基礎

1.

解答:b?

補足:生物学的効果比(RBE):放射線の線質(LET)の違いによる生物学的影響の違いを表す指標.同じ吸収線量でも放射線の種類や線量率(単位時間あたりの線量:Sv/h)によって異なる.線量率を下げて時間をかけて照射すると生物学的効果は減弱する.また、線量・線量率は同じでも、小線量に分け分割照射すると生物学的効果は減弱する.

2.

解答:c,e

  • 白内障は、確定的影響。晩期障害だが5年以内
  • 水晶体内の分裂細胞が放射線により正常に分化できないことが原因。

3.

解答:a,b

組織荷重係数
  • 赤色骨髄、結腸、胃、肺、乳房、残りの組織 0.12
  • 生殖腺 0.08
  • 膀胱、食道、肝臓、甲状腺 0.04
  • 脳、唾液腺、骨表面、皮膚  0.01
    ※組織荷重係数は0.01が最小。

4.

解答:c,d

  • a:通常はアンダーチューブ装置であり、オーバーチューブ装置よりも上半身の被曝は少ない。
  • b:体型が大きい患者で皮膚線量が増加する。
  • c:胸部の透視では正面像よりも側面像で線量率が高い。
  • d:拡大透視で線量率は増加する。
  • e:X線の秒間パルス数を下げると線量率は低下する。

 

5.

解答:d,e

補足:a 原子番号は2、質量数は4減少する   b 1.17および1.33MeV   e ビルドアップ効果:表面よりも深い位置で放射線の吸収線量がピークになること

頭頸部

6

解答:d,e→c,d

  • DWIにて両側後頭葉〜頭頂葉に皮質下白質〜皮質を中心に異常な高信号あり。ADCの信号低下を認めている点から細胞性浮腫を疑う所見。血管支配域に沿っておらず、両側性であり静脈性梗塞を疑う所見。

T1で後部内板下に高信号域が見られます。(右内板下にもごく少量あり?)
Shaken babyによるASDHと軸索損傷ではないでしょうか。

ふらふら帝国先生ありがとうございました。

7.

解答:e

  • トルコ鞍内にT1WIにて高信号、T2WIにて淡い低信号の腫瘤あり・左側にはやや低い信号が目立つ。造影にて辺縁造影効果ありか。T1WIにて背側に後葉を疑う高信号あり。ラトケ嚢胞を疑う所見。

 

8

解答:e

  • 高位円蓋部の脳溝は狭小化あり、シルビウス裂の開大あり。DESHの所見。INPHを疑う所見。

 

9.

解答:c

  • DA pattern(硬膜優位)の硬膜肥厚を認める。頭痛という症状からも低髄圧症を疑う所見。

 

10.

解答:e

  • 造影にて左側頭葉に索状の造影効果を有する部位あり。AVFか。

 

11.

解答:e

  • 胃癌術後というエピソード。両手のしびれ。T2WIにてC2-5レベルの脊髄に縦方向に伸びる異常な高信号あり。横断像にて後索に一致しており、亜急性連合性脊髄症が疑われる。

 

12

解答:c,d

  • 脳底動脈のトップに5mm以上の嚢状動脈瘤あり。サイズも大きく、クリッピング手技もしくは金属コイルによる塞栓術の治療対象。

 

13.

解答:c

  • 頸動脈分岐部に著明な造影効果を有する腫瘤あり。部位および造影効果から傍神経節腫を疑う所見。

 

14

解答:a,e

  • DWIにて異常な高信号を示す部位あり。ここが真珠腫の疑い。その背側のT1WIおよびT2WIにて高信号を示す部位がコレステリン肉芽腫。

    整形外科

    15.

    解答:a

    • 予備石灰化層の消失、骨幹端の刷毛状変化(fraying)、杯状のくぼみ(cupping)を認めている。くる病を疑う所見。

     

    16.

    解答:c

    • 尺骨遠位にT2WIにて高信号を呈する軟骨帽を伴う腫瘤あり。骨軟骨腫を疑う所見。

     

    17.

    解答:e

    • 場所が足底で特徴的で、T2WIにて著明な低信号を示している。足底線維腫症を疑う所見。

     

    18.

    解答:d

    • 第3中足骨の骨頭に骨効果および圧潰像があり、骨壊死を反映している。Freiberg病を疑う所見。

     

    19.

    解答:c

    • 単純X線で関節裂隙の拡大、関節包内部に多数の点状〜斑点状の石灰化が見られており、滑膜性骨軟骨腫症を疑う所見。

     

    20 

    解答:a,e

    • 肩甲骨関節窩頸部の後面に接する嚢胞性病変あり。傍関節唇嚢胞が疑われる。また棘下筋がSTIRにて異常な高信号を呈しており、肩甲上神経の脱神経が疑われる。

     

    胸部

    21.

    解答:d

    • 前縦隔に脂肪を含有する腫瘤性病変あり。成熟型奇形腫を疑う所見。

     

    22.

    解答:d

    • 両側にびまん性に小葉中心性の淡い粒状影あり。過敏性肺臓炎を疑う所見。

     

    23.

    解答:e

    • 両側上肺野に淡いすりガラス斑状影あり。また両側上肺野に分葉状の形態を呈する石灰化結節あり。人工透析を受けているというエピソードからも腎不全に伴う異所性肺石灰化が疑われる。

     

    24.

    解答:e

    • 左肺門部に粘液栓あり。両側中枢側に気管支壁の肥厚および拡張所見あり。気管支喘息もあり、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症を疑う所見。

     

    25.

    解答:d

    • 縦隔リンパ節腫大あり。右上葉に小葉中心性の粒状影あり。またGalaxy signを疑う集簇像あり。サルコイドーシスを疑う所見。

     

    26.

    解答:e

    • 両側肺野にびまん性のいびつな形の嚢胞性病変あり。

     

    27.

    解答:e

    • 両側肺野に気腫性変化、嚢胞性変化あり。全身性エリテマトーデス以外はこれらの所見を認め得る。

    補足:b Sjogren症候群で肺嚢胞性病変(MALTリンパ腫)を伴うことあり

    28.

    解答:a

    • baseにHIV陽性あり、CD4 34/μlと低下あり。CTにて両側中枢側優位に気管支血管束に沿ったコンソリデーションあり。小葉中心性の結節もあり。周囲にすりガラス影あり。いわゆる広義リンパ路病変であり、エピソードからもKaposi肉腫が疑われる。

     

    29.

    解答:b

    • 壊死性リンパ節炎、結核腫、小葉中心性の粒状影、空洞形成、浸潤影など結核を疑う所見。

    30.

    解答:a

    • 右上葉にすりガラス影の結節あり。サイズは7-8mm大で境界明瞭。内部に充実部位なし。pure GGO。
    肺結節のフォロー
    • 5mm以上の結節の拾い上げをして、1ヶ月後にthin slice CTで精査する。
    • その際に石灰化病変は除外する。
    • 検診で5mm未満のものは1年後スクリーニングCTをすすめる。
      ※ただし、経年検診で新たに出現したものは5mm以下でも精密CTをすすめる。

     

    31.

    解答:d

    • 右気管傍リンパ節、両側肺門部リンパ節腫大あり。BHLの所見で、one-two-three signとも呼ばれる。

    32.

    解答:e

    • ニューモシスチス肺炎は他の肺炎に比し、すりガラス影が高頻度。例外はあるものの基本的に小葉中心性陰影、浸潤影はないと思ってよい。

     

    33.

    解答:a

    • 大動脈の蛇行および石灰化あり。20歳代女性では異常所見。高安動脈炎を疑う所見。

     

    34.

    解答:a,d

    • 心膜の石灰化を認めており、収縮性心膜炎を疑う所見。2枚目の写真にて下大静脈拡張あり。

     

    35.

    解答:c

    • 造影MRIの遅延相において、下壁〜後壁の内膜側の造影効果あり。同部位=右冠動脈領域の心筋梗塞を疑う所見。

     

    36.

    解答:e

    • 血管造影で仰臥位左上肢下垂位では描出されていた鎖骨下動脈が、描出されなくなった。いわゆるWright体位(肩を90°外90°外旋、さらに肘を曲げた状態)。

     

    小児

    37.

    解答:d

    • 右優位に肺門部に腫脹あり。選択肢を見ていると、Tbのよう。小児の結核について問う問題。空洞形成の頻度はむしろ低い。

     

    38.

    解答:b

    • 両側びまん性に微小な斑状影を認める。胎児仮死があり、胎便吸引症候群を疑う所見。

     

    39.

    解答:c,e

    • 右下腹部痛。連続性がわかりにくいが、虫垂の腫大および、内部に高吸収域を認めており、糞石=虫垂結石を疑う所見。

     

    乳腺

    40.

    解答:c,e

    • マンモグラフィーにて右乳腺には均一で広範な高吸収あり。選択肢の中では葉状腫瘍および、巨大線維腺腫が疑われる。

     

    腹部

    41.

    解答:d,e

    • 注腸透視にて結腸に多数のポリープを認める。またapple core signを認めており、大腸がんを疑う所見。家族性大腸腺腫症を疑う所見。
    • 爪の異常はCronkhite-Canada 症候群、口唇の色素沈着は、Peutz-Jeghers 症候群

     

    42.

    解答:e

    • 上行結腸内に脂肪成分を含む管腔構造あり。回盲部から連続しているように見える。脂肪腫(cecal lipoma)とすると周囲に造影される壁を有するのが合わない。メッケル憩室の翻転による重積の疑い。

     

    43.

    解答:a

    • 上行結腸に粘膜下層の浮腫あり、腸管の3層構造が明瞭となっている。周囲に脂肪織濃度上昇あり。典型的な感染性腸炎が疑われる。

     

    44.

    解答:c

    • 仙骨前、直腸の背側に腫瘤性病変あり。T2WIにて高信号、DWIにても高信号。ADCは提示なし。造影にて軽度造影効果あり。chordomaを疑う所見。

     

    45

    解答:b

    • 肝門部を中心に胆管周囲に嚢胞あり。peribiliary cystを疑う所見。

    46.

    解答:d

    • 肝S4にダイナミックCTにおいて早期動脈相から造影され、平衡相では周囲正常肝と等吸収を呈する腫瘤あり。中心部には造影不良なscar(central scar)あり。SPIO を用いた MRI では腫瘍内部に Kupffer 細胞の存在が認められる。FNHを疑う所見。
    • FNHは30-40歳代の女性に多い。過形成であり、腫瘍ではない。

     

    47.

    解答:c

    • 高信号を呈するのは脳脊髄液ではなく、spinal cord である。
    • b値が大きいほど、信号が低いので、右がb値が高い。
    b値(b factor)
    • b値が小さいと、信号強度の低下は少ない。b値が大きいと、信号強度がより大きく減衰する。
    • b値を決定するのに参考にされるのが灌流(perfusion)の影響。b値が低い場合、組織の水の拡散による信号減衰がほとんど生じず、主に灌流の影響によって信号の減衰が引き起こされる場合がある。
    • なので、ある程度は高いb値に設定しないと、組織の拡散の影響を画像化できない。b値をあげるほど拡散の影響を強調したコントラストになっていくが、S/Nも低下していく。
    • つまり灌流(perfusion)の影響、S/Nの低下を考えながら、b値を設定し、急性期脳梗塞の場合は、b値は800-1000程度。

     

    48.

    解答:a,d

    消化管への薬剤流入を防止するために塞栓する血管。
    • 胃十二指腸動脈(GDA):後上膵十二指腸動脈(PSPD)よりも中枢まで塞栓しないとPSPDから十二指腸に流れてしまうので、PSPD分岐部とGDA分岐部の間で塞栓する。
    • 右胃動脈(RGA):通常固有肝動脈から分岐。左肝動脈あるいは胃十二指腸動脈から分岐することもある。ここを塞栓しておかないと胃潰瘍を起こす。
    • 副左胃動脈参考)リザーバーによる肝動注化学療法のための血流改変術で知っておくべきこと

    49.

    解答:a

    • 向かって右の胃壁が肥厚しているように見える。

    50.

    解答:d

    • 膵尾部に嚢胞性病変あり。左壁に壁在結節あり、造影効果あり。FDG-PETにて同壁在結節の部位に異常集積あり。MCNの悪性が疑われる。

    51.

    解答:d

    • 膵尾部に卵状の石灰化を有する内部不均一な高吸収を呈する

    52.

    解答:b

    • 膵体尾部に内部に血管の貫通像を有する腫瘤あり。主膵管は拡張や狭窄を認めず、上方に圧排されているが正常に描出されている。これらの特徴から悪性リンパ腫が疑われる。傍大動脈にも小リンパ節あり。

     

    泌尿器

    53.

    解答:a

    • 腎門部に類円形の腫瘤性病変あり、ドップラーエコーにて血流を認めている。腎動脈瘤を疑う所見。

     

    腎動脈瘤
    • 腎動脈本幹、一次分枝に嚢状の動脈瘤が形成されることが多い。
    • サイズが径>1cm、血栓性腎梗塞、腎血管性高血圧の合併などがあれば治療対象となる。
    • 治療はコイル塞栓術を行う。

     

    54.

    解答:a

    • 右腎に脂肪成分を含む結節複数あり。腎AMLを疑う所見。AMLを合併するのは、結節性硬化症。

    [table id=4 /]

    メモ:LAM/AML は結節性硬化症。

     

    55

    解答:b

    • 恥骨結合より尾側にニボーを有する液体貯留あり。膀胱としては、場所が尾側すぎる。Fournier壊疽を疑う所見。

    56.

    解答:a

    • 輸精管の石灰化を両側に認めている。他左側には静脈石を疑う石灰化あり。

     

    57.

    解答:b,d

    • 骨盤骨の骨硬化をびまん性に認める。造骨性の骨転移の疑い。男性であり、まず前立腺癌が疑われる。
    • ALPは肝、骨、腸、胎盤に存在する酵素。広範な骨転移では上昇する。

    婦人科

    58

    解答:a

    • 子宮内腔から膣部にかけて腫瘤あり。腫瘤はT2WIにて不均一な高信号と低信号の混在あり、T1WIでは基本低信号だが、一部高信号域あり、出血が示唆される。造影にてほとんど造影されない。ポリープならば造影効果は強いはずであり、体癌が疑われる。

      59.

      解答:e

      • 直腸と膀胱の間にニボーを有する液体貯留あり。T2WIではshadingを示唆する低信号を尾側に認めており、T1WIでは出血を疑う高信号域あり。処女膜閉鎖症に伴う膣留血症の疑い。

       

      60.

      解答:c

      • 骨盤内正中部にニボーを有する腫瘤あり。ニボーを形成する腹側の部分は、T1WIにて高信号、脂肪抑制T1WIにて信号低下を認めており、脂肪成分が疑われる。成熟嚢胞性奇形腫を疑う所見。ニボーの正中やや右側よりの球形構造はhair ballか。
      • 腫瘍内に充実性の壁在結節(増強効果あり)が存在することある。成熟嚢胞性奇形腫では悪性を意味しない。結節をdermoid nipple、Rokitansky protuberanceなどと呼ばれる。多くの場合、ここに三胚葉性の組織が含まれる。

       

      核医学

      61

      解答:a,b

      • 全身シンチにて両側肺野に多数の集積を認めており、多発肺転移を疑う所見。一方で甲状腺には集積を認めず、全摘後であるということがわかる。
      • 治療にはβ線放出核種である131Iを用いる。

       

      62.

      解答:d

      • 右優位に、両側側頭葉内側優位にCTにて低吸収域あり、MRIではT2WIおよびFLAIR像にて高信号を示しており、脳血流シンチでは同部位に集積亢進あり。エピソードからもヘルペス脳炎を疑う所見。

       

      63.

      解答:d

      • 99mTc-HMPAO脳血流シンチにて左側頭葉に異常集積あり。一方右大脳半球には集積の低下あり。後大脳動脈領域も含まれており、c中大脳動脈閉鎖は否定的。dもしくはeということになる。eの場合、集積は低下するため右大脳半球ということになるが、範囲が広すぎ、dが正解となる。

       

      64.

      解答:c,e

      • 甲状腺癌の場合、未分化癌では集積を認めるが、乳頭癌や濾胞癌では集積は認めない。Gaは未分化ほど集積する。
      • またGaシンチではリンパ腫に集積を認めるため、甲状腺リンパ腫にも集積をする。
      • 炎症にも強い集積を認め、急性化膿性甲状腺炎にも集積を認める。

       

      65.

      解答:c

      • 動悸あり、甲状腺に腫大触知あり。FT3の上昇あり。甲状腺中毒症の鑑別を問う問題。99mTcO4-にて甲状腺に集積を認めず、無痛性甲状腺炎が疑われる。

       

      66.

      解答:b

      • MIBIシンチにて左頸部に異常集積あり。また、造影CTにて膵体部に多血性腫瘤を認めており、これらから、副甲状腺腫+膵内分泌腫瘍の合併である、MEN type1の疑い。高Ca血症を認めている点も、副甲状腺腫を示唆する。

       

      67.

      解答:e

      • 心尖部から側壁に運動負荷時には集積低下あり、安静時にはほぼ集積は正常範囲(一部心尖部には集積低下もあるように見えるが)。したがって選択肢からは側壁の虚血が疑われる。

       

      68

      解答:b

      • タリウム心筋血流シンチで側壁に集積低下あり。一方で、同部位には、ピロリン酸シンチでは集積を認める。99mTc-ピロリン酸は急性心筋梗塞における壊死心筋に集積するので、同部位に急性期心筋梗塞があることがわかる。

       

      69

      解答:c

      • 左上葉に異常集積あり。原発の肺癌の疑い。対側の縦隔にも異常集積あり。N3の疑い。他、明らかな遠隔転移なし。N3M0の疑い。

      70.

      解答:e

      • 右肺に境界明瞭辺縁一部棘状のすりガラス影あり。内部には充実部位を認めており、肺腺癌の疑い。FDG-PETにて集積は乏しい点からも高分化型の腺癌の疑い。

       

      71.

      解答:d

      • びまん性に膵腫大の疑い。体部周囲にcapsule like rimを認めている。また、FDG-PETにて膵頭部および体部に淡い集積あり。いずれも自己免疫性膵炎を示唆する所見。
      • ただし、膵癌と腫瘤形成性膵炎の鑑別診断は保険適応になっていたが、炎症にも集積をし、鑑別は困難であると結論付けられ、保険適用から外れた。

       

      72.

      解答:e

      • FDG-PETにて膀胱の右上方に集積あり。SUVmaxは10.2→13.7と高値を維持している。この点から正常腸管や腺腫を除外か。ただし、腺腫でも高値を示すことはあり、これだけで大腸癌の可能性が高いというのもどうか。
      • 場所からは正常卵巣でも矛盾しない。卵巣への生理的集積は、排卵期から黄体期に認め、今はこの時期に該当する。したがってeを選ばせようとしていると思われる。

       

      73.

      解答:e

      • 99mTcO4シンチグラフィで異所性胃粘膜シンチグラフィとも呼ばれる。メッケル憩室は、臍腸間膜管の遺残物で、半数に胃粘膜を認める。今回膀胱の直上に異常集積を認めており、メッケル憩室への集積が疑われる。
      • 十二指腸にも集積を認めるが、これは胃からの流出か。

       

      74

      解答:a

      • CTにて右下顎骨にすりガラス状に膨張する骨変化あり。骨シンチ、下顎骨SPECTにて著明な集積を認めている。線維性骨異形成を疑う所見。

      補足:b 骨皮質の菲薄化を伴う溶骨性病変

      75.

      解答:d

      • びまん性に骨集積あり。腎の描出が見られない。いわゆるsuper bone scanのパターン。関節や肋軟骨部の集積亢進も認めている点より、副甲状腺機能亢進>多発骨転移を疑う所見。