【更新情報】

  • 2019年7月23日 99解説追記
  • 2019年8月22日 95解説追記

 

2016年に実際に専門医試験を受けられて合格されたペンネーム

  • junjun@KO
  • TAKASHIclinic
  • TDjr.

の4名の先生方に解答作成を手伝っていただきました。ありがとうございました。

解答ここはこうじゃないかなどございましたら、一番下のコメント欄に記載いただければ幸いです。

基礎(1-15)

1 ,

解答:b

放射線の検出器に関する問題。
各検出器のしくみについては下記のサイトが図を含めて詳しく説明している。
参考URL:http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-01-05-03

上記の中で放射線の蛍光作用を用いる検出器はNaI検出器。
過去に類題で『電子なだれを利用する放射線測定器はどれか』という出題あり(2010-08)。

電子なだれを利用するのは

  • 比例計数管、
  • ガス電子増幅器、
  • 光電子倍増管、
  • GM(ガイガーミュラー)計数管
    (『ヒレが光ってガオガイガー』と語呂合わせで覚える。)
  • 電離箱線量計:二つの電極間に電圧をかけ、ガスの電離で発生する電子と陽イオンを電極に集めて信号を得る手法。
  • 半導体検出器:放射線が固体内に入射した際の電離を利用した検出器。

2,

解答:d

  • 線維化、メラニン:T2WIでは低信号。
  • メラニンはT1WIで高信号。
  • 早い血流:flow voidとなり、信号は低下する。
  • 粘稠な液体:T1WIで高信号。

3,

解答:b

  • シムコイル:均一な磁場を調整(シミング)するためのコイル。
  • 表面コイル:撮像部位の表面に直接置くコイル。部位により様々な形状がある。
  • 静磁場コイル:プロトンを整列させるための静磁場を形成するコイル。
  • 傾斜磁場コイル:規則的な傾斜磁場を作るためのコイル。
  • 照射コイル(RF コイル):RFパルスの送受信に用いられる。超伝導型MRIのガントリー内は上から順に静磁場コイル→シムコイル→傾斜磁場コイル→RFコイルという構造がほとんど。

 4 ,

正解:b e

  • b 64時間 e 2.69日
  • 装置に使うa.d.をはずし、前立腺シードのcをはずせば正解

5, 

正解:d

  • 数Gyの全身被ばくの場合は数週間で造血障害→易感染→死亡する。
  • 骨髄死 (2-10 Gy)、腸死 (10-100 Gy)、中枢神経死(100Gy以上)に分類される。
  • 心臓、肝臓は骨髄死を起こす線量よりも多くの線量が必要。

 

6 ,

正解:a

  • X線は低LET線.つまり高LETの特徴はどれかという問題.直接作用で癌を攻撃,酸素効果がほとんどない。
  • c.「生存曲線の肩」は1度だけ出ている。RBEと混同してこれをちゃんとはずせなかった人もいるかもしれない。

7.

正解 a

α/β ratioのLQモデルを思い起こすと、同一の組織で細胞生存率が低いのは、線量が高い時になる。なので、総線量が同じであれば、1回線量の高いaが答え。

8.

正解a.e.

過去問通り

a>e>b>ほか

9.

正解 a

 

10.

解答:b

  • a:放射線の生体組織への影響に関する法則を表したものです。細胞分裂頻度が高く、これから起こる細胞分裂の数が多く、形態や機能が未分化であるほど影響を受けやすい。
  • b:乳房は0.12、甲状腺は0.04。
  • c:70歳以上でも必要です。
  • d:1回被曝の方がリスクが高くなります。
  • e:内部被曝は放射性同位体などの留置による内側からの被曝なので、よりリスクが高くなります。

11.

解答:b, c

★頻出問題

過去に出題された他のヨード造影剤注意の選択肢としては、

  •  多発性骨髄腫
  •  腎不全 ( ←「腎機能障害」は慎重投与で可とされていました )
  •  気管支喘息
  •  ビグアナイド系血糖降下薬
  • NSAIDs
  • ループ利尿薬   ・・・などが出題されています。

12.

解答:a

13, 

正解 a,b→a,c

ピッチファクタとは、寝台の移動速度(1回転の寝台移動距離/ビーム幅)を表す指標。これを大きくすると被ばくは低減される。

hire先生、NERU先生ありがとうございました。

14, 

正解 a.c.

  • 一見サービス問題だが、aを確実に意識しているスタッフは事務方だけではなかろうか。
  • eの「特定の薬局」という記述も語弊があるような。
  • cは大学ではよくある光景。ダットスキャンなど新しいものがたくさん出ているので、ある意味必須知識。

15, 

正解 a

サービス問題ではあるが、実際どこまで遵守されているか。

診断(16-70)

16, 

解答:e→d

  • a-cはいずれも両側淡蒼球にT1WI高信号をきたす典型的疾患である。
  • NF-1では過誤腫様病変(hamartomatous lesion)が淡蒼球に出現すれば1WI高信号をきたしうる(一応基底核は好発部位)が。
  • dの一酸化炭素中毒では、両側淡蒼球や海馬にT1強調像で低信号、T2強調像で高信号を示す。

KSK先生ありがとうございました。

17, 

解答:c,e

微小な出血(鉄)を鋭敏に検出するのは磁化率アーチファクトを利用するT2*強調像と磁化率強調像(SWI)。

18, 

解答:c,d

NF1,NF2,vHL、結節性硬化症は過去にも散々出題され、近年はかなり枝葉末節の知識を問う出題も見られる。
今後も出題されることが予想され、入念な知識の整理と習得が重要である。

19, 

解答:e

視床穿通動脈は後大脳動脈のP1から生じる。

20, 

解答:a

くも膜下出血の検出に有用なのは、選択肢のうちだとFLAIR像である。

21, 

解答:c

血管芽腫;後頭蓋窩に好発し、増大により第4脳室を閉塞することがあるが脳室内由来ではない。
他の選択肢はいずれも脳室内に発生しうる。

22, 

解答:d

血管芽腫:嚢胞+濃染する壁在結節という形態が一般的。細胞密度は高くなく、DWI低信号を示す。
他の選択肢はいずれも典型的にはDWI高信号を示す。

23, 

解答:b

頭頸部腫瘍では、上咽頭癌のみN分類が異なる。

▶︎頭頸部腫瘍のN分類(上咽頭腫瘍以外)

  • Nx  所属リンパ節転移の評価が不可能
  • N0  所属リンパ節転移なし
  • N1  患側の単発性リンパ節転移で最大径が3cm以下の物。
  • N2  患側の単発性リンパ節転移で最大径が3cmをこえるが6cm以下のもの
    または患側の多発性リンパ節転移で最大径が6cm以下ののもの
    または両側または対側のリンパ節転移で最大径が6cm以下のもの
    N2a 患側の単発性リンパ節転移で最大径が3cmをこえるが6cm以下のもの
    N2b 患側の多発性リンパ節転移で最大径が6cm以下のもの
    N2c 両側または対側のリンパ節転移で最大径が6cm以下の物
    N3  最大径が6cmをこえるリンパ節転移
  • Nx  所属リンパ節転移の評価が不可能

▶︎上咽頭腫瘍のN分類

  • N0  所属リンパ節転移なし
  • N1  鎖骨上窩より上方の片側性リンパ節転移で、最大径6cm以下の物。
  • N2  鎖骨上窩より上方の両側性リンパ節転移で、最大径6cm以下の物。
  • N3  (a)最大径が6cmをこえるリンパ節転移
    (b)鎖骨上窩へのリンパ節転移

24, 

解答:b

  • a 外眼筋の腱部が侵される。
    ⇒筋腹が侵され(=腫脹する)、眼球付着部の腱は保たれる。眼球付着部の腱が腫脹する特発性眼窩炎症との鑑別点である。
  • b 外眼筋肥厚は下直筋に最も多い。
    ⇒正しい。下直筋>内直筋、上直筋の順。外直筋は侵されにくい。
  • c 画像上両側性は 50%未満である。
    ⇒大部分が両側性。
  • d 甲状腺機能が正常なのは 1%未満である。
    ⇒甲状腺機能正常か低下を示すのは約20%。
  • e 急性期に外眼筋は T2 強調像で低信号を呈する。
    ⇒急性期の炎症ではT2WIで信号上昇を示す。

25, 

解答:a
難問。『バナナ骨折』で検索しても、バナナの皮で滑って骨折した等、しょうもないサイトしか引っかからない。
参考:http://radiopaedia.org/articles/banana-fracture

Banana fracture(radiopaedia):バナナをぐしゃっと潰したような不完全骨折を指す。Paget病に特徴的な骨折とのこと。
(骨)Paget病の病態は、局所における異常に亢進した骨吸収とそれに続く過剰な骨形成(過剰なリモデリング)である。
椎体の軽度扁平化、骨皮質肥厚と骨梁粗造化により額縁様変形(Picture Frame Appearance)を示す。
骨吸収と骨形成の混合により、綿花様所見(cotton wool appearance)、すりガラス影を示す。
臼蓋底突出はRAに特徴的な所見であり、Paget病では見られない。

26, 

解答:c

NF-1の骨所見としては、頭蓋骨・顔面骨の骨欠損,四肢骨の変形・病的骨折・偽関節,脊柱・胸郭の変形
などがある。

27, 

解答:c

頻出問題。

  • a 骨肉腫⇒骨幹端
  • b 内軟骨腫⇒骨幹端から骨端
  • c 軟骨芽細胞腫⇒骨端
  • d 非骨化性線維腫⇒長管骨の皮質、骨幹端
  • e 軟骨粘液線維腫⇒骨幹端

28, 

解答:a,b

大腿骨頭壊死は特発性が多いが、二次性のものとしてはステロイド剤の過剰投与、アルコール多飲が大半を占める。
他、原因として潜函病、膠原病、放射線治療後、大腿骨頚部骨折後、鎌状赤血球症などがある。

29, 

解答:d

  • a 石灰化⇒結核性に特徴的で、化膿性には稀
  • b 後方進展⇒結核性で時に生じる、化膿性では通常見られない。
  • c 多椎間病変⇒連続した3つ以上の椎体を侵すのは結核性脊椎炎に特徴的。
  • d 腰椎に好発⇒化膿性は腰椎>胸椎>頸椎の順、結核性は下位胸椎、腰椎に多く、特に胸腰椎移行部に好発。
  • e 傍椎体腫瘤形成⇒結核性で時に生じる。
    難問。化膿性脊椎炎、結核性脊椎炎の両方の詳細な知識が要求される。

    30, 

    解答:b

    • a 前頭部突出⇒○
    • b wormian bone⇒頭蓋骨の縫合線の中に形成される小さい縫合骨を指す。骨形成不全症に見られる。×
    • c 骨幹端杯状変形⇒○
    • 腰椎椎弓間距離の狭小化⇒○
    • e 小骨盤シャンパングラス様変形⇒○

    31, 

    解答:c

    胸腺は10歳を過ぎた頃から内部に脂肪が含まれる。胸腺腫大の際、内部に脂肪があれば胸腺過形成を考え、脂肪がなければ胸腺腫や悪性リンパ腫などの腫瘍性病変を考慮する。

    32, 

    解答:a

    Kerley B線:肺静脈のうっ血、広義間質の肥厚、リンパ路の肥厚により生じる。

    • 肺水腫
    • 癌性リンパ管症
    • 悪性リンパ腫
    • 肺炎
    • 好酸球性肺炎
    • 肺線維症
    • 塵肺
    • サルコイドーシス

    などで生じる。
    肺胞蛋白症は胸部X線で気管支透亮像を伴ったバタフライ状の対称性浸潤影を示す。
    CT上は小葉間隔壁肥厚+すりガラス影のcrazy paving appearanceを示す。

    33, 

    解答:c

    • a Deep sulcus sign⇒気胸
    • b S sign of Golden⇒肺の中枢の腫瘤性病変または肺虚脱
    • c Incomplete border sign⇒胸壁病変 ○
    • d Continuous diaphragm sign⇒左右の横隔膜が連続して見える。縦隔気腫(気縦隔)。
    • e Juxtaphrenic peak sign⇒片側横隔膜がテント場に上方へ突出。無気肺や部分肺切後を示唆。

    34, 

    解答:a,e

    頻出問題。

    35, 

    正解:c

    前縦隔腫瘍は胸腺腫とMLが頻度が多いが,a-eいずれも発生する.胸腺腫は石灰化を伴いやすく,胸腺癌もしばしば石灰化を伴う.胚細胞腫瘍は歯牙や骨を含有し,甲状腺腫もしばしば石灰化を伴う.

    36,

    正解:c

    • CT galaxy sign:サルコイドーシス
    • 特発性器質化肺炎(COP)で見られるのはReversed-halo sign
    • CT angiogram signは、悪性リンパ腫、粘液の多い肺炎、浸潤性粘液産生性腺癌などで見られる。
    • crazy-paving appearanceといえば肺胞蛋白症だが他にも様々な疾患で見られる。サルコイドーシスでも見られることがあるので△。
    • 血管侵襲性アスペルギルス症で見られるのは、halo sign

      37 ,

      正解:d e

      いずれも明瞭にみられたら過誤腫と考えてよい所見.

      38,

      正解:c

      abdは有名.定型的=壊死のないもの=空洞形成は考えにくい.PETでの報告は様々だが,一般的には集積が弱い.

      39,

      正解:e

      過去問通り

      40,

      正解:a

      OM(鈍縁枝):Obtuse Marginalは左回旋枝の枝

      41,

      正解:a?e?→e

      a 心拍数は1 分間90 拍以下では高心拍すぎると思います。心拍数は低いほどきれいな画像が取れるので60から65/分以下になるようにβブロッカーを適宜使用することが多いのではないでしょうか?
      b 冠動脈CTに限らず、造影CTでは肘部尺側皮静脈でのルート確保が望まれるのではないでしょうか?また、蛇足ですが冠動脈CTにおいては右上肢での確保が望ましいです。
      c 造影剤注入開始から撮影開始までの時間は固定してしまうと個々の患者の心機能によって造影剤が冠動脈に到達具合がずれるので、prepを用いる施設が多いでしょう。
      d 造影剤注入速度ですが0.02 ml/秒/kg 程度だと体重60kgの患者で1.2ml /秒となり、これだとかなりナルイ画像になります。ことさら冠動脈CT撮影に関しては遅くとも3〜4ml /秒(私の施設では5ml /秒)は欲しいことを考えると0.05〜0.07ml/秒/kg 程度は欲しいと思います。
      e 生理食塩水で後押しする事で静脈系の造影剤を洗い流して注入した造影剤を無駄なく冠動脈に届けることができます。ちなみに20〜30mlの生食が後押しされると穿刺部から上大静脈の造影剤が押し出されるようなので冠動脈CT撮影時の生食の後押しでは上大静脈内の造影剤は洗い出されていると言えるでしょう。

      キタバヤシ先生ありがとうございます!!

      42, 

      正解;b

      心腰部陥凹=肺動脈低形成

      43,

      正解;c

      陰性的中率が高い。つまり、狭窄がなければ否定的。

      44,

      正解:b

      • a 近位
      • b 正しい
      • c 拡大も縮小もしない?
      • d 画像診断基準に、「虫食い像、石灰沈着などの動脈硬化性変化は認めない」とある
      • e  大伏在静脈瘤=足のつけ根の静脈弁の破たん、膝の内側に静脈瘤  小伏在静脈瘤=膝の後ろ側の静脈弁の破たん、ふくらはぎに静脈瘤

        45,

        正解:d,e

        • a男性には小葉系はみられない.
        • b15-20程度.
        • c 2/3以上は少し多い?

        46, 

        正解:a,e

        葉状腫瘍の出題はここ数年初めて.

         47, 

        正解:c,e

        48, 

        正解:b

        triangular cord signは胆道閉鎖で見られる。

        49,

        正解:d,e

        a-cは正常胸腺.abは過去問にあり。

        • spinnaker sail signはangel wings signとも呼ばれ、気縦隔(縦隔気腫)で、胸腺が上外側に挙上してヨットの帆に似る形を示すことがあり、この際に用いられる。
        • distinct cardiac border sign:不明。検索しても出てこない。レントゲンの書籍を調べても掲載がない。

        50, 

        正解:c

        cはよちよち歩き骨折,その他は頻出事項.

         51, 

        正解:a,c

        血管腫と思われる。

        52,

        正解:d,e

        頻出問題.

        53,

        正解 c

        54,

        正解 d.e

        • dはプローブを当てて季肋部痛(マーフィー徴候)を誘発させることらしい

        55,

        正解 e

        • 自己免疫膵炎の「主膵管ー狭窄」「膵臓ー腫大」という事項が頻出

        56,

        正解 b,c

        57,

        正解 57, e

        58,

        正解 b.c

        • a ブスコパン、グルカゴンなどCFと同じ
        • d 二酸化炭素
        • e 「すればよい」という表現が間違い。低残渣食、前日の下剤(CFと違い当日の下剤は不要としている施設が多い)。ブラウン変法。

        59,

        正解 b

        • 穿孔:バリウム禁、腹腔内に残って腹膜炎
        • 誤嚥:ガストロ禁、浸透圧が高く肺水腫になる

        60,

        正解 d.e

        ▶︎脂肪の乏しいAML

        • AMLの5%。
        • 脂肪成分が少なくなると、エコーで実質と等エコー。
        • 単純CTでは実質より高吸収(平滑筋主体なので筋と同じくらいの濃度。)
        • MRIのT2強調像で低信号を呈する。
        • 筋成分のみで占められるので、比較的均一な像を呈し、腎被膜からはbeak signを伴わない突出をする傾向がある。このような血管筋脂肪腫は乳頭状腎癌などと鑑別が困難である。
        • 生検を行い不要な手術を避けるのが望ましい。

        61,

        正解 d

        • ナットクラッカーは静脈閉塞であるが、尿路閉塞をきたさない。
        • ちなみに小生はこれになったことがあります、おしっこはしっかり出ます、真っ赤なやつ。

        62,

        正解 d

        • 脂肪は豊富ではない
        • PI-RADsとも照らし合わせて

        63,

        正解 c(d?)

        • c:外側円錐筋膜で境される。
        • d:腎周囲腔は足側で閉じているとされているが結論づけられていない。

        64,

        正解 b

        65,

        正解 a

        • a 子宮傍組織とは子宮を支持し、子宮に分布する血管、リンパ管、神経、尿管を含む。
        • b 円柱上皮ではなく扁平上皮
        • c 関係ない。
        • d  高齢者→子宮頸管内に発生しやすい。
        • e  膣上部は直接子宮傍組織に接しているので浸潤しやすい。

        66,

        正解 d

        脂肪があればこのアーチファクトが起こる。古典的な問題。

        67,

        正解 a,b

        出血成分を伴う急性腹症。

        68,

        正解 a.e

        eは頻出。

        69,

        正解 a

        腫瘍の塞栓から血流改変に至るまで、永久塞栓物質を用いない。

        70,

        正解 b

        TASC D型病変

        • 腎動脈下部大動脈腸骨動脈閉塞
        • 治療を要する大動脈および腸骨動脈のびまん性病変
        • 片側CIA,EIAおよびCFAを含むびまん性多発性狭窄
        • CIAとEIA両方の片側閉塞
        • EIAの両側閉塞
        • 治療を要するが、ステントグラフト内挿術では改善がみられないAAA患者、あるいは大動脈または腸骨動脈外科手術を要する他の病変を持つ患者の腸骨動脈狭窄
          (間歇性跛行に対するカテーテル治療P297より引用)

        語句

        • EIA(External Iliac Artery):外腸骨動脈
        • CIA(Common Iliac Artery):総腸骨動脈
        • CFA(Common Femoral Artery):総大腿動脈

        hire先生ありがとうございます。

        核医学(71-85)

        71,

        解答:d

        • a:110分
        • b:6時間
        • c:2.8日
        • d:8日
        • e:73時間

        72,

        解答:a, d

        • a:最低4時間半、6時間の絶食が必要です。
        • b:やるなら検査前に排尿。
        • c:検査前に排尿→水不可を行います。
        • d:★頻出

        アデノシン不可が出来ない場合として他に

        •  ジピリモダール、アミノフィリン摂取時
        •  急性冠症候群
        •  ペースメーカーのないII度以上の房室ブロック
        •  洞不全症候群
        •  洞性徐脈
        •  QT延長症候群
        •  低血圧
        •  代償不全のある心不全
        •  当たり前ですがアレルギーの既往
        •  気管支喘息     ・・・などがあります。
        • e:デキサメタゾンとヨード ( 甲状腺ブロック用 ) の負荷を行います。

        73,

        解答:b→d

        • b,誤り。99mTc-GSAは静注直後から30分後まで連続胴体収集を行う。
        • c,誤り。123I-ioflupaneは180分。

        NERU先生ありがとうございました。

        74,

        解答:e

        過去問と全く同じ問題です。

        75,

        解答:e

        • エタノールが添加されているので、生理食塩水あるいは注射用蒸留水で2倍以上に希釈して、30秒以上かけてゆっくり静注する必要がある。

        76,

        解答:d

        • a:内蔵しているわけではなく、検出する方です。
        • b:BGOはシンチレータ の1つ。ガンマ線を遮蔽してそこを通り抜けたものを検査で見ています。
        • c:平行状に並んでいることが多いようです。
        • d:◯
        • e:空間分解能と、感度は相反するそうです。高分解能のものは、感度が低く、雑音の多い画像になります。

        77,

        解答:c

        • a:ぜいたく灌流はECDでは評価できません。
        • b:標識後30分以内、ベストなのは10分以内だそうです。
        • c:◯
        • d:★頻出。てんかんの焦点診断には123I-iomazenilです。
        • e:123I-IMPが最も直線性が高いです。

        78,

        解答:b

        • a:視床ではなく線条体 ( 尾状核、被殻 ) です。
        • b:加齢による集積低下があります。パーキンソン病などでは更に低下します。
        • c :★頻出。ドーパミン神経終末のドーパミントランスポーターを反映しています。
        • d:振戦など症状が見られる側と反対側の線条体の集積低下があります。
        • e:Alzheimer型認知症ではなく、Lewy小体型認知症やパーキンソン病などで低下します。

        79,

        正解 d

        • a 発作時は気管閉塞により、肺換気と血流がマッチした低下
        • b 肺血流シンチグラフィの全身像での腎臓、脳、脾臓の描出は、右-左シャントの存在を示唆する。 特に腎、脾>肝が特徴。
        • e MAAのAはアルブミン、大きなものを使って毛細血管に引っ掛ける

        80, 

        正解 c.e.

        a.b.は不明だが、c-eが過去問通り

        81,

        正解 c→b

        BMIPPは虚血性心疾患に良い適応。特に冠攣縮性狭心症の診断に有用(この場合、血流は保たれているが脂肪酸代謝異常を認める。)

        肥大型心筋症では、血流は保たれているが、脂肪酸代謝異常を定することが知られている。

        NERU先生ありがとうございました.

        82, 

        正解 d

        • DMSAは静態 (Sは「静態」で覚える)
        • d以外は動態シンチの内容
        • 小児のVURの腎障害の評価にもっぱら使用されているのでは

        83, 

        正解  d

        • 早期相:血流イメージ、静注後直ちに
        • 血液プール相:血液プールイメージ、5-10分後
        • 遅延相:通常の骨シンチ、2-3時間後

        84, 

        正解 a,d

        • a 高血糖→高インスリン→生理的集積の変化、病変への集積低下→診断能低下。脳への集積は低下する。
        • b 尿管は生理的集積が多い。「〜の可能性が高い」は間違い
        • c 検査前の絶食、安静、排尿は既出。注射前に排尿ではなく、検査前に排尿。
        • d 高インスリン=各組織にブドウ糖とFDG取り込み→腫瘍は相対的低下
        • e 遅延像で再現性あり、低下ではなく遷延。特に大腸がんでこの方法にて診断

        85, 

        正解 c.e

        • a ×注射薬
        • b ×ベータ線
        • c ○外来でも治療可能。
        • d × 50日
        • e ○添付文書「本剤の投与にあたっては、骨シンチグラフィを実施し、疼痛部位に一致する集積増加がある患者のみに使用すること。」とある。

        治療(86-105)

        86,

        正解 d

        • a, b:電子線
        • c:重粒子線、陽子線など。ブラッグピークがあるのが特徴。過去にブラッグピークがあるものを答えさせる問題が出ています。
        • d:X線はビルドアップと呼ばれる励起のあとに徐々に下がっていくのが特徴です。
        • e:60Co

        87,

        正解 a, e

        • a:実際に照射される範囲のこと。
        • b:肉眼的或いは画像検査、内視鏡などで「これが腫瘍」と同定できる範囲のこと。
        • c:呼吸による動き、膀胱に尿がたまるなど生命活動により体内で起こる動きに対してGTVに付与するmarginのこと。これは腫瘍によって作成しないこともあります。GTV<ITV
        • d:人の目では判断できないミクロサイズの浸潤を考慮して、GTV或いはITVに付与するmarginのこと。手術の時に、腫瘍をくりぬくのではなく、周りに少し「のりしろ」を付けてとるのと同じです。 GTV ( <ITV ) <CTV
        • e:毎日1mmの狂いもなく同じように寝られる人はいないので、そういった位置誤差に対してCTVに付与するmarginのこと。 GTV ( <ITV ) <CTV<PTV
          PTVがすべての位置誤差を含むtargetなので、それに対しfieldを作成したTVも必然的にすべての位置誤差を含むことになります。

        88,

        解答:bc→d

        参考)通常分割照射における正常組織の耐容線量 – 日本放射線腫瘍学 (クリックするとpdfがダウンロードされます)

         

        2017/7/3追記

        答えはcではないでしょうか。
        b食道1/3 60Gyでは、ガイドラインでは狭窄、穿孔。潰瘍も生じていると思います。
        c肝臓1/3 50Gyでは、ガイドラインでは肝不全。慢性肝炎とはニュアンスが違うような気がします。

        RT先生ありがとうございます。

         

        2017/7/11追記

        2016年88問目ですが、放射線治療ガイドラインを見ると、食道の耐容線量は60Gyで間違っていません。卵巣の耐容線量が10Gyではなく2-3Gyとなっているので、選択肢dが誤りかと思います。

        KT先生ありがとうございます。

         

        参考URL:放射線治療計画ガイドライン2012

        ここの01 総論(クリックするとpdfがダウンロードされます)に全て記載あり。

        これによると、

        • a:脳( 1/3, 60Gy ) ― 脳壊死、脳梗塞 ただし( 全体, 45Gy )
        • b:食道( 1/3, 60Gy ) ― 食道潰瘍、食道炎 ただし( 全体, 55Gy )
        • c:肝臓( 1/3, 50Gy ) ― 慢性肝炎、急性肝炎 ただし( 全体, 30Gy )
        • d:卵巣( 全体, 2-3Gy ) ― 不妊
        • e:脊髄( 5~10cm, 50Gy ) ― 脊髄壊死 ただし( 20cm, 47Gy )

        となっており、正解はdとわかります。

        89,

        正解 e

        治療計画をやったことがある人にとっては言わずもがなな問題ですが・・
        ① c:治療計画用CT撮影
        ② d:ここで87に出てきたもの( 標的 )、リスク臓器を描きます。
        ③ e:標的に対してfield ( 実際にX線が当たる範囲=TV ) を付与します。
        ④ a:処方点を決めて計算させます。
        ⑤ b:どこにどれくらい線量があたるのかDose volume histogram ( DVH )で評価。

        ★eの「X線エネルギーと照射ビームの設定」について

        過去に乳房温存術後の全乳房照射に使うべき放射線の種類を選ばせる問題が出ています。エネルギーの選び方については、
        4MV, 6MV→体の厚みのないところ、体の表面にある臓器
        Ex. 頭頸部、乳腺など
        10MV  →体の厚い部分
        Ex. 肺、食道など消化器、脳など・・・と思っておけばOKです。

        90,

        正解 c, e

        これはそういうものとして覚えるしかないです。他に定位放射線治療の対象になり得るものとしては、

        • 早期肺癌でリンパ節転移がないもの
        • 転移性脳腫瘍 などがあります。

        91,

        正解 e

        • a, b:領域リンパ節を当てます。
        • c:conventionalな照射をすることもありますが、IMRTで正常臓器になるべく当たらない線量分布を作ると尚良いです。
        • d:90の解説通りです。
        • e:131I内用療法の適応は以下の通りです。
          ① ヨード取り込み能を有する分化癌の遠隔転移に対する治療
          ② 高リスク甲状腺癌の甲状腺全摘後の補助療法
          つまり、未分化癌は①には当てはまらず、進行癌が多いので②も考えにくいということで×。

        92,

        正解 b

        ★頻出問題

        • HPV→子宮頸癌、中咽頭癌
        • EBV→上咽頭癌、バーキットリンパ腫

        93,

        正解  a, d

        • a:テモゾロミド ( 商品名:テモダール ) 併用の拡大局所照射が一般的です。
        • b:胃癌には行いません。
        • c:I期なら放射線治療単独でOK。
        • d:肺癌は切除不能、IV期未満なら化学放射線治療が標準です。
        • e:前立腺癌にはそもそも化学療法自体があまり行われません。
          やるならホルモン療法が大多数です。

        94,

        正解 c

        • a:× 局所照射。
        • b:× 局所照射。
        • c:○
        • d:× 低悪性度の神経膠腫は術後に局所照射。
        • e:△ 悪性度の高いものは全脳膳脊髄照射。
          cかeかだと思いますが、eは△かなと思うのでcが正解だと思います。

        95,

        解答:a

        • a:治療計画をする際、大抵ターゲット上にisocenter(ここに対して線量を処方する)を置くことが多いのですが、線量計算上、空気中にisocenterがあるのは望ましくない為です。
        • b:できればアーチファクトを引くものはない方が良いです。(e参照)
        • c:画像を重ね合わせてより正確にGTVを同定します。
        • d:頭頸部癌は粘膜炎による疼痛で飲食ができなくなることがあります。そういった場合は固定具の再作成や再計画が必要になることがあります。
        • e:アーチファクトを引くと線量分布が変わってしまうため、アーチファクトを塗りつぶ
          して、水置換 ( 水のCT値に置き換えて ) 計算させます。

        95のbの解説についてですが、晩期有害事象として顎骨壊死が起こり得るので、放射線治療前に治療が必要な齲歯などがないかを診てもらうためというのが解説としては正しいのではないかと思います(レジデントセミナーの講義資料にも記載あり)。
        アーチファクトを引くような義歯がどれだけあるかを確認したところで元々あるものは仕方ないと思うので、それを抑えるためにeのような手法を取るということではないでしょうか。

        らっちょ先生補足ありがとうございます!!!

        96,

        正解 b

        • 対側肺門は禁、頻出

        97,

        正解 b

        • a 手術と定位放射線単独が同等
        • b 「高いほどよい」という表現にいいことはない(笑)、表層になるため低くなるはず
        • cは頻出

        98,

        正解 d,e

        dは間質性肺炎のリスク患者
        eはそもそも紫外線以上の光線がダメ、発がんしてしまう。
        「タイヨウのうた」のYUI(映画版)や沢尻エリカ(ドラマ版)が朝日が昇ったら家に逃げ帰ってたやつです。
        実際は知的障害などを合併するので、ああいう患者はいないとは思いますけど。

        99,

        正解 a.d

        c △:手術時にリンパ節転移が「4個以上」あれば同側腋窩も当てる
        d 初出。ウェッジフィルターが有名かつ既出だが、小さな照射野を重ね合わせるこの方法も用いられる
        正解 a.dゆえにcは外れる

        99のcの解説ですが、乳癌診療ガイドラインによれば
        乳房温存術後の腋窩リンパ節に関して
        ・乳房温存術+腋窩廓清をしたものは腋窩リンパ節はCTVに含めない
        ・乳房温存術+センチネルリンパ節生検のみ施行・腋窩廓清は省略したものは(a)マクロ転移ならばCTVに含める(b)微小転移であればCTVに含めない
        となっております。転移の数に関しては腋窩リンパ節ではなく鎖骨上窩リンパ節の話ではないでしょうか?
        宜しくお願いいたします。

        やまだたろう先生ありがとうございます!!!

         

        100,

        正解 a

        • a 放射線肺炎にならないよう確認
        • b 休止は基本的にしない。本人や家族に「しんどそうにしているから休んでいいですか」って言われても、毅然と続ける意義を説明できるように。
        • c セツキシマブ併用の試験が行われているが惨敗の模様
        • d 食道で腔内は聞かない
        • e 60まで

        101,

        正解 d

        「所属リンパ節は,原発部位にかかわらず,腹腔動脈リンパ節や頸部食道傍リンパ節を含む食道のリンパ流領域にあるリンパ節であるが,鎖骨上リンパ節は含まない(UICC TNM分類第7版)」

        鎖上はメタだと明確に表現しているのが特徴。ということは傍大動脈領域は所属リンパ節(転移があればN1以上)と解釈する。
        eと間違えました。

        102,

        正解 a,b

        • a 頻出
        • b ありうる
        • c 列挙されていない上に、早期は考えにくい
        • d 小腸>大腸
        • e 照射中の副作用は基本ステロイド不応、下痢はロペミン(ロペラミド)で対処

        103,

        正解 a.d.

        • a. 既出、当院はコバルトですけどね(笑)
        • b. 全骨盤照射が必要
        • c. 今回の罠。よく見ないと間違えます。
          タンデムが細い棒で子宮内、オボイドはoval(楕円や卵形)のようなものということで膣内です。
        • d. B点は初出
        • e. 80〜90%

        104,

        正解 c

        c以外はある程度覚えておかなければいけない事項か?

        105,

        正解 c

        ガイドラインを見たらこのことを明記しているのはc. Wilms腫瘍でした