この年度の出題傾向
2019年度の掲載105問を分野別に整理すると、画像診断54問(51.4%)、放射線治療22問(21.0%)、核医学16問(15.2%)、共通13問(12.4%)です。画像診断の割合は、2005〜2025年の年平均より2.1ポイント低い構成です。テーマ例として、冠動脈CT・高リスクプラークの形態、膵癌治療・同時併用薬と定位照射の時代差、核医学・MIBGと201Tlの二核種同時収集を扱います。
2005〜2025年度の掲載解説を一問一分野で集計。平均は年度別構成比の単純平均です。公式配点や将来の出題数、正答率に基づく難易度を示すものではありません。
放射線科専門医・2019年
分野を選び、問題番号を押すと解答・解説が表示されます。各問に分野と出題テーマ、判断のポイント、注意点、参考文献を付けています。
問題文・選択肢・図・画像・問題PDFは掲載していません。
2026年10月18日:全105問を改訂しました。解答例は非公式です。問93は指針間の差により正答の断定を保留しています。問9・62・90などは出題当時の基準や評価項目を明記しました。
解答作成にご協力いただいたN、K、ああああ、いし、I、fineの皆様に感謝申し上げます。ご意見はページ下部のコメント欄へお寄せください。
問題番号から選ぶ
放射線科専門医試験 2019年度 問1
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問1
解答例:d
選択肢別の解説
a|典型的でない
急性全身被ばく後のこの時期の主要な致死機序として、肝不全を第一に選びません。
b|典型的でない
放射線腎障害は一般に遅発性であり、10日前後の急性死を最もよく説明するものではありません。
c|時期が異なる
骨髄障害は起こりますが、感染・出血による死亡は通常より長い数週間の経過で問題となります。
d|最も適切
腸管幹細胞の障害で上皮が維持できず、粘膜脱落、感染、体液喪失が約1〜2週の致死的経過を来します。
e|線量・時期が異なる
神経血管症候群は通常さらに高線量で早期に発症・死亡し、この条件では消化管障害を優先します。
判断のポイント
12Gyの全身被ばく後10日という経過では、腸管上皮の幹細胞障害に伴う消化管症候群が最も考えられる。線量と発症・死亡までの時間を組み合わせて評価する。
鑑別・注意点
骨髄症候群では感染や出血が主に数週間の経過で問題となり、極めて高線量の神経血管症候群はより早い。症候群の境界は重なり、支持療法や線量分布によって経過は変わる。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問2
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問2
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
修復は照射直後から進行し、6時間たって初めて始まる現象ではありません。
b|誤り
修復能が大きいほど照射間隔と1回線量の影響が大きく、分割の差が重要になります。
c|誤り
修復によって細胞は生存しやすくなり、同じ照射条件なら修復が乏しい場合より生存率は上がります。
d|正しい
十分な回復があると、生残細胞の次回照射時の生存曲線に初回と同様の肩が再現します。
e|誤り
高LETでは修復困難な密な損傷が増え、一般に亜致死損傷回復の寄与は小さくなります。
判断のポイント
十分な照射間隔をおくと亜致死損傷が修復され、次の照射時に生存曲線の肩が再現される。同じ総線量を一度に与える場合より、分割後の細胞生存率が高くなる。
鑑別・注意点
回復は照射後から進み、6時間後に初めて始まるわけではない。修復の時間経過は組織に依存し、高LET放射線では一般に回復の寄与が小さい。
放射線科専門医試験 2019年度 問3
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問3
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|誤り
高LETでは酸素濃度による感受性差が小さくなり、一般にOERは低下します。
b|誤り
細胞周期に伴う感受性の差はX線より小さい傾向にあります。
c|正しい傾向
組織・細胞間の感受性差は小さくなる傾向ですが、組織ごとのRBEが等しいという意味ではありません。
d|誤り
炭素イオン等の重粒子は標的付近で高LETとなり、その密な電離を治療に利用します。
e|正しい
同じ吸収線量でX線より大きい生物効果を示すためRBEが高くなります。ただしLET・線量・組織に依存します。
判断のポイント
高LETの重粒子線ではRBEが高く、低LETのX線に比べて細胞周期や酸素濃度による感受性の違いが小さくなる。設問の組織間の差が小さいという記述は、この一般的傾向を指す。
鑑別・注意点
RBEや組織差が一定という意味ではない。LET、1回線量、組織、評価する障害によって変わり、高LETでも正常組織の制約を個別に守る必要がある。
放射線科専門医試験 2019年度 問4
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問4
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|不等号が逆
α/β=2のEQD2は左35 Gy、右24 Gyで、左の方が大きくなります。
b|不等号が逆
左は30 Gy、右は22 Gyに相当し、提示された大小関係とは逆です。
c|不等号が逆
左22.5 Gy、右20 Gyとなり、同じ総線量でも1回線量が大きい左の効果が大きくなります。
d|正しい
左20 Gy、右24 Gyであり、両者とも1回2 Gyなので物理総線量とEQD2が一致します。
e|正しい
左15 Gy、右18 Gyとなります。1回1 Gyの左は同じ物理総線量を2 Gyで分割する場合よりEQD2が小さくなります。
判断のポイント
EQD2は総線量D×(1回線量d+α/β)/(2+α/β)で求める。α/β=2では20Gy/10回は20Gy、24Gy/12回は24Gyで、前者が小さい。20Gy/20回は15Gyとなり18Gy/9回より小さい。
鑑別・注意点
ほかの20Gy処方は、4回なら35Gy、5回なら30Gy、8回なら22.5Gyである。物理総線量だけで効果を比較せず、1回線量とα/βを明示して計算する。
放射線科専門医試験 2019年度 問5
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問5
解答例:d
選択肢別の解説
a|誤り
CT値の基準は水が0 HUで、空気はおよそ−1000 HUです。
b|誤り
CT管球は大きな熱負荷を分散するため回転陽極を用います。
c|誤り
部分体積効果は異なる組織の平均化によって境界をぼかし、小病変を見えにくくします。
d|正しい
同じ入射線量で有効な検出信号が増えると雑音が低下し、低コントラスト識別が改善します。
e|誤り
厚いスライスは雑音を減らす一方で、体軸方向の分解能を低下させます。
判断のポイント
検出効率が高いと同じ入射線量で多くの有効な信号が得られ、雑音が減って低コントラスト分解能の改善につながる。CT値の基準は水が0HUで、空気は約−1000HUである。
鑑別・注意点
スライスを厚くすると雑音は減るが、体軸方向の分解能は低下する。部分体積効果も境界をぼかすため、雑音の改善と空間分解能の改善を混同しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問6
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問6
解答例:b
選択肢別の解説
a|より長い
物理半減期は約5.3年で、日単位から月単位の三核種より長くなります。
b|正しい
約59日で、約2.7日の198Auに次いで短く、約74日の192Irより短い核種です。
c|3番目に短い
約74日で、125Iより長く60Coより短い半減期です。
d|最も短い
約2.7日で提示核種中の最短です。2番目を選ぶ設問なので選びません。
e|最も長い
約1600年と極めて長く、永久線源という用途だけから短いと判断してはいけません。
判断のポイント
提示核種の物理的半減期は、198Auが約2.7日、125Iが約59日、192Irが約74日、60Coが約5.3年、226Raが約1600年である。短い方から2番目は125Iとなる。
鑑別・注意点
永久挿入や一時挿入などの使用法と半減期を結びつけて理解する。患者体内からの排出を含む実効半減期ではなく、核種の物理的半減期を比較する問題である。
放射線科専門医試験 2019年度 問7
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問7
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|誤り
位相分散で横磁化が失われる時間はT2やT2*に対応し、T1は縦磁化回復を表します。
b|誤り
通常の生体組織ではT1はT2より長い関係にあります。
c|正しい
スピン系が周囲環境とエネルギーを交換して縦磁化が平衡へ戻る時定数です。
d|代表的定義ではない
分子運動の方向性を評価する拡散異方性等と区別します。T1は縦緩和を表す指標です。
e|正しい
スピンと格子の間のエネルギー交換を反映するため、スピン格子緩和時間と呼びます。
判断のポイント
T1はスピン格子緩和時間で、スピン系と周囲環境のエネルギーのやり取りによって縦磁化が回復する速さを表す時定数である。位相分散による横磁化の減衰とは異なる。
鑑別・注意点
一般に生体組織ではT1はT2より長い。T1・T2・T2*の物理現象を区別し、画像コントラストを決めるTRやTEという撮像条件とも混同しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問8
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問8
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|誤り
自然放射線の平均内訳ではラドン吸入等を含む内部被ばくが大きく、外部が必ず優勢とはしません。
b|誤り
岩石・土壌中の核種量が異なるため、大地からの線量には地域差があります。
c|誤り
高度が高いと大気による遮蔽が減るため、宇宙線の寄与は増えます。
d|正しい
出題時の基礎資料で用いられる世界平均は年間約2.4 mSvです。個人差や地域差があります。
e|国内平均で正しい
日本では食品中の自然放射性核種の寄与が吸入より大きいという平均内訳です。世界平均と区別します。
判断のポイント
出題時に用いられた基礎資料では自然放射線による年間被ばくは世界平均約2.4mSv、日本平均約2.1mSvとされる。日本では食品由来の内部被ばくが吸入由来より大きい。
鑑別・注意点
平均値は全員の線量を示すものではない。大地放射線は地質により異なり、宇宙線の寄与は高度が高いほど増える。世界と日本で内部被ばくの内訳も異なる。
放射線科専門医試験 2019年度 問9
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問9
解答例:eを想定、bの省略表現にも注意
選択肢別の解説
a|当時も正しい
実効線量は5年100 mSvに加えて年50 mSvの条件も守ります。5年の上限だけで管理を完結しません。
b|表現に注意・保留
1 mSvは妊娠申出後から出産までの内部被ばくによる実効線量の条件です。総実効線量と読むと不正確で、省略に注意します。
c|正しい
皮膚の等価線量限度は年500 mSvです。実効線量とは評価量が異なります。
d|2019年当時は正しい
水晶体年150 mSvは当時の基準です。2021年以降は5年100 mSvかつ年50 mSvへ改正されています。
e|誤りとして想定
一般の従事者の内部被ばくだけに年5 mSvという独立した実効線量限度を設けるものではありません。
判断のポイント
内部被ばくの実効線量を一般の従事者について年間5mSvとする独立した限度はない。妊娠申出後から出産までの女性では、内部被ばくの実効線量1mSvなどの追加条件がある。
鑑別・注意点
bが内部被ばくの制限を省略して書いたものなら出題意図はeとなるが、総実効線量の制限と読むと不正確である。水晶体150mSv/年は2019年当時の旧基準で、2021年以降の基準へ読み替えない。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2019年度 問10
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問10
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|該当する目安
急性全身被ばくの嘔吐は約1 Gyからの反応として扱われ、個人差や観察条件も考慮します。
b|より高線量
臨床的な腸管障害のしきい線量は造血機能低下より高く、この低線量二肢には選びません。
c|該当する目安
造血機能の低下は約0.5 Gy程度からの反応として扱われます。致死的骨髄症候群と同じしきい値ではありません。
d|より高線量
永久不妊は年齢等にも依存しますが、この選択肢の女性永久不妊は通常1 Gy以下の代表反応には含めません。
e|より高線量
水疱を伴う皮膚障害は局所高線量で生じ、軽い血球変化より高い線量が必要です。
判断のポイント
急性全身被ばくの代表的な目安では、造血機能低下は約0.5Gy、嘔吐は約1Gyから問題となる。提示された消化管障害、永久不妊、皮膚水疱形成より低い。
鑑別・注意点
しきい線量は反応の定義、被ばく範囲、線量率や個人差で変わる。線量限度や発癌リスクの評価とは別の、組織反応の目安として理解する。
放射線科専門医試験 2019年度 問11
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問11
解答例:a(標準的な放射線防護上の比較)
選択肢別の解説
a|出題想定に合う
ICRP 2007の標準集団で乳房の組織加重係数は0.12と高い部類です。ただし個人の発癌確率そのものではありません。
b|相対的に低い
肝臓の組織加重係数は0.04です。年齢等に依存する実際の発癌リスクと区別して比較します。
c|相対的に低い
膀胱の組織加重係数は0.04で、この標準的比較では乳房より小さくなります。
d|相対的に低い
卵巣を含む生殖腺の組織加重係数は0.08です。旧説明の0.04を用いてはいけません。
e|相対的に低い
子宮は残余組織の一つであり、乳房の0.12を子宮単独に付与するものではありません。
判断のポイント
ICRP2007勧告の組織加重係数では乳房は0.12、肝臓と膀胱は0.04、生殖腺は0.08である。提示臓器の標準的比較では乳房を選ぶ。
鑑別・注意点
組織加重係数は標準集団の放射線損害を反映する指標で、個人の臓器別発癌確率そのものではない。卵巣を0.04とする旧説明は訂正し、年齢や性別により実際のリスクが異なることも区別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問12
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問12
解答例:d(胎齢8〜15週の推定)
選択肢別の解説
a|低すぎる
この範囲を重度知的障害の代表的なしきい値として支持するものではありません。
b|低すぎる
胎齢8〜15週の被爆者解析で示される代表的なしきい値範囲より低い値です。
c|低すぎる
中枢神経の影響は胎齢依存で、この範囲を本問の代表値にはしません。
d|出題想定に合う
感受性の高い胎齢8〜15週における約0.1〜0.2 Gyという推定に対応します。妊娠全期間に一律の値ではありません。
e|別条件と区別
胎齢や影響の定義によってより高い値の記載もありますが、本問の想定する高感受性期の値とは区別します。
判断のポイント
胎齢8〜15週は中枢神経の放射線感受性が高く、原爆被爆者の解析では重度知的障害のしきい値が約0.1〜0.2Gyにあるように見えるとされる。したがって100〜200mGyが出題意図に合致する。
鑑別・注意点
胎齢を指定しない設問には限界がある。資料中の0.3Gy以上という別の説明と機械的に同一視せず、評価した時期と影響の定義を確認する。診断被ばく後の個別相談をこの値だけで判断しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問13
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問13
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
検査による診療利益が放射線の不利益を上回るかを判断する段階が正当化です。
b|最適化に対応
実施が必要な検査で必要画質を保ち線量を調整することは主に最適化です。
c|十分条件ではない
新しい装置であっても、患者に不要な検査を行う正当化にはなりません。
d|管理体制の要素
職員教育は防護を支えますが、個々の検査の適応と利益を評価する正当化そのものではありません。
e|管理体制の要素
人員確保は安全な実施に重要ですが、検査の臨床的必要性を代替する条件ではありません。
判断のポイント
検査の適応を判断し、その診療利益が被ばくによる不利益を上回ると確認することが正当化に当たる。代替検査や既存画像も検討する。
鑑別・注意点
実施が必要と判断された検査で、必要な画質や診療目的を満たしながら線量を調整するのが最適化である。装置の新しさやスタッフ数だけで正当化が成立するわけではない。
放射線科専門医試験 2019年度 問14
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問14
解答例:c
選択肢別の解説
a|基本機能
患者や検査条件などから保存画像を検索する機能を持ちます。
b|基本機能
読影・診療のために保存された医用画像を表示し参照します。
c|基本機能と区別
元の撮像データから画像を作る主体は撮像装置等です。追加処理機能を備える製品があっても基本定義と区別します。
d|基本機能
画像情報を読影端末や他システムへ送信し共有します。
e|基本機能
画像を保存・管理することはPACSの中心的役割です。
判断のポイント
PACSは医用画像を保管し、検索、参照、配信するためのシステムである。撮像装置での画像生成そのものは基本機能として区別する。
鑑別・注意点
実際の製品には再構成や画像処理などの追加機能を備える場合があるが、画像取得装置、PACS、RIS、HISの役割を分けて考える。機能の搭載例とシステムの基本的定義を混同しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問15
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問15
解答例:e
選択肢別の解説
a|本問の対象ではない
通常のMRI画像はマンモグラフィほど高い表示画素数を前提とせず、画質要件に合わせます。
b|本問の対象ではない
核医学画像は元の空間分解能等が異なり、5メガピクセルを特に求める代表検査ではありません。
c|本問の対象ではない
超音波画像の表示要件は異なり、マンモグラフィの微細石灰化読影の要件と同一ではありません。
d|本問の対象ではない
胸部読影にも高品質な表示が必要ですが、提示検査中で5メガピクセル級を特に推奨するのは乳房画像です。
e|正しい
微細石灰化や腫瘤辺縁を詳細に読むため高精細表示が重要です。輝度・階調・周囲照明等の品質管理も必要です。
判断のポイント
微細石灰化などの詳細を評価するマンモグラフィ読影では、高い表示解像度が重要で、従来5メガピクセル級のモニターが推奨されてきた。
鑑別・注意点
画素数だけで読影品質は決まらない。輝度、階調特性、均一性、周囲照明、画像の等倍表示や品質管理を含めて評価し、高画素であれば管理不要とはしない。
放射線科専門医試験 2019年度 問16
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問16
解答例:d
選択肢別の解説
a|よくみる
脈絡叢は成人の生理的石灰化の代表部位で、年齢と分布を合わせて判断します。
b|よくみる
松果体石灰化は成人で一般的です。若年の大きな病変や腫瘤性変化は別評価です。
c|みられる
淡蒼球は加齢性石灰化の部位ですが、著明な両側性変化では代謝性疾患等も考慮します。
d|最も低頻度
下垂体自体の石灰化は通常の生理所見として稀で、鞍内・鞍上部病変の可能性を評価します。
e|みられ得る
歯状核にも加齢性石灰化は起こります。程度や他部位との組合せで病的かを評価します。
判断のポイント
松果体、脈絡叢、淡蒼球などには生理的石灰化がみられる。一方、下垂体の石灰化は通常の生理的所見としては少なく、鞍内・鞍上部病変を考慮する。
鑑別・注意点
石灰化を生理的と判断する際には、年齢、左右差、部位、程度を確認する。小児で成人の生理的パターンをそのまま当てはめず、腫瘍・代謝疾患・感染などを鑑別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問17
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問17
解答例:c
選択肢別の解説
a|最高ではない
細胞密度や組織型でADCは変わりますが、通常は単純髄液と同様の高値にはなりません。
b|低値になりやすい
粘稠な膿と細胞成分が拡散を制限し、中心部ADC低下が代表的です。
c|正しい
髄液に近い単純液体で水分子の拡散が保たれるため、提示病変中で最も高いADCを示します。
d|低値になりやすい
密な腫瘍細胞による拡散制限が重要で、ADCは低下する傾向にあります。
e|低値になりやすい
細胞性浮腫で水分子移動が制限され、急性期にはADCが低下します。
判断のポイント
くも膜嚢胞の内容は髄液に近く、水分子の拡散が保たれているためADCが高い。膿瘍、悪性リンパ腫、急性期脳梗塞では拡散制限が重要な所見となる。
鑑別・注意点
DWIの明るさだけで判断せずADCを確認する。類表皮嚢胞はくも膜嚢胞と異なり、DWIで高信号を示すことが鑑別の手掛かりになる。
放射線科専門医試験 2019年度 問18
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問18
解答例:e
選択肢別の解説
a|起こり得るが代表でない
大きな病変や炎症で茎・後葉を障害することはありますが、頻度の比較では鞍上部胚腫を優先します。
b|相対的に少ない
前葉由来腫瘍では茎が偏位しても尿崩症は比較的少なく、後葉高信号消失の典型的腫瘍ではありません。
c|代表的でない
一般に発達奇形で、尿崩症と後葉高信号消失を来す代表病変ではありません。
d|起こり得るが代表でない
圧迫は生じ得ますが、後葉機能障害の頻度が特に高い病変としては選びません。
e|正しい
漏斗・視床下部への浸潤で中枢性尿崩症を来しやすく、後葉高信号消失が重要な手掛かりです。
判断のポイント
鞍上部胚細胞腫瘍、とくに胚腫は視床下部・下垂体茎を障害して中枢性尿崩症を起こし、T1強調像の後葉高信号が消失することが多い。
鑑別・注意点
後葉高信号の欠如だけで腫瘍を確定しない。リンパ球性漏斗下垂体後葉炎やLangerhans細胞組織球症なども鑑別となり、初回MRIで腫瘤が明瞭でない例には適切な経過観察が必要である。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問19
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問19
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|誤り
視神経は視神経管を通ります。上眼窩裂には動眼・滑車・外転神経や眼神経等が通ります。
b|正しい
中硬膜動脈が棘孔を通り硬膜へ向かいます。
c|正しい
外転神経は錐体尖付近のDorello管を通るため、この部の病変で障害され得ます。
d|誤り
Meckel腔は三叉神経節を含む部位で、動眼神経の経路とは異なります。
e|誤り
正円孔は上顎神経すなわち三叉神経第2枝です。第1枝は上眼窩裂を通ります。
判断のポイント
棘孔は中硬膜動脈、Dorello管は外転神経の通過部である。孔・管の病変と障害される神経や血管を対応させる。
鑑別・注意点
視神経は視神経管、上顎神経は正円孔、眼神経は上眼窩裂を通る。Meckel腔は三叉神経節と関係し、動眼神経の通過腔ではない。
放射線科専門医試験 2019年度 問20
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問20
解答例:e
選択肢別の解説
a|正しい対応
コロイド囊胞はMonro孔に近い第三脳室前方に好発し、水頭症を起こし得ます。
b|正しい対応
脳室内髄膜腫は成人では側脳室三角部が代表的です。
c|正しい対応
未熟児の胚芽基質は尾状核視床溝近傍で、上衣下出血の好発部位です。
d|正しい対応
中枢性神経細胞腫は側脳室内で透明中隔やMonro孔付近との関連が典型です。
e|誤り
上衣下巨細胞性星細胞腫は側脳室のMonro孔付近に好発します。第四脳室出口ではありません。
判断のポイント
上衣下巨細胞性星細胞腫は結節性硬化症に伴い、Monro孔付近に発生する。Magendie孔近傍という組み合わせは誤りである。
鑑別・注意点
Monro孔を閉塞すると水頭症を来すため、病変の大きさだけでなく増大と髄液流路への影響を評価する。上衣下結節との区別や治療適応は経時画像と臨床状況を合わせて判断する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問21
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問21
解答例:e
選択肢別の解説
a|MSを支持
側脳室に直交する卵円形病変は多発性硬化症に典型的で、NMOSDに最も特異な選択肢ではありません。
b|両疾患で起こる
視神経炎は重要ですが、多発性硬化症にも生じるため存在だけでは十分な鑑別になりません。
c|MSで重要
持続するT1低信号病変は多発性硬化症の組織障害を示す所見です。
d|両疾患で評価
病変の形態と位置の詳細が必要で、側脳室周囲という位置だけではNMOSDを優先できません。
e|正しい
長大な連続性脊髄病変はNMOSDを支持します。AQP4抗体や他の長大脊髄病変の原因も確認します。
判断のポイント
3椎体以上に連続する長大な脊髄病変はNMOSDを支持する重要な所見で、多発性硬化症の比較的短い末梢性病変との鑑別に役立つ。視神経炎そのものは両疾患で起こりうる。
鑑別・注意点
長大病変だけでNMOSDと確定せず、AQP4抗体、MOG抗体関連疾患、サルコイドーシスなども評価する。旧来の診断基準をそのまま現在の基準として掲載しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問22
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問22
解答例:d
選択肢別の解説
a|関連する
NF1では視神経路以外にも神経膠腫が生じ、星細胞系腫瘍が関連します。
b|典型的合併
視神経路膠腫はNF1の重要な腫瘍で、小児の視機能への影響を評価します。
c|典型的合併
皮膚・叢状神経線維腫はNF1の中心的病変です。
d|最も低頻度
前庭神経鞘腫はNF2関連神経鞘腫症で代表的で、NF1の典型的腫瘍ではありません。偶発例まで否定しません。
e|関連する
基底核、脳幹、小脳等のFASIと呼ばれるT2高信号域がみられ、腫瘍性病変と区別します。
判断のポイント
NF1では神経線維腫、視神経路膠腫、その他の神経膠腫などが重要である。前庭神経鞘腫はNF1の典型的な合併腫瘍ではなく、NF2関連神経鞘腫症との関連が強い。
鑑別・注意点
NF1でも偶発的に前庭神経鞘腫を合併した報告はあり、起こらないと断言しない。両側性前庭神経鞘腫を認めた場合は、とくにNF2関連の評価が必要となる。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問23
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問23
解答例:e
選択肢別の解説
a|第一候補でない
視神経鞘髄膜腫は視神経に沿う管状・包囲性形態が重要で、成人筋円錐内の最頻病変とは異なります。
b|第一候補でない
眼窩の類表皮囊胞は発生部位と拡散所見を確認しますが、この最頻病変ではありません。
c|年齢が異なる
視神経膠腫は小児・NF1との関連が代表的で、成人の最頻筋円錐内腫瘤ではありません。
d|部位が異なる傾向
眼窩リンパ腫は涙腺等の筋円錐外にも多く、成人の良性筋円錐内病変の代表とは異なります。
e|正しい
海綿状静脈奇形は成人の代表的な筋円錐内腫瘤で、境界明瞭な形態と漸増性造影が手掛かりです。
判断のポイント
旧称海綿状血管腫に相当する海綿状静脈奇形は、成人の良性眼窩腫瘤として重要で、多くが筋円錐内に位置する。境界明瞭な腫瘤と漸増性造影が手掛かりになる。
鑑別・注意点
病変の名称は腫瘍と血管奇形の分類を踏まえて記載する。視神経との位置関係、眼球突出、視機能への影響を評価し、画像だけで全例同じ治療方針にしない。
放射線科専門医試験 2019年度 問24
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問24
解答例:d
選択肢別の解説
a|よくみる
上鼓室病変の進展で耳小骨連鎖が侵食され、伝音難聴の原因となります。
b|典型的
弛緩部からPrussak腔に生じる軟部組織が基本的な出発点です。
c|起こり得る
上方進展で天蓋を侵食し、頭蓋内合併症に関わるため確認します。
d|相対的に少ない
顔面神経陥凹部は後鼓室・緊張部型との関係が強く、上鼓室型の比較では頻度が低い所見です。
e|典型的
上鼓室外側骨縁が侵食されて鈍化する所見は弛緩部型を支持します。
判断のポイント
弛緩部型真珠腫はPrussak腔から上鼓室を中心に広がり、scutumや耳小骨の侵食を伴う。顔面神経陥凹部は緊張部型・後鼓室側進展との関係が強く、提示所見では頻度が低い。
鑑別・注意点
進展した病変では型をまたいで広がるため、顔面神経陥凹部を観察不要とはしない。顔面神経管、外側半規管、鼓室天蓋などの合併症に関わる骨構造を確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問25
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問25
解答例:b
選択肢別の解説
a|異なる位置
図の内側楔状骨近傍の位置は、舟状骨内側に付随する外脛骨の位置より遠位です。
b|正しい
舟状骨内側隆起に接する位置で、後脛骨筋腱付着部と関連する外脛骨に対応します。
c|異なる位置
距骨後方付近の位置であり、舟状骨内側の副骨とは異なります。
d|異なる位置
外側の踵立方関節近傍に示された位置で、外脛骨の内側位置ではありません。
e|異なる位置
第5中足骨基部近傍の外側位置で、舟状骨内側の外脛骨とは区別します。
判断のポイント
外脛骨は舟状骨の内側に位置する副骨で、図の2に対応する。後脛骨筋腱付着部と密接な関係を持ち、疼痛や腱機能障害の原因となることがある。
鑑別・注意点
症候性では副骨と舟状骨の接合部の浮腫や後脛骨筋腱をMRIで評価する。副骨は多くが無症状であり、画像上存在することだけで疼痛原因と決めない。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問26
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問26
解答例:b
選択肢別の解説
a|像が逆
鉛中毒では骨幹端の帯状硬化像が代表で、帯状透亮像とは濃度が逆です。
b|正しい
白血病では骨形成障害等を反映した骨幹端の帯状透亮像を認めます。ただし特異的ではありません。
c|代表的でない
短縮した長管骨や骨幹端形態変化等が重要で、leukemic lineの代表疾患ではありません。
d|代表的でない
骨幹端隅角骨折・バケツ柄骨折等を評価し、単純な帯状透亮像と混同しません。
e|形態が異なる
骨幹端の拡大、毛羽立ち、杯状変形と成長板開大が代表的です。
判断のポイント
小児白血病では骨幹端の帯状透亮像、骨膜反応、骨減少や溶骨性病変などを認める。帯状透亮像はleukemic lineとも呼ばれるが、特異的所見ではない。
鑑別・注意点
鉛中毒の帯状高濃度線とは区別する。単純写真が正常でも白血病を除外できず、骨痛、発熱、血球数などを合わせて評価する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問27
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問27
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
脱臼を伴う不安定損傷は脊髄障害のリスクがあり、稀だから不要とは判断できません。
b|誤り
歯突起骨折は高齢者にも多く、若年者に特有または主に若年という説明は不適切です。
c|用語が不正確
Hangman骨折は軸椎の両側関節突起間部を中心とする損傷で、一般的な後弓骨折という表現とは区別します。
d|誤り
Jefferson骨折は環椎の破裂骨折で、軸椎ではありません。
e|条件を補って正しい
特に骨折が横突孔へ及ぶ場合は椎骨動脈損傷のリスクがあり、必要な血管評価を検討します。
判断のポイント
頸椎横突起骨折が横突孔に及ぶと、内部を走る椎骨動脈の損傷リスクが高くなる。骨折の存在だけでなく、横突孔への進展や脱臼・亜脱臼を確認する。
鑑別・注意点
Hangman骨折は軸椎の関節突起間部、Jefferson骨折は環椎の破裂骨折である。単発の横突起骨折すべてを同じ危険度とせず、必要に応じて血管評価を追加する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問28
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問28
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|典型部位ではない
ACL損傷のpivot-shift機序では大腿骨外側顆の荷重面側に衝突が起こり、前面そのものを代表としません。
b|典型部位ではない
大腿骨の後面ではなく、脛骨外側後方と接する外側顆下面付近が代表です。
c|正しい
脛骨の前方移動と回旋により外側顆の下面付近が脛骨と衝突します。
d|正しい
前方へ偏位した脛骨外側顆の後方が大腿骨外側顆と衝突する部位です。
e|典型部位ではない
ACL断裂の典型は脛骨後外側であり、前方骨挫傷は別の損傷機序も比較します。
判断のポイント
ACL断裂で脛骨が前方へ偏位し回旋すると、大腿骨外側顆の下面と脛骨外側顆後方が衝突し、特徴的な骨挫傷を生じる。靱帯の直接所見に加える間接所見として使う。
鑑別・注意点
骨挫傷の分布は受傷機転で変わり、全例に同じ所見が出るわけではない。膝蓋骨脱臼では膝蓋骨内側と大腿骨外側顆の病変が典型的で、ACL損傷のパターンと区別する。
放射線科専門医試験 2019年度 問29
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問29
解答例:c、d
選択肢別の解説
a|誤り
主な発症年齢は小児から若年成人で、高齢者が中心ではありません。
b|代表的でない
浸透性・虫食い状の境界不明瞭な骨破壊が代表で、明瞭な地図状破壊を典型とはしません。
c|正しい
病理学的に小円形細胞肉腫の群に入り、分子学的診断も重要です。
d|正しい
骨破壊に比べ大きい骨外軟部腫瘤を形成することがあり、MRIで範囲を評価します。
e|誤り
長管骨では骨幹・骨幹端が重要で、骨端を主な好発部位とする説明は異なります。
判断のポイント
Ewing肉腫は小円形細胞肉腫に分類され、骨病変では浸透性の骨破壊に加えて大きな骨外軟部腫瘤を形成することがある。小児・若年者が主な年齢層である。
鑑別・注意点
長管骨では骨幹・骨幹端側が重要で、骨端を主な好発部位としない。骨膜反応は特徴的でも非特異的で、感染や他の小円形細胞腫瘍を含め病理・分子診断と照合する。
放射線科専門医試験 2019年度 問30
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問30
解答例:e
選択肢別の解説
a|別の特徴が重要
脂肪性の樹枝状滑膜増殖と脂肪抑制での低下が中心で、ヘモジデリンの磁化率効果が主ではありません。
b|別の評価が重要
石灰沈着は単純写真やCTで評価し、T2*だけで診断する代表病態ではありません。
c|別の特徴が重要
足底腱膜に連続する線維性低信号腫瘤を評価します。ヘモジデリンによるbloomingが診断の主軸ではありません。
d|別の特徴が重要
腱の肥厚と内部構造、脂質代謝異常が重要で、T2*の磁化率低下が代表所見ではありません。
e|正しい
ヘモジデリンを多く含む滑膜増殖でT2*のbloomingが目立ち、びまん型腱滑膜巨細胞腫を支持します。
判断のポイント
色素性絨毛結節性滑膜炎に相当するびまん型腱滑膜巨細胞腫では、ヘモジデリン沈着による磁化率効果が重要である。T2*やgradient echoで低信号が広がるbloomingを認める。
鑑別・注意点
低T2信号だけでは線維性病変や石灰化とも重なる。滑膜増殖の範囲、関節内外への進展、骨びらんなどを合わせて評価する。
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放射線科専門医試験 2019年度 問31
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問31
解答例:e
選択肢別の解説
a|起こりやすい
間質性肺水腫では小葉間隔壁と気管支血管束周囲の平滑な肥厚が重要です。
b|起こりやすい
リンパ路浸潤により隔壁・気管支血管束や胸膜の結節状肥厚を生じます。
c|起こりやすい
リンパ路に沿う結節と束状・隔壁性変化が主体となります。
d|起こり得る
浮腫に類似する隔壁肥厚、すりガラス影、胸水を示すことがあります。
e|最も低い
呼吸細気管支中心の小葉中心結節と気道拡張が主体で、広義間質の肥厚が中心の疾患ではありません。
判断のポイント
びまん性汎細気管支炎は呼吸細気管支中心の病変で、小葉中心性粒状影、tree-in-bud、気管支・細気管支拡張が代表的である。広義間質肥厚を主体とする疾患群との比較ではeを選ぶ。
鑑別・注意点
肺水腫や癌性リンパ管症などは小葉間隔壁や気管支血管束周囲の変化が重要となる。細気管支中心とリンパ路中心の分布を、胸膜・隔壁への接触の有無も含めて判断する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問32
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問32
解答例:d
選択肢別の解説
a|通常は両側性
容量過剰に伴う肺水腫は一般に両側性です。左右差があり得ても本問の代表ではありません。
b|通常の代表ではない
上気道閉塞に伴う陰圧性肺水腫は一般に両側性で、片側の再膨張後浮腫ほど典型的ではありません。
c|通常は両側性
中枢神経障害後の肺水腫は一般に両側へ生じます。
d|正しい
胸水排液や気胸治療後に虚脱肺側へ浮腫が生じる病態で、片側性陰影の代表です。
e|通常は両側性
ARDSの定義では両側性陰影が重要であり、片側だけの水腫の代表原因としては選びません。
判断のポイント
気胸や胸水の治療で虚脱肺が再膨張した後、その肺に浮腫が生じることがある。通常は患側優位で、片側性肺水腫の代表的原因となる。
鑑別・注意点
まれに対側や両側にも及び、低酸素血症を来す。片側の陰影を単純に肺炎とせず、処置からの時間、呼吸状態、血行動態と合わせて評価する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問33
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問33
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|通常上肺優位
上肺野の小結節や進行性塊状線維化が典型的です。
b|正しい
UIPパターンでは胸膜下・肺底部優位の網状影と蜂巣が代表です。
c|正しい傾向
血行性の感染性塞栓は末梢・下肺野に多く、結節の空洞化や楔状陰影を伴い得ます。
d|通常上肺優位
転移性肺石灰化では換気血流やpHなどに関連して上肺優位となることが多い病態です。
e|通常上中肺優位
リンパ路性小結節・線維化が上中肺野に優位な分布を示します。
判断のポイント
IPFのUIPパターンは胸膜下・肺底部優位が代表的である。敗血症性肺塞栓も末梢・下肺野の結節として現れ、空洞や楔状陰影を伴うことがある。
鑑別・注意点
珪肺やサルコイドーシスの上肺野優位の傾向と対比する。分布だけで確定せず、菌血症・感染源の有無、線維化の形態、過去画像を確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問34
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問34
解答例:e
選択肢別の解説
a|良性を示唆し得る
衛星小結節は結核腫などの感染性病変でみられ、悪性を最も支持する所見ではありません。
b|典型的でない
極めて速い増大は感染・炎症等も考え、一般的な肺癌の増大速度の代表とはしません。
c|良性を示唆し得る
均一に薄い壁は一般に良性を示唆しますが、壁の薄さだけで悪性を完全除外できません。
d|良性を支持
粗大なポップコーン状石灰化は過誤腫に特徴的で、悪性の代表所見ではありません。
e|正しい
十分な造影増強は悪性の可能性を示す指標です。ただし炎症でも増強し、撮影条件と形態を合わせて判断します。
判断のポイント
孤立性肺結節の造影前後の増強が15HUを超える所見は、悪性の可能性を考える指標となる。多施設研究で評価された条件に基づく比較である。
鑑別・注意点
炎症性結節も造影されるため特異的ではなく、15HUを超えたことだけで癌と診断しない。結節径、撮影条件、形態、増大速度や患者リスクを合わせて判断する。
放射線科専門医試験 2019年度 問35
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問35
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|胸郭外転移
肝は胸郭外臓器であり、M1aではなく病変数等に応じた胸郭外遠隔転移の区分です。
b|正しい
胸膜の転移性結節はM1aに該当します。単なる良性胸膜変化とは区別します。
c|胸郭外転移
副腎は胸郭外臓器への転移として分類し、M1aには含めません。
d|正しい
同一原発から対側肺への転移性結節はM1aです。多発原発の可能性は別に評価します。
e|胸郭外転移
後腹膜リンパ節は肺癌の領域節ではなく胸郭外遠隔転移です。
判断のポイント
肺癌の胸膜播種と対側肺の転移性結節はM1aに分類される。悪性胸水・悪性心嚢水や心膜結節もこの区分に含まれる。
鑑別・注意点
同側肺の別葉の結節はT4であり、対側肺とは区別する。複数の肺結節がある場合は転移と多発原発の鑑別も必要で、位置だけで転移を確定しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問36
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問36
解答例:b
選択肢別の解説
a|関連する
関節リウマチなどの膠原病で小気道の閉塞性病変を生じ得ます。
b|最も関連が低い
糖尿病は選択肢中で閉塞性細気管支炎の代表的原因ではありません。
c|関連する
肺移植後や造血幹細胞移植後などで慢性拒絶・移植片対宿主病との関連が重要です。
d|関連する
重症呼吸器感染後に細気管支の瘢痕性閉塞を残すことがあります。
e|関連する
毒性物質の吸入による気道上皮障害後に閉塞性変化を来し得ます。
判断のポイント
閉塞性細気管支炎は臓器・造血幹細胞移植後、感染後、膠原病、有害物質吸入などと関連する。糖尿病はこの中では代表的な原因ではない。
鑑別・注意点
呼気CTのair trappingやモザイク状吸収値は小気道閉塞の手掛かりである。器質化肺炎とは病理と画像の主体が異なるため、旧用語BOOPから混同しない。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問37
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問37
解答例:a
選択肢別の解説
a|最も少ない
明瞭な蜂巣構造はNSIPでは一般に少なく、UIPとの鑑別点です。ただし絶対に生じないとはしません。
b|みられる
線維化の収縮に伴う肺容積減少があり得ます。
c|典型的
両側下肺野に優位なすりガラス影や網状影が代表です。
d|みられる
線維性NSIPで気管支が周囲の線維化に引かれて拡張します。
e|みられる
気管支血管束周囲から広がるすりガラス影を認め、胸膜直下の温存が手掛かりとなることもあります。
判断のポイント
NSIPは下肺野優位のすりガラス影、細かな網状影、牽引性気管支拡張、肺容積減少が典型的である。明瞭な蜂巣肺は一般に少なく、UIPとの鑑別点となる。
鑑別・注意点
蜂巣肺という語をIPFだけに限定するのは誤りである。線維化の進行や他疾患でも蜂巣構造を認めることがあり、病理・画像パターンと原因疾患を分けて評価する。
放射線科専門医試験 2019年度 問38
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問38
解答例:e
選択肢別の解説
a|通常高T2
血管腔の多い病変では一般にT2高信号を示し、提示の低信号との比較では優先しません。
b|通常高T2
単純液体ではT2高信号です。蛋白性・出血性内容による例外は造影等で確認します。
c|通常高T2
心膜囊胞の単純液体はT2で明るく、低信号充実性病変とは異なります。
d|通常高T2
多房性の液体成分が主体でT2高信号となることが多い病変です。
e|最も考える
線維性・硝子化成分の低T2領域があり得ます。他の水成分主体の病変との比較で選びますが、胸腺癌全体が均一低信号とは限りません。
判断のポイント
胸腺扁平上皮癌では線維性・硝子化成分を反映した低T2信号領域を認めることがある。水分の多い嚢胞性病変を中心とする他の選択肢との比較ではeを選ぶ。
鑑別・注意点
胸腺癌が一律に低T2信号になるわけではなく、壊死や細胞成分により不均一となる。蛋白・出血を含む嚢胞も単純な水信号を示さないため、造影効果やCTと併せて判断する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問39
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問39
解答例:e
選択肢別の解説
a|ランダム分布
血行性に散布された微小結節が胸膜や裂にも無作為に分布します。
b|示し得る
血行性播種に対応するびまん性小結節があり、治癒後石灰化を残す場合もあります。
c|示し得る
血行性肺転移はランダムな結節分布を示す代表です。
d|示し得る
血行性に播種する真菌感染では微小結節のランダム分布を取り得ます。
e|最も低い
小葉中心性病変と呼気air trapping、線維化が重要で、ランダム分布を典型とはしません。
判断のポイント
慢性過敏性肺炎では小葉中心性結節、air trapping、線維化などが重要で、血行性散布によるランダム分布を代表的特徴としない。粟粒結核や血行性転移などと分布を比較する。
鑑別・注意点
結節が胸膜面や小葉間隔壁にも無作為に接するかを確認する。過敏性肺炎でも線維化が進むと典型的所見が目立たないことがあり、抗原曝露歴を合わせて評価する。
放射線科専門医試験 2019年度 問40
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問40
解答例:d
選択肢別の解説
a|一般的範囲
撮影装置と撮影時間に合わせた短い造影ボーラスを作ります。全例で同じ秒数に固定する意味ではありません。
b|一般的範囲
後押しで静脈内の造影剤を利用し右心系の高濃度残留を減らします。量は装置・患者条件で調整します。
c|一般的目標
冠動脈の評価には適切な低雑音が必要です。体格・管電圧・再構成法で管理します。
d|不十分な設定
出題当時の標準的冠動脈CTAでは約300〜350 HU以上を目安に良好な内腔増強を確保し、この値を至適とはしません。
e|条件付きで適切
β遮断薬が安全に使える患者では低心拍化で動きの影響を抑えます。禁忌や装置の時間分解能を確認します。
判断のポイント
冠動脈CTAでは、狭窄や壁を評価するため十分な内腔造影を確保する。出題当時の標準的条件では約300〜350HU以上の良好な造影を目指し、200〜250HUを至適とする記述は低い。
鑑別・注意点
注入量・速度、撮影時間、管電圧、患者の体格や心機能で最適値は変わる。低管電圧では同じヨード濃度でもCT値が高くなり、固定したHUだけでプロトコルを決めない。
放射線科専門医試験 2019年度 問41
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問41
解答例:c
選択肢別の解説
a|特異な禁忌ではない
診断名だけでβ遮断薬を禁忌とはせず、血圧・心拍・症状と実際の循環器病態を確認します。
b|使用されることがある
頻脈の抑制に利用されます。ただし不整脈の機序と伝導路異常等によって適否が異なります。
c|正しい
冠攣縮を悪化させるおそれがあり、画質改善目的でも既往を確認して慎重に判断します。
d|特異な禁忌ではない
一部の心室性不整脈で治療薬となりますが、基礎疾患と血行動態の確認が必要です。
e|通常は使用可能
降圧目的にも使われる薬であり、高血圧という診断だけが特別な禁忌ではありません。
判断のポイント
β遮断薬は冠攣縮を助長するおそれがあり、冠攣縮性狭心症を持つ患者への使用では注意が必要である。心拍数を下げる目的だけで病歴確認を省かない。
鑑別・注意点
危険性は薬剤の選択性や併用療法にも関わる。喘息、伝導障害、低血圧なども含めて適応を評価し、心臓CTの画質改善と薬剤の安全性を両立する。
放射線科専門医試験 2019年度 問42
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問42
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
典型的な炎症性大動脈瘤は腎動脈下の腹部大動脈に多く、胸部好発ではありません。
b|正しい
瘤周囲の肥厚した外膜・線維性組織が増強され、外套状の像を示します。
c|起こり得る
活動性炎症ではFDG集積を認めますが、感染や悪性病変との鑑別は画像だけで完結しません。
d|頻度表現に注意
IgG4関連は重要な病因ですが、非関連病型もあり最多かどうかは対象集団・診断法に依存します。
e|正しい
外膜中心の線維化と慢性炎症細胞浸潤は炎症性病変の病理的特徴です。
判断のポイント
炎症性大動脈瘤は腎動脈下の腹部大動脈に多く、胸部に好発するという記述が誤りである。肥厚した外膜・周囲線維性組織が造影されるmantle signが手掛かりとなる。
鑑別・注意点
IgG4関連と非関連の病型があり、その割合は対象集団によって異なる。FDG集積だけでIgG4関連疾患を確定せず、感染性大動脈瘤なども臨床・病理所見と合わせて鑑別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問43
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問43
解答例:a
選択肢別の解説
a|比較上低リスク
粗大石灰化は提示の脆弱プラーク所見より低リスク側ですが、石灰化があれば冠イベントが起きないという意味ではありません。
b|高リスク所見
点状の小石灰化は高リスクプラークの特徴として評価されます。
c|高リスク所見
低吸収成分は脂質性・壊死性核等を反映し得ます。閾値は撮影条件にも依存します。
d|高リスク所見
低吸収の核を比較的高吸収の辺縁が囲むプラーク構造であり、内腔を血栓が包む像ではありません。
e|高リスク所見
血管外径の拡大を伴う陽性リモデリングは狭窄率とは別に評価する高リスク性状です。
判断のポイント
低吸収プラーク、点状石灰化、positive remodeling、napkin-ring signは高リスク所見として評価される。これらとの比較では、粗大な石灰化が最も低リスク側の特徴となる。
鑑別・注意点
Napkin-ring signは低吸収のプラーク中心を比較的高吸収の辺縁が取り囲む像で、造影された内腔を血栓が包むという旧説明は訂正した。高度石灰化でもイベントが起きないとはいえず、全体の動脈硬化負荷も評価する。
放射線科専門医試験 2019年度 問44
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問44
解答例:e
選択肢別の解説
a|みられる
器質化血栓は壁に沿った偏在性の造影欠損として描出されます。
b|みられる
血栓の器質化・再疎通による薄い膜状・帯状構造は重要な慢性所見です。
c|みられる
器質化病変による急峻な狭窄や途絶を認めます。
d|みられる
器質化した血栓と再疎通で内腔輪郭に不整が生じます。
e|代表的でない
末梢血管の数珠状拡張はCTEPHの基本所見ではなく、腫瘍性微小血管障害等の別病態も比較します。
判断のポイント
CTEPHでは壁在性欠損、webやband、急な狭窄、内膜面の不整など、器質化した血栓による所見が重要である。Dilatation and beadingは代表的なCTEPH所見ではない。
鑑別・注意点
末梢肺動脈の数珠状拡張は腫瘍性微小血管障害などでも問題となる。画像だけでCTEPHと確定せず、血行動態、血流シンチ、病歴を統合する。
放射線科専門医試験 2019年度 問45
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問45
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|正しい
典型的な粗大石灰化は退縮性変化等の良性所見でカテゴリー2に対応します。
b|一律に2ではない
真の病変か組織の重なりかを追加撮影や過去画像で評価し、表現だけで良性確定しません。
c|悪性を疑う
高濃度でスピキュラを伴う腫瘤は悪性の可能性が高く、カテゴリー2にはしません。
d|正しい
脂肪を含み輪郭が明瞭で平滑な典型例は過誤腫・脂肪性病変等の良性所見です。
e|悪性を疑う
手術・外傷等で説明できない構築の乱れは浸潤癌等を疑い、精査します。
判断のポイント
粗大石灰化と脂肪を含む境界明瞭平滑な腫瘤は、典型的なら良性のカテゴリー2に分類される。脂肪濃度や石灰化の形態を正確に確認する。
鑑別・注意点
スピキュラや既往のない構築の乱れは悪性を疑う所見である。既知の手術や外傷、過去画像との変化も評価し、単独の表現だけで判定を固定しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問46
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問46
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
一般集団の対策型検診の標準としてMRIを一律に用いません。高リスク者のMRI検診とは区別します。
b|役割あり
病変の広がり・多発性の評価で術式検討に役立ちます。追加病変は可能な限り組織確認します。
c|役割あり
同側評価とともに対側の潜在病変を検出することがあります。偽陽性への対応も必要です。
d|役割あり
形態、分布、増強動態で良悪性の推定を補助しますが、組織診断を完全に代替しません。
e|役割あり
残存増強範囲や変化から反応を評価しますが、MRI上の消失だけで病理学的完全奏効とは確定しません。
判断のポイント
乳腺MRIは一般集団の対策型検診の標準検査ではない。高リスク者のMRIスクリーニングや、既知乳癌の広がり、対側病変、治療反応の評価とは目的が異なる。
鑑別・注意点
MRIは感度が高い一方、偽陽性や追加検査も生じる。術式を大きく変更する追加病変は、可能なら画像ガイド下生検などで確認し、造影所見だけで治療範囲を拡大しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問47
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問47
解答例:b
選択肢別の解説
a|示し得る
良性の乳腺変化でも非腫瘤性増強を認め、分布・内部性状と背景増強を合わせます。
b|最も低い
通常は分葉状の明瞭な腫瘤を作り、内部の裂隙等を伴うため非腫瘤性増強主体ではありません。
c|示し得る
腫瘤像が多い一方、びまん性浸潤や非腫瘤性増強もあり得ます。
d|示し得る
浸潤性の増殖を反映して非腫瘤性に広がることがあり、画像上の範囲評価が重要です。
e|代表的
乳管に沿う線状・区域性の非腫瘤性増強が重要な表現形です。
判断のポイント
葉状腫瘍は通常、境界の比較的明瞭な分葉状腫瘤として描出され、内部に裂隙状変化などを伴う。腫瘤を形成しない造影所見を主体とする可能性は低い。
鑑別・注意点
DCISや浸潤性小葉癌、良性乳腺変化ではnon-mass enhancementを認める。乳腺リンパ腫も腫瘤だけでなく非腫瘤性造影を示しうるため、形態・分布と組織診断を合わせる。
放射線科専門医試験 2019年度 問48
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問48
解答例:e
選択肢別の解説
a|重要な所見
乳幼児の後方肋骨骨折などは受傷機転と発達段階を慎重に評価します。
b|重要な所見
虐待による頭部損傷で認め得ますが、血腫だけで原因や時期を断定しません。
c|起こり得る
腹部への鈍的外力で腸管損傷や穿孔を来し、見逃しが重篤化につながります。
d|起こり得る
頭部への外力で頭蓋骨骨折を認め、臨床状況や他部位損傷と統合します。
e|最も低頻度
乳幼児は眼窩の発育形態等から典型的な眼窩底吹き抜け骨折が比較的少ない年齢層です。存在すれば機序を評価します。
判断のポイント
乳幼児では眼窩底の吹き抜け骨折は比較的少なく、提示された所見では頻度が低い。骨格の発育により、眼窩骨折の部位と頻度は年齢で変わる。
鑑別・注意点
肋骨骨折や骨幹端損傷、頭蓋内損傷などは受傷機転と発達段階との整合性を評価する。特定の骨折が少ないことは虐待を否定する根拠にならず、全身の所見を総合して判断する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問49
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問49
解答例:c
選択肢別の解説
a|合併し得る
急性期に心筋炎を伴い、心機能低下や弁逆流等の評価が必要です。
b|重要な合併症
冠動脈壁の炎症に伴う瘤形成は長期管理の中心となります。
c|誤り
咽後間隙の浮腫は起こりますが、通常の化膿性膿瘍そのものとは異なります。排膿が必要な感染との鑑別が重要です。
d|合併し得る
瘤形成後の内膜増殖・血栓等により狭窄し、虚血を来すことがあります。
e|みられる
頸部リンパ節腫脹は診断上重要な所見です。これだけで感染性リンパ節炎と固定しません。
判断のポイント
川崎病では咽後間隙に浮腫性の低吸収域を認め、咽後膿瘍に似ることがある。しかし通常は排膿を要する化膿性膿瘍ではなく、cを選ぶ。
鑑別・注意点
川崎病で咽後部の異常が生じないという旧説明は訂正した。輪状増強の乏しさや周囲浮腫、臨床経過を確認し、細菌感染との鑑別を行う。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問50
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問50
解答例:e
選択肢別の解説
a|みられる
椎体の溶骨性病変が圧潰し扁平椎を生じることがあります。
b|みられる
歯槽骨破壊で歯が浮くように見える像を示します。
c|みられ得る
小児の多臓器病変では胸腺腫大と点状石灰化が報告され、単純に否定してはいけません。
d|みられる
頭蓋骨の打ち抜き状溶骨や内外板の不均等な破壊が代表的です。
e|誤り
成人肺LCHは上中肺野優位で、肋骨横隔膜角が比較的保たれます。小児と成人では分布が異なることがあります。
判断のポイント
成人の肺LCHは上〜中肺野優位の結節・嚢胞が代表的で、肺底部や肋骨横隔膜角が比較的保たれる。全肺均等という記述は典型像に合致しない。
鑑別・注意点
小児の多臓器LCHでは肺の分布が成人型と異なりうる。胸腺の腫大と点状石灰化も報告され、骨のpunched-out lesionや扁平椎などと統合する。
放射線科専門医試験 2019年度 問51
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問51
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
肝細胞の膜輸送を利用する薬剤で、網内系のKupffer細胞機能を直接みるものではありません。
b|誤り
重度腎障害等ではリスクを評価し、腎機能低下例を一律に安全とは判断しません。
c|誤り
正常では尿と胆汁へ概ね半分ずつ排泄され、ほとんど胆道だけという薬剤ではありません。
d|誤り
T1短縮を利用するため肝細胞相はT1強調像で評価します。
e|正しい
初期には細胞外液性造影剤として動態を評価し、その後の肝細胞相と組み合わせられます。
判断のポイント
Gd-EOB-DTPAはダイナミック撮像による血流評価と、肝細胞への取り込みを反映する肝細胞相を組み合わせて使える。Kupffer細胞の機能を直接評価する造影剤ではない。
鑑別・注意点
正常では胆汁と尿への排泄が概ね半分ずつで、肝細胞相はT1強調像で評価する。腎機能低下例を一律に安全とせず、添付文書に沿って必要性とリスクを検討する。
放射線科専門医試験 2019年度 問52
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問52
解答例:b
選択肢別の解説
a|起こり得る
肝細胞内のグリコーゲン蓄積で単純CT値が上昇する場合があります。脂肪蓄積の程度でも変わります。
b|最も低い
肝腫大・浮腫や門脈周囲低吸収が代表で、びまん性高吸収は典型的ではありません。
c|起こり得る
高ヨード含有薬と代謝物の蓄積により肝実質のCT値が上がります。高値だけで肝障害の重症度は決めません。
d|条件により起こる
鉄剤や輸血等に伴う鉄過剰があれば実質高吸収を生じ得ます。貧血による血液低吸収との相対差は別です。
e|起こり得る
鉄の沈着により単純CTで肝高吸収を示す代表的病態です。
判断のポイント
急性肝炎は肝腫大や浮腫、門脈周囲低吸収域などを示し、びまん性高吸収を代表的所見としない。鉄沈着やアミオダロン、グリコーゲン蓄積などと対比する。
鑑別・注意点
肝CT値は撮影条件や造影の有無で変わる。貧血で血液が低吸収になる相対的な見え方と、肝実質自体の高吸収を区別する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問53
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問53
解答例:b
選択肢別の解説
a|増強する
後期動脈相では門脈に造影剤が到達し始めます。全く未造影の早期動脈相とは区別します。
b|正しい
健常な順行性循環では肝実質を経る前で、肝静脈の明瞭な造影がまだみられません。
c|増強する
肝動脈が十分に造影されることが後期動脈相判定の基本です。
d|増強し得る
腎臓は血流が多く、腎静脈への還流は肝静脈より早く認め得ます。
e|増強する
全身動脈への造影剤到達後であり、大動脈の明瞭な増強を認めます。
判断のポイント
適切な後期動脈相では肝動脈が十分造影され、門脈にも造影剤が到達するが、順行性の肝静脈造影はまだ目立たない。肝静脈が明瞭に造影されていれば、より遅い時相を考える。
鑑別・注意点
撮影開始からの秒数だけでなく、血管の造影状態を見て時相を判定する。心機能や静脈還流などによる例外があり、健常者の典型的な循環を前提とした設問である。
放射線科専門医試験 2019年度 問54
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問54
解答例:d、e
選択肢別の解説
a|通常の代表でない
非劇症型では腫大や浮腫を示すことが多く、萎縮は重症肝不全等で問題となります。
b|代表二肢でない
肝炎では胆囊壁浮腫が代表であり、胆管炎に対応する胆管壁肥厚とは分けます。
c|通常の代表でない
急性肝炎だけでは胆管閉塞を来すとは限らず、拡張があれば閉塞等を追加評価します。
d|正しい
胆囊壁の浮腫を伴い得ます。壁肥厚だけで原発性胆囊炎と判断しません。
e|正しい
門脈周囲の浮腫を反映する低吸収・高信号の帯がみられます。
判断のポイント
非劇症型の急性肝炎では胆嚢壁の浮腫と門脈周囲低吸収域を認めることがある。胆嚢漿膜下浮腫とperiportal collar signが該当する。
鑑別・注意点
胆嚢壁肥厚だけで急性胆嚢炎と診断せず、肝機能、症状、胆嚢拡張や結石などを合わせる。肝萎縮は重症肝不全など別の状況で問題となり、通常の非劇症型の代表所見ではない。
放射線科専門医試験 2019年度 問55
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問55
解答例:e
選択肢別の解説
a|特徴に含む
膨張性発育したHCCでは増強される被膜様構造を認めます。
b|特徴に含む
分化度の異なる腫瘍部分が内部結節として出現する多段階発癌の所見です。
c|特徴に含む
腫瘍細胞内の脂肪化を認め、MRI chemical shift等で検出できます。
d|特徴に含む
非辺縁性washoutを反映し得ます。ただし時相・造影剤・背景肝を確認して評価します。
e|典型的でない
未治療の通常型HCCでは表面陥凹は典型的ではなく、線維性腫瘍や治療後変化等を比較します。
判断のポイント
未治療の通常型HCCでは肝表面陥凹は典型的ではない。線維性間質を持つ肝内胆管癌、転移、類上皮血管内皮腫などでは鑑別に挙がる。
鑑別・注意点
陥凹があれば悪性と確定するわけではなく、線維化や治療後変化など良性・非腫瘍性の原因もある。HCCにも硬化型や混合型など例外があり、他の画像特徴と統合する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問56
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問56
解答例:d
選択肢別の解説
a|代表的でない
通常は主膵管交通を欠き、管拡張主体のIPMNとは区別します。
b|誤り
卵巣様間質をもつ腫瘍で、圧倒的に女性に多い病態です。
c|誤り
膵体尾部に好発し、膵頭部優位ではありません。
d|正しい
中年女性に好発するという年齢分布に合います。
e|別腫瘍の特徴
中心の星芒状瘢痕・石灰化は漿液性囊胞腫瘍で代表的です。
判断のポイント
膵MCNは中年女性の膵体尾部に好発する。主膵管との交通を通常認めず、IPMNとは異なる嚢胞性腫瘍である。
鑑別・注意点
中心部の星芒状瘢痕・石灰化は漿液性嚢胞腫瘍の手掛かりとなる。画像だけでMCNの異型度を確定せず、壁在結節、壁の変化、増大などを含めて評価する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問57
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問57
解答例:c
選択肢別の解説
a|主に1型で正しい
IgG4関連の1型では上昇が支持所見ですが、2型を含め全例に共通するものではありません。
b|みられる
びまん性のソーセージ状腫大が代表ですが、限局性の病型もあります。
c|誤り
病変部は主膵管の狭細化が基本で、拡張を典型所見とはしません。
d|みられる
辺縁の線維性変化に対応する被膜様rimが診断の手掛かりとなります。
e|みられる
活動性炎症に集積し得ますが、膵癌の除外をFDGだけで完結しません。
判断のポイント
自己免疫性膵炎では主膵管の狭細化が重要で、病変部の主膵管拡張を典型的特徴とする記述は誤りである。びまん性膵腫大やcapsule-like rimも手掛かりになる。
鑑別・注意点
IgG4上昇は主に1型の特徴で、すべての自己免疫性膵炎に共通しない。限局性病変では膵癌との鑑別が重要で、悪性を十分評価せず診断目的のステロイド治療へ進まない。
放射線科専門医試験 2019年度 問58
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問58
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|正しい
胃小彎へ向かう左胃動脈は肝胃間膜側を走ります。
b|異なる
腹腔動脈の起始と主幹は後腹膜の大動脈前方で、小網内を走る血管ではありません。
c|正しい
肝十二指腸間膜内を門脈・胆管とともに走る重要な血管です。
d|異なる
胃大彎側を走る血管で、大網と関係し小網ではありません。
e|異なる
主に小腸間膜へ入る血管で、肝胃・肝十二指腸間膜の血管ではありません。
判断のポイント
小網は肝胃間膜と肝十二指腸間膜からなり、胃小弯側の左胃動脈と、肝十二指腸間膜内の固有肝動脈が該当する。
鑑別・注意点
肝十二指腸間膜には門脈や胆管も走る。左胃動脈由来の置換・副左肝動脈などの変異があり、出血や手術・IVRでは通常解剖に加えて個々の走行を確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問59
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問59
解答例:d
選択肢別の解説
a|位置が異なる
膵後面を横走する静脈で、Treitz近傍を下方から追うランドマークとは異なります。
b|位置が異なる
左腎静脈へ流入する後腹膜静脈で、十二指腸空腸移行部の代表的指標ではありません。
c|第一指標ではない
空腸への動脈を追う方法もありますが、本問の靱帯近傍を走る代表的静脈は下腸間膜静脈です。
d|正しい
十二指腸空腸移行部に近接する走行を利用してTreitz靱帯の位置を推定します。
e|位置が異なる
膵頭・十二指腸の右側を中心とする血管で、左側の移行部を示す指標ではありません。
判断のポイント
下腸間膜静脈は十二指腸空腸移行部・Treitz靱帯の近傍を走り、位置を把握する際のランドマークになる。静脈を上方へ追って周囲腸管との関係を確認する。
鑑別・注意点
Treitz靱帯自体の描出だけに頼らず、十二指腸水平部から上行部、空腸への連続を多断面で追う。腸回転異常や内ヘルニアでは通常の位置関係が変わる。
放射線科専門医試験 2019年度 問60
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問60
解答例:c
選択肢別の解説
a|別の所見
多重反射等で生じる彗星状エコーの用語で、小腸の輪状ひだを表すものではありません。
b|別の所見
腸間膜血管を取り囲むリンパ節腫大等の像に用い、小腸内ひだの形ではありません。
c|正しい
液体で拡張した小腸の輪状ひだが並び、鍵盤に似て見える所見です。
d|別の所見
胆囊内容等の可変的な見え方に使われる名称で、小腸閉塞の輪状ひだ像とは異なります。
e|別の所見
拡張胆管と門脈が並走して見える像で、腸管のひだを指しません。
判断のポイント
液体で拡張した小腸内に輪状ひだが並んで突出し、鍵盤のように見える像がkeyboard signである。小腸閉塞の超音波所見として用いる。
鑑別・注意点
腸管拡張だけでなく蠕動、移行部、壁肥厚、腹水や血流を評価する。単一サインで閉塞の原因や腸管虚血を確定せず、臨床状態に応じて追加評価を行う。
放射線科専門医試験 2019年度 問61
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問61
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
多発・両側性の腎AMLを合併し、異常血管や動脈瘤から出血することがあります。
b|代表的でない
神経線維腫等が中心で、出血性腎AMLの高頻度合併を特徴としません。
c|代表的でない
前庭神経鞘腫・髄膜腫等が重要で、腎AMLの多発を代表としません。
d|別の腎病変
多発腎癌や囊胞は重要ですが、腎AMLを多発する結節性硬化症の組合せとは異なります。
e|代表的でない
軟膜・顔面等の血管奇形が中心で、腎AMLの高頻度合併を特徴としません。
判断のポイント
結節性硬化症では両側・多発性の腎血管筋脂肪腫を合併し、腫瘍内の異常血管や動脈瘤から出血することがある。破裂性腎腫瘤との関連が強い。
鑑別・注意点
出血リスクは径だけでなく動脈瘤、増大、症状などを含めて評価する。治療には選択的塞栓やmTOR阻害薬などがあり、可能な限り腎機能温存を考慮する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問62
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問62
解答例:c、e(旧分類)
選択肢別の解説
a|旧分類でも異なる
隔壁を持たない単純囊胞がIであり、薄い隔壁がある場合は通常II等で評価します。
b|表現が不十分
旧分類の明らかな壁増強や肥厚はIIの典型ではありません。v2019で許容される薄い平滑壁の増強と混同しません。
c|旧分類で正しい
旧分類では3 cm超の均一・非増強性高濃度囊胞をIIFとしました。v2019では大きさによる区別が削除されています。
d|異なる
薄い弧状石灰化だけでIIIとはせず、壁・隔壁の肥厚と増強等を評価します。
e|正しい
増強する充実性結節はIVに対応する重要所見です。単なる高濃度内容と区別します。
判断のポイント
従来分類では3cmを超える非造影性の高濃度嚢胞はIIF、造影される充実性結節を持つ嚢胞性腫瘤はIVに分類される。設問の4cmという条件は旧分類の基準で読む。
鑑別・注意点
Bosniak v2019では均一で非造影性の高吸収嚢胞の大きさによる区別が削除され、壁・隔壁の厚さや造影所見も明確化された。新旧の基準を混在させず、使用版を明示する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問63
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問63
解答例:b
選択肢別の解説
a|通常は低下しない
出血は時期により信号が変わりますが、細胞内脂肪を含む腺腫のような化学シフト低下は典型ではありません。
b|正しい
同一ボクセルに含まれる水と微量脂肪が相殺されます。脂質に乏しい腺腫では低下が乏しい場合もあります。
c|通常は低下しない
肺癌転移は一般に細胞内脂肪に乏しく、腺腫型の信号低下は代表的ではありません。
d|通常は低下しない
典型例は微量脂肪による低下を示さず、他の信号や生化学検査も合わせます。
e|通常は低下しない
肉芽腫性病変では線維化・壊死等を評価し、腺腫の細胞内脂肪とは異なります。
判断のポイント
脂質を含む副腎腺腫は同一ボクセル内の水と脂肪の信号が相殺され、opposed-phaseで低下する。これは細胞内の微量脂肪を検出する方法である。
鑑別・注意点
脂質に乏しい腺腫は信号低下が乏しいため、低下しないことだけで悪性としない。単純CT値、造影、増大、ホルモン評価と併せて診断する。
放射線科専門医試験 2019年度 問64
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問64
解答例:c
選択肢別の解説
a|正しい
中心域は精嚢から入る射精管を取り囲んで基部側に位置します。
b|正しい
移行域は前立腺部尿道の近位側周囲に位置し、過形成の主座です。
c|誤り
前線維筋性間質は非腺性組織で、腺組織を有する区域とは異なります。
d|正しい
尖部では辺縁域が尿道の周囲へ広がり、基部とは配置が変わります。
e|正しい
射精管は精阜部へ開口し、中心域等の位置を理解する基準になります。
判断のポイント
前線維筋性間質は主に線維筋組織からなり、腺組織を有する領域ではない。中心域は射精管周囲、移行域は前立腺部尿道周囲に位置する。
鑑別・注意点
区域の位置とT2信号を把握することは、正常構造と腫瘍の区別に役立つ。基部と尖部では区域の見え方が変わるため、単一断面だけで判断しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問65
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問65
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|誤り
組織型は腺癌が多く、扁平上皮癌が最多ではありません。
b|誤り
発見時に進行していることも多く、乳頭状尿路上皮癌より一律に良好とはしません。
c|正しい傾向
粘液や壊死を反映する造影に乏しい部分が多い場合があります。乏血性だけで診断はできません。
d|誤り
粘液成分は一般に高T2信号を示し、低信号を典型とする説明は逆です。
e|正しい
膀胱頂部の尿膜管との移行部が主な発生部位で、臍側への進展と石灰化も確認します。
判断のポイント
尿膜管癌は主に膀胱頂部・尿膜管膀胱移行部に発生する腺癌で、粘液成分による低吸収・高T2信号を伴うことがある。乳頭状尿路上皮癌より造影が乏しい腫瘤として現れる例がある。
鑑別・注意点
石灰化と膀胱頂部から臍方向へ連続する位置関係も手掛かりとなる。感染性尿膜管病変と画像が重なることがあり、乏血性だけで確定しない。
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放射線科専門医試験 2019年度 問66
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問66
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
線維性芯は子宮内膜ポリープ等で使う所見です。未分化胚細胞腫の血管豊富な隔壁とは区別します。
b|正しい対応
頸管内の小囊胞集簇と周囲の大きな囊胞が分葉状頸管腺過形成を示唆します。悪性の完全除外にはなりません。
c|正しい対応
脂肪と水成分の境界面は成熟囊胞性奇形腫を支持します。
d|正しい対応
充実性浸潤のなかに卵胞が保たれる所見は卵巣リンパ腫を示唆します。
e|正しい対応
内膜症性癒着で両側卵巣が子宮後方等に近接する所見です。
判断のポイント
Central fibrous coreは子宮内膜ポリープなどでみられる線維性芯を指す。卵巣未分化胚細胞腫では血管に富む隔壁が特徴であり、この組み合わせは適切でない。
鑑別・注意点
画像サインは病理構造の反映で、単独で診断が確定するものではない。卵巣周囲の癒着、残存卵胞、脂肪や嚢胞の分布などを、発生臓器と合わせて評価する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問67
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問67
解答例:a、c
選択肢別の解説
a|正しい
急性の血液成分は単純CTで高吸収となり、活動性造影剤漏出とは造影前後を比較します。
b|通常は水吸収
単純液体が典型で、出血や蛋白濃縮等がなければ高吸収が主体にはなりません。
c|正しい
濃縮した甲状腺コロイドは高吸収となり、石灰化以外の高濃度成分として評価します。
d|典型的でない
充実部・壊死等は組織型で変わり、単純CT高吸収を代表的特徴とはしません。
e|通常は水吸収
漿液性の単純液体が基本で、石灰化以外の高吸収内容が典型ではありません。
判断のポイント
黄体出血の血液と、卵巣甲状腺腫の濃いコロイドなどは、石灰化でなくても単純CTで高吸収を示しうる。造影前画像を確認して、造影される充実成分と区別する。
鑑別・注意点
高吸収の内容物だけで良悪性は決まらない。MRIでのT1・T2信号、脂肪抑制、造影される壁や結節、臨床経過を併せて評価する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問68
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問68
解答例:b、e
選択肢別の解説
a|通常は別材料主体
腫瘍血管床への粒子・液体等の送達を行います。コイルを補助に使う場合と主材料を区別します。
b|正しい
瘤内や流入・流出動脈を閉鎖するためコイルを用い、解剖により血流温存法や他器具も検討します。
c|通常は別材料主体
手術前等の腫瘍塞栓では粒子や液体で腫瘍血管床を処理することが多く、コイルだけが標準ではありません。
d|通常は粒子主体
筋腫へ流れる細い動脈床を塞栓するため粒子を用い、近位のコイル閉鎖だけを通常法としません。
e|正しい
流入肺動脈をコイルやプラグで閉鎖して右左短絡を減らします。径・形状と移動リスクを評価します。
判断のポイント
脾動脈瘤では瘤内や流入・流出血管、肺動静脈奇形では流入動脈などの閉鎖に金属コイルを用いる。血管径や形状に応じてプラグなども選択する。
鑑別・注意点
腫瘍塞栓では粒子や液体塞栓物質などで腫瘍血管床を治療することが多いが、コイルを併用する状況もある。疾患名だけで固定せず、閉鎖する標的と再治療の可能性を考える。
放射線科専門医試験 2019年度 問69
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問69
解答例:a、d
選択肢別の解説
a|正しい
球状塞栓物質は髄膜腫等の多血性腫瘍の血管床塞栓に使用されます。危険吻合を確認します。
b|製品適用が異なる
同じゼラチン材料でもジェルパートの製品適用と外傷止血用材料の適用を同一視しません。
c|製品適用が異なる
ゼラチン製剤を動静脈奇形の恒久的な閉鎖材料と一律に対応させません。シャント構造と承認用途を確認します。
d|正しい
薬剤溶出ビーズを用いた肝細胞癌の塞栓療法が適応に応じて行われます。
e|製品適用が異なる
吸水性球状塞栓物質の肝腫瘍用製品を、子宮筋腫用の承認製品と混同しません。
判断のポイント
エンボスフィアは多血性腫瘍の塞栓に、DCビーズは肝細胞癌の塞栓療法に用いられる。製品名が似ていても、材料の性質と承認された使用目的を確認する。
鑑別・注意点
ジェルパートとセレスキューでは適用が異なり、前者を骨盤外傷用とする対応は適切でない。旧解説の「DCビーズは肝癌のみ」という断定は削除し、現行の承認範囲は最新添付文書で確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問70
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問70
解答例:a、b
選択肢別の解説
a|正しい
必要な範囲へ絞ることで照射体積と散乱を減らします。病変や器具が見えなくなるほど絞らないようにします。
b|正しい
必要な時間分解能を保てる範囲でパルス数を減らすと線量低減に役立ちます。
c|逆方向
受像器を遠ざけると自動制御で線量が増えることがあり、通常は患者に近づけます。
d|逆方向
撮影枚数を増やすと積算線量が増えるため、診療上必要な最小限に調整します。
e|逆方向
拡大モードは一般に線量率が上がるため、必要な場面に限って使用します。
判断のポイント
照射野を絞ることと透視パルスレートを下げることは、診療目的を満たす範囲で患者線量を減らす方法となる。不要な透視・撮影を減らすことも基本である。
鑑別・注意点
受像器は患者へ近づけ、線源から皮膚までの距離を確保する。撮影フレーム数や拡大モードは必要性を見て選び、線量低減だけで画質や手技の安全を損なわない。
放射線科専門医試験 2019年度 問71
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問71
解答例:e
選択肢別の解説
a|影響する
体内で光子が吸収されると深さ依存の計数低下が生じ、減弱補正が重要です。
b|影響する
散乱光子は発生位置を誤って割り付ける原因となり、定量値を変えます。
c|影響する
有限の計数に由来する雑音が定量のばらつきや小病変の測定を左右します。
d|影響する
有限の分解能による部分体積効果で小病変の濃度が過小評価されます。
e|正しい
別々の消滅光子を対と誤認する偶発同時計数はPETの現象で、通常の単一光子SPECTの同じ誤差項ではありません。
判断のポイント
偶発同時計数は別々の消滅事象から来た光子を誤って対とするPETの現象である。通常のSPECTは単一光子を検出するため、この意味の偶発同時計数は定量誤差要因に含めない。
鑑別・注意点
SPECTでは減弱、散乱、統計雑音、空間分解能による部分体積効果などが定量性へ影響する。補正法を用いても誤差がなくなるわけではなく、測定条件を確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問72
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問72
解答例:d
選択肢別の解説
a|異なる
低エネルギー光子を用いる核種はありますが、PETが検出する消滅光子ではありません。
b|異なる
201Tl等の検出窓に関係する領域で、消滅光子のエネルギーとは異なります。
c|異なる
99mTcの代表的γ線エネルギーで、PETの消滅光子とは異なります。
d|正しい
電子の静止質量に対応する511 keVの光子を通常2本検出します。陽電子の初期運動エネルギーとは区別します。
e|異なる
陽電子放出核種が違っても基本的な消滅光子は511 keVで、この値にはなりません。
判断のポイント
陽電子が電子と消滅すると、通常は511keVの光子2本がほぼ反対方向へ放出される。PETはこれらの同時計数を利用する。
鑑別・注意点
陽電子自体の運動エネルギーと、検出する消滅光子のエネルギーを区別する。核種で陽電子の飛程は異なるが、消滅光子の基本的エネルギーは同じである。
放射線科専門医試験 2019年度 問73
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問73
解答例:d
選択肢別の解説
a|陰性描画
瘢痕部は機能する腎皮質が減り、DMSAの集積欠損として描出されます。
b|陰性描画
塞栓で血流が途絶えた区域はMAAが届かず、集積欠損になります。
c|通常は陽性でない
多形腺腫は通常集積欠損を示します。Warthin腫瘍やオンコサイトーマの集積と区別します。
d|正しい
特にATTR型では心筋へのPYP集積を認めます。AL除外とSPECTによる血液プールとの区別が必要です。
e|通常は欠損
心サルコイドーシスの灌流障害はTl欠損として評価し、活動性炎症へのFDG集積とは異なります。
判断のポイント
99mTc-PYPは、とくにATTR心アミロイドーシスで心筋に集積し、病変を陽性描画する。腎瘢痕のDMSA欠損や肺塞栓の血流欠損とは描出の方向が異なる。
鑑別・注意点
PYP陽性だけでATTRを確定せず、単クローン蛋白の評価などでAL型を除外する。SPECTで血液プールと心筋を区別し、臨床・心臓画像と統合する。
選択肢の確認に用いた追加資料
放射線科専門医試験 2019年度 問74
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問74
解答例:b
選択肢別の解説
a|時間を要する
糖代謝による取込みのため一定の待機時間をおいて評価し、注射直後に固定する血流薬ではありません。
b|正しい
速やかな脳移行後に親水性代謝物として保持され、注射時の血流分布が比較的早く定まります。
c|用途が異なる
髄液動態等の評価に用いる薬剤で、血液脳関門を通り脳血流分布を固定するものではありません。
d|ECDと異なる
初期抽出後も再分布等の時間変化があり、急速に固定される代表薬としてはECDを選びます。
e|時間を要する
線条体DATへの結合と背景クリアランスを待つため、通常は投与後数時間で評価します。
判断のポイント
99mTc-ECDは投与後速やかに脳へ移行し、代謝を受けて脳内に保持される。注射時の局所脳血流を反映する分布が比較的早く定まる。
鑑別・注意点
注射時の刺激や鎮静薬の影響を避けることが重要で、撮像時だけ静かにすればよいわけではない。各薬剤の取り込み機序と、投与から撮像までの適切な時間を区別する。
放射線科専門医試験 2019年度 問75
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問75
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
自己調節性の細動脈拡張で脳血流を保ち、その初期には脳血液量が増えます。
b|後の段階
血管拡張による代償が限界となった後に血流低下が現れます。
c|初期反応ではない
代謝低下は初期の血管性代償より後の問題で、最初の反応としては選びません。
d|方向が異なる
血液量が増え血流が保たれる段階では、中心容積原理から平均通過時間はむしろ延長します。
e|初期反応ではない
初期には血管拡張や酸素摂取増加で代謝を保とうとし、酸素消費率がまず低下するわけではありません。
判断のポイント
脳灌流圧が緩徐に低下すると、まず細動脈が拡張して血流を保とうとし、脳血液量が増加する。自動調節が限界に達すると血流が低下し、酸素摂取率の増加などが起こる。
鑑別・注意点
この段階変化は慢性閉塞性病変の血行動態を理解するモデルである。血液量、血流量、酸素摂取率を別の指標として扱い、単一値だけで可逆性や治療適応を判断しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問76
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問76
解答例:c
選択肢別の解説
a|支持所見
DLBでは後頭葉の低灌流・低代謝がみられ、臨床所見等と合わせます。
b|病理として正しい
ADではアミロイド病理が重要です。ただし高齢者では他疾患や無症候でも陽性になり得ます。
c|誤り
PSPは一般に心筋MIBGが保たれ、PD・DLBの集積低下と対比します。併存疾患や薬剤による例外はあります。
d|支持所見
DLBでは線条体DATの低下が支持所見ですが、他の変性性パーキンソン症候群でも低下します。
e|典型的
頭頂側頭連合野と後部帯状回・楔前部の低灌流が代表で、初期の感覚運動野は比較的保たれます。
判断のポイント
進行性核上性麻痺では、Parkinson病やDLBと比べて心筋MIBG集積が保たれるのが一般的である。集積低下を典型的な特徴とする記述は誤りである。
鑑別・注意点
心疾患、糖尿病、薬剤などでもMIBGが変化し、PSPなら必ず正常というわけではない。DAT低下は複数の変性性パーキンソン症候群で生じるため、それだけで病型を確定しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問77
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問77
解答例:e
選択肢別の解説
a|誤り
99mTc標識心筋薬は心筋保持が比較的良く、201Tlは再分布しやすい性質があります。
b|誤り
201Tlは約73時間、99mTcは約6時間で、201Tlの方が長い半減期です。
c|誤り
心筋初回抽出率は一般に201Tlの方が高く、99mTc薬の方が高いという比較は逆です。
d|誤り
低エネルギー光子を使う201Tlの方が減弱の影響を受けやすい傾向です。
e|正しい
99mTc薬では肝胆道等の背景低下を待つことができ、再分布が始まる201Tlより遅く撮像します。
判断のポイント
201Tlは再分布が早く始まるため、運動負荷後比較的速やかに撮像する。99mTc-MIBIやtetrofosminは心筋保持が良く、肝胆道などの背景が減るのを待って撮像するため開始が遅い。
鑑別・注意点
201Tlは物理的半減期が長く、光子エネルギーが低いため減弱の影響を受けやすい。再分布の有無と心筋初回抽出率を、物理的半減期とは分けて理解する。
放射線科専門医試験 2019年度 問78
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問78
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
異なるエネルギー窓で二核種収集は可能です。ただし相互散乱やクロストークがあり補正・定量条件を確認します。
b|誤り
重症心不全では一般に交感神経機能異常による洗い出し率上昇がみられます。
c|誤り
MIBGはノルアドレナリン類似体として交感神経機能を反映し、副交感神経画像ではありません。
d|典型的でない
重症弁膜症等では肺集積増加が報告され、必ず低下するという説明は適切ではありません。
e|誤り
重症の拡張型心筋症では心筋保持が低下し、一般にH/M比は低下します。
判断のポイント
123I-MIBGと201Tlは異なるエネルギー窓を用いた同時収集が可能で、実際の臨床研究でも報告されている。MIBGは心臓交感神経機能を反映する。
鑑別・注意点
重症心不全では一般にH/M比が低下し、洗い出し率は増加する。二核種収集では相互のクロストークや散乱に注意し、エネルギーが違うだけで定量誤差がないとは考えない。
放射線科専門医試験 2019年度 問79
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問79
解答例:d
選択肢別の解説
a|生理的にみられる
扁桃の免疫活動による集積は一般的で、非対称や腫大があれば病的変化も比較します。
b|生理的にみられる
授乳に伴う乳腺代謝亢進で強い集積を示し得ます。
c|生理的にみられる
小児の正常胸腺や治療後反跳性増大で集積するため、形態と経過を照合します。
d|誤り
麻痺側は活動が減り、代償する健側の集積が目立つことがあります。左麻痺では右側を確認します。
e|生理的にみられる
寒冷刺激による熱産生で褐色脂肪の糖利用が増え、頸部・鎖骨上等の集積が強まります。
判断のポイント
反回神経麻痺では麻痺側の活動が低下し、代償的に働く健側声帯のFDG集積が目立つことがある。左麻痺なら左声帯の高集積を典型所見とはしない。
鑑別・注意点
扁桃、授乳中乳腺、小児の胸腺、寒冷刺激による褐色脂肪などには生理的集積がある。非対称集積は腫瘍との鑑別が必要で、CT所見や発声・神経麻痺の病歴を確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問80
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問80
解答例:e
選択肢別の解説
a|当時の標準ではない
国内で想定された111In製剤は通常4時間・24時間等で評価し、1時間撮像を標準とはしません。
b|2019年国内では誤り
当時の国内一般的検査は111In標識製剤のSPECTを想定し、海外の受容体PETと区別します。
c|誤り
集積は消化管由来だけに特異的ではなく、肺NET等や一部の非NET病変にも認め得ます。
d|誤り
一般に高分化NETで受容体発現が保たれやすく、低分化NECの高いFDG集積と対比します。
e|正しい
受容体発現は受容体標的治療を選ぶ情報となります。ただし集積だけで臨床効果を保証するものではありません。
判断のポイント
ソマトスタチン受容体画像は受容体発現を評価し、受容体を標的とする治療の選択や効果予測に役立つ。消化管由来に限らず、肺カルチノイドなどにも集積しうる。
鑑別・注意点
2019年国内の設問は111In-pentetreotideによるSPECTを主に想定する。高分化NETは受容体発現が保たれる傾向があり、低分化NECの高いFDG集積と対比するが、病変ごとの不均一性にも注意する。
参考文献
放射線科専門医試験 2019年度 問81
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問81
解答例:d
選択肢別の解説
a|適切
ヨード取り込み能を持つ分化型甲状腺癌で内用療法等に利用します。全組織型に一般化しません。
b|適切
多くのFDG高集積性リンパ腫で病期・治療反応評価に用います。組織型による差があります。
c|適切
異常副甲状腺の局在評価に使い、甲状腺病変等の偽陽性も鑑別します。
d|誤り
アドステロールは副腎皮質の薬剤です。髄質由来の褐色細胞腫にはMIBG等を検討します。
e|適切
ソマトスタチン受容体を発現するNETの局在や全身評価に用います。
判断のポイント
131I-adosterolは副腎皮質機能の評価に使う薬剤で、髄質由来の褐色細胞腫との組み合わせが誤りである。褐色細胞腫ではMIBGなどを病態に応じて用いる。
鑑別・注意点
副腎の解剖学的位置が同じでも、皮質と髄質でホルモン・細胞機能・集積機序は異なる。甲状腺癌への放射性ヨウ素も、ヨード取り込み能のある分化癌が主な対象となる。
放射線科専門医試験 2019年度 問82
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問82
解答例:c、e
選択肢別の解説
a|目的が異なる
肺内シャントの評価にMAA等を使う病態で、対称性骨集積増加を代表的所見とはしません。
b|一般に乏しい
溶骨性病変で骨形成反応が弱く、骨シンチが病変を過小評価することがあります。
c|正しい
長管骨骨膜に沿う対称性の線状集積が特徴です。肺疾患に伴う続発性などを検索します。
d|代表的でない
骨代謝はむしろ低下し得て、びまん性の高集積を示す代表疾患ではありません。
e|正しい
全身の骨代謝亢進により対称性の強い骨集積を示すことがあります。腎性等の背景も確認します。
判断のポイント
肥厚性骨関節症では長管骨の骨膜に沿う対称性集積が特徴的である。副甲状腺機能亢進症では骨代謝亢進により、全身性の強い骨集積を示すことがある。
鑑別・注意点
肥厚性骨関節症には原発性だけでなく、肺癌などに伴う続発性がある。旧説明のようにすべてを常染色体優性の皮膚・骨膜疾患と扱わず、分布と基礎疾患を合わせて評価する。
放射線科専門医試験 2019年度 問83
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問83
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|標準的用途ではない
結核の診断は微生物検査と形態画像が中心で、灌流分布だけでは診断できません。
b|正しい
CTEPHを含む肺高血圧の病型鑑別で区域性灌流欠損の有無を調べます。
c|標準的用途ではない
間質性肺炎の炎症活動性を直接評価する標準検査ではありません。
d|正しい
治療後の残存灌流欠損や経時変化を評価できます。欠損だけで再発等を確定しません。
e|標準的用途ではない
COPDの鑑別は呼吸機能やCT等が主体で、血流シンチを一般的な確定診断検査とはしません。
判断のポイント
肺血流シンチはCTEPHを含む肺高血圧の鑑別や、肺血栓塞栓症後の残存血流欠損の評価に有用である。区域に一致する欠損を評価する。
鑑別・注意点
血流欠損だけで原因を確定せず、換気画像や造影CT、血行動態と統合する。血流シンチは間質性肺炎の活動性や肺結核そのものを直接評価する標準検査ではない。
放射線科専門医試験 2019年度 問84
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問84
解答例:e
選択肢別の解説
a|主目的が異なる
感染の確定・範囲は尿検査や形態画像が中心で、利尿レノグラムが手術適応の標準指標ではありません。
b|主目的が異なる
腫瘍の病期と分腎機能評価は重要ですが、利尿負荷による排出評価が中心ではありません。
c|主対象ではない
閉塞の評価に使う場合はありますが、急性結石の治療は症状、感染、腎機能、形態等で決めます。
d|負荷薬が異なる
腎血管性高血圧の機能評価ではACE阻害薬負荷等を区別し、フロセミドの排出評価とは異なります。
e|正しい
拡張した腎盂の排出と分腎機能を調べ、真の閉塞と治療判断を補助します。半減時間だけで手術を決定しません。
判断のポイント
フロセミドで尿流を増やし、拡張した腎盂からの排出と分腎機能を評価する。腎盂尿管移行部狭窄で、機能的な閉塞と経過・治療の判断に役立つ。
鑑別・注意点
水腎症の形だけでは閉塞の程度は決まらない。腎機能、排尿状態、体位、十分な水分や利尿反応を確認し、排泄半減時間だけで手術適応を決定しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問85
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問85
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|対象でない
C細胞由来でヨード取り込み機能を持たず、通常131I治療の対象ではありません。
b|対象となる
濾胞上皮由来の分化癌で、リスクやヨード取り込み能等に応じて治療を選択します。
c|対象となる
ヨード取り込み能を利用でき、術後補助や転移治療等を適応に応じて検討します。
d|対象でない
リンパ系腫瘍であり、甲状腺濾胞上皮のヨード輸送を標的とする治療ではありません。
e|対象でない
分化機能を失っているため、通常のヨード内用療法が有効な対象とはなりません。
判断のポイント
乳頭癌と濾胞癌は濾胞上皮由来の分化癌で、ヨード取り込み能を利用した131I内用療法の対象となる。髄様癌、未分化癌、リンパ腫とは区別する。
鑑別・注意点
分化癌でも全例に内用療法が必要なわけではなく、術後リスクや残存・転移病変に応じて選択する。ヨード不応性病変には他の治療法も検討する。
放射線科専門医試験 2019年度 問86
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問86
解答例:e
選択肢別の解説
a|通常より遅い
腸管粘膜の障害で生じますが、耳下腺の急性反応より一般に遅い経過です。
b|通常より遅い
毛母細胞の障害から脱毛が目立つまでには時間を要し、照射直後の反応ではありません。
c|より遅い
放射線肺炎等は通常数週から月単位で問題となり、最早期の反応ではありません。
d|通常より遅い
粘膜細胞更新の障害が進んでから症状化し、数時間の耳下腺反応より遅れます。
e|正しい
一過性の腫脹・疼痛は全身照射開始後数時間〜1日程度から生じ得ます。分割法等で異なります。
判断のポイント
全身照射では耳下腺の腫脹・疼痛が開始後数時間〜1日程度から生じることがあり、提示反応の中で早い。旧説明の「1週間程度」より早期の反応である。
鑑別・注意点
脱毛、口腔粘膜炎、肺炎などは異なる時間経過を取る。症状の発現は総線量と分割法に依存し、全身照射と事故による急性全身被ばくを同じ条件として扱わない。
放射線科専門医試験 2019年度 問87
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問87
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|一律の除外ではない
小児腫瘍の多くは固有の分類を使いますが、小児であるだけで全てTNM対象外と一般化しません。
b|正しい
病期に加え、疾患ごとの予後関連因子も整理されています。
c|誤り
原発腫瘍を評価できない場合はTXです。T0は原発腫瘍を認めない場合で、意味が異なります。
d|正しい
T・N・Mカテゴリー選択に疑義がある際は、より低いカテゴリーを採用するという一般原則です。
e|誤り
治療前臨床病期を反応で上書きせず、治療後評価はy等の接頭辞を用いて別に記録します。
判断のポイント
TNM第8版には疾患ごとの予後因子の記載があり、T・N・Mの進展度の選択に疑義がある場合は、より低いカテゴリーを採用するという一般原則がある。
鑑別・注意点
評価不能はTXであり、原発腫瘍を認めないT0とは異なる。治療前の臨床病期は治療反応で上書きせず、治療後の評価はyなどの接頭辞を付けて区別する。
放射線科専門医試験 2019年度 問88
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問88
解答例:b
選択肢別の解説
a|核種だけでは決まらない
60Coの腔内照射は線源の放射能・装置等によって線量率が異なり、本問の代表的低線量率法ではありません。
b|正しい
125Iシードの永久挿入で比較的低い線量率を長期間与える方法です。
c|分類が異なる
定位照射は幾何学的精度・分割等に関する治療法で、低線量率小線源の分類ではありません。
d|分類が異なる
中性子とホウ素の核反応を利用する治療で、提示の低線量率永久挿入とは異なります。
e|分類が異なる
ビーム強度の調整技術であり、低線量率密封線源治療を指す名称ではありません。
判断のポイント
125Iシードの組織内永久挿入は低線量率小線源治療に相当する。小さな密封線源を病変内へ留置し、時間をかけて線量を与える。
鑑別・注意点
低線量率・高線量率という分類と、外照射の定位精度やIMRTという技術分類は別である。核種名だけで線量率を固定せず、線源の使用法を確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問89
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問89
解答例:e(設問の定義・算定上の条件)
選択肢別の解説
a|通常は逆方向計画
標的と危険臓器の目標条件から最適化するinverse planningが通常で、前向き計画を必須としません。
b|必須ではない
同一平面の複数方向照射でもIMRTは実施でき、非同一平面が定義上必須ではありません。
c|一律には要求しない
必要な位置精度は部位とマージン等で異なり、IMRT全てに1 mm以内という単一基準を置きません。
d|必須ではない
画像誘導・品質管理は必要ですが、2方向透視装置の搭載をIMRT全ての必須条件とはしません。
e|設問の条件に合う
強度を変調した複数ビームを用いるという当時の定義・算定上の条件に合います。概念全体をビーム数だけで説明しません。
判断のポイント
IMRTは線束内の強度を変化させ、複数方向からのビームを組み合わせて標的と正常組織の線量分布を調整する。提示選択肢では、強度変調した3種類以上のビームが該当する。
鑑別・注意点
通常はinverse planningで計画するが、IMRTの技術的概念を特定の算定条件だけで定義しない。非同一平面照射や一律1mm精度、2方向透視装置はIMRTすべての必須条件ではない。
放射線科専門医試験 2019年度 問90
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問90
解答例:c(疾患制御を含む予後の意味)
選択肢別の解説
a|この比較の代表でない
正常組織線量を抑える利点はありますが、提示の3次元原体照射との予後比較の代表解ではありません。
b|この比較の代表でない
線量分布・有害事象への利点と、生存や腫瘍制御の比較結果は分けて評価します。
c|出題想定に合う
正常組織を保護した線量確保と疾患制御・毒性改善の報告があります。IMRT自体の全生存改善が無作為化試験で確定したとは言い換えません。
d|この比較の代表でない
唾液腺等の温存は重要ですが、照射技術だけによる予後改善を一律に保証しません。
e|この比較の代表でない
全身療法と病期の影響が大きく、この技術変更による予後改善の代表としては選びません。
判断のポイント
前立腺癌ではIMRTにより正常組織を保護しながら線量を確保できる。SheetsらのSEER-Medicare観察研究では、3次元原体照射に比べ消化管有害事象や追加癌治療が少ない関連が示された。提示疾患ではcが出題想定に合う。
鑑別・注意点
追加癌治療は再発の代用指標であり、IMRT自体による全生存改善を無作為化試験で証明した研究ではない。照射線量、患者選択、観察研究の交絡と、全生存・再発・毒性の評価項目を区別する。
放射線科専門医試験 2019年度 問91
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問91
解答例:a
選択肢別の解説
a|不適切
胃の移動・変形や消化管壁の潰瘍・穿孔リスクから、提示疾患の中で標準的な重粒子原発治療の対象とはしません。
b|適応となる
切除困難等の骨軟部肉腫は重粒子治療の重要な対象です。腸管等との位置関係も確認します。
c|適応となる
放射線抵抗性の唾液腺型腫瘍で、手術可能性等を踏まえて重粒子治療を検討します。
d|適応となる
限局性前立腺癌に対する根治治療の選択肢です。病期・リスクと併用療法を評価します。
e|適応となる
眼球温存を目指す粒子線治療が行われます。径・位置・視機能と施設条件を確認します。
判断のポイント
胃の平滑筋肉腫を含む胃原発病変は、提示された骨軟部・頭頸部・前立腺・眼腫瘍と比べ、標準的な重粒子線治療の対象として不適切である。消化管の移動や変形、潰瘍・穿孔などの安全性が問題となる。
鑑別・注意点
適応疾患は施設・臨床研究・承認時期で異なる。すべての消化管関連腫瘍を一律に治療不能とせず、原発部位と再発・転移病変、先進医療と保険診療を分けて確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問92
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問92
解答例:b(成熟奇形腫を主に想定)
選択肢別の解説
a|照射の役割が大きい
胚腫は放射線感受性が高く、病期等に応じた照射と化学療法が重要です。
b|正しい想定
成熟奇形腫は摘出が基本で照射の役割が小さくなります。未熟・悪性混合成分がある場合は別に判断します。
c|用いる
悪性非胚腫性胚細胞腫瘍として化学療法と照射等の集学的治療を検討します。
d|用いる
高リスクの悪性成分であり、成熟奇形腫の手術単独とは異なります。
e|用いる
腫瘍マーカーと病期を踏まえ、化学療法と照射等を組み合わせます。
判断のポイント
成熟奇形腫は手術による摘出が基本で、放射線治療を用いることが比較的少ない。胚腫や悪性非胚腫性胚細胞腫瘍では、組織型・リスクに応じた化学療法と照射を検討する。
鑑別・注意点
「奇形腫」には成熟・未熟や混合成分などがあり、全例を同じ治療方針にしない。腫瘍マーカーと病理、残存病変を統合して、成熟成分と悪性成分を区別する。
放射線科専門医試験 2019年度 問93
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問93
解答例:判定保留(旧解答d、国際指針ではa・bも検討)
選択肢別の解説
a|省略可能性を含み保留
N0上咽頭癌では指針・時期により下頸部を省略する考え方があり、鎖骨上窩を全例必須と断定できません。
b|省略可能性を含み保留
原発Tが高くても頸部N0という条件と採用指針で下頸部範囲を判断するため、一意の除外肢にしません。
c|通常は領域照射が必要
転移リンパ節の分布を踏まえ予防領域を設定し、p16陽性だけを理由に鎖骨上窩を一律省略しません。
d|旧解答だが保留
声門上癌は声門癌より節転移リスクがあり、頸部全体の予防照射省略とは異なります。鎖骨上窩の範囲を定義して判断します。
e|通常は領域照射が必要
下咽頭癌は頸部リンパ流と潜在転移を考慮し、原発と節リスクに応じ広く領域照射を設定します。
判断のポイント
N0上咽頭癌の下頸部・鎖骨上窩照射は、採用する時期・指針で範囲が異なる。2018年国際指針では、頸部リンパ節の転移状態に応じた下頸部省略の考え方があり、選択肢を1つに断定しにくい。
鑑別・注意点
喉頭蓋癌は声門上癌で、声門癌のように予防的頸部照射を一律省略する疾患ではない。鎖骨上窩と上〜下内深頸領域の区別も必要で、部位名や旧照射野だけから答えを固定しない。
放射線科専門医試験 2019年度 問94
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問94
解答例:a
選択肢別の解説
a|正しい
シスプラチンとのFP療法は食道癌の同時化学放射線療法の標準レジメンの一つです。
b|本問の標準でない
経口フルオロピリミジンですが、本問の代表的FP療法のフルオロウラシルとは異なります。
c|本問の標準でない
他の頭頸部癌等での放射線併用を、食道癌の標準FP療法と同一にはしません。
d|本問の標準でない
肛門扁平上皮癌等の化学放射線療法に使う代表薬で、この食道癌の標準組合せではありません。
e|本問の標準でない
他レジメンや研究での使用と、出題の代表的シスプラチン+5-FU療法を区別します。
判断のポイント
食道癌の同時化学放射線療法では、シスプラチンと5-FUを組み合わせたFP療法が標準的レジメンの一つである。薬剤の一般名はフルオロウラシルである。
鑑別・注意点
ほかの薬剤を他癌種で放射線と併用できることと、この食道癌の標準レジメンは別である。腎機能や全身状態によりレジメンを調整し、適応を個別に判断する。
放射線科専門医試験 2019年度 問95
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問95
解答例:d(2019年の出題条件)
選択肢別の解説
a|誤り
膵腺癌は高感受性腫瘍ではなく、近接消化管の制約もあり照射法・全身療法を工夫します。
b|時代を区別
現在は選択された膵癌で定位照射を行いますが、2019年の国内一般的適用の設問とは区別します。
c|一律ではない
切除可能性と時代により術前治療は変化し、全例で術前CRTを標準と断定できません。
d|正しい
ゲムシタビンは膵癌の化学放射線療法で併用される薬剤の一つです。線量と有害事象を管理します。
e|確立していない
術中照射の局所制御への役割と、全生存改善が確立しているかは別の論点です。
判断のポイント
膵癌の化学放射線療法ではゲムシタビンやS-1などが用いられる。2019年の一般的な治療位置づけと当時の保険適用を踏まえるとdが該当する。
鑑別・注意点
2020年には限局性膵癌の定位照射の適用が拡大し、その後も術前治療や高精度照射の位置づけは変化している。旧説明の「定位照射の適応がない」を現在の一般論として残さない。
放射線科専門医試験 2019年度 問96
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問96
解答例:c
選択肢別の解説
a|適切
リンパ節陰性の早期非小細胞肺癌で、特に手術困難例に根治的定位照射を用います。
b|選択例で適切
良好な初回治療反応等を踏まえ予防的全脳照射を検討します。年齢・認知機能等も評価します。
c|誤り
同時化学療法と加速過分割胸部照射の代表は限局型であり、進展型へ一律対応させません。
d|適切
肺の低密度を考慮した線量計算が必要で、IMRT等でも不均質補正を行います。
e|適切
小型単発脳転移では位置・全身状態等が許せば定位照射が選択肢です。
判断のポイント
加速過分割胸部照射は限局型小細胞肺癌で同時化学療法と組み合わせる代表的治療である。進展型に同じ根治胸部照射法を標準的に対応させる組み合わせが誤りである。
鑑別・注意点
進展型でも反応例の胸部照射などを検討する状況はある。病期、治療反応、転移量を踏まえ、予防的全脳照射や脳転移治療とは目的を分ける。
放射線科専門医試験 2019年度 問97
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問97
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|正しい
同側別葉の転移結節はT4、他進展なしならN0M0で第8版IIIA期です。
b|異なる
胸膜結節はM1aであり、同側肺門節の有無にかかわらずIVA期です。
c|異なる
心膜浸潤はT3、同側縦隔節はN2で第8版IIIB期となります。
d|異なる
鎖骨上窩節はN3で、1 cmの原発でも第8版ではIIIB期となります。
e|正しい
肺門までの無気肺はT2要素で、気管分岐下節はN2に当たり、T2N2M0はIIIA期です。
判断のポイント
同側別肺葉の副腫瘍結節はT4で、ほかに進展がなければT4N0M0のIIIA期となる。肺門までの無気肺はT2要素、気管分岐下リンパ節転移はN2で、T2N2M0もIIIA期である。
鑑別・注意点
胸膜結節はM1a、鎖骨上窩リンパ節はN3となり、提示条件ではIIIA期に当たらない。心膜浸潤はT3で、N2を伴うT3N2M0は第8版ではIIIB期である。
放射線科専門医試験 2019年度 問98
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問98
解答例:c(個別評価が必要)
選択肢別の解説
a|慎重評価
活動性SLEは病態や臓器障害によって照射毒性を慎重に評価し、無条件で安全とはしません。
b|特に慎重
強皮症では線維化などの強い組織障害が問題で、代替治療も含め検討します。
c|選択肢となる
RAだけで照射を一律禁忌にはしません。活動性、薬剤、臓器障害と利益・リスクを個別評価します。
d|回避を検討
TP53病的変異では二次癌リスクが問題で、照射を可能な限り避ける方針を検討します。
e|体位の工夫が必要
通常体位での再現性・安全性が課題です。ただし代替体位や固定具を検討でき、絶対治療不能とは限りません。
判断のポイント
関節リウマチだけを理由に全乳房照射を一律に除外することはない。活動性、臓器障害、薬剤、線量分布を評価して実施を検討する。
鑑別・注意点
強皮症などでは重い線維化のリスクが問題となり、TP53変異を持つLi-Fraumeni症候群では二次癌リスクも考慮する。すべての膠原病を同じ禁忌とせず、体位が取れない例でも代替体位などを含めて検討する。
放射線科専門医試験 2019年度 問99
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問99
解答例:a、e
選択肢別の解説
a|正しい
照射範囲の汗腺障害等により発汗が低下することがあります。
b|一律省略は誤り
DCIS術後照射は同側乳房内再発を減らし、低リスク例の省略判断と全例省略を区別します。
c|誤り
接線照射でも腋窩の一部に線量が入ります。ただし計画的な領域リンパ節照射を代替するわけではありません。
d|誤り
心臓線量と虚血性心疾患リスクは関連するため、左側では特に心臓線量低減を図ります。
e|試験結果として正しい
DCISの術後照射は再発を減らしますが、無作為化試験統合解析では全生存の有意改善は示されていません。
判断のポイント
照射領域では汗腺の障害により発汗が低下することがある。DCIS術後照射は同側乳房内再発を減らすが、無作為化試験の統合解析では生存率の有意な改善は示されていない。
鑑別・注意点
生存率の差がないことだけで全例省略可能とはいえない。接線照射は腋窩の一部を含みうるが、領域リンパ節照射と同一ではなく、左側では心臓線量の低減も必要である。
放射線科専門医試験 2019年度 問100
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問100
解答例:d
選択肢別の解説
a|本問の標準でない
従来の外照射との組合せでは本問のA点1回線量として低く、総線量の配分が異なります。
b|本問の標準でない
4回投与の従来法ではA点6 Gyが代表で、この値を基本処方にはしません。
c|本問の標準でない
処方変更例はあり得ても、提示の外照射と4回投与の標準的組合せではありません。
d|正しい
提示の国内従来法に対応するA点処方です。現在は画像誘導で標的と危険臓器の累積線量を確認して個別最適化します。
e|本問の標準でない
1回線量を大きくすると正常組織の生物効果も上がり、既存外照射との累積評価なしに置換しません。
判断のポイント
提示された全骨盤照射に腔内照射4回を組み合わせる国内の従来法では、A点6Gy/回が代表的な処方となる。外照射と小線源の線量配分を一体として考える。
鑑別・注意点
現在の画像誘導小線源治療では、標的D90や膀胱・直腸などのD2ccを評価して最適化する。A点線量だけで全患者に同じ処方を固定せず、外照射や中央遮蔽との関係を確認する。
放射線科専門医試験 2019年度 問101
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問101
解答例:b、d
選択肢別の解説
a|内用療法用
骨転移へのβ線内用療法に使う核種で、前立腺局所へ密封線源を挿入する治療ではありません。
b|正しい
永久挿入型の低線量率密封小線源として用います。
c|内用療法用
主に甲状腺疾患へのヨード内用療法核種で、前立腺密封組織内照射の標準線源ではありません。
d|正しい
カテーテル内を線源が移動する一時挿入高線量率照射に用います。
e|内用療法用
骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌へのα線内用療法で、原発内の密封線源とは異なります。
判断のポイント
前立腺癌の組織内照射では、125I永久挿入と192Irを用いた一時挿入による高線量率照射などが用いられる。いずれも密封線源を局所へ配置する治療である。
鑑別・注意点
89Srや223Raは骨転移に対する内用療法、131Iは主にヨード取り込み能のある甲状腺疾患の内用療法である。体内へ投与することと、密封小線源を組織内に留置することを区別する。
放射線科専門医試験 2019年度 問102
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問102
解答例:e
選択肢別の解説
a|起こり得る
直腸粘膜の晩期障害で出血を来すため、直腸線量を管理します。
b|起こり得る
膀胱や尿路への線量に関連した晩期出血があり得ます。
c|起こり得る
尿道への高線量等で瘢痕性狭窄を来すことがあり、排尿症状を評価します。
d|起こり得る
性機能は年齢や併用療法にも影響され、治療後に勃起機能が低下することがあります。
e|本問の低頻度項目
代表的晩期事象としての報告頻度は低い項目です。ただし精液量低下・射精障害と無精子症は別で、妊孕性を保証する説明にはしません。
判断のポイント
永久挿入小線源治療後の代表的な晩期有害事象には尿道狭窄、出血、勃起機能の低下などがある。無精子症はこの中では一般的に評価される頻度の低い項目である。
鑑別・注意点
無精子症と、精液量低下・射精障害・勃起不全を混同しない。妊孕性への影響がないと保証できるわけではなく、希望がある場合は治療前から検討する。
放射線科専門医試験 2019年度 問103
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問103
解答例:a
選択肢別の解説
a|誤り
根治CRTによる温存成績を約30%と一般化するのは低すぎます。肛門温存、人工肛門非造設生存、全生存を分けます。
b|起こり得る
括約筋機能や直腸・肛門の晩期障害として便失禁を認めることがあります。
c|適応に応じ含める
鼠径節は所属節であり、病期や部位に応じ予防・治療CTVに含めます。
d|用いる処方
腫瘍部への54 Gy程度は代表的範囲ですが、病期・標的ごとの線量配分を確認します。
e|標準的
肛門管扁平上皮癌では5-FUとMMCを併用する根治CRTが代表です。
判断のポイント
肛門扁平上皮癌では化学放射線療法による肛門温存が標準的に目指され、温存率約30%という記述は低い。5-FUとマイトマイシンCを併用する方法が代表的である。
鑑別・注意点
CTVには病変と骨盤・鼠径リンパ節領域を病期に応じて含める。残存・再発時には救済手術を検討し、治療後の便失禁や狭窄なども長期に評価する。
放射線科専門医試験 2019年度 問104
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問104
解答例:b、c
選択肢別の解説
a|通常不要
低悪性度の限局期胃MALTでR-CHOPを前提としません。除菌適応と反応を確認して照射を選択します。
b|正しい
胃内容量による形状変化を減らし、計画時と照射時の条件をそろえます。
c|正しい
呼吸で胃が動くため、呼吸管理や適切なマージン・画像誘導等で対応します。
d|通常は過大
低悪性度限局病変は通常より低い24〜30 Gy程度で治療し、40 Gyを定型にはしません。
e|一律には含めない
胃全体が標的の基本で、十二指腸下行脚までを全例予防的に含めるわけではありません。
判断のポイント
胃は食事や呼吸で位置・形が変わるため、空腹時に照射し、呼吸性移動を考慮する。位置決めと毎回の照射条件をできるだけ揃えることが重要である。
鑑別・注意点
限局期胃MALTでは除菌治療の適応・反応を確認したうえで照射を検討し、通常はR-CHOPを前提としない。胃全体を標的とするが、十二指腸下行脚を一律に含めるわけではない。
放射線科専門医試験 2019年度 問105
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問105
解答例:d
選択肢別の解説
a|一般的
疼痛性骨転移に対する8 Gy単回は代表的な緩和処方です。脊髄圧迫等では別評価が必要です。
b|一般的
骨転移疼痛に対する20 Gy/5回は標準的な緩和処方の一つです。
c|用いられる
腫瘍出血の止血目的で30 Gy/10回等を用い、予後や通院負担で調整します。
d|一般的でない
中枢気道近傍へ1回6 Gyを短期間で連日投与するこの処方は、気管・食道等の障害リスクを考慮し通常法とはしません。
e|選択例で用いる
局所制御を重視する良好な予後等の例では50 Gy/25回を用いる場合があります。全ての緩和例に長期通院を求めるものではありません。
判断のポイント
肺癌の気管狭窄に対する36Gy/6回を連日1.2週で行う処方は、提示された一般的な緩和処方との比較では標準的でない。大きい1回線量による気管・食道などのリスクを考慮する。
鑑別・注意点
1回6Gyという数値だけで絶対禁忌とするのではなく、病巣、既照射、線量分布、全身状態に応じて処方を選ぶ。骨転移の8Gy単回や20Gy/5回などは代表的な疼痛緩和法である。