この年度の出題傾向
2006年度の掲載100問を分野別に整理すると、画像診断55問(55.0%)、放射線治療15問(15.0%)、核医学15問(15.0%)、共通15問(15.0%)です。放射線治療の割合は、2005〜2025年の年平均より5.2ポイント低い構成です。テーマ例として、脊椎画像・後縦靱帯骨化のCT評価、頭頸部照射・抜歯時期と顎骨壊死予防、Alzheimer病FDG-PET・側頭頭頂連合野と後部帯状回を扱います。
2005〜2025年度の掲載解説を一問一分野で集計。平均は年度別構成比の単純平均です。公式配点や将来の出題数、正答率に基づく難易度を示すものではありません。
放射線科専門医・2006年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月18日:全100問を改訂しました。解答例は非公式です。問7・17・20・26・61・78・81・85は、条件や正解数の不整合、分類変更などの理由を各解説に明記し、単一の解答の確定を保留しています。問46・82は旧解答を訂正しました。
解答作成にご協力いただいたSonic先生に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
問題番号から選ぶ
放射線科専門医試験 2006年度 問1
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問1
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
器官形成期の高線量による形態異常は組織反応です。
b|不適切
皮膚細胞の障害で起こる組織反応です。
c|不適切
造血細胞の障害による組織反応です。
d|適切
防護上はしきい値を仮定せず、線量による発生確率の変化として扱います。
e|不適切
水晶体の障害による組織反応に分類します。
判断のポイント
放射線誘発がんは確率的影響に分類される。線量の増加に伴う発生確率の変化と、組織反応における障害の重症度の変化を区別する。
鑑別・注意点
皮膚紅斑、造血障害、胎児の形態異常などは組織反応として扱う。白内障も防護体系では組織反応に分類され、すべてを発がんと同じ分類にしない。
放射線科専門医試験 2006年度 問2
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問2
解答例:b(出題当時の基準)
選択肢別の解説
a|適切
当時も皮膚の年間限度はこの値です。
b|不適切
実効線量は5年間100mSvかつ年50mSvで、提示の5年間の値は過大です。
c|適切
当時の水晶体限度に一致します。現行の限度へ置き換えません。
d|適切
申告後から出産までの腹部表面の等価線量として管理します。
e|条件付き
妊娠可能性・本人の意思などに応じた当時の管理区分の値です。
判断のポイント
職業被ばくの実効線量限度は5年間100mSvかつ1年間50mSvであり、5年間500mSvではない。
鑑別・注意点
水晶体の年150mSvは当時の基準である。現行の通常基準は5年間100mSvかつ1年間50mSvへ変更されており、現在の知識だけで旧年度の単一正解を選ばない。妊娠中の腹部表面線量と実効線量も区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問3
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問3
解答例:d(代表的検査条件の比較)
選択肢別の解説
a|不適切
胎児が照射野外にあり、通常は散乱線による低い線量です。
b|不適切
胎児が直接照射され得ますが、線量は透視時間などに左右されます。
c|不適切
直接線が関係する場合でも、通常条件では骨盤CTが高い比較です。
d|適切
胎児が直接範囲に入り、通常の提示検査中で高い線量になります。
e|不適切
胎児は照射野外で、通常の線量は小さくなります。
判断のポイント
骨盤CTでは胎児が直接照射野に入るため、頭部CTや胸部単純撮影より胎児線量が大きくなりやすい。提示された通常の検査条件の比較では骨盤CTを選ぶ。
鑑別・注意点
実際の線量は撮影範囲、相数、管電圧・管電流、透視時間や妊娠週数で変わる。検査名だけで個別の胎児線量や影響を断定せず、必要に応じて撮影記録から推定する。
放射線科専門医試験 2006年度 問4
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問4
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
患者の診療に伴う胎児への医療被ばくとして評価します。
b|適切
職務によらず自発的に支える家族の医療被ばくです。
c|不適切
職務上の検査介助による職業被ばくです。
d|適切
治療計画の画像も患者の医療被ばくです。
e|適切
検診目的でも患者の医療被ばくに含みます。
判断のポイント
業務として患者の近傍で検査介助を行う看護師の被ばくは職業被ばくである。患者自身の検査・治療による被ばくと分類を分ける。
鑑別・注意点
診療を支える家族・介助者の被ばくは、職務としてではなく自発的な支援であれば医療被ばくの枠組みで扱う。付き添いの身分や目的を確認し、医療施設内の被ばくすべてを同じ分類にしない。
放射線科専門医試験 2006年度 問5
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問5
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|不適切
姉妹染色分体を使う相同組換えは主にS~G2期で働きます。
b|適切
CDKの阻害を通じた細胞周期停止に関わります。
c|不適切
典型的には膨化でなく細胞縮小とクロマチン凝集を示します。
d|適切
制御されたDNA切断が代表的な変化です。
e|適切
損傷応答から細胞死へ至る経路に関与します。
判断のポイント
相同組換え修復は姉妹染色分体を利用できるS期・G2期で重要となる。アポトーシスでは一般に細胞の縮小、クロマチン凝集やDNA断片化を認める。
鑑別・注意点
p21は細胞周期停止、p53は損傷応答やアポトーシス誘導に関与する。DNA二本鎖切断修復を相同組換えだけとせず、非相同末端結合との役割の違いを整理する。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問6
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問6
解答例:c、e(通常の低LET照射の比較)
選択肢別の解説
a|不適切
高LETでoverkillとなるとRBEは低下し、単調増加ではありません。
b|不適切
S後期は比較的抵抗性で、M~G2期が高感受性です。
c|適切
低酸素は低LETのX線に対する抵抗性を増します。
d|不適切
間隔を空けると修復が働き、通常は生存率が上昇する方向です。
e|適切
一般的な早期反応組織は高い値を示します。例外もあります。
判断のポイント
低酸素状態ではX線に対する細胞の放射線抵抗性が増す。一般に急性反応組織のα/βは晩期反応組織より大きく、1回線量への依存性が異なる。
鑑別・注意点
RBEはLETの増加に対して無限に上昇せず、高LET域ではoverkillにより低下する。照射間隔を設けると亜致死損傷修復が生じ得る。α/βの順位は典型的傾向であり、全腫瘍・組織で同一ではない。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問7
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問7
解答例:b・c・eが成立し得るため、2つの確定は保留
選択肢別の解説
a|不適切
腫瘍の細胞外環境はむしろ酸性になりやすい傾向です。
b|適切
増殖を抑える保持条件で潜在的致死損傷修復が起こり得ます。
c|適切
低LETでは照射中の修復によって生存率が上がる場合があります。
d|条件付き
数式換算は可能でも、大線量1回域の臨床的等価性を保証しません。
e|条件付き
低下する実験報告はありますが、細胞・酸素・線量率条件に依存します。
判断のポイント
照射後に増殖を抑えた状態で生存率が回復する潜在的致死損傷修復がある。低LET照射では線量率低下により照射中の修復が進み、生存率が上がることも一般的に説明できる。
鑑別・注意点
低線量率でOERが低下した実験報告もある。旧解答b、eに合わせてcを誤りと断定する根拠は不足している。細胞種、酸素分圧、線量率と評価指標を指定しない比較には限界がある。大線量1回照射と分割照射のLQ換算も適用範囲を確認する。
放射線科専門医試験 2006年度 問8
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問8
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
周囲光による反射や最小輝度を考慮して管理します。
b|適切
校正された階調応答は微妙な濃度差の表示に重要です。
c|適切
解像度と表示倍率を調整して小さな構造を評価します。
d|不適切
失われた情報が診断に影響しないとは一律に保証できません。
e|条件付き
旧来の装置比較であり、機種・設定・シャーカステンの条件で異なります。
判断のポイント
非可逆圧縮は情報の一部を失うため、元画像と常に同じ診断能が保証されるわけではない。圧縮率、画像種類と診断目的を評価する。
鑑別・注意点
モニタは輝度・階調・周囲照明の管理が必要である。デジタル画像の拡大やウィンドウ調整が可能でも、圧縮や撮像時に失われた情報が戻るわけではない。
放射線科専門医試験 2006年度 問9
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問9
解答例:a、c(他の撮影条件を変えない比較)
選択肢別の解説
a|条件付き
造影剤濃度の変更だけではX線量は減りません。低電圧との併用などは別です。
b|適切
他条件一定なら出力低下による線量低減となります。
c|不適切
mAs一定なら重複照射が増え、通常は線量が増します。
d|適切
必要な範囲に限定すれば照射される体積を減らせます。
e|適切
適切な設定で必要以上の管電流を避けます。画質目標も確認します。
判断のポイント
管電流、照射範囲や撮影相の適正化は線量低減につながる。管電流時間積などを一定にしてヘリカルピッチを下げると、単位長さ当たりの照射が増えるため線量低減とは逆になる。
鑑別・注意点
高濃度造影剤を使うだけでX線量が自動的に減るわけではない。一方、造影条件を調整して低管電圧などと組み合わせる最適化は可能である。AECやeffective mAsで補償される装置では、ピッチだけから実線量を決めない。
放射線科専門医試験 2006年度 問10
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問10
解答例:dが旧解答(比較する装置・定義に注意)
選択肢別の解説
a|適切
同じ幾何学条件なら焦点による半影が小さくなります。
b|適切
散乱線を減らして画像のコントラストを改善します。
c|適切
化学現像を待たずにデジタル表示できます。
d|条件付き
受像器の露光範囲と表示輝度域は別で、装置条件なしに優劣を固定しません。
e|適切
反射光が微妙な濃度差の認識を妨げるためです。
判断のポイント
表示輝度のダイナミックレンジと、画像受容器が記録できる入射線量の範囲は異なる量である。デジタル受像器の広い露光範囲を、そのままモニタ表示とフィルムの比較へ置き換えない。
鑑別・注意点
フィルムの濃度域、シャーカステンの輝度、モニタの最大・最小輝度、環境光で比較結果が変わる。旧年度の装置比較であることを示し、すべての現行モニタよりフィルムの表示範囲が広いとは断定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問11
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問11
解答例:cは不適切。aも装置を限定しない事前届出としては成立せず、単一正解は保留
選択肢別の解説
a|条件付き
装置の種類によって届出時期・手続きが異なり、すべて事前とは固定できません。
b|適切
高エネルギー発生装置は医療法に加えRI規制法の手続きも確認します。
c|不適切
線量基準の週という単位と、実際の定期測定間隔を混同しています。
d|条件付き
原則の健診間隔に対応しますが、項目の省略など適用条件があります。
e|条件付き
妊娠可能性等の管理区分と不均等被ばくの追加測定を確認します。
判断のポイント
施設の放射線量測定は「毎週1回」と一律に定められているわけではない。通常の測定間隔と、固定した装置・遮蔽位置などの条件を満たす場合の間隔を区別する。
鑑別・注意点
エックス線装置は医療法施行規則24条の2で備えたときから10日以内の届出、高エネルギー発生装置は25条で事前届出となる。装置を指定しないaをすべて正しいとしない。今回確認した条文には改正履歴があるが、2006年施行版の全文そのものは未照合である。cは線量基準の週単位と実測頻度を混同しており不適切。測定間隔と健診・線量計位置の適用条件も別に確認する。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2006年度 問12
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問12
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
時間経過だけで一律に一般廃棄物へ変更できません。
b|適切
放射線発生装置としてRI規制法による安全管理が必要です。
c|不適切
患者の排泄物すべてを管理区域内保管とする一般則ではありません。
d|不適切
医療法上の届出・使用量管理と、毎年の個別許可を混同しています。
e|条件付き
通常の診療用RI使用室の原則と、特別な例外要件の適用を確認します。
判断のポイント
PET製造用サイクロトロンは放射線発生装置として、放射性同位元素等規制法による安全管理の対象となる。診療用放射性医薬品に関する医療法上の管理とも区別して確認する。
鑑別・注意点
旧称の放射線障害防止法と現行の法律名を混同しない。使用済み注射筒は1週間経過すれば一律に一般廃棄物へ変更できるものではなく、核種・汚染状態と適用される処理規定に従う。
放射線科専門医試験 2006年度 問13
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問13
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|不適切
光子が二次電子を作る間接電離です。
b|適切
電荷を持つ重粒子が直接電離します。
c|適切
電子・陽電子の電荷により直接電離します。
d|不適切
光子による二次荷電粒子を介した電離です。
e|不適切
反跳陽子などの二次荷電粒子を介して電離します。
判断のポイント
α線とβ線は荷電粒子であり、自らの電荷による相互作用で物質を電離する。X線・γ線と中性子は、二次的に生じる荷電粒子を介して電離を起こす。
鑑別・注意点
直接電離という物理学的分類と、DNAへ直接作用するか水の放射線分解を介するかという放射線生物学の直接・間接作用を分けて理解する。
放射線科専門医試験 2006年度 問14
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問14
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
水素1のように中性子を持たない例外を除き、核子からなります。
b|適切
陽子数が元素を規定する原子番号です。
c|適切
両者は電子よりはるかに重く、質量は近い値です。
d|不適切
通常はほぼ511keVの光子が2本で、β線の連続分布と異なります。
e|適切
吸収線量の単位の定義で、BqやSvとは別です。
判断のポイント
静止に近い電子と陽電子の対消滅では、通常511keVの消滅光子が2本生じる。連続スペクトルを持つβ線のエネルギー分布とは異なる。
鑑別・注意点
2光子のエネルギーの合計は1.022MeVとなる。吸収線量1Gyは物質1kg当たり1Jのエネルギー付与であり、放射能Bqや実効線量Svとは区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問15
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問15
解答例:d(旧年度の基礎物理の比較)
選択肢別の解説
a|条件付き
診断域の典型的傾向ですが、散乱角・入射量などの条件にも依存します。
b|適切
照射される物質が増え、散乱の寄与が増えます。
c|適切
散乱を生む物質量が増えます。
d|条件付き
電子密度やコヒーレント散乱も関係し、全く無関係とはいえません。
e|適切
エアギャップが小さいと散乱線が受像面へ届きやすくなります。
判断のポイント
散乱線は照射野、被写体厚、エネルギーと相互作用に依存する。原子番号と全く関係がないという説明は適切でない。
鑑別・注意点
コンプトン散乱は電子密度、コヒーレント散乱は原子番号やエネルギーに依存する。単位質量と原子1個当たりの比較を区別し、散乱能が常に原子番号へ単純比例するという旧解説も避ける。グリッドやエアギャップは散乱線の画像への寄与を減らす。
放射線科専門医試験 2006年度 問16
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問16
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
晩期反応組織は一般に低い値で、分割線量の影響が大きくなります。
b|条件付き
全臓器照射など条件をそろえた代表値の比較で、臓器名だけでは固定しません。
c|不適切
リンパ球の減少が早く、血小板の減少は通常それより遅れます。
d|適切
分裂する前駆細胞に比べ成熟細胞は相対的に抵抗性です。
e|適切
損傷応答に関与しますが、全ての細胞死がp53依存ではありません。
判断のポイント
比較的大線量の全身被ばく後には、末梢血リンパ球の減少が早期に認められる。血小板減少がリンパ球より先に生じるという説明は適切でない。
鑑別・注意点
血球減少の時期は線量、被ばく範囲と既存疾患に左右される。成熟細胞と幹・前駆細胞の感受性、血中寿命を区別する。臓器の耐容線量も照射体積や分割条件をそろえて比較する。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問17
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問17
解答例:eは不適切。旧bを含む2つの確定は保留
選択肢別の解説
a|適切
MLCの開閉・移動で照射強度を調整します。
b|適切
現在は肺癌で臨床的利益が示され、旧年度の否定を現在の知識にしません。
c|適切
計画と実際の照射の一致を確認する重要な工程です。
d|適切
標的と正常組織の制約から強度を最適化します。
e|不適切
強度変調の技術であり、1回線量約3Gyという定義ではありません。
判断のポイント
IMRTはビーム強度を調整して線量分布を形成する技術であり、1回線量を約3Gyにする治療法という定義ではない。逆方向計画と患者別の精度管理が重要となる。
鑑別・注意点
現在は肺癌にも用いられる。RTOG0617の二次解析ではIMRTで重症肺臓炎と心臓線量の低下が示された。旧解答b、eを公式正解とはみなさず、bを現在の「肺癌には有用でない」という知識として覚えない。呼吸性移動への対策も必要である。
放射線科専門医試験 2006年度 問18
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問18
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
密封小線源として光子を利用します。
b|不適切
主にβ線を利用する線源で、光子線源との対比で選びます。
c|適切
電子捕獲後の特性X線などの低エネルギー光子を利用します。
d|適切
小線源治療でγ線などの光子を利用します。
e|適切
β線も放出しますが、小線源としてγ線も利用する核種です。
判断のポイント
90Srはβ線を放出する核種であり、小線源の光子線源との対比で選ぶ。線源を核種名だけでなく、壊変様式と実際に利用する放射線で分類する。
鑑別・注意点
125Iは電子捕獲で壊変し、低エネルギーの特性X線やγ線を利用する。125Iの密封小線源と、β線を利用する131Iなどによる非密封内用療法を区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問19
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問19
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
腫瘍性の線維芽細胞増殖への作用が中心です。
b|不適切
腺腫の制御を目的とし、免疫抑制が代表機序ではありません。
c|不適切
血管病変への作用で、眼症の炎症抑制とは異なります。
d|適切
活動性の炎症細胞への作用を利用します。
e|不適切
血管内皮変化と閉塞を目的とし、典型的な免疫抑制適応ではありません。
判断のポイント
甲状腺眼症への眼窩照射は、炎症に関与するリンパ球などへの作用を利用する。活動性と重症度を評価して適応を判断する。
鑑別・注意点
放射性ヨウ素による甲状腺機能亢進症の治療とは別の治療である。非活動性の線維化やすべての眼症状に同じ効果を期待せず、薬物療法や手術との役割を分ける。
放射線科専門医試験 2006年度 問20
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問20
解答例:a、eとも一律の説明は不適切。単一正解の確定は保留
選択肢別の解説
a|不適切
腎臓は線量体積を厳しく考慮する臓器で、高耐容とは一律にしません。
b|適切
照射される機能単位の割合が障害に影響します。
c|条件付き
当時の通常分割の代表範囲で、現行の寡分割とは数値を直接比較しません。
d|条件付き
従来の全乳房通常分割の代表値で、現在は短期分割も用います。
e|不適切
温存術後でもリスクに応じ鎖骨上領域を含める場合があります。
判断のポイント
腎臓は放射線障害への配慮が必要な臓器であり、比較的高い線量まで一律に許容できる臓器とはしない。総線量、1回線量、照射体積と対側腎機能を評価する。
鑑別・注意点
乳房温存後でも、再発リスクに応じて鎖骨上などの領域リンパ節を照射する場合がある。eの「含めない」は全例に適用できない。乳房・前立腺の処方線量も、2006年の通常分割法と現在の各分割法を同じ数値で比較しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問21
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問21
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
術後にも適応があり、有害事象必発を理由とする一律禁忌ではありません。
b|適切
病期と治療目的に応じ、切除前の治療として行います。
c|不適切
小児でも選択された適応があり、年齢だけで全面禁忌とはしません。
d|不適切
適切な進行例では併用による治療成績向上が重要です。
e|不適切
効果が高まっても有害事象は増える場合があります。
判断のポイント
化学放射線療法は病種・病期に応じて術前に行うことがある。局所制御や切除可能性の改善を目的とし、手術と組み合わせる場合の治療順序を検討する。
鑑別・注意点
手術後や小児であることだけを一律の禁忌としない。併用療法は有害事象が増える場合があり、効果が高ければ毒性も必ず低いとはいえない。臓器機能、年齢、使用薬と治療目的を評価する。
放射線科専門医試験 2006年度 問22
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問22
解答例:a(照射適応のある神経膠腫として)
選択肢別の解説
a|条件付き
適応のある例では手術・生検後の局所照射が基本ですが、低リスクで経過観察もあります。
b|不適切
浸潤範囲を考慮した局所照射が通常で、全脳を必須としません。
c|不適切
高悪性度では比較的抵抗性で、化学療法との組合せも重要です。
d|不適切
一般に高齢は良好な予後因子ではありません。
e|条件付き
造影CTも情報を持ちますが、浸潤範囲はMRIを重視して統合します。
判断のポイント
放射線治療を行う神経膠腫では、手術・生検で病理や分子診断を得た後に局所照射を計画する。腫瘍の範囲評価にはMRIが重要となる。
鑑別・注意点
すべての低悪性度神経膠腫が直ちに術後照射を要するわけではない。切除範囲、年齢、分子分類と進行リスクを踏まえる。通常は全脳照射を必須とせず、高齢者にも適した線量分割・治療強度を検討する。
放射線科専門医試験 2006年度 問23
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問23
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
唾液腺機能は照射中から低下することがあります。
b|条件付き
潜在的節転移は重要ですが、率は部位・深達度などで変わります。
c|適切
高線量を受けた唾液腺の機能障害は長く続く場合があります。
d|不適切
必要な歯科処置は原則として照射前に評価し、治癒期間を確保します。
e|適切
加速で回復時間が短くなると急性粘膜反応が増え得ます。
判断のポイント
予後不良歯や感染源は放射線治療前に歯科評価し、必要な処置と治癒期間を確保する。抜歯を一律に治療後へ延期する方針は、照射後顎骨壊死の予防に反する。
鑑別・注意点
照射後に抜歯が必要な場合もあり、部位の線量、感染・症状と代替手段を評価する。抜歯がすべての顎骨壊死の原因というわけではない。唾液障害や粘膜炎と長期の口腔管理を合わせて説明する。
放射線科専門医試験 2006年度 問24
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問24
解答例:a、d(従来の接線照射の比較)
選択肢別の解説
a|条件付き
旧来の幾何学的目安ですが、この値だけで肺・心臓の安全性を保証しません。
b|不適切
内胸節は再発リスクに応じて追加し、全例の標準接線CTVにしません。
c|不適切
再切除や適切な局所ブーストを検討し、接線で全体へ機械的に追加しません。
d|適切
乳房の被覆と均一性を得る従来の代表エネルギーです。
e|不適切
従来の通常分割は約50Gyで、現在の40Gy寡分割とも回数が異なります。
判断のポイント
従来の乳房接線照射では低〜中エネルギーX線を用い、乳房の線量均一性と肺・心臓への線量を調整する。旧設問では照射野内肺深度と4〜6MVが比較されている。
鑑別・注意点
肺深度2.5cmという1つの指標だけで計画の安全性を保証しない。CTで肺や心臓の線量体積を評価する。断端陽性は再切除を含めて検討し、単に約10Gy追加すればよいとしない。現在の寡分割法と旧40Gy/20回も区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問25
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問25
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
同じ方法の比較では大きい病変ほど制御が難しくなる傾向です。
b|条件付き
関連はあっても、局所失敗が全例の遠隔転移を直接起こすとはしません。
c|条件付き
旧集団の値で、病期診断・照射法などが変われば率も異なります。
d|適切
切除可能で耐術能のある例では重要な選択です。
e|不適切
I期完全切除後に予防照射を一律推奨しません。
判断のポイント
I期非小細胞肺癌の完全切除後に術後照射を一律に推奨する方針は適切でない。病期、切除断端とリンパ節所見を区別して適応を考える。
鑑別・注意点
II期でも手術適応は全身状態・呼吸機能や病変条件による。局所再発と遠隔転移には関連があっても、個別の遠隔転移が必ず局所制御失敗によって起こったとは断定しない。旧文献の再発率を全患者の固定値にしない。
放射線科専門医試験 2006年度 問26
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問26
解答例:cを支持、旧eの頻度順位は保留
選択肢別の解説
a|不適切
単回照射であり、分割間の再酸素化を利点とはしません。
b|不適切
切除不能膵癌でも局所治療として用いられてきました。
c|適切
局所線量の補完として外照射を併用する場合があります。
d|条件付き
治療後変化と遅い反応があり、1か月の径だけに評価を固定しません。
e|条件付き
重要な遅発障害ですが、すべての合併症中で最多の順位は未確認です。
判断のポイント
膵癌の術中照射は外照射と組み合わせることがあり、切除不能例でも用いられてきた。単回照射を、分割照射中の再酸素化と同じ利点で説明しない。
鑑別・注意点
消化管出血は重要な遅発合併症だが、手術合併症を含めたすべての集団で最多とは確認できない。引用した長期生存例の報告は門脈系閉塞に伴う出血であり、一般的な合併症順位を直接証明しない。旧解説の「外照射併用が必須」という断定も避ける。
放射線科専門医試験 2006年度 問27
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問27
解答例:b(出題当時の根治的外照射の比較)
選択肢別の解説
a|不適切
胸部中部はむしろ重要な好発部位です。
b|条件付き
旧年度の代表的根治線量ですが、併用法により50.4~60Gyなども用います。
c|不適切
T4病変では瘻孔・出血の危険があり、腔内追加を一律に行いません。
d|不適切
粘膜下浸潤では節転移リスクがあり、深達度・脈管侵襲から追加治療を判断します。
e|不適切
深部標的には一般により高いエネルギーの光子を用います。
判断のポイント
旧年度の根治的外照射では60〜70Gyが選択肢として示されている。照射線量は化学療法併用、病期、照射法と正常組織制約によって決める。
鑑別・注意点
現在は50.4Gyや60Gyを用いる治療体系もあり、全例を60〜70Gyとしない。粘膜下層浸潤癌の内視鏡切除後は深達度、脈管侵襲と断端などから追加治療を判断する。T4病変への腔内追加照射は瘻孔・出血などの危険を考慮する。
放射線科専門医試験 2006年度 問28
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問28
解答例:b、e(典型的な経過の比較)
選択肢別の解説
a|不適切
不必要な治療期間延長は腫瘍制御へ不利になり得ます。
b|適切
高リスクHPVの持続感染が発生に関係します。
c|不適切
分割・総線量・修復を無視した固定倍率では比較できません。
d|不適切
適切な処方では双方が有効で、高線量率だから必ず治りやすいとはしません。
e|条件付き
典型的傾向はありますが発症時期は重なり、個人の順序を保証しません。
判断のポイント
子宮頸癌の発生には高リスクHPVの持続感染が関係する。照射後の直腸出血は、膀胱の遅発性出血より早期に現れる傾向がある。
鑑別・注意点
治療期間の不必要な延長は避ける。直腸・膀胱障害の時期は症例ごとに重なりがあり、特定の年数で必ず起こるとはしない。高線量率と低線量率の比較も、分割と総線量を無視して一定の倍率にしない。
放射線科専門医試験 2006年度 問29
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問29
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
永久シードで用いるヨウ素125と、診断用ヨウ素123を混同しています。
b|条件付き
中間リスク内にも差があり、単独・併用の選択を個別化します。
c|不適切
挿入手技は短期間で、残置線源がその後も照射します。
d|適切
静脈系へ入った遊離シードが肺へ移動することがあります。
e|不適切
尿道・直腸線量を考慮して配置し、幾何学的な均等だけを目標としません。
判断のポイント
永久挿入シードが静脈系を介して肺へ移動することがある。前立腺125I線源と、甲状腺診断などで用いる123Iを区別する。
鑑別・注意点
移動率は遊離線源か連結線源か、挿入数や観察法で変わる。前立腺内は尿道などの線量も考えて配置し、幾何学的に均等であることだけを目的にしない。中間リスク群も一様ではなく、小線源単独か併用かを個別に判断する。
放射線科専門医試験 2006年度 問30
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問30
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
病期に応じた化学療法と照射を組み合わせ、ALL型とは別です。
b|不適切
成熟B細胞リンパ腫のレジメンが基本です。
c|適切
ALLに準じた長期の多剤併用と中枢神経対策を組み合わせます。
d|不適切
低悪性度成熟B細胞病変で、ALL型を一般的標準としません。
e|不適切
通常は成熟T細胞系の治療体系で、リンパ芽球型と区別します。
判断のポイント
リンパ芽球リンパ腫は急性リンパ性白血病に準じた多剤併用化学療法を基本とし、寛解導入、地固め・維持と中枢神経系への対策を組み合わせる。
鑑別・注意点
一般的な成熟B細胞リンパ腫と同じ短期レジメンに一括しない。B/T系列、年齢、病期や治療プロトコルで内容は変わり、全例に全脳照射を行うという意味でもない。
放射線科専門医試験 2006年度 問31
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問31
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
骨髄浮腫を捉えるMRIが有用です。
b|適切
骨化と骨皮質の形状をCTで明瞭に評価できます。
c|不適切
骨髄組成の置換をMRIが鋭敏に捉えます。
d|不適切
MRIの浮腫などが新旧判断を助けます。
e|不適切
早期の骨髄・壊死境界所見にはMRIが有用です。
判断のポイント
後縦靱帯の骨化はCTの骨条件で確認しやすく、骨化の範囲と脊柱管内への突出を評価できる。MRIは脊髄圧迫や髄内信号の評価を補う。
鑑別・注意点
骨挫傷や早期骨壊死、骨髄浸潤はMRIが有用である。圧迫骨折の新旧も骨髄浮腫などを評価するが、単一所見だけで受傷日を決めない。
放射線科専門医試験 2006年度 問32
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問32
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
腱板で最もよく損傷する部位で、停止部と退縮を確認します。
b|不適切
損傷はありますが、最頻の腱は棘上筋です。
c|不適切
広範な断裂で関与し得ても最頻ではありません。
d|不適切
腱板を構成する腱とは区別します。
e|不適切
断裂し得ますが、一般的な最頻は棘上筋腱です。
判断のポイント
棘上筋腱は腱板損傷で最もよく障害される腱である。停止部、断裂の範囲や腱の退縮を評価する。
鑑別・注意点
外傷性・変性性で損傷の組合せは異なり、肩甲下筋腱などにも断裂を伴う。筋萎縮や脂肪変性、上腕二頭筋長頭腱と関節内病変も確認する。
放射線科専門医試験 2006年度 問33
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問33
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件付き
創との交通が本質で、ガス像は補助所見です。
b|不適切
典型的な関節突起間部の疲労損傷で、腱付着部の牽引裂離とは異なります。
c|適切
椎体の圧縮による変形・骨折に対応します。
d|適切
骨片が互いに入り込む頸部骨折があります。
e|適切
前方脱臼に伴う骨頭後外側の陥没損傷です。
判断のポイント
典型的な腰椎分離症は関節突起間部の疲労骨折として理解し、腱・靱帯付着部の裂離骨折と区別する。
鑑別・注意点
Hill–Sachs病変は肩関節前方脱臼に伴う上腕骨頭後外側の陥没損傷である。骨折の形態名と機序を整理し、開放骨折もガス像の有無だけで診断・除外しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問34
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問34
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
関節と靱帯の障害で環軸不安定性を生じます。
b|適切
斜位像の関節突起間部透亮線に対応する所見です。
c|適切
硬化した椎体として描出されることがあります。
d|適切
残存・肥厚骨梁による縦走像が典型です。
e|不適切
主に変性や骨折裂隙でみられ、転移の代表所見ではありません。
判断のポイント
真空現象は椎間板変性や椎体圧迫骨折の裂隙などでみられる。転移性脊椎腫瘍の代表的所見として対応させるのは適切でない。
鑑別・注意点
椎間板内ガスと椎体内ガスは位置も意味も異なる。椎体内のガス裂隙は良性骨折を示唆する場合があるが、悪性病変との合併を絶対に否定する所見ではない。
放射線科専門医試験 2006年度 問35
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問35
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
筋膜・腱膜に関連し腹壁に発生します。
b|不適切
典型は指趾の爪下などで、傍神経節腫とは別の腫瘍です。
c|適切
腱鞘に沿う小結節として手指などに生じます。
d|適切
肩甲骨下部の深部が代表部位です。
e|適切
一般に第3趾間の総底側趾神経周囲線維化が代表です。
判断のポイント
軟部組織のグロムス腫瘍は指趾の爪下などに多く、疼痛や冷刺激に対する過敏が手掛かりになる。胸壁を典型的好発部位とはしない。
鑑別・注意点
爪下グロムス腫瘍は血管周囲の平滑筋系細胞に関連する腫瘍で、傍神経節腫と同一ではない。旧解説の「パラガングリオーマ」という説明を訂正する。深部や内臓にも生じるため胸壁発生を絶対に否定する意味ではない。
放射線科専門医試験 2006年度 問36
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問36
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|適切
椎弓根短縮などから狭窄を来します。
b|不適切
骨幹端の拡大形態として他疾患で代表的な所見です。
c|適切
軟骨無形成症にも骨幹端の杯状変形がみられます。
d|適切
腸骨と坐骨などの特徴的骨盤形態に対応します。
e|不適切
骨軟化症などの偽骨折で、典型的な対応ではありません。
判断のポイント
軟骨無形成症では脊柱管狭窄や特徴的な骨盤形態、骨幹端の形態変化を評価する。Looser’s zoneは骨軟化症などで生じる偽骨折である。
鑑別・注意点
三角フラスコ変形は大理石骨病やGaucher病などとの関連で整理する。骨幹端cuppingはくる病に限った語ではなく、所見名だけで疾患を一対一対応させない。
放射線科専門医試験 2006年度 問37
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問37
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|不適切
通常は眼動脈とともに視神経管を通ります。
b|不適切
上眼窩裂を通り、棘孔は中硬膜動脈が代表です。
c|適切
三叉神経節を包む髄液腔です。
d|適切
顔面神経は内耳道から顔面神経管へ進みます。
e|不適切
舌下神経管を通り、頸静脈孔の神経群と区別します。
判断のポイント
三叉神経節はMeckel腔に位置し、顔面神経は内耳道を通る。神経の起始から頭蓋底・末梢への走行を連続して確認する。
鑑別・注意点
視神経は視神経管、舌下神経は舌下神経管を通る。動眼神経は上眼窩裂を通り、棘孔を通る中硬膜動脈と混同しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問38
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問38
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
唾石は生じますが最多ではありません。
b|適切
唾液の性状と導管の走行などが関係し、最多の部位です。
c|不適切
顎下腺に比べ頻度は低い部位です。
d|不適切
局所的な唾石はありますが一般的最多ではありません。
e|不適切
扁桃結石であり唾液腺管内の唾石と区別します。
判断のポイント
唾石は顎下腺・顎下腺管に多い。食事に伴う疼痛や腫脹、唾液腺管の拡張と閉塞部位を評価する。
鑑別・注意点
耳下腺にも唾石は生じる。超音波やCTは石の位置と周囲炎症の把握に有用だが、石灰化の程度や小ささにより描出能が変わる。扁桃結石とは解剖学的に区別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問39
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問39
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|不適切
通常の脳実質は血液脳関門で目立つ増強を示しません。
b|不適切
T1高信号と造影による増強を区別します。
c|適切
血管に富み正常でも増強します。
d|不適切
通常は正常の強い造影部位として選びません。
e|適切
正常でも造影効果があり、形態と大きさを合わせて評価します。
判断のポイント
下垂体と松果体は正常でも造影効果を示す構造である。正常の増強パターンを認識し、単に増強したことを腫瘍としない。
鑑別・注意点
大脳基底核などの信号変化と、造影前後の実際の増強は別である。撮像シーケンス、時相、年齢と形態を合わせて判断し、生理的増強する部位にも病変が生じ得ることに注意する。
放射線科専門医試験 2006年度 問40
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問40
解答例:b
選択肢別の解説
a|条件付き
骨皮質の破壊を補足しますが、髄内・神経周囲進展の全体評価はMRIが有利です。
b|適切
骨髄置換と頭蓋内・神経周囲への進展を評価できます。
c|不適切
血管評価の検査で、局所浸潤範囲の第一選択ではありません。
d|不適切
頭蓋底深部の骨髄を十分に評価できません。
e|不適切
取り込みだけでは精密な頭蓋底浸潤範囲を決めにくい検査です。
判断のポイント
MRIは頭蓋底骨髄の信号変化、神経周囲進展や頭蓋内への連続性を評価しやすい。上咽頭癌の局所進展範囲を確認する基本的な検査となる。
鑑別・注意点
CTは骨皮質の破壊や硬化を補足する。MRIでの骨髄変化とCTでの骨破壊の得意分野を分け、撮像法の優劣をすべての頭蓋底病変へ一律に当てはめない。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問41
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問41
解答例:c(提示されたシーケンスの比較)
選択肢別の解説
a|不適切
急性血液と髄液の差を提示中で最も鋭敏に示す方法ではありません。
b|不適切
明るい髄液が血液の信号を目立ちにくくします。
c|適切
髄液抑制によりくも膜下腔の異常信号を捉えます。酸素投与等の偽陽性もあります。
d|不適切
脳虚血評価が中心で、提示中の最適法ではありません。
e|不適切
脂肪抑制は髄液抑制とは異なり、血液検出の代表法ではありません。
判断のポイント
FLAIRは正常髄液信号を抑制し、くも膜下腔の血液による信号変化を検出しやすくする。選択肢内の通常のT1・T2強調像などとの比較で選ぶ。
鑑別・注意点
FLAIRがすべての撮像法中で最も高感度という意味ではない。比較原著では急性期のT2*も高感度だった。酸素投与、髄液流動や炎症なども高信号の原因となり、疑わしい出血をFLAIR陰性だけで除外しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問42
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問42
解答例:c、e(典型的な対応として)
選択肢別の解説
a|適切
皮質・皮質下の点状から融合した出血が生じます。
b|適切
硬膜と骨の間に広がり、典型的には両凸レンズ形です。
c|不適切
被膜からの反復出血などの機序で、中硬膜動脈本幹破綻という典型は硬膜外血腫です。
d|適切
組織間のずれが大きい境界部に軸索障害が生じます。
e|不適切
主に前大脳動脈系が圧迫され、中大脳動脈領域との対応は異なります。
判断のポイント
慢性硬膜下血腫は架橋静脈損傷を契機とした病態や血腫被膜からの反復出血などを考える。大脳鎌下ヘルニアでは前大脳動脈系の圧迫・梗塞が問題となる。
鑑別・注意点
中硬膜動脈は硬膜外血腫の代表的損傷血管だが、慢性硬膜下血腫の被膜血管への供血にも関わり、塞栓治療の標的となる。「慢性硬膜下血腫と中硬膜動脈は無関係」とは説明しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問43
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問43
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|不適切
嚢胞化はありますが、典型的壁在結節を伴う代表二つではありません。
b|適切
強く染まる結節と周囲嚢胞が典型的形態の一つです。
c|不適切
主に脳室内の乳頭状腫瘤で、この形態の代表ではありません。
d|適切
小児の小脳などで嚢胞と増強結節を作ります。
e|不適切
Monro孔近くの増強腫瘤が代表で、提示中の二疾患とは異なります。
判断のポイント
血管芽細胞腫と毛様細胞性星細胞腫は、嚢胞と造影される壁在結節を示す代表的脳腫瘍である。年齢、部位と結節の血流を比較する。
鑑別・注意点
いずれも全例がこの形態をとるわけではない。嚢胞壁自体の増強、拡散や血管像、遺伝性疾患との関連を確認し、嚢胞と結節だけで組織型を確定しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問44
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問44
解答例:b(典型的な成人の分布として)
選択肢別の解説
a|適切
辺縁系を中心とする重要な好発領域です。
b|不適切
病変は起こり得ても成人の典型好発領域ではありません。
c|適切
辺縁系の一部として障害されやすい領域です。
d|適切
側頭葉とともに重要な分布です。
e|適切
眼窩前頭部は典型的に障害され得ます。
判断のポイント
単純ヘルペス脳炎は側頭葉内側、島皮質、帯状回や眼窩前頭部などの辺縁系領域に病変を形成しやすい。後頭葉はこの比較では典型的な好発部位ではない。
鑑別・注意点
後頭葉病変があれば除外できるわけではない。年齢や免疫状態によって非典型分布もあり、発症早期の画像所見だけで否定せず、髄液検査や臨床経過と合わせる。
放射線科専門医試験 2006年度 問45
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問45
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
主な障害は白質の後索・側索で、前角ではありません。
b|不適切
灰白質の後角と白質の後索を区別します。
c|不適切
典型的な二つの優位部位ではありません。
d|適切
錐体路などの障害が運動所見に関係します。
e|適切
深部感覚障害と対称性T2高信号の代表部位です。
判断のポイント
ビタミンB12欠乏などによる亜急性連合性脊髄変性症は後索・側索を障害する。MRIでは後索優位の対称性T2高信号が手掛かりとなる。
鑑別・注意点
病変の広がりやMRI感度は一定ではなく、貧血を欠く場合もある。栄養・薬剤・亜酸化窒素曝露などの背景、血液検査と神経症状を合わせ、銅欠乏などの類似病態も鑑別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問46
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問46
解答例:b、c(旧解答b、dを修正)
選択肢別の解説
a|適切
気管支周囲間質の浮腫で壁が厚く見えます。
b|不適切
代表は縦隔気腫で、単純な気胸との対応は異なります。
c|不適切
小児正常胸腺の形態であり、胸腺腫の代表サインではありません。
d|適切
粘液が入った拡張気管支に対応し、関連を否定できません。
e|適切
肺外病変の辺縁が胸壁側で不明瞭となる形態に対応します。
判断のポイント
continuous diaphragm signは代表的には縦隔気腫などで心陰影下の横隔膜が連続して見える所見である。通常のthymic sail signは小児の正常胸腺の形態で、胸腺腫の代表所見ではない。
鑑別・注意点
finger-in-glove signは粘液などが充満した拡張気管支でみられ、気管支拡張症とも対応する。旧解答はこのdを誤りとしていたため訂正する。spinnaker-sail signは縦隔気腫による胸腺挙上で、正常のsail signとも区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問47
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問47
解答例:c、e(典型的な部位の比較)
選択肢別の解説
a|適切
心横隔膜角の典型的な液体性病変です。
b|適切
前方横隔膜の欠損を通って脂肪・腸管が突出します。
c|不適切
通常は脊椎に近い後方病変で、典型的心横隔膜角病変ではありません。
d|適切
脂肪のCT値と連続性で判別します。
e|不適切
典型は両側傍脊椎の腫瘤で、前方病変の代表ではありません。
判断のポイント
心横隔膜角では心膜嚢胞、心膜周囲脂肪やMorgagniヘルニアなどを考える。神経腸嚢胞と髄外造血は、典型的には傍脊椎などの後方病変として比較する。
鑑別・注意点
まれな部位に生じる可能性は残る。CTで脂肪・液体・充実成分を区別し、横隔膜欠損や血管・腹部臓器との連続性、脊椎との関係を確認する。
放射線科専門医試験 2006年度 問48
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問48
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|適切
二次結核では上葉尖後区域などが代表です。
b|条件付き
主に下肺にも分布する小気道病変で、提示中の代表二つではありません。
c|条件付き
血流分布などで下部に多い傾向があり、全例上肺優位とはしません。
d|適切
小葉中心性肺気腫は上肺優位が代表です。
e|条件付き
UIPは下肺優位ですがPPFEなど上部優位の病型も含みます。
判断のポイント
二次結核は上葉尖後区域などに多く、喫煙と関連する小葉中心性肺気腫も上肺優位になりやすい。分布は病型を絞る手掛かりとなる。
鑑別・注意点
初感染結核や免疫抑制下では分布が異なる。汎小葉性肺気腫は下肺優位の場合があり、肺気腫すべてを上肺優位としない。特発性間質性肺炎も病型ごとに分布が異なる。
放射線科専門医試験 2006年度 問49
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問49
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|不適切
経気道散布や空洞などが重要で、提示中の代表二疾患ではありません。
b|適切
リンパ路に沿い隔壁や血管束の肥厚を来します。
c|条件付き
細気管支中心性結節が代表で、隔壁優位とは異なります。
d|不適切
主に肺胞性浸潤影を作ります。
e|適切
リンパ路の肉芽腫により結節性肥厚などを示します。
判断のポイント
癌性リンパ管症とサルコイドーシスは、気管支血管束や小葉間隔壁などリンパ路に沿う構造に病変を形成する。肥厚の平滑性・結節性や分布を評価する。
鑑別・注意点
隔壁肥厚は肺水腫などでもみられる非特異的所見である。サルコイドーシスのリンパ節腫大や小結節、癌の既往と左右差などを合わせ、1つの所見だけで両者を確定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問50
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問50
解答例:d
選択肢別の解説
a|不適切
血管性モザイクを来しますが、呼気でのair trappingの代表適応は小気道病変です。
b|条件付き
付随する閉塞の評価はあり得ても代表的用途ではありません。
c|条件付き
隔壁などの間質肥厚を主に評価します。
d|適切
呼気で残る低吸収域を捉え、小気道閉塞を検出します。
e|条件付き
過敏性肺炎との鑑別などで呼気が役立つ場合はあります。
判断のポイント
閉塞性細気管支炎では呼気に肺の濃度上昇・容積減少が不十分な領域が残り、air trappingを評価できる。吸気CTだけでは目立たない病変を検出することがある。
鑑別・注意点
air trappingは喘息や他の小気道疾患、正常者の一部にもみられる。吸気・呼気の対応と撮影時の呼吸状態を確認し、病歴と呼吸機能検査を合わせる。
放射線科専門医試験 2006年度 問51
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問51
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|適切
喫煙開始や量・銘柄の変化が誘因になる例があります。
b|適切
成人肺LCHは喫煙との強い関連があります。
c|不適切
TSC関連または孤発性で、代表的喫煙関連疾患ではありません。
d|不適切
主に真菌抗原への過敏反応で、喫煙が代表原因ではありません。
e|不適切
喘息などを背景とする真菌抗原へのアレルギー性病態です。
判断のポイント
急性好酸球性肺炎は喫煙開始や習慣の変化を契機に発症することがある。成人の肺Langerhans細胞組織球症も喫煙との強い関連がある。
鑑別・注意点
両者は同じ病態ではない。急性好酸球性肺炎は急性呼吸不全やびまん性陰影、肺LCHは結節・嚢胞とその分布などを評価する。非喫煙例の存在や他の誘因も考慮する。
放射線科専門医試験 2006年度 問52
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問52
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|適切
二次小葉の中心を走る空気の通路です。
b|不適切
小葉境界を作り、中心構造ではありません。
c|適切
細気管支に伴走して小葉中心へ入ります。
d|不適切
肺の表面を覆う構造で、小葉中心ではありません。
e|不適切
主に小葉間隔壁側を走り、中心の肺動脈と区別します。
判断のポイント
二次小葉の中心には細気管支と伴走する肺動脈枝がある。肺静脈とリンパ路は小葉間隔壁などの辺縁構造との関係で整理する。
鑑別・注意点
中心性・小葉辺縁性・ランダム分布の違いは小結節の鑑別に役立つ。正常細気管支そのものはCTで常に明瞭に見えるわけではなく、病的な壁肥厚や内容物と区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問53
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問53
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
下肺胸膜下の線維化に伴って認めます。
b|適切
胸膜病変と関連する折り畳まれた肺の像です。
c|適切
良性石綿胸水を含め曝露に関連する病態があります。
d|適切
壁側胸膜に生じる曝露の指標です。
e|不適切
石綿肺の典型は下肺・胸膜下優位で、上肺粒状影は他の粉塵疾患も考えます。
判断のポイント
石綿肺は典型的には下肺・胸膜下優位の線維化を示す。胸膜プラーク、胸水や円形無気肺も石綿曝露との関連で評価する。
鑑別・注意点
上肺優位の粒状影を石綿肺の代表的な分布とはしない。プラークは曝露の指標であり、それだけで石綿肺や悪性腫瘍を確定するものではない。職業歴と他の粉じん曝露も確認する。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問54
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問54
解答例:c(典型的な肺門所見の比較)
選択肢別の解説
a|適切
初感染で肺門・縦隔リンパ節腫大が重要です。
b|適切
原発癌やリンパ路進展に伴い節腫大を認め得ます。
c|条件付き
典型的な肺門腫大の比較では選びますが、縦隔節腫大の頻度は低いと限りません。
d|適切
肺門・縦隔に腫大を生じ得ます。
e|適切
両側対称性肺門リンパ節腫大が代表です。
判断のポイント
初感染結核、サルコイドーシスや悪性リンパ腫では肺門・縦隔リンパ節を評価する。石綿肺の代表所見は胸膜下線維化や曝露に関連する胸膜病変である。
鑑別・注意点
石綿肺でも縦隔リンパ節腫大は起こり、CT原著では頻度が高いと報告されている。旧年度の肺門所見の比較を「石綿肺では胸部リンパ節が腫大しない」と広げない。原著も本設問の全疾患間頻度順位を直接比較したものではない。
放射線科専門医試験 2006年度 問55
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問55
解答例:a、b(代表的な空洞形成の比較)
選択肢別の解説
a|適切
免疫回復期などに壊死結節が空洞化します。
b|適切
壊死性結節が空洞化する場合があります。
c|条件付き
旧分類の置換性病変でも空洞様所見はありますが、気腔・偽空洞を区別します。
d|条件付き
大陰影の虚血壊死や結核合併で空洞化する場合があります。
e|条件付き
空洞形成はまれですが、感染合併なども含め絶対否定しません。
判断のポイント
浸潤性アスペルギルス症では病期や免疫状態に応じて壊死・空洞形成がみられる。リウマチ肺結節も壊死により空洞化することがある。
鑑別・注意点
空洞内の菌球形成と、血管侵襲を伴う侵襲性感染を区別する。じん肺の大陰影も虚血や結核合併で空洞化し得るため、他の選択肢に空洞が絶対に生じないという説明にはしない。
放射線科専門医試験 2006年度 問56
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問56
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
胸膜・隔壁の浮腫で線が厚く見えます。
b|適切
立位では上肺血管の相対的増強を評価します。
c|適切
気管支周囲間質の浮腫によります。
d|不適切
末梢血管のpruningは肺動脈性病態などと比較します。
e|適切
周囲間質の浮腫で輪郭がぼやけます。
判断のポイント
左心不全では肺血流の再分布、葉間線の肥厚、気管支周囲の浮腫や肺血管輪郭の不明瞭化が手掛かりとなる。末梢血管の狭小化はその代表的な所見ではない。
鑑別・注意点
仰臥位か立位か、急性か慢性かでも所見は変わる。肺高血圧による末梢血管のpruningや、肺血管自体の拡張と周囲間質のぼけを混同しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問57
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問57
解答例:e
選択肢別の解説
a|条件付き
通常は肺血流減少ですが、合併条件も確認します。
b|条件付き
右房拡大などが重要で、肺血流は三尖弁逆流や短絡条件で変わります。
c|条件付き
通常は肺動脈流出路で制限され、増強の代表ではありません。
d|条件付き
肺血流は肺動脈への交通・狭窄などで変わります。
e|適切
有意な左右短絡で肺血流が増加します。
判断のポイント
動脈管開存で有意な左右短絡があると肺血流が増え、胸部写真で肺血管陰影の増強や心拡大を認める。
鑑別・注意点
短絡量が小さければ写真が正常の場合もあり、肺血管抵抗が高くなった状態では分布も変わる。他の先天性心疾患も合併奇形や狭窄・短絡条件で肺血流が変化するため、病名だけで全例の像を固定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問58
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問58
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|不適切
正常気道を持つ肺への異常動脈で、分画症と区別します。
b|適切
正常気管支との交通を欠く異常肺組織です。
c|不適切
主に動静脈間の短絡で、気道分布異常が定義ではありません。
d|条件付き
他の奇形を伴う場合はありますが、提示中の代表二病変ではありません。
e|適切
型によって気管狭窄・気管支分岐異常を合併します。
判断のポイント
肺分画症は正常な気管支との交通を欠く肺組織に体循環系から血流を受ける病態である。肺動脈スリングは気管・気管支狭窄や分岐異常などを伴うことがある。
鑑別・注意点
肺底区動脈大動脈起始症では、正常な気管支系を持つ肺への異常動脈供給を肺分画症と区別する。スリングでも分岐が正常な型があり、全例に同じ気管支異常があるわけではない。
放射線科専門医試験 2006年度 問59
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問59
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|条件付き
主に瘤壁や血栓内出血・壁内血腫などの文脈で解釈し、典型的解離サインとの一対一対応は避けます。
b|適切
偽腔内に残った中膜の索状構造を示します。
c|適切
血栓化偽腔への局所流入として認め、PAUと区別します。
d|不適切
側副肋間血流による骨侵食で、大動脈縮窄が代表です。
e|不適切
縮窄部前後の形状によるサインで、解離の代表ではありません。
判断のポイント
aortic cobwebは偽腔内に残る索状の中膜構造である。ULPは血栓化した偽腔への限局的な造影剤流入などとして評価する。
鑑別・注意点
単純CTの三日月状高吸収は壁内血腫や血栓内出血などの文脈で解釈し、すべてを同じ病態としない。ULPと粥腫に由来する穿通性大動脈潰瘍も成因が異なる。
放射線科専門医試験 2006年度 問60
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問60
解答例:d(典型的な臨床像の比較)
選択肢別の解説
a|適切
気道への腫瘍や壊死・血管障害で喀血します。
b|適切
気道への穿通・瘻孔で致死的大喀血を来し得ます。
c|適切
気管支動脈系の拡張などによる代表的出血原因です。
d|不適切
主に右心容量負荷を来し、通常の代表的喀血原因ではありません。
e|適切
破裂などにより出血する場合があります。
判断のポイント
肺癌、気管支拡張症、肺動静脈瘻や気道への大動脈破裂は喀血の原因となる。部分肺静脈還流異常は主に左右短絡・右心容量負荷として評価する。
鑑別・注意点
部分肺静脈還流異常でも他病変や肺高血圧などがあれば喀血が起こり得る。大量喀血では頻度の比較だけで原因を決めず、気道確保と出血源・血管の評価が重要となる。
放射線科専門医試験 2006年度 問61
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問61
解答例:aが旧解答、eも一律の手順として不適切
選択肢別の解説
a|条件付き
径は治療部位と正常径に合わせ、過大径を一律に許容しません。
b|適切
拡張状態を透視で確認できるよう適切に希釈します。
c|適切
選択された慢性閉塞にも再開通を試みます。
d|適切
血栓予防として使いますが、出血リスクなどで調整します。
e|不適切
RBPは安全上限で、全例でそこまで加圧する目標ではありません。
判断のポイント
バルーン径は治療部位、病変と正常血管径に基づいて選び、過大な拡張による血管損傷を避ける。最大拡張圧RBPは、すべての病変でそこまで加圧することを求める目標値ではない。
鑑別・注意点
原設問のaは「やや大きい」をどの血管・程度で認めるかが不明であり、eも常に最高耐圧まで拡張するという説明はできない。製品のコンプライアンス表、病変の反応と合併症を確認する。旧aだけを単一正解として確定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問62
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問62
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
肺間質に漏れた空気が嚢胞様に見えます。
b|適切
慢性肺傷害で不均一な透亮域を認め得ます。
c|適切
嚢胞性肺気道奇形の病型で多発嚢胞を認めます。
d|不適切
液体排出遅延による線状影・葉間液体が典型で、多発嚢胞は代表所見ではありません。
e|適切
胸腔内腸管が多発嚢胞状に見えることがあります。
判断のポイント
新生児一過性多呼吸では肺液の排出遅延により肺門周囲の線状影や葉間裂の液体貯留などを認める。多発嚢胞状陰影は典型所見ではない。
鑑別・注意点
間質性肺気腫、先天性肺気道奇形、気管支肺異形成症や横隔膜ヘルニアでは病態の異なる透亮像が生じる。肺内嚢胞と胸腔内へ移動した腸管を区別し、出生後の時間経過も評価する。
放射線科専門医試験 2006年度 問63
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問63
解答例:b(選択肢内の小児腫瘍の比較)
選択肢別の解説
a|不適切
小児原発性肺腫瘍として一般的な頻度は低い病変です。
b|適切
提示中では小児、とくに乳幼児の胸膜肺芽腫を考えます。成人二相性肺芽腫とは別です。
c|不適切
現在の硬化性肺胞上皮腫で、通常は成人が中心です。
d|不適切
原発性肺病変は小児でもありますが、この比較の代表ではありません。
e|不適切
小児の原発性肺腫瘍としてまれです。
判断のポイント
胸膜肺芽腫は主に乳幼児に生じ、嚢胞性・充実性の形態を示す。成人の二相性肺芽腫とは区別して理解する。
鑑別・注意点
小児の原発性肺腫瘍全体で一律に最多という意味ではない。年長児ではカルチノイドなども重要であり、年齢と対象集団により頻度順位が変わる。DICER1関連も評価する。
放射線科専門医試験 2006年度 問64
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問64
解答例:a
選択肢別の解説
a|適切
細い線状・分枝状形態は乳管内悪性病変を強く疑わせます。
b|条件付き
分布・増加を含め評価しますが、線状分枝状ほどの形態的危険ではありません。
c|条件付き
良性を示唆する場合が多いものの、不均一粗大などとの区別が必要です。
d|不適切
油性嚢胞など良性の特徴となる形態です。
e|条件付き
疑わしい石灰化で、線状分枝状との比較で評価します。
判断のポイント
微細線状や微細分枝状の石灰化は、乳管内の病変を疑う重要な形態である。区域性・線状の分布、左右差と過去画像からの変化も確認する。
鑑別・注意点
石灰化の形態だけで悪性を確定しない。粗大石灰化や中心透亮性などの良性を示唆する特徴と比較し、BI-RADS評価や追加撮影・組織診断の必要性につなげる。
放射線科専門医試験 2006年度 問65
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問65
解答例:e(正常の線維性間質の一般的性質として)
選択肢別の解説
a|不適切
表在小病変には通常もっと高周波の探触子を用います。
b|不適切
微細石灰化の検出は通常マンモグラフィが優れます。
c|不適切
腫瘤の内部エコーは一般に皮下脂肪を基準に記載します。
d|不適切
高い縦横比・非平行な方向はむしろ悪性を疑う特徴です。
e|条件付き
正常の線維性間質は高エコーですが、局所線維化などの病変は低エコーにもなります。
判断のポイント
乳腺の線維性間質は比較的高エコーとして描かれる。腫瘤内部のエコー輝度は皮下脂肪を基準に記述し、正常乳腺との比較だけで高低を決めない。
鑑別・注意点
「線維成分が多ければどの病変も高エコー」とはしない。局所性線維化や硬化性病変には低エコーのものもある。形状、縦横比、境界と後方エコーを合わせて評価し、超音波だけでマンモグラフィと同等の微細石灰化検出を期待しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問66
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問66
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|不適切
境界病変にはT1等~高信号もあり、低信号に固定しません。
b|適切
豊富な線維性成分が遅れて染まる像を示します。
c|不適切
高分化癌でKupffer細胞機能が残る例があり、取り込みだけで除外できません。
d|適切
早期の高分化病変に門脈血流が残ることがあります。
e|不適切
進行癌の典型流出路を肝静脈の高率描出と固定しません。
判断のポイント
硬化型肝細胞癌では線維性成分を反映した遅延性増強がみられる。高分化の早期肝細胞癌には、腫瘍内門脈血流やKupffer細胞機能が残る場合がある。
鑑別・注意点
SPIOの取り込みがあっても肝細胞癌を否定できない。信号や血流は分化度の単純な二分ではなく、結節内の不均一性や進行に伴って変わる。典型的な多血性HCC像を高分化例すべてへ当てはめない。
放射線科専門医試験 2006年度 問67
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問67
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
高分化病変などに脂肪化を認めます。
b|適切
旧分類の境界結節にも脂肪化を認めます。
c|条件付き
脂肪含有例はありますが、典型的には少ない病変です。
d|適切
特定の分子亜型を中心に脂肪を含みます。
e|適切
成熟脂肪・血管・筋成分を含む病変です。
判断のポイント
FNHの脂肪含有は典型的特徴ではなく、脂肪を伴う肝細胞腺腫、肝細胞癌や血管筋脂肪腫などと比較する。
鑑別・注意点
FNHにも脂肪を認める例がある。化学シフト画像での信号低下、脂肪抑制、血流と肝細胞相などを組み合わせ、脂肪の存在だけで組織型や良悪性を確定しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問68
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問68
解答例:d
選択肢別の解説
a|条件付き
T2短縮を示しますが、再収束パルスで静的磁場不均一の一部が補償されます。
b|条件付き
短いTEでは磁化率による低下を最大限に強調しません。
c|条件付き
プロトン密度主軸の設定はT2*効果の最適比較ではありません。
d|適切
再収束パルスを用いず、鉄による局所磁場不均一に鋭敏です。
e|条件付き
高速撮像に利点はありますが、T2*磁化率効果にはGREが鋭敏です。
判断のポイント
SPIOは局所の磁場不均一を生じ、T2*短縮による信号低下をもたらす。GREによるT2*強調像はその磁化率効果に鋭敏である。
鑑別・注意点
実際の検出能は磁場強度、TE、シーケンスと取り込み量に依存する。背景肝の低信号化に対する病変の相対的高信号と、病変自体の造影前後の信号変化を区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問69
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問69
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|条件付き
感染経路の順位は胆道疾患・処置歴などで変わり、一律最多としません。
b|不適切
ガス産生菌などで膿瘍内ガスを認めることがあります。
c|適切
既存の肝嚢胞に二次感染が起こります。
d|不適切
典型は単発右葉病変ですが、多発例もあります。
e|適切
好中球減少などを背景に真菌性多発微小膿瘍を考えます。
判断のポイント
既存肝嚢胞や壊死病変へ感染することがある。白血病などで好中球減少・免疫抑制がある場合、Candidaなどによる多発微小膿瘍を考える。
鑑別・注意点
感染経路は胆道、門脈、動脈、周囲からの波及や処置後などさまざまで、対象集団で頻度が変わる。ガスを伴う膿瘍もある。病変数だけでアメーバ性か細菌・真菌性かを確定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問70
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問70
解答例:a、eが旧解答(aの無集積は梗塞の程度による)
選択肢別の解説
a|条件付き
完全梗塞では無集積ですが、不完全・間欠的捻転は一律に無集積ではありません。
b|不適切
リンパ腫はGa集積とコロイド欠損の組合せが典型で、逆です。
c|不適切
頻度は地域・集団で異なり、非流行地域で寄生虫を一律最多とはしません。
d|不適切
血管腫の充填性増強と、リンパ性嚢胞の薄い隔壁増強を区別します。
e|適切
内部の血管性構造を疑わせますが、Dopplerや造影で血流を確認してから判断します。
判断のポイント
遊走脾の捻転では血行障害を来し、梗塞した部位の脾シンチ集積が低下・消失する。膵仮性嚢胞内に動脈瘤様の構造を認めた場合は仮性動脈瘤を疑い血流を確認する。
鑑別・注意点
捻転があるだけで常に脾全体が無集積になるとは限らない。嚢胞内の別の嚢胞様構造という形態名だけでも仮性動脈瘤を確定できないため、Dopplerや造影画像で動脈との連続性と血流を評価する。穿刺前の血管性病変の除外が重要である。
放射線科専門医試験 2006年度 問71
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問71
解答例:e(代表的側副路の比較)
選択肢別の解説
a|適切
結腸系側副路が腫瘍へ供血することがあります。
b|適切
胸壁側の腫瘍へ肝外供血する代表血管です。
c|適切
腹膜・大網側の腫瘍へ供血することがあります。
d|適切
肝裸区などに接する病変の側副路となります。
e|条件付き
代表的供血路としては優先しませんが、個別の変異まで絶対否定はしません。
判断のポイント
肝動脈塞栓後や腫瘍の位置によって、下横隔動脈、肋間動脈、大網、腎被膜・副腎や結腸系などから肝外側副血行が発達することがある。
鑑別・注意点
後胃動脈を典型的な供血路として優先しないが、解剖変異や個別の側副路を絶対に否定する意味ではない。供血血管ごとの非標的塞栓リスクを確認し、腫瘍濃染と正常臓器への分枝を識別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問72
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問72
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|適切
内皮障害と血栓化による不可逆的閉塞を目的に用います。
b|不適切
吸収性材料で、一時塞栓に分類します。
c|不適切
分解・再開通し得る一時的な材料です。
d|不適切
酵素で分解される一時塞栓材料です。
e|適切
血液と接触して重合し、永久的閉塞を目的に用います。
判断のポイント
無水エタノールは内皮障害などによる不可逆的な血管閉塞、NBCAは重合した接着性物質による閉塞を目的に用いる。ゼラチンスポンジ、自己凝血塊や分解性デンプン粒子とは持続性を区別する。
鑑別・注意点
永久塞栓という材料分類は、どの条件でも再開通や側副血行が起こらないことを保証しない。濃度、混合比、血流、到達血管径や注入法により効果・組織障害が変わる。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問73
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問73
解答例:c
選択肢別の解説
a|条件付き
流入量低減などの役割はありますが、胃腎短絡を直接閉じる代表法ではありません。
b|条件付き
到達法の選択肢ですが、利用できる胃腎流出路があると逆行性治療を検討します。
c|適切
胃腎シャントから静脈瘤と短絡を閉塞し、脳症改善も期待できます。
d|不適切
新たな短絡形成が脳症へ不利となり得るため、この背景では慎重です。
e|条件付き
局所治療は可能でも、大きな胃腎短絡と脳症への対応を含め選びます。
判断のポイント
胃腎シャントを逆行性に到達して閉塞できる条件では、BRTOで胃静脈瘤と短絡血流を治療することができる。シャント関連の肝性脳症の改善も期待する。
鑑別・注意点
肝予備能、門脈血栓や他の流出路を評価する。シャント閉鎖後は門脈圧が上がり、食道静脈瘤や腹水が増悪する場合がある。TIPSは短絡を新たに作る治療であり、既存脳症への影響も考慮する。
放射線科専門医試験 2006年度 問74
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問74
解答例:a(典型的な分化型腫瘍の比較)
選択肢別の解説
a|適切
典型的な分化型神経内分泌腫瘍は通常型膵癌よりT2高信号を示しやすい傾向です。
b|不適切
石灰化は神経内分泌腫瘍でもみられ、通常型膵癌の代表所見とはしません。
c|不適切
主膵管の圧迫・浸潤や線維化で拡張する場合があります。
d|不適切
乏血性の神経内分泌腫瘍もあり、血流だけで除外できません。
e|不適切
非機能性は大型発見も多く、壊死・出血を伴い得ます。
判断のポイント
膵神経内分泌腫瘍はT2高信号と動脈相の強い造影を示すことが多く、通常型膵管癌との比較に用いる。
鑑別・注意点
神経内分泌腫瘍にも乏血性、線維性や壊死を伴う病変があり、主膵管拡張も生じ得る。信号や血流だけで否定せず、大きさ、分化度と他の所見を統合する。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問75
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問75
解答例:b
選択肢別の解説
a|適切
膵尾部は副脾が存在する代表部位です。
b|不適切
通常は脾臓に似た信号で、著しいT2低信号を基本としません。
c|適切
網内系の取り込みによる信号変化が鑑別に役立ちます。
d|適切
脾に似た早期の強い増強を示します。
e|適切
副脾組織内に類表皮嚢胞を伴う例があります。
判断のポイント
膵内副脾は膵尾部に多く、脾臓と同じ信号・造影パターンを示すことが手掛かりとなる。通常のT2強調像で著明な低信号を典型所見とはしない。
鑑別・注意点
網内系を持つためSPIO取り込みや脾特異的シンチが鑑別の補助となる。まれに類表皮嚢胞を伴う。膵神経内分泌腫瘍などとの比較では、膵実質だけでなく同時に撮影された脾臓と照合する。
放射線科専門医試験 2006年度 問76
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問76
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
高度異型・浸潤癌リスクがあり、無症状でも切除を検討する条件があります。
b|不適切
女性尾部優位と卵巣様間質は粘液性嚢胞腫瘍の典型です。
c|不適切
微小嚢胞と多血性間質は漿液性腫瘍の典型です。
d|不適切
卵巣様間質はMCNの特徴で、IPMNの定義ではありません。
e|適切
主膵管病変は一般に高リスクで、径や結節などと合わせて判断します。
判断のポイント
IPMNは主膵管型、分枝型と混合型に分け、主膵管病変は一般に悪性リスクが高い。粘液性嚢胞腫瘍の卵巣様間質や、漿液性腫瘍の微小嚢胞集簇と区別する。
鑑別・注意点
現在の手術適応は病型だけでなく主膵管径、壁在結節、症状、検査所見と全身状態を合わせて判断する。旧解説の単一の嚢胞径・結節径だけを現行基準として使用しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問77
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問77
解答例:c
選択肢別の解説
a|不適切
小さい深部病変では触れず、触知できなくても除外しません。
b|不適切
壁の一部だけが挟まり、閉塞が乏しいと見逃し得ます。
c|適切
腸管腔が保たれ、壊死が進んでも閉塞症状が軽い場合があります。
d|不適切
典型は反腸間膜側の一部が絞扼されます。
e|不適切
狭い腹腔鏡ポート創でも生じるため、まれだから除外とはしません。
判断のポイント
Richterヘルニアでは腸管壁の一部、典型的には反腸間膜側が嵌頓する。内腔が保たれると閉塞症状が目立たなくても壊死が進むことがある。
鑑別・注意点
腹腔鏡のポート創にも生じる。腫瘤が触れないことや嘔吐・腹部膨満が軽いことだけで絞扼を除外せず、局所所見とCTなどで壁の血流・壊死を評価する。
放射線科専門医試験 2006年度 問78
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問78
解答例:旧bは再分類を要する。d・eの頻度比較は保留
選択肢別の解説
a|不適切
旧分類の平滑筋肉腫にはGISTに再分類される例が含まれます。
b|不適切
旧集計の平滑筋腫を現行分類の最多とする根拠にはできません。
c|不適切
間葉系腫瘍でも小腸ではGISTより少ない病変です。
d|条件付き
非上皮性全体には含まれ、国内集計でGISTより多い母集団もあります。
e|条件付き
間葉系では最も多い病変ですが、リンパ腫を含む全体最多とは同義ではありません。
判断のポイント
現在の分類では、小腸の間葉系腫瘍の多くはGISTであり、過去に平滑筋腫瘍と呼ばれた病変の相当数が再分類されている。1978年の集計だけで平滑筋腫を最多とする旧説明は維持できない。
鑑別・注意点
一方、非上皮性には悪性リンパ腫も含まれる。日本の多施設DBE集計ではリンパ腫31例、GIST27例であり、間葉系腫瘍最多と非上皮性全体最多は同義ではない。母集団を指定しない本問をeへ機械的に置き換えず、単一正解を保留する。
放射線科専門医試験 2006年度 問79
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問79
解答例:b、d(提示部位の解剖学的比較)
選択肢別の解説
a|条件付き
通常は後腹膜に固定されますが、移動盲腸などを伴う捻転は別です。
b|適切
腸間膜で可動性があり捻転し得ます。ただし実際の発症頻度は低い部位です。
c|不適切
通常は後腹膜に固定され、代表的好発部位ではありません。
d|適切
過長で狭い腸間膜基部などを背景に捻転します。
e|不適切
骨盤内で固定され、代表的好発部位ではありません。
判断のポイント
S状結腸と横行結腸は腸間膜を持ち、可動性や過長などの条件により捻転し得る。固定の強い部位との比較で選ぶ。
鑑別・注意点
臨床的な頻度はS状結腸や盲腸捻転が中心で、横行結腸捻転自体はまれである。選択肢内の可動性の比較を「大腸捻転の最多2部位がS状結腸と横行結腸」という説明に変えない。
放射線科専門医試験 2006年度 問80
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問80
解答例:b
選択肢別の解説
a|不適切
重要な組織型ですが最多ではありません。
b|適切
成人腎細胞癌の最多組織型です。
c|不適切
淡明細胞型に比べ頻度は低い組織群です。
d|不適切
比較的まれで悪性度の高い病変です。
e|不適切
肉腫様変化は複数の組織型に生じ、独立した最多組織型ではありません。
判断のポイント
淡明細胞型腎細胞癌は成人の腎細胞癌で最も多い組織型である。乳頭状、嫌色素性などの組織型と病理・画像の特徴を比較する。
鑑別・注意点
割合は対象集団や分類で変わる。小児や遺伝性疾患の腎腫瘍を成人集団へ一括しない。肉腫様変化は複数の組織型で生じ得て、単独の組織型と同じ扱いにはしない。
参考文献
放射線科専門医試験 2006年度 問81
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問81
解答例:a・b・cが成立し得るため、2つの確定は保留
選択肢別の解説
a|適切
腎病変を契機に原発腫瘍が判明する例があります。
b|適切
長い無再発期間を経た遅発転移があり得ます。
c|適切
広範な両側障害などがなければ機能が保たれる場合が多くあります。
d|不適切
典型は腎実質で、腎盂転移を高頻度としません。
e|不適切
肺癌などが多い集計があり、乳癌を一律最多としません。
判断のポイント
腎転移は原発癌の治療から長期間後に現れることがあり、腎病変を契機に原発癌が判明する場合もある。両側の広範な浸潤や閉塞がなければ腎機能が保たれることも多い。
鑑別・注意点
旧記事も3つの成立を指摘している。肺癌が多い原著集計はあるが、原発臓器の頻度は対象集団に依存する。腎機能正常を腎転移否定の根拠にせず、旧a、b、cから任意に1つを落として2つにそろえない。
放射線科専門医試験 2006年度 問82
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問82
解答例:b(旧解答cを修正)
選択肢別の解説
a|不適切
腎外形の膨隆による実質性偽腫瘍です。
b|適切
腎盂を圧排する血管が充盈欠損様に見えるため鑑別します。
c|不適切
皮質の突出による実質性偽腫瘍で、腎盂内腫瘍と区別します。
d|不適切
皮質形態の変異で、主に実質性病変との比較になります。
e|不適切
正常分葉の遺残による外形変化です。
判断のポイント
腎盂への血管性圧排は尿路造影で充盈欠損のように見え、腎盂腫瘍との鑑別を要する。造影CTの相を合わせ、圧排する血管との位置関係を確認する。
鑑別・注意点
Bertin柱肥大は腎錐体間の正常皮質が目立つ腎実質性偽腫瘍である。旧解説はこれを腎盂内腫瘤のように説明していた。実質の突出と、造影された集尿系内の充盈欠損を区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問83
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問83
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|適切
信号をほとんど持たないため低信号へ寄与します。
b|不適切
水分に富み、一般にT2高信号となる方向です。
c|適切
密な線維・硝子化はT2低信号へ寄与します。
d|不適切
水分増加により通常は高信号へ寄与します。
e|不適切
液状の壊死は高信号となりやすく、出血などの混在も評価します。
判断のポイント
石灰化や密な線維性成分・ヒアリン化はT2低信号の原因となる。液体成分が増える浮腫や嚢胞性変性とは対比して考える。
鑑別・注意点
変性の種類は混在し、ヒアリン変性後の嚢胞化などで高信号部も生じる。MRIの低信号だけで石灰化を確定せず、CTや造影所見と照合する。
放射線科専門医試験 2006年度 問84
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問84
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
可動性が保たれた良性腫瘤を背景に起こる場合が多い傾向です。
b|適切
牽引により子宮の偏位を認めることがあります。
c|適切
肝周囲炎により被膜が早期に増強することがあります。
d|不適切
黄体は排卵後に形成され、典型は周期後半の病態です。
e|適切
腹腔内出血と付属器病変が重なり、妊娠反応と病変部位の確認が必要です。
判断のポイント
黄体は排卵後の黄体期に形成され、黄体出血を月経周期前半の典型的病態とはしない。腹痛・腹腔内出血では妊娠関連病態との鑑別が重要となる。
鑑別・注意点
卵巣捻転では腫瘤の性状、卵巣血流、子宮や付属器の偏位を評価する。Fitz–Hugh–Curtis症候群の肝被膜増強は臨床・感染徴候と合わせて解釈し、単独で確定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問85
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問85
解答例:cが旧解答(適切性の基準が不明で確定は保留)
選択肢別の解説
a|適切
内膜症でも上昇し、悪性特異的ではありません。
b|条件付き
扁平上皮型と腺系の違いなどで、利用するマーカーも異なります。
c|条件付き
SCCを含む研究もあり、旧解答に合わせて全く無関係とは断定しません。
d|条件付き
組織型ごとの頻度や検査目的で変わり、複数マーカーだけで組織型を確定しません。
e|適切
絨毛性細胞由来のhCGが診断・治療反応評価に重要です。
判断のポイント
子宮体癌ではCA125やCA19-9などが検討される。SCCは主に扁平上皮癌の文脈で用いるが、子宮体癌で上昇しない・検討されていないという説明は誤りとなる。
鑑別・注意点
実際に子宮体癌105例でCA125、SCC、CA19-9、CA15-3を評価した原著がある。腫瘍マーカーと疾患は一対一ではなく、組織型、病期と検査目的で適切性が変わる。旧解答に合わせて特定のマーカーを絶対的に否定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問86
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問86
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|不適切
典型的早期Alzheimer病では相対的に保たれます。
b|条件付き
低下する場合はありますが、提示二領域の代表性と部分容積効果を区別します。
c|適切
側頭頭頂連合野は代表的な代謝低下部位です。
d|不適切
進行や非典型型で関与し得ますが、典型早期の二領域ではありません。
e|適切
早期から代謝低下を捉えやすい重要領域です。
判断のポイント
Alzheimer病では側頭頭頂連合野、後部帯状回と楔前部の代謝低下が重要なパターンとなる。症状やMRI、経時変化と合わせて評価する。
鑑別・注意点
病変分布は病型や病期で変わり、FDG-PETだけで病理を確定しない。海馬などの萎縮による部分容積効果や、他の神経変性疾患のパターンとの重なりにも注意する。
放射線科専門医試験 2006年度 問87
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問87
解答例:b、c(当時の非安定化HMPAOの比較)
選択肢別の解説
a|条件付き
亜急性梗塞のぜいたく灌流では細胞内保持と血流の乖離が生じ得ます。
b|不適切
非安定化製剤では長時間安定を前提とせず指定時間内に投与します。
c|不適切
脳への集積はその後も増え、5分最大と一律にはしません。
d|適切
拡散性ガスとして短時間の洗い出しを測定します。
e|適切
脳内に保持された後の洗い出しは緩徐です。
判断のポイント
非安定化HMPAOは調製後長時間の安定性を前提にせず、指定された時間内に投与する。IMPの脳集積は5分で最大になるのではなく、その後も増える。
鑑別・注意点
HMPAOの安定性は製剤・調製法に依存し、安定化製剤もある。ECDは亜急性梗塞のぜいたく灌流で血流と乖離する場合がある。旧解説のHMPAO「必ず10分以内」という固定値ではなく、国内製剤の調製後30分以内など添付文書・手順を確認する。
放射線科専門医試験 2006年度 問88
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問88
解答例:d(典型的な本態性振戦として)
選択肢別の解説
a|不適切
黒質線条体神経の変性で集積が低下します。
b|不適切
シナプス前機能低下が診断を補助します。
c|不適切
線条体へのドパミン神経障害で低下し得ます。
d|適切
通常はシナプス前神経終末が保たれ、集積は正常です。
e|不適切
変性性パーキンソニズムとして低下し得ます。
判断のポイント
本態性振戦では一般に線条体のシナプス前ドパミン神経終末が保たれ、DAT画像は変性性パーキンソニズムとの鑑別を補助する。
鑑別・注意点
Parkinson病、DLB、MSA、PSPはいずれもDAT低下を示し得るため、この検査だけで互いを完全に鑑別できない。薬剤、年齢、構造病変や臨床診断との不一致を検討する。
放射線科専門医試験 2006年度 問89
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問89
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
通常は左室心筋の相対的灌流分布を評価します。
b|適切
負荷と安静の比較で誘発虚血を調べます。
c|適切
代表的冠動脈支配ではLADを疑います。変異やアーチファクトも考慮します。
d|適切
適切な患者説明の上で帰宅でき、放射能消失まで隔離する検査ではありません。
e|不適切
全体の集積増加を重症病変の一般的基準とはしません。
判断のポイント
心筋血流シンチは心筋内の相対的なトレーサー分布を評価し、虚血や梗塞に対応する欠損を調べる。左室全体の集積増加を重症冠動脈病変の一般的所見とはしない。
鑑別・注意点
多枝病変では相対比較によってbalanced ischemiaを見逃す場合があり、負荷所見、左室機能、一過性拡張なども参考にする。冠動脈支配には変異があり、前壁欠損だけで責任血管を確定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問90
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問90
解答例:a、e(典型的な全体的集積低下の比較)
選択肢別の解説
a|適切
心不全・交感神経障害により全体低下を認め得ます。
b|条件付き
局所あるいはびまん性異常があり、正常と断定しません。
c|条件付き
虚血部などに低下し得ますが、提示中の典型的全体低下とは分けます。
d|条件付き
通常は梗塞・周囲の局所異常が中心です。
e|適切
移植直後の除神経で著しく低下し、後年の再神経支配も考慮します。
判断のポイント
拡張型心筋症では交感神経機能異常による心筋MIBG集積低下を認める。移植直後の心臓では除神経により心筋集積が著しく低下する。
鑑別・注意点
移植後は時間とともに部分的再神経支配が生じ、永久に完全無集積とは限らない。他の心筋疾患や重症虚血でも低下し得るため、病名と集積分布を一対一対応させない。
放射線科専門医試験 2006年度 問91
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問91
解答例:b、d(再灌流後の典型例として)
選択肢別の解説
a|不適切
再灌流成功後でも壊死範囲により低下し、全例の典型として固定しません。
b|条件付き
再灌流で早期の灌流が保たれるパターンを想定します。
c|不適切
逆再分布の想定では遅延に差が生じます。
d|条件付き
細胞内保持不全などで遅延集積が下がる例があります。製剤・時刻が必要です。
e|不適切
遅延での低下が逆再分布の想定であり、増加とは異なります。
判断のポイント
急性心筋梗塞の再灌流後には、早期像で保たれた集積が遅延像で低下する逆再分布を示すことがある。血流の回復と細胞内保持の回復を分けて理解する。
鑑別・注意点
再灌流成功例がすべてこのパターンになるわけではない。原設問は製剤名がなく、TlとTc製剤の保持・洗い出し、撮像時刻を同じ条件として扱えない。逆再分布だけで予後や追加治療を決めない。
放射線科専門医試験 2006年度 問92
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問92
解答例:d
選択肢別の解説
a|条件付き
気道病変で換気異常を伴い、典型的区域性ミスマッチとは異なります。
b|条件付き
換気と血流の双方が不均一になり、CT所見と合わせます。
c|条件付き
通常は肺胞・気道病変で換気異常も伴います。
d|適切
換気の保たれた区域性血流欠損が重要な検出所見です。
e|条件付き
非区域性の不均一はあり得ますが、典型的多発区域欠損ならCTEPHを考えます。
判断のポイント
CTEPHでは換気が保たれる領域に区域性の血流欠損を認め、換気血流検査が重要な検出法となる。
鑑別・注意点
ミスマッチだけで病因を確定しない。形態、分布と他の肺血管病変を鑑別し、CT、心エコーや右心カテーテルなどと統合する。喘息や肺気腫にも不均一な分布があるが、典型的な区域性ミスマッチとは区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問93
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問93
解答例:e
選択肢別の解説
a|適切
甲状腺への取り込みと有機化を利用します。
b|適切
取り込まれて有機化されず、機能画像に使います。
c|条件付き
腫瘍などの評価に使われた薬剤で、通常の摂取率測定とは目的が異なります。
d|条件付き
特定の癌の評価に用いますが、通常の甲状腺機能シンチとは別です。
e|不適切
粒子の肺内捕捉などを利用し、通常の甲状腺用薬剤ではありません。
判断のポイント
MAAは肺血流分布の評価などに用いる粒子製剤で、通常の甲状腺画像用製剤ではない。放射性ヨウ素や過テクネチウム酸の甲状腺取り込みと区別する。
鑑別・注意点
TlやFDGは特定の腫瘍評価などで用いられることがあるが、甲状腺摂取率を測る通常の機能検査と同じ目的ではない。旧選択肢に挙がったことをすべての薬剤が日常的第一選択であるという説明へ変えない。
放射線科専門医試験 2006年度 問94
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問94
解答例:a、b(通常の前処置の比較。aは絶対的ではない)
選択肢別の解説
a|条件付き
通常はヨウ素ほど厳しい制限を必須としませんが、ヨウ素負荷はTc取り込みにも影響します。
b|適切
両者の標準的な投与経路の違いです。
c|不適切
ヨウ素も唾液腺に生理的集積します。
d|不適切
通常はヨウ素の24時間摂取率より低い値です。
e|不適切
Tcでも取り込み低下を評価でき、無痛性甲状腺炎の鑑別を補助します。
判断のポイント
放射性ヨウ化ナトリウムは経口投与、過テクネチウム酸は静脈内投与が基本となる。放射性ヨウ素検査ではヨウ素負荷を避ける前処置が重要である。
鑑別・注意点
過テクネチウム酸もNISによる取り込みを利用するためヨウ素の影響を全く受けないわけではない。両剤とも唾液腺に生理的集積し、旧解説がcを正しい可能性としていた点を訂正する。無痛性甲状腺炎は取り込み低下が診断を補助する。
放射線科専門医試験 2006年度 問95
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問95
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不適切
肝受容体評価はGSAで、PMTは胆道排泄に使います。
b|不適切
受容体結合・血中除去の評価で、胆汁排泄の検査とは異なります。
c|不適切
肝細胞表面受容体に結合し、網内系コロイドとは機序が異なります。
d|適切
血中から肝への除去が遅れ、心血液プールが長く残ります。
e|適切
心の消失と肝の相対取り込みを定量します。
判断のポイント
99mTc-GSAは肝細胞のアシアロ糖蛋白受容体に結合する。肝機能が低下すると血中からの除去が遅れ、心プールが持続し、HH15やLHL15などで定量評価する。
鑑別・注意点
HH15は心カウントの15分/3分比、LHL15は15分時の肝/(肝+心)比である。PMTによる肝胆道排泄やコロイドの網内系取り込みとは機序が異なる。ROI設定と血行動態の影響にも注意する。
放射線科専門医試験 2006年度 問96
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問96
解答例:a、b(bは典型的な皮質癌の像として)
選択肢別の解説
a|適切
ACTHの刺激により両側皮質機能が亢進します。
b|条件付き
典型的には腫瘍低集積と対側抑制ですが、取り込む皮質癌もあります。
c|不適切
コルチゾールの自律分泌でACTHが抑えられ、対側は低集積です。
d|不適切
抑制下でも自律性病変は集積し得ます。
e|不適切
機能性過形成は両側取り込みを示す場合があり、無描出と固定しません。
判断のポイント
ACTH依存性のCushing病では両側副腎皮質の取り込み増加を認め得る。コルチゾール産生皮質癌では腫瘍の取り込みが乏しく、対側もACTH抑制により描出されない典型例がある。
鑑別・注意点
機能性皮質癌でも集積する例が報告され、片側集積だから良性とは断定できない。腺腫性Cushing症候群では対側が抑制され、結節性過形成は集積し得る。ホルモン値、抑制前処置とCT・MRI所見を統合する。
放射線科専門医試験 2006年度 問97
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問97
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
仙骨不全骨折のH字状集積ですが、完全な形が必発ではありません。
b|適切
びまん性骨転移のsuperscanに対応する旧来表現です。
c|適切
治療反応性の骨形成で一過性に増強し、進行と区別します。
d|不適切
shin splintsは脛骨の過労性障害で、大腿骨との対応は異なります。
e|条件付き
肺疾患に伴う骨膜性集積を生じ得ますが、悪性・慢性化膿性肺疾患など背景を評価します。
判断のポイント
shin splintsは脛骨内側などの過労性障害であり、大腿骨集積に対応させるのは不適切である。骨シンチの分布と症状の位置を合わせる。
鑑別・注意点
Honda signは仙骨不全骨折のH字型集積で、必発ではない。びまん性骨転移や代謝性骨疾患のsuperscan、治療反応に伴うflare、肥厚性骨関節症の皮質沿い集積を区別する。
放射線科専門医試験 2006年度 問98
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問98
解答例:e
選択肢別の解説
a|不適切
反応性骨形成が増えるため通常は高集積です。
b|不適切
骨膜に沿う高集積が代表です。
c|不適切
炎症・骨形成を反映した高集積を認めます。
d|不適切
代謝性骨形成が亢進して集積する方向です。
e|適切
骨形成反応が乏しく低集積または描出されない場合があります。
判断のポイント
多発性骨髄腫の溶骨性病変は骨形成反応が乏しく、骨シンチで低集積または描出されないことがある。punched-out lesionを骨シンチ陰性だけで否定しない。
鑑別・注意点
骨折などを合併すれば集積する場合もある。骨形成や血流を反映する検査の特性を踏まえ、CT、MRIやFDG-PETなどの適切な評価法と組み合わせる。
放射線科専門医試験 2006年度 問99
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問99
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|適切
陽電子放出をPETで利用します。
b|不適切
電子捕獲が主で、Ga68の陽電子放出と区別します。
c|適切
陽電子放出を血流・代謝のPETに利用します。
d|適切
陽電子放出をFDGなどのPETに利用します。
e|不適切
核異性体転移による光子を換気検査に利用します。
判断のポイント
67Gaは電子捕獲、81mKrは核異性体転移で壊変し、ここで比較する陽電子放出核種ではない。11C、15Oと18FのPET利用と区別する。
鑑別・注意点
67Gaと68Gaは同じ元素でも壊変様式や用途が異なる。核種名の質量数と準安定状態を示すmまで確認し、放出光子があることだけでPET用と判定しない。
放射線科専門医試験 2006年度 問100
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問100
解答例:c(低集積例がある病型の比較)
選択肢別の解説
a|条件付き
再発・転移では原発より高集積の例もあり、病変ごとに異なります。
b|条件付き
骨転移は高集積となる例があり、肝原発の低集積をそのまま外挿しません。
c|条件付き
胃などで低集積が重要ですが、肺を含め高集積のMALTもあります。
d|条件付き
通常は強い集積を示すことが多いものの、小病変などでは限界があります。
e|条件付き
組織型や分化度による差があり、全例高集積とはしません。
判断のポイント
MALTリンパ腫はFDG集積が一定でなく、とくに胃病変などは低集積で検出が難しいことがある。高集積を示しやすい腫瘍との代表的比較で選ぶ。
鑑別・注意点
MALTリンパ腫すべてが低集積という意味ではない。肺などでは高い検出率を示す集計があり、病変部位、大きさと生理的背景を評価する。他の選択肢の癌も全例が同程度に集積するわけではない。