基礎(1-15)
1.
カソード
カソード(英: Cathode、独: Kathode)は、外部回路へ電流が流れ出す電極のこと。外部回路から電子が流れ込む電極とも言える。真空管や電気分解では陰極、電池の場合は正極 (+) とも呼ばれる。(wikipedia)
アノード
アノード(Anode) とは、外部回路から電流が流れ込む電極のこと。外部回路へ電子が流れ出す電極とも言える。
真空管や電気分解では陽極、電池の場合は負極(-) とも呼ばれる。 なお、真空管では構造上プレートと呼ばれることが多い。(wikipedia)
2.
拡散強調画像における脳脊髄液
- 図のように脳脊髄液は抜けて低信号を呈する。
T1 緩和時間とT2 緩和時間
3.
CT dose index(CT線量指数)
CT dose index (CTDI) is a standardized measure of radiation dose output of a CT scanner which allows the user to compare radiation output of different CT scanners. In the past CTDI100 (measured over a 100 mm long ionization chamber) and CTDIw (weighted average of dose across a single slice) were used; for helical scanners in current use, the parameter CTDIvol the most relevant one. (Radiopedia.org)
- 被ばくを左右するCTのパラメータは、管電流mA、管電圧kV、管電流時間積mAs、ヘリカルピッチ、スライス厚、フィルタ、撮像範囲などによる。
- ただし、結局どれだけの線量を被ばくするかがこれではわからないので、他施設との比較や他種との比較に、これらの要素を全て加味した指標が欲しい。そこで、でてきたのが、CT dose index(CT線量指数)である。
- 上記パラメータを加味し、局所線量を数値化したもの(厳密には1回転あたりの線量の数値化)。他施設の値と比較すればよい、便利なものさし代わりになり、被ばく線量の指標となる。
- わかりやすいページ→CTDI,DLPと実際の患者被ばくとの違い
照射線量
- 照射線量(C/kg):ある場所における空気を電離する能力を表す量。エックス線装置や放射性同位元素などから発生する放射線の総量。
CT値
- X線が人体を通過するときに減弱する割合をいう。水は0、骨を+1000、空気を–1000とし、他の組織を相対的に表す。
- 甲状腺のCT値は100〜120と臓器の中では最も高い。
- 脂肪のCT値は-100〜-120と最も低い。
- 他、肝臓40-70、膵臓30-50、腎臓40-60、副腎20-40、血液0-12、血腫60-90、肺-500~-900、大脳灰白質35-50、白質20-35。
- また骨のCT値は、エナメル質で2000~、象牙質で1200~1800、皮質骨で1000~1500と高値を示す。
- いずれも単位はHU(Hounsfield Unit)。CT開発者の名前を取っている。
各臓器のCT値の目安
CTのアーチファクト
- モーションアーチファクト
- 金属アーチファクト
- リングアーチファクト:装置の特性や故障に起因するアーチファクト
- partial volume effectによるアーチファクト
- X線の線質であるビームハードニングやファン角、コーン角に起因するアーチファクト
- ヘリカルアーチファクト:ヘリカル軌道の補間再構成で生じる。
このほか、画像の形状から名前が付けられるものには、階段状アーチファクト、風車状アーチファクトがある。
4.
ガンマ線を検出する機構
- 光電効果、コンプトン効果、電子対生成の3種類がある。
- どれを用いるかはエネルギーにより決まる。
- 0.1MeV以下→光電効果、数MeV以上→電子対生成、その間がコンプトン効果。
- 光電効果は低エネルギーγ線で起こりやすい→主な吸収要因となるのは診断用X線。
- 治療用X線は数 MV から十数 MVのエネルギーを有しており、このエネルギー帯での吸収は主にコンプトン散乱である。
5.
- a:× 酸素効果が小さい。
- b:×
- e:×
高LET放射線の特徴(過去問より)
- 高 LET 放射線では線量率効果は小さい。
※線量率効果とは「一度に大量の放射線を浴びるよりは、低線量で長い間少しずつ放射線を浴びた方が生物学的影響も少しずつ徐々に現れてくるのが一般的である」というもの。これは低LET放射線の場合に当てはまる。 - 高 LET 放射線の DNA 損傷は直接作用が主体である。
- 高 LET 放射線は低 LET 放射線に比して DNA の二重鎖切断を起こしやすい。
- 高 LET 線は細胞周期により感受性に差がほとんどない。
- 高 LET 放射線では低 LET 放射線より酸素効果が小さい。
※酸素効果はLETに反比例する。
各種放射線のLET(KeV/μm)
- Co-60 γ線 0.2
- 250-KV X線 2.0
- 10-MeV 陽子線 4.7
- 14-MeV 中性子線 100
- 2.5-MeV α粒子線 166
- 2-GeV Feイオン線 1000
- α線、重荷電イオン、中性子>陽子線>電子線、γ線、X線
- 光子線(γ線・X線):エネルギーが低いほどLETが高い。診断用X線は治療用X線よりも高LET。
6.
- 下記より、 α/β 比が大きい→早期反応を選べということ。a、bは早期反応。
α/β 比
- αは直線の要素。βは曲線の要素。
- αは1つの放射線で2本鎖DNAが切断される。βは2つ。
- α/β は放射線の種類・細胞の種類により異なる。
- 細胞の種類では、早期反応が一般に α/β 比が大きく、晩期反応が小さい。
- 早期反応は、皮膚(落屑)、毛包(脱毛)、口唇、大腸、睾丸、脾臓に起こりやすい。
- 晩期反応は、脊髄麻痺、大脳壊死、白内障、腎機能障害、肺線維症などあり。
7.
放射線耐容線量
TD5/5 Gyとは5年間で5%に副作用を生ずる線量。さらに体積1/3,2/3,3/3で異なる。
- 水晶体は10Gy
- 腎は20Gy 腎(じん=2)
- 肝は30Gy 肝(かん=さん 3)
- 心臓は40Gy 心(しん=4)
- 脊髄は45-55Gy これは治療のところで出てくる。脊髄は50Gyくらいと覚える。
- 脳 50-60Gy
- 小腸 40〜50Gy
- 大腸 50〜60Gy
- 皮膚 90〜100Gy
- 網膜 40Gy
※皮膚は最強。脳も強い。
※小<大腸の方が強い。
8,
加速過分割照射
- 放射線治療と次の放射線治療との間に生じる腫瘍細胞の再増殖を阻止し、短期間で治療を終わらせることを目的としている。
- 通常分割照射と比較して、総線量は同じ。1回線量は少ない。照射期間は短い。照射回数は多い。
- 限局性小細胞肺癌などで用いられる。
9,
- a:確率的
- b,c:確定的
- d:依存しない
10,
11,
被ばくの区分
- 職業被ばく:線量制限あり。実効線量100mSv/5年を超えない、ただし、50mSv/年を超えない。
- 公衆被ばく:線量制限あり。(年1mSvが限度)
- 医療被ばく:患者の被ばく、ボランティア、患者の介護に伴う被ばくを含む。線量制限なし。
- 医師や看護師、放射性廃棄物処理業者の被ばくは医療被ばくではなくて、職業被ばく。★
12,
- a:吸収線量(Gy=J/kg)
- b,d : Sv
- c : 線量限度(mSv)→参考)コトバンク
- e : 放射能量(Bq:ベクレル)
13,
過去問通り。
14,
- b : システムによっては保存できない。
- c : 年齢性別、患者名も表示される。
- e : 迅速に電話にて伝える必要がある。
15,
DICOM(ダイコム)とは、Digital Imaging and COmmunication in Medicineの略で、米国放射線学会 (ACR) と北米電子機器工業会 (NEMA) が開発した、CTやMRI、CRなどで撮影した医用画像のフォーマットと、それらの画像を扱う医用画像機器間の通信プロトコルを定義した標準規格のことである。
画像を主とするものの、画像に限らず、ありとあらゆるデータを内包できるようになっている 。
画像以外の情報も内包可能なため、超音波診断装置などでは、画像に加えて心拍などの音声データを内包している場合もある。また、この音声データと、前述のマルチフレーム等の画像データをパラパラアニメのようにし、同時再生することにより音声付き動画データとして扱うことも可能である。
- ISO: International Organization for Standardization(国際標準化機構)
- ISO認定→ISOのサイト。
診断(16-70)
16,
T2:e
T3:b,d
上咽頭癌の病期分類
上咽頭癌T分類(UICC 2009)
- T1 上咽頭に限局 or 中咽頭 and/or 鼻腔進展
- T2 傍咽頭間隙に進展*
- T3 頭蓋底骨組織 and/or 副鼻腔に進展
- T4 頭蓋内進展 and/or 脳神経・下咽頭・眼窩 or 側頭下窩・咀嚼間隙に進展
*傍咽頭間隙への進展=後外側への進展
- T2aであった中咽頭・鼻腔進展がT1へ区分
- T2は傍咽頭間隙進展で統一された。
- 上咽頭癌の骨浸潤は、主に2つ。頭蓋底への直接浸潤、後方へ進展して、頸椎に進展するパターン。
※特にT2が大事。
※Rosenmüller 窩への進展は傍咽頭間隙にも到達していないので、T1。
17,
18,
19,
骨Paget病
- 中年から高齢者に好発する。人口の1-2%。
- 原因は不明。パラミクソウイルスによるslow virus infectionや遺伝子異常とも言われる。
- 症状は、疼痛、局所の熱感、骨病変。頭痛は夜間に多い。
- 血液検査所見では、ALP高値が見られる。また尿中ハイドロキシプロリンが上昇。
- 合併症は、病的骨折や骨腫瘍の発生。罹患骨の血流増加による心肥大。
- 骨Paget病に発生する腫瘍は、骨肉腫、線維肉腫、悪性線維性組織球腫。
- 破骨細胞活性→溶骨性変化(初期)→造骨細胞活性が混在(中期)→造骨性変化(後期)が優位となる順に進行する。
- 初期:頭蓋骨で骨硬化を伴わない大きな溶骨性変化=osteoporosis circumscripta。
- 後期:骨皮質の肥厚に加えて骨全体が大きくなる。椎体では、picture frameと呼ばれる骨皮質の対称性肥厚。この時期は、骨シンチで集積。
- 治療はビスホスフォネート。
20,
解答:b?
21,
- 膨張性骨転移(expansile bone metastasis):腎癌や甲状腺癌、肺癌。
22,
- Baker嚢胞:腓腹筋内側頭と半膜様筋腱の間にある滑液包に液体貯留したもの。
23,
※がまの油さんご指摘ありがとうございました。
内側半月板(MM)と外側半月板(LM)
- 内側半月板は半径は大きく開き気味で、後節は大きい。
- 外側半月板は半径は小さく、より閉じたC字型に近い。
- 外側の1/3は血行があるので、red zoneと呼ばれる。そこに生じた辺縁断裂は自然治癒も期待される。
- 内側半月板は関節包に全周が付着している。一方外側半月板は後角と関節包の間には、スペースがある(膝窩筋腱鞘)。
24,
- 骨巨細胞腫:長管骨の骨幹端から骨端に及ぶ大きな骨吸収像を示す。
25,
- b:膠芽腫(grade4)→pilocytic astrocytoma(grade1)
- c:ラトケ嚢胞は、T2WIで高信号を呈することが多いが、半数以上の症例で、内部に増強効果のない嚢胞内結節が認められ、T1強調像で高信号、T2強調像で低信号を示す。つまり、均一な高信号を示すとはいえない。
- d:ACTH産生腺腫(Cushing病)のほとんどは、microadenoma。MRで検出できるのは1/3-2/3。静脈洞サンプリングが有用(海綿状脈洞に直にマイクロカテーテルを入れる)。
視神経膠腫(optic glioma)
- グリア細胞由来の腫瘍。
- 2/3はpilocytic astrocytoma。つまりgradeⅠ。
- 15-40%は神経線維腫症1型に生じ、この場合は多くは両側性。
- 好発年齢は2-8歳。9割以上は20歳までに生じる。
- 成人例では急速なサイズ増大をきたす事がある。
26,
神経線維腫症2型(NF-2,neurofibromatosis with bilateral acoustic schwannomas)
- 両側聴神経鞘腫(90~95%)および他の脳神経(主に第3,5,7脳神経)鞘腫(約50%),髄膜腫(約50~60%)が見られる。
- 脊髄病変(神経鞘腫、上衣腫、髄膜腫など)の合併にも注意が必要。
27,
脳実質外腫瘍
- 硬膜 → dural tail enhancement
- くも膜下腔→CSF cleft
- 脳血管 →CSF cleft内のflow void
- 脳実質 →white matter buckling(腫瘍により脳実質が圧排されている)
28,
Chiari奇形
Ⅰ型 | Ⅱ型 | |
脊椎管内に陥入する組織 | 小脳扁桃 | 小脳虫部、延髄、第4脳室 |
発症年齢 | 成人 | 乳幼児 |
症状 | 非特異的 | 喉頭喘鳴、無呼吸発作 |
水頭症 | + | +++ |
脊髄髄膜瘤 | ± | +++ |
脊髄空洞症 | ++ | + |
29,
抗 NMDA 受容体脳炎
- NMDA型グルタミン酸受容体に対する自己抗体が引き起こす自己免疫反応。
- 9割が女性に発症、平均年齢27歳。
- 非特異的な感冒様症状→統合失調症様症状→痙攣、意識障害や中枢性低換気。
- しばしば致死的。
- 女性症例の半数以上に卵巣奇形腫が合併、男性例でも精巣腫瘍や縦隔奇形腫が合併しており、傍腫瘍症候群と考えられている。
- 治療は腫瘍切除して、血漿交換、免疫グロブリン、免疫抑制療法。
30,
単純ヘルペス脳炎の画像所見
- 側頭葉下内側部、前頭葉眼窩回、島回、帯状回、海馬、扁桃体、被殻にしばしば両側性(多くは左右差がある)。
- 初感染は大部分が、側頭葉の内側。初期は限局性でも急速に広がり、反対側に進展する。
- T2WI、FLAIRにて高信号。出血を来す事がある。やや経過すると脳回や髄膜に沿った造影効果。FLAIRの冠状断が有用。
- DWIでは細胞毒性浮腫により拡散低下(ADC低下)、最も早期から病変を検出する事が可能。
- 脳回に沿った線状造影効果(亜急性期)。
31,
32,
33,
- b:meniscus signは、crescent signと同じもので、菌球性アスペルギルス症や、血管襲侵性アスペルギルス症のCT halo signからの治癒の過程で見られることがある。
- c:サルコイドーシスでサインといえば、Galaxy sign。
- e:finger-in-globe signは中枢側の粘液栓を伴った気管支拡張と、移動あるいは増減を繰り返すconsolidationの存在のこと。上葉に多い。tree in bud appearanceの中枢側版と思えば良い。アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA:allergic brocho-pulmonary aspergillosis)で見られる。
CT halo sign
- 結節周囲のすりガラス影。周囲のすりガラス影=haloは出血を反映。
- 血管襲侵性アスペルギルス症、細菌性肺炎、肺癌、CMV肺炎、カンジダ症、リンパ腫、クリプトコッカス、Wegener肉芽腫などで見られる。
- 血管襲侵性アスペルギルス症に特異的というわけではない点に注意。
34,
sail sign・wave sign
- 乳幼児の生理的に大きな胸腺がヨットの帆に似ていることから、sail signと呼ばれる。
- また胸腺はやわらかく、前縦隔に存在し、前方の肋骨に接する部分が軽度陥凹してみえることがある。これをwave signと呼ぶ。
apical cap
- 肺尖部の胸膜肥厚像のこと。高齢者に多く見られ、病的意義はない。
- レントゲン上は通常5mm以下。しばしば非対称性。
thyrocervical sign
- ?。Google検索しても出てきません。
hilum overlay sign
- 胸部X線正面像で、拡大した縦隔の陰影に重なって肺門の血管の陰影が透見される像。その拡大は心拡大よりも縦隔腫瘍によることが多い。
35,
気管支閉鎖症
- 発生異常により、葉気管支、区域気管支が閉鎖したもの。
- 末梢の気管支には粘液貯留(mucoid impaction)を認める。末梢の肺は、側副路を介して、周囲から空気が入る。気腫性変化になる。
- 多くは無症状。
- 左上葉に好発する。粘液貯留を反映して、腫瘤〜索状〜棍棒状陰影+その末梢に気腫性変化あり。
無気肺の原因
太い気道の閉塞
- 腫瘍(LK、カルチノイド、転移、リンパ腫など)
- 炎症(結核、サルコイドーシスなど)
- その他(左房拡大、異物、アミロイドーシス、Wegener肉芽腫、気管支の離断)
細気管支閉塞
- 粘液栓
- 炎症性
圧迫性無気肺
- 肺野型肺腫瘍
- 広範に広がる間質性肺疾患
- 隣接肺のair trappingによる容積増加
受動性無気肺、癒着性無気肺
36,
2018年1月追記
2017年1月の第8版では、
T3:5cm<充実≦7cm、あるいは壁側胸膜、胸壁、横隔神経、心膜浸潤、同一肺葉内結節 (胸膜PL3)
T4:7cm<充実、あるいは横隔膜、縦隔、心臓、大血管、気管、反回神経、食道、椎体、気管分岐部浸潤、同側別肺葉内結節 (胸膜PL3)
となっているので2018年1月時点では、この腫瘤はT4であり、正解はなしということになります。
F先生ご指摘いただきありがとうございます。
37,
閉塞性細気管支炎のCT画像所見
- 肺血管の狭小化を伴った透過性亢進
- モザイクパターン
- 中枢側気管支拡張
- 小葉中心性の分岐線状影。
38,
喫煙関連肺疾患
- 喫煙が原因→肺気腫、慢性気管支炎、呼吸細気管支炎関連間質性肺病変(RB-ILD)、剥離性間質性肺炎(DIP)、ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)
- 喫煙と強い相関→特発性肺線維症、気腫合併肺線維症(CPFE)、肺癌(扁平上皮癌・小細胞癌)
急性好酸球性肺炎
- 喫煙の開始時期や再開時、風邪薬の服用などが契機となる。
- 若年者に多く、急性発症の呼吸苦および発熱を伴う事が多い。
- CTでは典型的な間質性肺水腫像を基本とする。
39,
40,
- a: ×:気管支原性囊胞→中縦隔。
b,c:◯ - d:×:胸腺腫 、胸腺過形成、胸腺癌でFDG集積の程度に有意な差異が見られ、胸腺癌では強い集積を呈する。(A KUMAR,et al.Ann Nucl Med 23:569-577,2009)
- e:×:Antoni type AはT1WIやや高信号、T2WI低信号。Antoni type Bは豊富な粘液基質を反映してT1WI低信号、T2WI高信号。
参考)胸郭内甲状腺腫のCT画像診断
41,
- 石灰化が強いとCTでの評価は困難。
参考)冠動脈CTの最大の問題点
- 高度石灰化により評価が困難であり、診断能が低下(冠動脈CTを撮影しても病変を除外できなく、結局CAGによる確認が必要となる)すること。
- なので、著しい冠動脈石灰化が予想される患者でないこと(透析患者、高齢者など) が患者要件として求められる。
- 石灰化スコアが400(-600)を超えると、適切な診断ができなくなると考えて良い。
42,
右冠動脈優位型
- 全体の6割がこれ。左冠動脈優位型が3割。残り1割は左右均衡型。
- 後下壁がどのような冠動脈によって栄養されているかで、これらは分類される。
- この分類は虚血領域と病変冠動脈との相関を見たり、冠動脈バイパス術(CABG)や冠動脈インターベンションの適応を決定する上で重要。
- 右冠動脈優位型は後下行枝(PD)が右冠動脈(RCA)から出ており、後下壁を十分に灌流しているタイプ。
- 左冠動脈(#5-14)からは、左冠動脈主幹部(#5)、前下行枝とその分枝(#6-10)、回旋枝とその分枝(#11-14)が分枝される。
43,
粘液腫
- 原発性心臓腫瘍の5割と最多。
- 左房75%>右房25%。心室は稀。
- 典型的には、心房中隔から発生し、茎を要する。
外傷性胸部大動脈損傷、瘤
- 大動脈峡部(動脈管靭帯部)、上行大動脈に好発。
- 高所からの転落、自動車事故などで起こる。
- 仮性動脈瘤を形成し、死亡率は極めて高い。9割は現場で即死。
- しかし治療できれば救命率は高い。
高安動脈炎(大動脈炎症候群)
- 大動脈、肺動脈と主要分枝に好発する。
- 大動脈弓およびその分枝が侵されることが多く、下行大動脈から腹部大動脈にも見られる。
- 20-30歳代の女性に多い。
- 活動性が著しい例では、ステロイド、抗凝固薬。
閉塞性血栓血管炎(TAO)
- 主に膝窩動脈や前腕動脈以下の比較的細い動脈(四肢遠位部の中〜細動脈)に好発する。
- 20-40歳代の男性の喫煙者に多い。
- 末梢閉塞のためバイパス術は困難で、薬物療法が中心。
44,
- a:MDCTの発達により肺動脈主幹部や主肺動脈、区域枝肺動脈内までの血栓の描出ができるようになった。
- c:モザイクパターンは、慢性期で見られる。
- d : D-ダイマーが陰性なら、否定的。D-dimer値が500μg/L以下である場合には、除外できる。
- e:慢性肺血栓塞栓症では、肺動脈から鈍角に立ち上がり、壁に接する血栓を認める。
45,
- a:乳腺疾患の診断において、質的診断にMRやCTが用いられる事は少ない。
- b:40歳以上。米国では、米国予防医学専門委員会(US Preventive Services Task Force, USPSTF)が2009年に「40歳代の女性に対しては、マンモグラフィを用いた定期的な乳がん検診を行うことを推奨しない」という推奨(グレードC)を発表したが、日本では40歳~50歳代の女性の方が60歳以上よりも乳がん患者が多いことから、このまま40歳以上を推奨している。
- e:使用周波数は最低でも7.5MHz以上で、10MHz前後が望ましい。
参考)日本乳癌検診学会
46,
- a:側方エコーとも呼ばれ、エコーの減弱。境界明瞭の場合に出るので良性を示唆する。
- b:縦横比が0.7以下が良性、以上が悪性を示唆。したがって悪性。
- c:乳癌に特徴的な所見。乳がんが周囲組織に浸潤すると、癌細胞や結合組織が脂肪組織内に入り込み、ここに超音波が当たると後方散乱がおこり、低エコーの腫瘤周囲に高エコー帯が出現する。
- d:乳癌が脂肪組織へ浸潤して、前方境界線を破壊している所見。したがって悪性。
47,
- b:腺葉や乳管を無視した散在性の広がりを示す。
- c:特殊型に分類される。
- d:浸潤性小葉癌や硬癌は線維成分が多いため、後方エコーは減弱する。
- e:石灰化は10%程度。
48,
消化管のガス
- 生後 1 時間→小腸
- 3~4 時間→盲腸
- 11 時間→S 状結腸
49,
- a:× 腎芽腫は、通常正中を越えない。
- b:× 小児の卵巣腫瘍の2/3は良性の卵巣奇形腫。小児の奇形腫の中では、卵巣由来のものが仙骨奇形腫に次いで多い。悪性腫瘍は1/3を占める。
- d:× 神経芽腫では8割に石灰化あり。
小児の悪性卵巣腫瘍
- 胚細胞腫瘍(未分化奇形腫、未分化胚細胞腫)
- 生殖間質腫瘍(顆粒膜細胞腫、Sertoli-Leydig細胞腫)
- 上皮性腫瘍(嚢胞腺癌)
奇形腫
- 仙尾部が好発部位。Hensen結節が起源となる。ついで卵巣。
- 4:1で女児に多い。
- より年長ほど悪性成分を含む割合が高くなるため、確定診断後には速やかな治療を要する。
- 新生児から生後1ヶ月に発見されるものはほとんどが良性。
- 2ヶ月以上の乳児では9割になんらかの悪性成分あり。
- 発生部位により4型に分類されている(Altmanの分類)。
- 鎖肛や仙骨奇形などの合併奇形の頻度が高い(約18%)。
50,
- 虐待では、metaphyseal corner fracture(いわゆるbucket handle fracture) =骨幹端損傷が多い。
- 大腿骨遠位、上腕骨遠位、手関節、足関節に好発。
- 局所に直達外力が加わった結果起こるものでなく、乳幼児が振り回され、四肢が鞭のようにしなる結果発生する。
51,
解答:d,e
52,
解答:e
53,
- dはvon-Hippel Lindauに合併。
結節性硬化症(Tuberous sclerosis)
- 全身の過誤腫を特徴とする症候群。
- 痙攣発作、精神発達遅滞、顔面血管線維腫を3徴とする。
- 常染色体優性遺伝。
- 血管筋脂肪腫(AML)、腎嚢胞。
- 中枢神経系の皮質結節(cortical tuber)、皮質下、上衣下結節(subependymal nodule)。
- 上衣下巨細胞性星細胞腫(subependymal giant cell astrocytoma):モンロー孔付近に発生し、造影効果あり。増大する。
- 肺リンパ管筋腫症LAM、心横紋筋腫、骨硬化。
54,
- 脂肪を含まないものを選べということ。eは過形成。
- 肝細胞腺腫は出血(52-93%)、脂肪(36-77%)でT1WIで病変の一部がしばしば高信号を呈する。
位相コントラストMRI
- Gradient echo:GRE法は、位相差の影響を直接受けることから、位相コントラスト画像とも呼ばれている。
- 撮像時間(エコー時間;TE)を水と脂肪の位相が揃うタイミングに設定した場合、水と脂肪の信号が加算されるin-phase像が得られる。
55,
- 肝特異性造影剤®リゾビスト(SPIO:Superparamagnetic iron oxide)の一般名を答えよという問題。フェルカルボトラン。
- ガドキセト酸ナトリウムはEOBの一般名。
- 塩化マンガン四水和物は、MRCPで用いる経口造影剤(ボースデル®)の一般名。
56,
57,
- a:× capsule-like rimは早期は造影不良で、平衡相にかけて緩徐に増強。
- b:× 腫大する。
- c:× 狭細化が見られる。
- d:膵外病変の検出にはGaシンチやFDG PETが有用である。
58,
- b:単純CT:10HU以下→lipid-rich adenoma
- c:脂肪を含んでいるので、信号低下する。
- e:良好なwashoutを示すのが特徴だが、早期濃染しない。
59,
- a:尿管結石の周囲の軟部組織の肥厚のこと。結石が尿管に巌頓したことにより生じた尿管壁の浮腫と考えられている。
※静脈石と石灰化を生じていない静脈が同じスライスに描出された像をcomet-tail signといい、こちらは、静脈石を示唆する所見。 - b:乳房の石灰化のサイン(石灰乳石灰化)。小さな嚢胞内に存在する石灰化が沈殿した結果、石灰化の層を作ることにより生じるサイン。
- c:胆石の混合石のサイン。
- d:日本語にすると数珠状サイン。調べるといろいろこう呼ばれる。
・胆嚢腺筋腫症のRASはMRCPなどT2強調像で数珠状の高信号として描出される所見。
・頸動脈の線維筋性異形成(FMD)における血管造影所見。
・小腸の閉塞性イレウスを示すサインとしても使われる。拡張した小腸内に液体がたまり、ガスが少ないとガスは伸展した輪状鄒壁内面に斜め・遠心状・階段状に並ぶ様子。他、stepladder appearane、hair pin shapedなどとも表現される。 - e:日本語にすると珊瑚状。つまり珊瑚状結石で用いられる。腎結石のうち、腎杯腎盂全体にはめこまれたような結石のこと。
60,
- a:女児に多い(1:4)
- b:稀とは言えない。
- c:嚢状拡張→胆管癌、紡錘状拡張→胆嚢癌が多い。
- d:ほとんど 膵胆管癒合不全を伴っている。
- e:肝外胆管(総胆管・総肝管)拡張が80%。つまり肝内の拡張は伴わないタイプが多い。
61,
解答:c
62,
- T2WI、ダイナミック、拡散強調像が基本だが、
初回の系統的生検で癌が検出されず、その後もPSAの上昇を認める症例に、2回目の生検時に前立腺MRI(T2WI、ダイナミック、MRスペクトロスコピー) による所見を参考にして標的生検を加えた検討では、 癌検出能の上昇が示されている(Clin Cancer Res March 15, 201016; 1875)。
とあるように、MRスペクトロスコピー(MRS)を組み合わせると診断能は増す。
63,
TAEの適応(大まかな基準)
- 肝癌により門脈本幹の閉塞がないこと。
- 黄疸はT.bil 最大5mg/dlまで。通常3mg/dl以下が好ましい。
- 肝癌の大きさ、個数は問わない。(多数個ある場合はTAEの独壇場)
- 著明な腫瘍内シャントのみられない例。
※禁忌となるのは、高度黄疸、難治性腹水、門脈本幹閉塞など。
64,
CTガイド下肺生検
- 合併症は、気胸、血痰、出血、播種、空気塞栓による脳梗塞・心筋梗塞。
BRTO
- Balloon-occluded Retrograde Transvenous Obliteration。バルーン閉塞下逆行性経静脈(門脈)塞栓術。
- 門脈亢進症に対するIVRの一つで、食道、胃静脈瘤のうち、特に胃のfornixに存在する孤立性胃静脈瘤に対する治療法。
- 合併症は、溶血性血尿と腎障害、肝障害、肺梗塞、食道静脈瘤の悪化。
- 肺梗塞は、多量の硬化剤(5%EIO:オルダミン+イオパミロンの混合液)を大循環系に流入したり、術中のバルーン破裂などにより起こる可能性あり。
TIPS
- transjugular intrahepatic portosystemic shunt。経内頸静脈的肝内門脈大循環短絡術。
- 門脈亢進症に対するIVRの一つ。経皮的に頸静脈から右肝静脈にカニューレを挿入し、右肝静脈から右門脈枝を穿刺することにより、右肝静脈と右門脈の間にステントを留置し、門脈の血流を右肝静脈へシャントさせることにより、門脈圧の減圧を図る。
- 合併症は、シャント狭窄・閉塞、肝不全・腎不全、心機能障害、肺機能障害。
PSE
- partial splenic embolization。脾動脈塞栓術。
- 脾機能亢進、門脈圧亢進・食道静脈瘤、脾摘術術前処置、サラセミア、紫斑病に適応あり。
- 合併症は、脾膿瘍、腹痛、発熱、胃炎、胸腹水など。
BAE
- bronchial arterial embolization。気管支動脈塞栓術。
- 喀血の救急処置、繰り返す喀血で内科的治療でコントロールできず、手術適応もない場合に適応あり。
- 合併症は、脊髄損傷、気管支食道瘻孔、気管支壊死など。
65,
66,
- a:◯ 中年女性に好発。9割女性。
- c:× 90%以上で血中のIgG型の抗ミトコンドリア抗体が検出される。
- d:◯ 反応性のリンパ節腫大が8割以上に見られるということ。特に、肝門部や、portacaval領域(門脈と下大静脈の間)に反応性リンパ節腫大が認められる。
67,
gastrocolic trunkは右胃大網静脈+前上膵十二指腸静脈+αで
αはいろいろなパターンがありますが、11%の頻度で中結腸静脈が含まるパターンがあります。(がまの油様より)
胃結腸静脈幹(Gastrocolic trunk)
- 右胃大網静脈、前上膵十二指腸静脈、右上結腸静脈が合流しSMVに注ぎ込むまでの間の静脈。
- 膵頭部癌や膵炎などによるSMV浸潤、狭窄などで拡張したり直接静脈浸潤を受けて描出されなくなったりする。
68,
- a:◯? 後腎傍腔は内側は大腰筋に接しており、左右の交通はない。?
- b:× 下行結腸は前腎傍腔に含まれる。
- d:× 3つのコンパートメントは互いに連続性がある。
- e:◯ 壁側腹膜と Gerota 筋膜に囲まれる。
69,
CT colonography(CTC)
- CTを用いた大腸検査。
- 前処置により残渣を減らす。
- 前処置にはニフレック内服と内視鏡によるPEG法と低残渣食と塩類下剤(マグコロールなど)によるブラウン変法がある。
- 炭酸ガスにより大腸を拡張させる。炭酸ガスは体内に速やかに吸収され、検査後の腹部の膨満感が速やかに解消される。自動注入器を用いる。
- 撮影は仰臥位と腹臥位(もしくは左側臥位)で撮影する。
- 画像再構成により仮想三次元画像を作ることができる。
- メリットは、検査手技が比較的簡便であること。患者負担が少ないこと。客観的に評価できること。
- デメリットは、CTなので被ばくがあること。表面病変の検出には限界があり、読影は必ずしも容易ではないこと。
70,
- egg-shell calcificationは珪肺による縦隔や肺門の石灰化を伴ったリンパ節。
核医学(71-85)
71,
- 1/実効半減期=1/物理的半減期+1/生物的半減期
→1/x=1/8 +1/2
⇄x=1.6
72,
PET核種
- 11C 半減期20分
- 13N 半減期10分
- 15O 半減期2分
- 18F 半減期110分
73,
- グリッドはX線の散乱線を除去するもの。
74,
75,
- a:FDG注射後は、運動はもちろん、会話や咀嚼も避ける。注射後とは記載あるが…。参考)日本核医学学会
- b:水やお茶はFDGの排泄促進のために推奨されている。
- c:直前にインスリンを投与すると筋肉への集積が増大してしまい、腫瘍への集積が落ちる。
76,
尿に集積するため。→空間分解能を上げるためには、b。
がまの油様ご指摘ありがとうございます。
77,
がまの油様ご指摘ありがとうございます。
絶食が必要なシンチ
- まずは腹腔内を調べる検査。例えば肝臓のアシアロや胆道シンチなど。
- また心筋シンチでTc以外は絶食。Tcは胆嚢排出するので、積極的に食事して余分なTcをガンマカメラの視野外に出してあげる必要あり。
78,
- 99mTc-MDPは骨シンチ。
- 99mTc-MIBIは心筋血流シンチグラフィ。他、心筋血流シンチグラフィには99mTc-tetrofosmin、201TlClも使用される。
- 99mTc-GSAは肝受容体シンチ=アシアロシンチ。
脳血流シンチは3種類
- 123I-IMP
- 99mTc-HMPAO
- 99mTc-ECD
79,
80,
解答:d
81,
- e:Lewy 小体型認知症ではSPECTやPETによる血流、代謝の低下パターンはADと似るが、全体的低下と後頭葉の低下が鑑別に有用。
82,
- iburitumomab tiuxetan(イブリツモマブ チウキセタン)はモノクローナル抗体を使った放射免疫治療薬。商標名ゼバリン(Zevalin)。
- 111In-Zevalinでシンチグラフィをして、その7日後に90Y-ZevalinでCD20を認識し、非ホジキンリンパ腫の放射線免疫療法を行う(リツキサンと同時投与する)。
- 111In-Zevalinでシンチグラフィをする目的は、骨髄浸潤などがないことをチェックするため。
不適格だと判断される体内分布
- 著明な骨髄へのびまん性集積。
- 肝臓、脾臓、骨髄への強い局在集積。
- 肝臓よりも肺へのびまん性集積が強いとき。
- 後面像で、肝臓より腎への集積が強いとき。
- 肝臓よりも腸管への集積が強いとき。
83,
a:気管支喘息は禁忌。
アデノシン、アデノシン三リン酸(ATP)、ジピリダモール負荷法の禁忌
- 薬物治療によっても安定化していない不安定狭心症(急性冠症候群)
- ペースメーカ治療の行われていないⅡ度以上の房室ブロックや洞不全症候群
- 洞性徐脈(HR<40/min、相対禁忌)
- QT 延長症候群
- 低血圧(収縮期血圧< 90mmHg)
- 代償不全状態の心不全
- アデノシン、ATP、ジビリダモールに対する過敏症の既往症例
- 喘息等の気管支痙攣性肺疾患ないしその既往のある患者あるいはその疑いのある患者
- 併用禁忌:ジピリダモール・アミノフィリ ン製剤、カフェインを含んだ食品(日本茶、紅茶、 中国茶、コーヒー、チョコレート、コーラ、栄養ド リンク剤等)―検査の 12 時間前には休止しておか なければならない。
負荷心筋シンチグラフィに関する安全指針より引用
84,
- 肺血流を見るのに脳が描出→肺を通過せず左心への短絡がある(右左シャント)。
- 脳や甲状腺、腎臓、消化管などへの肺以外への集積は右左シャントを示唆する。
- 右左シャントをきたす先天性心疾患、肺動静脈瘻、肺動静脈奇形、肝硬変に伴う肝肺症候群などでこの現象が見られる。
85,
MIBG
- MIBGは、norepinephrineの類似物質。
- Amine precursor uptake and decarboxylation(APUD)系腫瘍はカテコラミンを産生する性質があるため、MIBGを取り込む。
- APUD系腫瘍:褐色細胞腫、神経芽腫、甲状腺髄様癌、カルチノイド
- 心筋シンチでは、糖尿病、心不全、虚血性心疾患、不整脈疾患、びまん性レビー小体病(パーキンソン病、レビー小体型認知症)、家族性アミロイドーシス、MSAでH/M比の低下を認める。
治療(86-105)
86,
- GTV<CTV<ITV<PTV<TV
87,
がまの油様ありがとうございました。
- 上咽頭癌で放射線単独治療が行われるのはⅠ期で、Ⅱ期は同時併用化学放射線療法と思われます。
- 子宮頚癌ⅠB1期は扁平上皮癌であれば放射線治療単独あるいは広汎子宮全摘となると思われます。
88,
解答:b,e
89,
解答:e
90,
- 予防的全脳照射をするのは小細胞肺癌。
91,
解答:d,e
92,
- b:前立腺癌
- e:頭頸部腫瘍(表在病変)に198-Auによる永久刺入療法。
93,
解答:e
94,
腫瘍の放射線感受性
- 放射線感受性の高い腫瘍:横紋筋肉腫を除く小児悪性腫瘍(神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、Wilms腫瘍、Ewing肉腫)、精上皮腫・未分化胚細胞腫、リンパ上皮腫、ホジキン病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、など
- 放射線感受性の中等度の腫瘍:(低分化)扁平上皮癌(上咽頭癌など)、髄芽腫、乳癌
- 放射線感受性の低い腫瘍:奇形腫、神経膠腫、線維肉腫、骨肉腫★、悪性黒色腫、腺癌、腎細胞癌、甲状腺癌など
95,
解答:d
96,
解答:e
97,
非小細胞肺がんのN1症例に対する縦隔照射の意義は不明ですので、97のaは間違いだと思います。(放射線治療計画ガイドライン2012, p123参照)
化学療法と同時に併用することによって食道炎などの副作用は増えるので、eは正解だと思います。beが正解だと思います。
ドンタコス様ありがとうございました。
97は、a,eで合っていていると思います。
「中枢型やIII期症例では、CTVとして同側肺門、気管分岐部、および原則として上縦隔リンパ節まで含める。」(放射線治療計画ガイドライン2012 p.123)
と書いてあります。
T3N1M0はIIIA期です。
aは正解です。
ちなみに放射線治療計画ガイドラインも肺癌診療ガイドラインも非小細胞肺癌を扁平上皮癌と腺癌にわけて治療成績に言及している部分はどこにもありません。bは不正解です。
くまもん様ありがとうございました。
その放射線治療計画ガイドライン2012 p.123はこちら(クリックするとダウンロードされるので注意ください)→04 胸部
98,
解答:b
99,
ガマの油様ありがとうございました。
- stageⅣaにあたる。
50 Gy 以上照射された症例の治療成績は施設毎に差はあるものの,5年生存率の中央値と範囲は、(中略)切除不能のT4 またはM1 lymph で19%(0〜31%)
放射線治療計画ガイドライン2012より
100,
解答:c
101,
- 高リスク群の治療を選ぶ。
102,
解答:b,e
103,
参考)胃MALTリンパ腫の治療
104,
解答:b
105,
解答:c
68番ですが
前腎傍腔を囲むものとして、外側円錐筋膜が足りていないということではないかと思いました。
解答はa,cかと思います。
松茸さん
前腎筋膜を構成する腹膜として、壁側ではなく臓側腹膜が正しいと思います。そういった意味で、acが正解ではないでしょうか。