この年度の出題傾向
2017年度の掲載解説は80問で、このうち画像診断分野の58問を臓器・主題別に集計しました。内訳では胸部・心血管16問、脳・脊髄・頭頸部10問、泌尿生殖・骨盤・副腎後腹膜8問が多く、IVR・手技・画像技術・多臓器その他の構成比は全年度の年別平均より2.4ポイント高い値です。IVRや撮像技術は対象臓器と重複計上せず別群とし、複合題は主題に基づく便宜分類を含みます。
臓器別の比較は画像診断分野内の割合で行い、21年度の年別構成比の平均と比較しています。複合題は主題一つに分類した当サイトの集計で、公式配点ではありません。境界が曖昧な問題は便宜的な分類を含みます。
画像診断以外の内訳:核医学16問、治療1問、共通5問。
画像診断の臓器・主題別内訳を見る
| 臓器・主題 | 問題数 | 診断分野内の割合 | 年平均との差 |
|---|---|---|---|
| 脳・脊髄・頭頸部 | 10問 | 17.2% | -1.0ポイント |
| 胸部・心血管 | 16問 | 27.6% | -1.9ポイント |
| 肝胆膵・脾 | 6問 | 10.3% | -2.1ポイント |
| 消化管・腹膜 | 4問 | 6.9% | -0.8ポイント |
| 泌尿生殖・骨盤・副腎後腹膜 | 8問 | 13.8% | +0.8ポイント |
| 骨・関節・軟部 | 7問 | 12.1% | +2.0ポイント |
| 乳腺 | 3問 | 5.2% | +0.6ポイント |
| IVR・手技・画像技術・多臓器その他 | 4問 | 6.9% | +2.4ポイント |
放射線科診断専門医・2017年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月19日:全80問を改訂しました。解答例は非公式です。問29・53・56は根拠の重なりや旧解答との不整合があり、確定を保留しています。問55・68・77は画像・臨床条件による解釈の範囲を記載しました。
解答作成にご協力いただいたふらふら帝国先生、KH先生、K先生、N先生に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
問題番号から選ぶ
診断専門医 2017年度 問1
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問1
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
表面付近のビルドアップ後も深部へ緩徐に減衰する光子型の曲線で、飛程末端の急峻なピークがありません。
b|第一候補ではない
最大線量後も深部へ尾を引く光子型の分布で、陽子の有限飛程を示す形とは異なります。
c|第一候補ではない
比較的広い最大域から急速に減衰する電子線型で、鋭いBragg peakとは異なります。
d|最も適合する
飛程末端のBragg peakと、その先でほぼ線量が消える分布が支持します。臨床の拡大Bragg peakとは区別します。
e|第一候補ではない
入口線量が相対的に低く、ピーク後に破砕粒子の尾を伴う炭素線型として読みます。
判断のポイント
深部で急峻なBragg peakを形成し、その先で線量がほぼ消失する曲線dが陽子線に合う。光子の緩徐な減衰、電子線のより広い最大域と区別する。
鑑別・注意点
同じ飛程に合わせた炭素線では入口線量が相対的に小さく、ピーク後に核破砕による尾が残ることがある。図は単一エネルギーの模式的な深部線量分布で、臨床の拡大Bragg peakやRBE加重線量と同一には扱わない。
診断専門医 2017年度 問2
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問2
解答例:b
選択肢別の解説
a|正しい
通常のSEは90度励起と180度再収束を組み合わせます。
b|誤り
通常のGREは180度RF再収束ではなく傾斜磁場の反転でエコーを形成します。
c|正しい
一回の励起後に複数の再収束パルス・エコーを用いて異なる位相エンコードを収集します。
d|正しい
拡散感受性を持たせるため動き検出傾斜磁場を加え、分子移動による信号変化を利用します。
e|正しい
通常T2強調ではT2差を反映する長いTEを用い、T1強調の短いTEと区別します。
判断のポイント
通常のGREは180度のRF再収束パルスではなく、傾斜磁場の反転でエコーを作る。SEの90度励起・180度再収束と区別し、bを誤りとして選ぶ。
鑑別・注意点
GREは小さなフリップ角を使うことが多いが、常に90度未満とすることを定義にはしない。FSEは一回の励起後に複数エコーで異なる位相エンコードを収集して高速化する。RFを何度も照射すること自体が速さの説明ではない。
診断専門医 2017年度 問3
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問3
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|正しい
99Moのβ壊変から99mTcが生成するため、親娘の関係です。
b|誤り
約6時間は99mTc自身の半減期で、99Moの約66時間とは異なります。
c|誤り
主なγ線は約0.140MeVです。壊変図の近接準位の値を加算して光子エネルギーにしません。
d|誤り
99Tcは長寿命ですが放射性で、β壊変して99Ruになります。長寿命と安定を混同しません。
e|概ね正しい
親の方が長寿命で娘が蓄積し、1日程度で過渡平衡に近付きます。分離直後から厳密に成立するわけではありません。
判断のポイント
99mTcは99Moの娘核種で、99Moの約66時間に対して99mTcは約6時間と短い。娘核種が蓄積した後は放射能比がほぼ一定となり、親の壊変に従って減衰する過渡平衡に近づく。
鑑別・注意点
約6時間は99mTc自身の半減期であり、99Moからの生成過程の半減期ではない。主なγ線は約140 keVで、99Tcは長寿命の放射性核種としてβ壊変し99Ruとなる。過渡平衡は親娘の放射能が厳密に等しい状態ではない。
診断専門医 2017年度 問4
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問4
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
本人の診療連携では画像と患者を正確に対応させる必要があり、目的を問わず一律に匿名化する処理は不適切です。
b|条件付きで適切
身元確認後に正式情報へ修正します。仮名との対応と変更履歴を保ち誤結合を防ぎます。
c|条件付きで適切
患者同定を確認して院内IDへ対応付けます。元施設IDと変更履歴を保持して追跡可能にします。
d|条件付きで適切
通常の識別情報だけで区別困難な場合に追加情報を使います。必要範囲に限り運用を定めます。
e|条件付きで適切
同一患者であることを確認して重複情報を統合し、元IDとの対応と監査記録を残します。
判断のポイント
患者本人の診療を引き継ぐ画像提供では、送付先で本人と画像を確実に対応させる必要がある。目的を問わず一律に匿名化するというaは適切でない。
鑑別・注意点
研究・教育目的の匿名化と診療連携を区別する。患者ID付け替えや重複ID統合では同定根拠、元情報との対応、変更履歴を保ち、誤結合を防止する。仮名患者や双子の識別も、必要な範囲の情報を用い運用責任を明確にする。
診断専門医 2017年度 問5
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問5
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|誤り
診療録を含む医療情報が対象で、医師が作成したという理由で対象外にはなりません。
b|正しい
改訂を踏まえ最新版を確認する必要があります。試験当時の説明と現行版の補足は区別します。
c|誤り
外部委託でも医療機関側の管理・監督責任が消えるわけではなく、受託者だけへ移りません。
d|正しい
提供先の権限や利用目的などの正当性を確認し、適切な範囲・方法で提供します。
e|誤り
受領後の管理には受領側の責任もあります。提供側だけへ一律に帰属させる説明は不適切です。
判断のポイント
安全管理の規定は改訂されるため最新版を確認する。第三者への情報提供では、提供側が利用目的・権限等の正当性を確認する必要がある。
鑑別・注意点
診療録も対象となり、外部委託しただけで医療機関側の管理責任が消えるわけではない。一方、提供後の情報管理には受領側の責任もあり、提供側だけに一律に帰属するとはしない。出題当時の制度と現在の改訂版を区別する。
診断専門医 2017年度 問6
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問6
解答例:b
選択肢別の解説
a|鑑別となる
銅代謝異常では基底核や脳幹・小脳などに信号異常を来し得ます。歯状核所見だけで確定せず全脳と検査を合わせます。
b|相対的に考えにくい
脳下垂・硬膜増強・静脈うっ血などを評価する病態で、この対称性歯状核高信号の典型鑑別ではありません。
c|鑑別となる
小脳歯状核周囲の対称性信号異常を生じ得ます。腱黄色腫や若年白内障、代謝検査で確認します。
d|鑑別となる
NF1の局所信号異常は小脳・脳幹などにも生じ、臨床所見と分布を合わせて比較します。
e|鑑別となる
両側歯状核の対称性T2高信号は代表的分布です。投与量・期間と中止後経過を確認します。
判断のポイント
両側小脳歯状核周囲に対称性T2高信号を認める。代謝性・薬剤性疾患などの分布で、低髄圧症候群はこの所見の典型的な鑑別ではない。
鑑別・注意点
メトロニダゾール脳症、脳腱黄色腫症、Wilson病、NF1の信号異常等を臨床背景と全脳分布から比較する。低髄圧では脳下垂、硬膜増強、静脈うっ血等を評価する。一断面の歯状核高信号だけで個々の代謝疾患を確定しない。
診断専門医 2017年度 問7
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問7
解答例:d
選択肢別の解説
a|正しい
慢性の静脈還流異常などに伴い患側脳実質の萎縮を来し得ます。
b|正しい
同側脈絡叢の腫大と増強がみられることがあり、軟膜病変と合わせて評価します。
c|正しい
皮膚の毛細血管奇形と中枢神経・眼病変などを伴う神経皮膚症候群です。
d|誤り
出生直後に石灰化が明瞭とは限りません。乳児期から経時変化し得るため、特定年齢以降だけと固定もしません。
e|典型的関連
前額部・上眼瞼を含む顔面毛細血管奇形を伴うことがあります。皮膚病変なしの型もあり全例必須ではありません。
判断のポイント
片側の皮質・皮質下石灰化、萎縮、軟膜増強と脈絡叢腫大があり、Sturge-Weber症候群が合う。石灰化が生下時から多いとするdが誤りとなる。
鑑別・注意点
出生直後には石灰化が目立たないことがあり、CT陰性だけで脳病変を除外できない。造影MRIや磁化率画像等を臨床状況に応じ評価する。旧説明の「5歳以降」と年齢を固定した記載は避け、乳児期から変化し得る経時性を示す。
診断専門医 2017年度 問8
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問8
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
関連動脈瘤もあり得ますが、血腫に接する蛇行血管群ではAVMを優先し血管造影で構築を確認します。
b|最も適合する
血腫に接する蛇行性の無信号血管構造が短絡性血管奇形を支持します。nidusと流入・流出路を確認します。
c|第一候補ではない
通常の梗塞は支配領域の拡散異常が中心で、血腫と蛇行血管群を説明する第一候補ではありません。
d|条件・追加確認が必要
出血性転移も鑑別ですが、増強する腫瘤や原発癌情報が必要です。本例では血管構造を重視します。
e|条件・追加確認が必要
出血は共通しますが、通常は混在信号とヘモジデリン縁が主体で、高流量血管群ではAVMを優先します。
判断のポイント
右側頭葉の血腫に接して、T2で蛇行する無信号の血管構造を認め、脳動静脈奇形からの出血を考える。
鑑別・注意点
亜急性血腫はT1高信号を示し得るが、出血時期や血管構築をこの二枚だけで確定しない。CTA・MRA、必要時DSAでnidus、流入動脈、流出静脈や関連動脈瘤を確認する。単に血腫があるという理由で海綿状血管奇形と決めない。
診断専門医 2017年度 問9
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問9
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
髄膜の線状・結節状増強が手掛かりで、静脈洞内の欠損と局所実質障害の組合せとは異なります。
b|第一候補ではない
充実性腫瘤と強い拡散異常・増強が代表で、この静脈洞内欠損を主とする像には劣ります。
c|最も適合する
上矢状静脈洞の充盈欠損と実質の拡散異常、悪性腫瘍背景が整合します。MRV/CTVなどで確認します。
d|第一候補ではない
皮質・線条体の広い灰白質分布を評価しますが、静脈洞閉塞を示唆する所見とは合いにくい候補です。
e|第一候補ではない
免疫抑制下の白質病変が中心で、静脈洞の充盈欠損と局所静脈性障害の第一候補ではありません。
判断のポイント
左前頭葉の拡散異常と、造影矢状断で上矢状静脈洞の充盈欠損を疑う所見がある。悪性腫瘍・化学療法という血栓リスクも合わせ、静脈洞血栓症を優先する。
鑑別・注意点
DWI高信号だけで動脈性梗塞とせず、ADCと病変の静脈灌流域、出血、浮腫を確認する。静脈洞内欠損は正常構造や撮像条件と比較し、MRV・CTV等で裏付ける。提示だけで原因薬や凝固異常の型までは確定しない。
診断専門医 2017年度 問10
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問10
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
細かな異常脳回はあり得ますが、髄膜瘤と後頭蓋窩形態を含む全体を単独では説明しません。
b|第一候補ではない
前脳分離不全が中心で、左右半球が分かれ後脳の形態異常を伴う本例とは異なります。
c|第一候補ではない
片側半球の著明な肥大が中心で、今回の分布と髄膜瘤背景とは異なります。
d|最も適合する
髄膜瘤との強い関連と脳回配列・後脳形態異常が支持します。小後頭蓋窩と下垂は矢状断で確認します。
e|第一候補ではない
後頭蓋窩拡大と第四脳室・虫部異常が基本で、Chiari IIの小後頭蓋窩とは方向が異なります。
判断のポイント
脊髄髄膜瘤の既往に、大脳半球内側の脳回配列異常と小脳が脳幹周囲へ回り込む形態を伴い、Chiari II型奇形を考える。
鑑別・注意点
脳梁形成異常は合併し得るが、今回の二断面だけで脳梁全体の形成を確定しない。小さな後頭蓋窩と後脳の下垂は矢状断等で確認する。Dandy-Walker奇形の後頭蓋窩拡大・小脳虫部異常とは全断面で比較する。
診断専門医 2017年度 問11
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問11
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
血管支配に沿う領域より、皮質と線条体の灰白質に分布するリボン状異常が目立ちます。
b|第一候補ではない
視神経・脊髄や特定脳領域の炎症が中心で、この皮質・線条体分布の第一候補ではありません。
c|条件・追加確認が必要
感染性脳炎も拡散異常を来しますが、側頭葉内側・島中心より皮質リボンと尾状核の分布を重視します。
d|最も適合する
血管支配を越える皮質リボンと線条体のDWI異常が支持します。ADCと経過、髄液RT-QuIC等で確認します。
e|条件・追加確認が必要
血管支配を越える皮質病変は共通しますが、乳酸や臨床背景が必要です。今回の尾状核を含む像ではCJDを優先します。
判断のポイント
左優位の大脳皮質にリボン状のDWI高信号を認め、尾状核にも信号異常を伴う。血管支配に一致しない灰白質の分布から、Creutzfeldt-Jakob病を考える。
鑑別・注意点
症状を自覚して3日という情報だけで病変の発症時期を固定しない。ADCで拡散制限を確認し、発作後変化、代謝性脳症、感染等を除外する。MRI単独で確定せず、経過、髄液RT-QuIC等を診断基準と照合する。
診断専門医 2017年度 問12
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問12
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|関連する
B12欠乏は巨赤芽球性・大球性貧血を来し得ます。ただし貧血がなくても脊髄障害は起こり得ます。
b|関連する
胃切除後は内因子減少などによるB12吸収障害が原因になり、数年後に欠乏することもあります。
c|直接の代表的関連ではない
鉄欠乏による小球性変化とB12欠乏性脊髄症は異なります。混合欠乏では血算だけで見逃さないようにします。
d|直接の代表的関連ではない
AQP4抗体は視神経脊髄炎スペクトラムの指標で、対称性後索病変のB12欠乏を示す指標ではありません。
e|特異的関連ではない
リンパ増殖性・炎症性病態などで上昇する非特異的指標で、B12欠乏の確認には使いません。
判断のポイント
頸髄後索に左右対称のT2高信号があり、横断像で逆V字状を示す。ビタミンB12欠乏による亜急性連合性脊髄変性症が合い、胃切除歴と大球性貧血が関連する。
鑑別・注意点
後索障害は深部感覚低下や感覚性失調の原因となる。血清B12、必要に応じメチルマロン酸等で評価し、銅欠乏なども比較する。貧血や大球性変化が目立たないB12欠乏もあるため、血算正常だけで除外しない。
診断専門医 2017年度 問13
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問13
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
髄内腫瘤や局所脊髄腫大、出血などを評価します。長い浮腫と表面蛇行血管では静脈うっ血を優先します。
b|第一候補ではない
通常は短く偏在する髄内病変が手掛かりで、長軸病変と表面flow voidの組合せには劣ります。
c|第一候補ではない
神経鞘由来腫瘍や脊椎変化などを評価する病態で、長い髄内浮腫と蛇行する表面血管とは異なります。
d|第一候補ではない
局所混在信号と磁化率低信号が代表で、表面血管を伴う広い静脈うっ血性病変とは異なります。
e|最も適合する
長い髄内T2異常と表面の蛇行血管が静脈うっ血性脊髄症を支持します。瘻孔位置は脊髄血管造影で確認します。
判断のポイント
胸髄に長い範囲のT2高信号を認め、脊髄表面に蛇行する血管のflow voidを伴う。進行性脊髄症と合わせ、硬膜動静脈瘻による静脈うっ血性脊髄障害を優先する。
鑑別・注意点
脊髄浮腫の高さがシャント部位とは限らない。造影MRI・MRAは局在推定を助けるが、確定と治療計画には脊髄血管造影で流入動脈、瘻孔、静脈還流を確認する。髄内腫瘤やnidusが明らかでない点も鑑別に使う。
診断専門医 2017年度 問14
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問14
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|代表的ではない
IgG4関連病変の発生はあり得ても、選択肢内の頻度の高い臓器として膵・唾液腺を優先します。
b|関連頻度が高い
1型自己免疫性膵炎はIgG4関連疾患の代表的臓器病変です。本例に実在するとまでは画像からいえません。
c|代表的ではない
今回想定するIgG4関連疾患で、膵・唾液腺と同等の代表的高頻度病変としては選びません。
d|代表的ではない
両側涙腺病変から想定するIgG4関連疾患の代表的臓器としては優先しません。
e|関連頻度が高い
IgG4関連唾液腺炎は涙腺病変と合併し得ます。血清・全身所見・組織で疾患を確認します。
判断のポイント
両側涙腺が腫大しており、IgG4関連涙腺炎を想定する。IgG4関連疾患では自己免疫性膵炎や唾液腺炎を合併し得るため、膵臓と唾液腺を選ぶ。
鑑別・注意点
両側涙腺腫大だけではIgG4関連疾患を確定できない。Sjögren症候群、リンパ腫、サルコイドーシス等と比較し、血清所見、全身画像、必要時の組織診断を合わせる。画像で見えない膵病変まで本例に存在すると断定しない。
診断専門医 2017年度 問15
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問15
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
通常は浸潤性の舌病変を評価し、正中舌根の境界明瞭・単純高吸収の均一腫瘤では他候補を優先します。
b|第一候補ではない
脂肪・石灰化・囊胞などの混在が手掛かりで、甲状腺様の高吸収と均一増強とは異なります。
c|条件・追加確認が必要
強い血流は共通しますが、正中舌根の単純高吸収を伴う充実性病変では異所性甲状腺を優先します。
d|最も適合する
舌根正中の単純高吸収・強い増強が甲状腺組織に整合します。頸部甲状腺の有無と機能も確認します。
e|第一候補ではない
充実性増強病変にはなりますが、正中舌根の甲状腺様高吸収の第一候補ではありません。
判断のポイント
舌根部正中の境界明瞭な充実性腫瘤は、単純CTで筋より高吸収を示し、造影で強く増強される。位置と甲状腺組織らしい吸収値から舌根部異所性甲状腺が合う。
鑑別・注意点
ヨード含有による単純CT高吸収が手掛かりとなる。頸部本来の位置の甲状腺の有無と機能を評価し、必要に応じシンチグラフィで機能性組織を確認する。単純CT高吸収だけで病理確定や悪性の否定はしない。
診断専門医 2017年度 問16
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問16
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|正しい
成長板の拡大、骨幹端の杯状変形と毛羽立ちが石灰化障害によるくる病を支持します。
b|誤り
全身性骨硬化ではなく短い長管骨と骨盤形態が目立ち、軟骨無形成症型の像です。
c|誤り
細い骨の弯曲と骨折が目立ち、軟骨無形成症の短縮形態より骨形成不全症を考えます。
d|支持しない
頸部の骨折だけで線維性骨異形成に決めません。特徴的な基質や病変範囲の追加確認が必要です。
e|正しい
指節骨皮質の骨膜下吸収はPTH過剰を支持します。Ca・P・腎機能と合わせ病型を判断します。
判断のポイント
Aの成長板拡大と骨幹端の杯状変形・毛羽立ちはくる病に合う。Eの指節骨皮質の骨膜下吸収は副甲状腺機能亢進症の手掛かりとなる。
鑑別・注意点
Bは短い長管骨等から軟骨無形成症を、Cは骨の弯曲と骨折等から骨形成不全症を考える。Dの大腿骨頸部骨折だけで線維性骨異形成とせず、すりガラス状基質等を確認する。Eから原発性・続発性の区別まで決めずCa、P、PTH、腎機能を合わせる。
診断専門医 2017年度 問17
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問17
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
神経との連続性やtarget signなどが手掛かりで、腱鞘沿いの強い磁化率低信号では他候補を優先します。
b|条件・追加確認が必要
線維性病変も低T2ですが、腱鞘との関係と著しいbloomingではヘモジデリン含有病変を優先します。
c|条件・追加確認が必要
血液成分による低信号はあり得ますが、慢性血腫に必要な経過と形態を確認し、腱鞘性腫瘍を優先します。
d|最も適合する
腱鞘に沿う分葉状腫瘤とT2*の強い低信号がヘモジデリンを支持します。確定は病理によります。
e|第一候補ではない
石灰化・軟骨石灰化をCT等で評価する病態で、提示された腱鞘性腫瘤と磁化率の第一候補ではありません。
判断のポイント
屈筋腱に沿う分葉状腫瘤に低信号成分があり、T2*強調像で強い磁化率効果を示す。ヘモジデリンを含む腱鞘巨細胞腫が合う。
鑑別・注意点
腱鞘との位置関係と信号の組合せが重要で、T2低信号のみで確定しない。線維性病変や慢性血腫でも低信号を示し得る。現在の腱滑膜巨細胞腫という分類を踏まえ、局在型・びまん型や骨浸食、広がりを評価する。
診断専門医 2017年度 問18
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問18
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|候補となる
骨膜反応と髄内・周囲浮腫は感染で起こります。発熱・炎症所見、培養、膿瘍の有無で確認します。
b|第一候補ではない
明らかな侵襲的破壊・腫瘍骨形成や大きな軟部腫瘤に乏しく、まず感染・反復荷重を考えます。
c|第一候補ではない
前方皮質の境界明瞭な多房性病変などが代表で、今回の浮腫と骨膜反応主体の像とは異なります。
d|条件・追加確認が必要
小児の疼痛性骨病変として残りますが、明瞭な溶骨病変などを確認し、提示像では感染・ストレスを優先します。
e|候補となる
反復荷重で骨膜反応と髄内浮腫を生じ得ます。負荷歴・圧痛と骨折線を全断面で確認します。
判断のポイント
脛骨遠位骨幹部に骨膜反応があり、MRIで骨髄・骨膜周囲の浮腫性信号を認める。明らかな腫瘍性基質や大きな軟部腫瘤がなく、骨髄炎と疲労骨折を鑑別に挙げる。
鑑別・注意点
画像だけで感染と機械的ストレスを確定的に分けない。発熱・炎症反応、圧痛、運動や反復負荷の経過、骨折線、膿瘍等を確認する。腫瘍性病変も非典型的経過なら再評価し、旧解説の空欄を鑑別の根拠で補う。
診断専門医 2017年度 問19
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問19
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
破壊性病変や腫瘍骨形成と軟部進展が手掛かりで、片側皮質に沿う連続硬化とは異なります。
b|第一候補ではない
浸潤性髄内病変が代表で、長軸方向の流蝋状皮質肥厚の第一候補ではありません。
c|第一候補ではない
原発癌や多発性を調べますが、片側皮質を流れるような硬化形態では他候補を優先します。
d|最も適合する
片側に偏る長軸方向の厚い骨硬化と流蝋状外形が特徴的です。関節拘縮や軟部病変も評価します。
e|第一候補ではない
通常は溶骨・骨破壊性病変を評価する病態で、この連続した皮質硬化パターンとは異なります。
判断のポイント
脛骨の片側に偏った長軸方向の厚い骨硬化があり、蝋が流れ落ちるような外形を示す。メロレオストーシスに特徴的なパターンである。
鑑別・注意点
悪性腫瘍の浸潤性骨破壊や腫瘍性骨形成とは、分布、皮質の連続性、軟部成分を比較する。この疾患では関節拘縮や軟部組織病変を伴うことがあるが、典型的な蝋状像を全例に必須とはしない。
診断専門医 2017年度 問20
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問20
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
血管腔や高T2成分、静脈石などが手掛かりで、筋と脂肪の縞状混在を主体とする位置特異的病変とは異なります。
b|第一候補ではない
感染性病変や膿瘍を評価しますが、肩甲骨下の脂肪・線維成分の縞状構造は別病態を支持します。
c|第一候補ではない
滑液包に沿う液体貯留が中心で、筋様線維組織と脂肪が交互に並ぶ腫瘤とは異なります。
d|条件・追加確認が必要
脂肪を含む腫瘍は鑑別ですが、典型部位と縞状構造では弾性線維腫を優先します。非典型増大は再評価します。
e|最も適合する
肩甲骨下と胸壁の間に筋様成分と脂肪が縞状に混在し、特徴的部位・構造が整合します。
判断のポイント
肩甲骨下部と胸壁の間に、筋と同程度の成分と線状の脂肪成分が交互に混在する腫瘤を認める。特徴的な位置と縞状構造から弾性線維腫が合う。
鑑別・注意点
高齢女性に多く、両側性の場合もある。典型像では画像診断が有力だが、急速な増大や非典型的な位置・成分があれば他の軟部腫瘍を評価する。脂肪を含むという一点だけで脂肪肉腫とはしない。
参考文献
診断専門医 2017年度 問21
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問21
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
時間経過で辺縁に骨化するzonal phenomenonなどを評価する病態で、多発筋内の星芒状中心とは異なります。
b|第一候補ではない
筋膜に関係する急速な局所増大が代表で、筋内多発病変とdark star様中心では他候補を優先します。
c|第一候補ではない
広い筋浮腫や壊死を評価しますが、結節内の星芒状線維化パターンとは異なります。
d|第一候補ではない
蛇行血管や血液成分、静脈石が手掛かりで、中心線維化と周辺増強という構造には劣ります。
e|最も適合する
複数筋内病変の星芒状低信号中心と周辺増強が結節型筋サルコイドを支持します。全身所見と組織で確認します。
判断のポイント
下腿筋内に複数の病変があり、中心の星芒状低信号と周辺のT2高信号・造影増強を認める。線維化を中心に持つ結節型筋サルコイドーシスのdark starのパターンに合う。
鑑別・注意点
低信号中心を石灰化や血管腔と直ちに決めない。全身のサルコイド病変や検査所見と照合し、必要時は生検で確認する。特徴的な像でも感染や他の肉芽腫性疾患の除外が必要となる。
参考文献
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2017年度 問22
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問22
解答例:b
選択肢別の解説
a|断定できない
不整な肺野変化だけで置換性発育癌を確定しません。局所の経時変化や独立した腫瘤を検索します。
b|最も適切
上肺気腫と下肺線維化の組合せは喫煙と強く関連します。推定にとどめ問診で確認します。
c|誤り
膠原病に関連するCPFEもあり、気腫の存在から膠原病を否定しません。
d|病歴として有用
家族歴は確認すべきですが、この画像から遺伝性を最も強く示すわけではなく、選択上は喫煙歴が優先されます。
e|誤り
気腫と線維化の影響で肺気量・一秒率が比較的保たれ、拡散能低下が目立つことがあります。高度閉塞は必須ではありません。
判断のポイント
上肺野の気腫性変化と下肺野の胸膜下線維化・蜂巣肺を組み合わせると、気腫合併肺線維症を考える。喫煙との関連が強いため、喫煙者と予想する選択が最も合う。
鑑別・注意点
喫煙歴は問診で確認する。気腫と線維化の影響が相殺され肺気量や一秒率が比較的保たれても、拡散能は著しく低下し得る。高度閉塞を必須とせず、膠原病関連例も除外しない。画像だけで肺癌の存在や家族歴を断定しない。
診断専門医 2017年度 問23
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問23
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
結節周囲のすりガラスと持続発熱、培養・血中抗原陽性は侵襲性病変を優先する根拠です。未提示の宿主因子や病理も確認します。
b|第一候補ではない
既存空洞内の菌球が中心で、今回の多発結節・浸潤影と周囲すりガラスを第一には説明しません。
c|条件・追加確認が必要
亜急性侵襲性病変として重なる領域がありますが、宿主・進行速度・組織侵襲を確認せず病型を固定しません。
d|第一候補ではない
通常3か月以上の症状・経時空洞変化などを確認する病型で、今回の1か月経過と結節性像では他候補を優先します。
e|第一候補ではない
喘息・感作と粘液栓などが重要で、抗原・抗体陽性だけでアレルギー性病型にはしません。
判断のポイント
多発結節・浸潤影に周囲のすりガラス影があり、発熱が続き、培養と血中抗原が陽性である。提示された選択肢では侵襲性肺アスペルギルス症を優先する。
鑑別・注意点
halo signは血管侵襲の手掛かりだが特異的ではない。好中球減少や免疫抑制の背景は提示されておらず補わない。抗体陽性だけで慢性型とせず、慢性空洞性では通常3か月以上の症状・画像変化や空洞等を確認する。確定度は宿主因子、BAL、病理等と合わせる。
診断専門医 2017年度 問24
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問24
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
気腫は壁が乏しい低吸収が代表で、壁を持つ不整な多発囊胞と小結節の組合せとは異なります。
b|第一候補ではない
上肺優位結節や塊状線維化・石灰化節が手掛かりで、不整囊胞主体の像では他候補を優先します。
c|第一候補ではない
リンパ路性結節が代表で、大小不揃いの不整囊胞主体の像は別病態を支持します。
d|第一候補ではない
比較的均一な円形薄壁囊胞が典型で、男性の不整囊胞・結節の組合せではLCHを優先します。
e|最も適合する
大小不揃いの不整形囊胞と結節の混在が支持します。喫煙と全肺分布を確認します。
判断のポイント
大小不揃いで不整形の囊胞が多発し、小結節も混在する。成人男性の肺Langerhans細胞組織球症を考える。
鑑別・注意点
喫煙との関連を確認し、全肺で上中肺野優位と肋骨横隔膜角の比較的な温存を評価する。LAMの比較的均一な円形薄壁囊胞や、壁の乏しい気腫との違いを整理する。一断面から全肺の分布を決めつけない。
参考文献
診断専門医 2017年度 問25
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問25
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
中枢性腫瘤とリンパ節などを評価しますが、肺胞性コンソリデーションが広がる本例には劣ります。
b|条件・追加確認が必要
CT angiogram signを呈し得る鑑別です。画像だけで除外せず臨床・病理と合わせます。
c|第一候補ではない
隔壁・気管支血管束の肥厚が中心で、広い肺胞充填性陰影を主とする今回とは異なります。
d|最も適合する
肺炎様コンソリデーションと内部の血管明瞭化は粘液性腺癌を支持します。ただし特異所見ではなく病理確認が必要です。
e|条件・追加確認が必要
感染も鑑別ですが、気道病変と経過・治療反応を確認し、持続する肺炎様病変では腫瘍を検討します。
判断のポイント
右下葉の広いコンソリデーション内に気管支透亮像があり、造影で低吸収の実質内を血管が明瞭に走る。肺炎様に広がる浸潤性粘液腺癌が選択肢として合う。
鑑別・注意点
CT angiogram signは粘液性病変を示唆するが、肺炎、リンパ腫、無気肺等にもみられ特異的ではない。感染経過や治療反応を含め評価し、病理で確定する。旧分類の細気管支肺胞上皮癌と現在の浸潤性粘液腺癌をそのまま同義にはしない。
診断専門医 2017年度 問26
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問26
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
粉塵曝露と上肺優位の結節などを確認する病態で、気管支拡張と分枝状の気道性粒状影には劣ります。
b|条件・追加確認が必要
小葉中心性結節は共通しますが、粘液性気道病変・気管支拡張を重視し、曝露や呼気所見を別に調べます。
c|第一候補ではない
呼気のair trappingやモザイク低灌流が代表で、今回の感染性気道陰影の組合せでは他候補を優先します。
d|適合する
喀痰・咳と気道性粒状影、気管支拡張が合います。副鼻腔炎歴と感染検査で確認します。
e|適合する
小葉中心性・分枝状結節と気管支壁肥厚は整合します。副鼻腔気管支症候群に含まれる病態で診断基準を確認します。
判断のポイント
小葉中心性の微細結節と分枝状陰影、気管支壁肥厚・拡張があり、喀痰と咳嗽の背景から慢性細気管支病変を考える。副鼻腔気管支症候群とびまん性汎細気管支炎が合う。
鑑別・注意点
両者は排他的な別疾患名ではなく、びまん性汎細気管支炎は副鼻腔気管支症候群に含まれる代表的病態となる。副鼻腔炎歴、呼吸機能、喀痰検査等を確認し、抗酸菌症等と鑑別する。CTだけで診断基準の全項目を満たすとはしない。
診断専門医 2017年度 問27
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問27
解答例:d
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
単独不整結節は癌も鑑別ですが、周囲にほどける微小結節の集簇では肉芽腫性病変を優先します。
b|条件・追加確認が必要
衛星結節を伴う結核も類似像になるため、galaxy signだけで除外せず微生物・臨床評価を行います。
c|第一候補ではない
石灰化結節や囊胞などを評価しますが、融合結節と周囲微小結節の形では他候補を優先します。
d|最も適合する
微小結節が集簇・融合し周囲へほどけるgalaxy signが支持します。リンパ路分布と全身・病理で確認します。
e|条件・追加確認が必要
気道散布性結節と気管支拡張などを調べます。提示像だけで感染を完全除外はしません。
判断のポイント
結節が集簇した主病変の周囲に小結節が散在し、境界が微小結節にほどけるgalaxy signのパターンを示す。サルコイドーシスを優先する。
鑑別・注意点
気管支血管束、葉間裂、胸膜等のリンパ路性分布や肺門・縦隔リンパ節を全体で確認する。galaxy signだけで確定せず、結核等の肉芽腫性病変や腫瘍との比較、必要時の組織診断を行う。
診断専門医 2017年度 問28
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問28
解答例:c
選択肢別の解説
a|優先度は低い
遺伝性病態も病歴で確認しますが、上肺粒状影・石灰化リンパ節からはまず粉塵曝露を調べます。
b|参考となる
喫煙関連病変の鑑別に有用ですが、今回のじん肺を疑う像では職業曝露の方が重要です。
c|最も重要
シリカ等の吸入曝露につながる具体作業、期間、防護、過去の職種まで確認します。
d|優先度は低い
感染鑑別には役立ちますが、じん肺を示唆する分布ではまず粉塵の職業曝露歴を確認します。
e|優先度は低い
抗原曝露の評価になりますが、この上肺粒状影・石灰化節では職業性粉塵を優先します。
判断のポイント
両上肺野優位の粒状影と石灰化を伴う肺門リンパ節があり、珪肺を含むじん肺を疑う。最も重要なのは粉じん曝露につながる職業歴である。
鑑別・注意点
職種だけでなく具体的な作業、シリカ曝露、期間、防護、過去の画像を確認する。卵殻状石灰化は手掛かりだが珪肺に特異的ではない。画像単独で確定せず、曝露と鑑別疾患の評価を合わせる。
診断専門医 2017年度 問29
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問29
解答例:dを第一候補とするが確定は保留
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
線維化、air trapping、曝露歴などを確認します。今回の気管支血管束・囊胞性変化だけで確定できません。
b|重要な鑑別
小葉中心性・気管支周囲結節とすりガラス影は重なります。隔壁肥厚だけで除外せず全身・病理で比較します。
c|第一候補ではない
肺胞出血と腎炎が手掛かりで、小結節・薄壁囊胞・間質性分布の組合せを第一には説明しません。
d|第一候補・確定保留
間質肥厚、結節、すりガラス、囊胞はMCDの肺病変として説明可能です。倦怠感だけでは足りず全身リンパ節・炎症・病理が必要です。
e|第一候補ではない
肺底・縦隔側の不整囊胞などが代表で、細かな結節・すりガラス・間質肥厚を主体とする像には劣ります。
判断のポイント
すりガラス影、小結節、気管支血管束・小葉間隔壁の肥厚と薄壁囊胞がみられ、多中心性Castleman病の肺病変として説明できる。
鑑別・注意点
濾胞性細気管支炎でも小葉中心性・気管支周囲結節やすりガラス影が出現する。旧コメントの争点は隔壁肥厚だけでは解決できず、倦怠感だけでCastleman病とは確定しない。全身リンパ節、CRP、免疫グロブリン、貧血等を確認し、必要なリンパ節・肺の病理と診断基準で区別する。
診断専門医 2017年度 問30
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問30
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一選択ではない
IL-6はMCD等で重要ですが、crazy-pavingから想定する肺胞蛋白症の代表的血清指標としてはKL-6を優先します。
b|第一選択ではない
扁平上皮癌等に関連する指標で、今回のびまん性肺胞性パターンからまず予想する指標ではありません。
c|第一選択ではない
サルコイドーシス等で上昇し得ますが、今回の主な画像パターンからは他の指標を優先します。
d|第一選択ではない
IgG4関連疾患は別の臨床・画像の組合せで評価し、crazy-pavingだけで上昇を予想しません。
e|最も適切
肺胞蛋白症ではKL-6が高値になり得ます。ただし他の間質性肺疾患でも上昇する非特異的指標です。
判断のポイント
すりガラス影の内部に平滑な小葉間隔壁・小葉内の線状影が重なるcrazy-paving patternがあり、肺胞蛋白症を考える。血清KL-6の上昇が予想される。
鑑別・注意点
KL-6高値は肺胞蛋白症に特異的ではなく、他の間質性肺疾患等でも上昇する。画像も感染、浮腫、出血等と共通するため、BAL所見や抗GM-CSF抗体等を臨床背景に応じ確認し、自己免疫性・続発性等を分類する。
診断専門医 2017年度 問31
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問31
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
感染も比較しますが、大量胸水排液6時間後という時間関係と同側肺陰影では再膨張性浮腫を優先します。
b|最も適合する
排液後短時間の再膨張肺に広い陰影が出現し、再膨張性肺水腫に整合します。非心原性でも起こります。
c|第一候補ではない
残る無気肺はあり得ますが、排液後に出現した広いすりガラス・浸潤影を主に説明する候補ではありません。
d|条件・追加確認が必要
出血性変化も臨床状況次第で鑑別ですが、血痰・血算などを確認し、処置直後の浮腫をまず考えます。
e|第一候補ではない
急性肺障害の組織パターンであり、この処置に続く同側陰影では原因を特定した再膨張性浮腫を優先します。
判断のポイント
大量胸水の排液後6時間で、同側の左肺に広いすりガラス影・コンソリデーションが出現している。肺の再膨張に伴う肺水腫が最も合う。
鑑別・注意点
排液前後の画像と時間関係が重要である。感染、出血、誤嚥等も臨床状況に応じ比較する。再膨張性肺水腫は非心原性の機序で起こり得るため、両側性でないことや心拡大がないことだけでは否定しない。
参考文献
診断専門医 2017年度 問32
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問32
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
胸郭子宮内膜症でも反復気胸は来しますが、このびまん性薄壁囊胞はLAMを支持し、典型的腹部関連はAMLです。
b|第一候補ではない
副腎髄質腫瘍で、LAMとの代表的合併としては選びません。
c|第一候補ではない
他の遺伝性腫瘍症候群等で評価する病変で、今回の肺囊胞との代表的合併ではありません。
d|第一候補ではない
脂肪・石灰化を含む卵巣腫瘍は、LAMの特徴的な腹部関連病変ではありません。
e|最も適切
腎AMLはLAMの診断を補助する代表的関連病変です。全例にあるわけではなく、TSCも臨床的に評価します。
判断のポイント
若年成人女性の反復性気胸に、両肺の円形薄壁囊胞が多発しており、リンパ脈管筋腫症を考える。関連する腹部病変は腎血管筋脂肪腫である。
鑑別・注意点
散発性LAMと結節性硬化症関連LAMの両方を考慮する。特徴的CTと腎血管筋脂肪腫等の確認所見、血清VEGF-D等を診断手順に沿って組み合わせる。全例に腎腫瘍があるとせず、この胸部像から結節性硬化症まで確定しない。
診断専門医 2017年度 問33
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問33
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|正しい
左冠動脈起始異常と高リスク走行は運動時虚血・突然死の原因になり得ます。
b|誤り
提示は左冠動脈主幹部が右側洞から出る異常として読みます。右冠動脈だけの起始異常とは区別します。
c|誤り
CTで起始と三次元走行を診断でき、確定のため全例にカテーテル検査を必須とはしません。
d|誤り
心停止を伴う症候例では外科治療等を専門施設で検討します。ステントを一律の第一選択とはしません。
e|正しい
左主幹部が大動脈・肺動脈間を走行する形が支持され、壁内走行や狭い開口部も評価します。
判断のポイント
左冠動脈主幹部が右側の大動脈洞から起始し、大動脈と肺動脈の間を走行する。運動時虚血や突然死に関連する高リスクの冠動脈起始異常である。
鑑別・注意点
冠動脈CTは起始部と三次元的走行の評価に有用で、診断にカテーテル検査が常に必須とはしない。狭い起始部、鋭角な分岐、壁内走行等を評価する。心停止既往を含む症候例では専門施設で外科治療を検討し、ステントを一律の第一選択としない。
診断専門医 2017年度 問34
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問34
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
中層線維化や心室拡大を評価する病態で、心内膜側の局所造影と対応浮腫では虚血性障害を優先します。
b|第一候補ではない
肥大部の中層などの斑状造影が代表で、今回の心内膜からの局所分布とは異なります。
c|最も適合する
心内膜側の造影と同部のT2浮腫、持続胸部症状が急性虚血性障害を支持します。心電図・酵素・冠動脈で確認します。
d|第一候補ではない
びまん性心内膜下など広範な沈着性分布が代表で、局所の対応浮腫を伴う像では他候補を優先します。
e|条件・追加確認が必要
炎症性浮腫と造影を来し得ますが、中層・外膜側の非虚血性分布より心内膜側の領域性を重視します。
判断のポイント
左室下壁側に心内膜側からの遅延造影と対応するT2高信号を認め、持続する胸部症状と合わせ急性期心筋梗塞が最も合う。冠動脈支配に沿う虚血性パターンを判断する問題である。
鑑別・注意点
遅延造影単独は急性・陳旧性の双方にみられ、時期を決められない。今回はT2で浮腫を合わせて評価するが、アーチファクトや非虚血性炎症とも比較し、心電図、心筋逸脱酵素、冠動脈評価で裏付ける。単一断面から責任血管を確定しない。
診断専門医 2017年度 問35
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問35
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件・追加確認が必要
正常変異・動脈管関連突出と鑑別しますが、外傷背景と局所外形異常から損傷性仮性瘤を優先します。
b|最も適合する
減速外傷で損傷しやすい峡部近傍に限局突出があり、外傷性大動脈損傷を支持します。周囲血腫と内膜を全断面で確認します。
c|第一候補ではない
気管支動脈との連続性が必要で、大動脈本体の外形突出とは血管起点が異なります。
d|第一候補ではない
異所性鎖骨下動脈起始の拡張が必要で、外傷性峡部突出の第一候補ではありません。
e|第一候補ではない
結核空洞に関連する肺動脈仮性瘤であり、大動脈壁の病変とは異なります。
判断のポイント
多発外傷の背景に、大動脈弓から近位下行大動脈の外形が限局性に突出しており、外傷性大動脈損傷による仮性瘤を優先する。峡部は減速外傷で損傷しやすい。
鑑別・注意点
周囲血腫、内膜損傷、造影剤漏出を多断面CTAで評価する。動脈管憩室は平滑な広い基部と鈍角の移行等で比較し、突出だけで同一視しない。Rasmussen動脈瘤は結核空洞に関連する肺動脈病変である。
診断専門医 2017年度 問36
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問36
解答例:b
選択肢別の解説
a|関連する
常染色体優性の家族性疾患としてみられ、第一度近親者の病歴は診断基準の一つです。家族歴のない例もあります。
b|典型的関連ではない
片側の四肢過成長は他の血管奇形・過成長症候群を考える所見で、HHTの代表的診断項目ではありません。
c|関連する
自然に繰り返す鼻出血は粘膜毛細血管病変に関連し、診断の重要な項目です。
d|関連する
肺・脳・肝などの血管奇形を合併し、出血や短絡の合併症を評価します。
e|関連する
皮膚・口腔粘膜などの毛細血管拡張は典型的関連所見です。
判断のポイント
肺動静脈奇形と脳動静脈奇形の合併から、遺伝性出血性毛細血管拡張症を考える。反復性鼻出血、毛細血管拡張、内臓血管病変、家族歴が診断基準を構成する。
鑑別・注意点
四肢片側肥大はこの疾患の典型的な診断項目ではなく、過成長を伴う他の血管奇形症候群と区別する。家族歴がない例もあり、画像だけで遺伝形式を確定しない。妊娠・出産期の肺AVM合併症にも留意する。
診断専門医 2017年度 問37
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問37
解答例:c
選択肢別の解説
a|正しい
形態的右室から大動脈、左室から肺動脈が出る心室大血管不一致があります。
b|正しい
典型では心室逆位を伴い、房室不一致と心室大血管不一致が重なります。位置だけでなく形態で心室を識別します。
c|誤り
通常は形態的左室で僧帽弁と肺動脈弁が線維性連続を持ちます。大動脈弁と僧帽弁の連続ではありません。
d|正しい
VSD、肺動脈狭窄や三尖弁異常、刺激伝導障害などの合併を確認します。
e|正しい
二重不一致により血液の酸素化の順路は保たれます。ただし形態的右室が体循環圧を負担します。
判断のポイント
房室結合不一致と心室大血管結合不一致が重なるため、体静脈血は肺へ、肺静脈血は体循環へ流れる。通常は形態的左室で僧帽弁と肺動脈弁に線維性連続があり、大動脈弁と僧帽弁の連続を述べるcが誤りとなる。
鑑別・注意点
形態的右室が体心室を担うため、長期には右室機能不全や体循環側三尖弁逆流が問題となる。心室中隔欠損、肺動脈狭窄、刺激伝導障害等の合併を確認し、心室の位置だけで形態を判断しない。
参考文献
診断専門医 2017年度 問38
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問38
解答例:d
選択肢別の解説
a|候補となる
分葉状で境界明瞭な腫瘤を作り得ます。年齢や石灰化も合わせて評価し良性確定とはしません。
b|候補となる
乳頭近傍の比較的境界明瞭な腫瘤として鑑別になります。画像だけで組織型は決められません。
c|候補となる
比較的境界明瞭な腫瘤を示す乳癌もあり、形態が整っているだけで癌を否定しません。
d|相対的に考えにくい
構築の乱れや不整・スピキュラを示す例が多く、この分葉状明瞭腫瘤には相対的に劣ります。腫瘤を作らないという意味ではありません。
e|候補となる
乳頭近傍の乳管内病変は鑑別です。超音波の乳管との関係と必要な病理を確認します。
判断のポイント
乳頭近傍に分葉状で比較的境界明瞭な腫瘤を認める。浸潤性小葉癌は不整形・スピキュラ、構築の乱れや非対称性陰影が多く、この形態との適合が相対的に低い。
鑑別・注意点
小葉癌でも腫瘤を形成し、少数ながら境界明瞭な例もあるため「腫瘤にならない」とは記載しない。石灰化や位置だけで他の候補を良性と断定せず、超音波、過去画像、必要時の組織診断と合わせる。
診断専門医 2017年度 問39
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問39
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
血管石灰化は走行に沿う平行な二重線状が代表で、この局所の粗大集簇とは異なります。
b|第一候補ではない
ポップコーン状石灰化を来しますが、治療部位の瘢痕・脂肪壊死との位置関係では他候補を優先します。
c|最も適合する
治療部位にまとまる粗大な石灰化は瘢痕・脂肪壊死に伴う異栄養性変化に整合します。過去像比較が必要です。
d|第一候補ではない
乳管方向の棒状・線状分布が代表で、この粗大局在性石灰化とは異なります。
e|条件・追加確認が必要
新規の微細多形性・線状分枝状変化は再発評価が必要です。治療後だから良性と一律にはせず今回の粗大形態を重視します。
判断のポイント
治療部位に粗大で不整な石灰化がまとまっており、脂肪壊死や瘢痕に伴う異栄養性石灰化が最も合う。血管に沿う二重線状や乳管に沿う分布とは異なる。
鑑別・注意点
治療後という理由だけで石灰化をすべて良性にしない。新規の微細多形性・微細線状分枝状石灰化、区域性分布や経時増加は再発を評価する。術前病変の形態、手術部位、過去画像との比較が重要となる。
診断専門医 2017年度 問40
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問40
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
線維成分が豊富で低T2の不整浸潤性病変が代表で、この著明高T2と漸増性増強には劣ります。
b|最も適合する
粘液を反映する著明なT2高信号と後期に増す造影が整合します。純型・混合型は病理で判断します。
c|条件・追加確認が必要
囊胞と造影される壁在充実部の区別が必要です。本例の腫瘤全体の信号・増強では粘液性腫瘍を優先します。
d|第一候補ではない
浸潤性・構築の乱れや非腫瘤増強が代表で、著明高T2の分葉腫瘤では他候補を優先します。
e|第一候補ではない
区域性・乳管沿いの非腫瘤増強が代表で、今回の粘液性腫瘤の第一候補ではありません。
判断のポイント
分葉状腫瘤が脂肪抑制T2で強い高信号を示し、造影早期より後期で増強が目立つ。豊富な粘液基質を持つ粘液癌のパターンに合う。
鑑別・注意点
T2高信号や持続性増強を良性の証拠にはしない。粘液癌と線維腺腫等の所見は重なり、混合型や細胞成分によって増強様式も変わる。囊胞性病変なら造影される充実部・壁在結節の有無を確認し、病理で確定する。
参考文献
診断専門医 2017年度 問41
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問41
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
腸管が多層に重なる構造が基本で、幽門部の肥厚筋層と狭い内腔とは異なります。
b|第一候補ではない
通常出生直後の上部消化管閉塞で、幽門筋肥厚を主所見とする像ではありません。
c|第一候補ではない
胆道に連続する液体性構造を評価しますが、胃出口部の筋層肥厚とは異なります。
d|最も適合する
低エコーの肥厚筋層と狭い幽門管が生後1か月の嘔吐に整合します。筋厚・長さと通過を動的に確認します。
e|第一候補ではない
腸間膜血管のwhirlpoolなどを評価する病態で、この幽門筋層を示す像とは異なります。
判断のポイント
幽門部の筋層肥厚と内腔狭小化を認め、生後1か月の嘔吐という背景から肥厚性幽門狭窄症を考える。低エコーの筋層と中心の高エコー粘膜を区別する。
鑑別・注意点
筋厚・幽門管長を正しく測り、通過の有無を動的に観察する。幼若・低体重児では固定閾値を満たさない例もあり、幽門痙攣との区別には経時観察が重要となる。提示画像に計測値がないため数値を実測したようには補わない。
診断専門医 2017年度 問42
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問42
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
両側性の多数の囊胞と残存腎構築などを評価します。片側の不規則な囊胞集簇は異形成腎を優先します。
b|第一候補ではない
腎から膀胱へ続く拡張尿管の連続性が必要で、今回の多囊胞性腎構築とは異なります。
c|条件・追加確認が必要
上極・下極の二系統と尿管を追跡して確認します。正常構造の乏しい片側囊胞集簇では異形成腎を優先します。
d|最も適合する
大小不同の囊胞が集まり正常実質・集合系構築が不明瞭です。囊胞間交通と対側腎も確認します。
e|条件・追加確認が必要
中心腎盂から連続する腎杯拡張なら候補です。本例では不規則な独立囊胞の分布を支持します。
判断のポイント
右腎の位置に大きさの異なる複数の囊胞があり、正常な腎実質・集合系の構造が不明瞭である。多囊胞性異形成腎を考える。
鑑別・注意点
囊胞間の交通と中心腎盂の有無を確認し、水腎症・腎盂尿管移行部狭窄と比較する。片側病変だけで両側性の多発性囊胞腎とはしない。対側腎の形態と成長、尿路異常、臨床的腎機能も評価する。
診断専門医 2017年度 問43
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問43
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
Perthes病は男児に多い小児大腿骨頭壊死で、骨端核硬化・圧潰・分節化を経ます。
b|誤り
両側性はありますが、40%を典型的頻度として扱いません。
c|誤り
代表的な好発はおおむね4–10歳で、2–3歳を典型とする説明にはしません。
d|誤り
診断の中心は経過と画像です。穿刺は感染性関節炎を疑う場合など別の適応で検討します。
e|誤り
分節化は経過中の病期であり、初期から必ず出現するわけではありません。
判断のポイント
右大腿骨頭骨端核の扁平化・硬化と分節化があり、Perthes病の経過に合う。男児に多いことが正しい。
鑑別・注意点
好発はおおむね4~10歳で、両側例はあるが40%を標準的頻度とはしない。分節化は病期の一段階であり発症直後の必須所見ではない。関節穿刺を診断の中心とせず、感染を疑う場合の評価と区別する。
診断専門医 2017年度 問44
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問44
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
肝硬変の形態や門脈圧亢進だけでは、この著明な動脈拡張・蛇行と肝内短絡構造を十分説明しません。
b|第一候補ではない
軟膜・顔面毛細血管病変の症候群で、今回の代表的な肝動脈短絡性病変とは異なります。
c|第一候補ではない
中枢神経・網膜血管芽腫と腎・膵腫瘍などが代表で、肝動脈短絡の第一候補ではありません。
d|最も適合する
著明に拡張蛇行する肝動脈と肝内灌流異常はHHTの肝血管奇形を支持します。鼻出血・家族歴等も確認します。
e|第一候補ではない
四肢過成長を伴う血管奇形が中心で、肝の多発動静脈短絡を主所見とする本例ではHHTを優先します。
判断のポイント
肝動脈の著しい拡張・蛇行と肝内の不均一な灌流を認め、遺伝性出血性毛細血管拡張症の肝血管病変が合う。Osler-Weber-Rendu病はその別名である。
鑑別・注意点
動脈―門脈、動脈―肝静脈等のシャントを時相別に評価し、門脈圧亢進や高拍出性心不全等との関連を確認する。貧血の原因を肝病変だけで決めず鼻出血・消化管出血も問診する。血管病変に対する安易な肝生検は避ける。
診断専門医 2017年度 問45
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問45
解答例:b
選択肢別の解説
a|関連する
先天性胆管形成異常で、特に肝線維症を伴う症候群は遺伝性囊胞性腎疾患との関連があります。単純型全例に家族歴がある意味ではありません。
b|特徴的関連としては誤り
本症で重要な関連悪性腫瘍は胆管癌です。HCCが絶対に起きないという意味ではなく、代表的リスクを区別します。
c|正しい
胆汁うっ滞により肝内結石と反復胆管炎を合併し得ます。
d|正しい
主な病態は非閉塞性の肝内胆管拡張で、単一の閉塞性原因による拡張とは異なります。
e|正しい
拡張胆管内を走る造影門脈枝がcentral dot signを作ります。胆管との交通も確認します。
判断のポイント
肝内の多発囊胞状構造内に造影される門脈枝がみえ、非閉塞性胆管拡張のcentral dot signを考える。Caroli病で代表的な癌合併は胆管癌であり、出題上は肝細胞癌を挙げるbが誤りに相当する。
鑑別・注意点
肝内結石や反復性胆管炎を合併し得る。肝線維症を伴うCaroli症候群や腎病変も評価する。「肝細胞癌は絶対に起こらない」という意味ではなく、特徴的な関連悪性腫瘍が胆管癌である点を区別する。
診断専門医 2017年度 問46
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問46
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
一方のT2高信号と充填像は血管腫を支持しますが、もう一方の肝細胞相取り込みを同じ病態でまとめません。
b|第一候補ではない
血管腫成分は支持されますが、他方は動脈相と肝細胞相を含め良性肝細胞性病変を優先します。
c|第一候補ではない
両方とも機能肝細胞性病変にするのではなく、強いT2信号と血管性充填を示す結節は血管腫と区別します。
d|最も適合する
T2著明高信号・辺縁充填の結節は血管腫、動脈濃染とEOB取り込みの結節はFNHを支持します。各結節を系列間で対応させます。
e|条件・追加確認が必要
EOB取り込みはFNHに絶対特異的ではありませんが、もう一方の血管腫所見を無視してHCCとしません。
判断のポイント
背側のT2著明高信号と辺縁からの造影充填を示す病変は血管腫に合う。もう一方は動脈相で増強し肝細胞相で周囲肝より高信号を示すため、限局性結節性過形成を考える。
鑑別・注意点
両病変を同じ病名にまとめず、位置を対応させて各系列を読む。EOB取り込みは機能する肝細胞を示すがFNHに完全に特異的ではなく、一部の肝細胞腺腫・肝細胞癌でもみられる。T2と造影の時間経過を総合する。
診断専門医 2017年度 問47
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問47
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|重要な鑑別
壁肥厚と低吸収成分は癌とも重なり、粘膜線・肝浸潤・節を評価します。CA19-9だけで確定しません。
b|条件・追加確認が必要
炎症は鑑別ですが、急性症状・周囲炎症や経過を確認し、今回の壁内病変ではXGCと癌を優先します。
c|条件・追加確認が必要
壁内囊胞とcomet-tail等なら支持されます。提示CTの厚い壁だけでは典型的Rokitansky–Aschoff洞を確定しません。
d|第一候補ではない
壁内・内腔の気体が主な診断根拠ですが、提示像ではその所見が明らかではありません。
e|重要な鑑別
厚い壁の内部低吸収結節は黄色肉芽腫性炎症を支持します。胆囊癌との併存もあり良性確定とはしません。
判断のポイント
胆囊壁が厚く、壁内に低吸収成分を含む。黄色肉芽腫性胆囊炎に合う所見だが胆囊癌とも重なり、両者を鑑別に挙げる。
鑑別・注意点
CA19-9は炎症や胆道閉塞でも上昇し、この値だけで癌と確定しない。粘膜線の連続、肥厚の分布、肝浸潤、リンパ節等を評価する。両病変の併存もあり、一枚の平衡相だけで確実な良悪性判定はしない。
診断専門医 2017年度 問48
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問48
解答例:b
選択肢別の解説
a|正しい
SPNは若年女性に多い膵腫瘍です。年齢・性別だけで確定はしません。
b|典型的でない
血清CEA高値はSPNの代表的特徴ではありません。囊胞液CEAと血清マーカーも区別します。
c|正しい
小児にも発生するため、成人だけの疾患とはしません。
d|概ね正しい
低悪性度悪性腫瘍として扱い、転移や再発の可能性がない良性腫瘍とはしません。
e|正しい
腫瘍内出血が繰り返され、血液の時期の違いによる混在信号を呈し得ます。未提示の組織内容を確定はしません。
判断のポイント
若年女性の膵体尾部に被膜を伴う境界明瞭な腫瘤があり、内部にT1高信号の出血性成分と不均一な変性を認める。solid pseudopapillary neoplasmが合い、CEA上昇を典型的特徴とするbが適切でない。
鑑別・注意点
小児にも生じる低悪性度の腫瘍だが、転移や再発の可能性はある。出血、石灰化や大きさだけで生物学的悪性度を決定しない。血清CEAと膵囊胞液CEAは検査目的が異なり、混同しない。
参考文献
診断専門医 2017年度 問49
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問49
解答例:d
選択肢別の解説
a|正しい
MCNは女性に多く、膵体尾部の大囊胞性病変という分布と整合します。
b|正しい
卵巣様間質は病理学的な定義上重要です。CTで間質を直接同定したとは書きません。
c|歴史的表現
出題時の境界悪性という表現は現在の低・高異形成と浸潤癌の分類へそのまま置換できません。悪性化し得る腫瘍として説明します。
d|該当しない
中心の星芒状石灰化は漿液性囊胞性腫瘍に典型的です。MCNでも壁の石灰化は起こり得ます。
e|一般的に正しい
主膵管と通常交通せず正常径のことが多いものの、大きい病変の圧迫など例外はあります。
判断のポイント
女性の膵体尾部に厚い壁と隔壁を持つ大きな囊胞性腫瘤があり、粘液性囊胞腫瘍を考える。星芒状の中心石灰化は漿液性囊胞性腫瘍の代表的特徴で、MCNの典型像ではない。
鑑別・注意点
MCNの卵巣様間質は組織学的特徴で、画像だけでは確認できない。主膵管との交通は通常乏しく、壁の石灰化が出現することはある。旧選択肢の「境界悪性」は歴史的な表現で、現在は異形成の程度と関連浸潤癌の有無で記述する。
参考文献
診断専門医 2017年度 問50
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問50
解答例:c
選択肢別の解説
a|正しい
卵黄腸管遺残による真性憩室で、通常は回腸の腸間膜反対側に生じます。
b|正しい
憩室や反転した病変が先進部となり腸重積を起こし得ます。
c|誤り
異所性組織の代表は胃粘膜で、膵が最多とはしません。酸分泌により近接回腸潰瘍が出血源になります。
d|概ね適切
遠位回腸に生じますが回盲部からの距離には年齢・個人差があり、90cmで固定しません。
e|正しい
遺残卵黄動脈が特徴的栄養血管となり、造影上の手掛かりになります。
判断のポイント
遠位回腸の憩室とそれを栄養する遺残卵黄動脈を認め、Meckel憩室を考える。異所性組織では胃粘膜が代表的で、膵組織が最も多いとするcが誤りとなる。
鑑別・注意点
胃酸分泌による周囲回腸の潰瘍が出血原因となり得る。腸間膜対側に生じ、腸重積の先進部にもなる。回盲部からの距離には年齢・個人差があり、90cmを全例の固定値とはしない。シンチグラフィは異所性胃粘膜を検出する。
診断専門医 2017年度 問51
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問51
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
右側結腸の短縮と非対称変形・輪状狭窄が瘢痕性腸結核を支持します。活動性と菌の存在は別に確認します。
b|条件・追加確認が必要
輪状狭窄は腫瘍でも生じますが、単一局所の腫瘤より広い瘢痕変形を重視し内視鏡・生検で確認します。
c|条件・追加確認が必要
慢性炎症性狭窄の重要鑑別です。縦走潰瘍・敷石、分布や病理・菌検査を合わせます。
d|第一候補ではない
急性虚血の経過や左側優位病変などを評価しますが、無症状の右側広域瘢痕像では他候補を優先します。
e|第一候補ではない
連続性の粘膜病変や鉛管状変化が代表で、右側の非対称瘢痕変形では他候補を優先します。
判断のポイント
上行結腸の短縮と非対称な変形、輪状の狭窄性変化を認め、腸結核の瘢痕性変形を考える。単一のapple-core状腫瘤より、広い範囲の変形として読む。
鑑別・注意点
無症状という情報は治癒期と矛盾しないが、活動性の有無は画像だけで決めない。内視鏡・組織、培養・PCR等を状況に応じ確認し、Crohn病や腫瘍と区別する。注腸だけで結核菌感染を確定したとは記載しない。
参考文献
診断専門医 2017年度 問52
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問52
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
輪状潰瘍・右側瘢痕などを評価しますが、腸間膜へ延びる静脈沿い石灰化は別病態を支持します。
b|第一候補ではない
長軸潰瘍・瘻孔・腸間膜炎症などが代表で、この静脈性石灰化の分布とは異なります。
c|条件・追加確認が必要
慢性虚血性病態ですが、一般的な動脈性・非閉塞性の虚血性腸炎とは分け、静脈硬化を特定します。
d|第一候補ではない
腸間膜脂肪主体の炎症性軟部影を評価し、右結腸壁と静脈石灰化の組合せとは異なります。
e|最も適合する
右側結腸壁肥厚と分枝状静脈石灰化が特徴的です。未記載の漢方薬服用を事実とせず曝露歴を確認します。
判断のポイント
右側結腸の壁肥厚に沿い、腸間膜側へ延びる分枝状・線状石灰化を認める。腸間膜静脈硬化に伴う慢性うっ血・虚血性大腸炎に特徴的な組合せである。
鑑別・注意点
動脈硬化性の一般的虚血性腸炎と分けて、静脈に沿う石灰化と病変分布を確認する。サンシシ含有漢方薬等の長期摂取歴を問診するが、提示がないのに服用を補わない。炎症の程度、狭窄、穿孔等の合併を評価する。
参考文献
診断専門医 2017年度 問53
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問53
解答例:旧解答bだが単一の誤りの確定は保留
選択肢別の解説
a|関連する
TSCでは多発骨硬化性病変・骨島様病変が知られ、腎・脳病変と合わせて評価します。
b|単一正答は保留
典型診断項目ではありませんが、TSC関連子宮平滑筋病変の報告があります。合併しないと断言できず旧bの根拠は不十分です。
c|関連する
心横紋筋腫は代表的関連病変です。乳幼児期にみつかることが多く成人でも既往を確認します。
d|関連する
爪周囲の線維腫は代表的皮膚所見で診断基準にも含まれます。
e|関連する
LAMはTSCに関連し得る肺病変です。性別・年齢を踏まえ評価し、男性症例だから関連そのものを否定しません。
判断のポイント
上衣下石灰化結節と両腎の脂肪含有腫瘤から結節性硬化症を考える。心横紋筋腫、爪囲線維腫、LAMは代表的関連病変で、骨硬化性病変も知られる。
鑑別・注意点
旧解答では子宮筋腫を除外していたが、難病情報センターは子宮筋腫や子宮PEComa等の病変を記載しており、「合併しない」とは言えない。日本人TSC166例の原著にも成人女性の子宮平滑筋病変が報告されますが、一般頻度との差は有意ではなく、病理未確認例も含まれます。TSCとの因果関係を確定せず、典型的診断項目と合併し得る病変を区別します。患者が男性であることだけを女性臓器の合併一般を否定する理由にせず、公式正答が確認できるまで留保する。
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2017年度 問54
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問54
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
片側の機能性腺腫より、両側石灰化病変と原発性副腎不全の臨床像を説明する病態を優先します。
b|最も適合する
両側石灰化副腎病変と色素沈着・低血糖が結核性原発性副腎不全に整合します。内分泌・結核検査で確認します。
c|条件・追加確認が必要
既往出血も石灰化・副腎不全を来し得ます。画像だけで除外せず背景歴を確認します。
d|第一候補ではない
通常はカテコラミン過剰症状を評価し、両側石灰化と色素沈着・低血糖では不全を優先します。
e|条件・追加確認が必要
両側浸潤で不全を生じ得ますが、強い石灰化を伴う病変では陳旧性感染を先に考え全身評価します。
判断のポイント
両側副腎の石灰化を伴う病変に、色素沈着と低血糖があり、結核性副腎障害による原発性副腎不全を考える。
鑑別・注意点
副腎石灰化自体は既往出血等でもみられ特異的ではない。ACTH、コルチゾール、電解質、結核の既往・他臓器病変等を合わせる。副腎不全の臨床的重症度は石灰化の量では決まらず、危機を疑う際は迅速な対応が必要となる。
診断専門医 2017年度 問55
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問55
解答例:a(褐色細胞腫を想定)
選択肢別の解説
a|代表的特徴ではない
褐色細胞腫を想定すると主な産生物はカテコラミンで、アルドステロン高値は直接の典型所見ではありません。
b|起こり得る
カテコラミン代謝に関連して上昇し得ます。ただし初期検査では分画メタネフリン等を優先しVMAを最良とはしません。
c|起こり得る
MIBG取り込み機構を持つ腫瘍は集積しますが、全例高度陽性ではなく陰性だけで除外しません。
d|起こり得る
血流豊富な充実部が強く増強することがあります。壊死などによる不均一性も評価します。
e|典型と整合
細胞内脂質が乏しければ逆位相低下が目立ちません。ただし所見単独で確定できません。
判断のポイント
高血圧を伴う左副腎の石灰化含有腫瘤について、選択肢は褐色細胞腫の性質を問う構成である。典型的に産生するのはカテコラミンで、アルドステロン高値は直接の特徴ではない。
鑑別・注意点
単純CT一枚では褐色細胞腫を確定できない。初期生化学検査は血漿遊離または尿中分画メタネフリンが推奨され、VMAのみを最良の検査としない。MIBG集積や強い造影は全例必須ではなく、反対位相での低下の有無も単独で確定診断には使わない。
診断専門医 2017年度 問56
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問56
解答例:旧解答b、cだがdの扱いを含め確定保留
選択肢別の解説
a|特徴として不適切
憩室内結石は起こり得ますが、膀胱内の結石を特徴的合併として同一視しません。
b|正しい
憩室内の尿停滞や排泄不良により感染が反復し得ます。
c|正しい
多くは尿道周囲腺の炎症等に続く後天性ですが、先天性と考えられる病変もあります。
d|症候例では適切になり得る
症状を伴う例では経腟的切除・再建が一般的治療です。軽症の保存療法もあり、全例手術でも無条件の誤りでもありません。
e|誤り
憩室関連癌では腺癌が代表的で、扁平上皮癌が最多とはしません。
判断のポイント
尿道周囲にT2高信号の囊胞状構造があり、尿道憩室を考える。尿の停滞に伴う感染反復と、先天性・後天性双方の成因は説明できる。
鑑別・注意点
症状を伴う尿道憩室では経腟的切除・再建が一般的な治療となるため、dを無条件に誤りとする根拠は弱い。一方、軽症例等では保存的対応もあり、全例手術ではない。合併癌では腺癌が代表的で、扁平上皮癌が最多とはしない。2選択の公式正答を確認するまでb、cを断定しない。
選択肢の確認に用いた追加資料
診断専門医 2017年度 問57
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問57
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
厚く強く増強する囊胞壁が黄体に整合し、急性痛・腹腔内出血の背景とも合います。妊娠反応を確認します。
b|第一候補ではない
退縮した線維性構造で、厚い血流豊富な壁を持つ液体性構造とは異なります。
c|広い分類として重なる
黄体囊胞は機能性囊胞に含まれますが、設問では壁の特徴からより具体的な黄体を選びます。
d|条件・追加確認が必要
出血性囊胞の鑑別ですが、提示造影T1の高信号を血液と決めず、単純T1と経時像で比較します。
e|第一候補ではない
大きな多房性構造や造影結節などが手掛かりで、小さな黄体様構造を第一には説明しません。
判断のポイント
左付属器の囊胞状構造は厚い壁が強く増強され、周囲液体を伴う。若年女性の急性腹痛・腹腔内出血の背景では、矢印部は黄体と考える。
鑑別・注意点
黄体囊胞は機能性囊胞に含まれるが、本問ではより具体的な黄体の形態を選ぶ。提示は造影後T1であり、単純T1がないのに高信号をすべて血液と断定しない。妊娠反応等で異所性妊娠を除外し、出血量・循環動態を評価する。
参考文献
診断専門医 2017年度 問58
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問58
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適合する
大部分のT2低信号と乏しい早期増強、遅い増強は線維成分の豊富な卵巣線維腫を支持します。
b|第一候補ではない
通常は若年の強い血流を持つ不均一腫瘤で、この高齢者の低T2線維性像とは異なります。
c|条件・追加確認が必要
性索間質性腫瘍として鑑別ですが、出血・囊胞性変化と内分泌所見を確認し本例では線維性腫瘍を優先します。
d|第一候補ではない
多房性で液体性の高T2成分が主体の病変が代表で、この低T2充実部主体の像とは異なります。
e|第一候補ではない
若年に多く早期辺縁から強く増強する傾向で、高齢者の遅い線維性増強では他候補を優先します。
判断のポイント
骨盤内充実性腫瘤の大部分がT2低信号で、早期増強に乏しく遅れて増強する。線維性間質の多い卵巣線維腫が合う。
鑑別・注意点
一部のT2高信号域は浮腫・変性等を考える。子宮との連続性、卵巣組織、bridging vessels等から漿膜下筋腫と比較する。年齢・信号のみで確定せず、他の線維性・性索間質性腫瘍も検討する。
診断専門医 2017年度 問59
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問59
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も適切
卵黄囊腫瘍でAFP上昇が重要です。大きな高血流の充実・囊胞性腫瘤という背景と合わせ病理で確認します。
b|第一選択ではない
上皮性・粘液性腫瘍等で用いる指標で、今回想定する卵黄囊成分の代表はAFPです。
c|第一選択ではない
絨毛癌成分等で重要な指標です。AFPと混同せず混合胚細胞腫瘍も検討します。
d|第一選択ではない
未分化胚細胞腫などで重要ですが、この不均一高血流腫瘤で想定する卵黄囊成分ではAFPを優先します。
e|第一選択ではない
扁平上皮性病変等の指標で、卵黄囊腫瘍の代表的な分泌マーカーではありません。
判断のポイント
大きな不均一な充実・囊胞性腫瘤で、強い増強部分と腫瘍内血管が目立つ。若年者の卵黄囊腫瘍を優先し、AFP上昇を予想する。
鑑別・注意点
旧解説の絨毛性疾患という推測はAFPと対応しないため修正する。造影T1は脂肪抑制の表示がなく、T2高信号・造影T1低信号だけで脂肪と判断して未熟奇形腫としない。混合胚細胞腫瘍もあり、腫瘍マーカーと病理で確定する。
診断専門医 2017年度 問60
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問60
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|支持する
子宮後方に液体性高信号があり腹水と整合します。性状はこのT2像だけで確定しません。
b|断定しない
筋層の一過性収縮でも局所低信号・肥厚を生じます。時間・系列の違いを考慮して持続病変か判断します。
c|誤り
位置決めのハーフフーリエ高速単回撮像は短時間撮像を目的とし、詳細な後続像より長いという説明は合いません。
d|誤り
位置決め迅速像を後続の詳細T2像より高い空間分解能とする説明は適切ではありません。
e|支持する
初回だけの膀胱内低信号が後続で消え、固定腫瘤より尿流等の撮像アーチファクトを考えます。
判断のポイント
子宮後方に液体貯留を認める。位置決めの高速撮像でみられる膀胱内腹側の低信号は後続像で消失し、固定した病変より尿流等のアーチファクトとして解釈する。
鑑別・注意点
Aはハーフフーリエ単回撮像系で迅速な位置決めに用い、Bに比べ撮像時間が長い・空間分解能が高いとはしない。子宮筋層の一過性の厚み・低信号変化は収縮でも起こり、系列差・時間差を考慮せず腺筋症とはしない。
診断専門医 2017年度 問61
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問61
解答例:d
選択肢別の解説
a|支持する
右側の腟円蓋に対応する構造を腫瘍と区別します。隣接断面で連続性も確認します。
b|支持する
左側の卵胞を持つ卵巣を同定し、腫瘍性進展や静脈との取り違えを避けます。
c|支持する
左側へ不整な腫瘍進展を認め傍組織浸潤を考えます。頸部直交像も合わせます。
d|支持されない
提示像では内子宮口を越える明らかな上方進展に乏しく、頸管と子宮腔を連続断面で確認します。
e|支持する
右側に蛇行する血管性構造が目立ち静脈叢の発達として評価します。腫瘍と混同しません。
判断のポイント
子宮頸部の腫瘤は左傍組織へ不整に進展する一方、提示冠状断では内子宮口を越える明らかな上方進展に乏しい。誤りを選ぶ問題ではdが合う。
鑑別・注意点
右側腟円蓋、左卵巣、右側の拡張静脈を腫瘍と混同しない。内子宮口は子宮腔・頸管の位置を連続断面で対応させる。限られた冠状断だけで病期全体やリンパ節・遠隔転移の有無まで確定せず、傍組織浸潤は頸部に直交するT2等を合わせる。
診断専門医 2017年度 問62
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問62
解答例:d
選択肢別の解説
a|治療候補
低流速静脈奇形では硬化療法が重要な治療です。流出路と神経・皮膚との関係を確認します。
b|治療候補
範囲・症状・機能温存を踏まえて切除を検討します。全例で根治切除できるわけではありません。
c|症状への治療候補
疼痛や炎症に対する保存療法として使います。奇形そのものを必ず消失させる治療ではありません。
d|一般的治療ではない
良性の静脈奇形に通常の局所治療として放射線照射を選びません。
e|表在成分の治療候補
表在性の成分などに用いる場合があります。深部病変全体に一律に適するわけではありません。
判断のポイント
青黒く軟らかい腫瘤にT2高信号の分葉状血管腔を認め、低流速の静脈奇形を考える。一般的な局所治療として放射線治療は選ばない。
鑑別・注意点
硬化療法、切除、表在成分へのレーザー、疼痛に対する保存的対応を症状・範囲・神経との関係に応じ選択する。旧称の血管腫と脈管奇形を混同しない。動静脈奇形では治療標的が異なるため、血流評価も必要となる。
診断専門医 2017年度 問63
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問63
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|第一選択ではない
液体硬化剤による血管奇形治療と外傷性動脈出血の選択的止血を区別します。
b|適切な候補
外傷出血で使う一時的塞栓材です。血管径・凝固能・側副路を確認して選択します。
c|適切な候補
標的血管を機械的に閉鎖する止血材で、位置と非標的分枝を確認して使用します。
d|本例では優先しない
塞栓材ではありますが、今回の限局外傷動脈出血ではスポンジ・コイルを優先します。存在自体を誤りとはしません。
e|本例では不適切
静脈系硬化などに用いる薬剤で、外傷性動脈出血の通常の選択的止血材とはしません。
判断のポイント
前縦隔血腫と造影剤漏出から内胸動脈系の損傷を考える。外傷性動脈出血に使用されるゼラチンスポンジとファイバードコイルが適切な組合せである。
鑑別・注意点
血管造影で出血源と側副血行を確認し、標的の太さ・凝固能・再出血リスクから選択する。PVAは他の塞栓術等で用いられるため「塞栓物質ではない」とはしない。エタノールやEOによる血管奇形・静脈系の硬化療法と外傷止血を区別する。
診断専門医 2017年度 問64
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問64
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
下横隔動脈の供血は横隔膜に接する肝上部S7・S8などで重要で、S5最多とはしません。
b|誤り
肝外供血路として選択的塞栓を行う場合があります。非標的交通に注意しますが一律禁忌ではありません。
c|誤り
下横隔動脈自体が代表的で頻度の高い肝外供血路です。胆囊動脈に次ぐという序列ではありません。
d|誤り
大動脈や腹腔動脈など起始に変異があり、右腎動脈起始を最多とはしません。
e|正しい
肝被膜側に既存の肝内動脈との交通があり、腫瘍で発達し得ます。交通先と非標的枝を確認します。
判断のポイント
横隔膜に沿う分枝と肝上部腫瘍濃染から右下横隔動脈と考える。肝被膜側には既存の肝動脈との交通があり、腫瘍が発生すると供血路として発達し得る。
鑑別・注意点
肝外供血路では下横隔動脈が代表的で、肝bare areaのS7・S8等の病変に注意する。大動脈・腹腔動脈等からの起始変異があり、右腎動脈起始を最多とはしない。塞栓は一律禁忌ではないが、非標的枝と肺・心膜等への交通を確認する。
参考文献
診断専門医 2017年度 問65
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問65
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
通常はこのような脳室・髄液腔の不均衡が主な画像根拠ではありません。臨床的なパーキンソン症状と区別します。
b|最も適合する
脳室拡大と髄液腔の不均衡、円蓋部の相対的高集積が支持します。症状・髄液評価と合わせます。
c|第一候補ではない
橋・小脳・被殻の変化や対応機能低下などが手掛かりで、今回の髄液腔と円蓋部パターンとは異なります。
d|第一候補ではない
中脳萎縮や前頭部機能低下などを評価しますが、脳室拡大と円蓋部相対高集積では他候補を優先します。
e|第一候補ではない
非対称な前頭頭頂萎縮・機能低下などが代表で、今回の髄液腔の分布とは異なります。
判断のポイント
脳室拡大とSylvius裂の開大に対し、高位円蓋部の脳溝が狭い不均衡があり、血流SPECTで円蓋部の相対的高集積を伴う。正常圧水頭症を考える。
鑑別・注意点
狭い皮質が近接することや相対表示の影響を含み、局所血流が絶対値で一様に増えているとは限らない。歩行・認知・排尿症状、髄液評価、必要時のタップテスト等を診断手順と合わせる。脳室拡大だけで確定しない。
参考文献
診断専門医 2017年度 問66
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問66
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
前部側頭葉優位の機能低下と語義障害が代表で、後部帯状回・頭頂側頭の低下が目立つ本例では他候補を優先します。
b|条件・追加確認が必要
高齢者の認知障害の鑑別ですが、血流だけで嗜銀顆粒病理を特定できず、今回の後方分布ではADを優先します。
c|第一候補ではない
後頭葉優位低下などを臨床症候と合わせます。今回の後部帯状回を含む分布ではADを優先します。
d|最も適合する
記憶障害と頭頂側頭・後部帯状回、楔前部の低下が整合します。SPECTはアミロイド・タウを直接測る検査ではありません。
e|第一候補ではない
非流暢発話と左前頭・島周囲が代表で、発話障害が目立たず後方優位の本例には劣ります。
判断のポイント
後部帯状回・楔前部と頭頂側頭領域を中心とする血流低下があり、記憶障害と合わせAlzheimer型認知症に合う。言語理解障害があっても症状だけで意味性認知症と決めない。
鑑別・注意点
意味性認知症では前部側頭葉、進行性非流暢性失語では左前頭・島周囲の分布等を比較する。統計解析は位置合わせ、萎縮、正常データベースの影響を受けるため元画像と対応させる。血流SPECTはアミロイドやタウを直接描出する検査ではない。
診断専門医 2017年度 問67
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問67
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|適合する
シナプス前DATを保つ本態性振戦は正常に近い線条体分布と整合します。臨床診断と合わせます。
b|第一候補ではない
黒質線条体系障害でDAT低下を示し得る病態で、提示の保持された分布では優先しません。
c|第一候補ではない
非対称のDAT低下を示し得ますが、今回は尾状核・被殻の保持を重視します。
d|第一候補ではない
DAT低下が診断補助となる病態で、今回の保持像では他候補を優先します。正常だけで全例除外する意味ではありません。
e|適合する
純粋な薬剤性パーキンソニズムならシナプス前DATは保たれ得ます。潜在変性疾患がある例は低下もあり得ます。
判断のポイント
左右の線条体に尾状核から被殻までの集積が保たれており、明らかな黒質線条体系シナプス前障害を示さない。本態性振戦と純粋な薬剤性パーキンソニズムが合う。
鑑別・注意点
DAT検査は疾患を直接確定する検査ではない。薬剤で潜在性の変性疾患が顕在化した例では集積低下もあり得るため、薬剤性なら必ず正常とはしない。PSP、CBD、DLB等では低下し得るが、その相互鑑別をDAT単独で行わない。
診断専門医 2017年度 問68
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問68
解答例:bを想定するが局所収縮の評価が必要
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
肺血管病変に伴う右心負荷が中心で、LAD急性再灌流後の局所血流・収縮関係とは異なります。
b|想定候補・局所機能確認
再灌流後に血流が戻っても局所収縮が一時低下する病態です。静止QGSだけでは不十分で動画と経時回復を確認します。
c|第一候補ではない
慢性低灌流に適応した機能低下を指し、急性発症翌日の再灌流後という時間関係では気絶を優先します。
d|条件・追加確認が必要
広い概念として虚血後機能障害は含み得ますが、全体EF63%だけで心不全を診断せず局所気絶の条件を確認します。
e|第一候補ではない
梗塞後の持続的形態・容量変化を追う概念で、第2病日の一時的機能不一致を最も直接説明しません。
判断のポイント
急性発症当日の再血行再建後、第2病日の検査という状況は気絶心筋に合う。血流が回復しても局所収縮機能が一時的に低下する血流―収縮不一致を読む問題である。
鑑別・注意点
提示された静止QGS像とLVEF63%だけでは局所壁運動低下を十分に定量できず、実際のシネ、壁厚増加、経時的回復で裏付ける。全体EFが保たれても局所の気絶はあり得るが、再灌流した事実だけで証明にはならない。慢性低灌流背景の冬眠心筋と区別する。
診断専門医 2017年度 問69
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問69
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
心室拡大と収縮低下が中心で、心尖部の相対的厚みと内腔形状では他候補を優先します。
b|最も適合する
心尖部の強い相対集積と厚み、スペード状内腔が心尖部肥大型心筋症を支持します。エコー・CMRで確認します。
c|第一候補ではない
広い固定欠損を示す梗塞より心尖部肥厚パターンを読みます。相対集積から三枝梗塞とは断定しません。
d|第一候補ではない
側壁領域の固定欠損が主体ではなく、心尖部の厚みと内腔形状に合う病態を優先します。
e|第一候補ではない
LAD領域の固定欠損より心尖部の相対的強集積が目立ちます。別途冠動脈合併症は評価します。
判断のポイント
心尖部の相対的に強い集積と厚み、左室内腔のスペード状形態を認める。広範な陰性T波の背景と合わせ、心尖部優位の肥大型心筋症が合う。
鑑別・注意点
強い集積は心筋量・部分容積効果も反映し、局所血流が正常より一様に増えていると断定しない。心エコーやCMRで肥厚、心尖部瘤、線維化等を確認する。冠動脈狭窄や微小循環障害の合併もあり、肥大型心筋症だから虚血がないとはしない。
診断専門医 2017年度 問70
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問70
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
心臓MIBGの集積低下と混同しません。本検査はBMIPPによる脂肪酸代謝画像です。
b|第一候補ではない
肥厚部の分布変化はあり得ますが、心筋全体のBMIPP取り込み欠如の代表的説明ではありません。
c|最も適合する
心筋集積が著しく乏しく肝分布が保たれる像はCD36欠損を支持します。I型は血小板・単球の発現検査で確認します。
d|第一候補ではない
局所の代謝異常はあり得ますが、心筋全体の取り込み欠如では輸送機構の異常を優先します。
e|条件・追加確認が必要
虚血後の代謝低下は来しますが、全心筋の著しい欠如を攣縮だけで確定せず、血流とCD36を確認します。
判断のポイント
BMIPPで肝集積を認める一方、心筋への集積が著しく乏しい。長鎖脂肪酸取り込みに関係するCD36の欠損が代表的な原因で、選択肢ではI型CD36欠損症が合う。
鑑別・注意点
広範な心筋梗塞と即断せず、血液プール、投与・撮像条件、心筋血流との対応を確認する。I型は血小板・単球双方のCD36発現低下で評価する分類であり、画像だけで細胞発現や遺伝子型を確定しない。
診断専門医 2017年度 問71
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問71
解答例:d
選択肢別の解説
a|支持しない
膀胱は尿路排泄で描出されるため、その描出だけを炎症とは解釈しません。
b|断定しない
尿路に見える集積を一枚で拡張尿管と決めず、胃と同期する異所性粘膜や生理的排泄を比較します。
c|支持しない
右下腹部集積だけで虫垂炎を診断しません。この検査では胃粘膜に対応する分布と時間を読みます。
d|正しい
早期から持続する左上腹部集積は過テクネチウム酸の生理的胃粘膜集積に整合します。
e|誤り
胃の生理的取り込みを出血と読み替えません。赤血球標識の出血シンチとは検査原理が異なります。
判断のポイント
胃が早期から描出され、その後も持続する分布は過テクネチウム酸による胃粘膜への生理的集積に合う。右下腹部には胃と同時期に現れる局所集積があり、異所性胃粘膜も評価する。
鑑別・注意点
尿路排泄と膀胱描出は生理的で、それだけで水尿管症や膀胱炎とはしない。Meckelシンチグラフィは胃粘膜を描出する検査で、標識赤血球による出血シンチグラフィとは異なる。胃の高集積を左上腹部出血と読み替えない。
診断専門医 2017年度 問72
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問72
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
鼻部集積だけで頸部・唾液腺の分布異常全体を説明しません。
b|第一候補ではない
甲状腺の描出があるだけでは機能亢進ではなく、今回の唾液腺低集積を重視します。
c|第一候補ではない
局所耳下腺の急性炎症・血流変化より、両側唾液腺機能低下を示唆する分布です。
d|最も適合する
甲状腺は描出される一方で唾液腺取り込みが乏しく、機能低下を支持します。症状・抗体・動態像等で確認します。
e|第一候補ではない
通常甲状腺の取り込み低下を評価する病態で、明瞭な甲状腺と唾液腺低下の組合せでは他候補を優先します。
判断のポイント
甲状腺は明瞭に描出される一方、両耳下腺・顎下腺への集積が乏しく、唾液腺機能低下を考える。選択肢ではSjögren症候群が最も合う。
鑑別・注意点
旧説明で正常に描出される臓器を唾液腺と取り違えない。15分像のみでは排泄能を評価できず、刺激後の動態や口腔乾燥、抗体、眼科・組織検査等を合わせる。唾液腺機能低下は非特異的で、シンチグラフィ単独の確定診断ではない。
診断専門医 2017年度 問73
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問73
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
全甲状腺のびまん性高集積が代表で、単一高集積結節と周囲抑制とは異なります。
b|最も適合する
左甲状腺結節の高集積と周囲抑制が自律性機能性結節を支持します。TSH・ホルモン検査と合わせます。
c|第一候補ではない
本来位置から離れた甲状腺組織を指し、今回の甲状腺内の自律性結節とは異なります。
d|第一候補ではない
通常は浸潤性腫瘤と低機能性病変が問題で、この高機能結節の第一候補ではありません。
e|第一候補ではない
破壊性のホルモン漏出では通常低集積で、局所の強い取り込みとは異なります。
判断のポイント
左甲状腺の結節に強い局所集積があり、残りの甲状腺集積は抑制されている。自律性にホルモンを産生する中毒性腺腫、Plummer病に合う。
鑑別・注意点
Basedow病のびまん性集積増加や、破壊性甲状腺炎の低集積と比較する。TSH・遊離T4/T3、超音波等を合わせる。高機能結節という画像だけで組織型や悪性の有無まで確定しない。
診断専門医 2017年度 問74
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問74
解答例:c
選択肢別の解説
a|支持しない
甲状腺機能・抗体などがなく、この早期分布だけで慢性炎症を診断しません。
b|誤り
唾液腺・心筋・肝などの分布と副甲状腺検索からMIBIを想定し、MIBGとは区別します。
c|最も適切
上縦隔結節への集積と高Caは機能亢進副甲状腺の局在を支持します。PTH依存性と病理は別に確認します。
d|支持しない
甲状腺癌の原発・病理情報がなく、この集積を直ちに転移とは扱いません。
e|支持しない
唾液腺の生理的取り込みを左右対称というだけで炎症とは診断しません。
判断のポイント
甲状腺下方の上縦隔に局所集積があり、SPECT/CTで結節に対応する。高Ca血症の背景ではMIBIを用いた異所性の機能亢進副甲状腺病変、腺腫を疑う。
鑑別・注意点
唾液腺・心筋等の生理的分布はMIBIとして矛盾しない。高Ca血症のみでPTH依存性を確定せず、PTH等で生化学的診断を行う。早期一枚だけで洗い出しや腺腫の組織診断を断定せず、画像は主に術前局在評価として使う。
参考文献
診断専門医 2017年度 問75
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問75
解答例:e
選択肢別の解説
a|早すぎる
副腎皮質の131Iアドステロール検査は早期分布ではなく数日後の取り込みを評価します。
b|早すぎる
MIBGなど別の検査時刻と区別し、副腎皮質トレーサの十分な背景低下を待ちます。
c|早すぎる
この副腎皮質製剤の標準的な撮像時刻としては短く、日単位の遅延像を用います。
d|標準的選択ではない
翌日程度の腫瘍MIBGと混同しません。アドステロールはより遅い時刻が目安です。
e|適切
アドステロールの電子添文では通常7日目以降を目安とします。前処置・目的も踏まえ解釈します。
判断のポイント
副腎の形態と後面シンチグラムの分布から、副腎皮質に取り込まれる131Iアドステロールを考える。選択肢では投与7日後の撮像が合う。
鑑別・注意点
カテコラミン産生組織を評価するMIBGとは別の検査である。電子添文では通常7日目以降を目安に撮像し、前処置や目的で解釈が変わる。集積側だけでアルドステロン自律分泌や手術適応を確定せず、内分泌検査・必要時副腎静脈採血を合わせる。
診断専門医 2017年度 問76
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問76
解答例:d
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
関節を中心とする集積ではなく、仙骨に連なるH字状分布が主な所見です。
b|条件・追加確認が必要
担癌患者では鑑別が必要ですが、仙骨両側の縦成分と横成分では不全骨折を優先しCT/MRIで確認します。
c|第一候補ではない
感染徴候や局所破壊を確認しますが、典型的な仙骨H字状骨形成反応では他候補を優先します。
d|最も適合する
仙骨両側の縦集積と横集積がHonda signに整合します。治療前の症例へ照射歴を補わず骨粗鬆症等を確認します。
e|第一候補ではない
広い対称性骨代謝亢進や他の代謝性所見を評価しますが、局所H字状分布を最もよく説明しません。
判断のポイント
仙骨両側の縦方向集積と横方向成分がH字状に連なり、仙骨不全骨折のHonda signが合う。担癌患者でもこの形態を即座に転移としない。
鑑別・注意点
CTで骨折線、MRIで骨髄浮腫と腫瘍性成分の有無を確認する。Honda signは常に完全なH字でなく、欠けた型や非対称例もある。骨粗鬆症、放射線治療歴等は問診するが、治療前の本例に照射後骨折を補わない。
診断専門医 2017年度 問77
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問77
解答例:eを第一候補とする
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
肝・骨髄・腸管などの分布が代表で、本例の腎と軟部・筋分布の組合せでは他候補を優先します。
b|第一候補ではない
通常は骨格全体を描出する薬剤で、本例の軟部・腎集積主体の像とは異なります。
c|条件・追加確認が必要
軟部病変に集積し得るため重要鑑別です。胆道腸管・心筋分布と投与後時間の確認なしに完全除外はしません。
d|第一候補ではない
交感神経組織への集積と肝分布が代表で、この広い軟部・筋分布からは他候補を優先します。
e|第一候補・製剤確認
肝・腎と筋を含む軟部組織の分布が整合します。ただし静止像だけでは製剤唯一確定にならず投与記録を確認します。
判断のポイント
肝・腎と全身軟部組織に集積があり、左膝付近の病変が描出される。骨格全体の集積ではなく、軟部・筋への分布と腎描出から201TlClを第一候補とする。
鑑別・注意点
生理的分布は投与後時間等で変わるため、一枚だけで核種を完全に同定できるわけではない。MIBI等との比較には腸管・胆道系や心筋、集積時相も確認する。病変へのTl集積は悪性に特異的でなく、これだけで骨・軟部腫瘍の病理を決定しない。
診断専門医 2017年度 問78
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問78
解答例:b
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
寒冷では頸部・鎖骨上・傍脊椎等の褐色脂肪が目立ちます。今回のびまん性筋分布とは異なります。
b|最も適合する
糖摂取に伴うインスリン上昇でFDGが筋へ移行し、脳・腫瘍が相対的に低く見える分布を説明します。食事・薬歴を確認します。
c|条件・追加確認が必要
運動でも筋集積が増えるため問診が必要です。活動した筋群の分布と全身性インスリン影響を比較します。
d|条件・追加確認が必要
筋炎でも集積し得ますが、筋症状・CK等が必要です。分布だけで筋炎を確定しません。
e|第一候補ではない
骨髄・脾など造血系集積が代表で、今回の全身骨格筋優位とは異なります。
判断のポイント
全身の骨格筋へのびまん性集積と脳の相対的低集積があり、糖分摂取後のインスリン上昇によるFDG分布変化を考える。寒冷時の褐色脂肪やG-CSFによる骨髄優位集積とは分布が異なる。
鑑別・注意点
運動でも筋集積が増えるが、活動した筋群の分布と問診を確認する。糖尿病治療薬・インスリン、食事、血糖、投与前後の行動を確認し、画像だけで摂取量や時刻は決めない。腫瘍の検出能低下を考慮して検査条件を記録する。
診断専門医 2017年度 問79
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問79
解答例:c
選択肢別の解説
a|第一候補ではない
炎症・リンパ系病変にも集積し、今回の耳下腺腫瘤の機能的特徴を最も直接調べる選択ではありません。
b|第一候補ではない
骨形成を評価する製剤で、耳下腺Warthin腫瘍候補の取り込み・分泌検査には使いません。
c|最も有用な候補
Warthin腫瘍では取り込みと刺激後保持が手掛かりです。画像だけで病理型の確定という意味にはせず超音波・組織と合わせます。
d|第一候補ではない
交感神経組織の検査であり、耳下腺上皮腫瘍の代表的機能評価製剤ではありません。
e|条件・追加確認が必要
腫瘍へ集積し得ても特異性は低く、過テクネチウム酸による唾液腺機能評価を優先します。
判断のポイント
両耳下腺領域の限局性FDG集積を示す結節があり、Warthin腫瘍が候補となる。選択肢では過テクネチウム酸シンチグラフィによる集積・排泄評価が診断の助けになる。
鑑別・注意点
強いFDG集積だけで悪性腫瘍と判定しない。Warthin腫瘍では過テクネチウム酸の集積・刺激後残留が手掛かりになるが、陰性例や他の集積病変もある。「確定診断」という設問表現を、シンチグラフィだけで組織が確定する意味にはしない。必要時は超音波・穿刺等で確認する。
診断専門医 2017年度 問80
問題は学会HPを別タブで開いて確認しながら取り組んでください。学会HPへのログインが必要です。
- 学会HPで問題を開く2017年 第26回放射線診断専門医試験問題
- 日本医学放射線学会 専門医試験のご案内(公開ページ)
- 会員ページの試験問題一覧(会員専用)会員ページのご利用には学会会員としてのログインが必要です。ログインの有効期限が切れている場合は、ログインしたあとでもう一度このリンクを開いてください。
解答を表示しますか?
問80
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
223Raの適応を悪性リンパ腫一般へ広げません。出題時の骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌の体系と区別します。
b|誤り
主な治療効果は短飛程・高LETのα線によります。β線主体の核種と区別します。
c|誤り
肺癌の骨転移一般は出題時の保険適応ではありません。原疾患・病態に基づく承認範囲を確認します。
d|支持しない
89Srより骨髄抑制が起こりやすいと一律にはしません。ただしRaでも血球減少があり血算と併用条件を確認します。
e|正しい
223Raの物理学的半減期は約11.4日です。233Raと取り違えません。
判断のポイント
223Raの物理学的半減期は約11.4日である。骨のハイドロキシアパタイトに集積するα線放出核種として、骨転移部の治療に利用する。
鑑別・注意点
旧解説の233Ra表記は223Raへ修正する。β線を主とする89Srと区別するが、Raでも骨髄抑制は起こり得る。単純に89Srより強いと断定せず、適応・併用薬・血球数等を確認する。肺癌や悪性リンパ腫の骨病変一般へ適応を拡張しない。