臼・亜脱臼を伴うことがある。
鑑別・注意点
腱板断裂は棘上筋腱に多く、加齢性変性の影響も大きい。肩関節脱臼後に腱板断裂を合併する関係と、腱板断裂を通常の脱臼の原因とする説明は区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問13
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問13
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
外旋等で損傷する遠位脛腓靱帯群で、一般的内反捻挫の最多部位ではありません。
b|不適切
内側の強い支持組織で、外反損傷等を評価します。
c|不適切
強い内反で合併し得ますが、通常は前距腓靱帯に次いで考えます。
d|適切
底屈・内反で負荷され、一般的な足関節捻挫で最も損傷されやすい靱帯です。
e|不適切
重い脱臼等で損傷し得ますが、通常の捻挫の最多ではありません。
判断のポイント
足関節の内反捻挫では、外側靱帯群の前距腓靱帯が最も損傷されやすい。底屈位での内反により負荷がかかりやすい。
鑑別・注意点
強い損傷では踵腓靱帯なども合併する。脛腓靱帯損傷や三角靱帯損傷は、受傷機転と疼痛部位、骨折の有無を合わせて評価する。
放射線科専門医試験 2023年度 問14
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問14
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|不適切
軟骨性基質が中心で、二次性出血液面の代表候補ではありません。
b|不適切
小さなnidusと反応性硬化が代表で、大きい出血囊胞構築とは異なります。
c|適切
二次性ABC様変化を伴い、血液成分が層状化して液面を形成し得ます。
d|適切
骨端病変に二次性ABC様変化を合併し、液面を示し得ます。
e|条件付き・鑑別に残る
二次性変化はあり得ても、選択肢中の典型度は骨巨細胞腫・軟骨芽細胞腫が高い比較です。
判断のポイント
骨巨細胞腫と軟骨芽細胞腫は、二次性の動脈瘤様骨嚢腫様変化を伴い、出血成分の層状化による液面形成を示すことがある。
鑑別・注意点
液面形成だけで良性とは診断できない。充実部の形態、造影、骨破壊、年齢と発生部位を確認し、血管拡張型骨肉腫などの悪性病変も鑑別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問15
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問15
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
成人では大腿骨側・実質部損傷が多く、小児の脛骨付着部裂離と区別します。
b|適切
外側脛骨の裂離骨折はACL損傷を疑う重要な間接所見です。
c|適切
不安定性や合併半月板損傷が長期の関節変性に関わります。
d|適切
前方移動を制御する靱帯の損傷により、脛骨前方偏位が間接所見になります。
e|適切
pivot-shift機転の衝突で外側顆・外側脛骨後方に骨挫傷を生じ得ます。
判断のポイント
成人の前十字靱帯損傷は大腿骨側や実質部に多く、脛骨付着部の裂離を成人の典型とする記述は適切でない。脛骨の前方偏位などの間接所見も評価する。
鑑別・注意点
Segond骨折、外側大腿骨顆と脛骨外側後方の骨挫傷、半月板損傷などを検索する。小児の脛骨顆間隆起骨折と成人の靱帯実質断裂は区別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問16
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問16
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|不適切
すりガラスを取り巻く輪状濃厚影で、主にCT所見です。
b|適切
側面像で下部胸椎が十分透過しないサインで、後心臓領域の病変を疑います。
c|不適切
小結節群が大結節様となる分布をCTで評価します。
d|適切
左上葉無気肺で含気した下葉が大動脈弓周囲へ入り込む透亮像です。
e|不適切
膿胸等の造影胸膜二層を主にCTで読むサインです。
判断のポイント
Spine signは側面像で下部胸椎の透過性が正常のように増さない所見で、下肺野・後心臓領域の病変を示唆する。Luftsichel signは左上葉無気肺に伴い、大動脈弓周囲に含気した左下葉が入り込む所見である。
鑑別・注意点
Atoll sign、galaxy sign、split pleura signは主にCTで評価する所見である。サインの名称だけでなく、検査法と生じる解剖学的変化を対応させる。
放射線科専門医試験 2023年度 問17
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問17
解答例:a
選択肢別の解説
a|代表的でない
びまん性の粒状病変を典型とせず、間質性・肺胞性浮腫の所見を評価します。
b|適切
深部間質の液体増加により長い線状影を示し得ます。
c|適切
気管支周囲間質の水分増加でcuffingを来します。
d|適切
葉間の間質浮腫・液体により肥厚を認めます。
e|適切
血管周囲の浮腫で境界がぼやけます。撮影条件も比較します。
判断のポイント
心原性肺水腫では間質内の水分増加によりKerley線、気管支周囲の肥厚、葉間胸膜の肥厚、血管影の不鮮明化を認める。粒状影は代表的な所見ではない。
鑑別・注意点
肺胞性浮腫に進むとすりガラス状陰影や浸潤影を呈する。陰影分布は体位や基礎疾患でも変わるため、単一所見だけで心不全の有無を判断しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問18
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問18
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
胸骨陥凹と心臓偏位により右心縁が見えにくく、右中葉病変に似ます。
b|不適切
代表的な消失縁は右側で、左縁を一律に失うわけではありません。
c|不適切
大動脈弓自体の輪郭消失を代表所見とはしません。
d|不適切
左横隔膜の不鮮明化より、胸郭変形と右心縁の関係が特徴です。
e|不適切
右横隔膜消失を基本所見とはせず、心縁との位置関係を見ます。
判断のポイント
漏斗胸では胸骨の陥凹と心臓の左方偏位により、正面像で心右縁が不明瞭になる。右中葉の病変のように見える場合がある。
鑑別・注意点
側面像で胸骨の陥凹と前後径の減少を確認する。心右縁の消失を直ちに右中葉肺炎とせず、胸郭形状と臨床症状を合わせて判断する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問19
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問19
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
多発薄壁囊胞が主体で、浮腫様の隔壁・束肥厚の代表疾患とは異なります。
b|適切
急性のすりガラスに隔壁・気管支血管束肥厚や胸水を伴い、浮腫に似ます。
c|不適切
主に小葉中心性・気道散布性結節と気道壁変化で、広い間質肥厚とは区別します。
d|不適切
結節と不整形囊胞が主体で、選択肢中の代表的な隔壁肥厚疾患ではありません。
e|不適切
中心性気管支拡張・粘液栓が代表で、びまん性隔壁肥厚を主特徴にはしません。
判断のポイント
急性好酸球性肺炎では、両側すりガラス影に、小葉間隔壁と気管支血管束の肥厚、胸水を伴うことが多い。肺水腫に似た画像を呈する。
鑑別・注意点
急性の呼吸障害、喫煙開始・再開などの経過、気管支肺胞洗浄の所見を確認する。初期に末梢血好酸球増多が目立たない場合があり、画像だけで除外しない。
放射線科専門医試験 2023年度 問20
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問20
解答例:a
選択肢別の解説
a|来しにくい
肺胞内物質によるcrazy-pavingが代表で、多発囊胞は通常の中心所見ではありません。
b|適切
びまん性の類円形薄壁囊胞が代表的です。
c|適切
リンパ球性病変等との関連で囊胞を伴うことがあります。
d|適切
結節から変化する不整形囊胞が特徴となります。
e|適切
特にHIV関連例では囊胞・気胸を伴い得ます。
判断のポイント
肺胞蛋白症は肺胞内にサーファクタント由来物質が蓄積し、すりガラス影と小葉間隔壁肥厚によるcrazy-paving patternが代表的である。多発嚢胞は典型的ではない。
鑑別・注意点
LAM、肺Langerhans細胞組織球症、リンパ球性間質性肺炎やアミロイドーシスでは嚢胞を認めうる。ニューモシスティス肺炎も、とくにHIV感染例で嚢胞や気胸を伴う。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問21
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問21
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
増強はありますが、硝子血管型の著明な富血管性ほど典型ではありません。
b|不適切
不均一増強はあり得ますが、代表的富血管性節腫瘤は他候補です。
c|不適切
縦隔胚細胞腫瘍であり、選択肢中の特徴的な強い血管性増強とは異なります。
d|不適切
均一軟部腫瘤が多く、著しい血管性濃染を典型としません。
e|適切
豊富な血管を反映して強く増強します。病型と栄養血管も確認します。
判断のポイント
硝子血管型Castleman病は、強い造影効果を示す単発の縦隔腫瘤として発見されることがある。豊富な血管成分を反映する。
鑑別・注意点
造影の強い腫瘤では栄養血管、傍神経節腫などの鑑別、出血リスクを評価する。Castleman病には病型があり、すべてが同じ単中心性の画像を示すわけではない。
放射線科専門医試験 2023年度 問22
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問22
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切
心膜に沿う薄壁単房性液体病変が候補で、心横隔膜角等の位置を確認します。
b|適切
単純性のものは前縦隔の薄壁単房囊胞です。多房性や腫瘍合併と区別します。
c|条件付き・鑑別に残る
単房薄壁はあり得ますが、中縦隔などの典型位置と比較し前縦隔では他候補を優先します。
d|不適切
脂肪・石灰化・厚い壁等を伴うことが多く、単純薄壁囊胞の代表ではありません。
e|不適切
多房性・隔壁性が代表で、単房薄壁という条件では他候補を優先します。
判断のポイント
前縦隔の単房性で薄壁の液体性病変では、心膜嚢胞と単純性胸腺嚢胞が重要である。位置、心膜との関係、内部成分を確認する。
鑑別・注意点
胸腺嚢胞には多房性のものもあり、すべてが単純嚢胞ではない。高蛋白・出血によりCT値が高い場合はMRIが役立ち、造影される壁在結節や充実部は嚢胞性腫瘍を疑う。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問23
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問23
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
治療後の反跳性胸腺増大が生じ得ます。経時像と形態を比較します。
b|誤り
頻繁な石灰化は典型ではなく、腫瘍等を別に評価します。
c|適切
重症筋無力症等に関連するリンパ濾胞性過形成があります。
d|関連に留保
赤芽球癆では胸腺腫が重要ですが、過形成等も報告されます。典型的関連の強さを同一視しません。
e|適切
微細脂肪によるopposed-phase低下が有用です。脂肪の少ない若年例等では限界があります。
判断のポイント
胸腺過形成は化学療法後の反跳性変化や自己免疫性疾患などで認める。通常は微細脂肪を含み、opposed-phase像での信号低下が胸腺腫などとの鑑別に役立つ。
鑑別・注意点
石灰化を伴うことが多いという記述は適切でない。形態、年齢、治療歴、信号低下を総合し、若年者などで脂肪が少ない場合にchemical shift所見だけで腫瘍と断定しない。赤芽球癆との代表的関連は胸腺腫であり、過形成との関連を同じ強さで一般化しません。
放射線科専門医試験 2023年度 問24
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問24
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
性別だけで選ばず、根拠となる喫煙リスク条件を要します。
b|不適切
女性全員を年齢だけで一律に対象とする推奨ではありません。
c|不適切
少量・短期間の喫煙を含む全喫煙者とはせず、重喫煙条件を確認します。
d|適切
出題参照2021版で死亡率低下の根拠を示す高リスク群です。年度と基準を確認します。
e|不適切
利益と偽陽性・過剰診断等があり、年齢だけの全員検診へ一般化しません。
判断のポイント
画像診断ガイドライン2021年版では、低線量CT肺癌検診による死亡率減少の根拠が示された対象は重喫煙者である。単に50歳以上であることや性別だけで一律の推奨対象とはならない。
鑑別・注意点
無症状者の検診と、症状や異常所見の精査を区別する。対象年齢や喫煙歴の基準は指針と改訂年を確認し、出題当時の推奨を現在の全対象者へそのまま拡張しない。
放射線科専門医試験 2023年度 問25
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問25
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|条件付き・鑑別に残る
入口部・壁内走行等でリスクは変わりますが、高位だけを代表的虚血性走行とはしません。
b|適切
肺動脈圧低下後の灌流不足・盗血で心筋虚血を来し得ます。
c|不適切
通常は良性変異で、独立起始だけで虚血を起こすとはしません。
d|不適切
大動脈後方走行は通常、大血管間走行ほどの虚血リスクを持ちません。
e|適切
大血管間・壁内走行やスリット状入口部等が虚血・突然死リスクに関わります。
判断のポイント
左冠動脈肺動脈起始では、肺動脈圧の低下後に灌流不足や盗血が問題となる。左冠動脈が右冠尖から起始して大血管間を走る場合も、入口部や壁内走行などの形態により虚血の危険がある。
鑑別・注意点
異常起始の名称だけでなく走行が重要である。大動脈後方を走る左回旋枝の異常起始は、大血管間走行と同じ危険性を持つものではない。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問26
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問26
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|適切
石灰化・非石灰化成分やリモデリング等を評価し得ます。
b|不適切
陰性的中率が高い点が重要で、強い石灰化等では偽陽性による過大評価もあります。
c|通常CTでは不適切
解剖的狭窄だけで虚血確定とはしません。CT-FFRは薬剤負荷不要な別解析として存在します。
d|適切
適応・禁忌を確認して心拍を下げ、動きによる画質劣化を減らします。
e|不適切
石灰化スコア用でも心電図同期を行い、動きと再現性を管理します。
判断のポイント
冠動脈CTでは狭窄だけでなくプラークの性状や血管のリモデリングを評価する。高心拍では適応と禁忌を確認してβ遮断薬などによる心拍調整を行い、動きの影響を減らす。
鑑別・注意点
陰性的中率の高さが重要であり、石灰化などでは狭窄を過大評価しうる。通常の解剖学的CTで狭窄を認めても虚血が確定するわけではなく、CT-FFRや負荷灌流検査などを区別する。FFR-CTは薬剤負荷なしのCTAデータから計算でき、cを全てのCT技術で不可能という意味には扱いません。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2023年度 問27
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問27
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切
卵円窩の二次孔型欠損に対応します。卵円孔開存とは区別します。
b|適切
大静脈入口付近の欠損として扱い、部分肺静脈還流異常も確認します。
c|不適切
心室中隔の筋性部の分類で、心房欠損ではありません。
d|不適切
心室中隔の膜様部の分類です。房室弁との位置を区別します。
e|不適切
右室流出路側の心室中隔欠損を指します。
判断のポイント
卵円窩に生じる二次孔型欠損と、上下大静脈の入口付近に生じる静脈洞型欠損は、心房中隔欠損に含めて扱われる。静脈洞型では部分肺静脈還流異常の合併に注意する。
鑑別・注意点
筋性部型、膜様部型、漏斗部型は心室中隔欠損の分類である。欠損部位と房室弁・大静脈・肺静脈の位置関係を整理する。
放射線科専門医試験 2023年度 問28
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問28
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
大動脈腸骨動脈閉塞による運動時の下肢虚血症状が生じます。
b|最も非典型
多くは成人の動脈硬化性慢性閉塞で、小児発症を典型としません。
c|適切
骨盤血流低下による勃起障害が三徴の一つです。
d|適切
大腿以下の脈拍減弱を評価し、ABIや側副血行を確認します。
e|適切
腹部大動脈終末・腸骨動脈の閉塞が症候群の基盤です。
判断のポイント
Leriche症候群は腹部大動脈終末部から腸骨動脈の慢性閉塞による症候群で、間欠性跛行、勃起障害、下肢の脈拍減弱などを呈する。多くは動脈硬化性疾患を背景とする。
鑑別・注意点
小児期の発症は典型的ではない。症状の有無だけでなく、上下肢の脈拍、ABI、画像で閉塞部位と側副血行路を評価する。
放射線科専門医試験 2023年度 問29
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問29
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
血管に沿う典型的な平行石灰化は通常良性です。形が非典型なら再評価します。
b|不適切
側面像等で沈降が確認できる典型的石灰乳は良性所見です。
c|不適切
術後等の粗大な典型異栄養性石灰化は通常良性です。
d|不適切
典型的な皮膚・油囊胞等の中心透亮性石灰化は良性です。
e|適切
非特異的な微細形態で鑑別を要し、分布・増加と併せて判断します。
判断のポイント
淡く不明瞭な石灰化は良悪性の鑑別を要する。血管性、石灰乳、異栄養性、中心透亮性などの典型的な良性石灰化と区別する。
鑑別・注意点
鑑別を要する石灰化では形態だけでなく分布、増加、新旧画像を合わせてカテゴリーを決定する。微小円形石灰化も分布や状況によって評価が変わり、一律に良性としない。
放射線科専門医試験 2023年度 問30
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問30
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
牽引・歪みは病変検索を要し、正常範囲の左右差とは異なります。
b|不適切
浮腫・炎症・悪性等を評価する異常所見で、通常のカテゴリー1ではありません。
c|不適切
局所的な濃度異常として精査の要否を評価し、広い生理的左右差と区別します。
d|適切
広い範囲の乳腺量左右差で、疑わしい随伴所見がなければ正常範囲として扱います。
e|不適切
腫瘤を認める所見であり、異常なしという意味のカテゴリー1と区別します。
判断のポイント
非対称性乳房組織は、左右で広い範囲の乳腺量が異なって見える所見で、腫瘤などの疑わしい随伴所見がなければ正常の範囲として扱われる。
鑑別・注意点
局所的非対称性陰影や新たに増大する非対称性陰影とは区別する。構築の乱れ、区域性濃度上昇、腫瘤を同じ「左右差」としてまとめない。
放射線科専門医試験 2023年度 問31
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問31
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
滑りや不均一圧迫を避け、皮膚に適切に垂直接触させます。
b|不適切
過度な予圧は硬さ評価を変えるため、軽く安定した圧迫を用います。
c|適切
肋骨・胸壁を避け、病変と比較する周囲軟部組織を含むROIを設定します。
d|不適切
代表的なTsukuba弾性スコアは5段階です。
e|不適切
一般に浸潤性の強い線維性反応が硬さに関わり、DCISが常に高スコアとはしません。
判断のポイント
Strain elastographyでは、関心領域に病変と比較対象となる乳腺組織を含め、肋骨や胸壁を避けて設定する。探触子を適切に接触させ、軽く均一な圧迫を用いる。
鑑別・注意点
強い予圧や探触子の滑りは画像を不安定にする。弾性所見だけで病理を断定せず、Bモード所見と併せて評価する。代表的なTsukubaスコアは5段階である。
放射線科専門医試験 2023年度 問32
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問32
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
乳腺実質を作る単位で、乳房構成側に含めて理解します。
b|適切
小葉をまとめる乳腺構造で、後方間隙とは異なります。
c|適切
乳頭へ至る乳腺導管構造で、乳房内の実質成分です。
d|対象外として選ぶ
乳腺後方の脂肪性間隙で、マンモグラフィ構成判定の範囲と解剖学的全乳房を区別します。
e|適切
乳房の支持結合組織で、後隙とは異なります。
判断のポイント
本問では、乳腺実質を構成する小葉・腺葉・乳管・支持組織と、乳腺後方の脂肪性間隙である乳腺後隙を区別する。乳房構成の評価では乳腺後隙の脂肪を判定対象に混ぜない。
鑑別・注意点
解剖学的な乳房全体の範囲と、マンモグラフィの乳房構成判定に用いる範囲は同じ意味ではない。胸筋や皮下脂肪も、濃度の分母・分子を考える際に区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問33
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問33
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|適切
乳児の心胸郭比は成人より大きく、AP撮影と胸腺の影響も考慮します。
b|不適切
胸腺等の影響があり、この線を乳幼児の半数に認める典型所見とはしません。
c|適切
古典的BPDでは粗い網状・小囊胞性変化を認めます。新しいBPDとの違いも考慮します。
d|不適切
遠位気管食道瘻があるため胃腸管にガスが入り得ます。
e|不適切
チェックバルブなら右肺過膨張で呼気時に健側へ押す方向です。完全閉塞時とは区別します。
判断のポイント
乳児では成人より心胸郭比が大きく、撮影条件や胸腺の重なりも考慮する。気管支肺異形成では、古典的には網状影、粗い線状影や小嚢胞状陰影を認める。
鑑別・注意点
Gross C型食道閉鎖には遠位気管食道瘻があり、胃・腸管のガスを認める。気道異物によるチェックバルブ機構では患側が過膨張し、呼気時に縦隔は健側へ偏位しうる。
放射線科専門医試験 2023年度 問34
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問34
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
正常胸腺が帆状に見える所見と、気腫で持ち上がる所見を区別します。
b|適切
縦隔内ガスにより胸腺が挙上される新生児に特徴的な所見です。
c|不適切
仰臥位気胸で肋骨横隔膜角が深く見える所見です。
d|不適切
胸腺辺縁が肋骨に沿い波打つ正常所見です。
e|不適切
縦隔気腫で生じますが、新生児だけに特有ではありません。
判断のポイント
Spinnaker signは縦隔気腫により胸腺が持ち上げられ、帆を張ったように見える所見である。胸腺が大きい新生児で特徴的に認める。
鑑別・注意点
正常胸腺のsail signやthymic wave signと区別する。Deep sulcus signは仰臥位の気胸、continuous diaphragm signは縦隔気腫などでみられるが、新生児に特有ではない。
放射線科専門医試験 2023年度 問35
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問35
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|不適切
日常の事故でも生じる小児骨折で、単独では特異性が低い所見です。
b|適切
乳児の古典的骨幹端病変は重要な疑い所見で、機転・代謝性疾患等を比較します。
c|適切
特に後方肋骨の多発・異なる時期の骨折は慎重な全身評価を要します。
d|不適切
転倒等の事故で多く、単独で特徴的虐待所見とはしません。
e|不適切
事故でも起こり、線状骨折だけで虐待を判断しません。
判断のポイント
乳児の古典的骨幹端病変と多発肋骨骨折は、身体的虐待を疑う重要な所見である。とくに後方肋骨骨折や、異なる時期の複数骨折を慎重に評価する。
鑑別・注意点
画像所見だけで虐待と断定せず、発達段階、受傷機転との整合、他の外傷、骨脆弱性疾患を含めて検討する。若木骨折や上腕骨顆上骨折は日常の事故でも生じる。
放射線科専門医試験 2023年度 問36
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問36
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
肝静脈周囲や表在性経路から横隔膜・胸郭側へも排出されます。
b|適切
類洞周囲から門脈域のリンパ管へ至る経路があります。
c|適切
肝門周囲のうっ滞は胆囊壁の漿膜下浮腫として現れ得ます。
d|誤り
胸管リンパの約25~50%という推定と、全身産生の70%を混同しません。
e|適切
主たる肝門側の流れは肝十二指腸間膜を介して後腹膜系へ向かいます。
判断のポイント
肝は多量のリンパ液を産生するが、全身の70%を産生するという値は適切でない。文献では胸管を流れるリンパの約25~50%が肝由来と推定されている。
鑑別・注意点
全身のリンパ産生量と胸管を通るリンパ量は分母が異なる。肝門部から肝十二指腸間膜を介する深部経路のほか、肝静脈周囲や表在性の胸郭側への経路もある。
放射線科専門医試験 2023年度 問37
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問37
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
内臓錯位の無脾症候群では横位肝を伴い得ます。
b|適切
無症候の先天的低形成では通常それ自体の治療を要しません。合併症は別評価です。
c|適切
副肝組織は肝周囲靱帯・間膜等に存在し得ます。血管・胆管関係を確認します。
d|誤り
右葉の舌状尾側突出はRiedel葉で、Spiegel葉は尾状葉側の名称です。
e|適切
右臍静脈遺残に関わる形態で、肝内門脈分枝と胆囊位置も確認します。
判断のポイント
肝右葉が舌状に尾側へ突出する形態はRiedel葉である。Spiegel葉は尾状葉の一部であり、右葉の下方への舌状突出を指す名称ではない。
鑑別・注意点
肝の形態変異は腫瘤や肝腫大と紛らわしい。血管の連続性と肝実質の信号・造影を確認し、形態変異だけを理由に治療が必要とはしない。
放射線科専門医試験 2023年度 問38
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問38
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
機能性肝細胞を持たず通常肝細胞相は低信号です。
b|適切
β-catenin関連など一部の亜型は取り込みを保ち高信号になり得ます。多くは低信号です。
c|不適切
通常肝細胞取り込みはなく低信号となります。遅延線維性増強と区別します。
d|不適切
一般に肝細胞を持たず欠損となり、周囲肝の信号と区別します。
e|不適切
脂肪・血管・平滑筋系腫瘍で、通常は肝細胞性取り込みを示しません。
判断のポイント
肝細胞腺腫の一部、とくにβ-catenin活性化を伴う亜型ではOATP1B3の発現が保たれ、EOB造影MRIの肝細胞相で等~高信号を示すことがある。
鑑別・注意点
肝細胞腺腫の多くは肝細胞相で低信号を示すため、すべての亜型に一般化しない。FNHや一部の肝細胞癌にも取り込みがあり、肝細胞相高信号だけで良性とは判断できない。
放射線科専門医試験 2023年度 問39
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問39
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
膨張性の肝細胞性腫瘍で、門脈貫通を選択肢中の代表所見とはしません。
b|条件付き・鑑別に残る
血管の多い腫瘍ですが、腫瘍血管や早期流出静脈と既存門脈貫通を区別します。
c|不適切
通常門脈系の圧排・途絶等を評価し、貫通像の典型候補は他です。
d|不適切
膨張・圧排や腫瘍栓を来し、門脈貫通を代表像とはしません。
e|適切
既存血管を巻き込み貫通像を呈し得ます。特異的所見ではなく遅延増強等も確認します。
判断のポイント
腫瘤形成型肝内胆管癌では、腫瘤内を既存血管が貫通する像を認めることがある。血管貫通像は、提示された疾患の中では肝内胆管癌を考える手掛かりとなる。
鑑別・注意点
この所見は肝内胆管癌に特異的ではない。辺縁優位の造影、遅延性濃染、胆管拡張、被膜陥凹などを併せて評価し、リンパ腫や他の肝腫瘍も鑑別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問40
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問40
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|不適切
一般に門脈相は等信号・等濃度へ近づき、真のwashoutを典型としません。
b|不適切
多くは非硬変肝に発生し、肝硬変を必須・主リスクとしません。
c|適切
動脈性血流増加により強い濃染を示すのが代表です。
d|不適切
瘢痕は機能性肝細胞を欠き相対的低信号です。細胞外液性の遅延濃染と区別します。
e|適切
肝細胞と胆道構造を含む実質部分は取り込みを保ち等~高信号となります。
判断のポイント
FNHは動脈相で強く造影され、機能する肝細胞を含むためEOBの肝細胞相では周囲肝と等~高信号を示すことが多い。通常は非硬変肝にも発生する。
鑑別・注意点
中心瘢痕は肝細胞を欠く線維性部分で、肝細胞相では周囲のFNH実質より低信号となることが多い。細胞外液性造影剤の遅延相での瘢痕濃染と混同しない。
放射線科専門医試験 2023年度 問41
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問41
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
女性の異所性開口部となり得て、括約筋より遠位なら持続尿失禁を来します。
b|適切
男性では精囊等への開口があり、同側腎形成異常も確認します。
c|適切
括約筋との上下関係により症状が変わり、尿管の連続性を追います。
d|典型度が低い
通常の尿生殖路への異所性開口と異なり、直腸を代表的開口部とはしません。
e|適切
膀胱三角外の頸部開口は候補です。位置を画像・内視鏡で確認します。
判断のポイント
異所性尿管は膀胱頸部、尿道、精嚢、腟などに開口しうる。直腸への開口は典型的な異所性尿管開口として考えにくい。
鑑別・注意点
開口部の性差と尿失禁の有無を確認する。重複腎盂尿管や低形成腎を伴うこともあり、尿管の連続性をMR urographyなどで評価する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問42
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問42
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
散発例は女性に多く、男性優位ではありません。
b|不適切
典型は被膜を欠くことが多く、明瞭な偽被膜を診断根拠にしません。
c|不適切
関連疾患は結節性硬化症で、多発性硬化症とは別です。
d|適切
TSC・LAMの関連を評価し、特に両側多発例では肺囊胞を確認します。
e|一部で適切
平滑筋の多いfat-poor型は単純高吸収を示します。等吸収型もあり全例ではありません。
判断のポイント
両側・多発性腎血管筋脂肪腫では結節性硬化症との関連を考え、肺のLAMによる嚢胞も確認する。脂肪に乏しいAMLの一部は、平滑筋成分を反映して単純CTで高吸収を示す。
鑑別・注意点
すべてのfat-poor AMLが高吸収とは限らず、等吸収の亜型もある。多発性硬化症と結節性硬化症を混同せず、脂肪が見えない腎腫瘤では腎細胞癌との鑑別を続ける。
放射線科専門医試験 2023年度 問43
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問43
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
断面が後壁に接線的となり得ます。矢状断で壁を直交評価する設定を優先します。
b|不適切
後壁と筋層の深さ方向を冠状断だけで評価するのは不利です。
c|不適切
エンコードだけでなく後壁への断面角が不利で、直交断面を優先します。
d|適切
矢状断で直交評価し、SE系の周波数方向を頭尾へ置いて化学シフトの壁重なりを減らします。
e|不適切
周波数方向が前後となり、脂肪水のずれが後壁評価へ重なるため不利です。
判断のポイント
後壁と筋層の関係は、後壁に直交する矢状断で評価しやすい。通常のSE系T2強調像では化学シフトが周波数エンコード方向に生じるため、その方向を頭尾方向にする位相前後の設定を選ぶ。
鑑別・注意点
抗コリン薬で蠕動を抑えても動きの影響が完全になくなるわけではない。EPIでは歪みや化学シフトの現れ方が異なるため、通常のSE系と区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問44
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問44
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
前立腺評価にはより小さいFOVを使い、空間分解能を確保します。
b|不適切
通常は3mm程度の薄いT2像を用い、6mmは部分容積の影響が大きい設定です。
c|適切
PI-RADS v2.1の高b画像1400以上という条件に合います。
d|不適切
DCEは15秒以下など十分高い時間分解能を要し、1分では粗過ぎます。
e|不適切
標準ADCには高過ぎない上側b値800~1000程度を用い、500のみでは推奨条件を満たしません。
判断のポイント
PI-RADS v2.1では、前立腺のDWIに高いb値の画像を用い、少なくとも1400 s/mm²以上が推奨される。b値1500 s/mm²はその条件に合う。
鑑別・注意点
T2強調像は小FOVと薄いスライスで撮像する。ADC用のb値と病変検出用の高b値を区別し、ダイナミック造影は1分より十分短い時間分解能を用いる。
放射線科専門医試験 2023年度 問45
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問45
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
胚細胞腫瘍疑いでは高位摘除が基本で、経陰囊針生検を全例必須とはしません。
b|適切
高齢者ではリンパ腫を重要候補とし、両側・全身病変を評価します。
c|不適切
血行性転移では肺が重要で、腎臓を最多としません。
d|不適切
典型的領域節は精巣血管に沿う後腹膜で、骨盤内が第一ではありません。
e|不適切
複数成分を含む混合型も多く、単一型が大部分とはしません。
判断のポイント
高齢者の精巣腫瘍では悪性リンパ腫の頻度が高い。一般的な胚細胞腫瘍の好発年齢とは異なるため、年齢と両側性の有無を確認する。
鑑別・注意点
精巣胚細胞腫瘍を疑う場合は高位精巣摘除術を基本とし、経陰嚢針生検を必須とはしない。典型的な領域リンパ節は後腹膜であり、遠隔転移では肺が重要である。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問46
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問46
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
子宮体部・角から鼠径へ向かい、頸部の主要直接支持とは区別します。
b|不適切
腹膜のひだであり、深い頸部支持靱帯ほどの直接支持を担いません。
c|不適切
卵巣血管を含み卵巣を支持する組織で、頸部支持とは異なります。
d|適切
頸部・腟上部から仙骨側へ走り後方支持を担います。
e|適切
頸部前方と膀胱の間の結合組織性支持を構成します。
判断のポイント
仙骨子宮靱帯は子宮頸部・腟上部から後方へ伸びる支持組織である。膀胱子宮靱帯も子宮頸部前方の結合組織として位置関係を理解する。
鑑別・注意点
頸部の支持では基靱帯と骨盤底筋群も重要である。円靱帯は子宮体部の位置維持に関わり、卵巣提靱帯は卵巣血管を含むため、頸部を直接支持する組織と区別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問47
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問47
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
牽引で子宮は患側へ偏位し得ます。健側が典型という方向ではありません。
b|不適切
癒着のため比較的捻転しにくい傾向ですが、絶対に起きないわけではありません。
c|不適切
一般に可動性のある良性腫瘤が背景に多く、悪性優位とはしません。
d|適切
静脈・リンパ還流障害により拡張血管とうっ血を認め得ます。
e|適切
慢性・不完全捻転でも浮腫で腫大します。血流残存は除外条件ではありません。
判断のポイント
付属器捻転では静脈・リンパ流が障害され、拡張した静脈や卵巣間質の浮腫、卵巣腫大を認める。慢性・不完全捻転でも著明な浮腫を来すことがある。
鑑別・注意点
子宮は患側へ偏位しうる。内膜症性嚢胞や悪性腫瘍は癒着などのため比較的捻転しにくいが、否定はできない。血流が残存しても捻転を除外しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問48
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問48
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
頭側でS状結腸間膜と連続する血管・リンパの経路を持ちます。
b|適切
固有筋層を越え直腸周囲脂肪へ進展すればT3として評価します。
c|誤り
筋膜で区画され、膀胱前隙から容易に直結する一空間ではありません。
d|適切
血管・リンパ組織を含むため壁外血管侵襲や節転移を評価します。
e|適切
高分解能MRIで壁層・筋膜までの距離や血管侵襲を評価しやすい領域です。
判断のポイント
直腸間膜は直腸周囲の脂肪・血管・リンパ組織を含み、直腸間膜筋膜で囲まれる。膀胱前隙から直腸間膜へ容易に広がる単純な連続空間として扱うのは不適切である。
鑑別・注意点
直腸癌の壁外進展はT3となり、MRIで筋膜との距離や血管侵襲などを評価する。炎症・膿瘍の波及は筋膜、靱帯、手術歴による区画の変化を踏まえて判断する。
放射線科専門医試験 2023年度 問49
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問49
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
中高年女性に多く、男性優位ではありません。
b|適切
大腿静脈内側から伏在裂孔付近へ脱出し、大伏在静脈合流部に近接します。
c|不適切
診察で分かる例もあり、画像は深部・小病変や鑑別を補います。
d|不適切
固定的な低率を普遍則にせず、狭い門で壁の一部が嵌頓し得る点を重視します。
e|不適切
代表的神経痛は閉鎖孔ヘルニアの閉鎖神経圧迫と区別します。
判断のポイント
大腿ヘルニアは鼠径靱帯より下方、大腿静脈の内側の大腿輪から脱出し、伏在裂孔付近へ進む。大伏在静脈の合流部に近い位置関係を示す。
鑑別・注意点
中高年女性に多く、嵌頓しやすい。閉鎖孔ヘルニアでみられる神経圧迫による大腿内側痛と区別し、画像では鼠径靱帯・大腿血管との関係を確認する。
放射線科専門医試験 2023年度 問50
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問50
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
一般に内視鏡以上の侵襲と一律にはいえず、両者の合併症を分けて比較します。
b|不適切
標準二重造影ではバリウム注入・排液と送気を組み合わせ、空気先行を一律手順にしません。
c|検査困難となり得る
肛門から漏れると空気・造影剤保持が不十分です。全例絶対不能という意味ではありません。
d|不適切
挿入は通常側臥位等で行い、以後体位変換で付着・展開させます。仰臥固定の開始法ではありません。
e|不適切
十分な体位変換・保持が必要で、PS不良でも質が保証されるわけではありません。
判断のポイント
注腸二重造影ではバリウムと空気を保持し、体位変換で粘膜面を描出する。肛門括約筋の弛緩が強い場合は漏出によって十分な拡張や付着が得られず、検査が不十分になりうる。
鑑別・注意点
体位変換が難しい患者では描出範囲や検査の質が制限される。穿孔の疑いなどの禁忌を確認し、カテーテルの挿入やバルーン拡張による損傷にも注意する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問51
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問51
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
T1短縮で陽性、T2では陰性効果を示し、目的シーケンスを区別します。
b|不適切
鉄製剤やバリウムの注意を混同せず、便秘を本剤固有の正答条件とはしません。
c|不適切
キレート形成で吸収を妨げ得るため、添文の服用間隔を確認します。
d|不適切
穿孔または疑いは禁忌で、安全に用いると説明しません。
e|不適切
鉄過剰疾患をマンガン製剤の代表的注意対象と混同しません。肝胆道排泄等は別に確認します。
判断のポイント
塩化マンガン製剤はT2強調像で消化管内を低信号にする陰性造影効果を示し、T1強調像では陽性造影効果を示す。MRCPなどで消化管の液体信号を抑える目的に用いる。
鑑別・注意点
消化管穿孔またはその疑いがある患者には禁忌である。ニューキノロン系薬などとはキレート形成による吸収低下の相互作用があるため、投与間隔を添付文書で確認する。
参考文献
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2023年度 問52
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問52
解答例:b(一般的な穿刺針を前提)
選択肢別の解説
a|不適切
内径が適合する一般針では挿入可能ですが、18Gより太く最細径ではありません。
b|一般針の想定
通常の組合せで0.035インチ対応となります。実際はメーカーの内径・適合表示を確認します。
c|製品に依存
通常想定では細過ぎますが、薄壁19Gで対応する製品がありゲージだけでは一意に決まりません。
d|不適切
一般の穿刺針では内腔が細く、0.89mm程度のワイヤー径に適合しません。
e|不適切
通常はより細いマイクロワイヤー向けで、提示径を無理に通しません。
判断のポイント
一般的な血管穿刺用針の組み合わせでは、0.035インチのワイヤーに18G針を使用する。ワイヤー径は約0.89 mmであり、針は外径だけでなく内径が適合している必要がある。
鑑別・注意点
ゲージは針の内径を一意に規定しない。薄壁構造などの製品では19Gで0.035インチに適合するものもあるため、実際の手技ではメーカーの適合ワイヤー径を確認する。
放射線科専門医試験 2023年度 問53
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問53
解答例:b
選択肢別の解説
a|安全推奨として留保
前後壁貫通法はありますが、後壁損傷を増やし得るため常に最安全の方法とはしません。
b|誤りを想定
上縁を一律目標にすると高位穿刺の危険があります。鼠径靱帯下・分岐上を確認します。
c|適切
ワイヤーの方向と抵抗の原因を透視確認し、迷入や損傷を避けます。
d|適切
動脈内位置を確認します。逆血だけで満足せずワイヤーの安全な走行も確認します。
e|適切
超音波は弱い拍動でも壁・分岐・静脈を確認できます。触知可能例でも有用です。
判断のポイント
高位穿刺は外腸骨動脈への穿刺となり、圧迫止血が困難で後腹膜出血の危険がある。大腿骨頭上縁を一律の穿刺目標とせず、鼠径靱帯より下・分岐より上の総大腿動脈を確認する。
鑑別・注意点
超音波は分岐、血管壁、静脈との位置関係の確認に有用である。前後壁を貫く手技を常に最も安全とする説明は避け、逆血とワイヤー走行を確かめ、抵抗があれば無理に進めない。
放射線科専門医試験 2023年度 問54
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問54
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
通常はより細径のコア針等を用い、14~16Gを標準としません。
b|不適切
適切な対象ではより高い診断能が期待され、60%を一般的精度としません。
c|不適切
CT透視は術者被ばくを生じ得ます。遮蔽・間欠透視・手の位置等の低減策が必要です。
d|出題時報告として適切
国内指針の臨床報告では1%未満の稀な重篤合併症です。無症候検索研究では頻度が異なります。
e|不適切
気胸全体とドレーンを要する割合を区別し、40%を標準的ドレーン率にしません。
判断のポイント
空気塞栓はCTガイド下肺生検のまれだが重篤な合併症であり、2020年の国内ガイドラインに示された報告頻度は1%未満である。頻度が低くても発生を前提とした監視と対応準備が必要となる。
鑑別・注意点
無症候性所見を積極的に検索する研究では頻度が異なりうる。気胸は比較的多いが、そのすべてに胸腔ドレーンが必要なわけではない。CT透視では術者の被曝低減策を別途講じる。
放射線科専門医試験 2023年度 問55
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問55
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
8cmは標準的な小径腎癌適応を越え、単純に適応としません。
b|不適切
国内の出題時保険条件では肝癌へ一般的に適用しません。臓器と年度を確認します。
c|絶対禁忌とは限らない
離隔確保等の対策が可能な場合があります。接触したままの凍結は損傷リスクがあります。
d|不適切
これは主にラジオ波焼灼針の分類で、凍結プローブの基本分類ではありません。
e|適切
腫瘍の形・径とマージンに応じて本数・間隔を調整し、アイスボールを監視します。
判断のポイント
凍結療法では腫瘍径・形状と必要な治療マージンに応じて、プローブの本数と配置を調整する。CTなどでアイスボールを確認しながら治療範囲を評価する。
鑑別・注意点
アイスボール辺縁と確実な殺細胞領域は同一ではない。腸管に近接する場合は損傷を防ぐ距離の確保が必要で、適応は臓器、径、位置、出題当時の保険条件を区別して判断する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問56
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問56
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|適切
対消滅光子2本の同時計数で検出器間の応答線を求めます。
b|不適切
通常は核種が違っても511keVで区別できず、SPECTのエネルギー分離と異なります。
c|不適切
一般的臨床装置ではSPECTより高い分解能で、飛程等が限界に関わります。
d|適切
CT値から光子減弱を推定し補正します。位置ずれや金属の影響を確認します。
e|不適切
検出するのは陽電子ではなく電子との対消滅で生じる光子です。
判断のポイント
PETは陽電子と電子の対消滅で生じる2本の511 keV光子を同時計数し、その検出器対を結ぶ線上に事象を位置づける。PET/CTではCT情報を減弱補正に利用する。
鑑別・注意点
検出するのは陽電子そのものではない。通常のPETでは異なる陽電子放出核種も同じ対消滅光子を生じるため、エネルギー窓だけで2核種を分離するSPECTと同様の同時収集はできない。
放射線科専門医試験 2023年度 問57
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問57
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
局所拡大には使えても通常全身撮像の標準ではありません。
b|不適切
Tc-99mの140keVに対し不要に厚い隔壁は感度等に不利です。
c|不適切
より高エネルギー核種用で、通常Tc骨シンチの第一選択ではありません。
d|不適切
脳等の拡大撮像に用いる形状で、通常全身骨撮像とは異なります。
e|適切
Tc骨製剤のエネルギーに合い、小病変描出を重視する標準的選択です。
判断のポイント
99mTc標識骨製剤の主なγ線エネルギーは約140 keVであり、通常は低エネルギー高分解能の平行多孔コリメータを使用する。
鑑別・注意点
コリメータは核種のエネルギーと撮像目的に合わせて選ぶ。ピンホールは小範囲の拡大撮像などに用いるが、通常の全身骨シンチの標準とは異なる。
放射線科専門医試験 2023年度 問58
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問58
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
In-111の約2.8日はI-123約13時間より長く、先頭が逆です。
b|不適切
最短のI-123を最後に置いており、物理的半減期順ではありません。
c|適切
約13時間、約2.8日、約8日と長くなる順です。生物学的半減期とは別です。
d|不適切
I-131約8日はIn-111約2.8日より長く、後半が逆です。
e|不適切
最長のI-131を先頭に置いており順序が合いません。
判断のポイント
物理的半減期は123Iが約13時間、111Inが約2.8日、131Iが約8日であり、この順に長くなる。
鑑別・注意点
物理的半減期は核種固有の壊変を表す。体内からの排泄による生物学的半減期や、両者を合わせた実効半減期と区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問59
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問59
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
FDGの参考放射能はadosterolより大きい値です。MBqを実効線量と同一視しません。
b|不適切
骨シンチTc製剤の参考投与量はより大きく、最小ではありません。
c|不適切
脳血流IMPの参考量はadosterolより大きい値です。
d|適切
Japan DRLs2020では40MBqで選択肢中最小です。DRLは個人の線量限度ではありません。
e|不適切
Tl製剤の参考放射能はadosterolより大きい値です。核種間の被ばく比較は別計算です。
判断のポイント
Japan DRLs 2020では、131I-adosterolの成人投与放射能量の診断参考レベルは40 MBqで、提示された製剤の中で最も小さい。
鑑別・注意点
DRLは標準的な検査の最適化を検討するための参考値で、全患者への固定投与量や線量限度ではない。MBqの大小だけで患者の被曝線量を比較することもできない。
放射線科専門医試験 2023年度 問60
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問60
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
主に心筋灌流等を評価し、心交感神経障害の標準製剤ではありません。
b|不適切
心筋障害・ATTR評価等に用いる骨親和性製剤で、PD補助診断とは異なります。
c|不適切
心筋脂肪酸代謝製剤で、交感神経終末の取り込みを測る製剤ではありません。
d|適切
心臓節後交感神経機能の低下がPDを支持します。薬剤・糖尿病・心疾患等も考慮します。
e|不適切
心筋灌流等に用い、PDの交感神経評価ではMIBGを選びます。
判断のポイント
123I-MIBG心筋シンチグラフィは心臓の節後交感神経機能を評価する。Parkinson病では心筋集積低下を示すことが多く、診断を支持する所見となる。
鑑別・注意点
正常集積だけでParkinson病を除外せず、心疾患、糖尿病、薬剤などの影響も考慮する。DAT画像は黒質線条体のドパミン神経終末を評価する別の検査である。
放射線科専門医試験 2023年度 問61
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問61
解答例:e(血行力学的段階モデルに基づく解答例)
選択肢別の解説
a|不適切
代償性血管拡張でCBVはむしろ増加し得ます。血流と血液量を区別します。
b|不適切
血流不足を酸素抽出の上昇で補う状態で、OEF低下とは逆です。
c|不適切
ECDは高血流での保持などに非線形性があり、IMPより追従性良好とはしません。
d|不適切
MAAは主に肺血流で、脳定量にはIMP等を用います。
e|モデル上適切・絶対除外ではない
反応性保持は重度代償破綻と合いにくい所見です。ただしOEFを直接測定せず、必要なら酸素PETと照合します。
判断のポイント
慢性的な灌流圧低下に対して血管拡張が限界に達し、血流低下を酸素摂取率の上昇で補う状態がmisery perfusionである。アセタゾラミド反応性が保たれていれば、この重度の血行力学的障害を示す所見とは合致しない。
鑑別・注意点
負荷反応性は酸素摂取率そのものを測定する検査ではない。2008年のPET研究では正常CVRの65領域すべてでOEFは正常だったが、検査法・閾値・病態で診断能は変わる。臨床では正常反応だけを絶対的な除外基準とせず、必要に応じて15O-PETなどと照合する。
放射線科専門医試験 2023年度 問62
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問62
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
焦点性構造病変・海馬硬化等の検索に重要です。
b|適切
間欠期低代謝を評価し、発作時期と薬剤の影響を確認します。
c|適切
発作時高灌流と間欠期所見の差が焦点評価に役立ちます。
d|適切
神経細胞・受容体低下の分布が焦点評価を補います。
e|有用性が最も低い
主に線条体ドパミン終末を評価し、通常のてんかん焦点検索の検査ではありません。
判断のポイント
DATシンチグラフィは線条体のドパミン神経終末を評価し、主な目的は変性性パーキンソニズムなどの鑑別である。通常のてんかん焦点検索での有用性は低い。
鑑別・注意点
MRIでは構造病変、発作間欠期FDG-PETでは低代謝、発作時血流SPECTでは高灌流を評価する。脳血流量CBFと脳血液量CBVは異なる指標であり、混同しない。
放射線科専門医試験 2023年度 問63
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問63
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|不適切
灌流製剤であり、ATTRを同定する骨製剤集積とは異なります。
b|適切
ATTRで心筋に取り込まれ得ます。ALの除外とSPECTによる局在確認を要します。
c|不適切
心筋灌流製剤で、選択肢中の特異なATTR評価製剤ではありません。
d|適切
ATTR評価に有用です。血液プールやAL等を除き集積だけで型を確定しません。
e|不適切
脂肪酸代謝を評価し、骨製剤のATTR診断とは目的が異なります。
判断のポイント
99mTc-HMDPと99mTc-PYPは、ATTR心アミロイドーシスの診断に有用な心筋集積を示しうる。心筋血流や脂肪酸代謝をみる製剤とは目的が異なる。
鑑別・注意点
心プールと真の心筋集積をSPECTなどで区別する。骨製剤の心集積だけでATTR型と確定せず、単クローン性蛋白の検査などでALアミロイドーシスを除外する。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2023年度 問64
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問64
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
局所リンパ流を追うコロイド等を用い、遊離過テクネチウム酸ではありません。
b|不適切
腫瘍周囲・皮内等へ局所投与しリンパ管流入を利用します。
c|不適切
早期動態や遅延を目的に合わせ撮像し、15分以降という一律手順ではありません。
d|通常適応として適切
臨床的節陰性の病期評価が基本です。術前治療後などの選択的適応は別に判断します。
e|不適切
描出は流入節の同定であり、転移陰性の証明には生検・病理が必要です。
判断のポイント
センチネルリンパ節シンチグラフィは、通常、臨床的にリンパ節転移がない患者の手術で、最初に流入するリンパ節を同定するために用いる。明らかな転移例に通常の病期診断目的で行う検査ではない。
鑑別・注意点
描出されたこと自体は転移陰性を意味せず、必要な生検と病理診断を行う。薬剤は局所投与し、撮像時期は部位・製剤・手術予定で異なる。術前薬物療法後の選択的なSLNBなどは別の適応として検討する。
放射線科専門医試験 2023年度 問65
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問65
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
通常コロイド等を局所投与し、腎動態用DTPAを標準としません。
b|不適切
流れや節到達は評価しますが、転移の有無を直接病理診断する検査ではありません。
c|不適切
早期から流れを追い、6時間まで待って開始する一律手順ではありません。
d|適切
dermal backflowという皮膚への逆流・停滞はリンパ流障害を疑う所見です。
e|不適切
末梢から中枢のリンパ路へ運ばれるため、胸管への到達を否定しません。
判断のポイント
リンパ管シンチグラフィで皮膚側に広がるdermal backflowはリンパ流障害を示し、リンパ浮腫の診断に役立つ。正常な主幹リンパ流・リンパ節描出と比較する。
鑑別・注意点
コロイドなどの局所投与後に早期からリンパ流を追い、遅延像も組み合わせる。リンパ節を同定する検査と、リンパ節転移の有無を直接診断する検査は同じではない。
放射線科専門医試験 2023年度 問66
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問66
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
脱水は排泄・定量を乱すため、一般に適切な水分負荷を行います。
b|不適切
DMSAは皮質静態評価で、通常動態にはMAG3やDTPAを使います。
c|不適切
DTPAは糸球体濾過を反映しGFRに用います。ERPFと区別します。
d|適切
ACE阻害後の腎機能変化で腎血管性高血圧を評価します。低血圧等を監視します。
e|不適切
深さによる光子減弱が測定カウントに影響し、補正・評価が必要です。
判断のポイント
カプトプリル負荷腎シンチグラフィは、腎血管性高血圧の機能的評価に用いられる。ACE阻害による腎内血行動態の変化を負荷前後の腎機能・排泄曲線で評価する。
鑑別・注意点
一般に適切な水分負荷を行い、低血圧などに注意する。DTPAは糸球体濾過、MAG3は主に尿細管分泌を反映し、DMSAは腎皮質の静態評価に用いる。定量では深さによる減弱を考慮する。
放射線科専門医試験 2023年度 問67
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問67
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
FDG検査の前処置と混同せず、SRSで一律4時間絶食を要しません。
b|適切
脾臓の強い生理集積を病変と区別します。肝・腎等も確認します。
c|不適切
通常は数時間後・翌日等で、MIBG等の早期撮像条件と区別します。
d|不適切
本検査の標準製剤はIn-111標識pentetreotideで、I-123ではありません。
e|不適切
低分化・高悪性度では受容体が低い場合があり、FDGとの相補性を考えます。
判断のポイント
111In-pentetreotideによるソマトスタチン受容体シンチグラフィでは、脾臓に強い生理的集積を認める。肝、腎、尿路や一部の消化管の集積も病変と区別する。
鑑別・注意点
高分化の神経内分泌腫瘍で受容体発現が保たれることが多い一方、低分化・高悪性度例では受容体集積が低くFDG集積が目立つ場合がある。撮像は通常、投与後数時間と翌日などに行う。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問68
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問68
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
正常脳は糖代謝が高く、通常強い集積を認めます。
b|不適切
食事・絶食条件で変動しますが、生理的集積はしばしばみられます。
c|最も低頻度
通常は目立つ生理的集積部位ではありません。陽性なら炎症等と局在を確認します。
d|不適切
運動・薬剤等で変動する生理的腸管集積を認めます。
e|不適切
尿中排泄による放射能が通常強く描出されます。
判断のポイント
脳は糖代謝が高く、心筋・大腸には条件により生理的集積を認める。膀胱は尿中排泄されたFDGで描出されるが、胆嚢は通常の目立つ生理的集積部位ではない。
鑑別・注意点
胆嚢壁の集積を認めた場合は、炎症などの臨床背景とCT所見を確認する。心筋や腸管の集積は食事、血糖、薬剤、撮像条件の影響を受ける。
放射線科専門医試験 2023年度 問69
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問69
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
髄様癌は濾胞細胞のヨウ素機能を持たず、通常NaI治療の対象ではありません。
b|不適切
Ra223の国内適応は所定の前立腺癌骨転移で、乳癌骨転移へ一般化しません。
c|不適切
多くは外来可能で、投与量と退出基準に応じて判断します。
d|適切
遠隔転移のない術後残存組織アブレーション等の承認条件で使用できます。
e|不適切
適応となる低悪性度・濾胞性リンパ腫等とDLBCLを混同しません。
判断のポイント
分化型甲状腺癌の全摘・準全摘後に行う残存甲状腺組織のアブレーションでは、適応条件を満たせば遺伝子組換えヒトTSHを使用できる。甲状腺ホルモン休薬によるTSH上昇と区別する。
鑑別・注意点
国内添付文書のアブレーション補助は遠隔転移を認めない患者が対象である。転移病変治療に同じ適応を無条件に広げず、放射性ヨウ素治療と他核種の治療適応を区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問70
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問70
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
通常ヨウ素摂取能を失い、分化型の集積性転移治療と異なります。
b|適切
一般に約2週間の低ヨウ素食を行います。食事全体の絶食という意味ではありません。
c|不適切
必要に応じ外照射を併用し得て、一律禁忌ではありません。
d|不適切
原則全摘等で正常組織を除き、転移へヨウ素を集める治療です。
e|不適切
目的・病変量・退出条件等により量を設定し、残存組織破壊と同じ固定量ではありません。
判断のポイント
放射性ヨウ素内用療法の前には、一般に約2週間のヨウ素制限を行い、安定ヨウ素による取り込みの競合を減らす。ヨウ素含有薬や造影剤の使用歴も確認する。
鑑別・注意点
「禁食」は食事全体を絶つことではなく、ヨウ素の多い食品などを制限する意味である。未分化癌は通常ヨウ素を取り込まず、残存組織のアブレーションと転移病変治療は目的・投与量・準備条件が異なる。
放射線科専門医試験 2023年度 問71
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問71
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
条件を満たす原発肺癌は当時の保険対象です。径・転移等の算定要件を確認します。
b|対象外として選ぶ
乳房原発巣へのSBRTと乳癌転移の定位治療を区別し、2023年の保険条件で評価します。
c|適切
条件を満たす原発肝癌は保険対象で、肝予備能と正常肝線量も考慮します。
d|適切
限局性膵癌の所定条件で対象となります。病名だけで全例適用とはしません。
e|適切
条件を満たす原発腎癌は対象です。手術適応等と算定条件を確認します。
判断のポイント
2023年の保険上の対象には、条件を満たす原発性肺癌・肝癌・腎癌、限局性膵癌などが含まれる。原発乳癌へのSBRTは、この対象に含まれない。
鑑別・注意点
乳癌の転移に対する局所照射と、乳房原発巣へのSBRTを区別する。病名だけでなく径、転移の有無、施設基準などの算定条件を出題年度の通知で確認する。
放射線科専門医試験 2023年度 問72
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問72
解答例:e
選択肢別の解説
a|条件付き・鑑別に残る
止血照射の適応はありますが、大量出血では内視鏡・塞栓等も含め即時対応を優先します。
b|不適切
まず心囊排液等で循環を安定させ、照射の効果を待ちません。
c|不適切
輸液・骨吸収抑制薬等が初期対応で、全身Ca異常を局所照射のみで直ちに治療しません。
d|条件付き・鑑別に残る
疼痛緩和は適応ですが、通常は直ちに緊急照射すべき病態の代表とは区別します。
e|出題想定・重症度による
照射は腫瘍縮小の選択肢です。重症気道・循環障害ではステント等の迅速な解除も検討します。
判断のポイント
悪性腫瘍による上大静脈症候群は、症状と重症度に応じて緊急の腫瘍治療を検討する病態である。放射線治療は原因腫瘍の縮小による症状改善を目的とする選択肢となる。
鑑別・注意点
呼吸・循環の不安定な例では気道管理や血管内ステントなど即効性のある処置を優先しうる。心タンポナーデは排液、高カルシウム血症は輸液・薬物療法などが初期対応で、照射開始を待たない。
放射線科専門医試験 2023年度 問73
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問73
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
Cu64は主にPET用で、標準NET内用療法の核種としてはLu177等と区別します。
b|不適切
Y90標識抗体等の適応とリンパ管奇形を混同しません。
c|不適切
診断用I123でなくβ線放出I131を用います。
d|不適切
受容体陽性NET等の承認適応と非小細胞肺癌を区別します。
e|適切
骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌の所定条件で用います。全前立腺骨転移への一律適応ではありません。
判断のポイント
223Ra塩化ラジウムは、骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌に用いるα線放出製剤である。骨形成の活発な転移部位に分布する性質を利用する。
鑑別・注意点
前立腺癌骨転移なら全例が適応となるわけではない。去勢抵抗性、内臓転移、骨髄機能、併用薬などを確認する。甲状腺分化癌のヨウ素治療には123Iではなく131Iを用いる。
放射線科専門医試験 2023年度 問74
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問74
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|適切
高LETにより低酸素による抵抗性の差が光子線より小さくなります。
b|不適切
重い粒子は側方散乱が小さく、陽子より大きいという方向ではありません。
c|不適切
臨床陽子線の慣用値を転用せず、炭素線RBEは線量・LET・組織等で変わります。
d|適切
高LETでは細胞周期による感受性差が光子線より小さい傾向があります。
e|不適切
治療領域の炭素線は高LETで、陽子線より小さいと一般化しません。
判断のポイント
炭素線は高LETの特性を持ち、光子線に比べて酸素効果と細胞周期による感受性差が小さい。低酸素や細胞周期による光子線抵抗性への影響を区別する。
鑑別・注意点
RBEは線質、線量、組織、評価指標で変わり、一律の定数ではない。陽子線で臨床上よく用いる1.1を炭素線に適用せず、物理的線量分布と生物学的効果を別々に考える。
放射線科専門医試験 2023年度 問75
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問75
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
主に小児に多く、成人優位という年齢比較ではありません。
b|不適切
主に成人・高齢者に多く、小児優位ではありません。
c|不適切
本邦の小脳神経膠腫が欧米より高いという一般的比較は支持しません。登録分母も確認します。
d|不適切
代表的なびまん性脳幹膠腫は小児で重要で、成人優位とはしません。
e|適切
本邦・東アジアで登録脳腫瘍中の割合が高い報告があります。人口罹患率との分母の違いに注意します。
判断のポイント
胚腫を含む頭蓋内胚細胞腫瘍は、日本など東アジアの脳腫瘍集計で占める割合が欧米より高いと報告されており、従来の地域差を問う本問ではこの組み合わせを選ぶ。
鑑別・注意点
脳腫瘍全体に占める割合と人口当たり罹患率は異なる。登録法・対象年齢によって比較結果が変わるため、根拠のない固定倍率で説明しない。髄芽腫や脳幹部膠腫は小児、膠芽腫は成人に多い。
放射線科専門医試験 2023年度 問76
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問76
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
局所病変は局所照射が基本で、播種時の全脳脊髄を全例初発の全脳と混同しません。
b|不適切
局所照射が通常で、全脳を一般的初期範囲にはしません。
c|不適切
浸潤範囲を見込む局所照射であり、全脳照射が標準ではありません。
d|適切
照射を行う場合は全脳が基本ですが、全例の初回必須治療ではなく年齢・奏効等で地固めを選びます。
e|不適切
局所胚腫の全脳室照射と全脳照射は範囲が異なります。播種は別に評価します。
判断のポイント
中枢神経原発悪性リンパ腫で放射線治療を行う場合は、病変が見える部位だけでなく全脳を対象とするのが基本である。大量メトトレキサートを中心とする寛解導入療法の後に検討する。
鑑別・注意点
全例に初回から全脳照射が必須という意味ではなく、年齢・奏効・認知毒性に応じて地固め療法を選ぶ。胚腫の全脳室照射、播種例の全脳全脊髄照射とは区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問77
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問77
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
節外浸潤陰性でも同側単発3cm以下を越えるため該当しません。
b|適切
同側単発3cm超6cm以下、ENE陰性という第8版の条件に合います。
c|不適切
同側多発という条件で、単発節の本例ではありません。
d|不適切
対側または両側節の条件で、同側単発とは異なります。
e|不適切
ENE陰性で6cm超の条件に及ばず、3.5cmではありません。
判断のポイント
UICC第8版では、同側の単発リンパ節転移が最大径3 cm超6 cm以下で節外浸潤陰性の場合はN2aとなる。原発部位と転移側、個数、径、節外浸潤を順に確認する。
鑑別・注意点
p16陽性中咽頭癌のN分類は別体系であり、下咽頭癌に適用しない。節外浸潤陽性時の分類も径や個数で異なるため、単に「陽性ならすべてN3b」としない。
放射線科専門医試験 2023年度 問78
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問78
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
正常甲状腺を残したNaI単独ではなく、手術後の集積性転移治療を検討します。
b|適切
55歳未満のII期は第8版でM1を意味し、全摘後に集積性転移へのNaI治療を検討します。
c|不適切
分子標的薬は主に進行・ヨウ素抵抗性等で検討し、初期全摘後に機械的追加しません。
d|不適切
乳頭癌の初期標準を単独免疫療法としません。
e|不適切
部分摘除と殺細胞薬をこの若年M1分化癌の標準初期組合せとはしません。
判断のポイント
UICC第8版では55歳未満の分化型甲状腺癌でII期は遠隔転移を有する状態である。ヨウ素集積性の転移を治療するため、甲状腺全摘後の131I内用療法を検討する。
鑑別・注意点
病期IIという表現だけを他癌の局所進行度と同じ意味にしない。分子標的薬は主として放射性ヨウ素抵抗性の進行例などで検討し、初期治療で機械的に選択するものではない。
放射線科専門医試験 2023年度 問79
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問79
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
限局型で良好奏効後の標準PCI線量分割です。適応と認知毒性を評価します。
b|使用可能だが一律標準ではない
進展型でも実施時の分割として使えます。日本のMRI監視試験を踏まえ適応を個別判断します。
c|不適切
標準推奨の25Gy/10回と異なり、単に1回量を増すことを標準にしません。
d|不適切
高線量化で予防利益が改善せず毒性の問題があるため標準ではありません。
e|不適切
PCIとして過大な総量で、脳転移の治療照射等と区別します。
判断のポイント
限局型小細胞肺癌で初期治療に良好な奏効が得られた患者では、25 Gy/10回の予防的全脳照射が標準的な選択肢となる。脳転移の治療照射と区別する。
鑑別・注意点
進展型では日本のMRI監視下の試験結果を踏まえ、定期MRIによる経過観察を含めて検討する。25 Gy/10回そのものが進展型で使用不能という意味ではなく、実施適応と線量分割を分ける。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2023年度 問80
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問80
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
同時胸部CRTでは注意すべき有害事象で、まれとして軽視しません。
b|不適切
IIICでも臓器線量・全身状態等が適切なら根治CRTを検討します。
c|不適切
適切な限局型では早期同時併用が標準で、全例逐次を推奨しません。
d|不適切
当時の肺原発SBRTの保険径は3cmのみでなく5cm以下等の条件です。
e|適切
同時化学療法と合わせる標準の一つです。1日2回の間隔・有害事象を管理します。
判断のポイント
全身状態の良い限局型小細胞肺癌では、化学療法との同時併用で45 Gyを30回、1日2回、約3週間で照射する加速過分割が標準的な方法の一つである。
鑑別・注意点
放射線性食道炎は胸部照射で注意すべき有害事象である。非小細胞肺癌のIIIC期も一律に根治治療対象外とはせず、進展、臓器線量、全身状態から適応を判断する。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2023年度 問81
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問81
解答例:c、e(出題時の国内指針)
選択肢別の解説
a|不適切
非浸潤癌でも範囲・断端等が適切なら温存を選べ、病名だけで全摘を勧めません。
b|不適切
体位・線量分布の工夫を要しても、肥満だけで温存不適応とはしません。
c|適切
強い線維化等のリスクに注意し、照射回避を含む術式選択を検討します。
d|不適切
縮小により温存可能となる例もあり、奏効自体は全摘の理由ではありません。
e|当時の国内指針・共同意思決定
将来の同側・対側癌リスクを含め全摘を検討しますが、BRCAのみで照射を絶対禁忌とはしません。
判断のポイント
活動性強皮症では放射線障害の増強に注意し、温存乳房照射を避ける術式を検討する。BRCA病的バリアントでは、出題時の国内指針は同側新規乳癌などを考慮し、乳房全切除を含めた選択を勧めている。
鑑別・注意点
BRCA病的バリアント自体を放射線治療の絶対禁忌とはしない。国際指針では乳房温存も選択可能であり、将来の乳癌リスク、監視、本人の希望を共有して決める。非浸潤癌や術前薬物療法奏効だけで温存を否定しない。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2023年度 問82
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問82
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
通常患側等の上肢を挙上し再現性ある接線照射体位を確保します。
b|不適切
全温存乳房にボーラスを必須とせず、皮膚線量と有害事象を評価します。
c|不適切
一般的には4~6MV等を用い、表在性乳房へ高エネルギーを一律選びません。
d|不適切
通常は後または同時ブーストで、必ず全乳房より前という順序ではありません。
e|不適切
心臓を離す方法は深吸気息止めで、深呼気とは異なります。
判断のポイント
乳房温存後の接線照射では、通常は患側または両上肢を挙上して再現性のよい体位をとる。光子線では一般に4~6 MV程度を用いる。
鑑別・注意点
左乳癌で心臓線量を減らす呼吸法は深吸気息止めであり、深呼気ではない。ボーラスを温存乳房全例に使用せず、ブーストは全乳房照射後または同時ブースト法などで計画する。
放射線科専門医試験 2023年度 問83
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問83
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
高度肝機能障害は重いリスクで、一般的な根治照射適応としては扱いません。
b|不適切
併用の利益・毒性は条件依存で、標準的に同時併用が有効と一律断定しません。
c|不適切
炭素線は高LETでRBEが異なり、物理線量を同じ生物効果としません。
d|適切
腫瘍栓縮小で門脈血流や圧亢進症状の改善が期待されます。肝予備能も要します。
e|不適切
径・肝機能・切除等の候補を比較し、6cmならSBRTを一律第一選択とはしません。
判断のポイント
肝細胞癌の門脈腫瘍栓が放射線治療で縮小すれば、門脈血流の改善と門脈圧亢進症状の軽減を期待できる。腫瘍栓を含む局所治療の目的を理解する。
鑑別・注意点
肝予備能と正常肝線量が適応を大きく左右する。Child-Pugh Cを一般的な根治照射の対象とせず、薬物療法との同時併用や大径病変へのSBRTを一律の第一選択としない。
放射線科専門医試験 2023年度 問84
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問84
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|不適切
術前CRT等の量と区別し、国内根治CRTの代表総量としては不足する設定です。
b|適切
救済治療も含む国内根治CRT戦略で用いられる標準的分割です。
c|適切
国内で用いられる根治CRTの代表的総量・分割です。
d|不適切
標準からの単純高線量化を推奨しません。正常臓器と救済治療を考慮します。
e|不適切
高線量化の利益が自動的に得られず、標準根治CRT量として選びません。
判断のポイント
国内で用いられる根治的化学放射線療法の代表的線量は50.4 Gy/28回と60 Gy/30回である。50.4 Gyは救済治療を組み込む戦略などでも採用される。
鑑別・注意点
術前治療の線量と根治治療の線量を区別する。単純に総線量を増やせば生存が改善するわけではなく、正常臓器障害や救済手術の可能性を踏まえて計画する。
放射線科専門医試験 2023年度 問85
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問85
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|不適切
余命・治療選択には重要ですが、D’Amico分類を構成する値ではありません。
b|不適切
治療耐容性の判断には必要でも、分類の3因子ではありません。
c|適切
診断時PSAがリスク区分の一要素です。治療後の値と区別します。
d|適切
組織学的悪性度を反映するスコアが一要素で、臨床TとPSAも用います。
e|不適切
他の分類や細分類で使いますが、元のD’Amicoの3因子とは異なります。
判断のポイント
D’Amico分類は診断時PSA、Gleasonスコア、臨床T分類の3要素を用いて低・中間・高リスクを分類する。選択肢中ではPSAとGleasonスコアが該当する。
鑑別・注意点
年齢や全身状態は治療法選択に重要だが、この分類を構成する因子ではない。陽性コア数や割合を含む別のリスク分類と区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問86
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問86
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
適応となる骨盤領域節等をCTVへ含め、手術範囲とリスクに合わせます。
b|誤り
増感目的の併用を理由に標準総線量を機械的に減らしません。
c|適切
術後高リスク因子で、補助CRT等の適応を検討します。
d|部位・リスクによる
特に腟断端陽性等で追加小線源を検討します。全ての陽性断端に同じRALSとはしません。
e|適切
術後高リスク因子であり、局所再発リスクに応じ補助治療を検討します。
判断のポイント
術後高リスク因子であるリンパ節転移、切除断端陽性、子宮傍組織浸潤を評価し、術後化学放射線療法などを検討する。化学療法を併用するという理由だけで放射線総線量を低減しない。
鑑別・注意点
術後CTVには適応に応じた領域リンパ節と腟断端周囲を含める。腔内照射追加は、とくに腟断端陽性などの位置とリスクを踏まえて選び、すべての断端陽性例へ同じ方法を適用しない。
放射線科専門医試験 2023年度 問87
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問87
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
出題参照の中央遮蔽併用スケジュールの段階線量として一致しません。
b|不適切
大きい病変の中央遮蔽前全骨盤量として少ない組合せです。
c|適切
旧国内スケジュールの中央遮蔽前30Gyに対応し、その後の遮蔽照射・小線源を含め治療します。
d|不適切
旧遮蔽前段階の設定と一致しません。非遮蔽の現行全骨盤総量を混同しません。
e|不適切
全骨盤60Gyをこの病期の標準非遮蔽段階量とはしません。小線源との合算を評価します。
判断のポイント
JASTRO2020の国内スケジュールでは、IIA2期の比較的大きい病変で、中央遮蔽前の全骨盤照射30 Gy/15回を行い、中央遮蔽照射と腔内照射を組み合わせる方法が示されている。
鑑別・注意点
30 Gyは治療全体の総線量ではない。現在は画像誘導小線源治療や中央遮蔽を用いない外部照射もあり、外部照射と小線源の合算線量・臓器線量を評価する。旧スケジュールを病期だけで機械的に当てはめない。
放射線科専門医試験 2023年度 問88
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問88
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
局所照射が中心で、通常4コース化療と30Gyの組合せを標準とはしません。
b|不適切
限局期低悪性度では局所照射等を選び、この化療量と照射量の代表病型ではありません。
c|不適切
局所制御に通常より高い照射量と非アントラサイクリン系等を検討し、提示量と異なります。
d|適切
予後不良の限局期でABVD4コース等と30Gyを組み合わせる標準戦略に合います。
e|不適切
病型・病期に応じ局所照射等を選び、古典型予後不良群の治療を転用しません。
判断のポイント
限局期古典的Hodgkinリンパ腫の予後不良群では、ABVDなどの化学療法4~6コースに30 Gy/15回程度の局所照射を組み合わせる治療が標準的選択肢となる。
鑑別・注意点
予後良好群、進行期、非古典的なNLPHLは治療が異なる。PET反応に基づく治療調整もあるため、病型と予後因子、使用レジメンを確認する。
放射線科専門医試験 2023年度 問89
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問89
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
評価法により約6~7割が疼痛反応を得ます。完全消失率と混同しません。
b|不適切
再燃時に再照射可能な例があり、既照射線量・臓器と期待利益で判断します。
c|不適切
通常緩和照射で重篤毒性が一律1割という一般率にはしません。部位・既往で異なります。
d|不適切
原発の根治照射感受性だけで鎮痛反応を決めず、比較的抵抗性癌でも利益があります。
e|不適切
再石灰化は疼痛反応より遅く数か月を要し得て、1か月一律とはしません。
判断のポイント
有痛性骨転移への外部照射は、多くの患者で疼痛軽減をもたらし、評価法によって約6~7割の反応が報告される。8 Gy単回や複数回照射などを、病態と通院負担に応じて選ぶ。
鑑別・注意点
疼痛再燃には再照射も選択肢となる。病的骨折や脊髄圧迫では手術などを含めて評価し、重篤な有害事象が絶対に起きないとは説明しない。疼痛緩和と再石灰化の時期は同一ではない。
放射線科専門医試験 2023年度 問90
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問90
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|不適切
長期の二次発癌リスクをゼロと断言せず、年齢・部位・線量と説明します。
b|適切
電子線等で表面線量を確保するため用い、実際の線量分布を確認します。
c|不適切
若年者は慎重適応ですが、20歳を一律絶対境界とする説明ではありません。
d|適切
皮膚張力等で部位別再発率が異なり、線量分割を調整します。
e|不適切
通常は術後早期を基本とし、4週間待つことを推奨しません。
判断のポイント
ケロイド術後の電子線などによる外部照射では、皮膚表面の線量を確保するためボーラスを用いる。再発率は張力の強い前胸部などで高く、部位に応じた線量分割を検討する。
鑑別・注意点
術後早期の照射を基本とし、二次発癌の可能性を含めて説明する。若年者では慎重に適応を検討するが、20歳未満を一律の絶対禁忌とする説明は適切でない。
放射線科専門医試験 2023年度 問91
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問91
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
正常p53は腫瘍抑制側で、損傷細胞の増殖を制御します。
b|不適切
抗細胞死BCL2の活性化を代表作用とせず、促進因子等を制御します。
c|不適切
停止により修復時間を確保する作用があり、単純な修復阻害因子ではありません。
d|不適切
修復困難な損傷ではアポトーシスを促す側にも働きます。
e|適切
p21等を介するG1停止が代表的なDNA損傷応答です。
判断のポイント
DNA損傷後に活性化されるp53は、p21などを介して細胞周期を停止させ、損傷修復のための時間を確保する。G1期停止は代表的な作用である。
鑑別・注意点
修復できない損傷ではアポトーシスや老化などにも関わる。p53を単純なDNA修復阻害因子、発癌促進因子、アポトーシス抑制因子として説明しない。
放射線科専門医試験 2023年度 問92
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問92
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
永久不妊は一時的精子減少より高線量を要し、水晶体0.5Gyより高い比較です。
b|不適切
年齢依存が大きいものの、提示する代表閾値では水晶体より高い線量です。
c|不適切
一時的紅斑は通常数Gy程度で、水晶体の防護上閾値より高い比較です。
d|不適切
一時的脱毛の代表線量は数Gyで、水晶体より高い比較です。
e|適切
ICRP118の防護上の閾値は約0.5Gyです。観察期間・障害定義で解釈を要します。
判断のポイント
ICRP Publication 118では、水晶体の白内障について放射線防護上のしきい線量を約0.5 Gyとしている。提示された永久不妊や皮膚反応と比較して低い。
鑑別・注意点
しきい線量は観察期間、評価する障害、分割や線量率などの条件で異なる。精巣の一時的な精子数低下と永久不妊、軽い水晶体混濁と視力低下を伴う白内障を混同しない。
放射線科専門医試験 2023年度 問93
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問93
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
発癌は確率的影響として扱い、組織反応と区別します。
b|不適切
急性腸管症候群は一般に造血症候群より高い全身線量で問題となります。
c|不適切
線質でRBEが異なるため、吸収Gyだけで同じ効果とはいえません。
d|不適切
放射線関連白血病は多くの固形癌より短い潜伏を示す傾向です。
e|適切
早期の経時的リンパ球減少は線量推定の手掛かりで、物理・染色体評価等も統合します。
判断のポイント
全身への急性被曝後には末梢血リンパ球数が早期から減少し、経時的な変化が線量評価の手掛かりとなる。症状、物理線量計、染色体検査などと合わせて評価する。
鑑別・注意点
発癌は確率的影響で、組織障害とは区別する。同じ吸収線量でも線質による生物学的効果が異なり、腸管障害は一般に造血障害より高い全身線量で問題となる。
放射線科専門医試験 2023年度 問94
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問94
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
一般に修復の時間が短くなり、正常組織の耐容性を上げる操作ではありません。
b|不適切
亜致死損傷修復等の条件を考え、単純な期間短縮で耐容性が高まるとはしません。
c|適切
正常機能単位を多く残せるため、並列臓器全体の機能維持に有利です。
d|不適切
増感作用は正常組織毒性も増やし得て、耐容線量を上げるとはしません。
e|不適切
同じ総量なら1回量が大きくなり、特に晩期障害を増やし得ます。
判断のポイント
肺や肝など並列性の強い臓器では、機能する正常組織を多く残すことが臓器全体の機能維持につながる。そのため照射体積の減少は耐容性を高める方向に働く。
鑑別・注意点
平均線量やVxなどの線量体積指標を評価する。分割回数を減らして1回線量を上げることや増感薬の併用は、正常組織の耐容性を自動的に高める操作ではない。
放射線科専門医試験 2023年度 問95
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問95
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
TR延長は主に縦磁化回復を調整し、温度変化を抑える操作ではありません。
b|不適切
拡散感度は主に勾配・b値等で調整し、TRの代表目的とは異なります。
c|適切
十分回復させてT1回復速度差を減らし、長いTEでT2差を強調します。
d|不適切
T2差は強調したい成分で、長いTEと組み合わせます。
e|不適切
プロトン密度の寄与は残り、TR延長だけで除去できません。
判断のポイント
SE系のT2強調像ではTRを長くして縦磁化の回復を十分にし、組織間のT1回復の差が画像へ与える影響を小さくする。併せて長めのTEでT2の差を強調する。
鑑別・注意点
長いTRだけでT2強調が決まるわけではない。プロトン密度強調像も長いTRを使うため、TEやシーケンスの組み合わせを確認する。
放射線科専門医試験 2023年度 問96
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問96
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
気体の電離で生じた電荷を測る検出器です。
b|不適切
乳剤の写真化学変化を利用し、発光量を測りません。
c|不適切
気体電離・電子増幅を利用し、蛍光を基本原理としません。
d|適切
照射で形成された中心を読取時に励起する放射線蛍光を利用します。
e|適切
放射線で生じる微弱な発光を光検出器で読み取ります。
判断のポイント
ガラス線量計は照射で形成された発光中心を紫外線で励起して測定し、シンチレーション検出器は放射線が物質内で生じる発光を検出する。いずれも発光現象を利用する。
鑑別・注意点
電離箱・比例計数管は気体の電離、フィルムは写真化学作用を利用する。蛍光ガラス線量計の読取り時の励起と、シンチレータの照射時の発光は仕組みが異なる。
放射線科専門医試験 2023年度 問97
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問97
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
ヘリウム原子核の放出で、PETの陽電子放出ではありません。
b|不適切
電子放出であり、陽電子の対消滅を利用するPETとは異なります。
c|適切
陽電子を放出し、停止後に電子と対消滅して511keV光子を生じます。
d|不適切
準安定核からのγ線放出等で、通常のPET核種原理ではありません。
e|不適切
陽電子放出と競合する核種もありますが、EC自体はPETの陽電子を生じません。
判断のポイント
PETで用いる代表的核種はβプラス壊変により陽電子を放出する。陽電子は運動エネルギーを失った後、電子と対消滅し、約511 keVの2本の光子を生じる。
鑑別・注意点
PETは対消滅光子を同時計数して位置を推定する。核種の壊変位置と対消滅位置には距離があり、陽電子飛程も空間分解能に影響する。
放射線科専門医試験 2023年度 問98
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問98
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
遮蔽はできますが過大で、紙程度でも止まるα線との標準的組合せではありません。
b|不適切
紙では多くのβ線を十分止められず、エネルギーに応じアクリル等を使います。
c|不適切
制動光子は透過性があり、高密度材料等を適切な厚さで用います。
d|不適切
水素の多い材料による減速等が基本で、アルミ単独を代表遮蔽にしません。
e|適切
511keV光子に対し高密度の鉛等を必要厚で用います。距離・線量率も考慮します。
判断のポイント
PETの511 keV消滅光子などの透過性の高い光子には、鉛など高密度の遮蔽材を必要な厚さで用いる。遮蔽厚はエネルギー、線量率、距離などに応じて設計する。
鑑別・注意点
α線は紙などでも遮蔽でき、β線は制動X線を抑えるため低原子番号材料をまず用いる。中性子は水素を多く含む材料で減速し捕獲するなど、光子と異なる対策が必要である。
放射線科専門医試験 2023年度 問99
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問99
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
所定製剤・濃度の承認用途を確認しますが、提示の重大警告は髄腔内投与です。
b|不適切
唾液腺造影の適応と髄腔内禁忌を区別し、添文を確認します。
c|不適切
逆行性尿路の適応を、静注・髄腔内使用と混同しません。
d|適切
重い神経障害のおそれがあり使用しません。髄腔内承認の非イオン製剤と取り違えません。
e|不適切
胆道造影の承認用途・条件を確認し、髄腔内への警告とは区別します。
判断のポイント
イオン性高浸透圧ヨード造影剤のウログラフインは、脳槽・脊髄造影には使用しない。髄腔内への誤投与は重篤な神経障害を起こすため、添付文書に警告がある。
鑑別・注意点
脊髄造影では、髄腔内投与の承認がある非イオン性製剤の指定濃度を用いる。同じヨード造影剤でも製剤・濃度ごとに適応が異なるため、名称だけで代替しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問100
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問100
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
院内安全管理には関連しても、提示された法定の責務に直接対応するのは安全指針です。
b|不適切
薬剤安全等とも連携しますが、この責任者の放射線安全利用指針の責務とは別です。
c|不適切
施設防護測定の義務と患者医療被ばくの安全管理体制を区別します。
d|不適切
従事者の職業被ばく管理と、患者の診療用放射線安全利用を同一法定項目にしません。
e|適切
安全利用指針と研修・線量管理記録等の体制整備を担います。
判断のポイント
医療放射線安全管理責任者は、診療用放射線の安全利用のための指針を策定し、研修や患者の線量管理・記録などの体制を整える役割を担う。
鑑別・注意点
医療法に基づく患者の医療被曝の安全管理と、従事者の職業被曝や管理区域の防護に関する個別の責務を区別する。院内で連携は必要だが、すべてを同一の法定項目としない。
放射線科専門医試験 2023年度 問101
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問101
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
通常CTの代表的報告障害として急性全身放射線症の症状を選びません。
b|適切
頭部灌流CT等で同部位高線量が重なった後の一時的脱毛が報告されています。
c|不適切
通常CTの肺線量を治療照射による肺炎と同じ量に扱いません。
d|不適切
治療後長期心血管影響等と通常CTの急性障害を混同しません。
e|不適切
通常CTの代表的報告は脱毛で、長時間高線量透視による潰瘍等と区別します。
判断のポイント
頭部CT灌流検査などで同じ頭皮領域への照射が重なると、一時的な脱毛が生じた報告がある。過大な撮影条件や他の高線量検査との累積が問題となる。
鑑別・注意点
通常の単回CTで必ず脱毛が起きるという意味ではない。線量表示、撮影回数、範囲、関連手技を確認し、特定部位に高い吸収線量が集中しないよう最適化する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問102
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問102
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切
校正済線量計を適切に置く等で皮膚表面の線量を測定できます。
b|適切
投与前に放射能計等で測定できます。投与後残量も考慮します。
c|不適切
定義上の防護量で、個人線量計の実用量から評価するもので直接測定しません。
d|不適切
通常はCTDIvolと撮影長から算出する指標で、皮膚に置く線量計の直接値ではありません。
e|不適切
臓器平均と放射線加重による防護量で、Hp(3)等を測って推定します。
判断のポイント
患者皮膚表面の線量は、適切に校正した線量計を配置するなどして測定できる。放射性医薬品の放射能は、投与前に放射能計などで測定する。
鑑別・注意点
実効線量や等価線量は定義に基づく防護量で、個人線量計では対応する実用量を測定して評価する。DLPは一般にCTDIvolと撮影長から算出する。測定器が示す量と評価したい量を区別する。
放射線科専門医試験 2023年度 問103
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問103
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
通常の撮影線量だけを理由に中絶を勧めません。条件から胎児線量を確認します。
b|不適切
通常腰椎撮影の胎児量で成長後不妊増加を断定する根拠はありません。
c|不適切
この低線量撮影だけを理由に特別な精神機能監視を一律勧めません。
d|不適切
通常撮影後の遺伝子検査をルーチンで勧める根拠はありません。
e|適切
通常の胎児量は奇形の組織反応閾値より十分低いと説明します。確率的影響まで全てゼロとはしません。
判断のポイント
通常の腰椎単純撮影による胎児線量は、奇形などの組織反応が問題となる線量より十分低い。撮影した事実だけを理由に中絶や出生後の特別な遺伝子検査を勧めない。
鑑別・注意点
撮影条件と妊娠時期を確認し、必要に応じて胎児線量を推定する。組織反応のリスクと、小児癌などの確率的影響の議論を分け、「放射線の影響がすべてゼロ」と言い切る説明は避ける。
放射線科専門医試験 2023年度 問104
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問104
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
形式統一は画質の自動改善ではなく、撮影・表示の品質管理は別に必要です。
b|不適切
暗号化機能の規定はあっても、DICOM使用だけで自動的に安全通信になりません。
c|不適切
画像分析そのものではなく、分析に渡す情報の交換基盤です。
d|不適切
表示関連規定はありますが、AI連結の強化だけが標準の主目的ではありません。
e|適切
画像と関連属性・通信手順を標準化し、異種機器で保存・交換・利用できます。
判断のポイント
DICOMは医用画像と関連情報の形式や通信方法を定め、異なるメーカーや機器間で画像を保存・交換・表示するための標準である。
鑑別・注意点
DICOMを使うだけで画質が向上したり、通信が自動的に暗号化されたりするわけではない。相互運用性と、個人情報保護・通信セキュリティの設定は分けて確認する。
参考文献
放射線科専門医試験 2023年度 問105
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問105
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
約0.48MPで、5MP級の国内マンモ読影基準に不足します。
b|不適切
約0.79MPで、指定された5MPの下限に達しません。
c|適切
約5.24MPで、提示候補のうち5MP級の下限に対応します。
d|不適切
約8.29MPで基準以上ですが、選択肢中の最小条件ではありません。
e|不適切
約33.18MPで基準以上でも、問うている下限ではありません。
判断のポイント
国内のマンモグラフィ施設・画像評価基準では、5 MP以上のマンモグラフィ用ディスプレイが示されている。2560×2048は5,242,880画素で、選択肢中でこの下限に相当する。
鑑別・注意点
3840×2160や7680×4320も5 MPを超えるが、本問は下限を問う。画素数だけでなく、輝度、画素ピッチ、校正、品質管理、表示ソフトなども読影に必要な条件である。