この年度の出題傾向
2013年度の掲載解説は80問で、このうち画像診断分野の59問を臓器・主題別に集計しました。内訳では胸部・心血管16問、脳・脊髄・頭頸部11問、肝胆膵・脾8問が多く、消化管・腹膜の構成比は全年度の年別平均より4.2ポイント高い値です。IVRや撮像技術は対象臓器と重複計上せず別群とし、複合題は主題に基づく便宜分類を含みます。
臓器別の比較は画像診断分野内の割合で行い、21年度の年別構成比の平均と比較しています。複合題は主題一つに分類した当サイトの集計で、公式配点ではありません。境界が曖昧な問題は便宜的な分類を含みます。
画像診断以外の内訳:核医学16問、共通5問。
画像診断の臓器・主題別内訳を見る
| 臓器・主題 | 問題数 | 診断分野内の割合 | 年平均との差 |
|---|---|---|---|
| 脳・脊髄・頭頸部 | 11問 | 18.6% | +0.4ポイント |
| 胸部・心血管 | 16問 | 27.1% | -2.4ポイント |
| 肝胆膵・脾 | 8問 | 13.6% | +1.1ポイント |
| 消化管・腹膜 | 7問 | 11.9% | +4.2ポイント |
| 泌尿生殖・骨盤・副腎後腹膜 | 6問 | 10.2% | -2.9ポイント |
| 骨・関節・軟部 | 7問 | 11.9% | +1.8ポイント |
| 乳腺 | 3問 | 5.1% | +0.5ポイント |
| IVR・手技・画像技術・多臓器その他 | 1問 | 1.7% | -2.8ポイント |
放射線科診断専門医・2013年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月19日:全80問を改訂しました。解答例は非公式です。原本画像と既存コメントを照合し、各問に出典を付けました。公式正答を確認できない設問は、判断の限界と保留点を明記しています。
解答作成にご協力いただいた皆さまに感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
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診断専門医 2013年度 問1
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問1
解答例:d(誤り)
選択肢別の解説
a|正しい
陽子が中性子へ変わり原子番号は一つ減りますが、核子の総数である質量数は変わりません。
b|正しい
中性子が陽子へ変わるため原子番号は一つ増えます。電子と反電子ニュートリノを放出します。
c|広義には正しい
電子捕獲は陽子が軌道電子を取り込み中性子へ変わる過程で、広義のβ壊変に含めます。β粒子放出とは区別します。
d|誤り
β−では中性子から陽子へ変わります。陽子から中性子へという説明はβ+や電子捕獲側です。
e|正しい
放出エネルギーをニュートリノ等と分けるため、β粒子のエネルギーは連続分布となります。
判断のポイント
β−崩壊では中性子が陽子へ変わり、電子と反電子ニュートリノが放出される。原子番号は1増え、質量数は変わらない。
鑑別・注意点
β+崩壊や電子捕獲では陽子が中性子へ変わり原子番号が1減る。電子捕獲を広義のβ壊変に含める分類と、β粒子が放出される壊変との区別をつける。β線はニュートリノ等とエネルギーを分けるため連続スペクトルとなる。
診断専門医 2013年度 問2
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問2
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|誤り
C/kgは空気中での照射線量の単位です。物質に付与されたエネルギーの吸収線量とは異なります。
b|正しい
Gyは吸収線量のSI単位で、物質1 kg当たり1 Jのエネルギー付与に対応します。
c|誤り
Svは防護量の等価線量・実効線量等に使います。同じJ/kgの次元でも吸収線量のGyとは用途が異なります。
d|正しい
単位質量当たりのエネルギーとしてJ/kgで表せ、1 Gyと等価です。
e|誤り
Rは旧来の照射線量の単位です。吸収線量の単位ではありません。
判断のポイント
吸収線量は物質の単位質量あたりに付与された平均エネルギーであり、単位はGy=J/kgである。
鑑別・注意点
Svは放射線防護に用いる等価線量・実効線量の単位で、Gyと同じ次元でも意味が異なる。実効線量は標準的集団の防護・比較の量であり、特定個人の発癌確率を直接測定した値としない。C/kgとRは照射線量に関係する。
診断専門医 2013年度 問3
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問3
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|薄い紙では不十分
薄い紙で止まるα粒子とは異なり、中性子には十分な厚さと減速・捕獲を考えた設計が必要です。
b|単独は非効率
鉛は光子の遮蔽に有効ですが、中性子減速には水素の多い物質を優先します。二次γ線対策には使い分けます。
c|適する
水素核との弾性散乱で効率よく減速できます。捕獲や二次放射線への対策も合わせます。
d|主な選択でない
水素を多く含む遮蔽材より減速の効率が低く、薄い金属板を中性子の主遮蔽にはしません。
e|適する
炭化水素で水素を多く含み、中性子の減速に適します。線源エネルギーに応じ厚さ等を設計します。
判断のポイント
水とパラフィンは水素を多く含み、中性子との弾性散乱により減速させる遮蔽材となる。
鑑別・注意点
実際の遮蔽設計では中性子エネルギーを考慮し、減速後の捕獲と二次γ線への対策も組み合わせる。光子の遮蔽に有用な鉛だけで、中性子にも同じ効率の遮蔽が得られるとは考えない。
診断専門医 2013年度 問4
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問4
解答例:旧解答b/優先順位の確定は保留
選択肢別の解説
a|重要
同一患者の複数IDを照合・統合する仕組みがないと診療情報が分断されるため重要です。
b|旧候補・保留
身元不明でも一時IDと後日の安全な照合が必要です。重要度が低いとの旧解答は条件不明のため確定しません。
c|重要
改姓で別人登録や過去情報の取り違えを防ぐため、旧名と一貫した患者IDの管理が必要です。
d|重要
入力誤りは患者取り違えにつながるため、確認・修正と履歴管理が重要です。
e|運用上重要
患者IDそのものではありませんが、変更・共有等を考慮した照合が必要です。五項目の順位は運用条件なしでは確定しません。
判断のポイント
患者識別の整合性には、二重登録、氏名変更、誤入力、保険情報の変更を扱う設計が必要である。身元不明患者にも安全な一時識別と後日の照合が必要となる。
鑑別・注意点
既存解答はbだが、その選択肢を医療安全上重要でないと断定する根拠は確認できない。設問は相対的な重要度を問うが運用条件が示されておらず、出題当時の想定と現在必要な識別管理を分ける。保険番号も施設の患者IDそのものとは同一でない。
参考文献
診断専門医 2013年度 問5
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問5
解答例:a、c(出題当時)
選択肢別の解説
a|出題時に含まれる
医用画像と関連情報の通信規約はHS011として採択されています。2013年の規格という時点を区別します。
b|該当しない
死亡診断書という帳票自体を、本問の厚労省標準規格の技術仕様として数える選択ではありません。
c|出題時に含まれる
標準病名マスターはHS005として採択されており、情報連携時の病名表現の統一に用います。
d|名称だけでは該当しない
IHE統合プロファイルの名称と、厚労省が特定仕様を採択した事実は別です。後年の一覧を2013年へ遡及しません。
e|名称だけでは該当しない
放射線業務の統合プロファイルであることのみで、当時の厚労省標準規格への採択と同一にはできません。
判断のポイント
DICOMはHS011、標準病名マスターはHS005として厚生労働省標準規格に含まれる。
鑑別・注意点
IHEの統合プロファイルであることと、厚労省標準規格として特定の仕様・運用指針が採択されていることは区別する。現在の規格一覧を2013年へそのまま遡及させない。XDSやSWFという名称全体を、他の採択済み連携指針と同一視しない。
参考文献
診断専門医 2013年度 問6
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問6
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
破壊性病変・腫瘍性骨形成等を評価します。本例は小さな透亮域と強い反応性硬化が中心です。
b|最も考える
小さなnidus様透亮域と周囲皮質の強い硬化が合います。薄切CTでnidusを確認します。
c|考えにくい
骨幹部の破壊・層状骨膜反応と軟部腫瘤等を評価します。本例の小nidus様構造では優先しません。
d|比較する
骨折線と反応を比較します。線状骨折より小透亮域を囲む反応性硬化を優先する像です。
e|考えにくい
典型的には骨端を主座とする病変です。皮質肥厚と小nidus様病変という局在・形態とは異なります。
判断のポイント
大腿骨遠位部の小さな透亮域と周囲の強い反応性硬化・皮質肥厚から、類骨骨腫が合う。
鑑別・注意点
薄切CTでnidusと内部石灰化を確認する。夜間痛やNSAIDsへの反応は有用だが、本問に記載のない病歴を既知の事実として加えない。骨端中心の軟骨芽細胞腫や線状骨折とは局在・形態を比較する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問7
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問7
解答例:b
選択肢別の解説
a|考えにくい
膝蓋腱後方の脂肪体が主座です。本例は外側大腿骨顆付近の腸脛靱帯深層です。
b|最も考える
腸脛靱帯と外側上顆の間の浮腫性高信号が摩擦症候群に合います。靱帯深層の位置を重視します。
c|比較する
半月板辺縁・断裂との連続を確認します。本例の靱帯深層の浮腫性変化とは異なります。
d|考えにくい
膝内側脛骨近位の鵞足腱周囲に生じ、外側上顆付近の本病変と位置が異なります。
e|考えにくい
骨挫傷の特徴的部位や内側支持組織損傷を確認します。主病変は腸脛靱帯深層の炎症です。
判断のポイント
大腿骨外側上顆近傍で腸脛靱帯の深層に浮腫様高信号を認め、腸脛靱帯炎・摩擦症候群が合う。
鑑別・注意点
異常信号が靱帯の深層にある点を評価し、外側半月板由来の囊胞や内側の鵞足滑液包炎と区別する。Hoffa脂肪体は膝蓋腱の後方にあり、本病変と位置が異なる。
診断専門医 2013年度 問8
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問8
解答例:c
選択肢別の解説
a|重要鑑別
前立腺癌でも集積がすべて転移とは限りません。骨の拡大・皮質と骨梁の再構築はPagetを支持します。
b|考えにくい
悪性骨形成・破壊と軟部腫瘤等を確認します。本例は骨全体の構築変化が主所見です。
c|最も考える
骨盤骨の拡大、皮質肥厚・粗大骨梁と強集積が合います。既知癌の転移と形態で区別します。
d|比較する
骨破壊、腐骨や感染所見を比較します。Gaや白血球シンチの追加が全例必須という意味ではありません。
e|考えにくい
前胸壁・脊椎等の分布と皮膚所見を比較します。本例の骨盤骨の拡大再構築ではPagetを優先します。
判断のポイント
骨盤骨の拡大、皮質肥厚、骨梁の粗大化に強い骨シンチ集積を伴い、骨Paget病が合う。
鑑別・注意点
前立腺癌があっても全ての骨集積を転移としない。単純写真・CTの骨構築と分布、ALP等を合わせる。旧説明の慢性骨髄炎ではGaや白血球シンチ併用が必須という断定は改め、感染の画像選択は部位・手術歴・臨床所見による。
診断専門医 2013年度 問9
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問9
解答例:d
選択肢別の解説
a|比較する
感染性膿瘍も液体信号を示すため除外は必要ですが、圧潰内裂隙と透亮像は壊死性骨折を支持します。
b|比較する
靱帯下進展や傍脊椎膿瘍等を比較します。椎体内裂隙のみを結核と確定しません。
c|比較する
既往癌・骨髄置換や他病変を確認します。fluid/vacuum cleftは壊死性骨折を支持しますが単独除外はできません。
d|最も考える
圧潰椎体内の液体裂隙と単純写真の透亮裂隙が合います。神経症状と後壁突出も評価します。
e|比較する
炎症検査・培養等を比較します。裂隙所見だけで感染を完全除外した意味ではありません。
判断のポイント
圧潰した椎体内に液体信号の裂隙を認め、単純写真の透亮な裂隙と合わせ、骨壊死を伴う椎体骨折を考える。
鑑別・注意点
椎体内fluid signやvacuum cleftは診断を助けるが、感染・腫瘍を単独で完全に除外する所見ではない。後壁の突出、脊柱管狭窄、神経症状を評価し、年齢だけで単純な骨粗鬆症性骨折と片付けない。
診断専門医 2013年度 問10
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問10
解答例:e
選択肢別の解説
a|合併し得る
靱帯付着部周囲に骨挫傷を伴うことはありますが、主異常はMCP尺側支持組織の連続性です。
b|考えにくい
掌側の屈筋腱を追跡します。本例のMCP尺側の靱帯異常とは位置が異なります。
c|考えにくい
末節骨の破裂性骨折を示す像ではなく、MCP関節の尺側支持組織損傷を評価します。
d|合併を確認
UCL付着部の骨性剥離は確認すべきですが、提示の主所見は靱帯断裂・偏位を疑う像です。
e|最も考える
スキー外傷とMCP尺側靱帯の不連続が合います。Stener病変と骨性剥離・不安定性を確認します。 Stener病変では断裂した尺側側副靱帯と付着部の間に母指内転筋腱膜が介在します。
判断のポイント
母指MCP関節尺側の靱帯連続性が損なわれ、断端の偏位を疑う所見があり、尺側側副靱帯損傷が合う。
鑑別・注意点
母指内転筋腱膜の浅層へ断端が転位するStener病変の有無、骨性剥離と関節不安定性を評価する。MRIだけで全ての手術適応を決めず、損傷程度・診察所見と合わせる。母指IP関節や屈筋腱損傷とは位置を区別する。
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2013年度 問11
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問11
解答例:e
選択肢別の解説
a|比較する
骨髄置換や椎弓病変等を評価します。広い液体貯留と辺縁増強は感染を優先します。
b|比較する
硬膜外軟部病変はあり得ますが、傍脊椎の大きな液体腔と辺縁増強では感染を先に検討します。
c|比較する
多発圧潰・髄内病変を評価します。この広い液体腔をすべて腫瘍性組織とは読みません。
d|重要鑑別
結核性と所見が重なります。椎間板、膿瘍壁と進展を比較し、病原体・組織で区別します。
e|最も考える
複数椎体病変に比べ広い平滑な傍脊椎・硬膜外膿瘍と靱帯下進展が支持します。確定には検体が必要です。
判断のポイント
隣接する複数の胸椎病変と、椎体破壊の程度に比べ広い傍脊椎・硬膜外の液体貯留、辺縁増強を認める。結核性脊椎炎を優先する。
鑑別・注意点
大きく比較的平滑な膿瘍や靱帯下の広がりは結核を支持するが、化膿性脊椎炎とも重なる。結核の確定には病原体・組織の評価が必要である。脊髄圧迫や神経症状は緊急に評価する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問12
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問12
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
成人の中心性頸髄腫大と増強する充実部、上下の嚢胞・空洞性変化が合います。cap signの有無だけで否定しません。
b|単独では説明不足
空洞性成分はありますが、増強する充実性腫瘤を単なる髄液空洞だけでは説明できません。
c|考えにくい
混合出血信号とヘモジデリン縁を比較します。大きな中心性増強腫瘤では上衣腫を優先します。
d|比較する
小さな強い血管性結節と大きな空洞、flow void等を確認します。本例は中心性の充実腫瘤を優先します。
e|比較する
髄膜・表層優位や長い炎症性増強等を比較します。境界のある中心性腫瘍像では第一ではありません。
判断のポイント
頸髄を中心性に拡大させる造影腫瘤に、上下方向の囊胞状・空洞性変化を伴う。成人の髄内上衣腫が合う。
鑑別・注意点
単なる脊髄空洞症では造影される充実性腫瘤を説明しにくい。上下端のヘモジデリンによるcap signは支持所見だが全例に現れず、本画像で不明瞭でも除外しない。血管芽細胞腫の強い血管像、星細胞腫の浸潤性等も比較する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問13
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問13
解答例:b
選択肢別の解説
a|併存・鑑別
SLE等でも視神経・脊髄障害やNMOSD併存があり得ます。自己抗体・全身所見を確認します。
b|最も考える
視神経炎と長い脊髄病変が合います。AQP4-IgGと診断基準、MOG関連疾患等も合わせます。
c|重要鑑別
視神経炎は重なりますが、長大な脊髄病変の分布ではNMOSDを優先します。脳病変も確認します。
d|考えにくい
神経鞘腫群や特徴的中枢所見と異なり、本例は急性炎症性の視神経・脊髄障害です。
e|比較する
うっ血性脊髄症なら蛇行血管等を確認します。右視神経炎との組合せは脱髄炎症性疾患を優先します。
判断のポイント
右視神経の腫大・高信号と長軸方向に広がる脊髄病変を認め、視神経脊髄炎スペクトラムを考える。
鑑別・注意点
AQP4-IgG、臨床症候と診断基準を合わせる。MOG抗体関連疾患や多発性硬化症等も鑑別に含み、画像のみで抗体の状態を断定しない。SLE等の他の自己免疫疾患との併存もあり、選択肢の疾患をすべて相互排他的とは考えない。
診断専門医 2013年度 問14
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問14
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
正中嚢胞の濃縮内容・結節を示唆するT1高信号とT2低信号が合います。造影する腫瘍組織と区別します。
b|比較する
嚢胞性腺腫との鑑別には偏心性、隔壁や増強組織等を評価します。正中内容の所見ではRathkeを優先します。
c|比較する
出血もT1高信号ですが、それだけで卒中とはしません。症状・内分泌異常と出血信号の推移を比較します。
d|比較する
石灰化と充実性増強・鞍上発育を確認します。本例は正中の小さな濃縮内容嚢胞を優先します。
e|考えにくい
通常は腺・茎の腫大と均一増強等が重要です。濃縮した嚢胞内容という像とは異なります。
判断のポイント
下垂体部の正中囊胞性病変に、T1高信号とT2低信号の内部成分を認め、濃縮した内容物・囊胞内結節を伴うRathke囊胞を考える。
鑑別・注意点
T1高信号だけで下垂体卒中としない。濃縮した内容や結節を増強される腫瘍性充実成分と区別し、必要な造影像と位置関係を確認する。症状・内分泌検査、視神経への影響に応じ評価する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問15
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問15
解答例:d
選択肢別の解説
a|比較する
脂肪を含む内容や破裂時の脂肪滴を評価します。本例の粗大石灰化と増強壁は頭蓋咽頭腫を支持します。
b|考えにくい
鞍上・松果体の充実性病変等を評価します。この大きな石灰化嚢胞性病変では第一ではありません。
c|考えにくい
通常は髄液と同じ内容で、粗大石灰化・増強壁や充実組織を説明しません。
d|最も考える
小児の鞍上を中心とする石灰化嚢胞性腫瘤と増強成分が合います。視路・水頭症・内分泌を評価します。
e|比較する
視神経・視交叉を中心とする腫大を追います。本例の粗大石灰化と大きな嚢胞性鞍上病変とは比較します。
判断のポイント
鞍上を中心とする大きな囊胞性病変に粗大石灰化と増強される壁・充実部を伴い、頭蓋咽頭腫が合う。
鑑別・注意点
小児ではエナメル上皮腫型が主体となるが、組織型・分子分類は画像だけで確定しない。水頭症、視路・視床下部への影響、下垂体機能を評価する。石灰化はCT、腫瘍の進展はMRIで対応させる。
参考文献
診断専門医 2013年度 問16
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問16
解答例:a(一般的でない)
選択肢別の解説
a|一般的でない
髄液漏によるbrain sagでは脳幹の下垂が重要で、腫大が代表所見ではありません。
b|みられる
代償性の静脈性変化でびまん性硬膜肥厚・増強を示し得ます。結節性病変と区別します。
c|みられる
うっ血性に下垂体が腫大することがあります。単独で下垂体腫瘍と誤認しません。
d|みられる
硬膜下液体貯留や血腫で腔が拡大することがあります。症状と圧迫も評価します。
e|みられる
脳の下垂に伴い小脳扁桃が下がる場合があります。先天性Chiariとの鑑別に全所見と経過を合わせます。
判断のポイント
起立性頭痛とびまん性硬膜増強から低髄液圧・髄液漏を考える。脳幹は腫大より下垂が典型であり、aを選ぶ。
鑑別・注意点
硬膜肥厚、下垂体のうっ血性腫大、硬膜下液体貯留、小脳扁桃下垂がみられ得る。頭部MRIや髄液圧が正常でも否定しない。造影頭部MRIと全脊椎画像を基に、漏出局在の検査や治療を診療手順に沿って選ぶ。
診断専門医 2013年度 問17
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問17
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
若年の運動症状に基底核と脳幹・小脳脚の異常が合います。銅代謝、肝・眼所見と遺伝学的検査を合わせます。
b|考えにくい
典型的PDではこの広い脳幹・基底核の構造MRI異常は代表的ではありません。
c|比較する
脳幹・基底核病変はあり得ますが、全身の口腔・眼等の症候と経過を確認しWilsonと比較します。
d|比較する
橋・小脳系の異常は重なりますが、年齢と基底核を含む分布からWilsonを優先します。
e|考えにくい
中脳萎縮や眼球運動障害等を評価します。若年者の広い信号異常では第一候補ではありません。
判断のポイント
橋・中脳・小脳脚と基底核に及ぶ信号異常を認め、若年からの運動症状と合わせWilson病を考える。
鑑別・注意点
低信号は銅の量だけを直接示すものではなく、鉄・組織変性等も関与する。血清セルロプラスミン、尿中銅、肝所見、眼所見と遺伝学的評価等を合わせる。単一のpanda様所見がないことだけで否定しない。
診断専門医 2013年度 問18
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問18
解答例:e
選択肢別の解説
a|比較する
物忘れだけでADとせず、非対称な前側頭優位萎縮と行動変化を重視します。
b|考えにくい
運動症状や黒質線条体系障害等を評価します。本例の局所的前側頭萎縮を主には説明しません。
c|考えにくい
急性の腫脹・FLAIR信号上昇と慢性的な強い萎縮を区別します。
d|比較する
梗塞・白質病変の程度と症状を比較します。本例の局所萎縮パターンは前頭側頭葉変性を支持します。
e|最も考える
左前側頭葉優位の萎縮と異常行動が合います。言語・実行機能を含め評価し病理型までは画像で確定しません。
判断のポイント
左前側頭葉を中心とする目立つ萎縮と異常行動を認め、前頭側頭葉変性症に関連する認知症が合う。
鑑別・注意点
画像だけで行動型・言語型の詳細や病理を確定しない。記銘力低下だけでADに固定せず、行動、言語、実行機能のプロフィールと進行を確認する。急性ヘルペス脳炎の腫脹・信号変化とは経過と形態を区別する。
診断専門医 2013年度 問19
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問19
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
通常は血管性濃染に乏しく、耳小骨破壊等を評価します。本例の豊富な腫瘍濃染とは異なります。
b|考えにくい
顔面神経管との連続・拡大を評価します。岬角付近の強い血管性腫瘤では傍神経節腫を優先します。
c|比較する
頸静脈球との連続や骨壁欠損を確認します。外頸系から腫瘍濃染する鼓室病変とは比較が必要です。
d|重要鑑別
鼓室内の異常血管は危険な鑑別です。内頸動脈との連続をCTで確認し、無計画に生検しません。
e|最も考える
岬角付近の鼓室腫瘤と外頸系からの強い濃染が合います。頸静脈孔への進展も確認します。
判断のポイント
鼓室岬角近傍の軟部腫瘤と外頸動脈系からの豊富な腫瘍濃染があり、鼓室グロームス腫瘍、すなわち鼓室傍神経節腫を考える。
鑑別・注意点
頸静脈孔への進展や骨破壊を確認して頸静脈型等と区別する。内頸動脈走行異常や高位頸静脈球の連続性もCTで確認する。血管に富む鼓室病変を無計画に生検しない。
診断専門医 2013年度 問20
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問20
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
口腔底の舌下腺由来液体病変で、咽頭後間隙の炎症性貯留とは位置が異なります。
b|考えにくい
導管内結石と唾液腺腫大を確認します。本例は咽頭後方の液体貯留を疑う像です。
c|最も考える
咽頭後方の低吸収と周辺炎症・増強が合います。浮腫との区別、気道と縦隔進展を評価します。
d|考えにくい
耳下腺内・周囲を主座とする病変とは位置が異なります。咽頭後方の間隙を評価します。
e|原因として評価
椎体・椎間板変化と椎前進展を確認します。咽頭後貯留の原因になり得ますが、限定像で骨感染まで確定しません。
判断のポイント
咽頭後方の低吸収域と周囲の増強・炎症性変化を認め、咽後膿瘍を優先する。
鑑別・注意点
造影CTだけでは膿瘍と非化膿性の浮腫・蜂窩織炎を完全に区別できない。発熱・炎症所見と気道、縦隔への進展を評価する。頸長筋石灰沈着性腱炎ではC1/2前方の石灰化と周辺増強の乏しい液体貯留が手掛かりである。
参考文献
診断専門医 2013年度 問21
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問21
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
蝶形骨・眼窩壁の過骨形成と硬膜・眼窩周囲の増強組織が蝶形骨眼窩髄膜腫を支持します。
b|比較する
硬化性転移等もありますが、局在と硬膜沿いの軟部組織を合わせ髄膜腫を優先します。
c|考えにくい
骨梁を伴う血管性骨病変等を比較します。広い硬膜・眼窩側増強組織は髄膜腫を支持します。
d|比較する
骨の拡大・粗大骨梁等を評価します。本例の局所過骨形成と硬膜組織では髄膜腫を優先します。
e|骨変化だけでは不足
線維性骨異形成は骨所見が重なりますが、症候群には骨以外の所見も必要です。増強軟部組織と分布を比較します。
判断のポイント
右蝶形骨から眼窩壁の過骨形成に、硬膜・眼窩周囲・頭蓋外へ広がる増強軟部成分を伴い、spheno-orbital髄膜腫が合う。
鑑別・注意点
骨のすりガラス状変化だけなら線維性骨異形成と重なるが、増強軟部成分と分布を合わせる。視神経管・眼窩尖端の狭窄や視機能を評価する。骨変化の頻度を全髄膜腫に一律の数値で当てはめない。
診断専門医 2013年度 問22
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問22
解答例:c
選択肢別の解説
a|比較する
気道内にも生じますが、脂肪等を確認します。強い血管性と気道内外の腫瘤形態ではカルチノイドを優先します。
b|鑑別候補
若年の中枢気道腫瘍として重要です。壁との関係・嚢胞性成分等を比較し病理で区別します。
c|最も考える
境界比較的明瞭で強く増強し、石灰化と気管支内外成分をもつ腫瘤が合います。悪性度分類は病理で行います。
d|鑑別候補
中枢気道腫瘍として比較しますが、若年と明瞭な強い増強・石灰化からカルチノイドを優先します。
e|鑑別候補
気道壁沿いの長い進展等を確認します。限局した多血性腫瘤という形態ではカルチノイドを優先します。
判断のポイント
気管支内外に突出する境界比較的明瞭な腫瘤が強く増強し、石灰化を伴う。カルチノイドを優先し、旧解答dを修正する。
鑑別・注意点
気管支外成分が大きいiceberg様形態は手掛かりだが特異的ではない。扁平上皮癌、粘表皮癌、腺様囊胞癌等と気道壁への広がりを比較する。典型・非典型カルチノイドの分類はCTだけでは確定しない。
参考文献
診断専門医 2013年度 問23
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問23
解答例:c
選択肢別の解説
a|鑑別に含む
単独石灰化で癌を完全除外はできませんが、脂肪と典型石灰化の混在は過誤腫を支持します。
b|比較する
石灰化結節はありますが、明らかな腫瘤内脂肪を結核腫の典型所見とはしません。
c|最も考える
分葉状の明瞭な結節内に脂肪性低吸収と石灰化があり支持します。薄切CTで部分容積の影響を除きます。
d|考えにくい
通常は炎症性変化、空洞・辺縁増強等を評価します。脂肪を含む境界明瞭な結節とは異なります。
e|比較する
現在の硬化性肺胞上皮腫も明瞭な結節ですが、内部脂肪と石灰化の組合せは過誤腫を優先します。
判断のポイント
境界明瞭な分葉状肺結節の内部に脂肪性低吸収と石灰化を認め、肺過誤腫が合う。
鑑別・注意点
脂肪は部分容積効果を避け薄切CTで確認する。すべての過誤腫に脂肪やpopcorn状石灰化があるわけではない。非典型・増大病変は過去画像と臨床背景を合わせ再評価する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問24
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問24
解答例:e
選択肢別の解説
a|考えにくい
通常は前縦隔に位置します。本例は気管分岐部周辺の蛋白性内容をもつ嚢胞を疑う位置です。
b|比較する
神経走行・椎間孔との関係と増強組織を確認します。均一な高T1内容と内部非増強なら嚢胞を優先します。
c|比較する
心膜に接する典型位置と水様内容を確認します。本例の分岐部周辺・蛋白性高T1内容とは比較します。
d|考えにくい
脂肪・石灰化等の混在を調べます。均一な蛋白性内容の中縦隔嚢胞では第一ではありません。
e|最も考える
分岐部周辺の明瞭・均一な病変と高T1内容が合います。CTで軟部濃度でも蛋白性嚢胞はあり、真の内部増強を確認します。
判断のポイント
気管分岐部周辺の境界明瞭で内部均一な腫瘤が、T1で高信号を示し、蛋白性内容物を伴う気管支原性囊胞が合う。
鑑別・注意点
CTで軟部組織濃度でも充実腫瘍とは限らない。内部の実質的な増強がないことを確認する。部位と心膜との関係、脂肪・石灰化、神経孔への進展等から他の候補と比較する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問25
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問25
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
SAH直後の低酸素と両側肺胞性陰影が神経原性肺水腫に合います。循環・心機能と経時変化も確認します。
b|比較する
出血でも肺胞陰影は出ますが、臨床上の出血徴候と原因を比較し、中枢イベント後の水腫を優先します。
c|考えにくい
肺塞栓・末梢楔状陰影等を評価します。突然のSAHと両側空気腔陰影は水腫を優先します。
d|合併を評価
意識障害では誤嚥を併存し得ます。分布と時間経過を比較し、水腫のみで全病態を決めません。
e|考えにくい
急速なびまん性障害を来しますが、直前のSAHを合わせると神経原性の水腫を優先します。
判断のポイント
頭部CTでくも膜下出血を認め、急性の低酸素血症と両肺の肺胞性陰影から、神経原性肺水腫を考える。
鑑別・注意点
誤嚥、心機能障害、体液過剰等も併存し得る。中枢神経障害に伴う交感神経反応や肺血管透過性変化を背景に考えるが、胸部写真だけで機序を確定しない。血行動態と呼吸管理を含め評価する。
診断専門医 2013年度 問26
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問26
解答例:cは妥当/2個目は保留(旧解答a、c)
選択肢別の解説
a|一律否定は不適切
感染が増悪の誘因・合併になり得ます。β-Dグルカン陰性でも全感染を除外できず、抗菌薬無効と一律にはいえません。
b|著効は保証しない
用いる場合はありますが、急性増悪全例に著効する根拠ではありません。病型・誘因と限定的な証拠を区別します。
c|妥当
蜂巣肺等の線維化に新しいすりガラス・浸潤が加わっており、先行する線維化肺病変があります。
d|誤り
線維化性間質性肺炎の急性増悪は重篤で、良好な生命予後が保証される病態ではありません。
e|一般的有効性はない
別の血栓塞栓等の適応なしに、急性増悪そのものへの有効治療と一般化できません。二つ指定の整合は保留します。
判断のポイント
蜂巣肺等の先行する線維化に新たな両側すりガラス影・浸潤影が加わり、間質性肺炎の急性増悪を考える。先行肺病変があるというcは妥当である。
鑑別・注意点
β-D-glucan陰性だけで感染を除外できず、抗菌薬は無効と一律には断定しない。ステロイドの著効や良好な予後も保証できない。旧説明の免疫抑制薬追加を一般的有効治療として示す記述は修正し、病型・誘因・エビデンスを区別する。
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2013年度 問27
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問27
解答例:a
選択肢別の解説
a|優先する
不整脈治療、肝の高吸収と肺陰影からアミオダロン曝露を確認します。薬物蓄積と肺毒性の確定は別です。
b|優先しない
過敏性肺炎等では必要ですが、肝の高吸収と抗不整脈薬の背景をつなぐ問診を優先します。
c|まず病歴確認
病理が必要な場合はありますが、薬剤歴・感染等の非侵襲評価を確認せず直ちに行う選択ではありません。
d|優先しない
非特異的に上がり得る検査で、薬剤性を疑う本例の初期確認としては薬歴が重要です。
e|感染疑いなら検討
真菌感染を疑う背景・所見では有用ですが、まず肝高吸収と薬剤歴を関連づけて評価します。
判断のポイント
肺の浸潤影・すりガラス影に単純CTの肝高吸収が伴い、不整脈治療薬のアミオダロン曝露を確認することが適切である。
鑑別・注意点
肝高吸収はヨウ素を含む薬剤・代謝物の蓄積を示唆するが、肺毒性の確定所見ではない。投与期間、呼吸機能、感染や他原因を評価する。薬剤歴を確認せず直ちに生検へ進むより、まず臨床情報をつなぐ。
参考文献
診断専門医 2013年度 問28
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問28
解答例:c
選択肢別の解説
a|比較する
すりガラスは重なります。貧血・喀血や経過を比較し、腎不全の代謝異常による沈着も評価します。
b|比較する
小葉中心結節と濃度差は重なります。曝露歴・呼気像、Ca/P等を合わせて比較します。
c|最も考える
腎不全背景の上肺優位すりガラス状結節が合います。明瞭な石灰濃度がなくても否定せず代謝検査を確認します。
d|比較する
結節性真菌感染も鑑別ですが、びまん性の淡い小葉中心分布と代謝背景では石灰化を優先します。
e|考えにくい
通常は慢性気道症状・副鼻腔炎やtree-in-budと気管支拡張等が手掛かりです。
判断のポイント
慢性腎不全を背景に上葉の小葉中心性すりガラス結節を認め、カルシウム・リン代謝異常に伴う異所性肺石灰化を考える。
鑑別・注意点
明瞭な高吸収が見えない段階もある。血管・気道壁の石灰化や骨親和性製剤の肺集積が手掛かりとなる。感染・出血・過敏性肺炎との鑑別に臨床・代謝検査を合わせる。転移性という英語名は悪性腫瘍の肺転移を意味しない。
参考文献
診断専門医 2013年度 問29
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問29
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
高熱に両側末梢の多発空洞性結節が合います。培養と右心系・カテーテル等の感染源を検索します。
b|比較する
結節は出ますが、この急性発熱と末梢空洞化の組合せでは感染性塞栓を優先します。
c|重要鑑別
空洞性転移もあり得ます。発症速度と感染源・培養を合わせ、血管が向かう所見だけで確定しません。
d|比較する
通常のリンパ路結節・肺門節より、本例は末梢空洞性結節と急性高熱が中心です。
e|考えにくい
気道中心性肺炎は起こりますが、両側胸膜近傍の空洞性結節群は感染性塞栓を優先します。
判断のポイント
両肺末梢・胸膜近傍の多発結節に空洞化を伴い、高熱・呼吸困難から感染性肺塞栓を考える。
鑑別・注意点
血液培養と感染源を検索し、右心系心内膜炎、カテーテル、感染性血栓等を評価する。血管が結節へ向かう所見は支持的だが特異的ではない。転移・血管炎等も臨床経過と比較する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問30
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問30
解答例:aを優先/dとの確定鑑別は保留
選択肢別の解説
a|第一候補・保留
上葉の浸潤と気道散布性結節、月単位の経過から優先します。喀痰の塗抹・核酸・培養で確認します。
b|比較する
重い肺炎を来し得ますが、臨床背景と気道散布の分布を比較し本例では優先しません。
c|比較する
大葉性等の像と急な経過が代表ですが重なりはあります。白血球数だけで菌種を裁定しません。
d|重要鑑別
気管支壁・小葉中心病変は結核と重なります。淡さ等の主観所見だけで除外せず病原体検査で比較します。
e|考えにくい
免疫状態とhalo・空洞等を確認します。提示の経過と気道散布から結核等を先に考えます。
判断のポイント
右上葉の浸潤影と小葉中心性・分枝状の結節があり、1か月の経過から肺結核を優先する。ただし同様の気道散布性所見はマイコプラズマ感染でもみられる。
鑑別・注意点
結節が淡い・濃いという主観的な一点や、白血球正常だけで両者を確定しない。喀痰の抗酸菌塗抹・核酸検査・培養等と、マイコプラズマの病原体検査を臨床状況に応じ選ぶ。感染対策が必要な結核を除外せず対応する。
診断専門医 2013年度 問31
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問31
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|認める
右胸壁沿いに胸膜腔の空気を認め、外傷性右気胸と読みます。呼吸循環への影響も評価します。
b|確認できない
肺内の裂隙・血液空気腔を確認する必要があります。左胸腔の大きなガスを裂傷腔と誤認しません。
c|確認できない
気道の不連続や周囲漏気等が必要です。提示された気胸のみから断裂を補いません。
d|確認できない
大動脈壁・輪郭の損傷と血腫等を確認します。事故という背景だけで存在を断定しません。
e|認める
左胸腔へ脱出した胃と横隔膜の連続異常が支持します。胃管・多断面で腹腔からの連続を確認します。
判断のポイント
右胸壁沿いの気胸と、左胸腔内へ脱出した胃を認める。左横隔膜破裂を伴う外傷として読む。
鑑別・注意点
胸腔内のガスを肺内空洞と誤認せず、胃管の走行と横隔膜・腹腔臓器の連続性を確認する。元画像と冠状断・矢状断で裂隙やcollar所見を評価する。肋骨骨折だけから肺裂傷や大動脈損傷の存在を補わない。
診断専門医 2013年度 問32
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問32
解答例:b
選択肢別の解説
a|比較する
異常体動脈の供血と静脈還流を確認します。本例の分枝状粘液瘤と末梢過膨張では閉鎖症を優先します。
b|最も考える
閉鎖より末梢の気管支粘液貯留と、その末梢肺の低吸収・血管減少が合います。
c|比較する
肺動脈の欠如と片側肺血流・肺容量を調べます。限局粘液瘤を伴う領域性過膨張とは異なります。
d|比較する
過膨張は重なりますが、気管支に沿う粘液貯留の存在が閉鎖症を支持します。
e|比較する
嚢胞性気道奇形や混合型を比較します。本例は閉鎖部末梢の粘液瘤と領域性air trappingを優先します。
判断のポイント
気管支走行に沿う分枝状粘液貯留と、末梢肺の透過性亢進・血管影減少を認め、気管支閉鎖症が合う。
鑑別・注意点
粘液は閉鎖部より末梢の気管支に貯留し、側副換気等により末梢が過膨張する。旧説明の中枢側に粘液瘤という表記を修正する。先天性肺葉性過膨張や分画症とは気管支と異常血管の関係を比較する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問33
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問33
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
LADから前外側へ分かれる枝ではなく、前室間溝へ続く主幹の走行です。
b|考えにくい
左房室溝を走る血管ではありません。左冠動脈から前方へ向かう枝を連続して追跡します。
c|考えにくい
右房室溝の血管とは異なり、左冠動脈から前室間溝へ向かう枝です。
d|該当する
前室間溝を走る血管に狭窄がありLADに対応します。MIPの重なりとcurved MPR・元画像を照合します。
e|考えにくい
分岐前の短い共通幹ではなく、その先の前下行枝に病変があります。
判断のポイント
左冠動脈から前室間溝へ向かう血管に狭窄を認め、左前下行枝に対応する。
鑑別・注意点
対角枝はLADから左室前外側へ分枝し、左回旋枝は左房室溝、右冠動脈は右房室溝を走る。MIPで重なる枝を元画像とcurved MPRで追い、狭窄率と虚血の有無は同一視しない。
診断専門医 2013年度 問34
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問34
解答例:e
選択肢別の解説
a|起始を確認
冠動脈が一つの入口からすべて起始するかは全経路の評価が必要です。本例では左冠動脈の起始異常を優先します。
b|比較する
他腔・血管への異常交通と拡張血管を確認します。本例は起始と大血管間の位置関係の異常です。
c|考えにくい
単なる右冠動脈狭窄より、左冠動脈の通常と異なる起始・走行が主所見です。
d|考えにくい
洞の嚢状突出が中心の病態です。提示では冠動脈の起始・走行を追う必要があります。
e|最も考える
運動時症状と通常と異なる左冠動脈の起始が合います。壁内走行・入口形態等を全画像で評価します。
判断のポイント
左冠動脈が通常と異なる起始位置から大血管近傍を走行する。運動時の胸部症状・失神歴と合わせ、起始異常を評価する。
鑑別・注意点
連続断面から起始洞と肺動脈・大動脈との関係を確認する。動脈間走行、壁内走行、入口部狭窄等のリスク形態はCT等も合わせ評価し、起始位置だけで虚血機序や手術適応を決めない。
診断専門医 2013年度 問35
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問35
解答例:c
選択肢別の解説
a|考えにくい
局在性心筋腫瘍ではなく、不均等な心室壁肥厚という構造です。
b|考えにくい
心内膜下からの冠動脈支配に沿うLGEとは異なり、肥厚した中隔の斑状増強が中心です。
c|最も考える
高血圧なしで中隔優位の不均等肥厚と斑状LGEが合います。流出路・不整脈や家族歴も評価します。
d|比較する
浸潤性肥厚とびまん性心内膜下LGE等を比較します。本例の非対称肥厚ではHCMを優先します。
e|比較する
斑状LGEは重なりますが、局在・壁厚パターンと他臓器等を比較します。LGEのみで活動性は決まりません。
判断のポイント
心室中隔優位の不均等な壁肥厚と肥厚部の斑状遅延造影を認め、高血圧のない背景から肥大型心筋症を考える。
鑑別・注意点
LGEは心筋の細胞外腔拡大・置換性線維化等を反映し、冠動脈狭窄を直接示すものではない。流出路狭窄、心機能、不整脈・失神・家族歴を合わせリスクを評価する。ほかの心筋肥厚を来す病態も臨床背景と比較する。
診断専門医 2013年度 問36
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問36
解答例:d
選択肢別の解説
a|考えにくい
冠動脈に沿う限局瘤の石灰化ではなく、心外形をなぞる心膜の分布です。
b|考えにくい
左房内病変ではなく心膜の石灰化です。CT・エコーで内外の位置を確認します。
c|考えにくい
大動脈輪郭の局所拡張・石灰化とは位置が異なり、心膜に沿っています。
d|最も考える
心膜石灰化と体静脈うっ血を示す下腿浮腫が合います。石灰化だけで確定せず収縮性生理を確認します。
e|考えにくい
異常静脈還流や右心負荷を確認します。提示の心膜石灰化と浮腫では収縮性心膜炎を優先します。
判断のポイント
心外形に沿う心膜石灰化があり、下腿浮腫という体静脈うっ血症状と合わせ収縮性心膜炎を考える。
鑑別・注意点
石灰化があっても必ず収縮性生理があるとは限らず、石灰化がなくても発症する。心エコーやCMR、必要な血行動態で拘束性心筋症等と区別する。Kussmaul徴候等と心タンポナーデに典型的な奇脈を混同しない。
診断専門医 2013年度 問37
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問37
解答例:c
選択肢別の解説
a|比較する
大血管壁炎として比較しますが、年齢と瘤周囲の厚いmantle状増強から炎症性瘤を優先します。
b|破裂徴候を確認
疼痛・発熱があり破裂徴候は必ず評価します。周囲軟部組織をすべて新鮮出血と決めません。
c|最も考える
拡張大動脈を囲む厚い組織が平衡相でも増強しmantle様です。IgG4関連はありますが全例ではありません。
d|重要鑑別
発熱から除外が必要です。嚢状化、急速増大、ガスや培養等を確認し炎症性と感染性を区別します。
e|考えにくい
血管壁・内腔の腫瘍性病変等を確認します。対称的な周囲性mantleでは第一ではありません。
判断のポイント
拡張した腹部大動脈の周囲に厚い軟部組織が取り巻き、遅い相でも増強するmantle所見があり、炎症性大動脈瘤が合う。
鑑別・注意点
IgG4関連疾患との関連はあるが全例ではない。発熱があるため感染性瘤も鑑別し、急速増大、囊状突出、周囲ガス、培養・炎症所見等を確認する。炎症性と感染性を同義にせず、破裂徴候も評価する。
診断専門医 2013年度 問38
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問38
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|鑑別候補
良性の増殖・硬化性変化も集簇石灰化を生じます。形態・分布と必要な組織採取でDCISと区別します。
b|考えにくい
脂肪と乳腺組織が混ざる被包性腫瘤が代表で、今回の限局微細石灰化のみの像では優先しません。
c|考えにくい
通常は腫瘤性病変が中心です。腫瘤のない集簇微細石灰化の主要候補は乳腺症とDCISです。
d|比較する
典型的な退縮性線維腺腫の粗大石灰化とは異なります。初期の非典型像は重なるため形態で比較します。
e|鑑別候補
集簇微細石灰化として検出される代表的病変です。石灰化だけで非浸潤を確定しません。
判断のポイント
集簇する微細石灰化であり、乳腺症と非浸潤性乳管癌が鑑別となる。石灰化の形態・分布を拡大像で評価する。
鑑別・注意点
集簇や多形性だけで病理を確定しない。線状・分枝状や区域性の分布は悪性を疑う手掛かりとなる。粗大な典型的線維腺腫石灰化や脂肪を含む過誤腫の所見とは異なり、必要な画像誘導下組織診断と対応させる。
参考文献
診断専門医 2013年度 問39
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問39
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|考えにくい
通常は浸潤的・硬い像と後方減弱等を示し、今回の明瞭分葉状・後方増強とは典型が異なります。
b|考えにくい
小さなspicula腫瘤等が代表です。明瞭分葉状で高T2の本例では線維上皮性病変を優先します。
c|優先候補
分葉状で内部裂隙等を伴い得ます。線維腺腫との画像の重なりがあり組織・増大経過を比較します。
d|優先候補
若年者の明瞭分葉状腫瘤、高T2と増強が合います。葉状腫瘍との区別は画像病理一致を確認します。
e|比較する
腫瘤性DCISもありますが、本例は膨張性の線維上皮性病変二つを優先する形態です。
判断のポイント
境界比較的明瞭な分葉状腫瘤がT2高信号と造影効果を示し、超音波では後方増強を伴う。葉状腫瘍と線維腺腫が合う。
鑑別・注意点
T2高信号や後方増強は特異的でない。内部の裂隙・囊胞、増大速度、血流を比較するが、画像だけで両者や葉状腫瘍の良悪性分類を確定しない。組織診断と画像病理一致を確認する。
診断専門医 2013年度 問40
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問40
解答例:bを相対的に選ぶ
選択肢別の解説
a|考え得る
構築の引き込みと不明瞭低エコー・後方減弱は硬癌の鑑別に合います。組織で確認します。
b|相対的に非典型
比較的明瞭な膨張性腫瘤を作りやすく、構築の乱れ主体の本例では相対的に低順位です。画像だけで完全排除はしません。
c|考え得る
良性でも構築の乱れや後方減弱を示し癌と重なります。適切な組織診断との一致が必要です。
d|考え得る
構築の乱れ・非対称濃度で現れ得て、明瞭な塊がないことだけでは除外できません。
e|考え得る
非石灰化DCISも構築の乱れを来します。石灰化がないという一点で除外する説明は不適切です。
判断のポイント
マンモグラムの構築の乱れ・非対称な濃度と、超音波の不明瞭な低エコー・後方減弱が主体で、明瞭な膨張性腫瘤として現れやすい充実腺管癌が相対的に非典型となる。
鑑別・注意点
旧解答eからbへの修正を採るが、組織型を画像だけで排除しない。DCISも石灰化のない構築の乱れとして現れ得るため、石灰化がないことを除外根拠にしない。硬化性腺症と浸潤癌等の確定鑑別には組織診断が必要。
参考文献
診断専門医 2013年度 問41
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問41
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
反復する左頸部炎症と咽頭から甲状腺側へ向かう造影路が先天性の瘻を支持します。
b|炎症の結果として比較
急性感染では膿瘍を伴い得ますが、感染軽快後にも示される咽頭との交通を説明する原疾患ではありません。
c|非典型
多房性に組織間を広がる液体病変が典型で、咽頭からの細い交通路とは異なります。
d|非典型
甲状舌管由来の正中病変が典型で、本例の左側反復炎症と交通部位に合いません。
e|非典型
充実性の浸潤性腫瘤を評価する病変で、反復感染と造影瘻管を一元的には説明しません。
判断のポイント
左甲状腺周囲の炎症性病変に加え、炎症軽快後の造影で梨状窩から下方へ伸びる瘻管を認め、梨状窩瘻が合う。
鑑別・注意点
左側に多い反復性の化膿性甲状腺炎・頸部膿瘍の原因となる。急性炎症時には開口部が見えにくいことがあるため、炎症制御後の検査・内視鏡等と対応させる。瘻管の存在と膿瘍治療の必要性を分けて評価する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問42
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問42
解答例:e
選択肢別の解説
a|非典型
横隔膜の連続性を保った挙上が基本で、胸腔内の腸管様ガスとは異なります。
b|非典型
肺容量減少は合併し得ますが、胸腔内に腹部臓器がある原因を説明しません。
c|非典型
過膨張した肺葉による透過性亢進が中心で、複数の腸管様構造は説明しにくい所見です。
d|比較する
肺内の多囊胞病変でも似ますが、腸管ガスの分布と腹部との連続を優先して読みます。
e|最も考える
左胸腔内への消化管脱出と縦隔偏位が合います。新生児は呼吸循環を安定させて修復を計画します。
判断のポイント
左胸腔内の多発腸管ガスと右方への縦隔偏位を認め、先天性横隔膜ヘルニアが合う。
鑑別・注意点
肺低形成と肺高血圧を伴い得る。旧説明の直ちに緊急手術という一律の記述を改め、まず呼吸・循環を安定させ、その状態を踏まえて修復時期を判断する。胸腔内の腸管を肺の囊胞性病変と誤認しない。
診断専門医 2013年度 問43
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問43
解答例:e
選択肢別の解説
a|非典型
片側皮質の破綻と反対側の屈曲が基本で、本例の脛骨骨幹部の細い螺旋状骨折とは異なります。
b|非典型
圧迫による皮質の局所的隆起を探します。本例の斜走する骨折線を説明しません。
c|非典型
骨幹端隅角の小骨片とは異なる部位・形態です。受傷状況の評価は別途必要です。
d|非典型
骨端線を中心とする損傷ではなく、骨幹部の骨折線が主体です。
e|最も考える
歩行開始時期の小児にみる脛骨の転位の乏しい螺旋状骨折が合います。初回写真で不明瞭な場合もあります。
判断のポイント
脛骨遠位骨幹部の細い斜走・らせん状骨折線を認め、歩行を始めた幼児のtoddler骨折が合う。
鑑別・注意点
骨端線自体を主座とする損傷とは位置が異なる。初回単純写真で見えにくい場合もあり、圧痛部と追加方向・経過画像を対応させる。骨折形態だけで受傷機転を断定せず、発達段階や説明された病歴と整合するか確認する。
診断専門医 2013年度 問44
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問44
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
濃いコロイドを反映する低T2領域と多房性構造、増強する組織が甲状腺組織主体の奇形腫を支持します。
b|比較する
通常は脂肪・脂肪液面・歯牙等を手掛かりにします。甲状腺組織が主体の病変とは区別します。
c|非典型
T1高信号とT2 shadingを評価しますが、本例の多房性・増強組織と非常に低T2の内容では第一候補ではありません。
d|比較する
房ごとの内容差は似ますが、低T2の濃厚内容と増強する甲状腺様組織を合わせて判断します。
e|比較する
比較的均質な水様内容の薄壁囊胞が典型で、本例の複雑な信号と充実成分に合いにくい病変です。
判断のポイント
多房性卵巣腫瘤の内部にCT高吸収、T2著明低信号の内容物があり、増強される充実部を伴う。コロイドを含む卵巣甲状腺腫が合う。
鑑別・注意点
囊胞内容のコロイドと増強される甲状腺組織を分けて読む。単純CT高吸収は脂肪とは異なる。甲状腺機能亢進症は全例にない。画像のみで良性・悪性を確定せず、病理所見と対応させる。
参考文献
診断専門医 2013年度 問45
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問45
解答例:b
選択肢別の解説
a|非典型
単純な液体囊胞は内部の持続的な血管内造影効果を示しません。
b|最も考える
強いT2信号とSPIO投与後のT1信号上昇は血液プール内の製剤によるT1短縮で説明できます。
c|非典型
血管腫に特徴的な水に近いT2信号と血液プール様動態では第一候補にしません。
d|比較する
大腸癌術後でも既往だけで決めず、T2信号と造影動態を読みます。本例は血管腫を優先します。
e|非典型
Kupffer細胞によるSPIO取り込みのT2効果と、今回示す血管内製剤のT1効果を混同しません。
判断のポイント
T2高信号の肝病変がSPIO投与後の遅いT1強調像で血管に近い高信号を示し、血管腔内の製剤によるT1短縮を反映する血管腫が合う。
鑑別・注意点
SPIOはT2/T2*でのKupffer細胞評価だけでなく、T1効果もある。異なる系列の信号変化を混同しない。大腸癌術後というだけで転移とせず、投与前後の信号、血管との対応、病変形態を合わせる。
診断専門医 2013年度 問46
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問46
解答例:d
選択肢別の解説
a|非典型
膵炎・外傷歴や周囲炎症を確認します。若年女性の被膜性出血性腫瘍を単なる炎症後囊胞とはしません。
b|非典型
微小囊胞の集簇が典型で、出血性内容と充実組織を伴う本例とは異なります。
c|比較する
女性の体尾部囊胞として比較しますが、若年者の出血を伴う充実性・囊胞性腫瘤はSPNを優先します。
d|最も考える
被膜、充実組織と囊胞変性、脂肪抑制T1でも残る出血性高信号が合います。
e|非典型
主膵管との交通や分枝拡張を手掛かりとします。提示された被膜性出血性腫瘤の第一候補ではありません。
判断のポイント
被膜を伴う膵尾部腫瘤に脂肪抑制T1高信号の出血性成分と囊胞状変性を認め、solid pseudopapillary neoplasmが合う。
鑑別・注意点
T1高信号は脂肪抑制の有無と合わせ、出血と脂肪を区別する。SPNは悪性化の可能性を持つ腫瘍で、若年女性の良性囊胞と片付けない。形態と組織診断に基づき管理する。
診断専門医 2013年度 問47
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問47
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
膵内副脾に生じる類表皮囊胞等とは異なる腫瘍です。副脾との合併を定義にはしません。
b|誤り
外傷後の液体貯留は仮性囊胞を考える背景で、MCNの成立機序ではありません。
c|典型的特徴ではない
出血を起こすことはあっても、出血しやすさをMCNの定義的特徴とはしません。SPN等も比較します。
d|原則として誤り
MCNは通常、膵管との交通を欠きます。交通が明らかな囊胞ではIPMN等を優先して検討します。
e|正しい
病理学的に卵巣様間質を伴う点が重要です。画像のみでこの間質の存在を証明することはできません。
判断のポイント
膵体尾部の被膜・隔壁を伴う多房性囊胞性腫瘤からMCNを考える。卵巣様間質はMCNを定義する重要な病理所見である。
鑑別・注意点
主膵管との交通を基本とするIPMNとは区別する。画像だけで卵巣様間質の存在や異型度を直接確認できるわけではない。壁在結節、充実部、症状・大きさ等を合わせ、切除や観察の方針を判断する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問48
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問48
解答例:a(誤り)
選択肢別の解説
a|誤りとして選ぶ
長軸方向の潰瘍を代表像として挙げるのは不適切です。Crohn病等と比較し、リンパ腫の多彩な潰瘍とは区別します。
b|正しい傾向
筋層・神経叢への浸潤により病変部が瘤状に拡張することがあります。
c|正しい傾向
腺癌と比べ線維性狭窄が乏しく、厚い壁でも内腔が比較的保たれる場合があります。常に軟らかいわけではありません。
d|正しい傾向
腸間膜・後腹膜のリンパ節腫大は重要な併存所見です。
e|組織型に依存
多くの高悪性度リンパ腫は強く集積しますが、低悪性度を含め全組織型で一様とは説明しません。
判断のポイント
小腸壁の腫瘤性肥厚と内腔の拡張、周囲リンパ節腫大から小腸リンパ腫を考える。縦走潰瘍を特徴とするaは合わない。
鑑別・注意点
腸管壁内の筋層・神経叢への浸潤で動脈瘤様拡張を生じ得る。リンパ腫でも潰瘍・狭窄・穿孔は起こり、常に伸展性良好とはしない。FDG集積は組織型に依存するため、病理と対応させる。
参考文献
診断専門医 2013年度 問49
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問49
解答例:b
選択肢別の解説
a|非典型
早期濃染とwashoutだけでなく増強の形を読みます。本例の辺縁結節状増強と漸進的充填は血管腫を支持します。
b|最も考える
辺縁の不連続な結節状濃染が内部へ進み、血液プールに近い濃度を示す動態が合います。
c|非典型
早期増強を示し得ますが、本例の末梢からの結節状充填とは異なります。
d|比較する
脂肪・血管・平滑筋の割合で多彩ですが、提示動態では血管腫を優先します。
e|非典型
比較的均一な早期増強と中心瘢痕を探す病変で、辺縁結節からの充填が代表像ではありません。
判断のポイント
動脈相で辺縁の不連続な結節状増強を示し、後期に内側へ埋まる増強パターンから肝血管腫が合う。
鑑別・注意点
周囲の血液プールと近い増強を確認する。持続する辺縁全周性のリングとは区別し、非典型像ではMRI等を追加する。肝機能異常があるだけで肝細胞癌とせず、背景肝と他の所見を合わせる。
診断専門医 2013年度 問50
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問50
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
小腸壁との連続を伴い腹腔へ外向性に発育する腫瘤が合います。悪性度は画像だけで固定しません。
b|比較する
腸間膜に発生し腸管を巻き込むことがありますが、小腸壁由来の外向性腫瘤を優先します。
c|比較する
子宮筋層との連続や栄養血管を確認します。骨盤内という位置だけで子宮由来とはしません。
d|非典型
大網の播種は多発結節・板状肥厚等を評価します。本例の限局性小腸由来腫瘤とは異なります。
e|比較する
卵巣との連続や多房性囊胞・充実結節を評価します。本例の小腸壁との関係がGISTを支持します。
判断のポイント
小腸に連続して壁外へ発育する境界明瞭な増強腫瘤を認め、小腸GISTを優先する。
鑑別・注意点
子宮・卵巣からの発生でないことを連続断面と血管の関係で確認する。GISTは出血・壊死等を伴い得るが、本画像だけで悪性度や遺伝子型を決めない。腫瘍径、核分裂数、発生部位や破裂等を病理と合わせ評価する。
診断専門医 2013年度 問51
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問51
解答例:d(誤り)
選択肢別の解説
a|起こり得る
膵胆管合流異常に伴う逆流・流出障害で反復性膵炎を生じ得ます。
b|高リスク
胆囊上皮への膵液逆流が発癌リスクに関わります。
c|高リスク
拡張胆管に生じる慢性炎症等を背景に胆管癌のリスクが高くなります。
d|相対的に合わない
この病態の代表的な高頻度合併癌としては胆囊癌・胆管癌を挙げます。乳頭部癌を同列の特徴とはしません。
e|起こり得る
胆汁うっ滞や逆流に伴い結石を生じ得ます。MRCP単独で合流部の形態が不明瞭なら追加確認します。
判断のポイント
囊胞状に著しく拡張した胆管から、先天性胆道拡張症と膵胆管合流異常を考える。胆囊癌・胆管癌、膵炎、胆石との関連が重要で、乳頭部癌を代表的な高頻度合併症とするdが合わない。
鑑別・注意点
合流異常は十二指腸壁外での合流と括約筋作用が及ばない構造を評価する。共通管長だけの固定閾値で全例を診断せず、MRCP・必要な胆道画像と合わせる。
診断専門医 2013年度 問52
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問52
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
乳児の症候性腸重積は虚血を来し得るため、単純な自然経過観察だけにはしません。
b|第一選択ではない
減圧のみでは重積解除にならず、非観血的整復の代わりにはなりません。
c|条件付きで適切
ショック・腹膜炎・穿孔がなければ、画像監視下で圧を管理した注腸整復を選びます。無制限の加圧ではありません。
d|通常選ばない
乳児の回盲部重積で標準的な初期整復法にはしません。
e|条件付きで必要
穿孔・腹膜炎・不安定な状態、注腸不成功等では外科治療が必要です。安定例に最初から全例施行するものではありません。
判断のポイント
同心円状の重層構造と長軸の腸管内への陥入像があり、腸重積を考える。状態が安定し禁忌がなければ画像誘導下の浣腸整復が適切である。
鑑別・注意点
腹膜炎、穿孔・腹腔内遊離ガス、ショック等を評価してから適応を判断する。無制限の高圧ではなく管理された圧で行い、整復不能・壊死疑い等では外科治療へ移る。
参考文献
診断専門医 2013年度 問53
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問53
解答例:a、dを優先
選択肢別の解説
a|画像上候補
石灰化壁を伴う多房性肝囊胞は候補になります。感染地域・曝露歴を確認し、疑う場合は安易な穿刺を避けます。
b|非典型
浸潤性炎症性腫瘤や膿瘍として現れますが、本例の境界明瞭な多房性囊胞の第一候補ではありません。
c|非典型
通常は単房性の小囊胞として検討する病変で、大きな多房性構造とは合いにくい所見です。
d|画像上候補
多房性囊胞と間質を作り得ます。小児に多く成人は稀ですが、年齢のみで完全には除外できません。
e|比較する
胆管との連続・交通や管内結節を確認します。多房性という一点で胆管内乳頭状腫瘍とは診断しません。
判断のポイント
石灰化した壁・隔壁を持つ多房性囊胞性肝病変で、肝包虫症と間葉性過誤腫を挙げる。成人例を報告した一次文献を確認し、旧a、bからa、dへ修正する。
鑑別・注意点
間葉性過誤腫は小児に多いが成人にも報告され、年齢だけで除外しない。画像は非特異的で、本例の確定病理を確認したわけではない。包虫症は曝露歴・血清検査、娘囊胞等を評価し、疑う病変へ安易な穿刺を行わない。
診断専門医 2013年度 問54
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問54
解答例:dを優先(cとの確定鑑別は保留)
選択肢別の解説
a|非典型
多発性や原発歴、辺縁増強などを合わせます。今回の孤立性多血性病変では第一候補ではありません。
b|非典型
辺縁不連続結節からの漸進的充填と異なり、早期濃染後に低濃度化する点が非典型です。
c|重要な比較対象
濃染後のwashoutはHCCでもみられます。脂肪成分が確実でないため画像だけで退けられません。
d|第一候補だが保留
多血性で脂肪を含む肝腫瘤なら合いますが、提示画像の低吸収域を脂肪と断定できず、脂肪乏しい型とHCCの確定鑑別は保留します。
e|比較する
動脈相濃染を示し得ますが、後期の低濃度化を含め非典型的です。肝細胞相等も有用です。
判断のポイント
肝内結節の早期増強と後期の相対的低吸収、内部の低吸収部分から、血管筋脂肪腫を優先する。ただし肝細胞癌との重なりがある。
鑑別・注意点
脂肪を含むHCCもあり、造影パターンのみで両者を確定しない。薄切単純CT・脂肪評価MRI、早期還流静脈、被膜と背景肝を確認する。旧説明の進行肝細胞癌を低分化型と同義にする記述は誤りで、分化度と早期・進行の病理概念を分ける。
診断専門医 2013年度 問55
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問55
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|候補
膀胱頂部・前壁の腫瘤では尿膜管由来の腺癌を考えます。位置だけで確定せず他臓器原発も除外します。
b|非典型
一般に子宮等の混合腫瘍として知られ、この部位の代表的候補にはしません。
c|非典型
膀胱に生じることはありますが、部位・頻度を考え腺癌と尿路上皮癌を優先します。
d|比較する
慢性刺激等に関連して生じ得ますが、提示位置だけでこの組織型を優先する根拠は乏しい所見です。
e|候補
膀胱癌で最も一般的な組織型です。前壁・頂部という位置でも除外できず、組織で区別します。
判断のポイント
膀胱前上壁から内外へ進展する腫瘤で、尿膜管由来の腺癌と、頻度の高い尿路上皮癌が重要な候補となる。
鑑別・注意点
前壁にあるだけで尿膜管癌と確定せず、壁内の主座、正中の尿膜管との連続、粘液・石灰化、膀胱鏡・病理を確認する。他臓器由来の腺癌浸潤・転移との鑑別も必要で、画像だけで組織型を断定しない。
参考文献
診断専門医 2013年度 問56
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問56
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|不適切
左副腎は薄い正常構造を取り得ます。掲載断面で小さく見えることだけを病的萎縮とはしません。
b|転移を優先
肺癌の既往と信号低下に乏しい右副腎腫瘤から転移を優先します。ただし脂肪乏しい腺腫等も除外はできません。
c|誤り
脂肪と水の境界に黒い縁を生じるBがopposed-phaseです。撮像条件も照合します。
d|注意が必要
肝臓は脂肪・鉄によって信号が変わるため、単純な肉眼比較だけで断定せず脾臓等の基準と定量法を用います。
e|正しい
椎体右側の高信号は位相方向に沿う呼吸等のゴーストとして評価します。実在病変と混同しません。
判断のポイント
右副腎腫瘤はopposed-phaseでも明らかな信号低下を示さず、肺癌の病期診断という背景から転移を疑う。椎体右方の高信号は周囲の重複した構造に対応するアーチファクトと読む。
鑑別・注意点
Bがopposed-phaseである。信号低下がないことだけで転移を確定せず、脂質の少ない腺腫や褐色細胞腫等を含める。比較は脂肪化・鉄沈着等で信号が変化し得る肝臓だけに頼らず、脾臓や定量指標、他の画像・経過も合わせる。
診断専門医 2013年度 問57
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問57
解答例:a
選択肢別の解説
a|条件付きで適切
全身状態良好で腹膜刺激症状や虚血所見がなければ慎重な経過観察が可能です。遊離ガスだけで手術とはしません。
b|一律には不要
感染が疑われる病態等では使用しますが、無症候に近い良性腸管囊腫状気腫の全例に必須ではありません。
c|一律には不要
酸素療法を用いる場合はありますが、安定例に直ちに高気圧酸素を行うことが唯一の選択ではありません。
d|一律には不要
嘔吐や閉塞で減圧が必要な状況を確認します。単に壁内ガスがあるだけでは適応を決めません。
e|危険徴候があれば必要
腹膜炎、循環不全、乳酸上昇や腸管造影不良等なら虚血・穿孔を疑い外科的評価を急ぎます。
判断のポイント
腹痛や全身状態悪化がなく、結腸壁内の囊胞状ガスを認める。腹膜炎・虚血等の重症所見がなければ、経過観察を選ぶ。
鑑別・注意点
腹腔内遊離ガスがあっても囊胞破裂による場合があり、全例を消化管穿孔として手術するわけではない。一方、腸管気腫を常に良性とせず、腹部所見、循環動態、乳酸・代謝性アシドーシス、必要な造影評価等で危険例を除外する。
診断専門医 2013年度 問58
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問58
解答例:d
選択肢別の解説
a|非典型
病変は頸部ではなく子宮内腔側であり、主座が合いません。
b|除外を要する
不正出血があるため組織評価は必要ですが、腔内の茎・線維性芯と小囊胞を伴う形態はポリープを支持します。
c|別病変として存在
子宮底部筋層内の矢印病変とは別に腔内病変があります。筋層内筋腫と内腔病変を同一視しません。
d|最も考える
内膜腔内の限局性隆起、内部の線維性芯と囊胞性部分が合います。MRIだけで悪性を完全否定はしません。
e|非典型
筋層へ浸潤し血管沿いに広がる所見等を評価します。本例の腔内ポリープ様形態では第一候補ではありません。
判断のポイント
子宮内腔から頸管側へ延びるポリープ状病変に、線維性の芯と小囊胞を疑う所見があり、子宮内膜ポリープを優先する。
鑑別・注意点
矢印の筋層内筋腫とは別の病変として読む。乳癌術後でも薬剤歴は明記されておらず、タモキシフェン使用中と補わない。不正出血例ではMRIだけで悪性を除外せず、内膜・病変の組織評価を行う。
診断専門医 2013年度 問59
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問59
解答例:c
選択肢別の解説
a|比較する
右下腹部痛の重要な鑑別ですが、主病変が脂肪織である点と虫垂自体の所見を分けます。
b|非典型
腸管が入り込む同心円状構造ではなく、前腹部の脂肪内の渦巻きが主体です。
c|最も考える
腹壁と結腸の間の大網脂肪に炎症と血管の渦巻きを認める点が合います。
d|非典型
炎症の中心となる憩室・結腸壁の変化よりも大網脂肪が主座です。
e|非典型
小腸間膜根部を中心とする広い変化が典型で、右前方大網の局在と急性症状には合いにくい病態です。
判断のポイント
右腹壁と結腸の間に脂肪を主体とする腫瘤状変化と渦巻く線状構造を認め、大網捻転を考える。
鑑別・注意点
腸重積では腸管自体が重なり、腸間膜が引き込まれる。脂肪組織内の血管・炎症を主体とする本所見と区別する。虫垂など隣接臓器の病変、腹膜刺激症状と経過を合わせ、治療方針は小児外科と判断する。
参考文献
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問60
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|非典型
通常は脂肪等の複数成分を手掛かりにします。本例の充実性で著しく低T2の組織は線維性成分を示唆します。
b|非典型
内膜症関連囊胞と増強結節を評価します。均一な線維性低T2腫瘤が代表像ではありません。
c|候補
線維成分の多い莢膜細胞腫では低T2となり得ます。細胞成分や浮腫で信号は変動します。
d|候補
線維性間質が豊富なBrenner腫瘍は低T2を示し、鑑別に合います。
e|比較する
出血性・多囊胞性やホルモン作用も評価します。本例では線維性腫瘍二つを先に考えます。
判断のポイント
骨盤内の充実性腫瘤が脂肪抑制T2で著明な低信号を示し、線維性間質に富む莢膜細胞腫とBrenner腫瘍を考える。
鑑別・注意点
T2低信号だけで良性・病理型を確定しない。子宮からの有茎性筋腫との連続性、卵巣の所在、石灰化・増強・拡散所見を確認する。莢膜細胞腫でも浮腫や細胞成分で信号は変わり、全例が一様な低信号ではない。
診断専門医 2013年度 問61
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問61
解答例:bを優先(cとの確定鑑別は保留)
選択肢別の解説
a|非典型
膵炎の背景や膵周囲炎症が明らかでなく、外向性の限局した囊胞を仮性囊胞とは即断しません。
b|第一候補・確定保留
中年男性の膵体部から突出する囊胞という形態が合います。角化内容等を評価しますが、画像のみで組織を確定できません。
c|重要な鑑別
漿液性囊胞腫瘍も多房性・外向性になり、T2高信号と隔壁だけでは除外できません。
d|非典型
若年女性の被膜性出血性腫瘤が典型で、本例の背景と囊胞性形態では優先度が下がります。
e|非典型
主膵管との交通や分枝拡張が手掛かりです。提示画像のみでは明らかな交通を示せません。
判断のポイント
膵体部から外方へ突出する境界明瞭な囊胞性病変を認め、中年男性という背景と合わせリンパ上皮囊胞を優先する。
鑑別・注意点
T2高信号や隔壁だけではSCN等と重なり、男性だからMCN・SPN以外と機械的に決めない。LECの角化内容はT1・DWIに変化を生じ得るが、本画像から組織を確定できない。主膵管との交通、内部成分を追加評価する。
診断専門医 2013年度 問62
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問62
解答例:c(誤り)
選択肢別の解説
a|正しい傾向
鳥肌状の微細結節はH. pylori感染と強く関連します。感染の実証には検査が必要です。
b|正しい
特に未分化型・びまん型胃癌との関連が報告されています。除菌後もリスクがゼロになるわけではありません。
c|誤り
高度萎縮を必須とする病態ではありません。前庭部のリンパ濾胞性の結節を高度萎縮と読み替えません。
d|正しい傾向
若年女性に多いという疫学的傾向がありますが、他の年齢・性別でも起こります。
e|正しい
粘膜のリンパ濾胞過形成が微細な結節状外観に対応します。
判断のポイント
胃前庭部のびまん性微細結節は鳥肌胃炎に合う。H. pylori関連のリンパ濾胞過形成が主で、高度萎縮を必須とするcが合わない。
鑑別・注意点
若年女性に多いが年齢・性別だけで診断しない。未分化型・びまん型胃癌との関連が報告され、胃全体の観察と感染検査・除菌後の評価を適切に行う。除菌すれば今後の癌リスクがゼロになるとは説明しない。
参考文献
診断専門医 2013年度 問63
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問63
解答例:d
選択肢別の解説
a|通常の第一選択ではない
分枝から逆流する漏出ではまず塞栓等を検討し、直ちにバイパスを選ぶ病態ではありません。
b|漏出型に依存
接合部や固定部の高圧漏出なら必要ですが、II型の分枝逆流には単純追加だけで対応できません。
c|通常の第一選択ではない
感染や難治例等では開放手術が必要な場合がありますが、本例で最初から抜去とはしません。
d|適切
II型を確認し瘤径が拡大しているため流入・流出経路と瘤内腔の塞栓を検討します。I・III型を先に除外します。
e|漏出型に依存
固定部の密着不良なら対策になりますが、分枝からの逆流を圧着だけで止める方法ではありません。
判断のポイント
瘤内にグラフト外から遅れて流入する造影を認め、分枝から逆流するII型エンドリークを考える。瘤径拡大があり、経カテーテル塞栓を検討する。
鑑別・注意点
II型は全例を直ちに治療するわけではない。まずI型・III型等の高圧漏出を除外し、瘤径の推移、流入・流出分枝を多相CT等で確認する。型を確定せずグラフト追加・圧着を選ぶと原因に対応できない場合がある。
診断専門医 2013年度 問64
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問64
解答例:d
選択肢別の解説
a|非典型
腹腔内を広がる大網より、臍と膀胱頂部を結ぶ前腹壁直下の正中経路が主座です。
b|非典型
腹膜表面に広がる病変より、正中の索状遺残に沿った限局病変が合います。
c|非典型
腹直筋実質の左右いずれかを中心にする位置ではなく、正中深部の経路を追います。
d|最も考える
臍下から膀胱頂部方向の正中病変は尿膜管遺残に対応します。感染と腫瘍の区別は別途必要です。
e|非典型
臍動脈の遺残は左右の内側臍索に対応し、正中の尿膜管とは走行が異なります。
判断のポイント
臍下部から膀胱頂部へ連なる前腹壁直下の正中病変を認め、主座は尿膜管に対応する。
鑑別・注意点
炎症を伴う尿膜管遺残・囊胞を考えるが、膀胱や臍との交通型は本画像だけで固定しない。壁在結節・石灰化、増大や年齢背景によっては尿膜管腫瘍も比較し、感染所見と経過・必要な病理を合わせる。
参考文献
診断専門医 2013年度 問65
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問65
解答例:d
選択肢別の解説
a|非典型
通常の虚血期は血流低下が基本です。再灌流による増加もありますが、発熱と行動変化では脳炎を優先します。
b|非典型
栄養障害の背景や内側視床・乳頭体等の所見を評価し、側頭葉局所高灌流だけで選びません。
c|重要な鑑別
発作中・発作後には同じ高灌流を示し得るため脳波と発作歴を確認します。
d|最も考える
発熱と急性精神症状、側頭葉高灌流が合います。MRIと髄液PCR等で評価し、強く疑えば治療を遅らせません。
e|非典型
急速進行性認知機能障害を来しますが、今回の発熱性急性経過と局所高灌流には合いにくい候補です。
判断のポイント
発熱と急な精神行動変化を背景に左側頭葉の血流増加を認め、単純ヘルペス脳炎を優先する。
鑑別・注意点
発作中・発作後のてんかんでも高灌流を示すためSPECT単独で確定しない。MRI、髄液PCR、脳波等を合わせ、疑いが強い場合は治療を遅らせない。脳炎では病期により高灌流から低灌流へ変化し得る。
診断専門医 2013年度 問66
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問66
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
後部帯状回・楔前部を中心とする糖代謝低下が支持所見です。FDGが原因蛋白を直接描出しているわけではありません。
b|非典型
後頭葉の低下や後部帯状回の相対的温存を比較します。提示分布ではAlzheimer病を優先します。
c|非典型
前頭葉・前側頭葉優位の低下が代表的で、本例の後方内側優位とは異なります。
d|別途形態評価
脳室拡大や高位円蓋部脳溝等の構造画像と歩行障害等を合わせます。PETのみで診断しません。
e|非典型
前頭葉や中脳等の変化と眼球運動・姿勢障害を評価します。本例の代表的分布ではありません。
判断のポイント
後部帯状回・楔前部を中心とする代謝低下を認め、Alzheimer病を支持する分布である。
鑑別・注意点
FDG-PETは糖代謝をみる検査で、脳血流SPECTと同一の測定ではない。疾患特異的な蛋白を直接描出するものでもない。左右差・前側頭葉・後頭葉等の分布と臨床、構造画像を合わせる。
診断専門医 2013年度 問67
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問67
解答例:b、dを画像上の候補とする
選択肢別の解説
a|明らかな候補ではない
掲載像では上位頸部を漏出源として優先する明瞭な局在所見に乏しいと読みます。
b|候補・局在確定不可
上位胸椎の両側への広がりが候補です。神経根周囲分布との区別を含め追加検査で確認します。
c|明らかな候補ではない
掲載像で最も目立つ上部と腰部の分布に比べ局在の根拠が乏しい所見です。
d|候補・局在確定不可
腰部周囲の広がりが候補ですが穿刺部漏出や正常分布も比較し、単一後面像から確定しません。
e|明らかな候補ではない
尾側の膀胱放射能を仙椎部の漏出と誤認しません。尿路集積と局所髄液腔外分布を区別します。
判断のポイント
上位胸椎の両側と腰椎付近に髄液腔外への広がりを疑う集積があり、b、dを候補とする。
鑑別・注意点
単一の後面像では神経根周囲の正常分布や尿路、穿刺部漏出との区別に限界がある。早期膀胱集積だけでも漏出部位を確定しない。現在の指針では本検査は空間・時間分解能が低く、漏出局在の第一選択ではなく、脊椎MRIや適切なCTミエログラフィ等を用いる。
診断専門医 2013年度 問68
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問68
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|合う
心臓交感神経節後線維の障害によるMIBG低集積が支持所見です。薬剤や心疾患等の交絡を確認します。
b|通常は優先しない
典型的にはParkinson病ほどの心筋低下を来さない傾向ですが、例外があり単独の除外基準にはしません。
c|通常は優先しない
心筋MIBGは比較的保たれることが多く、この著明低下ではLewy小体関連疾患を優先します。
d|合う
著明な心筋低集積は支持バイオマーカーです。Parkinson病との区別は経過・認知症状等で行います。
e|通常は優先しない
心臓節後交感神経障害が代表的な機序ではなく、低下があれば併存疾患等も検討します。
判断のポイント
心筋のMIBG集積が著しく低下しており、心臓交感神経節後線維障害を伴うParkinson病とLewy小体型認知症が合う。
鑑別・注意点
両者は心筋MIBGだけで区別できない。心不全・虚血性心疾患、糖尿病、薬剤等の影響も評価する。MSA・PSPで典型的に同じ程度に低下するという旧説明の一般化は改めるが、集積保存・低下を絶対的な除外基準にはしない。
診断専門医 2013年度 問69
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問69
解答例:b
選択肢別の解説
a|非典型
前側壁の一部を支配するため、下壁中心の可逆性欠損の第一候補ではありません。
b|最も考える
負荷時下壁の低集積が安静で改善するため右冠動脈領域の虚血を優先します。減弱や位置ずれも除外します。
c|優位性次第で比較
左優位型では下壁を支配し得ます。冠動脈優位性を確認し、領域図を絶対視しません。
d|非典型
前壁・中隔・心尖部が代表領域で、今回の下壁主体の変化とは異なります。
e|非典型
通常はより広い領域を問題にします。相対血流画像では均衡虚血を見逃し得る点は別に注意します。
判断のポイント
負荷で下壁に集積低下が生じ、安静像で改善しており、右冠動脈領域の虚血が合う。
鑑別・注意点
冠動脈の優位性により支配領域は変わり得る。下壁の減弱アーチファクトや位置ずれを除外し、壁運動、症状、心電図・冠動脈画像と合わせる。固定欠損と可逆性欠損を同じ意味で扱わない。
診断専門医 2013年度 問70
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問70
解答例:c
選択肢別の解説
a|非典型
右左短絡では肺外臓器へのMAA分布等を評価します。片肺の灌流欠損だけが代表像ではありません。
b|非典型
主気管支閉塞なら換気異常やガス排出遅延も比較します。本例の換気保存では肺動脈側を優先します。
c|最も考える
右肺の換気が保たれ灌流がほぼ消失し、肺門血管影も乏しい点が合います。造影CTで近位肺動脈を確認します。
d|非典型
気道閉塞の程度に応じ換気異常を伴い得ます。換気と灌流の解離から血管病変を優先します。
e|重要な鑑別
右主肺動脈の閉塞でも似るため、若年という理由だけで除外しません。血栓と側副血行・近位欠損を確認します。
判断のポイント
右肺の換気は保たれる一方、血流がほぼ全体で欠損する。若年成人で右肺門血管影も乏しく、右肺動脈欠損を優先する。
鑑別・注意点
右主肺動脈の血栓・閉塞や外部圧迫も鑑別となるため、造影CT等で近位肺動脈と側副血行を確認する。血流が片肺全体でないことだけで先天性と断定しない。旧記事の未確認のカンファレンスリンクは用いず一次文献へ置換する。
参考文献
診断専門医 2013年度 問71
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問71
解答例:a、eを優先
選択肢別の解説
a|画像上候補
早期像の左上腹部血液プール領域の大きさから脾腫を候補とします。GSAの脾受容体集積と説明しません。
b|この検査では不適切
GSAは肝受容体評価用で、胆囊への胆汁流入を直接調べる製剤ではありません。
c|正常と断定不可
心血液プールが残存し、正常とは断定できません。HH15・LHL15等の定量と臨床情報を合わせます。
d|この検査では不適切
胆道排泄をみるPMT等とは異なり、総胆管通過をこの分布から判定しません。
e|画像上候補
肝の左側に張り出す輪郭から外側区腫大を候補とします。投影像だけの容積評価には限界があります。
判断のポイント
早期画像の脾領域と肝左葉外側区の拡大を読み、脾腫と外側区域腫大を選ぶ。心血液プール残存があり、肝予備能正常とは断定できない。
鑑別・注意点
99mTc-GSAは肝細胞のアシアロ糖蛋白受容体に取り込まれる。脾領域の早期放射能は受容体への取り込みと血液プールを区別する。HH15・LHL15等で定量し、平面像の投影だけによる大きさには限界がある。胆道通過障害は別の胆道排泄製剤で評価する。
診断専門医 2013年度 問72
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問72
解答例:e
選択肢別の解説
a|明らかな遅延なし
早期に肝実質へ集積しており、肝への取り込みが最も遅れる像ではありません。
b|主たる遅延部位ではない
肝から胆道への移行はみられます。今回の最大の遅れはさらに下流です。
c|主たる遅延部位ではない
胆囊は消化管より先に描出され、胆囊非描出を主体とする像ではありません。
d|主たる遅延部位ではない
胆道内への移行がある一方、腸管への排泄に時間を要します。
e|遅延あり
遅い時相で初めて消化管内の分布が明らかになります。完全閉塞と即断せず肝機能・薬剤等も評価します。
判断のポイント
肝実質は早期に描出され、その後胆道・胆囊が描出されるが、消化管内への排泄が遅い。遅延部位は消化管である。
鑑別・注意点
胆道通過障害、肝機能、絶食や薬剤等の影響を区別する。画像の時間だけで完全閉塞・不完全閉塞や原因疾患を確定しない。超音波・MRCP、検査値と合わせて読む。
診断専門医 2013年度 問73
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問73
解答例:d
選択肢別の解説
a|非典型
導管閉塞による排泄障害等を評価する病態で、しこりに一致する限局性hot lesionの代表ではありません。
b|非典型
通常は唾液腺組織のように過テクネチウム酸を濃集せず、本例の強い集積と合いにくい腫瘍です。
c|非典型
一般には非集積の腫瘤として評価します。強い限局集積ならWarthin腫瘍等を先に考えます。
d|最も考える
耳下腺の限局性高集積が合います。オンコサイトーマ等も集積し得るためこれだけで病理確定はしません。
e|非典型
FDGやGaの集積と過テクネチウム酸の集積を混同しません。この製剤でhotとなる代表的腫瘤ではありません。
判断のポイント
左耳下腺のしこりに一致する限局性の過テクネチウム酸集積があり、Warthin腫瘍が合う。
鑑別・注意点
オンコサイトーマ等でも集積し得るため、hotなら必ずWarthin、あるいは良性確定とはしない。FDG集積も良悪性に重なりがある。超音波・MRI、必要な穿刺細胞診等と合わせる。
診断専門医 2013年度 問74
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問74
解答例:e
選択肢別の解説
a|比較する
代謝性骨疾患として骨集積が増すことはありますが、腎結石と高カルシウム血症の組合せではPTH異常を優先します。
b|非典型
骨病変を来し得ますが、びまん性代謝亢進像と臨床背景を一元的に説明する第一候補ではありません。
c|重要な鑑別
広範な造骨性転移でもsuperscanを生じるため分布と癌の既往を比較します。
d|非典型
溶骨性病変は骨シンチで目立たない場合が多く、今回の均等な強い骨集積とは異なります。
e|最も考える
高カルシウム血症・結石と頭蓋顎骨を含む骨代謝亢進が合います。PTH・リン・腎機能等で確認します。
判断のポイント
頭蓋・顎骨を含む骨集積が強く、腎尿路の相対的描出が乏しい。腎結石と高カルシウム血症を合わせ、副甲状腺機能亢進症を考える。
鑑別・注意点
Superscanは転移性病変でもみられ、骨シンチ単独で確定しない。補正カルシウムまたはイオン化カルシウム、PTH、リン、腎機能等で病態を評価する。骨代謝の増加と副甲状腺病変の局在検査を区別する。
診断専門医 2013年度 問75
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問75
解答例:e
選択肢別の解説
a|非典型
副腎皮質由来の腫瘍とは位置とMIBG集積機序が異なります。副腎との連続を確認します。
b|非典型
神経由来でもカテコラミン取込みを示す傍神経節腫とは性質が異なり、本例の強い集積を典型的とはしません。
c|比較する
神経内分泌腫瘍にMIBG集積を示す例はありますが、副腎外の後腹膜多血性腫瘤と高血圧では傍神経節腫を優先します。
d|非典型
膵内の腫瘤と低血糖が主な手掛かりで、本例の部位・症状には合いません。
e|最も考える
副腎外の多血性腫瘤にMIBG集積を認め、高血圧を伴う点が合います。生化学検査と遺伝的背景も評価します。
判断のポイント
副腎とは別の後腹膜に多血性腫瘤があり、MIBG集積を伴う。高血圧という背景から傍神経節腫が合う。
鑑別・注意点
生化学検査でカテコラミン産生を評価し、遺伝的背景や他病変の有無も確認する。MIBG陰性例もあり、遺伝子型・部位・目的に応じ他のPET製剤等を選ぶ。旧説明のCarney三徴の胃病変は平滑筋肉腫ではなくGISTとして扱う。
診断専門医 2013年度 問76
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問76
解答例:e
選択肢別の解説
a|比較する
炎症筋にもGaは集積しますが、触知する多発結節という背景から結節性筋サルコイドーシスを優先します。
b|重要な鑑別
リンパ腫もGa集積と軟部腫瘤を生じます。腫瘤だから除外できるという消去法は誤りです。
c|非典型
血管に沿う症状・超音波所見等を確認しますが、両下腿の筋内多発集積腫瘤とは合いにくい候補です。
d|非典型
沈着性病変でも製剤集積は多様ですが、今回の分布と結節性筋病変では第一候補ではありません。
e|最も考える
両下肢の多発筋内集積と腫瘤が合います。Gaだけで確定せずMRI・生検と感染等の除外を合わせます。
判断のポイント
両下肢の触知腫瘤に一致して多発性のGa集積があり、筋・軟部サルコイドーシスを優先する。
鑑別・注意点
Ga集積は炎症・腫瘍に非特異的で、リンパ腫も腫瘤を作り得るため、旧説明の腫瘤を形成するのはサルコイドーシスだけという消去法は用いない。MRIで病変を評価し、適切な部位の生検と感染等の除外を合わせる。
診断専門医 2013年度 問77
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問77
解答例:cを優先(a等との確定鑑別は保留)
選択肢別の解説
a|原因として比較
食事によるインスリン分泌でも筋集積が増すため、運動との鑑別には前処置の確認が必要です。
b|この像だけでは判定不可
減弱補正の有無は補正前後とCTを比較します。筋に沿う集積だけでは判定できません。
c|第一候補・確定保留
使用筋群に沿う上肢・下肢集積や左右差は運動を支持します。ただし食事・インスリン等との区別は保留します。
d|比較する
高血糖はFDG分布に影響し、治療用インスリンも筋集積を増やします。画像だけで糖尿病や管理状態を確定しません。
e|根拠不足
遅延撮像という時間のみで使用筋群に沿う強い集積を説明する根拠はありません。
判断のポイント
上肢・下肢など使用筋群に沿う集積と左右差があり、検査前の運動を優先する。
鑑別・注意点
食事や直前のインスリンも筋集積を増加させる。脳・心筋の集積だけで原因を断定せず、食事・運動・投薬・血糖を確認する。減弱補正の有無は補正前後画像・CTとの対応から評価し、筋集積だけで決めない。
診断専門医 2013年度 問78
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問78
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も考える
左肺尖部の強い集積性病変と副腎領域の異常集積から肺癌を優先します。組織確認とCTで病期を詰めます。
b|重要な鑑別
膿瘍でも辺縁高集積と中心低集積を生じるため、リング状集積を癌特異的とはしません。
c|重要な鑑別
活動性結核はFDG高集積を示し肺癌に似るため、形態・症状・微生物検査で区別します。
d|非典型
肺病変から肝原発とは推定しません。肝に明瞭な原発所見があるかCT等で確認します。
e|非典型
腎原発を示す所見が乏しく、肺の主病変と副腎候補を優先します。尿路の生理的集積に注意します。
判断のポイント
左肺尖部の中心低集積を伴う強い病変と右副腎領域の集積を認め、肺癌と副腎転移を第一候補とする。
鑑別・注意点
PETの冠状断像のみでは感染・炎症性肺病変や良性副腎病変を完全には除外できない。CT形態、病変の連続性、既往と必要な組織診断で確認する。SUVやリング状集積を悪性特異的としない。
診断専門医 2013年度 問79
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問79
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|正しい
骨格に沿う目立つびまん性の骨髄集積を認め、不適格分布の評価項目です。
b|誤り
左上腹部の濃い集積は位置・形態から脾臓をまず確認し、左腎と読み替えません。
c|正しい
明らかな骨髄過集積から、当時の治療前分布基準では不適格と判定します。
d|不適切
不適格分布なら90Y製剤は投与しません。単に慎重投与へ変更する対応ではありません。
e|不要な追加を優先しない
すでに明らかな不適格分布があるため、追加像を待って適格扱いにする根拠はありません。2013年当時の手順として扱います。
判断のポイント
骨髄への目立つびまん性集積を認め、90Y標識抗体治療前の不適格生体内分布と判定する。
鑑別・注意点
左上腹部の強い集積は左腎と決めず脾臓との位置関係を確認する。不適格分布なら慎重に投与するという対応ではなく、90Y製剤を投与しない。2013年当時の111In分布確認の手順と、現在の各国での製剤・承認・供給状況は区別する。
診断専門医 2013年度 問80
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問80
解答例:c
選択肢別の解説
a|集積し得るが非典型
筋炎症にも集積し得ますが、本像の骨格分布と障害筋の強い集積から骨親和性製剤を優先します。
b|非典型
糸球体濾過と尿路排泄を主に評価する製剤で、骨格と傷害筋の集積分布を説明しません。
c|最も考える
骨集積に加えて障害筋内のカルシウム代謝等に関連する強い骨外集積が合います。
d|非典型
心筋・血流のある組織等に集積しますが、本像の骨格描出を含む分布とは異なります。
e|非典型
骨髄等の分布を評価する製剤ですが、今回の骨親和性分布と傷害筋への強い集積ではMDPが合います。
判断のポイント
骨の分布に加え、両肩周囲など障害筋に著明な軟部集積を認める。骨親和性製剤99mTc-MDPによる所見が合う。
鑑別・注意点
障害筋内のカルシウム代謝等に関連して骨外集積を生じる。筋集積自体はMDPに限らずGa等でも報告され、分布と検査目的を合わせ製剤を推定する。診断・重症度はCK、ミオグロビン、腎機能・電解質等に基づき、シンチの実施を必須としない。
コメント
2013年診断専門医試験の22番ですが、「すぐに役立つ胸部CT診断マニュアル」p.165 に同一症例が載っていました。気管支内外にあるのはiceberg lesionというそうです。
2013年診断専門医試験53番ですが,adではないでしょうか.
この文献に非常に類似した腫瘤がみられます.成人例も珍しくないようです.
岡屋智久,他:成人の巨大肝間葉性過誤腫の 1 例.日本消化器外科学会雑誌 2011;44(5):526-532.
2013年診断専門医試験30番ですが,d(マイコプラズマ肺炎)ではないでしょうか?
右肺上葉に小葉中心性に分布する複数の淡い結節影を認め、周囲とのコントラストは高くないので、マイコプラズマ肺炎と思うのですが、どうでしょうか
70の解説にある山陽核医学カンファレンスのURLに飛んだらウイルスを仕込まれそうなページに飛びました。
リンクは外したほうが良いと思います。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。