基礎(1-15)

1.

解答: a,b

radio

 

2.

解答:d,e
  • 高LET線:粒子線、中性子線など
  • 低LET線:γ線、X線、陽子線など

 

3.

解答: d
  • d以外は水を見るもの。
MR tractography
  • 神経線維の方向による拡散異方性を利用し脳白質線維群を画像化したもの。

 

4.

解答: e
  • chemical shift artifactは2つ物質の共鳴周波数の違いにより発生する。

 

5.

解答:a,e
細胞周期と放射線感受性
  • 最も放射線高感受性:G2期後半−M期
  • 次に放射線高感受性:G1後半-S期前半

※これまで抵抗性ばかり出ていたが、感受性が新しく出題。【新傾向!?】

 

 

6.

解答:a,d
  • p53の機能:転写因子、細胞周期の制御、アポトーシス誘導

 

7.

解答:d
放射線治療に影響する4R
  • 回復、修復(Recovery or Repair)
  • 再酸素化(Reoxygenation)
  • 再分布、同調(Redistribution)
  • 再生(Regeneration),再増殖(Repopulation)

 

8.

解答: b

※よくわかりません。cだと思ったのですが、腫瘍細胞を再酸素化した方が放射線治療はより効果的になるようです。腫瘍細胞では前問の4Rはすべて当てはまる。正常組織の回復・修復もあり、b-eはいずれも○か。

治療の先生にまた聞いておきます。

このサイトを見て頂いたまっくす様よりコメントいただきました。ありがとうございます。

「8番の分割照射ですが、加速再増殖は抑制できません。むしろ、分割照射による治療期間の延長で、加速再増殖が見られます。」

 

9.

解答: c
  • DICOMとは、Digital Imaging and COmmunication in Medicineの略で、医用画像にまつわる標準規格。
  • GSDF:Grayscale Standard Display Functionの略で、グレースケール標準表示関数のこと。部屋の明るさや、モニタの輝度によらず、同じ画像なら同じように見えるという特徴を持った表示関数。
  • 放射線診療に関連するCPIとはConsistent Presentation of Imagesのことで「画像の一貫性表示」。
  • コスト効率指数をcost perfomance indexというが放射線診療には関係ない。
  • HL7とはhealth level sevenの略。DICOMとともに用いるべき規格として、厚生労働省グランドデザインに記載。電子カルテで推奨されている。
  • IHEは、Integrating the Healthcare Enterpriseの略で、HL7、DICOMなどの標準規格を適用して、医療機関の情報を統合し、統一的に運用しようという運動。

 

10.

解答: c
  • 患者基本情報とははカルテ No.・患者名・生年月日・年齢・性別・最終診療日など。名前はいらないかもしれないが、年齢や性別は必要。「削除」というのが、どこまでなのかは判断が難しいが、他の選択肢からこれが正解と思われます。

 

11.

解答: d?→e?→d
  • 急性放射線症候群の病期は,被ばく後の時間的経過によって前駆期,潜伏期,発症期,回復期に分けられる。
  • 前駆期は,悪心,嘔吐,下痢,発熱,初期紅斑,唾液腺の腫脹などの前駆症状と呼ばれる症状が一過性に発現する被ばく後48時間以内を言う。
  • 前駆期に意識障害はあるようだが、「意識混濁」かは不明。掻痒感はありそうだけど記載ない。
  • 元の論文は読む気にもなれません。

問11ですが、元の論文を読んだところ、prodromal phasa の症候として heat sensation、itching、tenderness が記載されているため、掻痒感は前駆症状に該当すると思います。(φ様ありがとうございます。)

ちゃんと論文を読んだわけではありませんが、論文でΦ先生が参考にされたのはTableⅦと思われ、それはLOCAL RADIATION INJURIESに対する内容のようです。ACUTE RADIATION SYNDROMEについて触れているのはTableⅧで、こちらを参考にするべきなのかと思います。答えはd.掻痒感で良いのではないかと思います。
そもそもheat sensationもtendernessも選択肢にありませんし・・・。

らっちょ先生ありがとうございます!!

 

12.

解答:c

診療放射線従事者の安全管理
  • 健康診断:初回と定期(半年毎) 放射線に関する健診は特殊健診 定期健診を受けることが前提
  • 教育訓練:初回と定期的(1年間) 障防法は内容を細かく規定
  • 被ばく測定:個人線量計で測定

※健康診断の中で、放射線診療従事者の実効線量限度について記載あり。妊娠可能な女性は5mSv/3ヶ月と記載あることから、男性とは異なる

 

13.

解答:d
  • 問題文に誤字あり。加重ではなくて「荷重」。
  • 放射線荷重係数は、放射線の種類によって値が異なり、X線、ガンマ線、ベータ線は1、 陽子線は2、 アルファ線は20、 中性子線はエネルギーにより5から20までの値をとる。

 

14.

解答: c
  • 介護者が被ばくは医療被ばく。

 

15.

解答: b
  • 放射線治療では5年以内に1-5%の患者に障害を生ずる線量をしきい値としている。

 

診断(16-70)

16.

解答:  e
  • 乳児→LCH、神経芽細胞腫の転移
ユーイング肉腫(Ewing’s sarcoma)
  • 好発年齢:5歳以降20歳まで。なので合わない。
  • 好発部位:長管骨の骨幹。骨幹端にもあり。扁平骨(特に骨盤)にも多い。
  • 画像所見:辺縁不鮮明な骨吸収像。層状や放射状の骨膜反応が強くみられる。骨内の反応性骨形成もあり,しばしば骨肉腫内の腫瘍骨形成との鑑別が困難である。
  • 骨膜反応の強い腫瘍としてバーキット腫瘍・ユーイング肉腫・小児白血病・神経芽細胞腫・骨肉腫が挙げられる。

 

17.

解答:a,c?

d. 地図状でも境界明瞭なものは良性腫瘍が大部分。また骨髄腫、甲状腺癌、胃癌の骨転移など、境界不鮮明なものは悪性腫瘍が多い。

 

 

18.

解答: b,d
舟状骨骨折の分類
  • 結節部骨折・遠位1/3部骨折 → 関節包外骨折。
  • 腰部・近位1/3部骨折      → 関節包内骨折。
  • 舟状骨骨折の中央~近位の骨折では骨壊死や偽関節・遷延治癒を起こしやすい。なぜならば栄養の主血管が末梢・背側からのみであるから。
大腿骨頸部骨折
  • 高齢者、特に女性で起こりやすい。
  • 関節包内に骨膜性骨新生がないため難治性であることが多く、大腿骨頭の特殊な血流支配のため、骨頭壊死に陥りやすい。

 

19.

解答: b

 

20.

解答:b
骨端線骨折
  • ソルターハリス分類によって、Ⅰ~Ⅴに分類。問題のa-eにそれぞれ対応。
  • 一番多いのはⅡ型。

 

21.

解答: c
  • 肋骨も背側ならば虐待に特異的。
  • 脛骨骨幹斜状骨折は、よちよち歩きの幼児に生じるよちよち歩き骨折(Toddler‘s fracture)は脛骨遠位部に生じるらせん骨折のことか。脛骨骨幹斜状骨折をGoogleで調べても完全に一致するものは出てこない。
    ※よちよち歩き骨折は2009年に出題あり。

 

22.

解答: a,d

 

23.

解答: b
  • MELAS:後頭・頭頂葉の梗塞様病変が見られる。基底核の石灰化が20%にあり。
  • PRESも当然後ろに来る。
  • 脳梗塞も後頭葉に起こる。

とすると??

drark様よりコメントいただきました。

23.後頭葉病変として稀なのは?
b.膠芽腫の好発部位は前頭葉、側頭葉、頭頂葉の順であり、選択肢の中では相対的に稀ということになるのではないでしょうか?たぶんですが。

c-eは×なので、膠芽腫として後頭葉は稀とのことで、答えはbだと思われます。血管腫はどこに来てもいいですしね。

 

24.

解答: b
淡蒼球を中心とした基底核にT1強調像で高信号を呈する鑑別疾患
  • 肝性脳症 、門脈系-体循環系短路
  • カルシウム・リン代謝異常
  • 慢性後天性肝脳変性症
  • ビタミン欠乏などの栄養障害
  • CO中毒
  • HIV脳症
  • 低血糖脳症
  • 低酸素脳症
  • 長期中心静脈栄養(IVH)に関連した変化 高カロリー輸液
  • 糖尿病によるバリスムを伴う高血糖脳症(被殻中心、時に尾状核) など

 

25.

解答: b

 

26.

解答: d
  • 下垂体後葉はT1WIで高信号を示す。

 

27.

解答: a,b

2012年27番とほぼ同じ問題。

 

28.

解答: d
若年性血管線維腫
  • 翼口蓋窩付近の後鼻腔組織から発生するきわめて血流豊富な腫瘍。
  • ほとんどが10歳台の男性で,鼻出血や鼻閉を主訴とする。
  • 組織的には良性腫瘍であるが局所浸潤性が強いため。生検は危険。画像診断の果たす役割が大きい疾患。

 

29.

解答:a,d
  • e:ワルチンは早期濃染、washoutのパターン。漸増性に造影されるのは多形腺腫。

 

30.

解答: c
  • 頻出問題。鉄・マンガンを沈着するため。

 

31.

解答: d

a、血管前リンパ節とは胸膜頂から気管分岐部レベルに存在し,胸骨より後,右側では上大静脈前縁線より前,左側では左総頸動脈より前に位置するリンパ節。○ぽい。

b、◯:気管気管支リンパ節という言葉は最新の肺癌ガイドラインにはない。気管正中部より右側で、奇静脈頂部から右上(葉気管支)幹の起始部の間に存在するリンパ節のこと(10R)。

気管気管支リンパ節は4番→現在の下部気管傍リンパ節とおもいます。奇静脈弓は突出してもいいのではないかとおもいます。#4ならば拡張しても良さそうです。

今のガイドラインでは、#10は 肺門リンパ節(主気管支周囲リンパ節)。他、奇静脈陰影の拡張は右心負荷(心不全、うっ血)で偏位する。

c、○:奇静脈食道線の偏位は、気管分岐下リンパ節腫大、食道癌や食道裂孔ヘルニアなどの中縦隔の腫瘤性病変、左房拡大、奇静脈食道陥凹部に入り込んだ肺病編などで見られる。(局所的な右方への突出として認められる。)

d、×:横隔膜リンパ節は現在の横隔膜上リンパ節(111番)で右の心横隔膜角には出てこない。

e、○:大動脈肺動脈窓(aortopulmonary window:A-P window):大動脈弓下縁と左肺動脈上縁の間で、内側が左主気管支と気管、外側は縦隔胸膜に囲まれた内側に陥凹した領域のこと。左反回神経、動脈管索、Botalloリンパ節(大動脈下リンパ節)、上行大動脈リンパ節がある。

dorogamekun先生ありがとうございました。

 

32.

解答: b
ポータブル写真の特徴
  • 条件が悪くなりやすい。画質や条件が保たれない。
  • 短い焦点距離、前後方向の撮影:上縦隔・心陰影は拡大して描出される。
  • 患者の体位や呼吸の深さが不安定なので、解釈や比較が困難。
  • 正常も異常も立位とは異なるので注意。胸水は背側、気胸は腹側へ分布する。

 

33.

解答: e
分布まとめ
  • 上肺野優位=二次性結核、サルコイドーシス、LCH、珪肺、小葉中心性肺気腫
  • 下肺野優位=UIP、非特異的間質性肺炎、石綿肺、血行性転移
  • 肺門部優位=肺水腫、カリニ、肺胞蛋白症

 

34.

解答: b
  • a:× 骨転移を含む他臓器への遠隔転移はM1b。
  • b:○ 同側縦隔かつ/または気管分岐部リンパ節への転移はN2。
  • c:× T1:腫瘍最大径≦3 cm,肺か臓側胸膜に覆われている、葉気管支より中枢への浸潤が気管支鏡上なし(すなわち主気管支に及んでいない) のもの。サイズだけではT1とは言えない。
  • d:× 対側縦隔、対側肺門、同側あるいは対側の前斜角筋,鎖骨上窩リンパ節への転移がN3。
  • e:×より低く取るのが基本。

2018/02/14追記

日本肺癌学会編「臨床・病理 肺癌取扱い規約 2017年1月(第8版)」(金原出版)によると、

T1:充実成分の大きさが3cm以下、かつ肺または臓側胸膜におおわれ、葉気管支より中枢への浸潤が気管支鏡上認められない(すなわち主気管支に及んでいない)

T2:充実成分の大きさが3cmを超え5cm以下
または、充実成分の大きさが3cm以下でも以下のいずれかであるもの

  • 主気管支に及ぶが気管分岐部には及ばない
  • 臓側胸膜に浸潤がある
  • 肺門まで連続する部分的または片側全体の無気肺か閉塞性肺炎がある

であるので、3cm以下の場合は、T1もしくはT2の可能性があります。

 

35.

解答: e
アレルギー性アスペルギルス症の画像所見
  • 中枢性気管支拡張
  • 粘液栓
  • 気管支壁肥厚
  • 無気肺
  • すりガラス影、浸潤影
  • 小葉中心性陰影

 

36.

解答: d
  • 一次結核では、中下肺野に浸潤影が見られたり、リンパ節腫大、胸水を認める。肺病変もリンパ節腫大ともに右肺に多い。

37.

解答:a,c
UIP pattern
  • 胸膜直下・肺底部優位。
  • 網状影。
  • 蜂巣肺、時に牽引性気管支拡張像を伴う。
  • Inconsistent with UIP patternに挙げられている所見がない。

 

38.

解答: c
  • 小葉中心性結節影(しばしばtree-in-bud appearance)・(中枢まで目立つ)気管支肺動脈束の肥厚・(気管支肺炎様の)小葉大のすりガラス・均等影・浸潤影。

 

39.

解答: c
  • 縦隔側の胸膜肥厚が特徴的。
  • 20〜40年の潜伏期を経て発症。
  • 低濃度曝露でも発症する。
  • 胸水の合併が9割と多い。

 

40.

解答: b.e
  • カルチノイドは石灰化はあるが空洞は多くはない。
  • 粘液腺癌は気管支散布性転移を生じて、肺炎様の画像所見を呈する。以前BACとも言われていた。
  • 末梢型の肺腺癌が血管収束像が見られることが多い。
  • 高分化肺腺癌は辺縁にスリガラス影を認めることが多く、そのためPETで偽陰性になりやすい。

 

41.

解答: a,d

 

42.

解答: a,d

  • 肺血管陰影が増強するものを選ぶ問題。頻出問題で、より古い過去問にシェーマ付きで解説していますので、そちらを参照してください。

 

43.

解答: d

  • 真腔は、偽腔に圧排される。剥離内膜が同定できれば、当然特異性が高い。
  • 血栓閉鎖型の偽腔は単純CTで高吸収を示すので、単純の撮影が重要。
  • 大動脈基部は解離を疑うようなアーチファクトがでやすいので、心電図同期させるとよい。

 

44.

解答: d

  • b:ステント内狭窄が可能みたいですが、容易かと言われれば×か。
  • a,c,eは×。心拍数はとにかく落とさないとダメ。石灰化病変が多ければ(石灰化スコアが高値)そもそも冠動脈CTの適応ではない。

aaaさんからのコメント

44ですが、SCCTガイドラインによると脈の不整で階段状artifactが出ると記載あります。ステントや石灰化は過大評価しやすいともあります。

ですので、dが正解ですね。aaaさんありがとうございます。

 

45.

解答:c,d
  • a. ×  40歳代後半から50歳代にピーク。
  • b. × 死亡率に関してはまだ上昇傾向が継続している。欧米は減っている。
  • c. ◯ BMI が 20.0 の女性のリスクを1とすると BMI が 25.1以上の女性のリスクは 1.9となる。

45ですが、現在の乳癌診療ガイドラインでは、『閉経後の肥満は「確実」なリスク要因であるが,閉経前は「ほぼ確実」な予防要因である。』となっている。

ハリー先生ありがとうござます。

  • d.○ 22 歳以下で出産を経験した女性のリスクを1とすると 28 歳以上で出産を経験した場合は 2.5(閉経前)、1.2(閉経後)となる。
  • e. × 授乳経験が乳がん予防に効果がある、とする研究論文が 2002 年 7月 20日発行の医学誌ランセットで発表された (Collaborative Group on Hormonal Factors in Breast Cancer (2002). The Lancet, vol.360, pp.187-195)。

 

46.

解答:a,c

  • b. 脂肪を含む腫瘤はカテゴリー2。
  • d.スピキュラを伴う腫瘤はカテゴリー5。
  • e.境界不明瞭な腫瘤はカテゴリー4。

と思われます。

 

47.

解答:a,e

 

48.

解答: a,e

 

49.

解答:a

 

50.

解答: c

  • a. × 2歳以下。(ピークは1歳代)
  • b. ×
  • c. ○ 上皮性成分の多い場合には内部は不均一だが、間葉成分が多い場合には出血、壊死、石灰化のため内部は複雑になる。
  • d. × 白血病>脳腫瘍>悪性リンパ腫>神経芽腫>胚細胞腫瘍>軟部腫瘍>骨腫瘍>網膜芽腫>腎芽腫>上皮性腫瘍>肝芽腫>その他
  • e. 90%以上でAFPの増加を認める。

 

51.

解答:c,d

2014/8/15 某大学病院O先生より指摘あり修正。

c. ×→○ 痛風で見られる。…。Overhanging edgeは腫瘍境界部に癌腫が周囲粘膜を圧排挙上するように発育するため認められる注腸の像。(痛風における境界明瞭な骨びらんを意味するレントゲン所見にも動揺のフレーズが使われる)

d.×→○ eccentric stenosisで検索すると血管ばかり出て来ますが…。

参考)ESRのEPOS

e.× これはクローン病。

 

52.

解答: c

  • green hapatomaではHCCでも肝細胞相で取り込むので。肝細胞に取り込まれるため肝細胞由来でないものは、取り込まれない。c以外は肝細胞がbaseにあるため取り込まれる可能性がある。

 

53.

解答:a→d

  • 憩室炎の場合、局所的にびまん性の壁肥厚を来しうるが結腸炎にくらべてその範囲、長さが小さい。

シン先生ありがとうございました!

54.

解答:e

  • メトホルミン投与で注意するのはヨード造影剤。腎不全患者や気管支喘息患者には禁忌。

55.

解答: b

  • 他は関連あり。

56.

解答:e

  • a. ○ Ⅰ期は子宮頚部に限局。Ⅰbは4cmを超える。なので○。
  • b. ○ 定義通り。
  • c. △ 膣壁下1/3に達するが骨盤壁へは達していないのがⅢA期。骨盤壁の記載は問題文にはないが…。
  • d. ○ 骨盤壁に達する、または明らかな水腎症/無機能腎を認めるのがⅢB。
  • e. × ⅣB期とは小骨盤腔を超えて広がる。膀胱への浸潤がⅣA期なので、膀胱鏡では足りないのでしょう。

57.

解答: c

  • 漿液性は水なので、MRCPにて水の高信号を呈する。内分泌腫瘍がいくら嚢胞を伴っても水の高信号ではない。

 

58.

解答: d

  • 過去問通り。

 

59.

解答: a,e

  • 過去問通り。

 

60.

解答:  e

  • 子宮内避妊器具の長期装着症例では放線菌感染が多い。
  • 骨盤腹膜炎では、卵管炎(卵管は骨盤内臓器で最も炎症が起こりやすい。)から卵巣炎に至ると、卵巣は腫大し、造影効果の増強を認めるようになる。

61.

解答: c

  • Ⅰ期精巣腫瘍では、高位精巣摘除術後に、傍大動脈領域に放射線治療を行なう。左精巣腫瘍では、精巣静脈に左腎静脈が流入するため、左腎門部が十分含まれるようにする。

 

62.

解答:b.e

  • 被膜を認めるのはHCCなど。FNHは過形成。
  • ダイナミックにて動脈相で強く造影され、抜けないのが特徴。
  • 脂肪を認めるのは、HCCやAMLなど。
  • 中心瘢痕はT2WIで高信号になる。

FNHの画像所見

  • 画像上境界明瞭な腫瘤、通常被膜を持たない
  • 単純CT:低~等吸収
  • MRI:T1、T2強調像ともに均一で肝と同程度の信号強度
  • CT 、 MRI ともに早期相より均一な強い造影効果
  • 腫瘤内にクッパー細胞が存在(15.4%で減少or欠損)

T2WI with superpara magnetic iron oxide(SPIO)造影で低信号
Gd-EOB-DTPA 造影で取り込まれ高信号となることが多い
99mTc コロイドシンチグラフィにて集積あり(約60%)

  • 中心性瘢痕:CTで<3cmの35%、>3cmの65%、MRIで78%にみられる

遅延相にて造影効果(+)、MRI T2WIで高信号

  • 血管造影:栄養動脈が中心瘢痕から入り、分岐しながら放射状に末梢に分布(spoke-like appearance)、その後肝静脈へ還流

 

63.

解答:c,e

  • フェルカルボトランはSPIOの一般名。
  • ガドキセト酸ナトリウムはEOBの一般名。
  • 塩化マンガン四水和物(ボースデル®):MRI用経口消化管造影剤→MRCPで用いられる。T1WI、T2WIのコントラストが増強される。
  • クエン酸鉄アンモニウム(フェリセルツ®):消化管(胃、十二指腸、空腸)造影 ・胆道膵管撮影時の消化管陰性造影に用いられる。MRCPで用いられる。T1WI、T2WIのコントラストが増強される。

 

64.

解答:c.e

  • EPI法はDWI。
  • 脂肪抑制は、STIR、CHESS法。
  • GRE法はGradient echo法。

 

65.

解答:c

  • 腹部大動脈から下方に分岐。過去問にあり。

 

66.

解答: e

これも過去問(2011)にあり。今回の問題の方が素直。迷走神経反射。

67.

解答:a

  • リングアーチファクトはCTのアーチファクト。

CTのアーチファクト

  • モーションアーチファクト
  • 金属アーチファクト
  • リングアーチファクト:装置の特性や故障に起因するアーチファクト
  • partial volume effectによるアーチファクト
  • X線の線質であるビームハードニングやファン角、コーン角に起因するアーチファクト
  • ヘリカルアーチファクト:ヘリカル軌道の補間再構成で生じる。

このほか、画像の形状から名前が付けられるものには、階段状アーチファクト、風車状アーチファクトがある。

 

68.

解答:c,d

  • a. 背側膵が大きい。
  • b. Santorini管は副膵管に開管。

divism1

  • c.  Winslow孔は、肝尾状葉直下で、門脈と下大静脈の間にある。
  • d. 総胆管は膵頭部内の背側を走行する。左側にはuncusあり。
CBD
  • e. 胆嚢は方形葉と右葉の間に位置する。方形葉はS4(内側上下区域)のこと。
GB1GB2

69.

解答: d

70.

解答: b

  • 嚥下造影には、通常は,消化管造影検査用の硫酸バリウムを用いる。
  • 経口用水溶性ヨード系造影剤はガストログラフィンのこと。
  • 消化管穿孔が疑われる場合、硫酸バリウムは禁忌で、ガストログラフィンを用いる必要がある。
  • しかし、誤嚥の可能性がある場合は、ガストログラフィンは浸透圧が高く、肺水腫の危険があり、使わない。

 

核医学(71-85)

71.

解答: b,e

内照射療法で覚えるべきは3種類
  • β線核出核種を用いて、標的組織を破壊する治療法。
  1. 甲状腺癌 131I
  2. 有痛性骨転移(除痛療法) 89SrCl2153mSm
  3. 悪性リンパ腫 90Y-Zevalin131I-Bexxar
  • 褐色細胞腫 131I-MIBG

 

72.

解答: a

 

73.

解答: a
  • 目的に応じて交換する。
coli1coli2

74.

解答: b

  • 脳血流SPECTは、脳腫瘍自体の血流より周辺部の血流変化を見る目的で行うことが多い。腫瘍自体にはRIは集積せず、欠損像として描出され、腫瘍周辺部の浮腫は血流低下像として描出される。
  • d:てんかん非発作時には、血流減少する。
  • e:反対側の小脳半球の血流が低下する。

remote effect

脳血流が増加

  • 脳梗塞亜急性期(贅沢)
  • 脳塞栓の再開通時
  • 発作中のてんかん(発作後もしばらくは高集積が遅延することがある。)
  • 脳炎

脳血流が減少

  • 脳梗塞(ただし亜急性期以外)
  • 脳出血
  • 左(右)被殻出血時の右(左)小脳
  • 発作間欠時のてんかん

 

75.

解答: a,e

アルツハイマー病とDLBの血流低下部位は類似しているが、DLBではアルツハイマー病の血流低下部位に加えて、後頭葉の血流低下が特徴的(わかりやすい核医学P45)。

とあるが、選択肢的には、a,eか。中心溝周囲、後頭葉、基底核、小脳、橋の血流は相対的に保たれる。(わかりやすい核医学P45)

ラム先生ありがとうございます!!!

変性疾患による脳血流低下部位

  • Alzheimer 病―後部帯状回・楔前部の血流低下、さらには頭頂葉、側頭葉連合野の血流低下が認められる。進行すると内側側頭葉や前頭葉連合野にも血流低下が及ぶ。中心溝周囲、後頭葉、基底核、小脳、橋の血流は相対的に保たれる。(わかりやすい核医学P45)
  • 進行性核上性麻痺―両側前頭葉の血流低下
  • びまん性 Lewy 小体病 ―後頭葉の血流低下
  • 大脳皮質基底核変性症―非対称性の前頭葉・側頭葉の血流低下

 

76.

解答:e

  • 心筋血流シンチc,d,e。Tlのみ1回注射。

 

77.

解答: a,e

 

78.

解答:  b,c
  • a. ×
  • b. ○ 肝から排泄されて胆嚢に貯留し、その後,消化管に排泄される。胆嚢に高集積が残存する場合は左室下壁との分離が困難になる。
  • c. ○ 肝胆道シンチなので。
  • d. × Tc-HSA-Dは心プールシンチ。
  • e.健常者では,静注された本剤の約85%が肝に集積して,残りは主として脾と骨髄に分布する。

 

79.

解答: c

  • a. × 99mTc-MIBIを用いる。
  • d.× 腺腫の描出に用いる。
  • e. ×静注後、20分後と、2-4時間後に撮影。

80.

解答: d

▶︎皮質シンチはコルチゾールとACTHのフィードバック機構を反映。

  • 腫瘍側のみに集積、反対側が描出なし。→コルチゾールを自律的に過剰分泌している腺腫もしくは、非過剰分泌性の腺腫。
  • 腫瘍側が反対側より濃く描出→アルドステロンやアンドロゲンなどコルチゾール以外のホルモンを過剰分泌している腺腫もしくは、非機能性腺腫。
  • 腫瘍側が欠損あるいは集積低下し、反対側が描出→転移もしくは副腎原発のコルチゾール以外のステロイドホルモン過剰分泌癌、非機能亢進皮質癌、髄質腫瘍。

 

81.

解答: a
  • 「できるだけ水分をたくさん取ってください。お茶でも水でもコーヒーでも結構です。撮影前におしっこしてください。検査うちのところだけやったら、食べてもいいですよ。」
  • d:3-4時間後に撮影。9時に注射して、1時頃撮影する。
  • e:6時間。

 

82.

解答: c

  • 骨シンチが強いのは造骨性。偽陰性になりやすいのは溶骨性の転移性骨腫瘍。
  • 異常高集積を示しにくい原発巣=溶骨性転移=多発性骨髄腫、腎癌、甲状腺癌、肝癌。(た・じ・(ま)・ようこ(溶骨)こ・か)

 

 

83.

解答:  b

  • a. × 悪性リンパ腫では再発にも用いられる。あとは、心サルコイドーシス。心筋バイアビリティ。
  • c. × 110分。
  • d. × 脱リン酸化されると抜ける。なので脱リン酸化酵素を持つ高分化型肝細胞癌や腎癌では集積しにくい。
  • e. × 食後など高インスリン状態では筋肉などの生理的集積が亢進する。腫瘍は見えにくくなる。

 

84.

解答: a

  • 過去問通り。

 

85.

解答: b

  • カプトプリルは腎動態シンチで用いられる。過去問通り。

 

治療(85-100)

86.

解答: b,d

  • 過去問通り。
  • 上咽頭癌と、Burkittリンパ腫はEBウイルス。

 

87.

解答: c,e
  • 直列臓器 serial organ:わずかな範囲でも耐用線量を超えると障害が発生。脊髄、消化管、気管、冠動脈など。
  • 並列臓器 parallel organ:小さな範囲なら大きな線量が照射されても安全。末梢肺、肝、腎(肝門、腎門以外)、唾液腺など。

 

88.

解答: d

 

89.

解答:a

  • 膠芽腫は、手術後、chemo+RT(60Gy/30回まで) 6-10MV。RTは、三次元的照射技術を用いた通常分割照射。

 

90.

解答:a

 

91.

解答: e

  • a. 67Gy
  • b. 48Gy
  • c. 76Gy
  • d. 60Gy
  • e. 40Gy

 

92.

解答:c,e

  • 舌癌は、192Ir。
  • 甲状腺癌は、131I。
  • 骨転移は89Sr。

 

93.

解答: c

  • c:Lhermitte徴候とは頸を受動的に前屈させると放電様の疼痛が背中中央を上から下に走る事をいう。多発性硬化症や、頚髄腫瘍、頸椎結核、変形性脊椎症、くも膜炎、放射線脊髄症などでも観察される事がある。
  • d:片側性多発脳神経麻痺。小細胞癌。

 

94.

解答: c

  • 低悪性星細胞腫の標準的線量は45-54Gy/25-30fr/5-6w。

 

95.

解答: e→b

 

96.

解答:d

  • d:確立していない。

 

97.

解答: b

 

98.

解答: d

2012年の過去問通り。

 

99.

解答:d

  • d:同時に行なう。

 

100.

解答:d→なし

 

2013年放射線科専門医試験No100の解答ですが、2016年より前立腺癌に対する定位照射も保険適応になっております。正解はなしとなると思います。

やまだたろう先生ありがとうございます!!!