2021年に実際に診断専門医試験を受けられて合格されたペンネーム
- なべやかん先生
- fine先生
- リムル先生
- らっちょ先生
の先生方に解答作成を手伝っていただきました。ありがとうございました。
解答ここはこうじゃないかなどございましたら、一番下のコメント欄に記載いただければ幸いです。
1,
正解:e
左頭頂葉皮質下白質にFLAIR高信号。拡散強調像で辺縁に高信号帯。造影効果はなし。長期間のSLE治療の既往もあり、PMLとして典型的。
2,
正解:b
舌下神経管を通っている。遺残舌下動脈。
3,
正解:e
MRAで右側の硬膜周囲の異常血管~横静脈洞の描出あり。Dural AVFの典型像。
4,
正解:d
鞍内から鞍上部にかけてT1WIで均一な高信号を呈する嚢胞性腫瘤。隔壁は薄く、造影される部位もほぼない。Rathke嚢胞を考えます。
5,
正解:e
右側頭葉~後頭葉の皮質を主体にDWI高信号域あり。MRAでは右MCAが対側よりも発達して見える。類問2010-10。
6,
正解:d
両側後頭葉白質にFLAIR高信号域。10日後には縮小消退傾向。病歴とも合わせてPRESと考えられる。
7,
正解:c
小脳虫部から第4脳室に迫り出す腫瘤。CTでは均一な軽度高吸収。全体に拡散能低下、造影効果あり。年齢も考慮すると、選択肢内では髄芽腫一択。
8,
正解:b
静脈洞内、T2WI高信号で造影されない。くも膜顆粒。
9,
正解:e
左口蓋扁桃周囲のリング状造影を呈するmass。疼痛と併せて扁桃周囲膿瘍。
- a:内部壊死を伴う癌としても、充実部分がはっきりしない
- c:胸鎖乳突筋前縁
- d:典型的には均質な造影効果。初発症状は無痛性腫瘤が多い
10,
正解:c
筋を前方や内側に圧排、ICAを後方に圧排→耳下腺深葉由来の多形腺腫などでよく見る。甲状腺腫瘤の既往との関連はよくわかりませんでした。
11,
正解:e
12,
正解:a
皮質の肥厚が主でほぼPaget一択、MRで脂肪髄は保たれていて転移は否定的。
13,
正解:d
胸椎のpolka-dot appearanceを伴う透亮像。脊椎血管腫。
14,
正解:b
sunburst様の骨膜反応を伴う骨外腫瘤形成が疑われ、骨幹部なのでsmall round cell tumor疑い、小児でリンパ腫の可能性下がってほぼEwing一択。鑑別にあがりやすい骨肉腫は骨基質を疑うような硬化像はみられず可能性が下がる。
15,
正解:b
椎間板が椎体に突出している。椎間腔から連続が認められるので特に迷わない。
16,
正解:c
思春期女子の第2中足骨頭の骨端症。Freigerg病(第2Kohler病)
a:脛骨粗面、b:月状骨、d:大腿骨頭、e:踵骨
17,
正解:a
肺に多発GGN、椎弓に硬化像。結節性硬化症によるMMPH+骨病変。
18,
正解:d,e
発熱、味覚障害と末梢優位の非区域性のすりガラス影。すりガラス影内部の血管影も少し拡張している。COVID-19肺炎の典型像。コロナを警戒して漢方などを内服して薬剤性肺炎になり、同様の画像所見を呈した症例も、よく学会などで取り上げられてましたよね。
19,
正解:e
免疫抑制状態の患者。両肺のGGO。haloを有する小結節も散見される。CMV肺炎
20,
正解:d
喫煙の病歴、上肺野優位のGGOと小葉間隔壁肥厚。AEP。
21,
正解:b
crazy-paving appearanceのすりガラス影。肺胞蛋白症の典型像。過去問ではKL-6やSP-Dの上昇、GM-CSF吸入療法などが取り上げられていますね。
22,
正解:c
両肺末梢優位にすりガラス影あり、OP様である。CEPで矛盾しない所見。ちなみに選択肢にはないが、画像所見からはCOVID-19肺炎も鑑別にあがると思われます(病歴からは考えにくいと思いますが。胸部が専門の先生が器質化を伴ったCOVID-19肺炎とCEPの鑑別は難しいと言われていました)。
23,
正解:a,b
中下肺優位に薄壁の嚢胞を散見。分布に偏りあり、BHD症候群と思われる。dはLCH。eは高頻度かは不明だが結節性硬化症。
補足:b 顔面頭頚部の多発丘疹(線維毛包腫)
24,
正解:e
肺AVM。HHTに関する検査が必要。生検は行わない。
補足:c オスラー病では消化管(特に胃や十二指腸)の毛細血管拡張が原因で出血することあり
25,
正解:c
右肺尖部に周囲にhaloを伴う腫瘤様のconsolidationあり。3ヵ月前は小石灰化のみ。
患者背景や上記病変を形成しにくいものと考えると、最も可能性が低いのはMycoplasma pneumoniaeか
26,
正解:a
前縦隔の脂肪と石灰化を含む腫瘤。奇形腫。
27,
正解:b,e
縦隔側にも認められる不整な胸膜肥厚でbは確定。びまん性胸膜肥厚の定義は「広範囲で肺の一葉異常を巻き込むような胸膜の線維化であり、範囲が1側の場合は侠客全体の1/2以上、両側の場合は1/4を超えるもの(胸部のCT第4版p628)」とあるので、片側でちょうど半周くらいあるので良いかと思われます。肺癌+胸膜播種ではとの意見も頂きましたが、自分はb,eにしました。
28,
正解:e
不整脈精査、中隔の菲薄化と中層のLGE。
29,
正解:b
多脾症。eと割れていました。多脾症でもチアノーゼはきたすことはあると思われますが、頻度が高いというのは無脾症のひっかけではないかと思います。dも無脾症。
30,
正解:d,e
右側大動脈弓+異所性左鎖骨下動脈。過去問頻出。
31,
正解:d
右鎖骨下~腕頭静脈が描出されておらず、外側胸静脈、肋間静脈、奇静脈が拡張し、側副血行路となっている。内胸静脈は拡張しておらず、側副血行路にはなっていないと考えられる。
32,
正解:e
Marfan症候群。常染色体優性遺伝、75%に家族歴、フィブリリン遺伝子異常、ほとんどの患者が70代まで生存。Stanford A型の偽腔開存型が多いことを答えさせたいのだと思われる。
33,
正解:e
Clustered ring enhancement。DCISの典型像。他はmass。
34,
正解:c
リング状濃染とDWI高信号。発赤もあるようなのでcで良いかと思います。
35,
正解:a
spiculaを伴う腫瘤。選択肢の中でspiculaを伴いにくいのはa
36,
正解:b
小脳の嚢胞性病変。壁在結節あり。壁在結節部にT2でflow voidあり、ASLでも高信号。年齢も考慮すると、小脳血管芽腫疑いで、VHL病を考えます。
37,
正解:a
下行大動脈から分岐する索状構造が肺分画症のfeederを示している?左肺上葉には嚢胞も存在している様に見える。
→肺分画症とCCAMはどちらも4-10週に出来るため、合併することがあり、25%程度に合併するという報告もあり。肺分画症とCCAMの合併で、解答はaなのかと思います。かなり受験者の解答が割れた問題です。
38,
正解:ab
2018-41類問
39,
正解:c,e
a,dは肝細胞相でEOB取り込み低下。cも原則的には低下するが、β-HCAは取り込み見られる。再生結節もEOB取り込みあるが、背景が慢性肝障害では無いのでc,eで良いかと思います。
40,
正解:e
肝S4被膜直下に境界明瞭なSOL。前腸性肝嚢胞に特徴的な部位。典型像よりはT1での信号が高く、T2での信号が淡いが、内容液の粘調度が高いものと思われる。
41,
正解:d
肝静脈の狭小化と肝細胞相でまだらな(斑状〜網目状)信号低下。化学療法(大腸癌に対するオキサリプラチン)中の病歴も合わせてd。
42,
正解:e
全周性の石灰化を伴う結節でb,eあたりで、SMAからは離れている。teratomaとの鑑別は少し悩み、axiで内部がlowで脂肪の可能性も考えたが、CSFと同程度で水濃度で良いと思われ、またteratomaらしい石灰化とも言いにくい。
43,
正解:c
動脈相は比較的均一に濃染。肝細胞相は低信号。
動脈相で腫瘍背側に肝静脈の描出あり、early venous return。
→肝血管筋脂肪腫
44,
正解:c
末梢の胆管拡張を伴う拡散制限のある腫瘤で胆管癌かHCC。内部のT2WIやや低信号で拡散制限の乏しい領域は線維化を反映していそう→胆管癌。
45,
正解:d
膵頭部と尾部に後期動脈相で膵実質よりも低吸収を呈する結節。門脈相では膵頭部の病変は分かりづらいが、尾部の病変は膵実質よりも高吸収。主膵管の拡張は無し。自己免疫性性膵炎(腫瘤形成型)の多発を考えました。cは否定できないですが。。a,b,eは造影パターンが合わないと思います。
46,
正解:b
膵アーケードの動脈瘤。SMAからの造影ではアーケードを介した求肝性血流が見られる。MALSを背景としていることが示唆される。膵アーケードの動脈瘤はサイズによらず、治療適応となる。a,c,d,eは正解。解答はb。
47,
正解:d
重複腎盂尿管と思われる
48,
正解:b
49,
正解:e(もしくはd)
右副腎に造影効果に乏しい腫瘤。一部わずかに石灰化あり。脂肪も少量だが混在している様に見える。
脂肪の混在からは、腺腫、骨髄脂肪腫も鑑別とは思うが、どちらも造影効果の弱さが合わない。骨髄脂肪腫としてはもう少し脂肪含有がほしい。
神経節細胞腫は脂肪を混在するものもあり、造影効果も加味すると、神経節細胞腫が最も考えやすい。
50,
正解:e
奇形腫や内膜症を疑う信号なし。造影されない腫瘤から右前方に捻転茎を疑う構造あり、右卵巣由来疑い。
51,
正解:e
T1WIで高信号を呈する嚢胞+壁在結節。内膜症性嚢胞に合併していると思われるのでaかbかe。造影効果が弱いのでeか?
52,
正解:b>c
T2WI冠状断で膀胱筋層が保たれて見えることからa除外?、T2WI低信号からa,d,eを除外?、内部に変性を疑うT2延長あり、内膜症を疑うようなT1短縮なしでb? Radiographicsのleiomyomaのteaching pointが「Typically, intermediate SI on T1WI and low SI on T2WI」(2006;26(2):553-80)で、DWIは気にしなくてもいいということなんだろうと思いますが、DWIの所見は調べてもよくわかりませんでした。
53,
正解:c
エコーでonion ring、精巣のepidermoid cyst。正解できた方は少数派と思います。
54,
正解:c
ひだが太くピロリ陽性と思われるのでcかe。潰瘍面は均一で辺縁も整なのでcの方が考えやすいのかなと思いました。
55,
正解:c
回腸に高吸収域。口側の小腸に拡張もありそう。モチなどによる食餌性イレウスを考える。
56,
正解:cd
pneumobiliaあり、EST後や胆嚢十二指腸瘻などの、胆道系と腸管の正常より太い交通が示唆される。冠状断で小腸の拡張の原因として胆石が疑われる。
57,
正解:b
a,d,,×ゼラチンスポンジやビーズなどの塞栓物質。b,〇。c,腫瘍の縮小率も、症状改善率ももっと高い。e,両側子宮動脈を塞栓する
https://www.jsir.or.jp/docs/member/hinto/s21ikou/s22.pdf
58,
正解:c
気管支動脈塞栓術(BAE)に関する問題。
- ×a.通常はゼラチンスポンジ。BAEでエタノールを用いることはない。ちなみにNBCAは使用することあり。コイルを使用した文献はあり、実際に使用している施設もあると思われるが試験的には×~△としておく方が無難と思います(側副血行路を来しやすい、再治療時にカテーテルアプローチを困難にするなどが言われています)。
- ×b.むしろ適応で、時々遭遇する。
- 〇c.前脊髄動脈が気管支動脈から分枝することがあり、それに気付かずに塞栓物質を流すとnon-target emboliにより神経症状を来す危険性がある。
- ×d.既往の確認は必要と思うが、MRIまでする必要はない。
- ×e.喀血の原疾患のコントロールができていないと再喀血を来しうる。
59,
正解:a
肺生検後の肺内出血とそれによる喀血なので、まずは誤嚥を防ぐために出血している側を下にする。実臨床では止血剤投与もすると思われる。
60,
正解:d
STA-MCAバイパス術後の過灌流
61,
正解:a
左優位に側頭葉の萎縮あり。左右差が目立つ。脳血流SPECTでも左右不均等に側頭葉、前頭葉などに血流低下が見られる。選択肢の中では意味性認知症が考えやすい。
62,
正解:c
線条体の両側集積低下でPDやDLB。
63,
正解:c
完全房室ブロックでペースメーカー留置後。FDG-PETで中隔に集積あり。心サルコイドーシスの症例と思います。治療はステロイド。b通常は4-6時間で可だが、心サルコイドーシスの時は12時間以上の絶食が必要。LGEは中層や外層が多い。
64,
正解:d
安静時像で心尖部に高集積。負荷像は正常に見える。
→肥大型心筋症。負荷時は肥大部の血流が低下するために一見正常心筋に見える。この様な所見が中隔で見られれば、中隔型の肥大症。
65,
正解:d
心アミロイドーシスのピロリン酸シンチ。比較的最近保険適応となったものです。1次試験でもそうでしたが、新しく保険適応となった検査やガイドラインが変わったものなどは試験に出題されることが時々あるように思うので、過去問勉強以外に何か補足をするとすればそういったものが大切かと思います。
66,
正解:c
副甲状腺シンチ。早期相、後期相ともに右下副甲状腺への集積があり、副甲状腺腺腫を疑います。早期相での甲状腺の集積は正常像と考えられます。99mTc-MIBIは心筋シンチにも用いられます。
67,
正解:c
甲状舌管内には甲状腺組織が含まれることも。局在からも甲状舌管の遺残と考えられる。
68,
正解:b
形が胸腺らしい、化学療法後の胸腺集積thymic rebound
69,
正解:b
アシアロシンチは過去問であまり出てないのでノーマークでした。。99mTc-GSA。心臓(H)と肝臓(L)に関心領域を設定し、3分および15分の測定値からHH15(H15/H3)、LHL15(L15/(H15+L15))を計算する。肝機能低下ではHH15が上昇し、LHL15が低下する。
70,
正解:a
多発する換気血流ミスマッチで、分画症は考えにくい。SLEはPEで、ということと思われる。
71,
正解:d
右下葉に浸潤影、すりガラス影あり、濃度の濃い部分優位にFDG集積亢進あり。左下葉にもすりガラス影ありか。抗生剤不応などの病歴も合わせて浸潤性粘液性肺腺癌。
72,
正解:e
絶食の時間が記されているわけではないが、右鎖骨下・縦隔・肺門リンパ節の集積と心へのfocalな集積でほぼサルコイドーシス一択。癒合傾向の乏しさからリンパ腫は下がり、心集積からIgG4も下がる(coronaryに沿うような分布ならありうると思うけれど中隔は厳しそう)。
73,
正解:b
消化管出血シンチ。99mTc-HSAD。回腸と思しき部位に集積あり。6時間後の像では結腸まで先進している。
74,
正解:ce
オクレオスキャン。111In-ペンテトレオチド、半減期2.8日、6時間ごと24時間後に撮像。排泄は腎>胆道の薬剤で、集積は腎優位で正常と考えられる。コリメータは中エネルギー用らしい(111Inは171と245keVで、中エネルギー用コリメータは160-300keV)。
75,
正解:d
副甲状腺機能亢進症と同様のパターンをとる。頭蓋骨、上下顎骨の集積が目立つ点がポイント。c,eも過去問で頻出。腎集積が無くなる点はcもdも同様だが、cは末梢の集積が弱い。eは肺癌との関連、長管骨骨幹端から骨幹部の皮質や、膝・肘関節に対称性の高集積。
76,
正解:d,e
自分もよく分からないので、こちらをご参照ください。https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_09-04-03-19.html
2020年の専門医試験の77番に類題がありました。線量計の問題は2020年60番にもあるので確認しておくと良いかもしれません。
77,
正解:d
×T1フィルタリング→〇T2フィルタリング。「決定版 MRI完全解説 第2版」P235参照。
補足:a, d 90°パルス照射後に180°パルスを照射し(TE時間後に)MR信号を取得する(次回の90°パルス照射までの時間はTR).SE法の180°パルス1回に対しFSE法では複数回照射するため高速で撮像できる(この照射回数はエコートレイン数=ETL).各々異なるTEのデータはk-spaceに充填され平均化される.ETLが大きいと、各ショットでの信号取得中にT2減衰し、最後に近い信号はT2の長い組織の信号だけとなる(T2フィルタリング) b 近接している180°パルスが、拡散によって引き起こされる磁化率の乱れを抑制するため脂肪は高信号化する c 複数の180°パルスで磁場不均一による位相分散が再収束され、磁化率の差による位相分散も再収束されるので磁化率効果は低下する e 蛋白と結びついた水が抑制される効果で、FSEでは意図せずに発生する不利益な現象の一つ(病的・正常椎間板のコントラストが低くなるなど)。MRAでは末梢血管描出のためバックグラウンドの脳実質の信号を抑制するのに使われる
78,
正解:b,c
- a,180°パルスを使うのはスピンエコー。グラジエントエコーは傾斜磁場
- d,フリップ角が小さく、TE,TRとも長いのがT2*
- e,グラジエントエコーは磁化率の変化に敏感
補足:b グラジエント法ではフリップ角(90°よりも小さい角度のRFパルス)を使用するため縦磁化の回復が早くTRは短くなり、撮像時間が短縮される(一方、横磁化が小さくSN比は低くなる) d (解説間違い)小さなフリップ角でTRが短いとT2*強調が得られる(横磁化が完全に減衰しないうちに次のαパルスが来てしまい、減衰せず残った横方向の磁化は本質的にすべて信号に変換されるため)。TE が短い場合はT2*コントラストが低くなり、T1またはプロトン密度が強調される。
79,
正解:e
人工知能(AI)を用いた診断・治療支援を行うプログラムを利用して診療を行う場合につ
いても、
- 診断、治療等を行う主体は医師である
- 医師はその最終的な判断の責任を負う
- 当該診療は医師法第17条の医業として行われる
80,
正解:d
Portable Data for Images
44の補足ですが、DWIはターゲット状でT2WIで末梢胆管の拡張あり。
回答としては肝内胆管癌ですが、特にWHO分類で2019年からSmall duct typeとLarge ductに分類されており、
Small duct type(末梢胆管由来):比較的多血、腫瘤形成、予後比較的良好
Large duct type(大型胆管由来):比較的乏血、胆管周囲浸潤または腫瘤形成+胆管周囲浸潤、末梢胆管拡張、慢性胆道系病変がある場合もあり、比較的予後不良
という特徴に分かれ、本症例はおそらくLarge duct typeかと思います。
https://link.springer.com/content/pdf/10.1007/s00330-018-5898-9.pdf
76ですが、SPECTを想像すればわかりやすいと思います。
SPECTだといろいろな各種のエネルギーを弁別する必要があるので、使われている検出器はエネルギースペクトルを測定していると言えそうです。
従来のSPECTはシンチレーション検出器が使われており、最近流行りの半導体SPECTは従来のものよりエネルギー分解能が非常に高いということを知っていれば、答えはd,eかなと想像がつくと思います。
問題はbの比例計数管です。比例計数管は入射放射線のエネルギーに比例した電流が流れるので、こちらもエネルギースペクトルを測定する事はできると思います。実際下記引用元にもそう書いてますし。これも正解選択肢でいいような気はするんですけどね。
http://wwwxray.ess.sci.osaka-u.ac.jp/~nakajima/M1M2seminar/sec6_ohta.pdf
>比例計数管の信号処理回路では、計数管から電気パルスが出力されるたびにそのパルスを増幅整形し、パルス波高値を計測する。パルスの数をパルス波高値ごとに加算すれば、エネルギースペクトルが計測できることになる。
27について。
びまん性胸膜肥厚にしては、厚く不整で、片側性の病変である点が気になります。
胸部のCT第4版p.791に「1)縦隔側胸膜肥厚、特に一側胸郭を全周性にとりまく胸膜肥厚、2)厚い(>1cm)胸膜肥厚、3)不整の胸膜肥厚」の「3つの所見のいずれかが存在すれば95%の特異度を持って腫瘍性胸膜肥厚と診断しうる」と記載されており、胸膜腫瘍で代表的で重要な疾患として中皮腫と肺癌の胸膜播種が挙げられています。同じページに中皮腫に見える肺癌の症例画像も載っています。というわけで私はbとcの肺癌に一票いれたいです。
47番について
解答はdで問題ないと思われますが出題の意図としては「左腎洞内病変について」とあるので、腎洞のT2WI高信号域について聞いているのだと思います(重複腎盂尿管はたまたまあるだけかと)。
T2WIだけ見ると一見水腎症風に見えるものの、造影後に造影剤排泄がありません(左尿管には一部排泄あり)。よって水腎症ではなく多発した傍腎盂嚢胞が示唆されます。
この問題は水腎症と傍腎盂嚢胞の鑑別がテーマなんだと思います。普段はCTの排泄相で鑑別をすることが多いと思います。
27について
偽中皮腫様肺癌は悪性胸膜中皮腫と画像が類似するようですので、b,cが答えではないでしょうか?
問題8は静脈洞血栓だと思うのですがいかがでしょうか?
39ですが、早期濃染してEOBの取り込みがみられない病変ではないでしょうか?
aとcもしくはdが答えになると考え頻度等からは男性ですが、aとcというのは如何ですか?