基礎(1-15)
1.
解答:a
- 物理b→化学a→生化学d→生物e→臨床c
2.
解答:c
- 骨髄死 (2-10 Gy)、腸死 (10-100 Gy)、中枢神経死(100Gy以上)に分類される。
- 心臓、肝臓は骨髄死を起こす線量よりも多くの線量が必要。
参考1)放射線被ばく→DNA切断→幹細胞死滅→臓器萎縮、正常な機能保てない→感染症、出血、下痢、脱水、意識障害→死に至る。死因となる臓器は線量が高くなるにつれて「造血系(骨髄)→消化管→脳・神経系」と移っていき、生存期間も短くなる。
参考2)放射線の作用を受けやすい臓器=細胞分裂が盛んな臓器=造血細胞、生殖腺、皮膚、腸上皮、水晶体
3.
解答:a
- リンパ球 > 小腸上皮細胞 > 胃粘膜上皮細胞 > 心筋細胞、神経細胞の順。
- リンパ組織、腸上皮、卵巣、精巣、造血組織で放射性感受性が非常に高いことは覚えておく。
※リンパ組織は増殖活性は低いが、放射線感受性は最も高い。例外として覚えておく。
4.
解答:b,c(誤りが2つあり。)
- a: LETが大ならばRBEも大。しかし、100keV/μm以上で低下。なぜ低下するかというと、「オーバーキル」が関係していると言われている。オーバーキルとは細胞を死滅させるに必要な吸収線量以上の線量を与えている=ロスをしている。
※RBE=relative biological effectiveness(生物学的効果比)=ある生物効果を引き起こすのに必要な基準放射線の吸収線量(定数)/ 問題としている放射線で同じ効果を引き起こすのに必要な吸収線量。つまり分子は定数で、分母は強い放射線(高LET線)だと小さいため、結果、RBEは大きくなる。
- b:白血病が他の癌と比較して潜伏期間が短い。
- c:まず線量率とは単位時間あたりの線量のこと。低 LET 放射線では、線量率が小さくなり照射時間が長くなると線量が同じでも生物効果は小さくなる(細胞生存率が上昇する)。線量率が低下すると長い照射期間中に亜致死障害が修復されるため。
問4のeについて質問です。酸素効果は照射中の効果だと思うのですが、そうなるとeもバツになると思ってしまいました。照射後の低酸素でも酸素効果があらわれるのでしょうか?→おっしゃる通りです。修正しました。
- e:照射中に低酸素にすると細胞生存率が上昇する。
照射後にしても意味がない。
その後、エイ様から。
放射線照射後の環境条件により細胞生存率の上昇する現象を潜在的致死障害からの回復と言って、本来なら死に至る障害に対して修復する時間を与えるころによって細胞が死を免れる現象をいうそうです。よって照射後に低栄養、低PH、低酸素にすると潜在的致死障害からの回復がおこって生存率は上昇します。ので○だと思います。(金原出版、放射線生物学を参考にしています)
ありがとうございます。治療の先生にも確認したのですが、やはりエイ様のおっしゃることが正しそうです。照射中でも照射後でも、生存率は上昇するんですね。
- 潜在的致死障害の回復(PLD回復)は照射後環境変化で細胞生存率が上昇するもの。この回復が起きやすい環境は、低温、低栄養、低酸素状態など細胞が増殖しにくい状態におかれたときである。
- また、ややこしいですが、照射後に低酸素状態にしても酸素効果は期待できないが、潜在的致死損傷回復(PLD)は起こり、それにより生存率は上昇する。つまり、酸素効果による生存率は上昇しないが、PLDによる生存率は上昇する。
※ちなみに、知っておきたい放射線治療学 基礎と臨床 新興医学出版社ではP10で、eは×になっており、解説はありません。
5.
解答:e
6.
解答:d
- 放射線を放出して他の元素に壊変する原子を放射性同位元素という。
- RIは壊変(α線、β線)して放射線を放出して安定な核になる。RI検査ではβ壊変する元素が用いられる。β-壊変により多くの原子核で励起状態となるため、エネルギーをγ線として放出して安定状態になる。
a. H-3 三重水素: 12年 3番目に長い
b. I-131 ヨウ素: 8日 5番目に長い
c. Cs-137 セシウム: 30年 2番目に長い
d. Ir-192 イリジウム: 73日 4番目に長い ○
e. Ra-226 ラジウム: 1602年 1番長い
7.
解答:a,b
- ブラッグピークを形成するのは陽子が含まれる原子核の場合。なので電子は×。α線、陽子線、重イオン線など。
8.
解答:a
電子なだれとは強い電場の中で自由電子が気体分子と衝突すると新たな電子が叩き出され、これが電場で加速されてさらに別の分子と衝突して加速度的に電子数が増える現象のこと。
9.
解答:b,e
a :R は照射線量。
b :Gyは吸収線量。雨に濡れた量。
c :Svは線量当量。濡れた影響。
d :rem は線量当量。濡れた影響。
e :J/kg は吸収線量を mks単位系で表示したもの。雨に濡れた量。
Gy:吸収線量
Sv:等価線量、実効線量
10.
解答:d
- ヘリカルピッチ=ピッチファクタとは、寝台の移動速度(1回転の寝台移動距離/ビーム幅)を表す指標。つまりこれを小さくすると、より長い時間被ばくすることになる。
11.
解答:c
健常組織の耐用線量はおおよそ以下のとおり。感受性とは別物であることに注意。
a. 脳 50-70Gy 5番目に少ない。脳はもっとも耐用線量多いと覚える。
b. 肝臓 25-45Gy 3番目に少ない。 肝(かん=さん 30)
c. 腎臓 20-25Gy 2番目に少ない。○。 腎(じん=2)
d. 脊髄 45-55Gy 4番目に少ない。これは治療のところで出てくる。脊髄は50Gyくらいと覚える。
e. 水晶体 5-10Gy 1番少ない。 水晶体は10。
その他、2011年の問題で、覚えるべきは、心臓はしん=40Gyまで。
12.
解答:a
- 腹部アンギオ>胃透視>胸部CT(胸部レントゲンの100倍で20mGy)>乳房撮影>胸部レントゲン(0.2mGy)
13.
解答: c
- 実効線量(Sv)=Σ(組織荷重係数)×等価線量(Sv)
a. 胃 0.12
b. 肺 0.12
c. 皮膚 0.01 ○
d. 甲状腺 0.04
e. 生殖腺 0.08
※組織荷重係数は0.01が最小。皮膚のほか、脳、唾液腺、骨表面がある。
14.
解答:d
- 浴びた放射線(吸収線量(Gy))から放射線の影響を受ける(等価線量(Sv))わけではない。浴びた放射線によってその度合いが異なる。それが放射線荷重係数。
- つまり等価線量(Gy)=Σ(放射線荷重係数)×吸収線量(Sv)となる。それぞれの放射線荷重係数は
a. 電子線 1
b. 陽子線 2
c. ガンマ線 1
d. アルファ線 20 ○
e. 中性子線 20MeV 超 6.8以下
※つまり、電子線や、ガンマ線ならば吸収線量=等価線量となる。
15.
解答:d,e
- b:100mGy以下の被ばくでは胎児の催奇形性や精神発達および小児がん発生リスク増加へ寄与しない。そのため、妊娠中絶の理由とはならない。
※胎児の形態異常が起こる閾線量が100mGyを選ばせる問題もあり、この数字は覚えておく。
診断(16-70)
16.
解答:c
- 頸髄症では痙性歩行障害をきたす。
※痙性歩行障害:下肢に痙性がある際に、膝を伸展したままで床から足をあげずに、狭い歩幅で歩く状態、脊髄症痙性麻痺などでみられる。
※自分の意思とは関係なく、体が勝手に動いてしまう症状を痙性と言う。
17.
解答: d
- a:他部位原発のHodgkinリンパ腫、非Hodgkinリンパ腫の骨病変はその20%程度にみられ、脊椎、骨盤、肋骨に好発し、多発性の虫喰い状の皮質の破壊を伴った骨溶骨性病変を呈することが多い。しかし、特にHodgkinリンパ腫ではときどき骨硬化像を呈する場合があり、脊椎においては、象牙椎(ivory vertebra)と呼ばれる。polka dot signは脊椎血管腫の所見。
象牙椎体(ivory vertebra)=椎体が陰影増強の鑑別
- 炎症後の変化。
- 変形性関節症
- 外傷後
- 腫瘍(転移、Hodgkinリンパ腫)
- 肥満細胞症
- b:paget病はPicture frame appearance 額縁様変化
- d:ランゲルハンス細胞肉芽腫症の骨変化としては、頭蓋骨(地図状頭蓋)、下顎骨 (floamgteёth)とCalveの扁平椎が有名。参考画像)扁平椎のレントゲン画像(診断専門医2012年42番の画像)
- e:動脈瘤様骨嚢腫は ballooning of the cortex 風船状拡張。膨張性の溶骨性変化で、硬化縁を伴わない。
18.
解答:d,e(2つある)
- a-cは外側半月板のこと。
内側半月板(MM)と外側半月板(LM)
- 内側半月板は半径は大きく開き気味で、後節は大きい。
- 外側半月板は半径は小さく、より閉じたC字型に近い。
19.
解答:d,e
a:坐骨結節の剥離骨折はハムストリング、下前腸骨棘の剥離骨折が大腿直筋。
参考画像)坐骨結節の裂離骨折のレントゲン(診断専門医2012年10番の画像)
裂離骨折の部位と付着する筋
好発部位 | 付着する筋 |
坐骨結節 | ハムストリング=後大腿筋群(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋) |
上前腸骨棘 | 縫工筋、大腿筋膜張筋 |
下前腸骨棘 | 大腿直筋 |
恥骨結合(and恥骨下枝) | 内側大腿筋群(長・短内転筋、薄筋) |
腸骨稜 | 腹筋群 |
小転子 | 腸腰筋 |
大転子 | 中・小臀筋、内閉鎖筋、双子筋、梨状筋 |
- b:Bankart lesionのこと。Hill-Sachs lesion は上腕骨頭外側上方の陥没骨折。
- c:投球肘における離断性骨軟骨炎は上腕骨小頭に好発する。※離断性骨軟骨炎は小人の病気。
ジャンパー膝(jumper’s knee)
- 頻回にジャンプを行う競技者で見られる、膝蓋腱の慢性炎症性変化を指す。
- MRIで膝蓋骨直下の膝蓋腱領域の高号化が特徴的である。
- 40歳以下の男性で、両性であることが多い。
- e:ACL断裂では大腿骨外側顆と脛骨高原の後外側が衝突し、骨挫傷をきたす(kissing contusionとよばれる)。
Kissing contusion
- ACLは脛骨が前に出ないように保持している。
- 脛骨が前に出るように強制される、または外旋されると、ACLは切れ、骨同士がぶつかる。
- MRIではその動かぬ証拠が残っている。それがbone bruiseという形で見える。
- 大腿骨の前方、脛骨の後方に認められる。T1WI低信号、T2WI高信号、数ヶ月持続する。
- 骨髄浮腫や、小出血、海綿骨梁の微細骨折を反映。これをkissing contusionという。
- ACL断裂の二次的所見であり、逆に、この所見があるときはACL断裂がないかをチェックする。
20.
解答:b
- b:早期診断には MRI が有用である。
- c:double line signは大腿骨頭壊死症に特徴的な像。
- d:Kienböck病では月状骨の硬化性変化をきたす。(つきーんべっく)
大腿骨内顆特発性骨壊死
- 好発部位は大腿骨内顆の過重面だが、大腿骨外顆、頸骨近位部に見られることもある。
- 半月板断裂を合併することが多く、長期に経過したものでは変形性膝関節症を合併する。
- MRIにおける信号強度のパターンは時期により異なるが、T1強調像で低信号、T2強調像で等~低信号を示すことが多い。
21.
解答:a
22.
解答:b,d
- 神経膠腫は視神経原発腫瘍のうち80%を占める。小児に多く、1/3 の症例が NF-1 との関連性あり。
眼窩腫瘍
筋円錐内
- 視神経膠腫
- 視神経鞘髄膜腫
筋円錐外
- 類表皮嚢腫/皮様嚢腫
- 涙腺→腺様嚢胞癌、多形腺腫、IgG4関連疾患
筋円錐内外両方
- 海綿状血管腫
- リンパ管腫
- 神経鞘腫
- 神経線維腫
- 毛細血管種
- 悪性リンパ腫
23.
解答:b,c
a 髄膜腫:neurofibromatosis type2 (NF-2)に合併。
d 三(San)叉神経血管腫:Sturge-Weber 症候群に合併。
e 巨細胞星細胞腫:通常結節性硬化症に合併する。
24.
解答:b,d
- 髄膜瘤は ChiariⅡ奇形。
- Dandy-Walker 奇形では小脳虫部の形成不全、小脳テントの上方偏位を認める。
Dandy-Walker奇形
- 小脳虫部下部の欠損あるいは低形成。
- 第4脳室の嚢胞状拡張。
- 後頭蓋窩容積の増大。
- しばしば水頭症、脳梁欠損あり。
- 小脳虫部が低形成かつ上方に回転。
- 小脳テントや静脈洞交会が高位。
25.
解答:d
- 嚢状動脈瘤は中膜を欠く。
- Acom領域 30%、MCA 領域 30%、IC-PC 領域 30%、VA-BA領域が10%。
- 未破裂脳動脈瘤の年間破裂率は年間 2%程度。
26.
解答:e
- a ×:脳梗塞の超急性期に認められる変化。
- b ×:島部~基底核部にて最もよく観察される。
- d ×皮質の吸収値はわずかに低下する。
- e ○ このサインが広汎に認められると tPA静注療法の予後が悪く出血のリスクが増えるとされている。1/3ルール。
earlyCT signのチェックポイント
①皮質・白質の境界消失(皮髄境界消失) (loss of gray-white matter differentiation)
※島皮質はMCAが閉塞した場合、ACAとPCAからのcollateralから最も遠く、分水嶺となる。そのため、この部位の皮髄境界消失を特に、「loss of the insular ribbon」と呼ぶ。また、表示Window幅を十分狭くしないと皮髄境界は明瞭とならない。(80以下を推奨)
②Silvius裂の狭小化、脳溝の狭小化・消失(effacement of the cortical sulsi)
③レンズ核の不明瞭化(obscuration of the lentiform nucleus)
④hyperdenseMCAsign(MCAにひっかかった塞栓性血栓による所見)
1)どの血管と比較しても高濃度
2)石灰化ではない
※広義のearlyCTsignに入れるが、血栓溶解療法の決定に影響は与えない。
1/3MCArule
- MCA領域の1/3を超えるようなearlyCTsign(+)のcaseでは出血のリスクが高いため血栓溶解療法の適応とならない。(1/3MCArule)
27.
解答:e
- e:急性硬膜下血腫は WWを多少広く(200 前後)することで観察しやすくなる。
びまん性軸索損傷の好発部位
- 高頻度:脳梁(特に体部と膨大部)、大脳皮質下、中脳背外側部
- 時々:海馬、脳弓、基底核、視床
デュレー出血(Duret hemorrhage)
- テント切痕ヘルニアにおいて脳幹部に発生する二次性出血。
- 中脳、脳底部血管の屈曲、牽引により出血を来しやすい。
28.
解答:c
- bは頚部食道(咽頭食道移行部)に発生する仮性憩室。
ガマ腫
- 唾液の流出障害によって生じる粘液貯留嚢胞。
- 口腔底の舌下腺管や小唾液腺管の閉塞が原因となる。
第2鰓裂嚢胞=側頸嚢胞
- 扁桃から舌骨レベル、側頚部上方に多い。
- Baileyの分類 Ⅰ型:胸鎖乳突筋前縁、Ⅱ型(最多):胸鎖乳突筋前縁で頸動脈鞘側方で顎下線後方、Ⅲ型:内外頸動脈の間から内側に進展、Ⅳ型:咽頭粘膜間隙内。
Tornwaldt嚢胞
- 上咽頭正中。成人の3%。無症状。
リンパ管腫lymphangioma
- 胎生期の未熟リンパ組織が中枢のリンパ管に接合できず、分画されて嚢腫状に発育したと考えられる血管奇形である。
- 70~80%のリンパ管腫は頸部、特に後頸三角部に発生する 。
29.
解答:c
- 甲状腺癌、中咽頭癌、下咽頭癌のT3 は、最大径が4cmをこえる腫瘍。
- 上顎癌のT3は、上顎洞後壁の骨、皮下組織、眼窩底または眼窩内側壁、翼突窩、篩骨洞のいずれかに浸潤する腫瘍。
上咽頭癌の病期分類
上咽頭癌T分類(UICC 2009)
T1 上咽頭に限局 or 中咽頭 and/or 鼻腔進展
T2 傍咽頭間隙に進展*
T3 頭蓋底骨組織 and/or 副鼻腔に進展
T4 頭蓋内進展 and/or 脳神経・下咽頭・眼窩 or 側頭下窩・咀嚼間隙に進展
*傍咽頭間隙への進展=後外側への進展
- T2aであった中咽頭・鼻腔進展がT1へ区分
- T2は傍咽頭間隙進展で統一された。
- 上咽頭癌の骨浸潤は、主に2つ。頭蓋底への直接浸潤、後方へ進展して、頸椎に進展するパターン。
※特にT2が大事。
※Rosenmüller 窩への進展は傍咽頭間隙にも到達していないので、T1。
30.
解答:e
- 上顎洞、篩骨洞に多く発生する。
- air-fluid level は細菌性の副鼻腔炎を示唆する所見である。
- 起因菌はアスペルギルスが多い
副鼻腔真菌症のMRI所見
- T2 強調像では著明な低信号を呈することが多い。その理由としては、ムチンの中に含まれる濃縮された蛋白成分とマンガンや鉄などの金属の存在が挙げられる。
31.
解答:a,e?
血管侵襲型アスペルギルス症(angio-invasive aspergillosis)
▶CT所見:
- 単発性または多発性結節、浸潤影、胸膜面を底辺とする楔状影。
- CT halo sign : 結節周囲のすりガラス影。haloは出血を反映。早期。
- Air crescent sign : 白血球の回復により壊死組織の吸収・排出が進行し、三日月状の空洞病変が認められる。感染からの回復を示唆する所見。後期。陽性だと予後がよいとの報告あり。
32.
解答:b,c
気管腫瘍
- 悪性では扁平上皮癌(SCC)>>腺様嚢胞癌(ACC)で8割占める。
33.
解答:d,e
a 長径 4 cm の原発腫瘍は T2 である。
b 対側縦隔リンパ節転移は N3である。
c 充実性で球状のものは悪性度が低い。× 関係ない。
N-所属リンパ節
- NX 所属リンパ節評価不能
- N0 所属リンパ節転移なし
- N1 同側の気管支周囲かつ/または同側肺門,肺内リンパ節への転移で原発腫瘍の直接浸潤を含める。
- N2 同側縦隔かつ/または気管分岐部リンパ節への転移
- N3 対側縦隔,対側肺門,同側あるいは対側の前斜角筋,鎖骨上窩リンパ節への転移
34.
解答:b,d
35.
解答:b,d
下肺野優位 下肺に優位なもの
- 間質性肺炎
- 石綿肺(アスベストーシス)
- 肺転移
塵肺
- 石は重い。→下肺
- 珪肺は軽肺→上肺
36.
解答:a,e
- b.横隔膜破裂 :左側に多い。
- c.緊張性気胸 :胸腔圧が陽圧となり、患側横隔膜の下方偏位、縦隔の対側偏位。
- d.上位 3 肋骨骨折 :動揺胸郭は、下位 3 肋骨の同一肋骨に 2 カ所以上の骨折時に見られる。
- e. fallen lung signは気管気管支断裂で起こる。画像はこちら。
37.
解答:a,c
石灰化のパターンからの良悪性
- 良性:中心性、層状、びまん性、ポップコーン状
- 悪性:点状散在性、偏心性
38.
解答:b,c
- a 男性=女性
- b ○ 半数は成人で発見される。肺葉外肺分画症は新生児発見が多い。
- c ○ 肺葉外肺分画症は独自の胸膜で包まれる。
- d × 還流静脈は肺静脈である。
- e × 約 60%は左下葉の後方に見られ、約 40%が右側の同部位に生じる。
肺葉内分画症 | 肺葉外分画症 | |
内:外の頻度 | 3 | 1 |
左右差 | 左 | 左 |
最も多いのはどこか。 | 左S10 | – |
栄養動脈 | 大動脈あるいはその分枝 | 大動脈あるいはその分枝 |
還流静脈 | 肺静脈 | 奇静脈 |
独自の胸膜を持つ? | × | ○ |
合併感染 | ○ | × |
合併奇形 | × | ○ |
いつ発見される? | 半数は大人。 | 新生児発見が多い。 |
39.
解答:a,e
- 広義リンパ路病変を選べと言う問題。
二次小葉のシェーマ
- 黄色いところはすべてリンパ路あり。ここに病変が起こると広義リンパ路病変。
広義リンパ路病変
- リンパ増殖性疾患(MALT lymphoma、多中心性Castleman diasease(LIPと画像は同じ)、LIPなど)
- 癌性リンパ管症
- 珪肺
- サルコイドーシス
- アミロイドーシス
- ウイルス、カポジ
- COP(BVBに沿った分布より)
- RA,Sjogrenに伴う膠原病肺
- IgG4関連肺疾患
40.
解答:d
- 結核、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症は経気道性。
- 血行性肺転移・転移性石灰化や粟粒結核は血行性でランダム分布。
41.
解答:d
- b:腹部では小腸の損傷が最多。
42.
解答:b,c
- a 第 4,5 中手骨短縮は偽性副甲状腺機能亢進症に見られる。
- d 皮膚の café-au-laitspotsは神経線維腫症1型(NF-1)に見られる。
- e 脳の血管芽細胞腫はVon-Hippel-Lindau病に見られる。
43.
解答:e
- 大泉門は生後 1 年半〜 2 年かかる。小泉門は3ヶ月。
消化管のガス
- 生後 1 時間→小腸
- 3~4 時間→盲腸
- 11 時間→S 状結腸
- 上顎洞は7歳頃より発達する。
44.
解答: e
心臓腫瘍
- 小児では9割が横紋筋腫(うち5割は結節性硬化症に合併)。>>奇形腫、線維腫、血管腫
- 成人では5割が粘液腫。心房中隔から発生し、茎を有する。
45.
解答:b,c
- a,cは冠動脈の評価に有用。
- eは急性期心筋梗塞の診断に有用。
46.
解答:a
47.
解答:a,d
b,c,eはいずれも境界明瞭。
spiculationを呈する腫瘤
悪性
- 硬癌
- 浸潤性小葉癌
良性病変
- 放射状瘢痕
- 硬化性腺症
- 術後scar
- 脂肪壊死
48.
解答:a
マンモグラフィー
- 管電圧:20-30kVp(胸部X線より低圧撮影)
- 自動露出制御(AEC)の機能あり。
- 散乱線除去(被ばく低減)のためにグリッドを使用。
- 高輝度シャーカステン必要。5M以上のモニタで読影。
- 基本撮影方向:
①MLO(mediolateral oblique:内外斜位方向):斜めから撮影。1枚で最も広く描出できる。
他、ML(mediolateral:側方方向)、CC(craniocaudal:頭尾方向)の撮影あり。
②主訴が片側でも両側撮影する。
③検診では、40代はMLO,CCの2方向。50歳以上はMLOの1方向。
④診療では、MLO,CCの2方向→拡大スポット像などを撮影する。
石灰化の良悪性
明らかな良性石灰化
- 皮膚、血管、線維腺腫、乳管拡張症、円形、中心透亮性、石灰乳、縫合部、異栄養性→これらは、カテゴリー1もしくは2に相当。
良悪性の鑑別を有する石灰化
- 形状と分布により判定。これらを組み合わせる。
- 形状:微小円形<淡く不明瞭<多形性<微細線状 とより悪性。
- 分布:びまん性<集簇性<区域性 とより悪性。
49.
解答:d
- 大腿動脈の内側を静脈は走行する。
- 穿刺部位は鼠径靭帯の数センチcm尾側であり、大腿骨頭中央レベルで行う。
50.
解答:c
- 蛍光増倍管と被検者の距離を離すと、被検者および術者の被ばく量は増加する。
51.
解答:c
52.
解答:b→c
2018/03/04追記
答えはbの胃穿孔になってますが、レジデントセミナー2017の「消化管・腹壁・腹膜」では「消化管X線造影剤」と題するスライドに「硫酸バリウムの合併症に消化管穿孔」と記載があり「蕁麻疹の生じる頻度は極めて低い」とあります。
レジデントセミナーの講義に則ると(52)はcのような気がしますがいかがでしょうか?
ラム先生ありがとうございます!!
53.
解答:a,d
Barrett食道
- 本来食道は扁平上皮に覆われているが、慢性的な逆流性食道炎があると、食道粘膜が円柱上皮に置き換わり、これをBarrett食道という。
- 10%に腺癌を生じるといわれるため、十分な経過観察が必要。
54.
解答:c,e
- 中毒性巨大結腸は、潰瘍性大腸炎。
- c 虚血性大腸炎―拇指圧痕像 ○
- d 敷石状粘膜はCrohn病。
- e 大腸 Crohn病は右側結腸に多く、病変は非連続性(skip lesion)、区域性で、敷石像や縦走潰瘍の他、腸管狭窄や瘻孔などが見られる。
特徴 | 潰瘍性大腸炎 | Crohn病 |
病変分布 | 連続性 | 非連続性 |
左右差 | 対称性 | 非対称性 |
Fat halo sign | 大腸 | 小腸 |
結腸病変の分布 | 左側から全体 | 右側から全体 |
直腸病変 | あり | ほぼなし |
バウヒン弁 | 開存 | 狭窄 |
小腸病変 | 回腸遠位のみ | 小腸のあらゆる部位 |
回腸末端病変 | Backwash ileitis | String sign |
脂肪増生 | 直腸周囲 | 腸間膜 |
結腸周囲線状影 | ほぼなし | しばしばあり |
リンパ節腫大 | なし | 常にあり |
瘻孔 | なし | あり |
狭窄 | あり | よりあり |
膿瘍 | あり | よりあり |
中毒性巨大結腸症 | よりあり | あり |
55.
解答:d
b:超音波検査では高エコーを呈する。○
※体位変換や圧迫、呼吸止めなどによって、腫瘤内部のエコーレベルの変化を認めるときがあり、これはカメレオンサイン(chameleon sign)といい、肝血管腫特有の特徴である。
d:ダイナミック CT 遅延相で、正常肝と等~高吸収を呈する。早く抜けるものならば低吸収となることもあるが、一般的ではない。
56.
解答:a
- 糖原病は腺腫のリスクファクターらしい。ただし、肝細胞癌のリスクファクターにもなりうる。この中でなりにくいのを選ぶならこれ。
日本住血吸虫症
- 中間宿主のミヤイリガイの撲滅により、日本では新規患者はいない。
- セルカリアの虫卵が門脈枝を塞栓→門脈圧亢進→肝硬変→肝細胞癌
57.
解答:b
- 胆管過誤腫(hamartoma) はvon Meyenburg complexとも呼ばれ、胆管の拡張の集簇なので、T1WIでは低信号、T2WIでは高信号となるのが一般的。
※peribiliary cystは中枢側。hamartomaは末梢まで嚢胞状高信号あり。
- 感染は蛋白濃度が上昇するから、肝血管筋脂肪腫は脂肪を含有するから、悪性黒色腫の転移はメラニンを有するからそれぞれ、T1WIで高信号となる。
58.
解答:b
肝細胞相で高信号となる肝細胞癌は一般的には高分化肝癌が多い。2014/8/15 某大学病院O先生より指摘あり修正。
green hepatoma
- 胆汁産生を認めるが、排泄が未熟な肝細胞癌。
- なので肝細胞相でdefectされず、高信号になる。
- 中分化肝細胞癌に多いとされる。9割。
EOB・プリモビスト
- MRI用肝細胞特異性造影剤
- マグネビスト(Gd-DTPA)にethoxybenzyl基が結合。
- 一般名:ガドキセト酸ナトリウム
- 60%は腎臓に排泄されるが、40%は各種トランスポーターにより肝細胞に取り込まれ、胆汁として(胆道系に)排泄される=肝細胞・胆道系特異性造影剤である。
→Gd-DTPAと同様にdynamicMRIができる(血管内から細胞外液腔に達する)だけでなく、(10~)20分後に肝細胞から胆管が選択的に造影される(肝細胞相hepatobiliaryphase:HBP)、つまり血流評価だけでなく、肝細胞機能の両者を併せて評価できる1粒で2度美味しい造影剤である。高分化肝癌や早期肝癌に対する有用性が最も期待されている。
59.
解答:b?→c
肝内亜区域末梢の稀な破格としては、S5を栄養する動脈枝の一部が胆嚢動脈から分岐するものが比較的高頻度 に観察され、肝動脈塞栓術などに際して重要である。画像診断とIVRのための腹部血管解剖
ちぇるしぃ先生ありがとうございます!
60.
解答:a
- 右胃動脈、副左胃動脈、胃十二指腸動脈は消化管へ抗癌剤を流さないため、血流改変を行うことあり。
- 置換右肝動脈は肝への血流を一本化するため、血流改変を行うことあり。
61.
解答: a,c
PSC
- 原因不明の胆管の慢性炎症性疾患で、胆嚢壁の線維性肥厚とそれに伴う胆管内腔の狭窄を来す疾患。
- 10-15(6-30)%に胆管癌を合併するとされる。(PSCは胆管癌、PBCはHCCの発生母地)。
- 54-100%に炎症性腸疾患を合併、特に潰瘍性大腸炎の合併(その90%)が多いとされるが、通常のUCとは違い右側結腸での症状が顕著となる。その10%にはCrohn病を合併するとされる。
62.
解答:d
- 星芒状石灰化は漿液性嚢胞性腫瘍(SCN)で認めることがある所見。
- 膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)では膵管がブドウの房のように拡張するのが特徴的。
63.
解答:b
- SPNは低悪性。
64.
解答:b,e
自己免疫性膵炎
- 50-60歳代の男性に多い。
- 閉塞性黄疸(最多)、上腹部痛、背部痛、体重減少、糖尿病発症などの症状を呈し、膵癌の臨床像に類似する。膵炎の症状ではない。
- 主膵管狭細像(1/3以上の範囲)を認める。
- びまん性あるいは限局性膵腫大(膵表面の凹凸が消失し、sausage-like appearanceと呼ばれる)。
65.
解答:a,d
IPMNの悪性所見
- 嚢胞が3cm以上
- 主膵管拡張が5mm以上
- 壁在結節
66.
解答:c
67.
解答:b,d
- a: 患側に偏位する。
- b: 内膜症性嚢胞は癒着が強いので捻転しにくい。
- e: 急性期の血腫は、T2WIで低信号(ネズミ色) 。
68.
解答:c
腹膜偽粘液腫
- 以前は卵巣粘液性嚢胞腺癌あるいは境界悪性腫瘍の破裂と考えられていた。しかし、現在は虫垂が原発で卵巣腫瘍は虫垂からの転移と考えられている。
69.
解答:d,e
- みかけの拡散係数である ADC 値は低下。
- 生検直後は出血が混在して評価困難。できるだけ生検前にMRを撮影する。
70.
解答:a,d
- 結節性硬化症は、腎血管筋脂肪腫(AML)。
- von Hippel Lindau病は、腎細胞癌。
悪性末梢神経鞘腫瘍(Malignant peripheral nerve sheath tumor)
- 約半数はNF1から発生する。
- 直径5cm以上で周辺組織への浸潤を認める。
- 出血や壊死、石灰化を伴う事が多い。
- 血行性転移はあるが、リンパ節転移はまれ。
- 放射線治療後に発生しうる。
核医学(71-85)
71.
解答:a
- 99mTc-HMPAOは脳血流プールシンチではなく、脳血流シンチ。
脳血流シンチは3種類
- 123I-IMP
- 99mTc-HMPAO
- 99mTc-ECD
72.
解答:c
- a 201Tl-Cl 腫瘍シンチグラフィ 15 分後と 3 時間後
- b 99mTc-MDP 骨シンチグラフィ 2~3 時間後以降
- c 67Ga-citrate 腫瘍シンチグラフィ ○ 48~72 時間後。ガリウムシンチは金曜日注射して月曜日撮影する!
- d 99mTc-ECD 脳血流シンチグラフィ 5 分後以降
- e 99mTc-tetrofosmin 心筋血流シンチグラフィ 15 分後以降
73.
解答:e
陽電子(ポジトロン)放出核種=PET核種はどれかという問題。
- a 11C 半減期20分
- b 13N 半減期10分
- c 15O 半減期2分
- d 18F 半減期110分
- e 99mTc × ガンマ線放出核種
74.
解答:d
- 月経期の子宮内膜ならば生理的集積。
75.
解答:a,c
a Meckel憩室 ○ メッケル憩室部に集積する。
c Sjögren症候群 ○ 唾液腺シンチを行う。
99mTcO4-
- 各種腺組織に集積する。
- 甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、甲状腺腫瘍。
- 唾液腺機能。
- 異所性胃粘膜(Meckel憩室)
- ただし、trappingされるだけで、ホルモンを作っているか(機能性)かはわからない。
76.
解答:b,c
- 1/実効半減期=1/物理的半減期+1/生物的半減期….ただし実際、遅延像などでは、半減期を超えて撮像される。
77.
解答:b
- これは覚えるしかない。
78.
解答:b
- まず語句の整理。パーキンソン病(PD)、PDD、DLBはLewy小体病(Lewy body disease:LBD)として同じスペクトラムの疾患と考えられている。
- そしてパーキンソン病や DLB では、MIBG の心筋集積が著明に低下し、AD との鑑別に有用である。
79.
解答:e
e 負荷時 ―集積低下,安静時―集積改善は再分布(fill-in)を意味し、虚血を示す。
負荷-安静検査の心筋SPECTパターン
- 負荷で集積低下の後、安静にて、
①改善=完全再分布=「誘発虚血」
②一部改善=不完全再分布=「梗塞と虚血の混在」
③不変=固定制欠損=「梗塞」
④さらに低下=逆再分布=「再灌流後、正常と異常の心筋の混在」
を意味する。
80.
解答:d
負荷の原理と方法
①運動負荷、ドブタミン負荷→HR、BP、心筋酸素消費量増加→心筋虚血
②アデノシン、ジピリダモールによる薬剤負荷→冠血管拡張による血流増加→冠予備能
をチェックできる。
薬剤負荷の注意点
- 負荷12時間前からカフェイン摂取はダメ。
- 気管支喘息患者はダメ。
81.
解答:a,d
偽陰性になりやすい腫瘍
- GGOを呈する肺腫瘍
- 高分化型肝癌、腎癌(脱リン酸化酵素活性が上がっているから)
- 前立腺癌
- サイズの小さいもの
82.
解答:c,e
- 換気に比して血流が優位に低下している場合をミスマッチ所見といい,血管性病変の存在が示唆され、つまり、「血管性病変を選びなさい」という問題。
83.
解答:a
- 骨シンチが弱いのは骨融解性病変。骨硬化には強い。PETより強い。
溶骨性の骨転移
たじ(ま)ようこ こか(いん)
多腎 溶骨 甲肝
- 多発性骨髄腫
- 腎癌
- 甲状腺癌
- 肝癌
84.
解答:d
- 上部尿路感染によって腎瘢痕をきたすことがある。腎瘢痕の検出は超音波よりも腎皮質シンチグラフィが優れている。腎静態シンチグラフィを用いる。
腎静態シンチ
- 99mTc-DMSAを用いる。
- 急性腎盂腎炎、腎瘢痕の検出に有用。
- 近位尿細管アシドーシスの評価にも用いる。
85.
解答:b,c
放射線内用療法=β線を出すもの。
- 131I:バセドウ病、甲状腺分化癌
- 89Sr(ストロンチウム):骨転移による骨痛除去
- 90Y(イットリウム):CD20陽性悪性リンパ腫
治療(86-100)
86.
解答:b
- GTV<CTV<ITV(=CTV+IM)<PTV(=ITV+SM) <MLC
87.
解答:b,e
88.
解答:b
- 紅斑は急性期合併症としては最も早期に出現する。
89.
解答:d
- セミノーマは高位精巣摘除術後照射の適応。
90.
解答:e
- 髄膜腫は全摘が基本で、放射線感受性は低い。
91.
解答: b
- 耳下腺癌は手術が第 1 選択。
放射線感受性の高い腫瘍、低い腫瘍
- 放射線感受性の高い腫瘍:横紋筋肉腫を除く小児悪性腫瘍、精上皮腫・未分化胚細胞腫、リンパ上皮腫、ホジキン病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など
- 放射線感受性の低い腫瘍:奇形腫、神経膠腫、高分化腺癌、線維肉腫、骨肉腫、悪性黒色腫など
92.
解答:c
93.
解答:d
- 発生頻度高かったら困ります。
94.
解答:d
- 根治的放射線治療では一般に対側肺門を CTV に含めない。また腫瘍制御に要する線量として肉眼的腫瘍部には 60Gy/30 回/6週以上の線量が必要。
- つまり、50Gy/25回というのも両側肺門というのもおかしい。
95.
解答:a,e
- b:有意に IB 期の方に局所再発が多い(Radiotherapy and Oncology 94 (2010) 1–11)
- d:照射終了後 2‐6 ヶ月に出現することが多い。
Radiation-induced pulmonary change:放射性肺臓炎、肺線維症
- 発症時期により2大別される。
▶急性の放射性肺臓炎(acute radiation pneumonitis):
- 照射終了後4-12週(6ヶ月以内)
- 一過性
▶晩発性の放射性の肺線維症(late radiation fibrosis):
- 照射終了後6-12ヶ月
- しばしば進行
96.
解答:b,e
- ブースト=Boost=後押し照射。
- 腫瘍床に対するブースト照射は乳房内再発を減少させるので有用である。(Grade B)
乳房温存療法の絶対的禁忌と相対的禁忌
絶対禁忌
- 胸部に対する放射線治療の既往
- 妊娠中
- マンモグラフィで広範な微小石灰化
- 腫瘍が大きすぎる場合、多発腫瘍
- 切除断端が広く陽性
相対禁忌
- 活動性の皮膚病変を有する膠原病(特に強皮症、SLE)
- 腫瘍径が5cmを超える。
- 部分的な断端陽性
- 35歳以下あるいは閉経前でBRCA1/2の変異を有する。
97.
解答:b,d
局所再発に関する病理組織学的因子
- comedo型、
- 高度核異型あるいは低分化型、
- 切除断端陽性
患者側因子
- 若年齢(35 歳未満)
98.
解答:e
- 外子宮口を基準として,前額面上,子宮腔長軸に沿って上方 2cm の高さを通る垂線上で,側方に左右それぞれ 2cm の点とし,腔内照射の病巣線量の基準点に用いる。(外子宮口を基準としたA点を基準にする。)
99.
解答:c,e
※PSA の単位は通常 ng/ml。設問では 20.2ng/dl=0.202ng/ml となるので、不適当か。
- 強度変調放射線治療 (IMRT)は限局性前立腺癌から局所進行前立腺癌まで適応となる。
- 高線量率組織内照射の適応は局所限局性前立腺癌(T1c~T3bN0M0)で用いられる。
100.
解答:e
- まず高位精巣摘出術を行ない、術後に放射線照射あるいは化学療法を行なう。
- 20~50 歳台に多く、10 歳以下はまれである。